皆さん、こんにちは。木村剛です。またまた「くまさんの自立」さんが怒り心頭に達しています。どうも、政府税制調査会『第37回基礎問題小委員会』(17年5月27日)におけるある委員の発言が切っ掛けになっているようです。「こんな発言をする人達が、政府税制調査会のメンバーならば、増税する事を考えても全くおかしくない。国民を馬鹿にしている。自分たちのことは、差し置いて、国民を単なる税収マシンとしか考えていない。敢えてコメントはしませんが、この発言をした人に万が一にも奥さんと呼べる主婦がいるのならば、真っ先に読ませてあげたい」と憤っています。「くまさんの自立」さんを怒らせた発言の部分をご紹介しておきましょう。
『今、専業主婦であれば子供を産むとは限らなくて、逆に専業主婦で何もしないのが多いんです。子供も産まないで。つまり、人生に前向きかどうかというと、働く女の人は前向きで、子供を産みたいわけ。働かないで家でごろごろしている主婦が、子供を今産まないんです。・・・パラサイト・シングルっているけれども、今、パラサイト・ワイフというのができてきた。つまり、変な生命力のない人たちがたくさん生じていて、お金を持ってぶらぶらしているんですよ。消費にはいいかもしれないけれども。そういうところで、何か政策誘導的なものを作らないと、そういう人は淘汰してもらうなり何なりしてもらわないといけないような、そういう方向性を、あるいは前向きな人にはきちんとした支援をするということを考えないと、ちょっと困るのではないかなという方向に来ているんですよ。・・・』 『基本的に結婚しないのが多いからなんです。それはどうにもならないから諦めていますが。・・・働いている女性のほうがちゃんとご飯を作るというデータもあるんです。専業主婦で時間がいっぱいある人こそ、コンビニで買ってきた発泡スチロールで食べさせちゃうというのが多いんです。ただ、託児所をいっぱい作ったから子供を産むかというと、それもまた違うんですよ。駅に保育所があって……、子供は荷物じゃないんだから。』 『何が問題かというと、婚姻か、婚姻していないかということで、逆に配偶者という立場を作ってしまう、あるいは専業主婦というような概念を持ち込んでいるということが、現実と非常に離れたというか、現実の状況と離れたことを人為的に持ち込んでいる。つまり、考えるべきは、婚姻しているとか、していないとか、結婚しているとか、していないとかということによって、女性のステータス、あるいは課税上のステータスを変えるということが問題であって、働いているか、働いていないか、いくら働いているか、働いていないかだけでカウントするという考え方を、間違っているかもしれませんけど、それが一つ。もう一つは働けないかどうか。つまり、家族の世話、いわゆる子供の世話ですね。夫の世話というのはどうせどっちでもいいと思っていまして、これはちょっと失言ですけど、夫の一人のために専業主婦が一人ついて、洗濯したり掃除したりするというのは、労働力のロスだと思うのです。外に出たほうがいいから。やはり一番重要なことは、育てるということに対する労力をどういうふうにどこまでやるか。その時に扶養控除というのは、女性側か男性側かどっちが使ってもいいと思うのですが、今だと世帯主が扶養控除を使うというようなイメージがあって、どっちが使ってもいいというふうにするのか、半分半分使うのか、扶養控除のとらえ方でもう少し何か明確なことが言えないかなと、そこがちょっと気になっているところです。』
これらの発言を受けて、「くまさんの自立」さんは、「 ぼくは主婦がいて、家庭全般などをキチッと整理してくれているから、仕事がうまくいくのだと思っています。主婦って、ご主人のよき秘書でもあるのですよね。専業主婦の仕事をこの委員に是非やらせたいですね。生活感のない税制委員は失格です」と怒髪天を突く勢いでして、「奥さんは是非とも主婦を放棄して、その委員に自分で掃除洗濯・家事全般をすべて仕事をしながらやってみろと言いたいですね。・・・サラリーマンの増税、専業主婦を馬鹿にした発言。こんな人達に税制を考える資格はない。もっと、国民は怒らないといけません。どうでもいいと思っていると、どんどん悪い方向に行ってしまいます」とブチきれています。
お気持ちは分かります。ただ、その委員の考え方がその小委員会を代表する考え方でないことも事実だと思うので、「税」の問題については、冷静に考えてみたいものです。日本は民主主義を標榜しており、いかなる意見であろうとも、それを表明する自由は与えられていますから、その委員にも意見を開陳する自由はあるでしょうから。
もっとも、私は「国家は、市民の家庭のあり方や価値観に関して介入すべきではない」という固い信念を持っておりますから、「くまさんの自立」さんと同じく、この委員の発言には強い違和感を持っています。そういう意味では、「くまさんの自立」さんと同じ立ち位置にいるのかもしれません。
とはいえ、さらに冷徹にみれば、財政赤字を直視する限りにおいて、増税は不可避であり、ありとあらゆる手段を考えざるを得ないという政府の立場も分からないではありませんし、私自身は「厳しい財政規律を伴ったものであれば、増税はやむを得ない」という立場でもあります。
いずれにせよ、税制は国家の骨格を示すものでありますし、日本の行く末を決めるものでもありますから、一時的で感情的な激論ではなく、建設的で解決策を探る議論を期待したいものです。
2005 07 26 [05. 年金問題を斬る] | 固定リンク | トラックバック
皆さん、こんにちは。木村剛です。「ひろのきまぐれ日記」さんが「なぜ少子化が問題なの?」という根源的な問い掛けをしています。「高齢化問題とともに、少子化問題なるものが言われますが、そんなに問題視するべきものなのだろうか?と疑問に思っています」というのです。
高齢化できるということは、それだけ衣食住が整っていて、医療も進んでおり、またその医療を受けることが出来る、ということを意味しています。そんな国では、この知識社会の中、当然教育水準も上がっているでしょうから、教育にかかるコストも他の国に比べれば高くなるのは必定です。となるならば、そのコストから出生率が低下することは容易に想像できます。 以前NHKのテレビで中国の奥地で、子供たちが目を輝かせて、文字を習っていたのをみましたが、そんなのをみると、素朴さに心を奪われると同時に教育水準の低さ、言い換えれば、教育コストの低さも感じました。家の様子も映されていましたが、電化製品一つないような家でありました。 翻って、日本の家の風景を眺めていれば、テレビはあり、パソコンはあり、クーラーはあり、洗濯乾燥機はあり、食器洗い機もあるという様子です。両者のエネルギー消費・環境負荷の違いは明らかです。高負荷の社会の人口が減っていくのは、大きな目で見れば、望ましいことだと思います。・・
そうなんですね。経済発展は良いことだ、GDPが増大することが絶対善だ、というカルチャーに染まり切ってしまうと、こういう発想になれないのですが、「無理してでも、経済規模の拡大を目指していくべきなのか」という根源的な議論を忘れてはならないと思うのです。「高度に発展した先進国では、少子高齢化を前提条件として、国づくりを考えていく必要があると思います」という基本的な考え方に、私は賛同します。
2005 06 23 [05. 年金問題を斬る] | 固定リンク | トラックバック
皆さん、こんにちは。木村剛です。少子化問題については様々なご意見をいただきました。「為替王」さんからは、「パラサイトには50%、家を出て一人暮らしを始めたら40%、結婚したら30%、子供が1人できたら20%、子供が2人できたら10%、3人できたら5%、4人以上なら0%」という所得税法改正案が提示されています。
そういう中、「FIFTH EDITION」さんからは、「日本の出生率の低下が、女性が『子供を産まなくなった』からでなく、男女共に『結婚しなくなった、あるいは結婚に対して肯定的でなくなった』せいだとは。特に30代の女性が、結婚に対して肯定的じゃなくなってきてるんだな」という指摘をいただき、「夫婦別姓を待つ身の溜息」さんからも、「私は夫婦別姓の法制化が少子化の特効薬になるとまでは思っていませんが、少子化の進行を防ぐ効果はあると期待しています。なぜなら結婚改姓が結婚のハードルであるならば、出産の上流がせき止められているようなものだからです。結婚に踏み切るハードルが低くなれば、出産や育児という次のステップへと進みやすくなると考えています」というご示唆をいただきました。
要するに、結婚するようにならないとダメということなんでしょうかねぇ。「なんで屋-驀進劇-」さんからは、「なんの為に結婚・・・。理由が欲しい。という彼女達の実感は、本来あるべき女性として重要な機能を観念で蓋をしている状態だと思います」というトラックバックまでいただきました。
でも、その一方で、「ニッポンを生きる!」さんのように、「出産・育児は非常にパーソナルなことなんだ、社会が子育てに向く状況かどうか、なんてこととリンクさせて自分の生殖を決定するのは損であるぞ」というコメントをいただいていますし、「さいとうくんのニュース速報!?」さんのように、「子供を産むという行為は自由意志のため思い通りになりません」という現実を諭す声もあります。
個々人の価値観が絡むだけに、なかなか難しい問題なのですが、「小福のへりくつ」さんから出生率に関する女性ならではのご意見をいただいていますので、ご紹介することにしたいと思います。いずれにしても私は、政策論としては、少子化を憂える前に、公的年金のような諸制度を現実に適応させながら、国民にとって快適な生活環境を整えることが先なのではないか、と思っております。
出生率がまた減った、と。これでまた「何故出生率が下がるのか」とか「上げるにはどうすればいいのか」とかくだらない対策論が巷に溢れることになるだろう。で、お役人さん達は保育園や幼稚園の数を増やすとかして無駄な税金を使ってくれてしまうんである。まあ、道路を増やされるよりはマシなのでいいけれど。それで少しは働くママがラクになるならめでたいことだ。
だけど、結論からいうと、どんな対策も「無駄!!」である。出生率は対策論なんかでは上がらない。出生率の低下や晩婚化は、私も含め、女性の構造的な問題が含まれているからなんである。
女は本来、理屈で結婚したり子供を産むわけじゃない。理屈を超えた存在を感じるから結婚もするし子供も産むんである。だって、結婚はアカの他人の家の墓に入ることを決意することだし、出産は「命」ひとつ生み出しちゃうことなんだから、理屈でどうこうって世界じゃないだろう。
多少、景気があがったところで、多少、保育園が増えたところで、出生率は上がらない。
なぜ、女性が結婚しなくなったかつーと、「理屈でものを考える」クセがついてしまってるからだ。こういうクセがつくと、結婚も出産もなかなか踏み出せなくなる。なぜなら、理屈で考えたらあきらかに大変なことだからだ。
それでは、「結婚をもっと自由に」という動きがあれば解決するのだろうか? 例えば、籍は入れずに子供だけ産むとか、そんな結婚の形態がメジャーになれば、女性は自由に子供を産むだろうか?そんなカンタンなこっちゃないと思うね。「自由」を掲げてる時点で、理屈だもんね。理屈でモノを考えてたら、子供なんて育てらんないよ。・・・
「子供を産むのは個人の自由意志だ」と主張する女性は多い。実際、子供のいない私も、親戚の方から「親が元気なうちに産んでおくのが親孝行だよ」などと言われたりすると、思わずそういい返したくなる。だけど、言わない。言い返した時点で、なんとなく敗北感に襲われるような気がする。理屈じゃないものの前に、理屈で反論することほど無意味なことはないからだ。
「理屈じゃないもの」っていうものが何なのかは、未熟な私には定義できないけど、確かに存在する。今の時代、理屈っぽくなってしまった女性達の力だけでは、それを定義しきれないんだと思う。っていうか、定義した時点で理屈になってしまうんだけどね(笑)
2005 06 14 [05. 年金問題を斬る] | 固定リンク | トラックバック
皆さん、こんにちは。木村剛です。「公的年金タスクフォース」さんからは、「終身雇用の崩壊に始まる就業スタイルの変化や企業年金の破たん等によって老後への不安は増す一方であり、そうした状況下で国が老後を保証する仕組み、すなわち『福祉』に基づくより良い公的年金制度が欠かせないというのは衆目の一致するところでしょう」というご指摘を改めていただきました。
そういう中で、「ミズタマのチチ」さんがasahi.comの記事「厚生年金保険料 経産省が料率15%の試算」を引用しながら、「まことに、まことに感慨深いですな」と述べていらっしゃいましたが、じつは、この記事の背景には、公的年金タスクフォースの方々に関与していただいた諸活動があったのです。あの活動がなければ、ここまでこれなかったことは事実です。まずは、その記事を紹介しておきましょう。
厚生年金の保険料率を段階的に引き上げる上限について、現行制度の「年収の18.3%」ではなく15%にとどめた場合でも、公的年金の役割としては十分な水準とする試算内容を、経済産業省が民間シンクタンクとともに8日まとめた。年金の給付開始年齢を現行より2歳遅らせることで、給付水準は現役世代の手取り年収の40%を超えるという。厚生労働省以外では初の本格的な試算で、年金改革論議にも影響しそうだ。
まだ、諸方面の調整が終わっておりませんので、次の手をディスクローズできないのですが、「散り散りだったかけらのうち、彼方にあったものは固まって実をなし、燃えて燃えて輝く太陽となり、此方にあったものは冷たく濡れた木星になりました。この一年のことは、決して忘れないでしょう」(by「ミズタマのチチ」さん)という風に、過去を懐かしく振り返る局面でもありません。政策論というものは、 現実の制度を動かして見せてこそ、ナンボなのですから・・・。
個人的には、いずれ近いうちに、シミュレーションモデルの取り扱いを明らかにするとともに、次の手をディスクローズしたいと考えておりますが、しばしお時間をいただいてお待ちいただければ幸いです。なんとか、膠着した現状を打開する一手になれば、と念じております。そのときはまた、「公的年金タスクフォース」が活躍できるフィールドが整うような気もしています。
いずれにしても、日本政府は、「スター・ウォーズ エピソードIIIを早く観たい社長のブログ」さんによる下記のような本質的な意見に対して、はっきりと答えることのできる年金制度を用意する必要があるのではないでしょうか。
正直、公的年金などという制度がなぜ必要なのか良くわからない。また、もし必要であるとしても、世代間扶養である必要性が良くわからない。そもそもなぜ世代間扶養なのかって、その制度を決めたときの平均寿命と人口増加率をもとに、その制度を決める立場の人たちが、自分達に都合の良い制度を作ったからなんじゃないの?人口増加率が鈍り、高齢化が進んでしまった時点で、すでに制度は崩壊しているんじゃないだろうか。もう、いっそのこと世代間扶養なんてやめちゃえば良いのに。
2005 06 14 [05. 年金問題を斬る] | 固定リンク | トラックバック
昨年の人口動態統計が公表された。出生数は111・1万人。前年の112・4万人より1・3万人減少している。出生数から死亡数を引いた自然増加数は8・2万人となり、初めて10万人を割り込んだ。
出生数は、第1次ベビーブームの昭和24年に269・7万人を記録。そのときに生まれた女性が出産したことにより生じた第2次ベビーブーム(昭和46~49年)にも1年間に200万人を超えていた。その後は緩やかに減り続け、昨年は戦後最低の出生数に落ち込んでいる。
この背景には婚姻件数の減少がある。昨年の婚姻件数は72万組で、前年の74万組より2万組減。人口千人あたりの婚姻率も3年連続で低下している。
こうした婚姻件数の減少は、晩婚化の着実な進展を示しており、平均初婚年齢をみると、夫が29・6歳で、妻が27・8歳。ちなみに、10年前は28・5歳と26・2歳だった。
中でも20~24歳の女性千人あたりの初婚率は、10年前には49.5だったが、昨年は34.2にまで落ちてきており、25~29歳の場合は、10年前に70・0だったものが59.4になっている。
そういう事情もあって、昭和40年に25・7歳だった第一子出生時の母親の平均年齢は、昭和60年に26・7歳になり、昨年には28・9歳にまで上昇。冷静にみれば、少子化が進むことも致し方がない。
この間、公的年金の絡みで何かと話題になる合計特殊出生率(一人の女性が一生に産む子供の平均数)は、1・29と昨年と同水準と表示されているが、小数点第4位までみると1・2888で、昨年の1・2905を下回り、過去最低を更新しているという。
こうなると、世の中の趨勢は、「産めよ増やせよ」という大合唱になりがちだ。保育所を増やしたり、税制を優遇して出生率を上げるべきという声も聞こえてくる。
しかし、「産めよ増やせよ」という短絡的な発想には問題が多い。子供を産むかどうかは各個人と各家庭の自由意志である。現実問題として、政府ができることと言えば、産むことを決断したときに、その決断をサポートする環境を整備するくらいに過ぎないではないか。
したがって、「公的年金制度が破綻しそうだから、少子高齢化に歯止めをかけなければならない。だから産ませよう」という発想は百害あって一利なし。公的年金を維持していくために、少子化対策をとるべしというのは本末転倒だ。
国民のための公的年金を護るためという大義名分の下で、各家庭の自由意志に圧力をかけるような方向に議論を進めてはならない。公的年金を維持したいのであれば、現在の少子高齢化のトレンドを前提にしても成り立つように大胆に制度変更するしかない。それができないのであれば、「一度ご破算にするしかない」と腹を括るのが筋だ。
それなのに、現実から顔を背けて、「出生率さえ上向けば何とかなる」という発想は、「地価さえ上がれば何とかなる」と祈り続けて処理を遅らせてしまった不良債権問題とうり二つ。我々は、二度と同じ過ちを犯してはならない。
(追伸)「週刊!木村剛」は、総合ビジネス月刊誌「フィナンシャルジャパン」(年間購読はココ)および「フジサンケイビジネスアイ」(購読希望はココ)とメディア・コラボレーションしています。
2005 06 07 [05. 年金問題を斬る] | 固定リンク | トラックバック
皆さん、こんにちは。木村剛です。「年金改革に関する議論をTV中継してほしい」という私の提言に関しては、「居眠りができませんし、携帯電話で裏工作できないので、実現する可能性は限りなく低いのではないでしょうか?」(by「雑記帳」さん)という反論が寄せられていますが、手法はどうあれ、早く与野党を含んだ議論を始めてもらいたいものです。
「時事を考える」さんは、「今の若者が将来貰える額を考慮し、“今貰っている人からも支給額を削減すること”」が必要だと指摘し、「世代間の諍(いさか)いを避けるためです」と主張していらっしゃいますが、そのためにもわかりやすい議論が必要になっています。
そのために私の方では、ブログでもご紹介した公的年金モデルを構築したいと思って努力を続けているわけでして・・・。まぁなんとか、遅々としたスピードではありますが、少しずつ進んでおります。このように改革とは、地道で地味で孤独なものなのであります・・・ハイ。
それにしても、この公的年金というヤツは、複雑な制度になってしまいましたなぁ。いまもプログラマーが泣いています。「明日は明日のホラを吹く -Tomorrow, I'll give you another big talk-」さんが以下のように主張していますが、全く同感です。
国民皆年金をいうのであれば、受け取る年金の総額や、受け取りはじめる年齢(支給開始年齢)等にもこの数字くらいの 明快さ 間違いのなさ ごまかしのなさ 当たり前さ そりゃみんな知ってるさ がなくてはならない。 「日本の小学校は6年間ある」、この6という数字と同じくらい、年金の受給額や支給開始年齢が国民に知れ渡って、小学校くらい全国民が迷いなく当たり前に利用して、 それが本来的な姿だと思う。またこれが本来的な姿だということが多くの国民の間で共有されるようになってほしいと思う。 自分はたまたま機会があって、ここ2年の社会保険労務士試験の問題を解いたのだが、あの試験にはたちの悪い社会の試験のような後味の悪い難解さがあり、しかも近年どんどんその傾向がヒドくなっているように思う。出題ミスも多いがかといって問題作成者を責める気には全くならず、俺は制度の全体と問うべき内容を思いむしろ同情している。国家試験が難しいことや合格率が低いことは、必ずしも試験の合格者の優秀さや社会的地位の高さを保証するのみならず、そのまま同時に制度の欠陥=わかりにくさの証明にもなりうるということも忘れてはなるまい。
いずれにしても、公的年金の改革は喫緊の課題です。もう一度、世論を喚起して、私たちの将来のために、心ある議員の方々が動き出せるような環境を作ることが必要なのかもしれません。「木村さんのモデレートする討論会は面白かったんです」(by「ミズタマのチチ」さん)という声が多いようであれば、また企画してみましょうか・・・。
2005 03 25 [05. 年金問題を斬る] | 固定リンク | トラックバック
皆さん、こんにちは。木村剛です。3月8日のコラム「年金協議にTV中継を!」で、久々に年金ネタをUPしたら、たくさんのトラックバックをいただきありがとうございました。「和ちゃんブログ」さんは、「年金改革はまったなしです。時間的に余裕はありません。今から20年以上前にもはや問題であると学者ですら言ってたのですから。年金が破綻するとか危機的状況に陥る可能性が高いって問題意識は識者では通説でした。もう、まったなしです」と指摘していますが、まったくそのとおりです。
それが、形はどうあれ年金改革の議論がはじまるというのですから、私は関係者の方々の努力を多としたいのです。批判は一時の清涼剤になったとしても、物事を前進させる力に繋がらない場合が往々にしてあるものです。「くりおねあくえりあむ」さんが「昨年5月に強行採決されて以来、やっと次に進めるための一歩を踏み出そうとしているということですよね。そういう意味で大きな前進だと思います」と指摘しているように、まずは目の前の一歩を踏み出すことが肝心です。
じつは、「民主党参議院議員 ふじすえ健三」さんからも、3月10日に「昨朝、8時から民主党国会議員が集まり、総会がありました。そこで年金制度の改革に向けた3党協議を動かすことが岡田代表から説明されました。結局、本日午前中に、民主党・自民党・公明党の三党の幹事長会談が行われましたが、この会談では協議開始の合意には至らず、自民・公明両党の民主党への文書による回答を待ち、今週中にも再度会談が行われることとなったようです。会議後、数名の方と話をしましたが、「年金抜本改革」を引き続き単独でも訴えるべきである、と仰っている方が多いのには驚きました」というトラックバックをいただいておりました。素直に期待したいと思います。
公的年金タスクフォースの「ミズタマのチチ」さんは、以下のように言っていますが、多くの国民も同じような思いを抱いているのではないでしょうか。
党や立場はいろいろあって、面子も利害もいろいろある。喧嘩したい人たちも居るけど、社会が安定しなかったら元も子もない、ともにテーブルについて協議しようというわけです。 あと、公開討論会で聞かせていただく各議員の「なんとかしなきゃ!」って思いは、党による違いはないということがあります。 見ている有権者としては、政党の枠に囚われてないで、一緒に話を進めてもらったほうが、よっぽどメリットが大きいと感じることが多かったのです。 プロレスじみた敵対の構図なんかいらないから、さっさと仲良く話し合ってくれと、しきりに思っていました。
ちなみに、「ふじすえ健三」さんからは、「私としては『年金改革は、高齢者の方々に安心していただくためにできるだけ早くやるべき案件であり、政治的議論にすべきではない』と考えており、執行部のこの判断には賛成です。・・・政権を取るために、これから色々と壁が出てくると思いますが、やはり皆様に『民主党も政権を担うだけの力がある』と理解していただくことが大切です。政府案に反対するだけでなく、よりいい政策を創ってみせるところが民主党に問われていると思います」という正論が発信されています。
それであればこそ、「民主党は政争の具にしない決意があるか」(by「ビリヤード&サッカー&ニュースコラム」さん)という点が本当に問われてくるでしょう。そうでなければ、「『政権準備党』と呼ばれたい政党は、永遠に準備していて欲しい(笑)」(しんちゃんのおうち)などと揶揄されてしまうかもしれません。
実際、国会の討論などをみていると、どうかな、という感じもしますね。私は、岡田代表や仙石政調会長のスタンスは高く評価していますけれども、民主党の中には、事実無根の週刊誌ネタを元に、筋の悪いマスコミゴロみたいなやり方で時間を無駄遣いさせている輩が徘徊していますからねぇ。民主党には期待しているだけに残念です。
ただ、年金改革の件については、民主党を大々的に応援しております。
岡田克也代表、低俗なお仲間に足をすくわれることなく、頑張ってくださいますよう。
2005 03 18 [05. 年金問題を斬る] | 固定リンク | トラックバック
光陰矢のごとし。1年前に小泉首相が「年金一元化が望ましい」と発言したことを契機に、公的年金に対する国民の意識が急に高まったことを昨日のことのように思いだす。
昨年5月、自民・公明・民主の3党が社会保障の見直しで合意。7月には「社会保障の在り方に関する懇談会」が発足する。さらに10月には、民主党岡田代表が消費税の活用などに対する政府の前向きな答弁が与野党協議の条件となると公言。今年1月に小泉首相が年金財源問題について、「消費税の活用も検討対象」と答弁をするなど、ギクシャクする中にも雪融けの兆しが芽生え始めた。
実際、2月23日の党首討論では、「事業主負担をどうするか、自営業者の所得把握をどうするかという問題はあるが、基本的には国民年金を含めた年金一元化が望ましいという方向を明らかにすべきだ」という岡田代表の主張に対して、小泉首相は、「まず、厚生年金と共済年金を一元化し、事業主負担の問題と自営業者所得把握の問題が解決されれば、国民年金を含めた一元化が望ましいと思う」と応じている。
この経緯を素直に眺めるなら、互いに腹を探りながらも歩み寄りを見せてきたわけだが、対立好きのマスコミは、「岡田氏の姿勢は、『協調』と『対決』が混在する歯切れの悪さが目立つ」(日経)、「岡田民主“敗色”切り札年金も不発」(産経)など、どちらかと言うと冷ややか。
与党は、年金、介護、医療を含めた社会保障制度を一体で見直す方針を掲げているが、岡田代表は「一体見直しは先送りの口実になりやすい。まず年金改革の骨格を示すことを優先すべきだ」と強調して平行線を辿っていたから、そう言われても仕方のない面はある。
しかし、局面は動く。3月1日の衆院予算委員会において、小泉首相が「年金一元化から議論していい。何の異論も言うつもりはない」と述べ、与野党会議に関して、民主党が要求する年金制度改革の先行協議を受け入れる意向を示したからだ。報道によれば、民主党岡田代表は、協議開始に踏み出すという。
マスコミは色々と揶揄するだろうが、私は岡田代表の対応を素直に評価したい。3党合意の信義則を足蹴にした参院厚労委での強行採決については言いたいことが山ほどあるだろうし、民主党内にも強い反発があったはずだ。
それらを黙って呑み込んで、年金改革の与野党協議に臨むというのは、背後に政治的な計算があるとは言え、なかなかに立派な決断である。
あらゆる改革は、大きかろうが小さかろうが、まずはキックオフすることが重要だ。議論のための議論ではなく、実現のための討議の場が必要なのである。
理想を追い求めて無為に漂い続ける余裕はもうない。年金一元化は、今年も喫緊の課題であり続けている。喫緊の課題が毎年変わらないというのでは日本の行く末が案じられる。
この機会を逃してはなるまい。そのためには、与野党協議の場でマスコミに傍聴させるべきだ。国民全員に関係する年金問題については、テレビで全過程を生中継してもらいたい。そういう番組こそが、いま、「公共の電波」を担うマスコミに求められているのではあるまいか。
(追伸)「週刊!木村剛」は、総合ビジネス月刊誌「フィナンシャルジャパン」(年間購読はココ)および「フジサンケイビジネスアイ」(購読希望はココ)とメディア・コラボレーションしています。本日の記事は、「フジサンケイビジネスアイ」に3月7日に掲載したものです。
2005 03 08 [05. 年金問題を斬る] | 固定リンク | トラックバック
皆さん、こんにちは。木村剛です。昨日のヤマザキナビスコカップでFC東京が優勝したのには涙しました。1人退場して、10人になったときは、終わったと思ってましたから・・・。
さて、本日は、午後7時から「公的年金モデル諮問会議」が開催されます。公的年金タスクフォースの方々が議論してきた成果をもとにオープンに議論して、具体的には、足長おじさんのサポートを受けた専門家の方々に、PPBM―Public Pension Basic Model(あるべき公的年金を検討するための基本的なモデル)―のプロトタイプを作っていただく橋渡しをしたいと思います。
■メンバー(順不同、五十音順)
木村 剛 KFi代表
篠塚 肇 経済同友会マネージャー
白石 浩介 三菱総合研究所主任研究員
高山 憲之 一橋大学教授
西沢 和彦 日本総合研究所主任研究員
村田 純一 企業年金研究所代表取締役社長
藤田 正幸 三菱総合研究所主席研究員
■サブメンバー
公的年金タスクフォースの参加者
McDMaster氏 ほか
■オブザーバー:
公的年金を考える超党派ネットワークの参加者
公的年金モデル諮問会議においては、これまで公的年金タスクフォースで検討してきたことを開陳していただき、専門家の方々にプロトタイプを作る際の参考にしてもらいたいと思っております。作り上げたPPBMを公的年金に関心のある日本国民全員に利用していただくことについては了解していただいております。また、その際、問題となり得るパテントの問題については、不肖私がリーガルリスク(厚生労働省から訴えられるリスク)を一身に背負うことで合意ができています。
もっとも、以前にも明記しておりますが、この「公的年金モデル諮問会議」は、スポンサーになってくれる足長おじさんが現れたことに感謝の意を示して、何らかのアウトプットを世に出すために組成するものです。
したがって、残念ながら、そのアウトプットが公的年金タスクフォースの皆さんのお気にいるかどうかは保証の限りではありません。「折角、俺たちがあそこでこうアドバイスしたのに・・・」とか「そうじゃないんだよな」などと不満タラタラの結果に終わる可能性もあります。ただ同時に、公的年金タスクフォースが自力でモデルを創り上げることを否定するものでもありません。
そこで私は、スポンサーの暖かい支援を得られる見込みがつきましたので、公的年金タスクフォースの方々が自力でモデルを創り上げる場合の予算枠を、ご用意したいと思います。すでに、公的年金タスクフォースに対しては、ブロガーの皆さまからのカンパが寄せられており、その残金は75,598円あります。そこに、1,924,402円を加えまして、総額200万円(!)の予算枠を設けようと思うのです。
ただし、公的年金タスクフォースがこの予算を費消する場合には、下記の手続きを経ていただく必要があります。また、この予算については、私の個人的な判断で、PPBMプロジェクトや公開討論会を催す経費のために費消する場合があることをあらかじめ付言しておきます。
1.公的年金タスクフォースにおいて「予算申請担当」を指名し、公的年金タスクフォース内で十分に議論した上で、予算申請の内容を固める。
2.予算申請担当は、公的年金タスクフォースのブログに予算申請の内容をアップし、その内容を「週刊!尾花広報部長」にトラックバックするとともに、広くその予算の使い方に関して意見を求める。
3.私が予算申請の内容を吟味し、寄せられた意見などを総合的に勘案した上で、その予算の可否を決定する。
4.公的年金タスクフォースの予算申請担当は、購入品を特定し、購入価格と支払先を最終決定した上で、尾花広報部長に連絡する。
5.私の方で支払を行い、公的年金タスクフォースの予算申請担当が指定する先に購入品を届ける。
6.すでに費消してしまった経費を事後的に補填することは原則として認めないが、常識的に考えて十分に正当性があるケースにおいては、同様の手続きを経て支払うことがある。ただしその場合は、領収書などの添付を求める。
7.予算枠の費消については、「週刊!尾花広報部長」において掲示する。
この200万円の予算枠は、寄付をしていただいたブロガーさんや足長おじさんをはじめとする多くの善意の方々のサポートがあってはじめて成立しております。公的年金タスクフォースの方々には、そのことを是非ご理解いただいた上で、有益に利用していただきたいと思います。また、利用する以上、何らかのアウトプットを責任をもって仕上げていただきたく、お願い申し上げます。
なお、河野太郎議員と古川元久議員を招いて好評だった7月26日の「公開討論会」に続き、公的年金問題を「公的年金を考える超党派ネットワーク」の政治家の方々に存分に議論していただくため、「公開大討論会」を11月18日に開催いたします。臨場感あふれるステージで大激論が繰り広げられると思いますので、ご興味のある方は参加希望を尾花広報部長にまで送付していただけると幸いです。
(追伸)「dome21.jp」さんから極めてごもっともなご指摘をいただきましたので、10月30日付の「これが新潟県中越地震の真実だ!」の文章を至急変更させていただきました。具体的には以下の文章を挿入しております。
なお、「天漢日乗」さんのブログは「2ちゃんねる」からの抜粋であり、下記の部分は10月28日以前の部分に関するものですので、その内容については、元記事にアクセスした上で、皆様ご自身でご判断下さいますよう、お願い申し上げます。
「dome21.jp」さん、どうもありがとうございました。今後ともご叱責の程よろしくお願い申し上げます。
2004 11 04 [05. 年金問題を斬る] | 固定リンク | トラックバック
皆さん、こんにちは。木村剛です。10月8日のゴーログ「足長おじさんは現れるか?:「公的年金モデル諮問会議の立ち上げ」で心優しきスポンサーを探しておりましたところ、手を挙げてくださる奇特な方がいらっしゃいました。この方は、固定ハンドルネームを特名として用いているブロガーと同様、慎ましく名を伏せることをご希望していらっしゃいますので、今後は「足長おじさん」と呼称することにします。
足長おじさんは、あるお友だちにお願いし、プログラミングの負担を担ってくれるように段取りをつけてくれました。
そのお友だちは足長おじさんの寄付の範囲内で、できる限りのサポートをしてくれる手筈になっています。とりあえずは、厚生労働省からいただいたデータとプログラムを走らせ、不十分ながら動くことは確認していただけたようです。
そこで私は、宣言していたとおり、「公的年金モデル諮問会議」を立ち上げることにしたいと思います。そこで、公的年金タスクフォースの方々が議論してきた成果をもとにオープンに議論して、足長おじさんのサポートを受けたお友だちに、PPBM――Public Pension Basic Model(あるべき公的年金を検討するための基本的なモデル)――のプロトタイプを作っていただく橋渡しをしたいと思うのです。
足長おじさんとは、作り上げたPPBMを公的年金に関心のある日本国民全員に利用していただくことについては了解していただいております。また、その際、問題となり得るパテントの問題については、不肖私がリーガルリスク(厚生労働省から訴えられるリスク)を一身に背負うことで合意ができています。
10月8日のゴーログでも明記していますが、この「公的年金モデル諮問会議」は、公的年金タスクフォースが自力でモデルを創り上げることを否定するものではありません。足長おじさんが現れたことに感謝の意を示して、何らかのアウトプットを世に出すために組成するものです。うまくいけば、足長おじさんのサポートを受けたお友だちがうまいプロトタイプをダウンロードしてくれるように計らってくれて、公的年金タスクフォース並びに公的年金に関心のある他の方々がコストをあまりかけずに手直しできる基本モデルにしてくれるかもしれません。
いずれにしても、足長おじさんの善意に深く感謝し、その寄付の範囲内でできる限りのアウトプットを出してみようというのが、「公的年金モデル諮問会議」の趣旨です。公的年金タスクフォースの方々は、サブメンバーとしてどなたでも発言できるように配慮しますし、具体的な要望があれば、足長おじさんには確実に伝えますので、何なりとお申し付けください(足長おじさんが受け入れるかどうかは保証の限りではありませんが・・・)。
さて、そこで、栄えあるキックオフミーティングを、下記のとおり、セットしようと思います。皆さまの賛同がいただければ幸いです。
日時:11月4日(木) 19:00~
場所:KFi 株式会社内大会議室
出席者:
■メンバー(順不同、五十音順)
木村 剛 KFi代表
篠塚 肇 経済同友会マネージャー
白石 浩介 三菱総合研究所主任研究員
高山 憲之 一橋大学教授
西沢 和彦 日本総合研究所主任研究員
村田 純一 企業年金研究所代表取締役社長
藤田 正幸 三菱総合研究所主席研究員
■サブメンバー
公的年金タスクフォースの参加者
McDMaster氏 ほか
■オブザーバー:
公的年金を考える超党派ネットワークの参加者
なお、河野太郎議員と古川元久議員を招いて好評だった7月26日の「公開討論会」に続き、公的年金問題を「公的年金を考える超党派ネットワーク」の政治家の方々に存分に議論していただくため、上記の方々で「公開大討論会」を11月18日に開催することを予定しております。臨場感あふれるステージで大激論が繰り広げられると思いますので、ご興味のある方は後日参加希望を尾花広報部長にまで送付していただけると幸いです。
さて、新展開をみせるPPBMプロジェクトですが、これを世論に変えて、本当の公的年金改革につなげていくには、皆さまのご支援が不可欠です。是非、是非、皆さまの怒りや嘆きや励ましをトラックバックしてください。足長おじさんに必ずお伝えいたします。
最後に、本当に、本当に、足長おじさんありがとうございました。
(追伸)今月21日に総合ビジネス誌「フィナンシャルジャパン」を創刊するとともに、28日に新著「おカネの発想法」を上梓することを記念して、今月26日にタカシマヤタイムズスクウェア紀伊国屋書店新宿南店7Fの紀伊国屋サザンシアターにて記念講演を無料にて催します。お時間のある方は是非お立ち寄りください。申し込みはコチラまで。
2004 10 19 [05. 年金問題を斬る] | 固定リンク | トラックバック
皆さん、こんにちは。木村剛です。公的年金タスクフォースにおける議論や厚生労働省年金局とのミーティングも回を重ね、そろそろ目的に向かって力を総結集する段階に入ったように思います。とはいえ、本格的に終盤戦になると、色々とコストや手間隙がかかりますし、お互いに本業を持った上でのボランティアということですので、そんなに無理をお願いするわけにもいきません。
そこで現在、私は心優しき「足長おじさん」を探しています。PPBMプロジェクト――あるべき公的年金制度を検討するための基本的なモデルを作るプロジェクト――を完成させるコストと手間隙を請け負ってくださる企業もしくは団体を探しているのです。これまでの公的年金タスクフォースにおける議論と作業を活かし、厚生労働省とのミーティング結果をも踏まえた上で、実際のプログラミングやサーバーの負担などを引き受けてくれるスポンサーを探して、うまくコラボレーションすることができれば、また一歩前進することができると思うからです。
そして、「足長おじさん」を何とか捕まえられそうなムードも出てきました。
そこで、公的年金タスクフォースの方々にご相談なのですが、「足長おじさん」が出現した場合、高山憲之・一橋大学教授や西沢和彦・日本総研主任研究員、村田純一・企業年金研究所社長やマスコミ関係の方々、そして公的年金を考える超党派ネットワークに賛同していただいた政治家の面々にお声掛けをするとともに、McDMasterさんを中心とするブロガ―のメンバーの参加をお願いして、「公的年金モデル諮問会議」を立ち上げ、そこに「足長おじさん」も入っていただくのはどうかと思っているのです。
そして、「公的年金モデル諮問会議」における議論をもとにして、足長おじさんを中心に実際のプログラミング作業をしていただきながら、これまでの公的年金タスクフォースで蓄えた蓄積をその作業に反映していくという段取りというのはどうでしょう。当然、その進捗状況については、「公的年金モデル諮問会議」に報告していただき、参加者からの意見も聴取しながら、進めていくのが現実的であるように思います。
無論、公的年金タスクフォースが、自力でモデルを創り上げることを否定するものではありません。状況によっては、公的年金タスクフォースと足長おじさんがそれぞれよりよいものを求めて並行で作業するというやり方もあるでしょう。
いずれにしても、私たちが目指すとりあえずのゴールは、あるべき公的年金制度を検討するための基本的なモデルを作るプロジェクトを何とか実現にまで漕ぎ着けることなのですから・・・。
7月28日のゴーログ「改革を成就するものは何か?:ケーキとネギの関係」で、私は以下のことを公的年金タスクフォースのメンバーにお願いしています。
1)このプロジェクトは主従関係のあるビジネスではないのだから、如何なるかたちであれ、仲間に対して自分の考えを押し付けないこと。どう転んでも、無駄な作業はたくさん発生するのだから、「それは無駄だ」などと指摘して、仲間の善意を挫くようなことをしないこと。 2)善意でサポートしたいと考える人々からの提案や助力については、それが如何に自分たちの進む方向と異なっていようとも、リスペクトして感謝の気持ちを忘れないこと。まかり間違っても「それは違う」などと言って拒絶しないこと。 3)結果的に目標の1kmに達しなくとも、1cm動かして僅かでも目標に近づいたならば、それは立派な前進なのだから、「1kmに達しない」ことを以って失敗とみなさないこと。周りでみている人たちは、「1kmと言いながら、1cmしか進まなかったじゃないか」と批判し、ときには誹謗中傷するだろうが、それは避けられないこととして甘受すること。
私は、この考え方を全く変えていません。それで、「足長おじさん」が登場した場合にも、この考え方を等しく適用したいと思っています。公的年金をよりよく改革するという大義の前には、「後から入ってきて大きな顔しやがって」とか「これは俺たちのプロジェクトだから邪魔するな」という個人的な感情は禁物です。もしも、「足長おじさん」が助力してくれるのであれば、仲間の一人として、同じ目的に向かって進んでいく、というコラボ関係を構築できれば、と願っています。
私は、いま、PPBMプロジェクトを実現できるのではないか、という幽かな感触を感じつつあります。公的年金タスクフォースの皆さんの助力を得ながら、もうひとふんばりがんばってみようと思います。McDMasterさんをはじめとするブロガーの皆さんもご協力のほど、よろしくお願い申し上げます。
(追伸)今月21日に総合ビジネス誌「フィナンシャルジャパン」を創刊するとともに、28日に新著「おカネの発想法」を上梓することを記念して、今月26日にタカシマヤタイムズスクウェア紀伊国屋書店新宿南店7Fの紀伊国屋サザンシアターにて記念講演を無料にて催します。お時間のある方は是非お立ち寄りください。申し込みはコチラまで。
2004 10 08 [05. 年金問題を斬る] | 固定リンク | トラックバック
皆さん、こんにちは。木村剛です。7月26日に開催された公的年金に関する公開討論会を覚えていらっしゃるでしょうか。また、その公開討論会に参加してくれた河野太郎自民党議員と古川元久民主党議員に対して、私が「永田町のぶっちゃけ話」を公表するブロードバンド番組を作成することを提案したところ、お二人が賛成してくれた経緯についても、参加していただいた方々はご存知の通りと思います。
そうです。そうなんです。
その番組がスタートしちゃったんです。
題して、「国会動静―太郎とふるげんの場外乱トーク」。
河野太郎議員は核燃サイクル問題を指摘し、古川元久議員は年金問題に対して関心を持ち続けるよう呼びかけています。初回のせいか、古川議員のノリがちょっと固いんですが、第2回目以降は慣れてくれることと思います。
今後この番組では、永田町で起こっているさまざまな事件やハプニングについて、お二人にじっくりと真相を語っていただくとともに、ほかにいろいろな議員をご紹介していこうと考えています。是非、「これについて語ってほしい」とか「この議員の意見を聞きたい」という要望をお寄せください。
私たちの生活にかかわるルールを決定している永田町の素顔をストレートに皆さまにお伝えできるような番組にしていきたいと思っています。ご期待ください。
(追伸)何がなんだかよく分かりませんが、(社)日本広告協会Web広告研究会によれば、この度、この「週刊!木村剛」が「第2回Webクリエーション・アウォード」にノミネートされたそうです。
つきましては、9月9日(木)午後4時から贈賞式で、午後5時から受賞パーティーが大手町サンケイビル4Fホール(パーティーは302~304号室)において、とりおこなわれます。主催者の方からは、「お世話になった方をお招きしては・・・」といわれておりまして、招待客はパーティーも無料のようです。そこで、日頃お世話になっているブロガーの方で、「暇だから、木村の顔でも見てやるか」という方は広報部長の尾花(obanan@kfikk.co.jp)までお問い合わせください。ご招待いたします。
2004 09 07 [05. 年金問題を斬る] | 固定リンク | トラックバック
皆さん、こんにちは。木村剛です。先日、月刊「現代」の計らいで民主党のネクスト厚生労働大臣である海江田万里議員と対談したときに、「公的年金関連のデータが出てきたのだから、3党合意に基づいて国会に委員会を創設し、国民が見ている前で正々堂々とした討議を展開してもらえないものでしょうか」とお願いしましたところ、「3党合意」というのは、なかなかに難しいものなんだそうです。
というのは、そもそも民主党は、「3党合意」に基づいて、年金法案が衆院通過する際に修正案に同意しているらしいんです。そこで旧来型の与野党対決の構図ではなくて、政策協議に入ろうとしたわけですが、附則につけた年金制度の一元化について、自民党は具体的な案を示そうとしないし、参院での強行採決なんかもあって、暗礁に乗り上げてしまったんですね。ということなので、民主党としては、「法案を参議院で強引に通してしまった後になって、3党合意に基づいて協議しましょうというのは筋が違うじゃないか」ということらしいんです。
まあ、気持ちは分からなくはないんですが、国民の立場からすると、「筋」とか「経緯」というものにこだわるのも分かるんだけれども、やっぱり「国民の前で正々堂々と議論してもらいたいなあ」というのが「本筋」だと思うので、「3党合意がダメなら、一度リセットして、これから『新3党合意』を提案したらどうですか」と水を向けてみましたら、海江田ネクスト厚生労働大臣は「そうですね。もし、やるのなら新3党合意です」と応えていただけました。
「週刊!木村剛」としては、海江田ネクスト大臣に大いに期待したいと思います。『新3党合意』に基づく、公的年金制度の議論を国民の目の前でやっていただきたい。そうすれば、その場において、あるべき公的年金の姿を探るために、PPBMプロジェクト――公的年金に関する基本モデルを創るプロジェクト――が威力を発揮してくれるかもしれません・・・。う~ん、楽しみです。
だから、月刊現代の10月号(9/4発売)を皆さん、買ってくださいね。
そして、もうひとつ、大いに期待したい動きがでてきました。それは、子育てに関する話題のトラックバック集「ジャンバラヤ」です。こちらの解説は、私が拙い説明をするよりも、「くりおね」さんのトラックバックを紹介するほうが詳しくて正しいと思うので、以下に掲載したいと思います。
今週、子育てに関する話題のトラックバック集「ジャンバラヤ」が開設されました。カテゴリ別にトラックバック用のエントリ記事が用意されていて、関連する記事をブログで書かれた方はそちらにトラックバックしていただく、という仕組みで、分散しがちなブログ記事をここで一つにまとめて見れるようにしよう、というものです。 カテゴリは以下の通りです。 01:乳児・幼児 02:保育園・幼稚園 03:学童 04:小学校 05:中学校 06:高校 07:障碍 08:塾・習い事 09:いまどきの子どもたち 10:親 11:その他 こういった内容に関連する記事を書かれた際は、ぜひぜひ「ジャンバラヤ」当該カテゴリトップ記事へのトラックバックをお願いいたします。また、ブログをお持ちでない方のために掲示板「ジャンバラヤ~子育てネタBBS」もご用意しています。掲示板に書き込みしていただいた内容はそれぞれのカテゴリ担当が反映させていただきます。……私のようにご自身は子供のいない方も、シングルの方も、ジャンバラヤへのトラックバック( or BBSへの書き込み)大歓迎! いろんな立場から見たいろんな意見を、それこそ「ごった煮」として見ることができるサイトにできれば、と個人的に思う次第です。ブログ界始まって以来の(?)この試み、ぜひ多くの意見が集まるよう、みなさまのご参加をお待ちしています。みんなでおいしいジャンバラヤにしましょう。
とりあえず私が出来ることは、「電脳東京」さんからご紹介のあった池内ひろ美さんに、この「ジャンバラヤ」に参加してもらえないか、とお願いすることなんだろうと思います。ところが、池内ひろ美さんはまだブログを立ち上げていないようなので、お手数ですが、「電脳東京」さんに、以下のメッセージを池内ひろ美さんに伝えていただきたいと思います。
池内ひろ美 様 一面識もなく、このような文章を、しかも人を介してお届けする無礼をお許しください。現時点における少子化に対する政府の施策は、子育ての現場の実情を知ることなしに、一方的な思い込みによって立案され、実行されている感を拭いきれません。公的年金問題に関連して議論される際にも、「女性が子供を産めば良い」などという短絡的で女性に失礼な論調が目立っているようにも思えます。 じつは私の知人で、子育てに関する諸問題を大々的に議論してみたいということで、サイトを立ち上げた有志たちがおります。残念ながら、私はこの分野にそれほど知見がありません。そこで是非、専門家の池内ひろ美さんにご協力いただけないかと思い立ち、筆をしたためている次第です。ボランティアによる自由な活動ですから、どのようなアウトプットが出てくるか分かりませんし、かえってご負担を掛けてしまうことになっては申し訳なく思います。 そこで私がお願いしたいのは、まずは一参加者として、このサイトにアクセスしてコメントを書き込んでみていただけないか、ということです。そして、もしも、このサイトに将来性があって、面白そうだったら、しばらくお付き合いしていただければ幸いです。 サイト名は「ジャンバラヤ」と言います。詳細は、私のサイト「週刊!木村剛」を覗きに来ていただければ、お分かりいただけようかと存じます。急なお願いで、かつ、かなり不躾とは重々承知しておりますが、お仕事の手が多少お空きのときに、5分でも10分でもお付き合いしていただければ幸いです。 末筆になりますが、見ず知らずからの他人からのお便りを最後まで読んでいただきありがとうございました。さらなるご活躍を心より祈念しております。 平成16年8月26日 木村 剛
ということで、「電脳東京」さん、池内ひろ美さんへの伝言をよろしくお願い申し上げます。
はてさて、「新3党合意」と「ジャンバラヤ」のどちらが先に盛り上がるでしょうか。私は二つとも応援したいと思います。
2004 08 26 [05. 年金問題を斬る] | 固定リンク | トラックバック
皆さん、こんにちは。木村剛です。公的年金改革に関しましては、私たちの声が永田町に直接届くようなパイプを構築すべく、「公的年金を考える超党派ネットワーク」を有志の国会議員で組成できないか模索してきたところです。現在のところ、自民党及び民主党に属する12名の国会議員からご賛同をいただきましたので、そろそろ正式に名乗りをあげてもよい時期ではないかと思いまして、ブログにUPいたします。
「国民の立場から公的年金を考えたい」という私たちのスタンスに共鳴していただき、協力を申し出てくださっている志の高い政治家の方々は下記のとおりです(五十音順)。ご賛同いただいた国会議員の方々には、ブログ上で大変恐縮ですが、改めて御礼を申し上げます。
浅尾慶一郎(民主党・参議院・神奈川県) 大塚耕平(民主党・参議院・愛知県) 大村秀章(自民党・衆議院・愛知県) 河野太郎(自民党・衆議院・神奈川県) 世耕弘成(自民党・参議院・和歌山県) 林芳正(自民党・参議院・山口県) 古川元久(民主党・衆議院・愛知県) 細野豪志(民主党・衆議院・静岡県) 松井孝治(民主党・参議院・京都府) 松本剛明(民主党・衆議院・兵庫県) 水野賢一(自民党・衆議院・千葉県) 山本一太(自民党・参議院・群馬県)
なお、ブロガー有志によって構成されている「公的年金タスクフォース」は、PPBMプロジェクト――あるべき公的年金制度を検討するための基本モデルの策定――を遂行しているところですが、本日、大きな進展があります!
じつは、本日8月17日午後3時にCD-ROMの形式で、生データとプログラムを受領する予定なのです。「公的年金タスクフォース」のデータ入力作業は、これで、大幅に軽減されることになります。厚生労働省年金局数理課の方々、本当にありがとうございます。
「公的年金タスクフォース」の方は、8月4日に西沢和彦・日本総研主任研究員をお招きして作戦会議を開催しましたが、今秋に向けて、あるべき公的年金制度を検討するための基本モデルを策定するための手順について大筋の合意が形成されたところです。厚生労働省年金局数理課との第3回ミーティングは8月18日午後3時に開催されますが、CD-ROM受領の御礼を述べるとともに、今後とも建設的な意見交換の場として、定期的に開催させていただきたいと考えております。
さて、「公的年金を考える超党派ネットワーク」の考え方につきましては、8月10日のゴーログ「育児問題に関して私が出来ること」において掲載しておりますが、念のため、下記に再掲いたします。
1)本組織は、あるべき公的年金を考えるに際し、所属政党やポジションに関係なく自由闊達に議論するための有志の議員によって構成される超党派のネットワークである。 2)本組織は、公的年金に関して議論するために発足したボランタリーなネットワークであり、団体としての意見を集約することを目的としない。したがって、いかなる意味においても各議員の意見や行動を拘束することはない。 3)本組織は、公的年金制度を設計する際に公に利用可能な基本モデルを作成することを目的として活動している市民団体「公的年金タスクフォース」と定期的にミーティングを設ける。
そこで皆さんにお願いです。お知り合いの国会議員に対して、この「公的年金を考える超党派ネットワーク」に参加していただくよう、お声掛けしていただけませんでしょうか。最終的には政治は数です。より多くの志ある政治家の方々を巻き込まなければ、公的年金の現状が改善される可能性は高まりません。暫定的に「公的年金を考える超党派ネットワーク」の事務局は尾花広報部長にお願いしていますので、obanan@kfikk.co.jpにまでご連絡いただければ幸いです。
なお、同じゴーログで提案させていただいた「少子化ワーキンググループ(仮称)」につきましては、「公的年金タスクフォース」のプロジェクトリーダーであるMcDMasterさんからご快諾をいただきましたので、有志の方々がボランタリーに活動され、何らかの声を永田町に伝えたい場合があるとすれば、「公的年金タスクフォース」から「公的年金を考える超党派ネットワーク」にお届けすることができるようになると思います。
もっとも、「少子化ワーキンググループ(仮称)」――「ジャンバラヤ」もしくは「ラブリーママ・スマイリーパパ」はたまた「はしらのきずの会」あるいは「Nursing & Parenting Organization」という名称にするという説もある――に関して、「育児問題は、必ずしも公的年金タスクフォースの『下』に位置するものではない、という点についてご理解をいただきたいと思います」というMcDMasterさんによる的確な指摘については、私も大賛成です。「公的年金タスクフォース」が公的年金改革を考える上で、少子化問題を検討する際、意見を聞くパートナーのひとつという程度のゆる~い友だち関係でよろしいんじゃないでしょうか。
無理せず、力まず、また~りとやっていきましょう。力みすぎると、折れたり、ゆがんだりしてしまうものです。いずれにしても、公的年金改革について、国民の願いを聞き入れる国会議員が多数いることを祈っております。皆さん、ご協力のほど、よろしくお願い申し上げます。
2004 08 17 [05. 年金問題を斬る] | 固定リンク | トラックバック
皆さん、こんにちは。木村剛です。公的年金改革については、ブロガー有志による「公的年金タスクフォース」がPPBMプロジェクト――あるべき公的年金制度を検討するための基本モデルの策定――を遂行しているところですが、私は、その努力が永田町にも届いて一定の影響力を行使できるように、「公的年金を考える超党派ネットワーク」を国会議員で組成できないか模索しているところです。
なるべく多くの政治家の方々に参加していただくために、「公的年金を考える超党派ネットワーク」に関する取決めは、以下の3点に限っています。
1. 本組織は、あるべき公的年金を考えるに際し、所属政党やポジションに関係なく自由闊達に議論するための有志の議員によって構成される超党派のネットワークである。 2. 本組織は、公的年金に関して議論するために発足したボランタリーなネットワークであり、団体としての意見を集約することを目的としない。したがって、いかなる意味においても各議員の意見や行動を拘束することはない。 3. 本組織は、公的年金制度を設計する際に公に利用可能な基本モデルを作成することを目的として活動している市民団体「公的年金タスクフォース」と定期的にミーティングを設ける。
公的年金に関する公開討論会に参加した方はすでにご存知のように、林芳正自民党議員と大塚耕平民主党議員に加えて、河野太郎自民党議員および古川元久民主党議員には、この「公的年金を考える超党派ネットワーク」に賛同していただきましたし、私からも知り合いの先生たちにご連絡して、少なくとも2桁の数を確保したいと思っています。
もしも、この「公的年金を考える超党派ネットワーク」が組成できたなら、「公的年金タスクフォース」から正式に提言書などを提出することにより、少なからぬ国会議員に皆さんの声を直接届けることが出来るようになります。それがどこまで有効に、個々の国会議員の行動に活かされるかは分かりませんが、少なくとも個々人でバラバラに直訴するよりは、多少高い効果を期待できると思います。
そうすれば、「少子化問題」の背景にある各種の育児問題(学童クラブ問題を含む)についても、国会議員の元に直接正確な情報や建設的な提言を届けることが出来るようになります。提言しても、読まないでゴミ箱に捨てられるのではなく、とりあえずは読んでいただけるようなポジションを確保することができると思います。
例えば、今後、厚生労働省や国会などで「少子化問題」に対する対策などが議論されるようになるでしょうが、その対策に対するコメントや提言を「公的年金タスクフォース」でとりまとめて、「週刊!木村剛」で内容を明らかにした上で、「公的年金を考える超党派ネットワーク」に提出するということができるならば、個々人が一人っきりで育児の問題に立ち向かっていくよりも効果をあげることができるかもしれません。
さて、これから先は、私からの一つの提案です。
はじめにお断りしておきたいのですが、私は本件に対して全くのニュートラルな立場です。以下の提案をやりたいともやりたくないとも思っておりません。「公的年金タスクフォース」は私にとって、全くのボランティアであり、時間的にもコスト的にも負担ばかりですので……。
多くの方々からご指摘がありましたように、私は「育児問題」に関する専門家ではありません。ただし、「少子化問題」をあたかも「女性に産んでもらえばいいんだ」という風に扱う最近の風潮は問題だと感じています。「月刊!木村剛」の対談でも主張していますが、「家庭のあり方」という個々人の価値観――子供を何人産むかを含めて――に国家が介入することに違和感を持つからです。ただし私は、同様に「育児はこうあるべきだ」とか「育児に関してはこういう識見を持っているべきだ」という価値観を他人の家庭に押し付ける方々に対しても違和感を持っています。
その一方で、現実の社会において、育児問題に直面して困っている人々がいるとすれば、出来る範囲内でサポートしたいとも思っています。「まりさん」が提起した学童クラブの問題にしても、世論が盛り上がることにより、解決の糸口が見出せる可能性が高まるのであれば、それに越したことはないと思います。そういう意味で、「Ne.’s BLOG」さんの「悩める母親を救うために力を結集しようという、考え方には賛成します。しかし、『母親』に限定しては『多くの人の賛同を得る』事は不可能であると考えます。それは、『父親も悩むべきだ』というべき論ではなく、既に『父親も悩んでいる』という事実があるからです」というスタンスはよく理解できます。ほとんど同じ立場だと思います。
そういう立場である私が、いま出来ることは、「育児で悩んでいる方々の声を永田町の議員に直接伝えるパイプを作る」ということぐらいでしょうか。大したことではないかもしれませんが、それは大したことであるのかもしれません。残念ながら、いま「少子化問題」を声高に述べている国会議員や識者の方々は、「とにかく人口を増やす」という発想しかありません。これを放置して置けば、そういう貧困な発想の基に策定される「少子化対策」というものも自ずとお里が知れたものになるに違いないでしょう。
そこで私の提案というのは、――あくまでも、「公的年金タスクフォース」のプロジェクトリーダーである「McDMaster」さんに了承していただければ、という前提付きですが、――「公的年金タスクフォース」の下に、育児問題を含む広範な課題について議論して対外的に発信するグループをボランティアで組成してみてはどうか、というものです。個人的には、丁度、「あ~、精進、精進」さんが立ち上げようとしている「子育てネタ専用サイト」が中心になることでもよろしいのではないかと思います。必要であれば、サポートしていただく専門家として、「電脳東京」さんからご紹介いただいた池内ひろ美さんに私からお願いしてみようと思います。
そこまで形が整うのであれば、永田町議員の集団である「公的年金を考える超党派ネットワーク」に対して当該グループの提言をお渡しし、何らかの形で政策にしていく段取りや戦略につきましては、私が協力します。そういう形で、互いに得意分野を活かしながら協力しあえるコミュニティを作っていくことが、ポジティブ・コミュニケーションのメリットだと私は思っているのです。
繰り返しますが、現時点において私は、上記の提案をやりたいともやりたくないとも思っておりません。全くのニュートラルです(負担を考えれば、どちらかと言えばネガティブですが……)。「McDMaster」さんから「公的年金タスクフォースを組成してはどうか」という提案を受ける前の状況と同じです。ただ、「電脳東京」さんから前向きの提言をいただきましたので、私なりに真摯に考えて回答したいと思いました。
「電脳東京」さん、これでいかがでしょうか。
(追伸)ちなみに、「あ~、精進、精進」さんによる「『母親党』ではない名称を募集します(笑)!」という指摘は「まったくもって、ごもっとも」と私も思っております(^^;)
2004 08 10 [05. 年金問題を斬る] | 固定リンク | トラックバック
皆さん、こんにちは。木村剛です。少なからぬ人々による善意のご支援によって、「公的年金タスクフォース」は少しずつではありますが前進しております。出てこないと思われていたデータやプログラムが紙で出てくる、門前払いかと思われていた厚生労働省が定期ミーティングに応じてくれる、不可能かと考えられていたCD‐ROMでの受領が可能になるかもしれない、たった一部のブロガーのボランティアだったのにマスコミや永田町を巻き込む動きになりつつある、など目に見えて効果もでてきました。
6月21日に「McDMaster」さんが「公的年金タスクフォース」の立ち上げを提案してくれたとき、私は非常に嬉しく感じたと同時に、大きな心配事を抱えるようになりました。というのは、私のコレまでの経験から申し上げると、善意によって立ち上げられた改革が、悪意と中傷にまみれて惨憺たる結果に終わるケースを幾度もみてきたからです。現実を直視すれば、「善意さえあれば改革が進む」という考え方は戯言であって、そういうケースは極めてマレです。
現実の制度や慣行は何らかの存在意義を持っているわけで、そこには既存の制度や慣行に恩恵を受けている人々が必ず存在します。社会的にみた「善意」も、彼らからすれば、たちの悪い「悪意」にしかすぎませんし、そこには必ず熾烈な「戦い」が生じます。「善意」が「戦い」を生む――というパラドキシカルな現実を直視し、次々と発生するハプニングに耐えて、初期の目的を追求しつづけない限り、現実を改革することは出来ません。
思うように改革が進まない。 何故こんなことが受け入れられないのか。 始めの計画と違うじゃないか。 もっとうまくやれよ。 何でこの程度のことが出来ないの。
改革の実態は、こういうグチと悩みの集合体です。いわば「矛盾の塊」なんです。そして、「善意」の塊の方々が改革の現場に立ち会ったとき、こういう「矛盾の塊」に触れると、自らが描いている理想像とのギャップに耐え切れなくなり、改革の仲間たちを批判し始めることが往々にしてあるのです。現実問題として、識者の方々が「改革」を成し遂げられないのは、このためです。「どのようにして、改革を成し遂げるべきか」という観点を忘れて、「俺の方が頭がいい=俺の案が最高だ」という神学論争に没頭しまうのです。
ブロガーたちの善意で生まれた「公的年金タスクフォース」がそういう失敗の轍を踏むことだけは避けさせたいと私は思っています。「改革の現場」に足を踏み入れたことのない純粋な若人たちだからこそ、必要以上に配慮が必要になるのではないかと感じていました。そこで私は、7月2日、老婆心ながら「公的資金タスクフォース」のメンバーに、以下のEメールをお送りしています(今後の戦略上、一部捨象しています)。
公的年金タスクフォースのメンバーの方々へのお願い 1)私がもっとも配慮したいことは、公的年金タスクフォースに参加された方が過度な負担を感じたり、不愉快な思いをしないようにする、ということです。このタスクフォースはあくまでも有志のボランティアによるものですので、規律や義務を強調することになりますと、折角好意で参加されたのに、嫌な思いをされることになりかねません。私としては、そういうことだけは避けたいと考えています。 2)「改革」という言葉は耳に心地よく響きますが、内実はそれほど格好いいものではありませんし、相当の我慢や忍耐や持続力が必要とされる長い作業が待っています。「ちょっと頑張ればすぐになんとかなる」とういうことは絶対にありません。したがって、有志のボランティアで運営する以上、各人に過大な負荷を掛けることは避けるべきだと思います。というのは、相当の負荷を掛けて何らかの前進を成し遂げても、それに見合う成果が得られるとは限らず、「こんなにやらされたのに・・・」という気持ちが出てくると、折角の善意が恨みつらみなどに変質しがちで、内部対立すら生まれる場合があるからです。 3)したがって、公的年金改革に関して私がしようとしていることは、インスタントに出来栄えを楽しめるというものでないことをあらかじめご理解いただく必要があります。私たちと相対するのは公権力であり、一筋縄でいく相手ではありません。時には戦略上、猛然と戦うこともあれば、柔和にお話し合いをすることもあり、一見理想形から遠ざかるようにみえる戦術を採ることさえありえます。長く複雑な戦いが待っているわけで、私がタスクフォースにお願いしたいのは、無理をしないで出来る範囲で、息長くサポートしていただけるとありがたい、ということにつきます。 4)短期的に素晴らしい成果を求めると必ず失敗します。私や皆さんが少し動いただけで、年金改革が実現するのであれば、とっくの昔に公的年金はもっとよい制度になっています。私や皆さんができることは、公的年金制度を改革する機運を盛り上げる切っ掛けになり得るという程度のことに過ぎない公算が大きい。それでも私はやる意義があると思いますが、捨て石になる可能性の方が高いという認識ぐらいは持っていただきたいと思うのです。・・・・・・
さらに、このEメールを送付した上で私は、7月3日のプレキックオフミーティングに集まってくれた「公的年金タスクフォース」のメンバーに、以下のお願いをしています。
1)このプロジェクトは主従関係のあるビジネスではないのだから、如何なるかたちであれ、仲間に対して自分の考えを押し付けないこと。どう転んでも、無駄な作業はたくさん発生するのだから、「それは無駄だ」などと指摘して、仲間の善意を挫くようなことをしないこと。 2)善意でサポートしたいと考える人々からの提案や助力については、それが如何に自分たちの進む方向と異なっていようとも、リスペクトして感謝の気持ちを忘れないこ




