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2004.03.06
私にとってのblog原体験は竹中チームのときなんです[ゴーログ]
皆さん、こんにちは。木村剛です。「アジア海外駐在員便利帳」さんの質問に対する返答や「<小鳥(a little bird)」さんとのやり取りを読んでいただいている方々から、「BLOGじゃなかったらあり得ないこと?? 」(by「STUDIO134 別館」さん)とか、「Blogの新たな展開を見た」(by「29man the radical dubber」さん)というトラックバックをいただきました。
じつは私自身は、何も特別のことをしているつもりはありません。
というのは、2001年から日経BizPlusというウェブサイトで連載枠を持っているのですが、2002年秋に竹中チーム(正式名称は「金融分野緊急対応戦略プロジェクトチーム」)に参加することが決まった際、その翌日貸し剥がしに遭っている中小企業の経営者から抗議の電話があったことを切っ掛けに、「このところ、金融庁の対応、金融検査マニュアルの内容あるいは金融分野緊急対応戦略プロジェクトチームの発足を理由に、健全な事業を営む融資先に対する資金供給の拒否や資金回収を行なうなどの不適切な取扱いを行なう銀行もあるようです。万が一、貸し渋り、貸し剥し、金利引上げ、無理な要求、それに類する不当な扱いをされた方は、そのような行為をした担当者名、所属する金融機関名と部署・支店、その内容をE-mailにてお知らせください。弊社は、木村代表を介して、金融庁のしかるべきところに責任をもって報告いたします」という文章を会社のホームページに掲げたときの経験があったからです(このあたりの事情は、日経BizPlusのコラム「第15回 大切なのは銀行経営者か、それとも中小企業か」をご参照のこと)。
それ以来、毎日のように大量のEメールや投書が私の元に届くようになりました。それで私は、その中からいくつかを採り上げてコメントを付した上で毎週のようにコラムにアップするようになりました。「第16回 中小企業経営者の魂の叫びを聞け」や「第17回 トップの保身とわが身の出世か、それとも銀行の将来か?」などがその端緒です。
無論、応援メールばかりではありません。誹謗中傷や脅迫紛いのものも少なくありませんでした。当時のマスコミは「木村はハゲタカ外資の手先だ」とか「竹中・木村は日本を滅ぼす」あるいは「木村の株下げ野郎」などと誤解と偏見に満ちた報道を日々繰り返していましたし、永田町の政治家の先生たちや霞ヶ関のお役人たちからも激しい個人攻撃を受けていました。実際、独りで外出するのもはばかられた時期だったので、身の安全を確保するために、自分は転々とホテル住まいをし、家族には引越しをさせました(私には小学生の息子が2人おりますが、半年近くは別居状態でした)。
例えば、「第24回 『抵抗勢力』の銀行員からの批判に答える」から採り上げた通称「メガバンクのX氏」からの批判メールは執拗を極めました。「第26回 銀行の常識は他の業界の非常識?」、「第28回 『不良生徒』のメガバンク行員に対する反論を求む」、「第31回 メガバンクの行員には世間の声を真摯に聞いてもらいたい」、「第38回 若手銀行員はなぜ銀行を辞めるのか?」などウェブサイト上で、X氏からのメールやそれに対する読者からの反論メールを紹介しながら議論を戦わせています。
いまから思うと、読者からのメールを紹介しながら自らのコメントを発信し続けたあの頃の体験がこのblogの世界と極めて似通っているのです。
正直言って、あの半年は本当にしんどかった。
自分の主張は正しいと確信していましたが、精神的に追い詰められたときが何度もありました。「第16回 中小企業経営者の魂の叫びを聞け」において、「これから、私に対する、あらゆる誹謗中傷の記事が百花繚乱の様相を示すだろう。このプロジェクトチームに入ることを決意したときから、私は腹を括っている。日本を『気付いてみたら、銀行と一部の大企業しか日本にはのこらないで、中小企業は全てつぶれ、経営者は自殺していた…』という国にしないために、倒れるときも前のめりで倒れる覚悟はできている」などと威勢のいい啖呵を切ってはいたものの、私も生身の人間です。夕刊紙や2ちゃんねるなどで、個人の尊厳を無視して毎日罵倒され、あからさまな人格攻撃を受け続けるのは正直言ってツライものです。
そして、私に関する根拠のない情報が、週刊誌や夕刊紙などを通じて、あたかも真実であるかのように伝達されていく怖さも日々実感させてもらいました。したがって、「OTONA Times」さんがいみじくも指摘しているように、今回blogを始めた背景には、「この人の発言と行動にはちょっと注目していたのだが、こうしてBlogで読めるようになるとは......。マスコミがコンテクスト(文脈)をきちんと報道していないことにいらだって、直接会話をはじめたのかな」という側面は確かにあります。
そういう意味では、「Newsに一言」さんが「木村さんを始め、白血病と戦ったアイドルの吉井怜さんや、livedoor・exciteの社長など、色々な人が双方向のコミュニケーションが可能なBlogを利用し始めています。今までメディアが介在すると見えなかった面を見られるような気がして、今後の広がりをますます期待したいですね」と書いていますが、本当に「メディアが介在すると見えない面」というのはあるのです。マスコミは「視聴者や読者に分かりやすくするため」という大義名分の下で、象徴的な一言でその人間性をすべて表現しようとしますから――要するに、「レッテル張り」ですね――、どうしても強烈なバイアスがかかってしまいます(一度、報道される立場になると、それがよくわかります)。
特に大銀行はマスコミの大スポンサーですし、実際、特定の大銀行に飼われているジャーナリストや作家(みなさんが良く知っている名前も含まれます)も少なくないので、攻撃されるほうはたまったもんじゃありません(みなさんも大銀行に対して批判的な主張をするときは気をつけてください)。大銀行に飼われた記者の取材を下手に受けようもんなら、ちょっとした一言に尾ヒレを付けまくって、全く違うニュアンスの記事を平気で書かれてしまうんですから。
私は、数年前にそういう嫌な体験を少なからず経験していましたので、3年ほど前から、記者の取材は完全オフレコ(どのような形であっても記事にしない。当然、木村剛の名前はどこにもリファーされない)か、原稿をチェックさせていただくという約束がない限り、お受けしないという原則で臨んでいます。また、テレビに出るときも、プロジューサーやディレクターと人間関係があってお互いの考え方をよく理解しており、番組のコンセプトやストーリー展開を理解したうえで、その他の出演者の顔触れに納得できない限り出ないことにしています。1年半前の竹中チーム入りの大騒動のときは、すでにそういうポリシーで通していましたので、私のことを書いているマスコミ(書籍などを含む)は、私に取材することなく噂を拾い集めてきて勝手に書いているというのが実情なんです。
それにしても、当時はキツカッタですね。
でも、そういうキツイ環境の中でも私が何とか歯を食いしばって耐えて踏ん張ってこれたのは、応援してくれた人たちからの暖かいEメールが毎日のように届いたからなんです。そのたびに、「自分は独りじゃない。この戦いは間違っていない」という確信を強めることができたからこそ、竹中チームに参加したときの決意を曲げることなく初心を貫徹することができたのだと思います。そして、不良債権問題に関する限り、遅々とした歩みではありますが、確実に改善していると申し上げることができるようになりました(無論、完治したわけではありません。念のため)。「小泉改革の中で唯一進んでいるのは、不良債権改革だけなのではないか」と内心ちょっぴり自負しています。
そういう想いで日々をすごしていたとき、応援メールを送っていただいた方々に対して、私の感謝の気持ちを伝えるため、「ささやかな懇親会を2002年12月19日に開催したい」というお誘いのメールをお送りしたところ、あっという間に人数が集まりました。懇親会ではアットホームな雰囲気の中でお話しをさせていただき、来ていただいた方々との対話を通じて、「逆風の中を頑張ってよかった」と心底思えたのです。じつは、この懇親会が今回「小鳥(a little bird)」さんをお誘いした「KFi Club」の原型となっています。
ということなので、「応援してくれる人々に対してなるべく返答したい」というのは、私の自然な気持ちなので、好意的なトラックバックに対してはついつい反応したくなってしまうのです(申し訳ありませんが、誹謗中傷のトラックバックは無視するかもしれません。御免なさい)。特に私の場合、マスコミから「ハードランディング派」とか「外資の手先」「銀行の敵」というミスリーディングなレッテルが貼られていますから(実際はそうじゃありません。是非、拙著「日本資本主義の哲学」や「竹中プランのすべて」を一読してみてください)、「木村剛を応援する」と公言するのはかなり勇気を必要とします。
「nonnnonnnohibi」さんが「木村氏のこと実はちょっとファンです。でもそれを公言するには『ちょっと憚られる感じ』があったのであまり言いませんでしたが、、、」と正直に書いていらっしゃいますが、それが現状だと思うのです。ところが、「小鳥(a little bird)」さんはそういう状況を知りながら、それをモノともせずに「実は僕は木村剛が大好きです。写真を携帯の待ち受けにしてしまいかねない勢いで好きです」と大々的に宣言してくれました――この勇気に私は心底感謝しています。
だから、「小鳥(a little bird)」さんとは、「29man the radical dubber」さんが企画している「日本シンガポール戦・観戦プロジェクト」でお会いするか、「KFi Club」でお話しすることを本当に楽しみにしているのです。
3月31日は、「プロジェクターが2台あり、120人収容可能なお店で大迫力でサッカー観戦できます」(by 29man the radical dubber)というお店を超満員にして、日本blog会の歴史に残るような会にできると素晴らしいですね。私も必ず参加します。拙著をお持ちの方々には漏れなくサインいたしますので、ご遠慮なくお申し出ください(「読者は神様」ですから)。
以上、私のblog原体験でした。
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「週刊!木村剛氏」
ほぼ、日刊で凄いことになってる。
飲みに行きたいのは・・・えっーーと
想像にお任せします。
行かなくっちゃ
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