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2004.03.23

年金問題への大量のトラックバックに感謝する[ゴーログ]

  皆さん、こんにちは。木村剛です。コラム「厚生年金はネズミ講か?」において、トラックバックを募ったところ、何と40近くもいただきました。感謝感激です。
  「オレンジの太陽」さんから、「私も、少子化について考えていたときに、日本の国民年金はネズミ講と同じじゃないか?!と思ったので、なんだかとてもうれしかったです。そして、このことを木村さんにトラックバックできる環境もさらに嬉しいのです」というコメントまでいただきました。こうなったら、何がなんでも公的年金問題を取り上げなければなりませぬ。そこで本日から3日間連続で、ゴーログは公的年金を特集します。

  まず、公的年金の問題について、いくつもコメントをいただきましたが、その中でもパンチの効いた秀逸なまとめ方をしていただいたのは、「gomashio.jp」さんの以下の文章ではないかと思います。

いまの政府のやり口は、どう考えても汚い。小ざかしい手を使って国民をなだめすかし、「国民年金の納付は成人の義務だ」とほざいて学生から金を取り、一方でバカな施設を作って金を無駄遣いし、あげくの果てには未払いの人をほとんど犯罪者扱いにする。捏造した試算結果だけを公表し、理由をつけては保険料を引き上げ、給付金を引き下げる。これは立派な詐欺だ。国家権力があるだけ消費者金融のヤクザよりタチが悪い。これを信用して金を出せと言ってるのだから、狂ってるとしか言いようがない。ホント冗談は坂口の髪型だけにしろと言いたい。

  もっとも、ネット・オークションが大好きな方たちに対しては、公的年金の問題のことを、「僕から見ればヤフオクで自転車操業している人に見えてしまう。ありもしない商品を出品し(将来の年金)、入札者からお金(保険料)を騙し取る。商品(年金)を仕入れる際には、ほかの入札者から得たお金を充てる。場合によっては借金もする。利益を生まない、一時しのぎを延々続けるわけだ。いつかは破綻する」(by「ALT UD」さん)と表現したほうが分かりやすいのかもしれません。

  興味深かったのは、「山伏クレムリン」さんが紹介してくれた内田樹氏の大学教育システムに関するお話です。以下に引用させていただきますが、「大学教育システム」を「公的年金」に、「大学区の教職員」を「若年層」に読み替えると、公的年金問題が抱えている構造的なメカニズムがよくわかります。

大学教育システムは「このままでは破綻する」ということがもう15年前から分かっていた。しかし、そのために何かしなければならないということに学内合意を得て、主体的に実行した大学は非常に少なかった。当り前だけれど、そのときトップにいる人間というのはあと数年で停年退職する教職員である。彼らの在任期間中にはまだ問題は前景化しない。うかつに新しいプロジェクトを立てると、学内に波風が立つし、リスクも高い。そんなリスクを取るよりは、何もしないで停年を迎え、満額の退職金をもらって、次のトップに問題を先送りする方が、彼らからしてみれば合理的である。日本の経営者の非常に多くがそのような「合理的な考え」方をしてきた。その「合理的思考」の結果、たくさんの金融機関が破綻し、無数の企業が倒産した。同じことが大学についても起こる、というだけのことである。(中略)これから先多くの大学区の教職員が職を失って路頭に迷うことになる。そのような運命に彼らを導いたのは、「合理的な思考」をして「逃げ切り」に成功した過去15年間の大学経営のトップたちである。そのことだけは覚えておいた方がいい。その人々の責任はいまさら問いようがない。私たちにできるのは、「合理的な思考をする人間」はしばしば彼が得たベネフィットの数十倍数百倍のコストを後代に残すという経験則を骨身にしみて味わうことだ。

  なかなか鋭いご指摘ばかりです。私自身、同様の認識の下で「年金脱退論」を唱えております。「ShinBLOG」さんからは「木村氏の提案は、まったく間違っていないし、そうなって欲しいと思います」と応援をいただきました。「ふじすえblog」さんは、民主党参議院比例区第46総支部長を務めているだけに、「民主党のマニフェストは『税方式』をベースにしており、木村さんの主張に近い部分もあると思う」と的確にコメントしてくれました。そのとおりです。この間、フジテレビの「報道2001」で民主党の古川議員ともそういうお話をしたところです。

  「本家ばんちゃん」さんは、「半分賛成します」というスタンスを示した後で、「1.遺族、障害年金などの福祉部分を会計的に切り離す」「2.今の『公的年金』脱退権を認める」「3.福祉分野は、生活保護法などの改正により、完全に福祉分野のものとし、今の水準以下に下がらないよう配慮する」というご提案をいただきました。基本的には、私も「本家ばんちゃん」さんと同様の意見です。ただ政策論として、象徴的に「年金脱退論」を唱えるという立ち位置にしているということなんですね。
  いみじくも「本家ばんちゃん」さんは、「結局、この国の年金制度は一度きちんとリセットされるべきなのである」と総括していますが、公的年金の問題について、政策的な論点を煎じ詰めれば、私も「きちんとリセット」ということに尽きていると思っています。

  もっとも、「年金から脱退すればすべてが片付く」と単純に思っているわけでもありません。実際、「年金脱退論」に対しては、賛同のコメントとほぼ同じくらい、「年金脱退論」に対する不安のコメントもいただきました。明日は、その不安に対してまとめてお答えしたいと思います。

2004 03 23 [05. 年金問題を斬る] | 固定リンク

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