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2004.08.14

当事者と評論家:Criticize or Fix? / Excuses or Solutions? [BLOG of the Week]

 皆さん、こんにちは。木村剛です。毎週土曜日は、トラックバックしていただいた方々を中心に、私が独断と偏見でお気に入りのブログを毎週一つ選んでご紹介する「BLOG of the Week」の日です。第15回「BLOG of the Week」において私が選んだのは、「【人生設計】日吉町電停前BLOG」さんの「当事者と評論家の分かれ目」です。

 このエッセーは、ご自分の経験を語りながら、「批判すること」と「解決すること」の差異や、「言い訳を飾り立てること」と「解決の道を探ること」の違いを浮き彫りにしています。ビジネスの現場において私は、「Don’t criticize! Do fix!」(批判している暇があったら直せ!)」とか「No excuses. Solutions, please.(言い訳は要らないから、解決策をくれ!)」などと部下に指示することも多いのですが、そういう場面での考え方をうまく書いていただいたなぁという感じです。
 是非、「【人生設計】日吉町電停前BLOG」さんの「当事者と評論家の分かれ目」をじっくりと読んでみてください。モノゴトを本気で前進させようと思っている方には、何かしらのヒントになるのではないでしょうか。

 「当事者と評論家の分かれ目」  

私も、労組役員になったばかりの頃は、正論ばかりを主張していました。自分の言い分だけを主張し、相手の立場には耳を傾けませんでした。「経営の論理」を受け入れることは「負けること」だと思っていました。「正しい」ことを言っている自分に自己満足していましたが、何も成果は得られず不毛の対立が残るばかりでした。

自分の行動が変わったのは、実際に経営陣と交渉する役割の役員になってからです。交渉の目的は何か? それは、賃金にせよ、労働条件にせよ、「今よりも良くすること」です。それまでは、理想的な状況(あるべき姿)を一足飛びに要求し、それに応えられない場合は、「経営側に誠意がない」として済ませていました。しかし、相手にもメンツはありますし、「経営の論理」だって自分にとって不都合であっても、間違っているわけではありません。交渉相手の「顔」を見ると「好き嫌い」という生な感情が前面に出てきてしまいますが、客観的に考えてみると、「これは譲る」「これは必ず認めさせる」などの損得勘定ができるようになります。

現実の賃金制度改定交渉では、「将来的には賃金が頭打ちになっても仕方がない」「移行にあたって前年年収を下回る組合員は発生させない」「管理職の賃金をどう変更しようと労組は口を挟まない」「制度名称は、経営のメンツが立つように好きなように付けさせればよい」「賃金表が改定されなくても、定昇で自動的に賃金が上がるような仕組みにしてしまう」など、具体的に条件設定していきます。3歩進んで1歩下がるくらいの感じです。結果的には労組の思惑通り、きちんと勉強せずに交渉に臨んだ経営陣は3年くらいしてから「しまった」と気づきましたが後の祭りです。

ただ、高齢層の組合員からは批判が寄せられました。限られた原資を若年層に厚く配分し、高齢層にほとんどまわさなかったからです。従来の賃金制度のままであれば、もっと多くの賃金が得られていたはずだとして、裏切り者扱いもされました。確かにそうかもしれませんが、そのまま放置していたらどうなったでしょうか。おそらく、リストラを招くこととなったと思います。そうなった時、きっと若い組合員は、「わがまま」な高齢層の組合員を守らないでしょう。

自分の立場を主張することは大いに結構。全体主義国家ではないわけですから。ただし、お互いの言い分を出すだけ出し合ったら、そこから最大公約数を目指して、どれだけ譲ることができるか。当事者が、誠実に協議に参加している限り、自分の言い分を100%を実現することは、かえって不正義なのだと思います。

2004 08 14 [22. BLOG of the Week] | 固定リンク

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