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2004.11.23

[週刊!岡本編集長] 「フィナンシャル ジャパン」のビジュアルに迫る

 「フィナンシャル ジャパン」の設計において、私が非常に重視したのは、いかにして品格のある誌面を作るかということだった。
 かつて日本のどのビジネス誌が持つことがなかった品位と品格を、本物を知る読者のところに届けるのが、「フィナンシャル ジャパン」のひとつの重要な役割だと考えたからである。

 そこで体裁としては、まず上質紙を使用することにした。女性誌は別として、ほとんどの雑誌は中質紙を使用している。紙の質は、写真の表現力にストレートに反映する。だから上質紙を使用することが望ましい。しかし良い紙はコストに反映する。そこを腹をくくって、「フィナンシャル ジャパン」は最高の紙質で勝負することにした。
 次に、判型をどうするかという問題がある。普通の雑誌は、A4判変形という形をとっている。大概は、A4の上下を短くした形である。少し横長の方が一般的に雑誌らしく見えるからである。私はこれを、A4正寸とすることにした。皆さんには、「フィナンシャル ジャパン」は、他の雑誌よりも縦長のイメージがあるかもしれない。その分、迫力のある写真のスペースが広く取れることになる。

 そこで問題は、写真自体をどうするかということになる。私の考えでは、「フィナンシャル ジャパン」の特集の狙いは、経営者の生の声を、ストレートに読者に届けることにある。そうすると、写真もイメージ写真などではなく、紹介する経営者の人間像を最もよく伝える人物写真が望ましい。どのようなスタイルにするか木継アートディレクターと協議を重ねた結果、これまでのビジネス雑誌とは全く違った、「空気」の存在を感じさせるポートレートで、特集によっていろいろな写真のテイストを試していこうということになった。
 創刊号から始まった「フィナンシャル ジャパン」の独特のビジュアルのテイストは、今度の2号目でさらに展開を見せていることにお気づきいただけると思う。特に今回は、わざわざパリにまでカメラマンと編集者を派遣して撮影した市川団十郎のグラビアが巻頭に12ページ載っているので、さらに独特のテイストが味わっていただけると思う。これを撮影した若木信吾さんは、常に人気若手のカメラマンの先頭を行く気鋭のアーチストである。次号以降も、いろいろな撮影をお願いすることになっている。
 それから4ページ取っている第1特集の扉にもご注目いただきたい。いままでこんな渋い雑誌の扉ページがあっただろうか。大御所・十文字美信さんの侘び寂びを極めたイントロダクションは、小誌の見せ場の一つである。創刊号では、なんとこの扉ページの色校正を3回も取っているのだ。前代未聞のことである!

 ここまでデザイナーといろいろ話し合いながら誌面の設計を考えてくると、「もう、行けるところまで行ってやろう」というノリになってくる。そこで3号目以降は、さらにすごい仕掛けをいろいろと準備している。ここまでビジュアルに凝ったビジネス雑誌は過去には存在しなかった。業界の誰もついて来れない雑誌、それが「フィナンシャル ジャパン」である。もはやライバルがいないという領域に、「フィナンシャル ジャパン」は突入しつつある。
 以前、日本版『WIRED』で辣腕を振っていた鬼才、木継アートディレクターが「フィナンシャル ジャパン」の誌面をどのように彩るか、ぜひご期待いただきたい。

 てゆーか、編集長としては木継アートディレクターの奴隷状態なのですが……しくしく。

2004 11 23 [21. 週刊!岡本編集長] | 固定リンク

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