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2004.11.16
ゆとり返済でゆとりがなくなる?!
皆さん、こんにちは。木村剛です。11月10日のコラム「住宅公庫の焦げ付きは一挙償却を!」にトラックバックをいただきありがとうございました。「こげつきがあるとは思わなかったなぁ」(by「enter sandman」さん)と素朴に驚きを表される方もいらっしゃいましたが、『ゆとり返済』なる制度を奨められた「プログレッシブな日々」さんなどは、「『これはちょっとあぶない制度だぞ』という直感が珍しく働いた」ということで危機一髪で難を逃れたようです。
本当によかったですね。もう少しで、「景気浮揚策として導入された『ゆとり返済』に乗ってしまった債務者の方はある意味、詐欺の被害者と言えますね」(by「はかた麺」さん)という対象になってしまっていたのかもしれません。そこで、『ゆとり返済』を奨める立場だった「いい街並み」さんの証言をご紹介いたしましょう。
住宅の営業を行って18年になりますが、始めた頃は、住宅金融公庫の利用のお客様が9割近かったと思います。その頃から当初5年間を、50年の返済で計算する「ステップ償還」がありました。今のようにエクセルでローンの償還が、簡単にシミュレーションできるわけでもなく、その仕組みを知っているのは、ごくごく一部のものしかいなかったように記憶しています。そして、10年くらい前に木村剛氏のブログでも取り上げられた、「ゆとり償還」が登場しました。その頃になると、ある程度金融電卓が普及していたため、当初の5年間を75年で計算するという意味が、営業マンの中では大部分の者が分かっていたように思います。「5年経ってもほとんど元金は減らない」「6年目以降は返済額が1.5倍以上に」「なにかメリットあるのかな?」そして「なにか詐欺みたいだな」とも仲間内で、話していたところを覚えています。でも、結局は「お国のする事だから」の一言でその話しは終わっていました。10年経ち、その結果が今問われているのですね。
「何か詐欺みたいだな」と思いつつ、「お国のすることだから」ということで、歯止めが効かずに進んでしまったようです。お国の罪は深いです。もう少し詳しく知りたい方は、「my.Hurusato.org」さんの「住宅金融公庫融資への信用保証は大丈夫なのか」をご参照ください。もう本当に、「我輩、呆れすぎて開いた口が塞がらないナリよ~」(by「えみっちぃの見る風景」さん)という感じですよね。さてそこで、債務者の「quothが思う日々の生活」さんのご意見も伺ってみたいと思います。
私、住宅金融公庫からお金を借りております。個人的には、金融公庫がなくなるんだったら借金もチャラにならないかなぁって狙っていたくちであります。つぶすときに一緒に負債として消してもらえたらどんなにうれしいことか。(今回はつぶさずに移管ですから、借金はなくなりません。仮に本当につぶれたとしても普通はなくなりません。)だって、ダイエーさんのようにでかいところは借金の棒引きしてもらっているじゃないですか。(話が筋違いなのは分かってるんですけど、庶民は都合のいいところばっかり覚えているもんです。)
そのお気持ちはよく分かります。大きなところばかり、借金棒引きしてもらえるというのは、ズルイですよね。私も一度でいいから借金棒引きの恩恵に服してみたいと念じておりますが、そういう風になってしまうと、モラルハザードってやつになってしまうんでしょうねぇ。いかん、いかん、それではいけません。そこで、気持ちを引き締めるために、「まーどんなの備忘録」さんのコメントで締めさせていただくことに致します。
病院で重症疾患の患者さんの治療にあたって手遅れ、手の施し様がない場合、手術などの積極的な処置をせず、余命△△ヶ月と宣告され、あとは延命措置を図ることがあります。患者さんにはお気の毒ですが(表現が悪いですが)どのみち近いうちに死ぬんですよ、それならこれ以上痛い思いをさせないで安らかに逝ってもらいましょう。こういうことなのでしょう。日本の国は手遅れ患者さんのように、手術をあきらめて安らかに…というわけにはいきません。痛みを覚悟して大手術が必要なら速やかに行う、つまり不良債権、焦げ付きなどはさっさと処理する方が賢明なように思います。それでも尚、処理が進まないのは、日本の国を手術できる医者がいないからでしょうか。いや、ひょっとして、国の治療にあたっている医者は、日本の国のことを助かる見込みのない末期患者と同じように考えて、あえて延命措置で済まそうとしているのかしら…? そんなことは無いと思いたいのですが、なんだか背筋が寒くなってきそうです。
(追伸)
今週の木曜日に木村代表の「国民の立場から公的年金を考えたい」というスタンスに共鳴し、協力を申し出られている政治家の方々で組成される「公的年金を考える超党派ネットワーク」の公開討論会が開催されます。お時間のある方は是非お越し下さい。詳細はこちらをご覧ください。
2004 11 16 [04. 経済政策を語ろう!] | 固定リンク
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