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2005.01.12

[週刊!岡本編集長] 「お神輿経営」はどこへ行く

 ゴーログをお読みの新日本人のみなさんこんにちは。
 今日は「お神輿経営」というネタで、みなさんのご機嫌を伺わせていただきます。
 お神輿経営というのは、旧日本人のおじさんたちが大好きな集団主義、精神主義で会社を経営すると何がまずいのかについて、お祭りで担ぐお神輿を説明に使うととってもわかりやすいので、わたしがよく話していることなんです。

【問題点1 意思決定がない】
 まず神輿(旧日本会社における仕事やプロジェクト)は、進む方向をきちんと指示する指揮者がいないので、どちらの方向に向かうのかさっぱりわかりません。一応、棒の端を持つ役割の人がいるのですが、彼も方向を指示する役目ではないので、あくまでも担ぎ手たちおのおのが周囲の「空気」をつかむ中から、神輿の進む方向が何となく決まっていくという特徴があります。
 したがって、自分たちが担いでいる神輿(仕事やプロジェクト)がいったいどこに向かっているのかは、担ぎ手の誰も知らないのです。

【問題点2 集団無責任】
 2番目に、神輿(仕事やプロジェクト)が沿道の家の軒先を壊したり、塀を壊したり、植木鉢を蹴散らしても、責任は一切問われません。なぜならば、それは神さまがしたことだからです。決して神輿の担ぎ手たちが故意にやったことではありません。担ぎ手の総意は、すなわち神さまの意思になるのです。神さまがした悪さであれば、誰に向かっても文句を言えないのです。当然ですね。そしてやった本人たちもまったく責任を感じないのです。神さまがやったんですから、当然ですね。
 欠陥商品で消費者に迷惑をかけたり、不良債権をカットさせて債権者を泣かせたり、いつまでたっても配当できずに株価を下げて株主を泣かせても、「だーれも悪くない。少なくとも自分だけは悪くない」と神輿の担ぎ手(社員)たちは考えているのです。

【問題点3 集団主義・家族主義】
 3番目に、神輿(仕事やプロジェクト)というのは大勢で担いでいますが、担ぎ手の中にはちゃんと担いでいなくてぶら下がっているだけの人もいます。いったいだれが本当に担いでいて、だれがぶら下がっているだけなのかは、だれにもはっきりとはわかりません。また、業績評価をきちんとして「だれが一番神輿の運行に貢献し、だれがまったく役に立っていないか」を明らかにしなゃならないなどとは、だれも考えていません。神輿担ぎ(仕事やプロジェクト)は、目的も効率性も問題でありませんから、個人の貢献度を問うことにはぜんぜん意味がないのです。
 組織の中に波風が立つようなことがあってはならないので、担ぎ手はみんな平等に処遇しなければなりません。「成果主義」「能力主義」の導入や、あらゆる「組織改革」は、現場が混乱して神輿の円滑な運用を妨げるので、厳に慎まなければならないのです。

【問題点4 ガンバリズム・自己目的化】
 4番目に、とにかく神輿(仕事やプロジェクト)は重い(苦労する)ことに意味があるんです。重いこと自体がありがたいんです。誰も御神体を見たことはないのですが、いかにも非力そうな年寄りの神官が扱っていることからみても、100人で担ぎ上げなければならないほど重いものであるとは思えません。それをわざわざ思い神輿に入れて、すき好んで重くしているわけです。
 そしてそのありがたい神輿を、ただひたすら頑張って担ぎ上げること自体に、担ぎ手(社員)の生存の意味があるのです。神輿がどこに向かっていても、それは彼にとって大きな意味を持ちません。目的を達成することよりも、ひたすら頑張り続けること自体が重要であり、彼にとっての目的なのです。担ぎ手全員がそう思っているわけですから、それが組織目的となるわけです。


 どうですか。神輿とカイシャって、共通点が少なくないと思いませんか? 数年前までの日本のカイシャは、威勢ばかりはよいのですが、目的も方向感覚もなく、ただふらふらと漂っているお祭りの神輿のようにしか私には見えませんでした。
 ここにきてずいぶんましになってきてると思いますけど、根本的にはまだ直っていないと思います。ではどうするべきなのか、まあおいおいお話しすることもあるでしょう。では本日のところはこの辺で。

2005 01 12 [21. 週刊!岡本編集長] | 固定リンク

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