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2005.02.05

[本のソムリエ] 「やわらかく考える金融工学―ツキと後悔のリスク分析」

kinyu_kogaku 今週の丸善丸の内本店 壹岐直也副店長がお薦めする本です。

 「やわらかく考える金融工学―ツキと後悔のリスク分析」
 土方薫著《日立製作所・財務二部 金融ビジネス企画グループ部長代理》
 PHP研究所刊 1470円(税込)

 「金融工学」と聞くと、ブラックショールズ理論、デリバティブなど、難解な専門用語ばかりを思い出してしまい、「文系人間には歯が立たない…」と嘆いている人も多いはず。
 でも本書にそんな心配は一切いらないでしょう。なにしろこの本には、その専門用語というものが見当たらないのです。その代わり、「ツキの正体」「神様のいる確率」「デートのドタキャン・リスク」といった何とも興味をそそられる言葉が次々と出てきます。
 そう、この本が面白いのは、金融工学に触れずに、金融工学の世界を語っている所なのです。この離れ業をなんなく成し遂げている著者の筆力には、驚くべきものがあります。
 また、本書では、金融工学を「不確実性に起因するリスクを分析する学問」と位置づけています。要するに、「リスクとは何か」を考える学問だということです。生活、災害、人間関係…、私たちは、いつも将来のリスクに対して不安を抱いています。
「リスクを考えるのが金融工学だ」と言われると、金融工学も一気に身近に感じられるのでは。
 本書を読めば、リスクを軽視せず、リスクに過剰な警戒心を持たず、「リスクを正しく怖がる」ことができるようになるでしょう。


(追伸)「週刊!木村剛」は、総合ビジネス月刊誌「フィナンシャルジャパン」(年間購読はココ)および「フジサンケイビジネスアイ」(購読希望はココ)とメディア・コラボレーションしています。本日の記事は、「フジサンケイビジネスアイ」に1月31日に掲載したものです

2005 02 05 [12. 本のソムリエ] | 固定リンク

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