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2005.06.07
[木村剛のコラム] 少子化ではなく、年金制度を変えよ!
昨年の人口動態統計が公表された。出生数は111・1万人。前年の112・4万人より1・3万人減少している。出生数から死亡数を引いた自然増加数は8・2万人となり、初めて10万人を割り込んだ。
出生数は、第1次ベビーブームの昭和24年に269・7万人を記録。そのときに生まれた女性が出産したことにより生じた第2次ベビーブーム(昭和46~49年)にも1年間に200万人を超えていた。その後は緩やかに減り続け、昨年は戦後最低の出生数に落ち込んでいる。
この背景には婚姻件数の減少がある。昨年の婚姻件数は72万組で、前年の74万組より2万組減。人口千人あたりの婚姻率も3年連続で低下している。
こうした婚姻件数の減少は、晩婚化の着実な進展を示しており、平均初婚年齢をみると、夫が29・6歳で、妻が27・8歳。ちなみに、10年前は28・5歳と26・2歳だった。
中でも20~24歳の女性千人あたりの初婚率は、10年前には49.5だったが、昨年は34.2にまで落ちてきており、25~29歳の場合は、10年前に70・0だったものが59.4になっている。
そういう事情もあって、昭和40年に25・7歳だった第一子出生時の母親の平均年齢は、昭和60年に26・7歳になり、昨年には28・9歳にまで上昇。冷静にみれば、少子化が進むことも致し方がない。
この間、公的年金の絡みで何かと話題になる合計特殊出生率(一人の女性が一生に産む子供の平均数)は、1・29と昨年と同水準と表示されているが、小数点第4位までみると1・2888で、昨年の1・2905を下回り、過去最低を更新しているという。
こうなると、世の中の趨勢は、「産めよ増やせよ」という大合唱になりがちだ。保育所を増やしたり、税制を優遇して出生率を上げるべきという声も聞こえてくる。
しかし、「産めよ増やせよ」という短絡的な発想には問題が多い。子供を産むかどうかは各個人と各家庭の自由意志である。現実問題として、政府ができることと言えば、産むことを決断したときに、その決断をサポートする環境を整備するくらいに過ぎないではないか。
したがって、「公的年金制度が破綻しそうだから、少子高齢化に歯止めをかけなければならない。だから産ませよう」という発想は百害あって一利なし。公的年金を維持していくために、少子化対策をとるべしというのは本末転倒だ。
国民のための公的年金を護るためという大義名分の下で、各家庭の自由意志に圧力をかけるような方向に議論を進めてはならない。公的年金を維持したいのであれば、現在の少子高齢化のトレンドを前提にしても成り立つように大胆に制度変更するしかない。それができないのであれば、「一度ご破算にするしかない」と腹を括るのが筋だ。
それなのに、現実から顔を背けて、「出生率さえ上向けば何とかなる」という発想は、「地価さえ上がれば何とかなる」と祈り続けて処理を遅らせてしまった不良債権問題とうり二つ。我々は、二度と同じ過ちを犯してはならない。
(追伸)「週刊!木村剛」は、総合ビジネス月刊誌「フィナンシャルジャパン」(年間購読はココ)および「フジサンケイビジネスアイ」(購読希望はココ)とメディア・コラボレーションしています。
2005 06 07 [05. 年金問題を斬る] | 固定リンク
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» 格差社会8 [いい国作ろう!「怒りのぶろぐ」 から]
結婚格差とまで言われるようになってしまったのでしょうか。出生率低下原因は、およそ若年者の出産が減少していることによる、ということのようで、晩婚化が一つの要因になっているようである。対策がなければ、今後もこの傾向が続く可能性があるだろう。特にフリーターの結婚率が正社員の半分に留まるということで、経済的基盤がないために結婚できない、というのが実情のようです。
出生数が最低111万人…2004... 続きを読む
受信 2005/06/07 9:53:04
» 少子化論よりも年金制度改革を [■公的年金タスクフォース■ から]
皆さん、こんにちは。McDMaster です。 さて、木村剛さんの blog で年金に関するエントリが久々にアップされたようなので、早速トラックバックしてみることとします。... 続きを読む
受信 2005/06/07 13:08:53
» 公的年金ねぇ・・・・ [スター・ウォーズ エピソードIIIを早く観たい社長のブログ から]
正直、公的年金などという制度がなぜ必要なのか良くわからない。また、もし必要であるとしても、世代間扶養である必要性が良くわからない。
そもそもなぜ世代間扶養なのかって、その制度を決めたときの平均寿命と人口増加率をもとに、その制度を決める立場の人たちが、自... 続きを読む
受信 2005/06/07 14:46:30
» 出生率の低下の原因が中年独身者の増加のせいっぽい件について [FIFTH EDITION から]
負け犬の遠吠・オニババ化する女達・離婚率の低下 上記のブログを読んで驚かされてしまった。 こちらのブログの指摘を読んでから 「少子化関連統計情報」を読んだが、 nakao312さんの指摘は、正しいと思う。 日本の完結出生児数の推移(国立社会保障・人口問題研究所)を ..... 続きを読む
受信 2005/06/07 15:36:30
» 「破局のスパイラル」(追記後) [いい国作ろう!「怒りのぶろぐ」 から]
財政審からの漏れ出る情報が事前に報道されていた(財政審の増税プラン)ので、建議の内容そのものには特段のインパクトはなかった。むしろ昨年11月の、「消費税21%必要」という将来予測(十年後の国家財政)の方が、インパクトがあった。民間機関がその後に出した26%という数字も、そうした財政審の予測を裏付けることとなった。具体的な増税額が、身近な感覚で知る事ができたのは大きな意味があった(普通、「40兆円」とか言われてもピンとこないが... 続きを読む
受信 2005/06/07 17:00:05
» 人口構造の話 [ひろのきまぐれ日記 から]
結局のところ、”高齢化”が年金問題の根っこですが、
労働人口と非労働人口の比が肝心だと思います。
ということで、リンクを張っている世界を見る目から人口構造を調べてみました。
2000年では、0~19歳:20.7%、20~59歳:56.1%、60歳以上:23.1%と
なっていました。
2025年の予測では、それぞれ、17%、48.7%、34.3%ととなっています。
このままでは高齢者の比率が高く、つらいので、定年を延長してみます。
65歳に延長すると、17%、... 続きを読む
受信 2005/06/07 19:36:25
» 少子化ではなく、年金制度を変えよ! [さいとうくんのニュース速報!? から]
「少子化ではなく、年金制度を変えよ!」という記事を見つけました。 年々少子化が進... 続きを読む
受信 2005/06/07 19:53:58
» 出生率 [小福のへりくつ から]
厚生労働省がまたよせばいいのに人口動態調査なるものを発表した。 出生率がまた減っ 続きを読む
受信 2005/06/07 20:21:53
» 仕事依頼 [マエログ から]
高校の友達より映像の制作依頼があった 友達が年内に結婚するらしいので作って欲しい 続きを読む
受信 2005/06/07 20:37:25
» スティグリッツ 非対称情報の経済学 [未来の成功のためのレッスン から]
非対称情報の経済学―スティグリッツと新しい経済学posted with amaz 続きを読む
受信 2005/06/07 20:58:52
» 結婚の規制緩和と少子化対策 [夫婦別姓を待つ身の溜息 から]
6月5日の日経新聞朝刊によると「少子化対策として結婚の規制緩和が有効」と大和総 続きを読む
受信 2005/06/07 21:54:32
» 『和歌山ヒ素入りカレー事件』林健治さんが出所 [沖縄『うちな〜んちゅ(うちなーんちゅ)』便り から]
7年前、日本中を震撼させた『和歌山ヒ素入りカレー事件』で詐欺罪で懲役6年(未決拘留500日)の判決を受けた、林健治元受刑者が刑期満了につき出所したらしい。お勤めご苦労さまでした。今後は真っ当な人生を送ってよね。子供たちがかわいそうだったからさ。
ニ... 続きを読む
受信 2005/06/07 23:07:05
» 少子化対策の決定打 [為替王 から]
パラサイトには50%、家を出て一人暮らしを始めたら40%、結婚したら30%、子供が1人できたら20%、子供が2人できたら10%、3人できたら5%、4人以上なら0%。
これは私が考える、所得に対する税率です。数値に根拠はありませんし、この通りが良いとは思いません。が、イメージと... 続きを読む
受信 2005/06/08 13:48:08
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ですから、今後の主要テーマとしては、出生率低下の問題構造をさかのぼる形で、ブログの...... 続きを読む
受信 2005/06/09 13:47:50
» 経産省、厚生年金の試算をまとめる。 [ミズタマのチチ から]
asahi.com 「厚生年金保険料 経産省が料率15%の試算」
厚生年金の保険料率を段階的に引き上げる上限について、現行制度の「年収の18.3%」ではなく15%にとどめた場合でも、公的年金の役割としては十分な水準とする試算内容を、経済産業省が民間シンクタンクとともに8日まとめた。年金の給付開始年齢を現行より2歳遅らせることで、給付水準は現役世代の手取り年収の40%を超えるという。厚生労働省以外では初の本格的な試算で、年金改革論議にも影響しそうだ。
朝日新聞社のみが取り上げていたことなど... 続きを読む
受信 2005/06/10 18:04:20
» 少子高齢化社会ニッポンは“子育てに優しく無い社会”か? [ニッポンを生きる! から]
以前、妊娠中に「少子時代の妊婦レポート①-むしろ恵まれている?社会制度」を書いた 続きを読む
受信 2005/06/10 20:57:38
» 経済産業省の厚生年金保険料率試算 [■公的年金タスクフォース■ から]
皆さん、こんにちは。McDMaster です。 さて、先日の朝日新聞の記事によると、経済産業省が、厚生年金の保険料率に関し、現行制度よりも低い「年収の 15%」でも公的年金制度の維持に十分であるという試算内容を公表したそうです。...... 続きを読む
受信 2005/06/12 22:54:40
» ゆりかごから墓場までバカ野郎がついて回る 2003.10.X 初出 [仙台インターネットマガジン ★仙台のフリーネット雑誌 から]
少子高齢化社会を打開しようとする アプローチの一つなのだと思いますが 最近、若者... 続きを読む
受信 2005/08/09 16:54:20
» 年金の議論はこれから [ちびたの政治・法律ネタ集 から]
今回の総選挙では「国民は年金問題に関心があるのに、詳細な争点とされない」という国民を愚弄した状態となっております。
しかし、ちびたは正直なところあまり年金問題に関心がありませんので、それほど憤慨しておりません。といいますか、年金制度はこれから議論が煮詰....... 続きを読む
受信 2005/09/05 16:10:05
» 年金問題 [金融総合情報サイト から]
少子高齢化の進展により高齢者(年金受給者)の比率の急増と、積み立てられた年金原資の運用利回りの低下で公的年金の運営状況が悪化している問題。現在、生産年齢人口4人当たりで1人の高齢者を扶養しているが、今世紀前半には2人で1人の高齢者を扶養することになる。こうし..... 続きを読む
受信 2005/10/16 14:02:19

















