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2005.06.29

[ゴーログ] お叱り、ありがとうございました

 皆さん、こんにちは。木村剛です。6月27日に開催された日本振興銀行の取締役会において、取締役会長に選任されました。日本振興銀行は、4月、5月と単月黒字を2ヶ月連続で記録し、6月も黒字になる予定ですが、執行部門を監督する取締役としては、なるべく早期に年度を通して黒字化し、株式上場を果たすことを見届けたいと思っております。そういう中、「1喝たぬき」さんから、日本振興銀行の融資状況に関して、厳しいお叱りを受けました。

知人の経営する会社はこの不景気で赤字が続いていた。しかし、彼の経営努力が実り、何とか月次では黒字になっていたようだ。大きなリースもこの1~2年で償却されるので先が見えるようになった。今まで自分の資産を会社の運転資金につぎ込んできたようだが、それもほとんど底をつきかけていた。そこへ日本振興銀行から融資を紹介するダイレクトメールが届いた。金利が8~15%と高かったため、相当躊躇したらしいが、リースが終わるとキャッシュフローに余裕が出来るため申し込んだらしい。当然、彼は融資を受けられるものと思っていたようだが、担当者からの返事は融資不能だったという。その知人はだめもとで、メインバンクにしていた大手銀行に融資の依頼をしたところ、なんと簡単に融資を実行してもらえたという。しかも相当低い金利だったようだ。知人は日本振興銀行に断られて良かったと喜んでいた。

 「1喝たぬき」さんの知人の方のご期待に応えることができず、私どもの力不足を本当に申し訳なく思います。そして、その知人の方は、大手銀行から融資をいただいたということで、日本振興銀行よりも低利で調達できたとのこと――心よりお慶び申し上げます。
 現在、日本振興銀行が融資を実行したお客さまは1000社を超えておりますが、残念ながら、折角のお申し込みに対してお応えできないケースが少なからずあるのが実情です。私どもは、私ども独自の審査基準に則って粛々と融資を決定しておりますが、さらに審査力を高めていくことにより、知人の方の実力を見抜ききれなかった私どもの力量不足を今後補っていきたいと思っております。
 もう少し、実情をお話ししますと、私どものお客さまの中には、私どもが融資した時点よりも財務内容が好転されたため、大手銀行の低利貸出へとシフトされる方々が数多くいらっしゃいます。私どもでは、大手銀行からお借り入れになり、私どもの融資をご返済いただくことを「お客さまが卒業する」と呼称しており、お客さまのご負担を軽減していただくためにも、なるべく多くのお客さまに「卒業」していただきたいと心より願っております。
 そして1980年代後半のように、また再び、大手銀行が中小零細企業に対して、掌を返して冷淡になったときには、貸出金利29.2%のノンバンクに駆け込む前に、私どもの存在を思い起こしていただければありがたいと思っております。そういう役割を果たすことこそが、私どもが日本振興銀行を設立したミッションであるからです。
 少し思い出していただきたいのですが、2年前、私どもが日本振興銀行を立ち上げるという構想を公にしたとき、大手銀行の方々は、「中小企業に資金需要はない」とか、「そんなところにマーケットはない」と嘲笑されました。しかし、いまや大手銀行は、私どもがお貸ししているお客さまに対して、低利での借り換え融資をお勧めしている状況です。
 世の中変われば変わるものです。そして私どもは、大手銀行の方々が中小企業の方向に向けて貸出スタンスを転換されたことを心よりうれしく思っております。それは、私どものお客さまである中小企業の経営者にとって資金が借りやすい環境になってきていることを意味するからです。それでこそ、私どもが「中小企業のための新銀行」をぶち上げ、「中小企業に資金需要がある」ことを行動で示したことの意義があったと思うからです。
 私どもは、結局のところ、100~150億円の資金を融通する小さな小さな銀行です。かたや大手銀行は年間で1~4兆円を貸し出そうというのですから、規模で申し上げれば、1:100以上の格差があります。しかし、その「1」が「100」の方々の意識を中小企業に振り向けることに僅かでも貢献できているとすれば望外の幸せだと思っております。
 申し上げるまでもなく、日本振興銀行はようやく創業後1年を経過したヨチヨチ歩き状態で、改善すべき点もたくさんあります。29.2%で貸しているノンバンクにお世話になるしかない中小企業のお客さまに円滑にサービスを提供していくためには、さらに一層の努力が必要であると考えております。ご指摘のように審査能力もまだまだ高度化していかねばなりません。いただいたお叱りをじっくりと噛み締めて、さらなる改善を追求して行きたいと考えております。お叱りありがとうございました。

2005 06 29 [07. 銀行はどこへ行く?] | 固定リンク

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