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2005.10.22
[フィナンシャル i] 国際比較で見る公務員人件費
小泉首相が政府規模の大胆な縮減を唱え、公務員人件費の削減が注目すべき政策課題となっている。政府をどれだけ効率化できるかは、今後の国民負担を左右する。国際比較によって、公務員人件費の現状を捉えてみたい。
(大和総研 主任研究員 鈴木準)
まず、国・地方の公務員人件費総額を、国民総生産(GDP)比や民間を含む雇用者報酬比でみると、経済協力開発機構(OECD)加盟国の中で日本が最低である。つまり、この比較から日本の公務員人件費が過大とはいえない。考えられる要因は、公務員数が少ないか、一人当たりの人件費が低いか、あるいはその両方である。
統計を見る限り、日本の公務員数は諸外国よりもかなり少ない。公務員制度を所管する総務省の資料によると、人口千人当たりの公的部門職員数は、日本三五人に対し、ドイツ五八人、英国七三人、米国八一人、フランス九六人である。
また、国際標準産業分類における「公務及び国防、強制社会保障事業」に従事する就業者数を人口当たりで比較すると、日本はOECD諸国の中で5番目に少なく、最も多い米国の半分以下である。仮に日米政府とも同程度のサービスを提供しているとすれば、日本の公務員は極めて生産性が高く、効率的だということになる。
もちろん、各国固有の事情を把握し、政府の範囲を十分整合的に定義した公務員数比較は容易でない。また、公的な規制・監督業務や徴税業務が民間に委ねられている度合いを、既述の比較では調整していない。わが国には税の源泉徴収制度が広範にあるし、多様な行政分野での外部化の程度は、国によりまちまちだろう。
そして、全体として少数だとしても、過剰な部門がありうる。このように日本が少ないとはいい切れないが、国際比較によって人数が「多すぎる」ともいえないだろう。
では、一人当たり人件費(賃金)はどうか。各国の生活水準がそもそも異なるし、為替換算の方法にも影響されるため、賃金の国際比較も難しい。そこで、公務員一人当たり雇用者報酬が、公務員以外のそれの何倍かを求めてみた。
すると、日本はOECD諸国の中で2番目に高いことが分かった。日本は二・一〇倍である。民間雇用者には様々な職業や雇用形態が含まれるため、何倍であれば適正かは簡単にいえないが、平均は一・三七倍である。単純計算では、公務員賃金を三五%引き下げないと、日本は平均倍率にならない。
ただし、日本の公務員の生産性が高いのなら、それだけ賃金が高くてもよい。図から明らかなように、公務員数の少ない(多い)国では、公務員賃金が高い(低い)傾向がある。就職先としての根強い公務員人気などを考えると、公務員の優秀さが直感されるところもあり、それゆえ日本の公務員数は少なく済んでいるのかもしれない。
だが、日本の官民格差は図の傾向線からも2割程度上ぶれている。これは公務員賃金を十五%引き下げれば、官民格差が傾向線上に回帰することに相当する。賃金の官民格差だけでなく人数の少なさを考慮しても、公務員賃金は1割強高い可能性があるだろう。
一般に、民間賃金に準拠させる制度により公務員賃金は決まっている。何らかの理由でその制度がうまく機能しなければ、公務員賃金は合理的な水準から乖離する。日本の場合は上方にぶれが生じており、コスト高の政府となっていることがうかがわれる。公務員人件費の削減は、人数と賃金の両面から取り組む必要があるが、軸足は後者におくべきではないか。
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鈴木準(すずき・ひとし)1966年福島県生まれ。東京都立大学法学部卒。1990年㈱大和総研入社。経済調査部にて法律制度・税制、経済政策、景気動向の調査担当を経て、2004年より資本市場調査部にて中長期経済見通し、経済構造分析を担当。
(追伸)「週刊!木村剛」は、金融経済月刊誌「フィナンシャルジャパン」(年間購読はココ)および「フジサンケイビジネスアイ」(購読希望はココ)とメディア・コラボレーションしています。本日の記事は、「フジサンケイビジネスアイ」に10月17日に掲載したものです。
2005 10 22 [14. フィナンシャルi ] | 固定リンク
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時間がないので走り書きです。
10月22日の『週間!木村 剛』の『国際比較で見る公務員人件費』
は OECD統計に基づいて 淡々と 公務員の人数と人件費について記されていますが・・・・・統計に基づいて 淡々と理論を構築されている姿は立派なのです。
すばらしい論理展開だと思います。
しかしながら OECDに日本国が報告している数字そのものが まやかしの数字である疑いがあることは 筆者の大和総研 主任研究員 鈴木準は ご存知なのでしょうか????
私自身がOECD統計を駆使してレポートを各立場にあ... 続きを読む
受信 2005/10/27 22:29:24















