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2005.11.22
[ブログ小説] ニッポン・ウーマン 第一章 海の誘い (7)
「ごめんなさい。あまりに海底の砂浜が素晴しかったものだから、ノリさんの指示に気づかなかったみたい…」
日未子は、濡れた髪の毛をバスタオルで覆った。
「だめだよ。海ではノリちゃんの言うことを聞かなくちゃね」
雅行が心配そうな顔をした。
「日未子は、すぐ没頭しちゃうからね」
玲奈がボートの縁に身体を預けて、長い足を伸ばしている。赤い縞柄の水着がなんとなく子供っぽくて可愛い。
「本当にちょっと焦ったのですよ。みんな私の後ろをついてきているとばかり思っていたのに。上がってみたら、まだ下に日未子さんがじっとしているんだもの。まるでお地蔵様みたいだったわ」
ノリが日未子のウエットスーツをたたみながら、笑った。
「お地蔵さまはいいや。日未子地蔵。あまりご利益ないな」
雅行が手を叩いて、笑みを浮かべた。
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【著者】 江上 剛 (えがみ ごう)
昭和29年、兵庫県生まれ。早稲田大学政経学部卒。第一勧業銀行(現みずほ銀行)入行。広報部次長時代に対応した総会屋事件が、映画「呪縛・金融腐食列島」のモデルとなる。平成15年退行、作家専業に。主な著書に「非情銀行」 「起死回生」「腐蝕の王国(上・下)」など。
(追伸)この「ニッポン・ウーマン」は11月21日発売の「フィナンシャルジャパン」に掲載されます。
2005 11 22 [16. 小説「ニッポン・ウーマン」] | 固定リンク
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