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2005.11.24

[ブログ小説] ニッポン・ウーマン 第一章 海の誘い (9)

 大小三十あまりの島々で構成されている慶良間諸島は、水深五十、六十メートル近くまで見通すことの出来る透明度を誇っていた。
 ノリが「あまり透明度が高いので、深く潜っても直ぐ手の届く先に海面があるような気がするんです。深く潜った実感がないので、かえって危ないことがあります」と注意したほどだ。

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 初心者である日未子は十数メートル潜っただけなのだが、見上げると太陽の光にまばゆく輝く海面が、ノリの言うとおり間近に見え、思わず手を伸ばしてしまった。
 また珊瑚礁が海の中に豊かな森や山を作っていて、その中を無数の色鮮やかな魚たちがゆうゆうと泳ぐ。それは竜宮の伝説を信じたくなるような光景でもあった。


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【著者】 江上 剛 (えがみ ごう)
昭和29年、兵庫県生まれ。早稲田大学政経学部卒。第一勧業銀行(現みずほ銀行)入行。広報部次長時代に対応した総会屋事件が、映画「呪縛・金融腐食列島」のモデルとなる。平成15年退行、作家専業に。主な著書に「非情銀行」 「起死回生」「腐蝕の王国(上・下)」など。

(追伸)この「ニッポン・ウーマン」は11月21日発売の「フィナンシャルジャパン」に掲載されます。

2005 11 24 [16. 小説「ニッポン・ウーマン」] | 固定リンク

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