« 2005年10月 | トップページ | 2005年12月 »
皆さん、こんにちは。木村剛です。「ブルログ」さんが、「この問題に対処するには、これが必要だから、この需要が伸びるハズ。とか、連鎖させながら考えればいい。問題はその先。こういう漠然としたものを、企画し、いちはやく商品化する”実行力”がモノを言う」と書いていますが、まさにそのとおり。経営において、もっとも重要な能力は「実行力」です。机上の空論は百害あって一利なし――というのが厳しいビジネスの世界。だから、頭が良いだけでは成功できません。「Pure.Com」さんが講演を聞いて、「学生ベンチャー」に関するトラックバックを送ってくれました。
やはり学生ベンチャーは経験すべしだそうです。それにはいろいろを理由があるのですが、もっとも印象に残ったのが、
たとえ失敗したとしても、学生には就職という道があり、ベンチャー経験、未経験関係なく同じスタートラインに立つことになる。だけど、経験者は未経験者より、いったん社会に出ている分、人として一歩リードしている。
ということです。学生中は自由に使える時間がほんとに多くあります。バイトに使うのもいいし、サークルに使うのいいし、いろんなことができると思います。その時間を仕事に使い、ベンチャーとしてがんばる!とやって、成功すれば、同世代の人たちよりいい生活ができるかもしれません。
でも、そんなに甘くはないのです。失敗するひとがほんとに多いのです。でも、なにも怖がることはないのです。失敗しても、気をつけていれば普通の学生です。学生中だからこそいろんな道が選択できます。その選択肢の一つとして、起業があってもいいと思います。
私自身、日本銀行を飛び出して、起業したベンチャーですから痛切に思いますが、「起業するなら、学生時代にやってみればよかった」という気持ちはあります。ただそれは、ホリエモンのように「起業なんて簡単だよ」というノリではありません。間違いなく、ほとんどの学生ベンチャーは見事に失敗するでしょう。ホリエモンのようにウマクいく天才は、100万人に一人くらいと思ったほうがいい。
でも、その失敗に価値があると思うのです。株式会社を自ら運営すると、「どうやってタネ銭を貯めようか?」「どうやって、不足資金を引っ張ってこようか?」「どうやって大企業に渡りをつけようか?」「どうやって、お客さまを連れてこようか?」「どうやって、お客さまの財布を開かせようか?」「どうやって安い給料で働く社員を集めようか?」「どうやって、社員のやる気を出させようか?」などなど、様々な難問に対して答えを出していかなければなりません。そして、その答えは優等生の答案ではいけないことが分かるはずです。だって、答案に答えを書いても、誰もそのとおりには動いてくれないのですから。
起業すれば、すべての答えは「実行力」であることが痛いほど分かります。実行の伴わない「答案」が如何にむなしいものかもよく分かります。そして、大きな仕事をしたいと思ったら、如何に多くの人々による有償・無償のサポートが必要なのかが「心」に刻み込まれるはずです。
それが十分に分かってから、その「心」を忘れずに、大企業に就職することができたなら、大企業にいることをありがたみを数十倍感じられるはずです。大企業の名前だけで、銀行がカネを貸してくれて、お客さまが集まり、社員が集まってくれる――そのありがたみを感じながら、日々の仕事がこなせるはずです。
それができれば、いずれ「起業家」としても成功できるスーパー・ビジネスマンになれる可能性が高まるように思います。「なにをするにしても、もっとも大事すべきことは、何がやりたいのかを明確にすること、です。そして、それに基づいて行動していくこと、です。僕はそれがどんなことであってもかまわないと思っています。若いからこそどんどん挑戦すべきです」という「Pure.Com」さんの決意にエールを送りたいと思います。
2005 11 30 [20. その他] | 固定リンク | トラックバック
玲奈は現在二十九歳。日未子の銀行同期だ。彼女は投資信託などを販売する個人部にいる。聖心女子大というお嬢様大学の出身者だが、「聖心の落ちこぼれ」と自認するさっぱりとした女性だ。スタイルもいい。美人でもあり、知的な雰囲気が人をひきつける。
ある日、日未子は、雅行と久しぶりに会って新宿で飲んでいた。すると突然、雅行が沖縄へのダイビング旅行に行かないかと誘った。彼がPADI認定の「Cカード」を取得したというのだ。
PADIというのはアメリカのカルフォルニアに本拠地を置く世界的なスクーバー・ダイビングの教育機関だが、その 機関がオープンウオーターダイバーとして一緒に潜るパートナーであるバディさえいれば、インストラクターなしでも潜れる資格がCカードだ。
--------------------------------------------------------------
【著者】 江上 剛 (えがみ ごう)
昭和29年、兵庫県生まれ。早稲田大学政経学部卒。第一勧業銀行(現みずほ銀行)入行。広報部次長時代に対応した総会屋事件が、映画「呪縛・金融腐食列島」のモデルとなる。平成15年退行、作家専業に。主な著書に「非情銀行」 「起死回生」「腐蝕の王国(上・下)」など。
(追伸)この「ニッポン・ウーマン」は11月21日発売の「フィナンシャル ジャパン」に掲載されています。
2005 11 30 [16. 小説「ニッポン・ウーマン」] | 固定リンク | トラックバック
11月22日、厚生労働省は、市町村が自営業者などのために運営している国民健康保険の2004年度の財政状況を発表した。
一般会計からの赤字補填分を除いた実質赤字は、3284億円。全体の支出をみると、10兆6998億円と3・6%増加しており、その中でも保険給付が5202億円も増えている。制度改正によって若干改善しているものの、赤字は放置して置けないほど巨額だ。
厚生省の試算によれば、今後20年間に33兆円も医療負担が増加することが予測されている。そこで、医療費の総額を抑制するという議論がでてくる。
総額を抑制する方向感に異論はない。効能が同水準で価格が安いジェネリック(後発医薬品)を使用するなどやるべきことは山積しており、その結果、かなりの削減効果は望み得る。
ただし、そこで忘れてはいけないことがある。それは、医療費削減に汗を流した者が報われる制度設計を導入しなければならない――ということだ。
わが国では、長い間、「医は仁術」という建て前の下で、経営や損益に関する議論が先送りされてきた。誤った平等意識や公平感が重用され、制度の歪みが放置されてきた。
特に、お上がサービスやモノの値段を決めてきたために、努力した者が報われない制度になっているのは大問題。サービスの中身がどうあろうとも、価格が同じなのだから、サービスを向上させようとするインセンティブが働かない。
例えば、ガン、心臓病、脳卒中という日本人の死亡原因の上位である病気の治療に力を入れている病院は儲からない。サービス価格が一定に抑えられている中で、高度な技術や最新鋭の機材が必要でコストが嵩むからだ。これで本当に良いのだろうか。
その上、財団や各省庁の外郭団体、特殊法人など公が関与する病院が制度の歪みを助長する。税金でサポートを受け、コスト度外視の経営をしているから、競合している民間病院はたまったものではない。
医療法は、民間医療機関が整備されたら、公立病院は退出しなければならないと定めているのに、退出する気配はない。労災病院が診ている労災保険の患者が一割にすぎないことをどう考えればよいのだろう。
そうした中で、せっかくジェネリックがあるのに、公立病院はコストを考えなくてよいから、従来の高い薬を処方し続ける。薬剤師の意見など聞きもしない。
さらに、徒弟制度の蛸壺の中で、ネットワークが限定されているから、本当の専門医に紹介するという当たり前のサービスが機能しない。セカンドオピニオンもまだまだ一般的ではないのが実情だ。患者のことなど二の次になっている。
二十年前の金融業界と瓜二つだ。当時は、同じ金利体系の下で、サービスも一律。今でもそうだが、必要なのは自由度を認めた健全な競争なのである。
医療費を減らしつつも、患者の満足を高めることが求められている。しかし、現状の制度のままでは、努力しても報われない。改革に前向きな医師ほど、「頑張っても意味がない。むなしい」とこぼす。自由診療と国民保険の併用を認めて、建設的なサービス競争を促進すべきだと思う。
(追伸)「週刊!木村剛」は、金融経済月刊誌「フィナンシャルジャパン」(年間購読はココ)および「フジサンケイビジネスアイ」(購読希望はココ)とメディア・コラボレーションしています。本日の記事は、「フジサンケイビジネスアイ」に11月28日に掲載したものです。
2005 11 29 [04. 経済政策を語ろう!] | 固定リンク | トラックバック
日未子は現在二十九歳。もう半年で大台の三十歳に届く。早稲田大学政治経済学部などというなんとなく女性っぽくない、骨太イメージの大学を卒業し、今はメガバンクであるミズナミ銀行の営業部に勤務している。すらりとした体形だが、ツンツンとした近づき難いということはない。顔から受ける印象などはどちらかというと可愛いタイプだ。
雅行は現在三十歳。日未子と同じ早稲田大学で英語サークルいた。同級生だ。スポーツマンタイプでなかなかのイケメンなのだが、口を開くと冗談ばかり言う。大阪出身だから関西芸人の血を引いているのではないかと思うほどだ。
冗談を言い合っているうちに日未子のよき相談相手にはなったのだが、恋人にはならない。しかしいわゆるキープ君でもない。強いて言えば、「ザ・サード・マン(第三の男)」だろうか。日未子のそばになんとなくいつもいる。
日未子も振り向けば雅行がいるということが当たり前になっている。今は、テレビ番組制作会社のAD(アシスタントディレクター)をしている。民放の情報番組を作っている。
----------------------------------------------------
【著者】 江上 剛 (えがみ ごう)
昭和29年、兵庫県生まれ。早稲田大学政経学部卒。第一勧業銀行(現みずほ銀行)入行。広報部次長時代に対応した総会屋事件が、映画「呪縛・金融腐食列島」のモデルとなる。平成15年退行、作家専業に。主な著書に「非情銀行」 「起死回生」「腐蝕の王国(上・下)」など。
(追伸)この「ニッポン・ウーマン」は11月21日発売の「フィナンシャル ジャパン」に掲載されています。
2005 11 29 [16. 小説「ニッポン・ウーマン」] | 固定リンク | トラックバック
皆さん、こんにちは。木村剛です。「ヤースのへんしん」さんが会計検査院の実地検査の報告について、キレのあるコメントとともに、秀逸なトラックバックを寄越してくれました。相変わらず、なかなかに読み応えがありますね。
京都労働局で、カラ出張などによる裏金で裏金5,359万円をプールし、庶務課長など経理担当者が鍵付きの引き出しなどにプール、タクシー代、懇親会費、各種団体の総会などへの祝い金として支出。「私的流用は見当たらなかった」として刑事告発は見送った。 ・・・懇親会費は私的じゃないのか?
茨城労働局の職員がコピー用紙の購入を装って約47万円の裏金を作り、同僚の歓迎会費やハイウェイカードなどに充てていた。「個人的に流用したわけでなく、一般的な横領とは言えない」という理由で、氏名や現職の公表、業務上横領容疑での刑事告訴などは見送った。 ・・・これも私的じゃないの?
青森労働局で、職員の親族の名義を借用して職業相談員の履歴書などを偽造、雇用していないユウレイ職業相談員に謝礼金やカラ出張旅費などの名目で計約3,100万円を不正に支払いプールし、職員懇親のための飲食代やタクシー代などに使われていたという。「個人の着服はなかったと」して、刑事告発もしない。 ・・・おいおい、それ以前の問題やろ。
徳島労働局の職員が上司の指示で、業者に虚偽の見積書と請求書を作成させ、事務用品名目で架空取引し、現金25万円を業者から受け取り、職員親睦会の費用などに利用した。裏金作りを指示した直属の上司は既に退職しているため処分できなかった。 ・・・はぁ~?
今回の検査院が調査した25労働局のうち24労働局で、1,083人を処分したが、検査院は残る22労働局についても調査する予定で、処分者が増える可能性もあるらしい。 ・・・こりゃあ組織的な犯罪やな。
処分内容は、懲戒処分と訓告という殆ど痛みの無いもの。そして、驚くべきは「懲戒処分となった局長のうち1人は、本省の課長クラスに栄転していた。」という事実です。 ・・・どこが懲戒やねん!!
納税者としては、「懇親会は受益者負担が基本だから(自分の食べたり飲んだりするお金は自分で払うもの!)、個人的な支出になるでは?」という「ヤースのへんしん」さんの指摘は賛同したくなりますね。「懇親会、皆で使えば、怖くない!」というのは、いただけないような気がします。
(追伸) 12月5日に金融イノベーション会議のシンポジウムがあります。私は司会をすることになっています。
ご都合のよろしい方は是非お越しください。お待ちしております。
●金融イノベーション会議 第5回シンポジウム 【日 時】 2005年12月5日(月)14:00~17:15 【場 所】 八重洲富士屋ホテル 櫻の間 (東京都中央区八重洲2-9-1、東京駅八重洲南口 徒歩5分) 【全体テーマ】 非緊急情勢における金融当局および金融機関のあり方 【プログラム】 ■基調講演 伊藤達也 氏 (衆議院議員、前 内閣府特命担当大臣(金融)) ■特別講演 翁百合 氏 (日本総合研究所主席研究員) ■パネルディスカッション 【参加費】 金融イノベーション会議会員:無料 一般:3千円/名 【参加申込方法】 詳細は金融イノベーション会議ホームページにて掲載 http://www.financialweb.gr.jp/jp/homenews.pdf ☆「『週刊!木村剛』のブログを見て」のご参加は一般が無料になります。
2005 11 28 [20. その他] | 固定リンク | トラックバック
雅行が「もぐりに行かないか」と誘ってくれなければ、ここにいることはなかった。
「ありがとう」
日未子は、雅行に礼を言った。
とても落ち着いた気持ちだった。東京にいるのとは大違いの平穏な気持ちだと思った。
波はほとんどなく、静かで大きなプールにボートを浮かべているようだ。目の前に渡嘉敷島、少し離れて座間味島が見える。緑の島々、ブルーの空と海。もう何も望むことが出来ないほど完璧な美しさだ。
日未子は、胸がはちきれるほど空気を吸い、そして吐き出した。深く息をするということは、こんなにも心地よいことなのだと日未子はダイビングに来て、初めて知った。
----------------------------------------------------
【著者】 江上 剛 (えがみ ごう)
昭和29年、兵庫県生まれ。早稲田大学政経学部卒。第一勧業銀行(現みずほ銀行)入行。広報部次長時代に対応した総会屋事件が、映画「呪縛・金融腐食列島」のモデルとなる。平成15年退行、作家専業に。主な著書に「非情銀行」 「起死回生」「腐蝕の王国(上・下)」など。
(追伸)この「ニッポン・ウーマン」は11月21日発売の「フィナンシャル ジャパン」に掲載されています。
2005 11 28 [16. 小説「ニッポン・ウーマン」] | 固定リンク | トラックバック
バブル再燃!? ―― このシグナルは「買い」なのか(中編)
[フィナンシャル ジャパン 11月号掲載]
曲がり屋」株中毒の新たな投資先
「今すぐ株をやめなさい」。八月の昼下がり。投資コンサルタントの喜多弘樹は、大阪市内の喫茶店で初老の女性を諭していた。相手は医師の妻だ。喜多がバブル時代に証券会社のアナリストだった時代から知る。一見するとおとなしいが、株となると目つきが変わる。自説ばかりを語り、他人の意見を全く聞かない。喜多の表現を借りれば「株中毒」だ。
喜多が諭した理由は、彼女がまたしても株を大量購入したため。それもテレビでよく報道される新興市場の企業ばかりだ。この女性の株資産は、「日本経済の壊滅史そのもの」(喜多)という。
バブル初期にこの女性は右肩上がりの相場の中で少し儲けた。そして病みつきになった。バブル末期に金融・不動産株などを購入。九○年代中ごろ、ウィンドウズ95の開発によるパソコンブームの中で日本の総合家電メーカーの株を買った。ITバブルの時代にソニーとソフトバンクを高値づかみした。いずれも暴落した。そして大量の含み損を抱えたまま、現在まで持ち続ける。
株の世界でいう典型的な「曲がり屋」で、含み損はおそらく一億円を超えているだろう。もちろん、株をやめる気配はない。
現れた「カリスマ」始まった個人の熱狂
「上がっています、上がっています。ほら給料分、ほらハワイ旅行分。わずか一五分です!」――。無邪気な女性の声が会場に響く。八月に行われた「カリスマネットディーラー」のセミナーでの光景だ。この女性は自らのネット上の取引を録画して、大スクリーンに早送りで映し出して受講者に見せる。二〇万円、三〇万円――。利益を示す数字がめまぐるしく変わる。画面をよく眺めようと、後ろの席にいる熟年の男女が演壇に向かう。三○歳代の「カリスマ」は以前のバブルを知らない。
「決算書や財務諸表なんて見る必要はありません。生活者の『感性』で思いついた銘柄を選べばいい」――。カリスマが「秘訣」を公開する。理性を持って聞くとおかしな話を、誰もが真面目に聞き続ける。熱心にメモをとっていた主婦(五一歳)に話を聞いた。「彼女の本は読んでいませんが、有名なのでしょう。株で勝てないから真似をしようと思って」。
個人投資家の雰囲気が変わりつつある。株の無料講演会などでは、どれも数百人単位で人が集まり、株投資への熱気が出始めたのだ。今年三月のライブドア騒動から「投資家の空気が確実に変わった」と前出の喜多は話す。「カネがあれば何でも買える」と語るホリエモン(堀江貴文)の姿がテレビに大写しになるにつれ、「『投機を肯定する風潮』が広がったようだ」という。
ネットトレードの普及により個人の参加が容易になったことも、熱気を高める。八○年代のバブル前夜、個人投資家が動き始めた姿を知る喜多の心に不安がよぎる。
喜多は二○年前から、個人投資家の育成が、日本の株式市場に必要と考えていた。投資家が長期に株を保有して、自らの資産と会社の成長を楽しむ。こういう株式市場を夢見ていたという。以前勤めていたナショナル証券現・SMBCフレンド証券)の坂口忠一・元会長も同じ問題意識を持っていた。
これが「理想の姿」か悩む証券マン
しかしバブルがやってくる。喜多は「酔っ払った」と当時を振り返る。強気のリポートを書くと相場はその通りになる。資産運用の相談が、企業や個人から会社に舞い込み続けた。日経平均が三万八九一五円の引値最高値をつけた一九八九年一二月二九日も、喜多は「当然と思った」という。
ところが、バブルは崩壊した。ナショナル証券は銀行傘下に入り、喜多の恩人だった坂口会長は会社を手放したとの自責の念から体調を崩して他界した。喜多も会社を去る。何よりもつらかったのは、顧客のクレームや怒り、嘆きといった人の苦しみに向き合い続けたつらさだったという。喜多は今でも精神安定剤を手にしている。
現在はバブル期と違って、証券業界の姿は「洗練」された。証券会社の多くが銀行傘下に入り、収益至上主義の外資系証券が存在感を示す。喜多の嫌いだった証券界の「いいかげんさ」は消えた。しかし喜多が以前考えた、理想の姿とはどうも違う。そして喜多の好きだった「男気のある」証券マンたちもリストラされた。
「大半の人にとって相場は『ばくち』でした。バブルはまた、起こるかもしれない。これが理想の姿かと、自問しています」。喜多はさびしさを感じている。
喜多が危惧するのは新興市場の危うさだ。東証マザーズで四割、大証へラクレスでは七割の参加者が個人投資家とされる。新興市場の場合、個人が激しいディーリングをするために、相場によくある「動揺」が大きい。そしてプロにとって「いじりやすい」相場だという。
同時に喜多は期待もしている。「資産運用の中で株式市場が定着しつつあることも事実です。賢明な投資家がおかしな流れを止めることができればいいのですが」。
(続く)(文中敬称略)
(追伸)「週刊!木村剛」は、金融経済月刊誌「フィナンシャルジャパン」(年間購読はココ)および「フジサンケイビジネスアイ」(購読希望はココ)とメディア・コラボレーションしています。本日の記事は、「フィナンシャル ジャパン 11月号」に掲載したものです。
全国有力書店におきまして、「フィナンシャル ジャパン」2006年1月号は11月21日発売です。
今月の第1特集は、株式投資するにあたって失敗しないために、個人投資家にぜひ知っておいてほしい資本主義のルールについて解説、経済・市場・監査・会計の幅広い角度で常識やオキテについて特集を組んでいます。
また第2特集では、日本の財政危機が深刻になっているな状況の中で、個人投資家はどのようなスタンスをとったらよいのかについて、世界各国の資産家の事例なども織り込みながら分散投資について書いています。
特集以外でも、阪神タイガースの上場問題や2007年からリタイアを始める「団塊の世代」の価値、上場企業経営者の知られざる悩み、アメリカの億万長者の実態について、好評連載中「資産株」vs「小泉株」、小泉“硬派”チルドレンの実態など盛りだくさんです。
2005 11 27 [13. フィナンシャル ジャパン] | 固定リンク | トラックバック
こんにちは、断然ミュール派の尾花のりこです!冬は寒いからぜったーいブーツなのですが、今年の3月以降はずーっとミュールで通し、かかとをあまりにも甘やかせずぎていたせいか、先週ブーツをはいてみたら、いきなり靴擦れができてしまいました。痛くて当分はやっぱりミュールかサンダルしかはけないと思います・・・。
土曜日に病院に行ったのですが、どうして病院はいつも待ち時間が長いんでしょうね・・・。ピロリ菌を除去できずに、ピロリ菌と共存している状態なので、胃の粘膜を保護するお薬を常飲しています。寝坊して朝早くいけなかったのがいけないようなのですが、3時間待ちぐらいだったので、薬をもらうことをあきらめてしまいました・・・・(×_×;)
土曜日の夕方からはKFi Clubのイベントがあり、寺子屋シリーズ第一弾 「木村剛と学ぶ経営論」という7回シリーズで、"経営とはいったいどういうことなのか”ということをみんなで考えていく勉強会で、この日は第一回目の「起業家とは何か」というテーマでした。
まずゴー社長より、起業家は基本的に阿保であり、「リスクとリターン」で考えると合わない、という(長くなるので、ざっくりとしたところで省略します。誤解があったらすみません)ような話のあと、会員の皆様とのディスカッションになりました。
起業した方は3年で8割ぐらいが消えてしまうそうです。起業のおいしいところ、いいところだけフォーカスしがちですが、色々と大変なことが多いようで、皆さんの話をきいていて、まず起業する大前提として、自分が何をやりたいかということを明確にもっていないと難しそうだなと思ってしまいました。
勉強会のあとに、結構楽しかったのか、鼻歌をうたっていたような気が・・・・。私の感では多分、平井堅様の「POP STAR」だったような・・・・(?_?)? でも時々びっくりするほど昔の歌の時もありますよ♪♪
2005 11 27 [15. 週刊!尾花広報部長] | 固定リンク | トラックバック
グリーンスパン米連邦準備制度理事会(FRB)議長の後任に、ベン・バーナンキCEA委員長が指名された。バーナンキ氏は学界における金融政策理論の権威であり、インフレ目標や大恐慌の研究で名をはせた人物だ。2002年にFRB理事に就任したときも話題騒然になった。米国では、こうしたダイナミックな人材登用がしばしば行われ、きら星のごとき人材が政策現場で腕を奮う。わが国からみれば、本当に夢のようだ。
(第一生命経済研究所 主席エコノミスト 熊野英生)
では、バーナンキ新議長が、かじ取りをする米国の金融政策の行方は前途洋々か。私は学界の最高権威の手腕がいかほどのものかと興奮する一方で、米国経済が抱える難題の根が深いことにも心配している。例えば、住宅バブル。ネバダ、カリフォルニア、フロリダでは地価上昇率が年間2割を超えている。米国の家計は「ホームエクイティローン」という住宅融資を使って、価格上昇した住宅を担保に、所得を上回る消費を行っている。
過去の住宅ローンが低金利で借り換えられ、返済負担が軽くなった余力が消費に回っている部分もある。これらは「現代の錬金術」とも言える。仮に、今後、米国の長期金利が4%台後半から5%台へと上昇すれば、今以上の地価上昇が成り立たなくなり、雇用拡大のペースが鈍った場合、個人破綻が増える可能性がある。
実は、このリスクは対岸の火事ではない。米国の家計が支払う住宅ローンは証券化されて、海外投資家に売られ、米国への資金流入を支えているからだ。具体的に言えば、住宅金融を支援するフレディマック(連邦住宅貸付抵当公社)やファニーメイ(連邦住宅抵当金庫)といった政府支援機関の問題である。
これらの機関は、民間住宅ローンを担保にして債券を発行し、海外投資家に売っている。もしも米国の個人破綻が増えれば、政府支援機関債への負担が大きくなる。政府支援機関は、最終的に米国政府が助けるので、政府機関債が紙くずになる恐れはないと信じられている。政府支援機関に関しては、2003年にフレディマックの不正会計疑惑が騒がれ、米国への資金流入が一時的に慎重化した経験がある。
政府機関債の支払い停止が起こらないとしても、米国への資金流入が細り、予想もできないドル安が起こる可能性はある。米国の長期金利という導火線は、住宅バブルとドル安という爆弾につながっているのだ。
一方、米国の長期金利が低下すれば、ハッピーかと言えばそうでもない。現時点の短期金利は4.0%であるが、グリーンスパン議長の退任までにあと0.5%ポイントほど短期金利が上がる見通しだ。バーナンキ新議長が就任後もう1回利上げすれば、現在4.6%の長期金利との逆転現象が起こる。
過去、米国で短期金利の方が上回る逆転現象が起こったときには、ほぼ間違いなく景気後退に陥っている。バーナンキ新議長が、長期金利とのバランスを重視すれば、何とか景気悪化を回避できるかもしれない。ただ、今のFRBには、インフレ懸念を抱き利上げを続けようというタカ派のメンバーが多く、バーナンキ新議長は厳しい政策運営を迫られる。
とはいえ、歴代議長がそうだったが、名議長と言われた面々は、皆就任時の前途多難を見事に解決して、その名声を築いた。バーナンキ新議長がそのハードルをうまく越えられるか、来年初の采配が見ものだ。
-----------------------------
熊野 英生(くまの ひでお)
第一生命経済研究所 主席エコノミスト
横浜国立大経卒。1990年日本銀行入行。調査統計局、情報サービス局を経て第一生命経済研究所入社。2000年8月から現職。著書に『籠城より野戦で挑む経済改革』(東洋経済新報社)、『どうすればリスクに強くなれるか』(近代セールス社)など。山口県出身。38歳。
(追伸)「週刊!木村剛」は、金融経済月刊誌「フィナンシャルジャパン」(年間購読はココ)および「フジサンケイビジネスアイ」(購読希望はココ)とメディア・コラボレーションしています。本日の記事は、「フジサンケイビジネスアイ」に11月21日に掲載したものです。
2005 11 26 [04. 経済政策を語ろう!] | 固定リンク | トラックバック
今週の丸善丸の内本店 壹岐直也副店長がお薦めする本です。
『グローバル通貨戦争』
東洋経済新報社刊
山田伸二著
定価:1575円(税込)
アジア太平洋諸国閣僚会議(APEC)や米ブッシュ大統領の訪中で、再び「人民元切り上げ問題」に関心が集まっている。巨額の対中貿易赤字を抱える米国は、国内業界団体の圧力を受けて、中国政府に更なる“切り上げ”の実施を迫っている。人民元が変動相場に移行した場合、基軸通貨ドルの地位はどうなるのか。「中国特需」で回復軌道に乗ってきた日本経済への影響はどうか等、本書では、円・ドル・人民元を軸に、これからの通貨の興亡、さらには日本経済の見通しを描いている。
著者は、NHKの記者として、八五年のプラザ合意を取材。依頼、国際金融の最前線の動きを見つづけてきた。その経験から、「為替は、その国の経済力を示す指標であり、最終的には需給で決まる」と力説。日本人が好きな「陰謀説」は端から否定する格好だ。
その上で、グローバル経済以後、ムダなぜい肉をそぎ落とし、国際的な競争力をつけた日本経済・企業の将来は明るいとの見通しを示している。企業経営者、ビジネスマンを大いに勇気づけてくれる一冊です。
(追伸)「週刊!木村剛」は、金融経済月刊誌「フィナンシャルジャパン」(年間購読はココ)および「フジサンケイビジネスアイ」(購読希望はココ)とメディア・コラボレーションしています。本日の記事は、「フジサンケイビジネスアイ」に11月21日に掲載したものです。
2005 11 26 [12. 本のソムリエ] | 固定リンク | トラックバック
<シンコのプロフィール>
このたび劇的に日本振興銀行に入社 経営業務室から融資相談室に異動
11月26日(土)
今週は、月内に高円寺店がオープンする予定なのでその準備をお手伝い。
なんといっても、うちは5ヶ月で9店舗をオープンした実績があるんだから、今回もあっという間に準備完了! (*^_^*)
こうして拠店ができていくんだなーと実感。
今回もかなりのスピード出店だけど、お客様がうちの銀行を評価して頂いてる点は
やっぱり`スピード´だから当然のこと。
ほかにも・・・
●小さい店舗の展開で気軽な感じ
●一般の銀行より親しみやすい
などの声を頂いてるみたい。
【本店 お客様の声掲載コーナー】
詳しくはこちらを→お客様の声(2005年10月)
さて、今月の高円寺店オープンのほか、今後も出店予定があるみたい。
今度はどこかな~!!
つづく
※この日記はフィクションであり、シンコは架空の人物です。
ただし、日本振興銀行に関する青字部分の記述は事実に基づいております。
皆さん、こんにちは。木村剛です。「スター・ウォーズ エピソード3を結局8回観た社長のブログ」さんから、「なんか、年内にも米国産牛肉の輸入解禁となりそうな勢いですが、こんなことで良いんですか?ということで、このブログでは色々とBSE関連情報を発信してきたわけですが、その一環として『週刊!木村剛』さんにBSEをテーマとして現在休刊状態のブロガー新聞を再起動してくれとオーダーをだしたんですね。でも、特に返事がありません」とお叱りを受けてしましました(^^;)。
「まぁ、何かの事情があるんでしょう」と推測していただきましたが、別に、何か特別な事情があったわけではありません。そこで、「スター・ウォーズ エピソード3を結局8回観た社長のブログ」さんは、「勝手に『ブロガー新聞』という名前だけ借りて『米国産牛肉、どうすんのよ?』というテーマで展開します(^^; でも、今回はトラックバックを募集していないので、自主的にテクノラティで漁ってきました)」ということのようです。ドンドンやってください。なお、「勝手に『ブロガー新聞』の名称をタイトルに使ってしまいました。もしまずかったら言って下さい。>木村剛さま」とわざわざお断りいただきましたが、「ブロガー新聞」というのは「一般名称」にできれば、と願っておりますので、ドンドン勝手に使っていただければと思います。
ということで、今回は、久し振りの「ブロガー新聞」。「スター・ウォーズ エピソード3を結局8回観た社長のブログ」さんによる「BSE特集」です。どうぞ、お楽しみ下さい(短縮化のため、抜粋させていただきました)。
さて、まず「GTA」さんの「おかしいぞ!牛肉輸入再開」では、結局輸入されても別に安全性に問題ないよって思う人は買えばいいし、やっぱやばいでしょって思う人は買わなければいい。とのこと。これ、正論。正論なんですが、スーパーの棚で牛肉として売っているものは良いんですが、ほっかほっか弁当の牛肉はどうとか、吉野家の牛肉はどうとか、デニーズの牛肉はどうとか、どこそこの焼肉はどうとか、全部チェックするのは大変ですね。僕なんか、絶対米国産の牛肉は食べたくありませんが、一々チェックするのは大変だし、また「これは国産です」とか書いてあったって、「本当か?」と疑いたくなります。そんな話、今までにも沢山ありましたよね。となると、「本当に信用ができる肉しか食べない」ってことになります。そういう人間がどの程度いるのかはわかりませんが、結果として国内産業としての畜産業は間違いなくダメージを受けるでしょうね。問題はそのダメージが大きいか、小さいか。こればっかりは実際に輸入を解禁してみないとわからないですけどね。きちんとした全頭検査をやっていない米国産牛肉を輸入することによって、きちんとした全頭検査をやっている国内の畜産業者がとばっちりを食うのはどうなんですかね? ま、それ以前に、牛由来の加工品というのは牛肉以外にも山ほどあるわけです。ヨーグルトとか、プリンとかも関係あるかもしれませんよ。ということで、汚染の可能性のある製品は例えば「狂牛病で危険な食品早見表」あたりを参照していただくとして、「自己責任で」というのはなかなか難しくないですか? さて、続いては「ぴーすくんと愉快な仲間達」さんの「またかよ。 うわわ、いつの間に・・。」というエントリーから。米、小泉にゴリ押し…牛肉輸入基準緩和をさらに要求 BSEの原因となる異常プリオンの発見で、ノーベル生理学・医学賞を受賞した米カリフォルニア大学のスタンリー・プルシナー教授は「ある月齢以上なら(BSE)検査が必要で、それ以下なら異常プリオンがなく検査なしで食用できる? そんな月齢を決めるなんて私には理解できない」と語っている。・・・ アチャー。 国民を騙す気ですか? 生放送にしない政府ネットTVは、大本営発表の為のプロパガンダ放送かよ。 ちゃんと報告汁!!! んもぉ、、すくなくともBSE牛は、肉骨粉を食っている牛がなっている事は確かなようだし、とすると、未だに肉骨粉を使っているというアメリカの肉なんか食えるかああああああ。・・・怒り爆発ですが、当然ですね。僕も概ね同感。大体ね、20ヶ月齢以上だとか以下だとかっていうのは検出できるかどうか、っていう話。検出限界以下だってBSEに汚染されていて、それを食べたらvCJDに感染する可能性だってあるんです。なぜ「安全かどうか」の議論が「検出できるかどうか」の議論にすりかわっているのか。不思議ですね。 ただ、このエントリーでちょっとどうなのかな、というのは「未だに肉骨粉を使っている」と書いている点。一応、米国は牛に対しては肉骨粉の利用を禁止しています。ただ、それが遵守されているかどうかはわかりませんけど。全頭検査していれば禁止しているのに違反している、ということがわかる可能性がありますが、米国ではこれをやっていないので、守っているかどうかすらわからないわけですね。で、「全頭検査をやれよ」と言うと、「たくさんいるし、面倒だからやりたくない」と言っているわけ。おいおい、そんな奴等が飼育している牛なんか、食べたいですか?・・・ さて、次です。「hidelog」さんの「タミフルとゼロリスクを望む日本人」というエントリーです。この中で、世界一厳密な輸血・臓器移植制限、世界一厳しいBSE全頭検査を要求する「ゼロリスク探求症候群」患者の日本国民はいったい、どう反応して何を求めるんでしょうね?という記述があります。確かに食品に対してゼロリスクを求めるのはナンセンスですね。しかし、努力によってリスクを減らすことが出来るのであれば、またその努力が決してむちゃくちゃな努力でないなら、そりゃ要求したいのが普通じゃないですかね。牛に異常プリオンが含まれている飼料を与えない、って、そんな無茶な注文ですかね? 米国では「もったいないから鶏には食べさせちゃおう」って牛の肉骨粉を食べさせておいて、その鶏の排泄物を牛に食べさせているわけです・・・。でね、それが安全なのかどうなのか。さっぱりわからないわけですよ。異常プリオンは加熱しても変性しないわけで、また牛に食べさせたって変性しないわけです。鶏に異常プリオンを食べさせても、鶏にはそれが蓄積されない可能性が高いようですが・・・、それがそのまま排泄されていない保証は何もないですね。万一その中に異常プリオンが含まれていれば、当然それを食べた牛はBSE発症リスクを持つわけです。 僕個人について言えば、ゼロリスクなんて求めてないんです。さっさと牛の肉骨粉の使用を全面的に禁止してくれれば良いだけ。これって、そんなに無茶ですかね?・・・ とりあえず、次が今回のラスト。「セツナサ記念日 別館」さんの「肉」というエントリーから。偉い人は、「自己責任で食べてね」って言ってました。ふーん。自己責任って、じゃ、給食とかはどうなんでしょう。給食は、牛、出ないんでしょうか。判断能力のない子どもは、どうすればいいんでしょう。少なくともある程度大きくならないと、判んないでしょう、子どもは。それも自己責任なんでしようか。なるほど。僕は子供がいないのでこういう視点で考えたことがありませんでしたが、確かに給食で牛肉を出されたらアウツですね。まぁ、当分給食から牛肉を除くしかないでしょうね。ところで、最近は給食で牛肉って出るんですか? 僕が子供の時は哺乳類の肉は鯨だけだったなぁ。
私自身は、BSEにそれほど詳しくなく、強硬な輸入禁止派でもないものですから、「スター・ウォーズ エピソード3を結局8回観た社長のブログ」さんの怒りを共有するまでには至らないのですが、「雑記帳」さんも、「伝統的な日本食のほうが、コストも低く健康食の傾向がありますから・・・。長年根付いてきたからにはそれなりの理由があるわけで、なんでもかんでも欧米に倣えというのも考え物です」と言っていらっしゃいますから、再考する機会とさせていただきます。
ということで、久し振りの「ブロガー新聞」でしたが、是非、「週刊!木村剛」にトラックバックして、勝手に「ブロガー新聞」をやっていただければ幸いです。内容によっては、今回のように、記事として採り上げたいと思います。よろしくお願いいたします。
(追伸) 12月5日に金融イノベーション会議のシンポジウムがあります。私は司会をすることになっています。
ご都合のよろしい方は是非お越しください。お待ちしております。
●金融イノベーション会議 第5回シンポジウム 【日 時】 2005年12月5日(月)14:00~17:15 【場 所】 八重洲富士屋ホテル 櫻の間 (東京都中央区八重洲2-9-1、東京駅八重洲南口 徒歩5分) 【全体テーマ】 非緊急情勢における金融当局および金融機関のあり方 【プログラム】 ■基調講演 伊藤達也 氏 (衆議院議員、前 内閣府特命担当大臣(金融)) ■特別講演 翁百合 氏 (日本総合研究所主席研究員) ■パネルディスカッション 【参加費】 金融イノベーション会議会員:無料 一般:3千円/名 【参加申込方法】 詳細は金融イノベーション会議ホームページにて掲載 http://www.financialweb.gr.jp/jp/homenews.pdf ☆「『週刊!木村剛』のブログを見て」のご参加は一般が無料になります。
2005 11 25 [04. 経済政策を語ろう!] | 固定リンク | トラックバック
「さあ、準備が出来ましたよ。食べましょう」
ノリが声をかけた。ボートの床に白いソーメンがお弁当用の透明なポリケースに入れられ、それにはソーメンつゆとねぎ、削った生姜が添えられている。そのほかに別のケースにはお握りやから揚げ、蛸にカットしたウインナー、パイナップルなどがあった。
「これが雅行の言っていたボートで食べるソーメンね」
玲奈がつゆに生姜を溶きながら言った。
「そうなんだ。これが最高でね。普通は市販の弁当を持ってくるんだけど、ノリのところはこうして手作りのお弁当なのさ。その中でもこのソーメンが最高!」
雅行は、相好を思いっきり崩しながらソーメンをすすっている。日未子も早速、ソーメンをすする。
雅行の言うとおりだ。最高に心地いい。痛いような夏の日差しの中でソーメンは最適だ。冷たく喉を刺激しながらたいした抵抗もなく胃に収まっていく。
「おいしいわ」
日未子と玲奈が同時に笑顔になった。
「俺の誘いに乗ってよかっただろう」
雅行が、口いっぱいにソーメンを含みながら、胸を反らした。
----------------------------------------------------
【著者】 江上 剛 (えがみ ごう)
昭和29年、兵庫県生まれ。早稲田大学政経学部卒。第一勧業銀行(現みずほ銀行)入行。広報部次長時代に対応した総会屋事件が、映画「呪縛・金融腐食列島」のモデルとなる。平成15年退行、作家専業に。主な著書に「非情銀行」 「起死回生」「腐蝕の王国(上・下)」など。
(追伸)この「ニッポン・ウーマン」は11月21日発売の「フィナンシャルジャパン」に掲載されています。
2005 11 25 [16. 小説「ニッポン・ウーマン」] | 固定リンク | トラックバック
皆さん、こんにちは。木村剛です。昨日書いたように、「投資」は重要ですが、だからこそ、基本的なことについては、キチンと学んでおく必要があります。例えば、「たけくらべ」さんは、最近破綻した通信ベンチャー「平成電電」について、トラックバックを寄せてくれました。
どういう事件だったかと言うと、「平成電電システム」と「平成電電設備」の2社が年利8~10%の高利運用をうたって、破綻直前の9月末までの2年間で1万9000人から490億円を集めたんですね。その資金で作った通信設備を平成電電にリースする一方、リース料から配当金を支払うというのがうたい文句(本当かどうかは分かりませんが・・・)。案の定、平成電電の破綻以降、配当されなくなってしまいました。「たけくらべ」さんは、こう書いています。
被害者(とは言い切れないかも知れません)が2万人近くも存在しているのですね。こ・・・改めて驚愕です。おそらく、基礎的なファイナンシャルリテラシを有する方は、平成電電関係の匿名組合には出資していないように思われます。・・・投資に大失敗してから失敗を回復するための行動は確かに必要だと思えます。でもでも・・・、できることならば大失敗しないことが望ましい。大失敗を未然に回避できた人と、落とし穴にハマってしまった人、もたらされた結果の差は非常に大きい。 ファイナンシャルリテラシを高めること、一定のレベルまではそれほど難しいとは思いません。誰しもが知識を有しておくべきだとに考えているのですが、一朝一夕というわけにはいきません。そして、人間誰しもどこかに心の隙間があったりするものです。偉そうなことをblogに書き連ねている私だって、いつどこで判断をミスするか分かりません。「人の振り見て我が振り直せ」ではありませんが、気をつけたいものです。 対策として非常に初歩的と申しますか・・・、愚直なことを書きます。思いつくことは数多くあるのですがとりあえず、 1.仕組みを理解できないものには投資しない 2.すべての投資案件は一度アラ探しをしてみる 3.複雑な仕組みの金融商品も極力避ける 4.投資した資金の行き先と利益を生む可能性を推測する 5.取引先の信用度を疑ってみる 6.迷ったらその場では決断せずに信頼できる人に相談する 7.分散投資を心がける 8.余裕資金以上の投資は絶対に避ける などということを実践するしかないのだろうと思います。 無理矢理まとめるならば「投資は単純な手法で、当面生活に必要のないお金の範囲内で、あせらずゆっくり分散投資」というスタンスが望ましいのだろうということです。
私も、「投資は単純な手法で、当面生活に必要のないお金の範囲内で、あせらずゆっくり分散投資」というスタンスに大賛成です。だから、最近本屋に並んでいる「すぐに億万長者」とか「あなたもデイトレで給料以上稼げる」などという書籍には嫌悪感を覚えます。できもしないことを書き連ねるのは、詐欺に限りなく近い行為だと思いますね。
前にも申し上げましたが、すべての個人投資家がまず覚えるべき、投資の大原則は、タダ一つ――世の中にうまい話はない!・・・です。1日に3回復唱してください、きっと騙される可能性は減るはずです(^^;)
「たけくらべ」さんは、「もちろん、大新聞や有名雑誌に掲載されている広告だからといって、無条件に信用するのもご法度です」とも言っていますが、マスコミのクオリティは急激に低下していますから、盲目的に信じてはいけません。ちなみに、「文華遊悠」さんも以下のように指摘しておられます。
最近のニュースを見て思うのは、「事実はいかに簡単に曲げられるのか」ということですね。・・・ちょうど昨日大学にNTT西日本の社長さんが講演に来ていて、最後に「最近TVニュースや新聞雑誌記事が事実を強引に押し曲げようとしているので安易に信じないこと。自分でこれはどういうことか?ということをしっかり考えるのが一番大切です」とおっしゃっていましたが、まさにその通りの現状になっています。戦時中かよ!(汗
2005 11 24 [10. 投資戦略の発想法] | 固定リンク | トラックバック
大小三十あまりの島々で構成されている慶良間諸島は、水深五十、六十メートル近くまで見通すことの出来る透明度を誇っていた。
ノリが「あまり透明度が高いので、深く潜っても直ぐ手の届く先に海面があるような気がするんです。深く潜った実感がないので、かえって危ないことがあります」と注意したほどだ。
初心者である日未子は十数メートル潜っただけなのだが、見上げると太陽の光にまばゆく輝く海面が、ノリの言うとおり間近に見え、思わず手を伸ばしてしまった。
また珊瑚礁が海の中に豊かな森や山を作っていて、その中を無数の色鮮やかな魚たちがゆうゆうと泳ぐ。それは竜宮の伝説を信じたくなるような光景でもあった。
----------------------------------------------------
【著者】 江上 剛 (えがみ ごう)
昭和29年、兵庫県生まれ。早稲田大学政経学部卒。第一勧業銀行(現みずほ銀行)入行。広報部次長時代に対応した総会屋事件が、映画「呪縛・金融腐食列島」のモデルとなる。平成15年退行、作家専業に。主な著書に「非情銀行」 「起死回生」「腐蝕の王国(上・下)」など。
(追伸)この「ニッポン・ウーマン」は11月21日発売の「フィナンシャルジャパン」に掲載されます。
2005 11 24 [16. 小説「ニッポン・ウーマン」] | 固定リンク | トラックバック
皆さん、こんにちは。木村剛です。「我ら団塊ジュニア!四国にて1億円生み出すワクワクブログ」さんは、「私はすっかり書店に行かなくなりました。本を購入するのはもっぱらインターネットのアマゾンか、インターネットオークションでの購入になったためです。 しかし、ブック・オフはたまに行きます。理由は、直近の経済の勉強と正しい経済評論家を見つけるためです」と述べて、如何にエコノミストのご託宣が当たらないか、について、厳しい論評をしていらっしゃいます。
まぁ実際にやってみると、経済の予測は極めて難しいものです(私の場合、本職でもありますから、本当にそう思いますね)。したがって、経済政策に対して正しく論評するということもかなり難しい行為ではあるのです。ちなみに、「H-Yamaguchi.net」さんが、5年ほど前の平成13年2月27日(火曜日)に開かれた、第151回国会の衆議院予算委員会公聴会の議事録を抜粋して、リチャード・クー氏と植草一秀氏に加えて、私に関して、当時の議論を再現してくれていますが、「要するに、専門家の間ですら意見が分かれうる問題だということだ」ということは、いつの時代でもそうなんですね。
シニカルな方は、「エコノミストが10人いれば、10通りの正解を聞くことができる」とおっしゃるようです。それだけ森羅万象の経済を読み解くことは奥深く、探究心を刺激するのでしょう。ちなみに、「Espresso Diary」さんは、「私たちは、いま大きなカーブを曲がろうとしています。そのカーブは余りにも大きく、そして緩やかなので、曲がっていることに気づかない人も多いほどです。きょうは、このカーブについてご説明しましょう」と述べて、今後の日本経済の動向について、一つの仮説を提示しています。
戦後の日本は、「生産」と「消費」という2つの活動が主流を成してきました。簡単にいえば、会社員になってバリバリ働き(生産)、そこで得たお金を余暇や趣味に費やす(消費)ような男の人生が「普通」とされてきたわけです。この常識に、変化が起きているのです。 ・・・私は、「生産」と「消費」に加えて「投資」という第3の活動が社会の中心になることが重要だと考えています。 マクロで見ても、日本は、生産と消費を広げて貿易で稼ぐ構造から、投資立国へと変化しつつある。少子高齢化は、バリバリ働ける人の数が減り、利回りで生活せざるを得ない人が増えることを意味していますから、もう昭和のような高い成長率は望みようがありません。ミクロで見ても、個人投資家の影響力は大きくなっています。とくに女性の「消費」に「投資」の感覚が入り込んできたような気がする。ファッションやエステ、あるいは語学の習得にお金を使うことを、「自分への投資」と言う人も増えています。 「努力もせずにぶらぶらしている」ように見えるフリーターですが、中には正社員よりも高い意識を持って働いている人も多い。・・・若い人たちが教えてくれる音楽や映像の世界は、実際に彼らと遊んでいると、新しい日本の可能性を感じるほど魅力があります。ただ、そこに「経済」という裏づけが無いところに問題があるし、文化をファイナンスする仕組みや工夫が乏しすぎるんですね。若い人たちは、消費者という立場に長く慣れすぎたり、文化に詳しい人に限って稼ぐ貪欲さが希薄だったりもする。だから、私は地元のクラブやライブで知り合った子たちに言います。「俺が株を売ってカネを出したくなるような企画を持ってきて欲しい。女を呼び込むだけじゃなくて、投資を呼び込まないとダメだよ」。
「Espresso Diary」さんが言うように、「キチンとやってきた中高年だって、これからは利回りで長い老後を生きていかないといけないわけです。日本は、総理大臣がゼロ金利の解除を警戒するようなことを言っている国ですから、かつてのような安全で確実な利息が戻ってくるのには何年もかかりそう」という感じがあります。「自分で面白いと思える投資対象を探せるような人が必要で、それで村上ファンドのところへ農協のカネが集まったりしている」という現実を直視すべきでしょう。「時事を考える」さんによれば、「企業のフリーキャッシュフローはバブル期の倍になっている」ということでもありますし。
「これからは『消費・生産・投資』のトライアングルを、いかに作り上げるか? がテーマになると思います。この三角形の中で、いかに『ヒト・モノ・カネ』そして情報を回していけるか? ここが重要になる時代に私たちは入りつつある。私たちは、まだ大きなカーブに差し掛かったばかりなのです」と「Espresso Diary」さんは説いていますが、私も「投資の重要性」――中でも「個人投資家による株式投資の重要性」――については、今後クローズアップされることになると予測しています。
ちなみに、2000年春に預金の15%をはたいて、ノムラジャパンオープンを基準価格9900で買われた「Bacchusのここだけの独り言」さんは、「オーマイガット!!!なんとその時期はITバブルの頂上付近。その後ずるずると下げ続け、ついには基準価格3500まで下がる。さすがにここまで来ると塩漬け状態。『何が株よりリスクが低いだヨー!!』なんてボヤきながら、その後は詐欺にあったと思い、日々貧乏生活をしていました。(笑)」という目にも遭いましたが、「今夏からの株価急上昇のお陰もあってV字回復!」ということで7900まで回復したようです。
おめでとうございます。是非、「やれやれ売り」ということになっても、株式投資を嫌いになっていただきたくないと思います。株式投資の重要性は、資本主義経済である以上、軽減されることはないのですから・・・。これからの時代は、「投資」という行為を無視して、人生を生きることはかなりの損失につながる可能性もあると思います。
「幸せな小金持ちになる法則・・・。$」さんによると、博報堂が調査した「団塊世代~定年後のライフスタイル調査」において、「実に6割以上のひとが『社会的役割』を持ちたいそうです。つまり定年後に仕事やボランティアをやって生きたいという事なんです」ということのようですが、そうであればなおさら「投資」という概念を学んでおく必要があります。「いつまでも昔の職場や地位にこだわっていて、長い時間の過ごし方が分からないような男は、熟年離婚になってしまうリスクを抱えたり、社会の中に自分の居場所を見出すことが難しくなったりする」(by「Espresso Diary」さん)のですから。
「『告白』FPが実践する奇跡の家計レベルアップ法」さんは、「資産運用していれば、なんとでもなりますよね。資産運用のいちばんの目的は、儲けることではなく、自分の資産を守ることです」と述べていますが、資産だけでなく、人生を守るためにも「投資」を学びたいものです。「Espresso Diary」さんが若者に言ったさりげない一言――「俺が株を売ってカネを出したくなるような企画を持ってきて欲しい。女を呼び込むだけじゃなくて、投資を呼び込まないとダメだよ」――という言葉が皮膚感覚で分かるかどうかが、これからは重要だと思うのです。
(読者の皆様へ)全国有力書店におきまして、「フィナンシャル ジャパン」2006年1月号は11月21日発売です。
今月の第1特集は、株式投資するにあたって失敗しないために、個人投資家にぜひ知っておいてほしい資本主義のルールについて解説、経済・市場・監査・会計の幅広い角度で常識やオキテについて特集を組んでいます。
また第2特集では、日本の財政危機が深刻になっているな状況の中で、個人投資家はどのようなスタンスをとったらよいのかについて、世界各国の資産家の事例なども織り込みながら分散投資について書いています。
特集以外でも、阪神タイガースの上場問題や2007年からリタイアを始める「団塊の世代」の価値、上場企業経営者の知られざる悩み、アメリカの億万長者の実態について、好評連載中「資産株」vs「小泉株」、小泉“硬派”チルドレンの実態など盛りだくさんです。
2005 11 23 [04. 経済政策を語ろう!] | 固定リンク | トラックバック
「さあ、お昼にしましょう」
ノリが船室から冷蔵ボックスを運んできた。
「おお、腹減ったぞ。ノリちゃん、いつものソーメンある?」
「ありますよ。焦らないで待っててください」
ノリが皿などを並べ始めた。
ボートの上には日未子たちの他にもう一組の男女がいた。三十歳代の夫婦のように見える。彼らも女性インストラクターと一緒に食事をしていた。インストラクターは、ノリが経営するダイブ・フリークのウラだ。
朝、八時にノリが日未子と玲奈が泊まっているナハテラスに車で迎えに来た。港を高速ジェットボートで出発したのが八時半。一時間あまり波を切って西北に進んだところにダイビングスポットで世界的に有名な慶良間諸島がある。
----------------------------------------------------
【著者】 江上 剛 (えがみ ごう)
昭和29年、兵庫県生まれ。早稲田大学政経学部卒。第一勧業銀行(現みずほ銀行)入行。広報部次長時代に対応した総会屋事件が、映画「呪縛・金融腐食列島」のモデルとなる。平成15年退行、作家専業に。主な著書に「非情銀行」 「起死回生」「腐蝕の王国(上・下)」など。
(追伸)この「ニッポン・ウーマン」は11月21日発売の「フィナンシャルジャパン」に掲載されます。
2005 11 23 [16. 小説「ニッポン・ウーマン」] | 固定リンク | トラックバック
経済財政諮問会議が面白い。今月14日の会議の議事録には、政策金融に関する激論が生々しく再現されている。激論のさわりを抜粋してご紹介したい。
本間民間議員 「政策金融の役割は終わった。民間金融では対応できない部分についてのみ対応すべきだ」
谷垣財務相 「新しい金融手法を活用して、民間融資の拡大を支援する新たな仕組みを導入する。これによって政策金融の直接融資を民間融資に置き換えていくべき。国際協力銀行については、円借款と投資金融等による複合的な支援のメリットを生かしていく必要があるし、ODA、国際金融業務一体で攻勢をかけてくる中国輸銀や、韓国輸銀への対抗上も必要。加えて、災害とか、テロとか、金融経済危機対応といった緊急課題には機動的・弾力的に対応するための手段を確保する必要がある。なお、貸出残高対GDP比については、10年で半減する」
竹中総務相 「これは私の決意だが、総務省は総務省設置法において、特殊法人や特殊会社の新設・改廃の審査権限を有しているので、この政策金融改革をぜひ主体的・積極的に進めたい。政策金融として残すべき機能、撤退すべき機能を峻別し、わかりやすい形で思いきった統合をするというのが、行革の精神から考えて当然。ちなみに総務省は、公営企業金融公庫を平成20年度までに廃止する」
奥田民間議員 「国際協力銀行についていうと、サウジアラビアの石油精製や石油化学プロジェクトはカントリーリスクや事業リスクが非常に高く、民間金融機関が主体となって長期融資を実施していくことは困難。海外での入札の際に、競争相手国が自国の公的機関を活用して安い金利を提示してきた場合、日本としても、自国の公的機関による政策金利の支援が必要。日本政策投資銀行や国際協力銀行による長期資金の直接融資または保証については、まず、原子力発電はリスクが非常に高くて、民間金融機関のみで長期融資は困難である。製品輸入の保証については、航空機を輸入する際、国際協力銀行の保証がないと、民間金融機関から、期間15年の融資が受けられない。大企業の事業再生支援についても、民間金融機関主体では巨額の必要資金への対応が困難だ。また緊急融資についても、SARSやテロなどのイベントリスクが起こった時に対する緊急融資が民間金融機関だけではできない。阪神・淡路大震災、新潟中越地震についても、日本政策投資銀行による直接融資または保証が必要である」
竹中氏 「民間融資を支援するというのが本当に政策金融の役割なのか。今まで我々が議論してきた政策金融と違うと思う。やはり官が融資をやめるというのが民を育てる最大の方法の一つだ」
谷垣氏 「政策金融機関が引くと、本当に民間が出てくるのか。私には、危機対応という発想がある」
竹中氏 「危機対応の問題は必要だ。ただ、危機対応を民営化された機関に求める必要はない。政策金融機関は残るわけだから、そこで危機対応をやればいい」
本間氏 「官が新たな分野にコミットし、官の御指導の下で民が融資を拡大するという発想はずれている」
この激論の評価については読者に委ねるほかないが、この読み応えのある議事録をたった三日後に公開したことは素直に褒め称えたい。今後とも是非続けてもらいたいものだ。
(追伸)「週刊!木村剛」は、金融経済月刊誌「フィナンシャルジャパン」(年間購読はココ)および「フジサンケイビジネスアイ」(購読希望はココ)とメディア・コラボレーションしています。本日の記事は、「フジサンケイビジネスアイ」に11月21日に掲載したものです。
a href="http://kimuratakeshi.cocolog-nifty.com/.shared/image.html?/blog/images/200611.jpg" onclick="window.open(this.href, '_blank', 'width=160,height=227,scrollbars=no,resizable=no,toolbar=no,directories=no,location=no,menubar=no,status=no,left=0,top=0'); return false">![]()
(読者の皆様へ)全国有力書店におきまして、「フィナンシャル ジャパン」2006年1月号は11月21日発売です。
今月の第1特集は、株式投資するにあたって失敗しないために、個人投資家にぜひ知っておいてほしい資本主義のルールについて解説、経済・市場・監査・会計の幅広い角度で常識やオキテについて特集を組んでいます。
また第2特集では、日本の財政危機が深刻になっているな状況の中で、個人投資家はどのようなスタンスをとったらよいのかについて、世界各国の資産家の事例なども織り込みながら分散投資について書いています。
特集以外でも、阪神タイガースの上場問題や2007年からリタイアを始める「団塊の世代」の価値、上場企業経営者の知られざる悩み、アメリカの億万長者の実態について、好評連載中「資産株」vs「小泉株」、小泉“硬派”チルドレンの実態など盛りだくさんです。
2005 11 22 [04. 経済政策を語ろう!] | 固定リンク | トラックバック
「ごめんなさい。あまりに海底の砂浜が素晴しかったものだから、ノリさんの指示に気づかなかったみたい…」
日未子は、濡れた髪の毛をバスタオルで覆った。
「だめだよ。海ではノリちゃんの言うことを聞かなくちゃね」
雅行が心配そうな顔をした。
「日未子は、すぐ没頭しちゃうからね」
玲奈がボートの縁に身体を預けて、長い足を伸ばしている。赤い縞柄の水着がなんとなく子供っぽくて可愛い。
「本当にちょっと焦ったのですよ。みんな私の後ろをついてきているとばかり思っていたのに。上がってみたら、まだ下に日未子さんがじっとしているんだもの。まるでお地蔵様みたいだったわ」
ノリが日未子のウエットスーツをたたみながら、笑った。
「お地蔵さまはいいや。日未子地蔵。あまりご利益ないな」
雅行が手を叩いて、笑みを浮かべた。
----------------------------------------------------
【著者】 江上 剛 (えがみ ごう)
昭和29年、兵庫県生まれ。早稲田大学政経学部卒。第一勧業銀行(現みずほ銀行)入行。広報部次長時代に対応した総会屋事件が、映画「呪縛・金融腐食列島」のモデルとなる。平成15年退行、作家専業に。主な著書に「非情銀行」 「起死回生」「腐蝕の王国(上・下)」など。
(追伸)この「ニッポン・ウーマン」は11月21日発売の「フィナンシャルジャパン」に掲載されます。
2005 11 22 [16. 小説「ニッポン・ウーマン」] | 固定リンク | トラックバック
皆さん、こんにちは。木村剛です。「くまさんの自立」さんから、マイクロソフトに関するトラックバックをいただきました。「流石だと思うのは、Microsoftの二番煎じの神通力。今までも二番煎じで追い越してきましたが・・・。危機感を間違いなく感じているのです。Microsoftの危急存亡の時期なのかもしれません。GoogleやYahoo!の動向を見てから、今ごろになってから、自分たちの先行きが怪しくなったのを気がついた」というのです。
果てさて、マイクロソフトはどうなるんでしょう。でも、そのあたりは百戦錬磨の彼らのこと、きっと次なる手を打っているんでしょう。「くまさんの自立」さんによれば、「遅ればせながら、自分たちが『MSの事業で最も成長するのは広告ビジネスだ!』と今気がついたか」ということのようです。どうも、「Microsoftの広告ビジネスは、現在のテレビや新聞に匹敵する広告媒体になる」とか、「Microsoftの分野別事業収入の中で、今後5年間最も成長するのは広告ビジネスになる」などと語っているらしいのです。
その背景には、ビル・ゲイツ氏の危機意識。「新世代のサービス」を提供する分野へとさらに進出するよう、プレッシャーをかけているようなのです。マイクロソフトは、ソフトウェアのほとんどを従来のパッケージ形式で提供しているわけですが、「このやり方では時代遅れになりかねない」という批判を受けています。
確かに、「くまさんの自立」さんが紹介しているように、「ワープロソフトから写真の管理に至るあらゆるサービスをオンラインで提供する企業が今後さらに増えるなら、Microsoft社の収益を担うOSや、業務用ソフトの『Microsoft Office』の必要性は減っていくだろう」ということは否定できませんね。きっと、ビル・ゲイツ自身、そういう意味で、「この来るべき『サービスの波』は非常に破壊的だ」と述べているのでしょう。「くまさんの自立」さんは、マイクロソフトに対してかなり辛辣です。
今さらなにを言っているのだろうか? ビル・ゲイツはこれほどまでに、検索エンジンによる広告ビジネスが収入源になるとは全く予想をしていなかったのだろう。 資金力に委せて、また、OSというデファクトスタンダードを持つ強みを生かしていれば、乗りきれると思っていたのに違いない。 そこにもう一方で強敵である、オープンソース、オープンドキュメントの波が予想外に早く進展しているのです。 無料というソフトの波なのです。ビル・ゲイツはたぶんソフトの無料化については到底 思いつかなかったのでしょう。 高価なソフトをバージョンアップしつつ、ソフトにあわせてハードの機能も上げ、お互いにハード部門もソフト部門も、買換需用を掘り起こすために、プラットホームを変えていたのです。それが昔からの経済原則ですから。その誘導がもはや効かなくなりつつあるのです。
私も仕事柄、マイクロソフトの「オフィス」を使っていますが、個人的には、「もういい加減にあの頻繁なバージョンアップは止めてほしいなぁ」と思います。仕事での利用に関して言えば、ほとんど大幅なバージョンアップは不要なのに、かってにプラットフォームを変えて、ハードを更新したときに、昔のバージョンが使いづらくなるというのは、ちょっと不親切かなぁとも感じます。まぁ、ビジネス上の要請という点では理解できますが・・・(味の素のキャップの穴が大きいこととか、電器メーカーが切れない電球を売らないのと同じですからね)。
ただ個人的には、OSの巨人・マイクロソフトと、広告の巨人・電通が、日本のマーケットでどういう戦いを広げるのかに関しては、極めて高い関心を持っています。というのも、丁度、公正取引委員会が「広告業界の取引実態に関する調査報告書」を公表したばかりでもありますからね。
詳しくは、「ゲラ・チャンポン | 広告ビジネスブログ」さんのブログを読んでいただきたいんですが、要するに、「人気球団を持ち、その影響度から公共性を主張するテレビ・新聞が、一部の広告会社におんぶに抱っこで正気な商売をしていない!という現状。対して、インターネット広告界は、まだ取引が始まって日が浅いせいもあってか全くのクリーン」ということのようなのです。
わが国における広告市場の規模は、5兆8571億円(H16年)で、そのうちテレビが34.9%、新聞18%、ネット3.1%。ネットは対前年比53.3%増で、いまやラジオを抜いているというのが現状ですが、「その約6兆円のマーケットにマイクロソフトが参入したらどうなるんだろうか」などと想像すると、なかなかに面白いですよね。楽天vsTBSの裏側には、当然広告業界の思惑や暗躍がうごめいていますから、IT業界の方々による広告業界への参入は酔う注目です。
最後に、「ゲラ・チャンポン | 広告ビジネスブログ」さんのコメントをご紹介しておきましょう。
テレビ局による情報開示が少ない。・・・広告営業の現場には全くといっていいほどそういった情報は降りてきません。情報のないものを営業して、ポンと売れるはずがありませんよね。口頭による取引が少なくなく、メディア、広告会社及び広告主などの広告取引の当事者に適切な情報が与えられなくなり、市場メカニズムが働きにくい状況。広告会社はテレビ局に対しては契約書を締結していることが多いのに、お客である広告主に対してほとんど契約書を締結していない。これが僕個人でも納得のいかなかったところです。契約はほとんど口約束です。一筆書いてもらったり、簡単な書式で作ったりすることはありますが、正式な契約書というものはほとんどありません。トラブルになったらどうするのか。広告実施後だったら、とにかく取り立てに行くしかありません。ほとんどヤミ金融とおんなじデス。・・・テレビ・新聞はまず広告についての取引慣行を正すべきです! このままでは、既存のメディアは本当に信頼を失いますよ!
2005 11 21 [08. メディア/広告の将来を占う] | 固定リンク | トラックバック
2
ボートに上がると、雅行も玲奈も既にウエットスーツを脱いで寛いでいた。
日未子は、船尾に腰掛けて、ノリから空気ボンベを外してもらった。海から上がると、途端に重力と錘とボンベの重さに身体がへたり込むようになる。息が速くなる。水中のようにゆっくりとはいかない。象からハツカネズミに変わったように、ハッ、ハッと息を吐く。
「日未子さん、一緒に上がってこないとダメですよ」
ノリがボンベを片付けながら日未子に注意をした。
日未子は、雅行と玲奈の三人でノリに引率されていたのだが、日未子だけ上がるのが遅くなったのだ。
----------------------------------------------------
【著者】 江上 剛 (えがみ ごう)
昭和29年、兵庫県生まれ。早稲田大学政経学部卒。第一勧業銀行(現みずほ銀行)入行。広報部次長時代に対応した総会屋事件が、映画「呪縛・金融腐食列島」のモデルとなる。平成15年退行、作家専業に。主な著書に「非情銀行」 「起死回生」「腐蝕の王国(上・下)」など。
(追伸)この「ニッポン・ウーマン」は本日発売の「フィナンシャルジャパン」に掲載されます。
2005 11 21 [16. 小説「ニッポン・ウーマン」] | 固定リンク | トラックバック
バブル再燃!? ―― このシグナルは「買い」なのか(前編)
[フィナンシャル ジャパン 11月号掲載]
IPOの億万長者は毎日誕生している
七月のとある金曜日の夜。東京・六本木に喪服の集団が現れた。
野尻佳孝――。ハウスウエディングの企画や運営を行う会社テイクアンドギヴ・ニーズの弱冠三三歳の創業社長が開く、画廊のオープニングパーティの出席者たちだ。「文化のリセット」のためとして、喪服の着用が指定された。
野尻社長は一九九八年一○月に同社を設立。二〇○四年二月に最短記録で東証二部上場を果たして、巨額のIPO(新規株式公開)益を手に入れた。現在話題となっている六本木ヒルズに住んでいる。ベンチャー経営者が脚光をあびる中で、時代の寵児の一人だ。
野尻社長は一九九八年一○月に同社を設立。二〇○四年二月に最短記録で東証二部上場を果たして、巨額のIPO(新規株式公開)益を手に入れた。現在話題となっている六本木ヒルズに住んでいる。ベンチャー経営者が脚光をあびる中で、時代の寵児の一人だ。
東証マザーズをはじめとする各取引所に置かれた新興企業向け市場や店頭取引を含めると、この一年で約
二〇〇社が株式を公開したとされる。毎日のようにIPO益を手にした億万長者が生まれているわけだ。
画廊は珍しいものの、しゃれたレストランやバー、高級マッサージ店などを個人で「遊び」として開店するビジネスセレブは少なくない。彼らが作り出した巨額のおカネは、そのような形で社会に還流している。
フリー記者の石田竜也(仮名)は、面識を得ようと野尻に挨拶に向かった。しかし絶頂の人物を黒衣の人の渦が取り巻き、なかなか近寄れない。テレビで見知った顔がある。歓声と開栓される高級シャンパン。熱気は高まる。
うろうろしていた石田は偶然出会った知人の雑誌編集者の言葉に驚く。壁に飾られた森村泰昌、草間彌生といった前衛芸術家の作品。石田にとっては落書きにすぎないが「一枚一〇〇〇万円以上する」という。
「あるところに、カネはあるもんだ」と、石田は「勝ち組」社長の稼いだカネに驚嘆しながら、言葉を失った。
「渋い」信金も、「負け組」社長にカネを貸す
翌週の金曜日、東京都内でコンピュータソフト会社を経営する岡田哲(仮名)は、安堵のため息をついていた。「何とか生き残れる」――。信用金庫から融資を受けられたので目先の倒産を免れたのだ。
岡田は一○年前に大手ソフト会社を退職して創業。「いい仕事をする」と業界内で評判も得た。しかし、環境は変わる。ニッチを攻める岡田のソフトはここ数年売れ行きが悪い。アイデアだけでは、もう勝てない。広告などに使う資金力や組織に裏付けられた開発力が必要なのだ。一九九○年代末に乱造されたソフト会社も整理が進み、大会社の市場支配力が強まっている。
「儲かったあのときに対策を考えれば」――。岡田の脳裏に後悔がめぐる。今年初頭にプログラマーの一人が病気で倒れた。社員数名の零細企業のため、初夏に発売予定の新作ソフトの開発は大幅に遅れる。社員の賃金支払いも春先から凍結した。自己破産をするべきか。社員を解雇するべきか。眠れない夜を過ごし、思い悩んだ。
「死亡宣告」を避けられたのは、これまで貸し出しを渋っていた信用金庫が低利の運転資金を融資してくれたためだ。「上の方針が変わって、昔からのお得意さんに、少し貸してもいいことになりました」。若い信金職員の言葉を岡田は「天の声かと思った」という。
岡田の会社では、新作ソフトがこのほど発売された。しかし倒産の危機は続く。「あるところにカネはあるものだ」。金融情勢の変化に翻弄されながら岡田はつぶやいた。
資金はどこへ?八〇年代末との類似
マネーの流れの「蛇口」ともいえる金融界も様変わりした。数年前は不良債権処理の名目の下で、金融機関による中小企業への「貸し渋り」「貸しはがし」という横暴が平気で行われた。今ではメガバンクを含めたすべての金融機関が中小企業への融資に積極的になっている。
「信金や信組の職員がメガバンクから転職の誘いを受けている」――。最近、金融マンが集まるとこの話題で持ちきりだ。「採用純血主義」を採り続けた都銀が、実務に長けた中小金融機関の人材を集め始めている。不良債権処理にメドをつけた金融界は、新たな借り手を探す。
バブル(泡沫)経済とは、実体経済から、資産価格など経済の「虚」の部分が遊離する現象をいう。一九八〇年代末は株と不動産の急騰と、そして華やかな消費に代表される経済全体の異常な盛り上がりが生じた。
それと比べると、「バブル再燃」と現在を形容することに、疑問を感じる人も多いだろう。
しかし注意深く目を凝らすと「カネはあるところにはある」と気づく。
実は八〇年代末と現在に「カネ余り」の点で通じるところも多い。見方によっては、バブル期以上のカネが余っている。
八六年の円高不況の後で、日銀は当時としては思い切った金融緩和を行い、過剰な流動性が生まれた。資金は株と不動産に流れ込み、八〇年代末の異常な資産価格の膨張を生んだ。
一方、現在も資金は異常なほど市中に溢れている。九九年二月、日銀は「ゼロ金利政策」と呼ぶ新たな手法で、短期金融市場の金利がゼロ近辺になることを目標に、豊富に資金を供給する姿勢に転じた。不良債権問題の処理を促すと同時に、景気の下支えをするためだ。「緊急避難的措置」と強調されたこの政策は二〇〇〇年八月にいったん解除された。しかし、経済の急減速でゼロ金利政策の復活に追い込まれた。翌〇一年三月、日銀は金利ではなく、金融市場に資金がどれだけ供給されているかを政策の目標にする「量的金融緩和」の手法を導入した。
「デフレが怖い」という大合唱の下で、「金利がゼロということが日本経済をめちゃくちゃにしている。金利がない経済なんてありえない」(松井証券・松井道夫社長)という常識は棚上げされた。だぶついたマネーが一九八〇年代末と同じように、「株」と「不動産」に向かう可能性は否定できない。経済の主人公は人間だ。人の欲望とマネーのエネルギーが同じ方向に向かったとき、バブルの発生を止められるものはどこにもない。
(続く)(文中敬称略)
(追伸)「週刊!木村剛」は、金融経済月刊誌「フィナンシャルジャパン」(年間購読はココ)および「フジサンケイビジネスアイ」(購読希望はココ)とメディア・コラボレーションしています。本日の記事は、「フィナンシャル ジャパン 11月号」に掲載したものです。
2005 11 20 [13. フィナンシャル ジャパン] | 固定リンク | トラックバック
こんにちは、尾花のりこです。寒くなると朝起きられませんよね~。
毎朝起きるたびに、前日夜更かしをしたことを後悔しつつ、またその日も夜更かしをしてしまうというパターンにはまってしまっています・・・。
そういえば、先週はじめて、雑誌の取材をお受けしてすご----く緊張してしまいました。
瞬発力がないというかけっこう頭の回転がおそいので、どんなシチュエーションでも、質問などに対して、瞬間ですぐに考えていることや思っていることが半分も言えないくらいならまだしも、思ってもいないへんなことを答えしまうこともたまにあり、後になってから、「ああいえばよかった」とかやたら“・・・だったら、・・・れば”の多いタイプなんですぅ。
宣伝会議の月刊「PRIR」の取材で企業のトップのイメージ戦略というテーマだったのですが、きちんと言いたいことがお伝えできたか心配・・・・です。
でも一つ勉強になったことがありました。というのは、オフィス内で写真撮影をしていただいたのですが、
カメラマンさん 「すみません~。ちょっと笑っていただけますか??」
の 「えっ(かなり笑顔のつもりだった・・・)!すみません~。」
と、その後はかなり不自然に笑みをつくってみたりしました=*^-^*=
いつもゴー社長が取材をお受けして写真撮影をしていただく時に、
カメラマンさん 「木村さん、笑顔でお願いします!」
の 「木村さん、すみませんが、すごいこわい顔になっていますから、きちんと笑ってください~。カメラのことをにらんでますよぉぉ♪」
ゴー社長 「え、そう」
という会話をよく繰り返していたのですが、自分がその立場になって気付いてしまったのが、
自分には甘くて人には厳しい
という私の性格でした・・・・。
と反省していたのもつかの間、舌の根も乾かない「PRIR」の取材の翌日に、リクルート「就職ジャーナル」でのゴー社長の取材の際の写真撮影で
カメラマンさん 「はい、それではもう少し笑顔でお願いします」
の 「木村さん~、また目がこわいです!!もう少し笑った方がいいですよ~♪」
ゴー社長 「え、そう」
と、またさりげなく発言をしてしまい、
反省を持続できない性格であることも自覚しました・・・・・(≧≦)
2005 11 20 [15. 週刊!尾花広報部長] | 固定リンク | トラックバック
2001年3月に量的緩和政策が導入されてから5年近くが経過しようとしている。
日本銀行は量的緩和の導入時に、消費者物価(除く生鮮食品)が前年比マイナスの間は解除しないことを宣言した。その物価もそろそろ前年比プラスの領域に入ってくることが見込まれ、量的緩和解除は間近との観測も出ている。
(UFJ総合研究所 主任研究員 小林真一郎)
そうした中、福井日銀総裁は、「量的緩和政策の効果については、短期金利がゼロ%であることによる効果が次第に中心的な役割を占めるようになってきている」(10月12日の金融政策決定会合後の記者会見)として、量的緩和は実態的にゼロ金利政策に近づいている旨の発言をしている。
しかし、量的緩和政策に対する一般的な解釈は、金利がゼロまで下がってしまうと、通常の金利政策では、もはやそれ以上の緩和を実施することができないので量的緩和を行ったというものである。
量的緩和政策を解除した後に残るゼロ金利政策は、金融緩和効果を持つものなのか。そうであれば、これまでも金利メカニズムが働いて金融緩和効果は出ていたのだろうか。
ゼロ金利政策の効果を考えるにあたっては、二つのポイントが重要である。
ひとつは、物価の下落が収まることによって実質金利(名目金利-物価上昇率)が低下し、受動的ながら金融緩和効果が強まっていたことである。もうひとつは、業種によって直面する物価は異なるため、業種ごとに実質金利が異なるということである。
各業種の直面する物価とは、売上高に影響を与える販売価格であると考えられる。そこで、販売価格の動きを最も反映していると思われる物価指標を業種ごとに選び、それを貸出残高の構成比に合わせて加重平均し合成物価指数を作成した。
こうして名目の貸出金利(たとえば長期プライムレートなど)を用いて実質金利を算出すると、金利は低下しており、特に製造業で低下が顕著である。これは、製造業の販売価格動向を反映すると考えられる国内企業物価が上昇しているためである。
実質金利が低下すると、企業はお金を借りやすくなったと感じる。日銀短観の中の貸出態度判断DIは、金融機関の貸出態度が「緩い」と感じる企業の割合から「厳しい」と感じる企業の割合を引いた値である。この数字がプラスであれば金融機関の貸出態度が緩く、お金が借りやすいと感じている企業の方が多いことになる。
この貸出態度判断DIの5年移動平均をとって、それと企業の借り入れ金額(設備資金)の前年比の動きを比較してみた。5年移動平均をとるのは、平均的な借入期間が5年程度であるので、過去5年間の貸出態度判断が企業の借入残高に影響していると考えたからである。
すると、貸出態度判断の変化が若干の時間差をもって借入残高に影響していることがうかがえる。実質金利の変化は企業の借入意欲を高めることによって資金需要に影響してくるようである。
量的緩和政策からゼロ金利政策への復帰は、金融調節の操作目標の変更に過ぎず、直接的には金融政策の変更を意味しない。しかし、ゼロ金利の状態であっても金利メカニズムが働いていたならば、金利を捜査目標とするゼロ金利政策への復帰は意味がある。
消費者物価を含めて企業の直面する物価が上昇する中でゼロ金利を維持することは、実質金利の低下を通じて企業の資金需要を高めると考えられるためである。
--------------------------------------
小林 真一郎 (こばやし しんいちろう)
UFJ総合研究所 主任研究員
一橋大学社会学部卒。1990年日本長期信用銀行入行。投資顧問会社を経て、99年三和総合研究所(現:UFJ総合研究所)入社。調査部で国内マクロ経済調査(企業部門、金融・財政部門)を担当。
(追伸)「週刊!木村剛」は、金融経済月刊誌「フィナンシャルジャパン」(年間購読はココ)および「フジサンケイビジネスアイ」(購読希望はココ)とメディア・コラボレーションしています。本日の記事は、「フジサンケイビジネスアイ」に11月14日に掲載したものです。
2005 11 19 [14. フィナンシャルi ] | 固定リンク | トラックバック
<シンコのプロフィール>
このたび劇的に日本振興銀行に入社 経営業務室から融資相談室に異動
11月19日(土)
今年も、あとひと月ちょっとか・・・。早いなぁ。
「年末の資金需要を取り込むぞぉ!」と、うちの銀行は全社一丸となって奮闘中。
私自身は、年末キャンペーンDMを見たお客さまからの問い合わせへの対応で
忙しかったなぁ。でもお客さまのニーズにお応えできてうれしい。
営業拠点も年内にあと3ヵ所出店する計画なんだって。
これで、本店を含め13拠点か。
社員もどんどん増えてるし、私もますます頑張っちゃお。
今週は、寂しい別れもあったな。Raviちゃんが今週までだった。
システムでわからないことがあって聞きにいったら、インドの人が二人。
二人に増えるのかと思ったら、なんと引継ぎの真っ最中!!
振り返ればRaviちゃんには本当にいろいろなことを教えてもらったな。
バナー広告とかポスターのデザインとか、私のダメな英語を一生懸命聞いて、一生懸命
答えてくれた。(10月15日 シンコの日記 第9回)
紳士的で優しくて、素敵な人だったのに…(;_;)/~~~
つづく
※この日記はフィクションであり、シンコは架空の人物です。
ただし、日本振興銀行に関する青字部分の記述は事実に基づいております。
今週の丸善丸の内本店 壹岐直也副店長がお薦めする本です。
菊池誠一著
日経BP社刊
定価:1890円(税込)
著者は、日本経済新聞の記者からアナリストを経た大学教授ですが、内容は投資理論的な解説書ではありません。
自らの体験とそれに基づくデータを使っているだけに、説明はわかりやすく分析にも説得力があります。分析といってもパソコンでエクセルを使わないとできないようなものではなく、自分できちんと数字を把握していれば電卓で計算できるものです。
そういう意味では、「基礎から学ぶ」というタイトルにふさわしい、個人が不動産投資を行う際に知っておくべきイロハ的な内容と、そのなかで実践的に使えるヒントがバランスよく書かれています。
本書の最も特徴的な部分であり、かつ他の不動産投資関連書籍と違う点は、内容が個人の資産運用における「不動産投資の意義・使い方」という視点で貫かれていることでしょう。
誰にも不動産投資を勧める内容のものではありませんが、将来のことを考えると資産運用は必要だと思っていて、不動産に興味がある人には非常に参考になる内容が詰まっています。
(追伸)「週刊!木村剛」は、金融経済月刊誌「フィナンシャルジャパン」(年間購読はココ)および「フジサンケイビジネスアイ」(購読希望はココ)とメディア・コラボレーションしています。本日の記事は、「フジサンケイビジネスアイ」に11月14日に掲載したものです。
2005 11 19 [12. 本のソムリエ] | 固定リンク | トラックバック
皆さん、こんにちは。木村剛です。一昨日、ご紹介した「くまさんの自立」さんの怒りの根源は、じつは「公務中の散髪」でした。「大阪でも、様々な特権制度が話題になっていましたが、もう一つ 北九州市で『公務中の散髪』を今まで認めていたのです」と語る「くまさんの自立」さんの怒りはとどまるところを知りません。
この特例は『市職員の職務に専念する義務の特例に関する規則』ぞくに『職務専念義務の特例』『職免』というのですが、この運用方針に盛り込まれているのだそうです。・・・北九州市の役所の人たちって、いいですよね。公務中に上司に断ってすいているときに散髪に行くのだから? でも、その間の仕事は? 仕事に対する責任感は? 人材は? サービスの低下はないの? 等々普通の小学生が考えたって、おかしいでしょう? 北九州市の役所に勤める親の子どもが授業中に『ちょっと職免で床屋に行ってきます』っていったら、どう思います。先生も先生で、『いいよ』って言うのでしょうか? そして、本来11月中にこの職免を廃止する予定だったのですが、理容所から営業時間や従業員の廃止の見直しをしなければいけないからと泣きつかれて、年内限りの廃止と延期したそうです。この職免は単に床屋のため? 税金の無駄になるのだから早く止めなさい! 北九州市の住民の方々はおおらかなのですね。やはり、公務員の常識は一般人の非常識だ!
その一方、「お役人様達の王国」さんは、「10月25日付の新聞で北海道職員の給与カットが報道されました。 その主な内容は、給与10%カット。期末・勤勉手当(ボーナス)15%カットという大変厳しい内容です」ということを知らせてくれました。「お役人様達の王国」さんは、「人ごとながら我が身に置き換えて考えると暗澹たる気分になります。住宅ローンを抱えている人や、子供を東京の大学にやっている人もいるでしょうに。年収がいきなり100万円以上減ったら、家族の人生自体が大幅に変わってしまいます」と、大変同情的です。
国の借金も膨大な額にふくらんでいるので補助金を削らなければならないのは分かりますが、小泉改革の手法は、地方は地方で生き残れと言うこと。寂れていくのは努力が足りないからということです。弱肉強食の手法はアメリカ的合理主義に合致してますが、結局地理的条件に恵まれない地域は取り残され、首都圏と地方の格差はどんどん開いていくばかりです。首都圏と地方ではスタート時点から格差がついてしまっているので、当事者達の努力ではどうしようもない問題を抱えているのです。 いくら国民に住居の自由があるといっても、「あっちの自治体がよさそうだから」と引っ越しできる人がどれだけいるでしょうか。ほとんどの人はいろんな都合でその場所で生活しなければならない人達ばかりのはずです。 それなのに、住んでいる場所で「地方自治」「地方の独自性」の名の下に行政サービスに差が出来ていいのでしょうか。「均衡ある国土発展」と叫んで地方に補助金を持って来続けた田中角栄が立派に思えてきますよ。
「お役人様達の王国」さんのお気持ちは分からないではないのですが、公務員の給料は天から降ってくるわけではないので、このままだと、民間人の方は、「税金が上がりっぱなしだから、これからは気を付けるわー。だからあんたもがんばって」(by「天然果汁100%」さん)という環境になってしまいます。残念ながら、「先送りという名の無為無策。幼稚な私には『運を天に任せてみよう。ダメなら後任者にお任せ。いつかは時間が解決してくれるさ』という大人の決断」(by「たけくらべ」さん)の結果としてのツケは、誰かが支払わなければなりません。
そして、民間人の方は間違いなく増税という形でツケを支払わされます。そういう意味では、公務員の方々もそれなりの負担を覚悟しなければならないのではないでしょうか。ということで、最後に「無菌室育ち3はお堅いのがお好き」さんの替え歌をどうぞ。
♪おれは増税しない たぶんしないと思う しないんじゃないかな ま、ちょっと覚悟はしておけ
(読者の皆様へ)全国有力書店におきまして、「フィナンシャル ジャパン」2006年1月号は11月21日発売です。
今月の第1特集は、株式投資するにあたって失敗しないために、個人投資家にぜひ知っておいてほしい資本主義のルールについて解説、経済・市場・監査・会計の幅広い角度で常識やオキテについて特集を組んでいます。
また第2特集では、日本の財政危機が深刻になっているな状況の中で、個人投資家はどのようなスタンスをとったらよいのかについて、世界各国の資産家の事例なども織り込みながら分散投資について書いています。
特集以外でも、阪神タイガースの上場問題や2007年からリタイアを始める「団塊の世代」の価値、上場企業経営者の知られざる悩み、アメリカの億万長者の実態について、好評連載中「資産株」vs「小泉株」、小泉“硬派”チルドレンの実態など盛りだくさんです。
2005 11 18 [04. 経済政策を語ろう!] | 固定リンク | トラックバック
ノリが親指を上に突き出した。そろそろ上がろうという合図だ。日未子はオーケーのサインを出した。フィンで海底を蹴る。白い珊瑚の砂が巻き上がった。身体がふわりと浮き上がる。。
日未子が両手を伸ばすと、ノリがしっかりと掴んでくれた。やはりノリのような優雅な水中の舞いというわけにはいかないようだ
日未子はノリにリードされながら、ゆるゆると上昇していく。水中から空を見上げると、そこには広大な光のスクリーンが広がっている。やがてその光のスクリーンに包まれ、日未子の身体は白く輝き始める。
----------------------------------------------------
【著者】 江上 剛 (えがみ ごう)
昭和29年、兵庫県生まれ。早稲田大学政経学部卒。第一勧業銀行(現みずほ銀行)入行。広報部次長時代に対応した総会屋事件が、映画「呪縛・金融腐食列島」のモデルとなる。平成15年退行、作家専業に。主な著書に「非情銀行」 「起死回生」「腐蝕の王国(上・下)」など。
(追伸)この「ニッポン・ウーマン」は今月21日発売の「フィナンシャルジャパン」に掲載されます。
2005 11 18 [16. 小説「ニッポン・ウーマン」] | 固定リンク | トラックバック
皆さん、こんにちは。木村剛です。「大塚晃志郎の、経営者とその家族のための健康管理と『命もうけ』の知恵」さんからは、時折、有益な健康情報をいただいています。最近、渡米されたようなんですが、「いつも米国に来て思うことは、レストランでサンドイッチを注文しても、チャイニーズ・レストランで料理をたのんでも、とにかく米国では、すべてがオーバーサイズで、皿がでかいし、量も多すぎて、1人分でも、日本の2倍から3倍の量があります。だから、食事をするたびに、半分をきっぱり割り切って残すか、2人いる場合は、1人前を2人でシェアするくらいでちょうどよい。それでも多いくらいです。もし、毎回、残さずに食べていたら、あっという間に太りますね」と書いていらっしゃいました。
本当にそのとおりです。私も、米国に3年弱暮らしたことがあったのですが、量が生半端ではありません。普通の日本人の胃袋だとまず食べ切れませんね。そこで、「大塚晃志郎の、経営者とその家族のための健康管理と『命もうけ』の知恵」さんは、「米国人の食べる量を見ていますと、こんなんじゃ病気になるのが、あたりまえじゃないの!と思わず叫びたくなるほどです。こんな食べすぎを毎日やっていたら、心臓病やがんや糖尿病にならないほうが不自然で、おかしいくらいです。米国の病気のほとんどは、ぜいたく病ですよ」と言い切っていらっしゃいます。
通常に摂っているたんぱく質、脂肪も、あきらかに過剰ですから、脂肪の摂りすぎと関係が深いといわれる大腸がん、乳がんが、非常に多いのは、当然のことじゃないか、と思います。おもしろいことに、米国型西洋的な飽食をマネしてか、そういう食習慣が入り込んできて、生活が豊かになりつつあるアジアの国々でも、米国型生活習慣病が、急増しています。日本でも、同様です。 米国で、こういう生活習慣病は問題だとして、新薬だとか、サプリだとか、ライフスタイルの改善等のプログラムが、あーだ、こーだと、また、なんでもしゃべりすぎる傾向が強い米国ではにぎやかですが、自分で勝手に自ら問題を作り出して、その解決策のリーダーシップをとろうとする、いかにも米国的な現象ではないか、と思います。まるで、ひとりでボクシングをしているボクサーみたいです。 こういう問題を解決するのは、実に簡単です。すべて米国の生活習慣の逆をやればいいのです。・・・実は、新薬もサプリも何もいりません。食べ過ぎに、さらにあれこれプラスしても、かえって過剰で無理があります。米国人にとって、一番いい治療法は、定期的な「断食」でしょうね。食べすぎ飲みすぎ(ついでに、しゃべりすぎ?)なのですから、それ以上、足し算せずに、むしろ、過剰なものを出すマイナスの発想が必要でしょう。
「大塚晃志郎の、経営者とその家族のための健康管理と『命もうけ』の知恵」さんは、「一般に医療の専門家たちは、こういう問題を複雑に考えすぎます。だから、いつまで議論しても、いくら研究予算をつぎ込んでも、有効な解決の方法を見出せません」と喝破していますが、医療や健康に知見のない私には、その真偽が分かりません。 でも、「自然が示す真理というものは、常に単純なのに、頭に知識を詰め込んだ人たちが、もっと問題を複雑にしてしまうような気がします」(by「大塚晃志郎の、経営者とその家族のための健康管理と『命もうけ』の知恵」さん)という分析は、経済問題にも当てはまるような気がしています。
(読者の皆様へ)全国有力書店におきまして、「フィナンシャル ジャパン」2006年1月号は11月21日発売です。
今月の第1特集は、株式投資するにあたって失敗しないために、個人投資家にぜひ知っておいてほしい資本主義のルールについて解説、経済・市場・監査・会計の幅広い角度で常識やオキテについて特集を組んでいます。
また第2特集では、日本の財政危機が深刻になっているな状況の中で、個人投資家はどのようなスタンスをとったらよいのかについて、世界各国の資産家の事例なども織り込みながら分散投資について書いています。
特集以外でも、阪神タイガースの上場問題や2007年からリタイアを始める「団塊の世代」の価値、上場企業経営者の知られざる悩み、アメリカの億万長者の実態について、好評連載中「資産株」vs「小泉株」、小泉“硬派”チルドレンの実態など盛りだくさんです。
2005 11 17 [20. その他] | 固定リンク | トラックバック
人間は、重力に支配されて地上に縛り付けられて暮らしている。この重さは並大抵ではない。思いっきりジャンプしたとしても数秒と宙に浮かんでいることはできない。
これは物理的な意味ばかりではなく、心理的にも言えることだ。陸上で人間は物理的、心理的な重力で地に圧しつけられている。それだからこそ人間は、昔から無重力に憧れ、宙に浮かびたいのだ。それは全ての、自分を圧し潰す重力からの解放だ。
ふと日未子は、自分が水中に浮かんでいる姿を鏡で見たいと思った。ノリの人魚のような姿を見て、そう思ったのだ。自分もノリのように優雅に浮かんでいることが出来ているのだろうか?
----------------------------------------------------
【著者】 江上 剛 (えがみ ごう)
昭和29年、兵庫県生まれ。早稲田大学政経学部卒。第一勧業銀行(現みずほ銀行)入行。広報部次長時代に対応した総会屋事件が、映画「呪縛・金融腐食列島」のモデルとなる。平成15年退行、作家専業に。主な著書に「非情銀行」 「起死回生」「腐蝕の王国(上・下)」など。
(追伸)この「ニッポン・ウーマン」は今月21日発売の「フィナンシャルジャパン」に掲載されます。
2005 11 17 [16. 小説「ニッポン・ウーマン」] | 固定リンク | トラックバック
皆さん、こんにちは。木村剛です。「くまさんの自立」さんが、またまた怒っています。今回の怒りの対象は、公務員のようです。まずは、「くまさんの自立」さんの声に耳を傾けてみましょう。
またまた、色々な問題で、公務員の経営感覚の欠如! 税金で自分たちが賄われているという意識の欠如! コンピュータ化、デジタル化で処理ができるのにもかかわらず、未だに紙と鉛筆とその場に出向かないと対応してくれないという経営の合理化とサービス精神の欠如! 公務員という変な特権意識の中の訳のわからない特権制度!等々。 一体全体、公務員の頭の中って、気質ってどうなっているのだろうか?
いやあ、相変わらず怒っていらっしゃいますね~。怒りの程度に多少の違いはありますが、私も「変な特権意識と税収という『自分たち自ら汗して収入を得る』という努力をしていないがため、また、予算会計という『予算を余らせてはいけない』という制度があるために、使い放題、やりたい放題にしまくっている感がある。どうやって、一般の人たちが税金を納めるために努力をしているかがわからないのです」というご指摘には、全く同感です。
というのは、私自身、官庁に限りなく近い日本銀行に勤めていましたから、よく分かる面があるからです。正直申し上げて、日本銀行に勤めている間は、「自分たち自ら汗して収入を得る」という感覚が、頭では理解したとしても、皮膚感覚では絶対に分かっていませんでした。私の場合、日本銀行を辞めて起業しましたから、そのギャップたるや、ものすごいカルチャーショックを受けたものです。
起業してからというもの、「自分たち自ら汗して収入を得る」ということを実感する毎日です。だからこそ、毎年、法人税を申告するときは、知らず知らずのうちに怒りを感じてしまいます。「本当に、お上は、この税金を支払うために、どれだけ汗水たらして、リスクをとって、コストをかけているか分かっているのだろうか」と思ってしまうのです。
起業して零細企業を営めば、小舟で遠出する漁師と同じで「板子一枚、海の底」。毎年毎年、黒字にできるかハラハラしながら、脂汗を流す毎日です。その結果として、たまたま黒字になったら、半分は取っていかれるんですからたまりません。せめて、「リスクを取ってよく稼いで税金を払ってくれた。ありがとう」というお礼状くらいくれたってバチは当たらないと本当に思います。
ということで私も、「中小企業の資金繰りに大きな影響を与える、法人税の看做しによる前払いの撤廃」(by「時事を考える」さん)に一票を投じたいと思います。この「去年稼いだ分ぐらいは、今年も儲かるはずだ」という発想は、本当に腹が立つ。「だったら、自分で起業して、稼いで見ろよ!」と言いたくなります。去年と同じくくらい稼ぐことが確約されている零細企業なんてありませんよ。しかも、ですよ。他の先進諸国だったら、赤字になったら、昨年納めた税金が戻ってくるんですが、日本だけは、「来年稼いだら、赤字分の税金をまけてやる」という制度になっているんですから・・・。
是非、お役人の方々には、一度、起業してみて、「自分たち自ら汗して収入を得る」という商売の辛さを実体験していただきたいと願っております。
2005 11 16 [04. 経済政策を語ろう!] | 固定リンク | トラックバック
日未子は自分の息の音に耳を澄ませる。ボンベから吸い込まれた圧縮空気は、レギュレーターから彼女の口を通って肺を一杯に膨らませた後、赤い血と一緒にゆっくりと身体の隅々を巡る。そして再び肺に戻り、吐き出される。身体の中を一本の太い川のように流れる空気の音が日未子の耳殻を震わせている。
Photo by (c)Tomo.Yun
http://www.yunphoto.net
目を閉じて聞いていると、記憶にない記憶が呼び起こされる。それは母の胎内にいた時の記憶だ。全てが完璧に保護され、完璧な安心感の中で羊水の中で漂っている自分の姿…。
インストラクターのノリが水中をゆるやかに日未子に向かって近づいてくる。無重力の宇宙で船外活動をする宇宙飛行士のように見えるが、細身のノリを喩えるなら優雅な人魚の方がいいだろう。
人間が宙を浮かぶ姿を見ていると日未子は心から愉快になってくる。それは面白いという意味ではない。心地よいという意味での愉快なのだ。
----------------------------------------------------
【著者】 江上 剛 (えがみ ごう)
昭和29年、兵庫県生まれ。早稲田大学政経学部卒。第一勧業銀行(現みずほ銀行)入行。広報部次長時代に対応した総会屋事件が、映画「呪縛・金融腐食列島」のモデルとなる。平成15年退行、作家専業に。主な著書に「非情銀行」 「起死回生」「腐蝕の王国(上・下)」など。
(追伸)この「ニッポン・ウーマン」は今月20日発売の「フィナンシャルジャパン」に掲載されます。
2005 11 16 [16. 小説「ニッポン・ウーマン」] | 固定リンク | トラックバック
TBSvs楽天の間で勃発した大騒動は、マスコミで見る限り、楽天の旗色が一方的に悪くなってきた。「楽天手詰まり」(朝日)、「楽観できぬ財務戦略」(毎日)など、TBSに好意的な記事ばかりだ。
11月9日に公表された楽天の7~9月期の連結業績が、金融事業の好調などから経常利益が前年同期の3・8倍に達する130億円になったことなど消し飛んでしまった。収益性の伸びを語ることなく、財務基盤の脆弱性を抽出して指摘するあたりに、情報の発信者としてのプロフェッショナルな腕前を感じさせる。
さすがに「公共性」の高いプロフェッショナルたちだ。どちらについたら良いのか、という判断において、後塵を拝すことはない。こういうときに叩くためにこそ、三木谷社長を祭り上げてきたのだ。チヤホヤするだけしておいてから、叩く記事を書けばオイシイ思いが2度できる。
いつの間にか、「放送と通信の融合」についても、否定的なムードが支配的となった。「融合ハードル高く」(毎日)、「メディア融合のうねり、米欧の統合、挫折続き」(日経)など、あたかも楽天の経営戦略が誤っているかのような印象を与える情報が私たちの身のまわりを包み込んでいるし、楽天とライバル関係にある会社の経営者たちが遠回しに楽天を批判したインタビュー記事が毎日のように掲載されている。
誠に見事である。素晴らしいというほかはない。これがこの国の「公共性」なのだ。これがこの国の「正義」なのだ。いかに優等生であっても、心地良い既存秩序を壊す可能性をちらつかせる新興勢力に対しては容赦しない。それがニッポンの実情なのである。
チャレンジャーたちに対する暖かい労わりはなく、あるのは既得権益のチャンピォンたちに擦り寄る迎合の声。既存勢力に対抗していく挑戦の難しさを、さらに困難にすることを「天職」と心得ている人々ばかりがのさばっている。
楽天が語る統合の成否など私には分かりようもない。楽天の提案には、統合比率を含めて不透明な部分が少なくないため、客観的な判断ができないからだ。そういう意味で、批判の中には正当なものもある。
しかし、部外者が偉そうに「無理だ」「無駄だ」と講釈を垂れる様子を見ていると興ざめする。成功することが約束されているビジネスなど何処にもない。誰もが成功すると確信する頃には、そのビジネスはピークアウトしている。
あのトヨタですら、豊田喜一郎が、自動織機から自動車に進出することを公言した際には、「愚の骨頂」と嘲笑されたのだ。それが日本の代表大企業になった。
経営者とは、「愚の骨頂」にチャレンジして、それをリアルビジネスに変える人々のことを言う。その姿を「愚の骨頂」とせせら笑う人々は、所詮、リングサイドで眺めるだけの観客でしかない。そして、リスクとコストとダメージを負うことのない観客が世の中を変えた試しはない。
四面楚歌に陥っている楽天だが、リスクを背負い、コストを支払い、ダメージを厭わないスタンスをとり続けることができるならば、勝機は微かにみえてこよう。観客に媚を売ることなく、観客を感動させてほしい。
(追伸1)「週刊!木村剛」は、金融経済月刊誌「フィナンシャルジャパン」(年間購読はココ)および「フジサンケイビジネスアイ」(購読希望はココ)とメディア・コラボレーションしています。本日の記事は、「フジサンケイビジネスアイ」に11月14日に掲載したものです。
(読者の皆様へ)
全国有力書店におきまして、「フィナンシャル ジャパン」12月号は10月21日発売です。
今月の第1特集は、小泉政権の政策ブレーンや政局の仕掛け人に登場していただき、これまでの評価や今後の株の動きとの関連性について論じています。
また第2特集では、ハッピーリタイアメントをするための老後の自衛術について情報が満載。特集以外でもヤクルトの次期監督となる古田選手やサッカーの岡田監督のマネー論、最近流行りとなったMBOの先駆者の体験談、著名なバブル紳士が語る「バブル再燃?」の話、上場企業経営者の知られざる悩み、など盛りだくさんです。
2005 11 15 [04. 経済政策を語ろう!] | 固定リンク | トラックバック
ウエットスーツを着てマスクを装着し、空気ボンベを担ぎ、レギュレーターを咥えた姿は宇宙飛行士そのものだ。海底には白い珊瑚の砂浜が広がり、目の前は丸い小山のような珊瑚礁の峰がどこまでも続いている。
![]()
(C) NatureOkinawa.COM
視線を少し上に向けると夏の日の光が、日未子の佇む海底にまで差し込んでくる。水はライトブルーに輝き、あくまでも透明だ。その透明な水を揺らしながら、日未子の吐く息が無数の泡となって海面へと駆け上がっていく。丸いビー玉が我先にと、ころころ転がって行く様子は愛おしささえ感じるほどだ。時折、キボシスズメダイの群れがマスクの前を彩りながら通過していく。聞こえるのは自分が吐く息の音だけ。
息って、こんなに深いものだったかしら…。
----------------------------------------------------
【著者】 江上 剛 (えがみ ごう)
昭和29年、兵庫県生まれ。早稲田大学政経学部卒。第一勧業銀行(現みずほ銀行)入行。広報部次長時代に対応した総会屋事件が、映画「呪縛・金融腐食列島」のモデルとなる。平成15年退行、作家専業に。主な著書に「非情銀行」 「起死回生」「腐蝕の王国(上・下)」など。
(追伸)この「ニッポン・ウーマン」は今月21日発売の「フィナンシャルジャパン」に掲載されます。
2005 11 15 [16. 小説「ニッポン・ウーマン」] | 固定リンク | トラックバック
皆さん、こんにちは。木村剛です。郵政民営化で発足する持ち株会社「日本郵政株式会社」の経営トップに前三井住友銀行頭取の西川善文氏が起用されました。取締役には、高木祥吉・郵政民営化推進室副室長と団宏明・日本郵政公社副総裁が就任するそうです。
西川氏の起用に奔走した竹中氏は、「金融業界を代表する経営者として優れた経験、能力があり、難しい仕事をやっていただけると確信した」と説明。西川氏は、「金融も物流、それぞれが構造的な変革期を迎えている。変化を先取りするために、リスクもとらなければならない。リスクをとれるかとれないかが、民営化会社と公社の違いだ」として新会社の経営への意欲を語り、「渾身の努力を持って民営化を実現させたい」と抱負を述べました。「和ちゃんブログ」さんは、以下のように評価していらっしゃいます。
僕的には非常に納得のいく人事ですね。UFJやみずほだと野心的過ぎて郵貯には向かない気がします。UFJは消費者金融とも平気で業務提携するし、みずほだとヘッジファンドまで手がけます。もちろん利益の為に果敢に攻めの金融をしてるという意味でそれらは良いのですが、郵貯の預金者の嗜好とは方向性が違い過ぎると思います。その点、三井住友だと手堅くてバランスが取れていて良いと思います。もしかしたら郵貯はすぐれた銀行になるかもしれませんね。良い庶民の銀行のままで。
「最後のカリスマバンカー」と称される西川善文氏のことですから、次々と世間をあっといわせてくれるような大変革をもたらしてくれるような気がします。クロネコヤマトもメガバンクや大生保もウカウカしてはいられません。
「Urara de Buu」さんは「コウシャ、民営化は大成功を治めることになるだろう」と大成功を確信していらっしゃいますが、日本郵便会社、郵便貯金銀行、簡易保険会社が官から民に生まれ変わって競争力を向上させ、「現代の黒船」として、健全な競争を加速してくれることを願っております。
2005 11 14 [04. 経済政策を語ろう!] | 固定リンク | トラックバック
第一章 海の誘い
1
スペース・カウボーイみたい…。
日未子(ひみこ)はクリント・イースト・ウッドが主演したSFアクション映画のワン・シーンを思い出していた。
それは宇宙飛行士の夢を果たせなかった老パイロットたちが、もう一度夢を果たそうとする物語だ。
彼らは核兵器を積んだ旧ソ連の人工衛星が地球にぶつかろうとする危機を決死の覚悟で回避しようと宇宙に飛び立つ。そしてトミー・リー・ジョーンズ扮するパイロットが自ら犠牲になって人工衛星を月に向かわせるのだ。
日未子は、その映画のラストシーンが好きだった。宇宙服姿のトミー・リー・ジョーンズが、月の静かの海の岩に寄りかかりながら遠く輝く地球を眺めている。ヘルメットに覆われているので彼の表情を外から覗うことは出来ないが、満足そうな微笑を湛えているに違いない。
日未子は、今、トミー・リー・ジョーンズになっていた。
----------------------------------------------------
【著者】 江上 剛 (えがみ ごう)
昭和29年、兵庫県生まれ。早稲田大学政経学部卒。第一勧業銀行(現みずほ銀行)入行。広報部次長時代に対応した総会屋事件が、映画「呪縛・金融腐食列島」のモデルとなる。平成15年退行、作家専業に。主な著書に「非情銀行」 「起死回生」「腐蝕の王国(上・下)」など。
(追伸)この「ニッポン・ウーマン」は今月21日発売の「フィナンシャルジャパン」に掲載されます。
2005 11 14 [16. 小説「ニッポン・ウーマン」] | 固定リンク | トラックバック
編集長のご用達 フィナンシャル ジャパン11月号掲載
------------------------
仕事もプライベートも時間は大切に使う……。
多忙な中でも、多くの人たちと貴重な時間を共有できる「食事」にはこだわりたい。編集長がお気に入りの「あすの活力になる!」スポットを紹介。
------------------------
Barbacoa Grill Aoyama <バルバッコアグリル>
ブラジルの最大都市・サンパウロの本店の味を東京で再現
「とにかく大勢でにぎやかに食事をしたい」。そんな気分の時は、こちらのブラジル風バーベキュー、シェラスコ料理がお勧め。
店内は国際色豊かで、絶えずにぎわっている。ディナーは一八種類のシェラスコ料理、サラダバーなどがついたシェラスコセットのみで、ボリュームたっぷり。その日の仕入れによっても違うという、いろいろな肉の部位や多彩なバリエーションでビーフをはじめポーク、ラム、チキンなどを味わうことができるのも魅力のひとつ。満腹感は保証する。
またサラダバーも色鮮やかで多種多様、決して脇役にとどまることなくシェラスコ料理を演出してくれる。
数多い種類の中でも、大きな鉄串に刺さった状態のまま、目の前で切り分けてくれる焼き立てのピッカーニャ(牛の腰からお尻にかけての赤身のお肉)と焼きパイナップルが私のお気に入り。ブラジルでポピュラーなサトウキビの蒸留酒「ビンガ」に砂糖とライムを加えた、人気の高い「カイピリーニャ」を飲めば、さらにブラジル気分を堪能できる。
この陽気なラテン系の雰囲気と料理は、部下や同僚とのコミュニケーションを広げる場としてもお勧めしたい。ただし、この豊富な種類のお料理を味わうには、お店の人が次々とサーブしてくれるシェラスコを自分でうまく加減していただくのがポイント。
(追伸)「週刊!木村剛」は、金融経済月刊誌「フィナンシャルジャパン」(年間購読はココ)および「フジサンケイビジネスアイ」(購読希望はココ)とメディア・コラボレーションしています。本日の記事はフィナンシャル ジャパン11月号掲載に掲載したものです。
2005 11 13 [13. フィナンシャル ジャパン] | 固定リンク | トラックバック
こんにちは、何でもすぐに挫折しがちな尾花典子です。
以前に草月流のお花と着物の着付けは習っていたものの、お茶はまだやったことがなかったので、裏千家のお茶の初級コーストライアルに行こうと思っていたのですが、今日の午前中早い時間で体験コースの予約をしてしまったので、結局挫折してしまいました・・・・。
最近はほんとにデトックスが注目されていますよね~。
数年前からハリウッド・セレブの間で流行しはじめたようですが、英語では解毒という意味で、体内の毒素や老廃物を排出することで健康増進はもとより、ダイエットにかなり効果的なようです。
私もオフィスで仕事をしていると心身ともに(?)かなり毒素が体に入り込んでいるような気がするので(笑)、発汗作用のある入浴剤をいれてお風呂に入っていたのですが、この前も平日の朝お風呂に入って出勤したら、午前中はだるくて仕事になりませんでした・・・・(ノ_・。)
今日の午後はリンパマッサージとリフレクソロジーで、デトックスしてみました♪
来月はソウルにいってデトックスしてきます!!
先週の金曜日は、「フィナンシャル ジャパン」チームの今月の打ち上げ会にブログ小説「ニッポン・ウーマン」の著書でもある作家の江上さんもお招きして、夜は楽しくお食事をしましたが、そのときに「週刊!尾花広報部長」ってあれ何??というお言葉をふいにいただいてしまい、気を引き締めていきたいと思います!
でもデザートのころあいで、かなりお疲れのようでちょっとだけ居眠りしているゴー社長を目撃してしまいました・・・(・_ゞ)
2005 11 13 [15. 週刊!尾花広報部長] | 固定リンク | トラックバック
現在議論されている来年度税制改正では、定率減税の廃止に代表される、国民の税負担の増加を伴う改正が決定される可能性が高まってきた。
このような制度改正が実施される背景には、深刻な我が国の財政赤字の存在がある。
財政破綻を回避するために、政府は「2010年代初頭における国と地方のプライマリーバランス黒字の達成」を目標に掲げているが、それを歳出の削減だけで達成するのは難しい。財政再建に向けては、増税により、税収の増加を図っていくことも避けられなくなっている。
(ニッセイ基礎研究所 研究員 篠原哲)
しかし、少子高齢化が進展するなかでは、所得税の主な担い手である現役世代の割合は、相対的に減少していく。このため、今後も所得税の増税によって財政赤字の縮小を図っていけば、現役世代一人当たりの負担は、従来と比較して過大になることが懸念される。世代間の公平性に配慮し、かつ安定的に税収を拡大させていくためには、国民全員が「広く薄く」負担する、消費税の増税も求められてくる。
また、自民党の財政改革研究会による「消費税の社会保障目的税化」の提言にも代表されるように、社会保障給付の財源として、消費税率の引き上げを求める声も大きい。
年金・医療などの社会保障給付費は、今後さらに増加することが予想される。財源を担う現役世代の負担が過大にならないようにするには、年金などを受給する高齢世代にも、消費税の負担という形で給付財源の一部を負担してもらう、という枠組みも必要になるものと考えられる。
ただし、消費税率を引き上げていくうえでは、そのタイミングと規模をどのように考えるかが最大の論点となろう。消費税は1%の引き上げでも、約2.5兆円の大規模な増税となり、実質GDPを▲0.38%押し下げると試算される。 このため、そのときの経済状況に配慮しないまま、一度に数パーセントもの大幅な引き上げを実施すれば、急激な景気や消費の悪化を招く危険性もある。景気の回復が続き、デフレからの脱却も実現すれば、2008年度には2%の税率引き上げが可能になるものと考えられるが、その場合でも、税率の引き上げ幅をそれ以上大きくすれば、今度は経済成長がマイナスに陥るリスクが高まることが想定される。
さらに、今後は所得税や社会保険料などについても、負担増を伴う制度改正が実施される予定であるが、消費税率の引き上げに際しては、これらの制度改正との兼ね合いをどのように考えていくかという点も重要になる。前回、消費税の税率が引き上げられた97年度には、消費税以外にも厚生年金保険料の引き上げや、特別減税の廃止などが実施され、制度改正による負担増は約9兆円にまで膨れ上がった。
このように、今後も政府の各部門が、個別にそれぞれの制度改正を実施していくと、それらを合計した国民の負担は大きく膨れ上がり、結果として景気や消費の落ち込みを大きなものとしてしまう可能性も否定できない。
これらの問題を考慮すると、消費税率の引き上げに向けては、プライマリーバランスの黒字化の達成時期という観点のみにとどまらず、経済状況や消費動向への影響にも配慮するとともに、社会保障制度などの他の制度改正による影響も踏まえて、引き上げの時期と規模を考えていくことが重要である。
--------------------------------------------
篠原哲(しのはら さとし) ニッセイ基礎研究所 研究員
慶応大学卒、1998年日本生命保険入社、財務省財務総合政策研究所を経て2002年7月から現職。
日本経済、財政・社会保障などを担当。
(追伸)「週刊!木村剛」は、金融経済月刊誌「フィナンシャルジャパン」(年間購読はココ)および「フジサンケイビジネスアイ」(購読希望はココ)とメディア・コラボレーションしています。本日の記事は、「フジサンケイビジネスアイ」に10月31日に掲載したものです。
2005 11 12 [14. フィナンシャルi ] | 固定リンク | トラックバック
<シンコのプロフィール>
このたび劇的に日本振興銀行に入社 経営業務室から融資相談室に異動
11月12日(土)
今週は、融資でも年末特別キャンペーンがスタートした。
キャンペーンの目玉は金利5%ローン!
まずは今までお取引頂いているお客様へDMを発送!
どれくらい申込があるか、反応が楽しみ~! (^O^)/
さて、異動したとはいえ預金キャンペーンも気になっていて、ちょっと様子をうかがったら、なんと!インターネットでの資料請求がスタートしていた!
インターネットでできればラクだよね。
ラクといえば、最近通販にはまり気味で洋服などついつい買い過ぎちゃったり。。
家にいながら買い物できるなんてやっぱり便利!これなら買い物に行けなくても大丈夫…!?(*O*)
つづく
※この日記はフィクションであり、シンコは架空の人物です。
ただし、日本振興銀行に関する青字部分の記述は事実に基づいております。
今週の丸善丸の内本店 壹岐直也副店長がお薦めする本です。
G・エドワード・グリフィン著
吉田利子訳
草思社刊
定価:2,940円(税込)
「マネーや銀行制度の話がわかりにくいのは、一般人に真実を悟らせないよう、わざと複雑にしてプロセスを見えにくくしているからだ」、とのっけから刺激的な本書は、マネーと銀行制度の実体がじつはシンプルで、恐ろしく詐欺的であることを教えてくれる、衝撃的な内容です。
連邦準備制度および各国の中央銀行システムは、必要なだけ無限にマネーをつくりだし、銀行が永遠に金利で儲け、破綻に直面しても「国民を守るため」と税金投入が正当化される仕組みであり、大量に投入されるマネーが引き起こすインフレによって、購買力低下という「隠れた税」を庶民からしぼりとるシステムです。さらに、マネーの量を操作することで、バブルや不況、戦争をも引き起こすのです!
本書はマネーがいかに歴史を動かしてきたかを丹念にたどり、マネーという怪物に翻弄される世界をダイナミックに描きます。巨額の債務、不況、インフレ、戦争といった事態は、中央銀行と不換紙幣を廃止して、金にリンクした兌換紙幣に戻せば避けられるというのですから、まさに目からウロコが落ちる、必読の書です。
(追伸)「週刊!木村剛」は、金融経済月刊誌「フィナンシャルジャパン」(年間購読はココ)および「フジサンケイビジネスアイ」(購読希望はココ)とメディア・コラボレーションしています。本日の記事は、「フジサンケイビジネスアイ」に11月7日に掲載したものです。
2005 11 12 [12. 本のソムリエ] | 固定リンク | トラックバック
皆さん、こんにちは。木村剛です。「ブログを書き始めたはいいけれど書くことが無い時は本当に困りますねぇ・・・」(by「若菜」さん)という苦しみと闘いつつ、昨年2月から「週刊!木村剛」をUPし続けて、すでに1年と9ヶ月が経過してしまいました。「お笑い@サプリッ!」さんにご紹介いただいたブログの値段を査定してくれるサービスによれば、「週刊!木村剛」は約4100万円(≒$344,934)だそうで、本当にありがたいことです(とはいえ、何にも報奨金が出ないのは悲しいですね。ブログは労力と報酬がリンクしない厳しい世界でございます(^^;)・・・シクシク)。
それにしても、「Pure.com」さんが、「1年前と比べ、ブログ人口は激増しました。いろんな方が情報の発信源としてブログを作成し、公私問わず利用されているのが現状です。wwwの環境では発信した情報は日本だけでなく世界中に広がります。こつこつと手帳に書き続けている日記とは違うのです。いろんな人が見て、その人それぞれ違った考えをもちます。共感してくれる人、反感を感じてしまう人、ほんとにさまざまです。だからこそブログに書く内容はすごく大事だと思っています」と書いてくれているように、ブログのすそ野はものすごく広がっています。
「背番号11.human network」さんは、「この5年以内に、ブログというXMLツールは
誰もが持つ<自分を表すツール>になる」と予言していますが、私も、いつの日にか、「ブログなど個人それぞれが発信するメディアが定着してくるときがきっとくるはずです」(by「Pure.com」さん)と信じております。
だからこそ私は、ネガティブ・バトルではなくて、まずは「うー、なんだかとってもうれしー」(by「TV視聴室」さん)というポジティブ・コミュニケーションの輪を広げていきたいと願っています。ちなみに、「喜八ログ」さんが、猫野腹蔵先生(???)の発言を以下のようにご紹介していらっしゃいますが、私も全く同感でございます。
喜八は最近「ぶろぐ」なるものを始めたようじゃな。 結構なことだ。 談論風発、これに勝るものなし。 学問の道に先輩・後輩・貴賎の別などない。 憚ることなく大いに議論するのがよかろう。 ただし議論の相手に対する敬意を忘れてはいかんぞ。 尊敬できない者と論争するのはまったくの時間の無駄である。避けるべし。
この点に関する私のスタンスは、昨年6月28日のゴーログ「ネガティブ・バトルからポジティブ・コミュニケーションへ」に記しておりますので、お暇な方は是非お読みくださいまし。
(追伸)11月14日(月曜日)から、毎日(土日を含めて)、ブログ小説「ニッポン・ウーマン」を始めます!
来月発売号からの「フィナンシャルジャパン」にも掲載予定の、気鋭の経済小説作家の江上剛さんの書き下ろし小説です。「面白い」と思った方は、全編掲載されていて読みやすい、「フィナンシャルジャパン」も是非買ってくださいまし。よろしくお願い申し上げます。
(読者の皆様へ)
全国有力書店におきまして、「フィナンシャル ジャパン」12月号は10月21日発売です。
今月の第1特集は、小泉政権の政策ブレーンや政局の仕掛け人に登場していただき、これまでの評価や今後の株の動きとの関連性について論じています。
また第2特集では、ハッピーリタイアメントをするための老後の自衛術について情報が満載。特集以外でもヤクルトの次期監督となる古田選手やサッカーの岡田監督のマネー論、最近流行りとなったMBOの先駆者の体験談、著名なバブル紳士が語る「バブル再燃?」の話、上場企業経営者の知られざる悩み、など盛りだくさんです。
2005 11 11 [01. ブログ万歳ココログ三昧] | 固定リンク | トラックバック
皆さん、こんにちは。木村剛です。「四面楚歌の状態」(by「大西宏のマーケティングエッセンス」さん)、「ほぼ撤退やむなし」(by「オレのアイ」さん)、「楽天の終りの始まりは8月」(by「時事を考える」さん)というように、老練なTBSが有利にゲームを進め始めたようです。「残念ながら今回のTBSの買収騒動、三木谷さんの負け。単に『通信と放送の融合』が大義では、誰の支持も得られない」(by「流転:Return to Forever」さん)というムードが形成される中、「ヤフーの井上社長が、間接的にではあるが、楽天へトドメの批判を食らわせた」(by「兄やんの一言モノ申す」さん)と見られているのでしょう。
それにしても、「マスコミの報道では、最初は三木谷氏に好意的だったのに、楽天側がだんだん悪者みたいに扱われ始めてます。ま、マスコミはインターネットがもともと嫌いなんでしょう。ライブドア騒動のときからそんな感じがありありでしたからね」(by「備忘録 ランダムウォーク」さん)という感じは否めませんね。その背景について、「よろずもめごと論」さんが客観的に分析しているので、彼のITとTVの融合に関する考察をご紹介したいと思います。「よろずもめごと論」さんによれば、楽天やライブドアなどのIT(?)企業は、「テレビメディアの『正統な継承者』になりたい」と思っているらしいのです。
現在の放送局は「電波」という限られた資産を未来永劫、独占的に利用する権利、すなわち利権に護られている。放送局に「公共性」が求められているのはそのためだ。ライブドアや楽天と経営権をめぐる争いになった時にだけ、彼等はこの「公共性」を持ち出すが、彼等が普段から「公共性」の確保に心血を注いでいるかは疑問だ。「公共性」に関して批判されるべきはライブドア・楽天ではなく、TV局の現状の方だろう。
確かに、この手の議論になると、いきなりTVサイドから「公共性」という主張が出てくるのは限りなく胡散臭いし、嘘っぽいですよね。いまの番組のラインナップをみて、どこが「公共性」なのか、と突っ込みたくなるのは、私だけではないでしょう。もっとも、それはマスコミ全体に共通する問題であり、TVだけの問題ではありませんが・・・。
放送メディアの将来をみれば、電波利権による独占状態が崩壊することは間違いない。インターネット回線が強化され、インターネットを通じて効率より「ブロードキャスト(放送)」する技術が開発されれば、なにも電波に頼る必要はない。その先にPCではなく、TVを直結すればいままでと同じように視聴が可能だ。ただし、数十チャンネル、数百チャンネルが実現したところで、視聴者の時間には限りがある。テレビだけではない。あらゆる娯楽が限られた時間を奪い合う厳しい競争の中で勝ち抜かなければならない。
ここは、今後の行く末を占う意味で、大事な論点です。最終的に経営者を待ち受けているのは、美しい空想の世界ではなく、「利益をあげてナンボ」の世界ですから。実務家ではない学者の世界では、「ビジネスモデルor新規技術=商売繁盛」という方程式が無前提に置かれている場合がありますが、そんなにビジネスは甘くありません。汗と血と涙なしには、なかなか成功には辿り着けないものです。そこで、「よろずもめごと論」さんは、「その時に勝負を分けるのは『固定客』だ」と指摘しつつ、立論の核心に入ってきます。
テレビ局は現在多くの固定客を持っている。インターネットでテレビ事業を行おうとする「IT企業」にしてみれば、テレビ局の持つ固定客は、この上なく魅力的な「資産」である。インターネットでテレビを実現したところで簡単に視聴者が付くわけではない。USENがはじめたパソコンテレビGyaoも、注目はされているものの経営的には苦戦しているようだ。地上放送のコンテンツとの連動、再放送が可能になれば、テレビ局の固定客の視聴が期待でき、効率よく視聴者を集めることが可能になる(少なくとも期待できる)。これが「IT企業」側の皮算用だ。
ちょっとココについては、個人的には、「テレビ局の持つ固定客」というのが本当に「固定客」なのか、とか、ネット上で再放送するだけで、TVのお客さまをネットのお客さまとして取り込めるのか?というところに疑問を持っているんですが、そういう胸算用があってもいいでしょうし、ひょっとするとうまく行くかもしれません。ちなみに、「びんごばんごbLog nano」さんは、「よろずもめごと論」さんと同じ主張を違う角度からしてくれています。
「放送とネットの融合」に放送局とネット企業が前向きに取り組む理由があるとすれば、それは放送からネットへユーザを誘導し、これに成功すれば、ネットの世界で勝ち組になれるというところにあるのだろう。今のところ放送業界にはリーチでの優位性を利用して、ネットの成長を妨害する選択肢もある。例えば、ネット絡みの不祥事があれば報道に一切手心を加えない、ネット事業に積極的な芸能事務所、制作会社には温情的な待遇をしない、といった手段を取り得る。これに対抗する措置として、ネット業界側は高株価を源泉とする資金調達力を利用して、「放送とネットの融合」を仕掛ければ、放送業界を牽制できる。つまり、フジテレビとライブドアにしても、TBSと楽天にしても、リーチを武器にする放送局と資金調達力を武器にするネット企業との間で争われるM&Aという形を取った非対称戦争と見なせないこともない。
そういう中で、「よろずもめごと論」さんが述べているように、「テレビ局の側にしてみれば、まずは『電波利権』を護りたいと考えるのは当然だ。いくら『IT企業』の方が『ネットとメディアの融合』のメリットを主張しても、同意できるわけがない。電波利権の崩壊は1日でも遅い方がよいというのがテレビ局の立場だからだ」というのは、おっしゃるとおり、そのとおり。新興勢力と既存勢力との戦いは、いつの時代も、どこの業界でもみられることであって、そのときの世評が分かれるのは、「言い分け用の包装紙」が立派に見えるか、ボロボロなのか、という違いに過ぎなかったりします。
「よろずもめごと論」さんは、「楽天がTBSの株を大量購入したこと自体は批判されるべきことではないし、TBSの経営陣が楽天に対して最大限の防戦をするのも当たり前のことだ。しかし、当面の経営権の防戦だけでは事業は護れない。経営者がなすべきことは長期的な展望を持つことだろう」と最後に指摘していますが、これはフェアな見解だと思いますね。「貞子ちゃんの連れ連れ日記」さんのように「21世紀のインターネットはメディアのみならず すべて何もかも飲み込んでゆく」いう見方も根強いのですから。
そういう中で船出した「第2日本テレビ」については、その行く末を興味深くモニタリングしていきたいと思っています。ネットであろうが、TVであろうが、「面白そうだな、と思って見てもらってナンボ、の世界」(by「六本木血風録」さん)であることに変わりはないのですから。私なんぞは、中小企業のコンテンツ屋なものですから、「見てもらってナンボ」という語感にシンパシーをものすごく覚えます。
(追伸)11月14日(月曜日)から、毎日(土日を含めて)、ブログ小説「ニッポン・ウーマン」を始めます!
来月発売号からの「フィナンシャルジャパン」にも掲載予定の、気鋭の経済小説作家の江上剛さんの書き下ろし小説です。「面白い」と思った方は、全編掲載されていて読みやすい、「フィナンシャルジャパン」も是非買ってくださいまし。よろしくお願い申し上げます。
(読者の皆様へ)
全国有力書店におきまして、「フィナンシャル ジャパン」12月号は10月21日発売です。
今月の第1特集は、小泉政権の政策ブレーンや政局の仕掛け人に登場していただき、これまでの評価や今後の株の動きとの関連性について論じています。
また第2特集では、ハッピーリタイアメントをするための老後の自衛術について情報が満載。特集以外でもヤクルトの次期監督となる古田選手やサッカーの岡田監督のマネー論、最近流行りとなったMBOの先駆者の体験談、著名なバブル紳士が語る「バブル再燃?」の話、上場企業経営者の知られざる悩み、など盛りだくさんです。
2005 11 10 [04. 経済政策を語ろう!] | 固定リンク | トラックバック
皆さん、こんにちは。木村剛です。森田実を超えた政治評論家「カトラー」さんから、今度は社会現象をバッサリと切って捨てた珠玉のエッセーをいただきました。芸達者な人は、何を書かせても達筆ですなあぁ、羨ましい限りです。お題は「電車女」。「電車男」ではありませんよ。「電車女」です。電車の中で平気で化粧する女性のことを、「カトラー」さんは「電車女」と呼んでいるわけです。
まあ、詳しくは「カトラー」さんのブログを熟読していただきたいんですが、私も43歳で厄年を越えたオジンのせいか、「電車女」はなんともかんともいただけません。私自身は、まったくファッションとか興味がない無粋なオジンですし、女性についてすら、「化粧なんてしなくてもいいんじゃないの」という「無粋の極み」のオジンですから、きっと「電車女」と遭遇したら、「カトラー」さんと同じようにヒイテしまうと思います。確かに、「目の遣り場に困ってしまい、目を閉じて寝たふりをして、ただこの状況をやりすごすしか術がなくなる」ということになっちゃうでしょうね。
しかし、こうしたオジン的な発想は、「無力なマイノリティの戯言にすぎぬ」というのには、正直ビックリしました。世の中では、「人前で臆面もなくコンパクトを広げ、ファンデーションやアイシャドウ塗りたくり、まつげカールに没入する『電車女』が蔓延している」そうです。いやはやなんとも、私のように時代遅れのオジンは消え行くしかなさそうです。
ちなみに、「平然と車内で化粧する脳 」を刊行した脳科学者の澤口俊之氏によれば、「最近の日本人で人前を気にしない『破廉恥な行動』が増えたのは、モンゴロイド日本人の『脳の進化』に逆らった生活と子育てが原因だった」と、かなり過激な主張を展開していて、要するに「恥を知らない」という分析のようなんですが、辛口の批評で知られる山形浩生氏は、「なにが恥かは、社会や文化によってちがう。電車の中で化粧をする人は、いままでの日本社会とは恥の感覚はちがうけれど、でも恥はちゃんと知っている。電車にのっていった先で会う人たちの前だと、化粧してないと恥ずかしいと思うから化粧するわけだ。それを著者は、生物学的に脳が未発達だから恥の感覚がないのだ、と決めつける。恥を知らないやつが化粧しますかいな。恥の現れ方がちがうだけだよ。ヒッピーやパンクスだって、それまでの社会常識からすれば恥知らずだけれど、別に恥という概念そのものを知らなかったわけじゃない。いまだって話は同じだ。」と反論しておられるようですね。
私自身の感性は、「カトラー」さんに限りなく近いものでして、当該エッセーに添付掲載されている女子高生の写真(必見です)などを見せられると、さすがに眉を顰めてしまうオジン的な反応になってしまうわけです(この写真、まさかヤラセじゃないでしょうね・・・)。ということで、「電車女とは、そうした子どもたちのなれの果ての姿であって、満員電車の私の目の前にある日突然、今度はこの写真のように大勢で現れ、バックから下地クリームの入った白いチューブを取り出し、一斉に化粧を始めたらどうしようと本気で恐れている」と語る「カトラー」さんに思わず共感してしまうのでした。皆さんは、どうお感じになられますでしょうか?
(追伸)11月14日(月曜日)から、毎日(土日を含めて)、ブログ小説「ニッポン・ウーマン」を始めます!
来月発売号からの「フィナンシャルジャパン」にも掲載予定の、気鋭の経済小説作家の江上剛さんの書き下ろし小説です。「面白い」と思った方は、全編掲載されていて読みやすい、「フィナンシャルジャパン」も是非買ってくださいまし。よろしくお願い申し上げます。
(読者の皆様へ)
全国有力書店におきまして、「フィナンシャル ジャパン」12月号は10月21日発売です。
今月の第1特集は、小泉政権の政策ブレーンや政局の仕掛け人に登場していただき、これまでの評価や今後の株の動きとの関連性について論じています。
また第2特集では、ハッピーリタイアメントをするための老後の自衛術について情報が満載。特集以外でもヤクルトの次期監督となる古田選手やサッカーの岡田監督のマネー論、最近流行りとなったMBOの先駆者の体験談、著名なバブル紳士が語る「バブル再燃?」の話、上場企業経営者の知られざる悩み、など盛りだくさんです。
2005 11 09 [20. その他] | 固定リンク | トラックバック
第三次小泉改造内閣の陣容が決まった。ポスト小泉と称される谷垣禎一財務相は留任して消費税の導入に汗をかき、麻生太郎前総務相は外務相として力量を試される。国民の支持が高い安部晋三氏は官房長官として政権の舵取りを担う。
政策に強い与謝野馨氏が財政経済と金融を担当し、二階俊博経産相が自由貿易協定を推進する。額賀福志郎氏も防衛庁長官として重責を担う。なかなかに練られた重厚な布陣だ。
そんな中、竹中平蔵前経済財政担当相は、総務相として引き続き小泉首相を補佐する。マスコミでは、三位一体改革を最終決着させるとともに、公務員制度改革を実現させ、郵政民営化の実現に歩を進めることが職責とみられているようだ。
確かに、その三つの政策はプライオリティも難度も高い。これから山あり谷ありの局面が続くだろう。
ただ、総務相の管轄は幅広い。行政組織、公務員制度、地方行財政、選挙、消防防災、情報通信、郵政事業など、国家の基本的な仕組に関わる諸制度や国民の経済・社会活動を支える基本的なシステムを所管しているからだ。国民生活の基盤に広く関わる行政機能を担っていると言ってよい。
所管している政策を羅列すれば、その権限の範囲の広さに驚く。行政改革・行政運営に関しては、行政組織、人事行政、電子政府・電子自治体、情報公開、個人情報保護、行政評価、行政手続という項目があり、地方行財政の分野では、地方分権の推進、地方行政改革、地方公務員制度、地方自治制度、市町村合併、地域振興、地方財政、地方税制度などがあげられる。
選挙制度や政治資金制度も守備範囲だし、情報通信に関しては、u-Japan(ユビキタスネットワーク社会)政策の推進、ICT(情報通信技術)利活用の促進、電気通信政策の推進、放送政策の推進、電波の有効利用などがある。そのほか、国民保護、消防、郵政行政、統計行政、恩給行政、平和祈念事業、戦後処理問題への対応なども所管する。
このように、複雑多岐にわたる政策課題を所管しているのが総務相。ライブドアvsフジテレビ、楽天vsTBSなどで表面化している通信と放送の融合は、わが国の将来の産業構造を規定する重要な課題だが、これも総務相の管轄になる。通信と放送の垣根問題は、誰かが行事役に入って、国としての方向性を決めなければならないのに、これまで先送りにされてきた。
不良債権の膨張を見てみぬ振りをして、問題先送りを続けてきた金融行政を短期間で転換させた竹中氏である。通信と放送の融合を見てみぬ振りをして、問題先送りを続けてきた通信・放送行政に対して、その政治手腕を揮うならば、将来に向けて、わが国の可能性はさらに広がるだろう。
加えて言えば、未だにインターネットを使えない選挙制度も何とかすべき。提灯は使えて、ブログは使えないとする公職選挙法はすぐにでも改正する必要があるだろう。その程度のことができないのに、u-JapanやICTを唱えても空しいだけだ。「いつでも、どこでも、何でも、誰でも」というユビキタスネット社会は遥か遠くの話だし、草の根のように生活の隅々までICTが融けこむことは未来永劫ない。総務相が為すべきことは数限りなくあるような気がする。
(追伸1)「週刊!木村剛」は、金融経済月刊誌「フィナンシャルジャパン」(年間購読はココ)および「フジサンケイビジネスアイ」(購読希望はココ)とメディア・コラボレーションしています。本日の記事は、「フジサンケイビジネスアイ」に11月7日に掲載したものです。
(追伸2)11月14日(月曜日)から、毎日(土日を含めて)、ブログ小説「ニッポン・ウーマン」を始めます!
来月発売号からの「フィナンシャルジャパン」にも掲載予定の、気鋭の経済小説作家の江上剛さんの書き下ろし小説です。「面白い」と思った方は、全編掲載されていて読みやすい、「フィナンシャルジャパン」も是非買ってくださいまし。よろしくお願い申し上げます。
(読者の皆様へ)
全国有力書店におきまして、「フィナンシャル ジャパン」12月号は10月21日発売です。
今月の第1特集は、小泉政権の政策ブレーンや政局の仕掛け人に登場していただき、これまでの評価や今後の株の動きとの関連性について論じています。
また第2特集では、ハッピーリタイアメントをするための老後の自衛術について情報が満載。特集以外でもヤクルトの次期監督となる古田選手やサッカーの岡田監督のマネー論、最近流行りとなったMBOの先駆者の体験談、著名なバブル紳士が語る「バブル再燃?」の話、上場企業経営者の知られざる悩み、など盛りだくさんです。
2005 11 08 [04. 経済政策を語ろう!] | 固定リンク | トラックバック
皆さん、こんにちは。木村剛です。「和ちゃんブログ」さんが「日本の株式取引量はバブル期の水準まで回復しました。塩漬けされたマネーも市場に出回りはじめました。市民も金利に反応し資産運用をはじめました。地価は上昇が一部では見受けられるようになりました。こうやって考えるとバブルの萌芽期のようです」と指摘している中、信州の賢人アナリスト「Espresso Diary」さんが「資産インフレの流れは止まらない」と予言しています。何と言っても、日経平均株価が終値で14000円を超えたのは、インパクトがありましたよね。
経済の指標は、めまぐるしく変わる舞台の上の役者のようなもの。あるときは「株価」という役者に光が当たり、またあるときには「失業率」という別の役者に注目が集まります。ボードに映る数字が同じであっても、それが明るさを感じさせるときもあれば、悲劇を暗示する場合もある。小泉内閣が始まった頃の14,000円はデフレという暗いイメージを放っていましたが、きょうの14,000円は先行きの明るさを感じさせます。
確かに、明るい!です。その中でも特筆すべきは、あの東証のシステムをもダウンさせてしまった大量の取引量。その量が半端ではありません。「一誠館~日々の戯言~」さんが言うように、「ライブドアや楽天がニュースを賑わしているおかげで、最近株に興味を持ち始めている人が多くなっています。そして一昔前に比べてネットトレードが出てきてから取引の手数料が大幅に下がり、気軽に株取引が出来るようになっています」ということが大きく寄与しているのでしょう。「Espresso Diary」さんは、こう続けています。
1980年代には、NTTという時代の主人公のような株がありました。株に縁の無い人でも、160万円から300万円を越えるようになったNTT株の話は知っていました。いまの強気相場で主人公を演じるのは、どんな役者か? 私は「日経平均に連動する投資信託が主人公になるかも・・・」と考えています。株に関するブログを見ていると、世の中にデイトレーダーが溢れているような錯覚に陥ってしまいますが、新聞には阪神タイガースの上場に「賛成が9%、反対が30%」という話題が載ってるくらいですから、まだまだ株式に対して否定的なイメージを持つ人の割合は多いわけです。しかし、郵貯や銀行の預金から投資信託にお金を移した人たちに、年10%程度の利回りが強いインパクトを与えるであろうことは簡単に想像がつく。地銀や郵便局の投信の話題が中高年に広まったとき、日経平均は15,000円を軽く越えているのではないでしょうか。
ついに、15000円!という呼び声がかかりました。でも、私たちはあの手痛いバブルを経験していますからねぇ。行き過ぎるとどうなるんでしょうか。でも、「マネー・ユニバーシティ」さんが指摘しているように、「相場が上昇基調の時には特にギャンブルをやりたくなってしまうのが人間なわけで…」というのも事実です。
じつは、そのあたりも、「Espresso Diary」さんにとっては想定の範囲内。「これからは『危険なマネーゲーム』とか『額に汗して働く尊さを』という声も強まるでしょうが、もう資産インフレの流れは止まらないと思います」というご託宣ですから、こうなったら、「乗っかった者勝ち」でいくしかない・・・のでしょうか・・・・・? いまのバブルが二合目だとすれば、八合目ぐらいまでは「勝ち続けることができるはず」ですからねぇ・・・・。
(読者の皆様へ)
全国有力書店におきまして、「フィナンシャル ジャパン」12月号は10月21日発売です。
今月の第1特集は、小泉政権の政策ブレーンや政局の仕掛け人に登場していただき、これまでの評価や今後の株の動きとの関連性について論じています。
また第2特集では、ハッピーリタイアメントをするための老後の自衛術について情報が満載。特集以外でもヤクルトの次期監督となる古田選手やサッカーの岡田監督のマネー論、最近流行りとなったMBOの先駆者の体験談、著名なバブル紳士が語る「バブル再燃?」の話、上場企業経営者の知られざる悩み、など盛りだくさんです。
2005 11 07 [04. 経済政策を語ろう!] | 固定リンク | トラックバック
『Remember YAMATO!』 戦艦大和の轍を踏んではならない
西川りゅうじん氏 (フィナンシャル ジャパン 11月号掲載)
「死ニ方用意!」
戦後六〇年を締めくくる一二月一七日、全国東映系で公開予定の映画『男たちの大和/YAMATO』(監督・脚本/佐藤純彌、原作/辺見じゅん、出演/反町隆史、中村獅童、渡哲也、鈴木京香、仲代達矢、音楽/久石譲、主題歌/長渕剛)を、ぜひともご覧いただきたい。
一九四一年一二月八日の太平洋戦争開戦の前日までに広島の呉にて公試運転を終了し、極秘に建造された世界最大最強の戦艦「大和」は、帝国海軍の象徴のみならず、すべての日本人の憧れであり誇りだった。しかし、既に戦争の趨勢は大艦巨砲を競う時代から戦闘機の性能と数が勝敗を決する時代へと変わっていた。
敗色濃厚となった四五年四月六日、沖縄へ向かう水上特攻作戦の命を受ける。一機の護衛の戦闘機にも守られることなく片道分の燃料だけを積み出撃。翌日、米軍機の猛攻撃に遭い、東シナ海に沈没した。「死ニ方用意!」の掛け声の下、招集後間もない一〇代半ばから二〇代の若者が大半の約三〇〇〇人(艦隊全体では七〇〇〇人)の乗組員のほとんどが亡くなり、生存者はわずか二七〇余人だった。
大和の最期と二重写し
どうしてそこまで馬鹿な事態に至ったのか?
狂信的な精神主義の末路だったで片付けられるだろうか?
否、戦後も日本人はまったく歴史から学んでいない。
日本列島改造論による狂乱地価とその後の暴落を経験しながらも、「ジャパン・アズ・ナンバーワン」などと持ち上げられて調子に乗り、地本主義にしがみついてバブルを生み崩壊させた。日本中の個人、法人、金融機関、自治体、国までが一丸となって集団自殺したようなものだ。そして、一〇年以上経った今もまだその傷による後遺症
から脱し切れていない。
あるいはITの分野でも、デジタルの時代が来るのがわかっていて、当初はアメリカにデジタル技術でも負けていなかったのに、それまでアナログ技術で世界をリードしていたために、ハイビジョンをはじめ官民が国をあげて時代遅れのアナログ路線を突っ走り自滅した。
昨今でも、アメリカ市場では「プリウス」など環境に優しいハイブリッド車でリードする日本車が一人勝ちだなどと悦に入っていたら、気が付けばベンツやBMWといったヨーロッパ車は、環境基準はもちろん馬力もトルクも加速も燃費も騒音も振動もガソリンエンジンの性能を凌駕するエンジンを、日本が捨てたディーゼルによって作り出していた。既にヨーロッパではディーゼル車しかないという状況になり、一気に世界の自動車市場の地図を塗り替えつつある。
しかし、実はその「コモンレール」という新たなディーゼルの技術は日本の方が元々先んじていたのだ。
私は、石原都知事が真っ黒なペットボトルを振り回して「ディーゼル車NO作戦」などと言って条例を作った時から、明らかにバランスを欠いていると自動車雑誌等で警鐘を鳴らしたが、今や後の祭りである。
それらは戦艦大和の最期と二重写しになる。零戦という当時世界最高水準の戦闘機をもって真珠湾攻撃の奇襲に成功を収め、戦艦に代わる飛行機の時代の到来を熟知していたにもかかわらず、日露戦争でバルチック艦隊を打ち破った過去の栄光にしがみついて大艦巨砲主義を突き進み敗北した。
アメリカが「リメンバー・パールハーバー」と言うならば、日本は「リメンバー・ヤマト」、もう二度と戦艦大和の轍を踏まないと心に刻むべきだ。
--------------------------------
[にしかわ・りゅうじん]マーケティングコンサルタント
1960年、神戸市生まれ。商業開発研究所レゾン所長。
本格焼酎マーケティング研究会座長として昨今の焼酎ブームを演出するなど、
官公庁や森ビルをはじめ、さまざまな企業への実践的コンサルには定評あり。
アッシー、ジモティ、コヤジなど流行語の造語でも知られる。
(追伸)「週刊!木村剛」は、金融経済月刊誌「フィナンシャル ジャパン」(年間購読はココ)および「フジサンケイビジネスアイ」(購読希望はココ)とメディア・コラボレーションしています。本日の記事は、「フィナンシャル ジャパン」11月号に掲載したものです。
(読者の皆様へ)
全国有力書店におきまして、「フィナンシャル ジャパン」12月号は10月21日発売です。
今月の第1特集は、小泉政権の政策ブレーンや政局の仕掛け人に登場していただき、これまでの評価や今後の株の動きとの関連性について論じています。
また第2特集では、ハッピーリタイアメントをするための老後の自衛術について情報が満載。特集以外でもヤクルトの次期監督となる古田選手やサッカーの岡田監督のマネー論、最近流行りとなったMBOの先駆者の体験談、著名なバブル紳士が語る「バブル再燃?」の話、上場企業経営者の知られざる悩み、など盛りだくさんです。
2005 11 06 [13. フィナンシャル ジャパン] | 固定リンク | トラックバック
最近銀行の株価が上昇しているが、債券市場でも銀行復権の兆しがみられる。銀行の発行する債券のスプレッド(国債との利回り格差)が、過去5年で最低の水準にまで低下しているのである。
スプレッドは市場がみる企業の信用力(将来の債務不履行の可能性)を反映しており、その低下は信用力の改善を意味する。もっとも現在の水準は不良債権の減少や金融不安の落ち着きという要因だけでは説明が難しく、政府支援の期待もあるとみられる。
金融システムが平時モードへと移行し、市場のチェック機能の重要性が増す中で、市場規律が働かなくなっているとすれば問題である。
(スタンダード&プアーズ マネジングディレクター 根本直子)
銀行の発行する債券には、金融債、普通社債、劣後債などがあるが、そのスプレッドは基本的に銀行の財務リスクを反映し、「市場の警告」として一定の役割を果たしてきた。例えば90年代後半、金融債の流通市場でスプレッドが大幅に拡大した長期信用銀行と日本債券信用銀行は最終的に国有化された。
債券の中でも劣後債は清算時において預金や一般債権に劣後すること、一定の条件で利払いの繰り延べがなされる場合もあること、などから、銀行の財務リスクとの連関性がより強い。
不良債権の増加などに伴い99年から01年にかけて劣後債のスプレッドは拡大した。しかし、03年以降、スプレッドは縮小しており、また銀行間の格差も少なくなっている。例えば03年の初めに0.5-3%であった大手行のスプレッドは現在0.35-0.7%となっている。これは、銀行の財務内容の改善だけでは説明しにくい。
同じ格付けの事業債と比べて銀行債の縮小幅が大きく、また米銀との比較でも優先債と劣後債の格差が小さくなっているからである。りそな銀の国有化(03年5月)では、配当可能利益がマイナスとなり、契約上は永久劣後債の利払い繰り延べができる状況であったにもかかわらす、利払いは継続された。
足利銀の国有化(03年12月)では、永久劣後債は償還されている。そうした中で、比較的不良債権の多い中規模以下の地銀についても、劣後債のスプレッド縮小が著しい。これは金融緩和が継続する中、投資家が多少でも利ざやの取れる投資機会を求めており、銀行は劣後債も含めて政府が守るだろうという期待があるからではないか。
07年3月から適用される新バーゼル規制は、情報開示の充実と市場の規律による銀行の健全性確保がを目指しており、欧米では劣後債スプレッドなど市場の指標を銀行監督に取り入れる準備が進められている。
以上の推測が正しければ日本において、市場の指標が市場規律の導入に役立つかは疑問が残る。指標としてのスプレッドを機能させるには、平時における銀行保護の方針を明確にし、護送船団方式への回帰がないことを市場に伝えることが重要だ。
劣後債のように、規制上銀行の自己資本の一部とされている債券については、社外流出を避けるための利払い繰り延べや、破綻時の損失負担の可能性も排除すべきではない。同時に、社債市場の健全な発展のため、より広範な銀行による継続的な債券の発行が必要であろう。
-------------------------------------------------------
根本直子(ねもと なおこ) スタンダード&プアーズ マネジングディレクター
早稲田大学法学部卒。シカゴ大経営大学院でMBA取得。1983年日銀入行。調査統計局などを経て94年スタンダード&プアーズ入社。日本、韓国の銀行などの格付けを担当。金融審議会委員などを歴任。著書に「日本の金融業界2005」(東洋経済新報社)など。
(追伸)「週刊!木村剛」は、金融経済月刊誌「フィナンシャルジャパン」(年間購読はココ)および「フジサンケイビジネスアイ」(購読希望はココ)とメディア・コラボレーションしています。本日の記事は、「フジサンケイビジネスアイ」に10月31日に掲載したものです。
2005 11 05 [14. フィナンシャルi ] | 固定リンク | トラックバック
<シンコのプロフィール>
このたび劇的に日本振興銀行に入社 経営業務室から融資相談室に異動
11月05日(土)
今週は、11月1日になんと16名の方が入社!!開業以来、最高記録みたい。
来年中には40拠店体制を目指しているから、これからもどんどん仲間が増えるんだろうな。
とっても楽しみ! (^O^)
私も預金キャンペーンを卒業して融資相談室に異動!
これからは融資商品の勉強もしなければ。 (^^;)
さっそく、最近のものだと・・・
調達プラス1…資金調達に日本振興銀行をプラスして不安を解消。中小企業経営者様・個 人事業主様の資金ニーズにスピーディーに対応いたします。 55(ゴーゴー)ローン…飲食・小売業を営む商店主様をはじめ、一般個人顧客を有するお客様が対象です。(*日本振興銀行のポスター・パンフレット・ポケットティッシュ等の設置にご協力いただけるお客様が対象です。) 振興ごあんしんローン…少し先の資金繰りをお考えの方に! 事前の審査を通れば3ヶ月間はいつでもご利用可能なローンです。
今年もあと2ヶ月。年末の資金需要でこれから忙しくなるぞ!
だから今日は早く寝よー! (-_-)zzz
つづく
※この日記はフィクションであり、シンコは架空の人物です。
ただし、日本振興銀行に関する青字部分の記述は事実に基づいております。
今週の丸善丸の内本店 壹岐直也副店長がお薦めする本です。
田渕直也著
日本実業出版社刊
定価2940円(税込)
デリバティブ(金融派生商品)をテーマにした書籍はこれまで数多く出版されてきたが、専門知識がないと理解不能な学術的なものと、入門者を意識するあまり底が浅く実務につながらないものという両極端に分かれており、実務に使えるデリバティブの知識をこそ必要としている金融業界をはじめとするビジネスマンにとって参考になるものはあまりなかった。
そこで本書は、入門者・中級者が体系的に理解できるように専門用語や数式に頼らず丁寧に解説しながら、実務にも応用できる計算例などを付録CDーROMのエクセルシートで提供することにより、こうしたニーズに応えている。収録した計算例は、オプション・プライシングやスワップのレート計算、モンテカルロ・シミュレーションなど、実務で利用する機会の多いものを厳選。 計算ロジックをしっかり理解したうえで、条件を変えるなどして計算を繰り返すことによって、より柔軟な応用力を身に付けることができる。
(追伸)「週刊!木村剛」は、金融経済月刊誌「フィナンシャルジャパン」(年間購読はココ)および「フジサンケイビジネスアイ」(購読希望はココ)とメディア・コラボレーションしています。本日の記事は、「フジサンケイビジネスアイ」に10月31日に掲載したものです。
2005 11 05 [12. 本のソムリエ] | 固定リンク | トラックバック
皆さん、こんにちは。木村剛です。別に「電車男」や「鬼嫁日記」に触発されたわけでも、感化されたわけでも、日本経済新聞の「愛の流刑地」がツマラナクなったからでもないのですが、「週刊!木村剛」でも、ブログ小説を始めてみることにしました(とりあえず、何でもやってみよう!)。
映画「金融腐蝕列島」で役所公司が演じた主人公のモデルでもあり、フジテレビ「めざましどようび」のコメンテーターでもあり、気鋭の経済小説作家でもある、江上剛さんの書き下ろし小説「ニッポン・ウーマン」です。「フィナンシャル ジャパン」の今月号(11月21日発売)から連載をお願いしたので、すかさず軽いノリで「ブログでも掲載していいですか?」と聞いたら、「ああ、いいですよ」と気軽にお返事をいただいたので、急遽やることにしただけなんですが(^^;)
ということで、11月14日(月曜日)から、毎日(土日を含めて)、掲載をはじめることにいたします。「面白い」と思った方は、全編掲載されていて読みやすい、「フィナンシャルジャパン」も是非買ってくださいまし。よろしくお願い申し上げます。
(読者の皆様へ)
全国有力書店におきまして、「フィナンシャル ジャパン」12月号は10月21日発売です。
今月の第1特集は、小泉政権の政策ブレーンや政局の仕掛け人に登場していただき、これまでの評価や今後の株の動きとの関連性について論じています。
また第2特集では、ハッピーリタイアメントをするための老後の自衛術について情報が満載。特集以外でもヤクルトの次期監督となる古田選手やサッカーの岡田監督のマネー論、最近流行りとなったMBOの先駆者の体験談、著名なバブル紳士が語る「バブル再燃?」の話、上場企業経営者の知られざる悩み、など盛りだくさんです。
2005 11 04 [13. フィナンシャル ジャパン] | 固定リンク | トラックバック
皆さん、こんにちは。木村剛です。いやあ、久方ぶりに腹の底から笑わせていただきました。「スター・ウォーズ エピソード3を結局8回観た社長のブログ」さんが仕掛けている「みんなでTBSの社長をからかおう」という明るいお祭りです。このユーモアセンスには脱帽です。要するに、「だったら事前に言ってくれれば良いのに、という気持ちだ」というTBSの井上弘社長のお言葉をお題にして、洒落た一言を言ってみようというイベントなんですね。
すでに多くの方々から沢山寄せられていますが、その中でも珠玉のものを勝手に選ばせていただきたいと思います。全部を読みたい方は、是非、「スター・ウォーズ エピソード3を結局8回観た社長のブログ」さんのブログをお訪ねください。これは必見だと思います(^^)。
以下は、私が独断と偏見で選んだベスト10です。面白いイベントを企画してくれた「スター・ウォーズ エピソード3を結局8回観た社長のブログ」さん、ありがとう。このまま盛り上がっていくと、ひょっとして、ひょっとすると、「事前に言ってくれればいいのに」が流行語大賞に選ばれてしまうかもしれませんね。
第10位 PKを蹴るときには、蹴る方向を事前に言ってくれれば良いのに、という気持ちだ(ゴールキーパー) by スター・ウォーズ エピソード3を結局8回観た社長のブログ 第9位 アッパーを出すなら事前に言ってくれれば良いのに、という気持ちだ(矢吹丈) by スター・ウォーズ エピソード3を結局8回観た社長のブログ 第8位 スペシウム光線があるなら最初から使ってくれれば良いのに、という気持ちだ(科学特捜隊) by スター・ウォーズ エピソード3を結局8回観た社長のブログ 第7位 討ち入りするなら事前に言ってくれれば良いのに、という気持ちだ(吉良上野介) by ルイス 第6位 お節介な田舎じじいが水戸の御老公なら事前に言ってくれれば良いのに、という気持ちだ(悪代官) by ラフマニノフ 第5位 賛成に転じても平沼氏と同じく離党勧告処分になるなら事前に言ってくれればいいのに、という気持ちだ(野田聖子衆議院議員) by スター・ウォーズ エピソード3を結局8回観た社長のブログ 第4位 真珠湾を攻撃するなら事前に言ってくれれば良いのに、という気持ちだ。いや、暗号は大体解読してあったけどね (ルーズベルト大統領) by スター・ウォーズ エピソード3を結局8回観た社長のブログ 第3位 バブルがはじけるなら事前に言ってくれれば良いのに、という気持ちだ(山一證券) by スター・ウォーズ エピソード3を結局8回観た社長のブログ 第2位 ぼったくるなら事前に教えてくれれば良いのに、という気持ちだ(匿名キャバクラ通い) by Master e- 第1位 本気で解散するつもりなら事前に言ってくれれば良いのに、という気持ちだ(亀井静香) by スター・ウォーズ エピソード3を結局8回観た社長のブログ
2005 11 03 [01. ブログ万歳ココログ三昧] | 固定リンク | トラックバック
皆さん、こんにちは。木村剛です。おととい、私が会長を務めている「日本で一番小さい銀行」である日本振興銀行が中間決算を公表しました。平成17年度上期の貸出実行件数は825件。平成16年度に達成した849件に匹敵する件数を半分の期間で実行しています。10月も200件以上の貸出を実行しましたので、年間1200件という目標は、前倒して11月にもクリアすることができそうです。
この5月から支店展開を始めておりまして、神田店・神田駅前店(5月)、秋葉原店(6月)、新宿店・西新宿店・高田馬場店(7月)、渋谷店・新橋店・錦糸町店(9月)の9拠点を5ヶ月で開店しました(おそらく日本の銀行では、拠点開設スピードの新記録だと思います)。支店長採用の進捗度合いにもよりますが、年末までにあと2~4拠点は展開したいと思っています。
業務収益が貸出金利息を中心に増加傾向を辿っている中、保有有価証券の売却益が大きく寄与しまして、中間決算の業務純益は、▲700万円(赤字)にとどまりました。平成16年度の上期は▲10億2200万円で、下期は▲4億3300万円でしたから、それと比べれば、黒字には届かなかったものの、多少は改善してきたといえるかなぁ、とは思います。
ちなみに、経常利益ベースでは、平成16年度上期▲12億5400万円→下期▲6億5300万円→平成17年度上期▲2億1200万円。なお、当期利益ベースでは、平成16年度上期▲12億5400万円→下期▲6億5500万円→平成17年度上期▲7600万円となりました。
中小零細企業の現場も知らずに(日本振興銀行のお客さまの75%は10人以下の零細企業です)、いいかげんなジャーナリストたちは、日本振興銀行に関するガセネタを拾い集めて、これからも色々とツマラナイ記事を書くでしょうが、経営者としては、粛々と数字を積み重ねて、早期の黒字化を達成するだけです(メガバンクにしか情報源のない彼らは、貸出金利10~15%というミドルマーケットがないと未だに信じ切っています。中小零細企業に直接取材すれば、すぐに分かる話ですのに・・・)。
誹謗中傷に対して言いたいことは色々とありますが、黒字になるまでは、何を説明したところで「負け犬の遠吠え」です。安定的な黒字体質をつくりあげて、上場を実現してから、「勝利者の雄叫び」をあげたいと思います。まあ、いまや押しも押されぬ東証一部の大企業になった、ソフトバンクも、HISも、パソナも、創業当初はクソミソに言われたんですから・・・。我慢、我慢。
ただ、日本振興銀行は1500社以上に貸出を実行しており、130人以上の役職員を雇用していることだけは書いておきたいと思います。個人的には、日本人1億2000万人の0.01%に相当する約15000人の生活に、ビジネスを通じて関わっていることを密かに誇りに思っておりますが、経営者の評価は、所詮、結果の数字です。未上場会社の経営者は上場するまで黙って数字を達成する――というスタンスで、これからも粛々と臨んでいきたいと思っております。
2005 11 02 [20. その他] | 固定リンク | トラックバック
社会保障費のあり方が議論の争点になってきた。20年後の日本では、国民の3人に1人が65歳以上になると見込まれる。2025年には3473万人の高齢者が総人口の29%を占め、その構成比は2050年に36%にハネ上がる。
その一方現役世代は、2025年ですでに55.2%。2050年には49.5%と総人口の半分を割るとみられているから、2000年に3.6人で一人の高齢者を支えていたものが、2025年には1・9人、2050年には1・4人で支える計算となる。
こうした高齢化社会になると、社会保障費が嵩んでくる。厚生労働省が昨年5月に推計した「給付と負担の見通し」によると、現行制度で推移した場合、社会保障給付費は、2004年度の86兆円から増え続け、2015年度は121兆円。2025年度には152兆円まで膨らむ。
ところが、この増分66兆円のうち半分の33兆円が医療負担の増加によるものなのだ。2004年度に26兆円に過ぎなかったものが、2025年度には59兆円になるという。
そこで医療費を抑制するために、「骨太の方針二〇〇五」で政策目標を設定することが決められた。
経済財政諮問会議の民間議員は、経済成長率に高齢化要素を加味した「高齢化修正国内総生産」を用いて目標を定める方法を提言。25%削減して42兆円に抑えるべきと主張している。
その一方、10月19日に公表された医療制度改革の厚生省案によれば、その半分の12・5%の削減を実施して49兆円にするのがせいぜいだと言う。
その差額は7兆円だ。現在、経済財政諮問会議と厚生労働省の間では、この金額を巡って丁丁発止の熱い論戦が戦わされている。
しかし、なんとなく腑に落ちないし、ピンとこない。その理由は、2025年度に59兆円になるという前提自体に信憑性がないからだ。ひょっとすると、もっと巨額なのかもしれないし、少額で済むのかもしれない。
ちなみに、厚生労働省の資料には、「1人当たり医療費の伸び(1995~99年度)を前提に、人口変動の影響を考慮して医療費を伸ばして推計」としか書かれていない。これはひょっとして、有体に申し上げれば、公的年金の財政再計算と同じくらいいい加減で、全くのウソではないが、おそらく実態からは大きく乖離した数字に違いない。
そういう数字をベースにして、25%と12・5%のどちらが正確なのかを競うことは完全に徒労である。7兆円の差異を云々する前に、59兆円の正確性を疑うべきだろう。
達感して言えば、目標値を設定することに意味があるのだから、経済財政諮問会議の数字を使えばいい。達成できなかったら、その時の政治が説明責任を果たせばよいだけだ。
それなのに何故、未達成に終わったときの心配を官僚がしているのか。このあたりがこの国の摩訶不思議なところ。政治家が取るべき責任を官僚が心配する振りをして、じつのところは状況を自らのコントロール下に置こうとしているだけ。
官僚のお節介は無用だ。政策目標は政治家に決めさせて、政治家に責任を取ってもらえばよい。官僚は、それを邪魔すべきではないし、邪魔をする権限もないのである。
(追伸)「週刊!木村剛」は、金融経済月刊誌「フィナンシャルジャパン」(年間購読はココ)および「フジサンケイビジネスアイ」(購読希望はココ)とメディア・コラボレーションしています。本日の記事は、「フジサンケイビジネスアイ」に10月31日に掲載したものです。
2005 11 01 [04. 経済政策を語ろう!] | 固定リンク | トラックバック















