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2005.12.20

[ブログ小説] ニッポン・ウーマン 第一章 海の誘い (27)

 ナハテラスの朝は輝きに満ちている。
窓はまだカーテンで閉ざされているにもかかわらず、細かい糸の縫い目からいたずらっ子の光の子供たちが容赦なく部屋の中に侵入してくる。

 子供たちは日未子の瞼の上で踊りだす。彼女は瞼の奥に光の刺激を感じ始める。彼らのダンスが固い瞼の筋肉をほぐし始めたに違いない。ゆっくりと瞼を開ける。ダンスに失敗したのか、いきなり彼らの足が瞳に触れる。日未子は、まぶしくて目の前に光の華が咲いたように見え、なんどか瞼を動かしてみる。
そして横になったまま、大きく両手を伸ばした。深い息を吐く。まだ眠っていたい気もしたが、エイッと自らに掛け声をかけベッドから飛び出した。
 カーテンを力いっぱい開く。海に向かって大きく開かれた窓から沖縄の強い光が、一斉に差し込んでくる。
 日未子の全身が光のベールに包まれる。彼女はうっとりと目を閉じる。



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【著者】 江上 剛 (えがみ ごう)
昭和29年、兵庫県生まれ。早稲田大学政経学部卒。第一勧業銀行(現みずほ銀行)入行。広報部次長時代に対応した総会屋事件が、映画「呪縛・金融腐食列島」のモデルとなる。平成15年退行、作家専業に。主な著書に「非情銀行」 「起死回生」「腐蝕の王国(上・下)」など。

(追伸)この「ニッポン・ウーマン」は12月21日発売の「フィナンシャル ジャパン」に掲載されます。

2005 12 20 [16. 小説「ニッポン・ウーマン」] | 固定リンク

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