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私のポリシーはホリエモンと異なる。私はビジネスをマネーゲームだと考えていないし、ライブドアの経営手法が良いと思っているわけでもない。「お金がすべて」だとも思わないし、「ホリエモンを好きか嫌いか」と問われれば、「好き」とは答えないだろう。稀代の傑物だとは思うけれど、お手本として崇拝したいとは思わない。したがって、本稿はホリエモンを擁護するためのものではないことを予めお断りしておく。
ホリエモンが逮捕された1月23日の夜、民報各局は特番を組み、識者をスタジオに集めた。私はホリエモンの罪状である証取法第158条違反に興味があったので、ほとんどの番組に目を通した。というのも、今回の罪状である「偽計」や「風説の流布」という立件は数少なく、法技術的にも難しい面があるからだ。
ところが、逮捕の根拠である第158条違反について詳細に解説した番組はなかった。「なぜ法律違反に当たるのか」について誰も触れることなく、「ホリエモンという男あるいはライブドアという集団が如何にケシカランか」という描写にほとんどが費やされていた。
識者らしき人々も「そもそもライブドアはマネーゲームだった」とか「ホリエモンのビジネスは虚業だ」などと自分勝手な感想を披露するだけで、事件の真相を追及しようとしない。
具体的な犯罪内容が語られることなく、ライブドアという会社が一方的に叩かれていく。ホリエモンはいつから有罪が確定したのだろう。罪が確定するまでは「推定無罪」だと習ったような気がするが、一部の良心的な識者(「もし報道が事実ならば」という前置きをしていた)を除き、その他の出演者はホリエモンを犯罪者扱いしていた。
この事件を語りたいなら、罪状を確定する必要がある。日本が法治国家であり、罪刑法定主義をとっているのであれば、罪状が確定できないのに、「ケシカラン罪」で犯人に仕立て上げてはならない。それが基本的人権の基本。実際、法律というものは、為政者から人々を護るために発展してきた。
日本では、近代の智恵である「罪を憎んで人を憎まず」とか「疑わしきは罰せず」という法理が通用しないのだろうか。「人を憎んで罪を問わず」「疑わしきは叩きまくる」という現実を見ていると、中世の魔女狩りが思い起こされる。
年末パーティーの映像を使って、替え歌や裸踊りを大写し。隠し撮った合コン場面を公共の電波に流して、その後ドライブに連れ出す現場を映し出す。一体全体それが今回の逮捕とどう関係しているのだろう。
挙句の果てに、ホリエモンを応援した武部勤自民党幹事長と竹中平蔵総務相はケシカランという大合唱。ホリエモンに連なる人々は、すべて悪だというのか。あまりにも行き過ぎたアジテーションなのではないか。
念のために言うが、私はホリエモンを含む関係者がシロだというつもりはない。地検は報道されていない証拠や証言を押えているようだし、証取法第158条であるか否かはともかくとして、法に違反した可能性は高いとも推察している。
しかし、だからと言って、何をしても良いというわけではあるまい。法治国家にあるまじき報道の現実を見せつけられるたびに、この国の未来を憂慮してしまう。
(追伸)「週刊!木村剛」は、金融経済月刊誌「フィナンシャルジャパン」(年間購読はココ)および「フジサンケイビジネスアイ」(購読希望はココ)とメディア・コラボレーションしています。本日の記事は、「フジサンケイビジネスアイ」に2006年1月30日に掲載したものです。
2006 01 31 [08. メディア/広告の将来を占う] | 固定リンク | トラックバック
通常国会が始まった。小泉総理の施政方針演説に対して代表質問が行われた。民主党の前原代表は先の衆議院議員選挙で自民党は堀江氏を広告塔に利用したとして、「自民党の議席そのものが粉飾決算ではないか。」と発言した。
自民党が得票数を誤魔化して不正に議席を得たのならいざしらず、民主主義の本質も粉飾決算の本質も理解しない、政党の代表として恥ずかしい発言だ。適正な手続きを経て行なわれた選挙の結果を直視する謙虚さがなければ民主党が政権をとることは永遠に叶わないだろう。また、予算委員会では同じく民主党の原口議員がベストセラーの「国家の品格」を引き合いに出し、堀江氏を応援したのは品格の問題だとも発言したが、覚醒剤中毒者を公認した政党に品格を問われる筋合いはない。
一方で反省点もある。規制緩和し、官はできるだけ民の邪魔をせず、事前チェックから事後チェックへ、財政出動に頼ることなく民間主導で経済を成長させていく。これが小泉構造改革であるが、その際にルール違反がないかよくモニタリングし、違反があった場合には迅速に厳正に対処する仕組みが必要だ。そのへんのバランスを早急に整える必要がある。原則小さな政府を目指すのだが、ルール違反のチェック機能部門は拡大充実させていかなければならない。公正取引委員会、証券取引等監視委員会、会計検査院などだ。小泉改革路線は間違ってはいない。バランスを早く整え、改革を加速させなければならない。
衆議院議員(東京4区)
平 将明 (自由民主党)
2006 01 31 [11. 週刊!永田町] | 固定リンク | トラックバック
「凄いわね」
日未子が職業を聞いて、感心した表情を見せると、
「肉体労働者かな?」
と照れて見せた。
七畳を日未子、六畳をひろみが使い、リビングは二人で共用することになった。家賃は、ひろみが十万円、日未子が十二万九千円とした。その他は全て折半。もし何か問題が起きたら、なんでも話し合うということで決まった。
彼女は、日未子のように大企業に勤務しているわけではない。いわば自由業だ。自分の力で契約先を見つけ、どこへでもスクーターに乗って飛んでいく。その逞しさにきっといい影響をうけるに違いない。
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【著者】 江上 剛 (えがみ ごう)
昭和29年、兵庫県生まれ。早稲田大学政経学部卒。第一勧業銀行(現みずほ銀行)入行。広報部次長時代に対応した総会屋事件が、映画「呪縛・金融腐食列島」のモデルとなる。平成15年退行、作家専業に。主な著書に「非情銀行」 「起死回生」「腐蝕の王国(上・下)」「円満退社」など。
2006 01 31 [16. 小説「ニッポン・ウーマン」] | 固定リンク | トラックバック
皆さん、こんにちは。木村剛です。「くまさんの自立」さんが「報道機関の今回の『ライブドア』報道は異常なまでに執拗にバッシングをしています。しかし、今までにもいくらでも、一点に集中した報道が多々ありました。たしかに事件等について報道はしていても、本質とずれたところ、つまり、人間の心理をついた部分を針小棒大に報道し、興味本位に放送しているのです」と指摘してくれました。
マスコミを鵜呑みにしてはいけないのです。ライブドアについても街頭インタビューをしていても一方向に誘導しているのではないかと思われる部分があるのです。ぼく自身も含めて皆さんも、マスコミの報道の仕方にはある面冷静に対処しなければいけないと思っています。なぜならば、その方法の偏り方には、作為的に行っている臭いがするのです。戦時中の報道管制とまでは行きませんが、そこに近いものが感じられるのです。・・・ 視聴率稼ぎという営業利益追求のもとに、スキャンダラスで、妬まれやすい、うらやましいと思われる案件を、おもちゃとして用意しておくのです。そのおもちゃが今回はライブドアや小嶋氏だったのです。今回のライブドアショックなんて言われていますが、ただ単に東証がポンコツシステムを延々と延命しシステム更新をしなかった営業責任という大問題だったのにもかかわらず、簡単に問題をすり替えられているのです。本来は東証のシステムや経営責任を追及すべきことなのです。・・・ ホリエモンについては見た目だけでも、普通にしていれば、こんなにおもちゃにされなかったかもしれませんね。人は、どうしても見かけで判断する、その思考範疇から逃れられないのです。マスコミはその点を心理的についてきているだけなのです。あんな格好をしてとか、やっぱりねーとか思わせる要素がある人はいざというときおもちゃにするには十分視聴率が稼げるのです。ヒューザーの小嶋氏もキャラクターが強すぎたのです。・・・ マスコミは一見進歩的な仕事をしているようですが、行動規範は完全に保守的で、新しい物には好意的というより批判的な目で興味を示して取材をしているのです。だから、ニュースになるのでしょうけれど。ホリエモンももう少し見かけを普通にしていれば、こんなにはバッシングされなかったと思うのです。ゴーログさんが、ホリエモンと同じような格好で会長、社長として銀行に出勤していたら、マスコミにおもちゃにされていたでしょうね。( ̄∀ ̄*)イヒッ
ご指摘のように、マスコミについては、事実か否かという裏も取らずに、勝手な妄想で興味本位な報道を垂れ流す傾向があることを否めません。そして、報道された側にそれをディフェンスする方法はそれほどありません。一方的に叩かれ続けるだけです。できることは、司法に訴えるほかないというのが実情です。それで勝訴しても、誤報に関してマスコミが大きく報道することはありません。
私に関する報道で申し上げますと、週刊現代2004年11月27日号が「日本振興銀行で疑惑マネー問題噴出」との見出しで、当時社外取締役・取締役会議長だった私が出資者から1億円を受け取ったと報じたことなどに対して、名誉を傷つけられたとして、発行元の講談社に3000万円の損害賠償を求めてきました。この1月26日、東京地裁の富田善範裁判長に「記事は真実とは認められず、原告の社会的評価は著しく低下した」と指摘していただき、講談社に対して500万円の支払いを命じる判決が出たところです。
それにもかかわらず、ある新聞社は、敗訴した講談社だけに取材をして、講談社側のコメントを載せるなど、意図的に記事のトーンをコントロールしていました。「まぁ、そんなもんだろうなぁ」という感じですが、週刊現代の編集長は、裁判官の目の前で、私がいる目の前で、「取材不足でした」「取材先のウソを鵜呑みにしました」などということを証言しているんですよ。それなのに、そういう記事の作りをするんですから、何が「報道の公共性」だと言っているのか、理解に苦しみます。
その訴訟を通じて、色々なことも学べました。講談社側の証言として、ある金融ジャーナリストが書面で意見を寄せてきたのですが、その内容が事実誤認どころか、でっち上げそのもの。これで、毎日のように記事を書いているのかと思うと、あきれてモノが言えない稚拙な内容でした(まぁ、あまりにいいかげんだったので、当方の正当性が認められて、勝訴したわけですけれど・・・)。「これは、偽証罪で訴えられないのか」ということを弁護士の先生と検討しているのですが、ジャーナリストを名乗るいいかげんな偽者が多いことに閉口する毎日です。
いずれにしても、私もキャラクターが強い方なので、「くまさんの自立」さんからのアドバイスに耳を傾け、ホリエモンのような格好はしないようにしようと思います(^^;)。わが国における「嫉妬心(特に男性の)の深さ」(by「ニッポンを生きる!」さん)は並大抵のものではなさそうですから・・・。
(追記)日本振興銀行株式会社の取締役会は、同行融資に関する今年1月1日の朝日新聞朝刊における記事が、誤った内容を叙述しているため、当該記事の訂正等を求めて、訴訟を提起することを決定いたしました。
また本日1月30日の朝日新聞朝刊における記事についても、1月31日の取締役会にて訴訟の提起を決定する予定です。
ちなみに、私に関係する会社に対する日本振興銀行の融資残高はありません。
(1/31追記)Hardcodedさん、トラックバックありがとうございました。ご指摘の点は、理解できないことはありません。もしも、ブログにおける議論で勝った場合に、強制的な執行力を以って、記事の訂正や賠償金の支払いを請求できるという環境が整っているのであれば、私もそういう方法を模索したいと思います。また、ブログで情報の一部を発信することが有効な場合もあるでしょう。
しかし、ブログにおける議論には強制力がないばかりか、現時点においては、新聞や雑誌の方が伝播力が強いため、ブログでの議論に勝ったところで、その議論の揚げ足をとられて、先方のメディアにおける材料にされてしまうと、圧倒的に不利になってしまいます。日本振興銀行の件について私は、少なからぬ株主やお客さまの利害を背負っており、軽々に無責任な行動にでることはできません。少なくとも現時点においては、ブログで舌戦を繰り広げるよりも、法廷で戦うことのほうが、フェアな戦いを期待できると思います。ご理解いただければ幸いです。
2006 01 30 [08. メディア/広告の将来を占う] | 固定リンク | トラックバック
ひろみに初めて会ったとき、「かわいい子だな」と思った。小柄だが、スタイルもよく、髪は豊かな栗毛。目が印象的だ。生き生きと輝いている。真っ直ぐに生きているという感じが、その目に表れていた。
「とても素敵な栗毛ね。染めているの?」
「これ地毛なんです。子供のころ、赤毛っていじめられました」
ひろみは、窓から身体を乗り出すようにして、
「風が来ますね。私、風が大好き」
と微笑んだ。
日未子は、ひろみとなら上手くやっていけそうな気がした。
「一緒に、住む?」
「いいですか?」
「いいわよ」
日未子は、ひろみの手をしっかり握った。
ひろみの仕事は、ヨガやエアロビクスを教えるインストラクターだ。
高校を卒業して、しばらく普通のOLをやっていたが、飽き足らなくなった。その時出会ったのがエアロビクスだった。ひろみは、早速本場アメリカへの留学を決意した。英語も全くわからなかったが、情熱だけが頼りだった。留学期間は一年間。カルフォルニアにある養成学校に通った。そこではヨガも学んだ。そして今では都内の幾つかのスタジオで教えるまでになった。年齢は二十六歳。
日未子より三つ年下だ。
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【著者】 江上 剛 (えがみ ごう)
昭和29年、兵庫県生まれ。早稲田大学政経学部卒。第一勧業銀行(現みずほ銀行)入行。広報部次長時代に対応した総会屋事件が、映画「呪縛・金融腐食列島」のモデルとなる。平成15年退行、作家専業に。主な著書に「非情銀行」 「起死回生」「腐蝕の王国(上・下)」「円満退社」など。
(追伸)この「ニッポン・ウーマン」は2006年1月21日発売の「フィナンシャル ジャパン」に掲載されております。
2006 01 30 [16. 小説「ニッポン・ウーマン」] | 固定リンク | トラックバック
相場師の運命は如何に!~「あの人」は勝ち残れたのか
------- 「フィナンシャル ジャパン」2月号掲載
「あの人」も人々を魅了し続ける相場
同時に意外とも思える人が相場の歴史に名を連ねる。相場で失敗した人、成功した人などさまざまだ。一攫千金の夢を紡ぎ出す相場は人々を魅了しつづける。
日本初の株式会社「亀山社中」、その後身「海援隊」を作った坂本竜馬(一八三五~六七年)。彼は海援隊規則で、「運輸、射利、開拓、投機」を事業の目的とする。この「投機」とは相場取引をさすようだ。暗殺されなければ、相場師として活躍していたかもしれない。
政治とカネと相場はドロドロした黒い噂がつきまとうが、「あっけらかん」と明るく失敗を告白する政治家もいる。大蔵大臣、日銀総裁などを歴任した高橋是清(一八五四~一九三六年)だ。積極財政を行った高橋は、平成デフレの中でブームになったが、その収束とともに関心は下火になる。相場と同様に移り気な世論に、彼も冥土で苦笑しているだろう。
「是清自伝」によると、役人を辞め翻訳をしていた二六歳のときに、洋銀(為替)取引で大儲けをした。その後、相場で事業の元手を作ろうと、米や生糸相場に手を出すが、すっからかんになる。その後もペルーの銀山経営に失敗。彼が日銀に入る際、「あんな相場師を入れるな」と大反対が起こるが、彼はそれを気にせずに日本の金融史に業績を残す。
大隈重信(一八三八~一九二二年)は、浪人中に相場でカネを稼ぎ、政治資金に充てたらしい。その大隈いわく。「(兜町を評し)一方にいくたの利益を生むと同時に、またその半面においては大なる害毒を流出することなしとせぬ」。彼は一八七八(明治一一)年に東京株式取引所を設立したときの大蔵大臣で、インフレ財政で知られる。
企業史をひもとくと、相場師が名経営者となる例も多い。証券界では、松井証券の創業者・松井房吉(一八七一~一九五〇年)は相場師から転身。山種証券(現SMBCフレンド証券)の創業者・山崎種二(一八九三~一九八三年)も「ケチ種」とあだ名された著名相場師として知られる。証券界の巨人・野村証券は二代目の野村徳七(一八七八~一九四五年)が飛躍させた。彼は調査の充実や近代的なデータ営業などの改革を行った。その半面「買いの徳七」と呼ばれるほど、冒険的な自己取引を行う稀代の相場師だったという。
実業界には多くの「相場師」出身がいる。東武電鉄などの根津財閥の創業者・根津嘉一郎(一八六〇~一九四〇年)年は「ボロ買一郎」のあだ名で株の底値買いを得意とした。福沢諭吉の娘婿ながら、日本最初の女優・川上貞奴と浮き名を流す福沢桃介(一八六八~一九三八年)は日露戦争前後に株取引で約三〇〇万円(現在の五〇億円)の巨富を得た。「成り金」鈴木久五郎の買いを売り崩したのだ。彼は儲けた資金で大同電力(現・中部電力)を創業するなど電力業に足跡を残し、後半生は財界の中心人物となる。その相場の秘訣は「早耳連中の反対をしろ」「小波動には目をくれぬな」というもの。
相場で勝ち続ける秘訣はあるのか
こうして見ると、是銀の言葉が重く響く。「パッと消える」――。それが相場師の運命だ。相場に誰もが魅了されるが、勝つのはひと握り。さらに、勝ち残る「天才」はわずか。凡人がなれると期待しないほうがいい。
相場を踏み台にして歴史に名を残した人は、稼いだ資金を元手に事業を起こす。また、株式市場を利用して株を保有し「オーナー」として企業を所有。そして事業家として巨富を得る。「勝ち逃げ」、そして「投資家」「実業家」への転身。明治時代から多くの成功者はこのパターンで出世の階段を駆け上がっている。
現代の「相場」は表面的には洗練され、「マーケット」というカタカナ言葉で呼ばれるが、その本質は昔と変わらない。一攫千金の夢を抱き夢を追うのは自由だ。しかし、多くの消え去った「相場師」に思いをはせれば、厳しい現実がわかるはずだ。
(文中敬称略)
(追伸)「週刊!木村剛」は、金融経済月刊誌「フィナンシャルジャパン」(年間購読はココ)および「フジサンケイビジネスアイ」(購読希望はココ)とメディア・コラボレーションしています。本日の記事は、「フィナンシャルジャパン」2月号に掲載したものです。
(読者の皆様へ)
全国有力書店におきまして、「フィナンシャル ジャパン」2006年3月号は1月21日発売です。
今月の第1特集は、デフレからの転換期を迎えている日本経済が今後どこに向かうのかを予測するために、戦後60年にわたる長期的な経済トレンドから現在地点を確認し、マーケットを読み解く特集を組んでいます。
また第2特集では、ソフトブレーン宋文洲会長の推奨する「効率のよい企業」がいかに継続的に経営効率を実現する仕組みをつくっているかについてまとめています。投資先を選定する際の参考資料にしていただければ幸いです。
特集以外でも、今月号から本田健氏の「幸せな資産家の黄金律~米国長者編」がの新連載でスタートしています。また、好評シリーズの「スポーツセレブのマネー論」では、欧州編としてセルティック中村俊輔選手とスポーツジャーナリスト二宮清純氏の対談をとりあげています。目玉は楽天の三木谷会長兼社長の「楽天メディア企業宣言」、そのほかにも、今まさに問題山積の「教育」について、現状の教育費を分析した「その学歴のお値段『How Much?』」など盛りだくさんです。
2006 01 29 [13. フィナンシャル ジャパン] | 固定リンク | トラックバック
こんにちは、尾花典子です。最近風邪がまたはやりはじめましたね。
ゴー社長も風邪をひいてしまいました。無謀な(?)スケジュールで超多忙だし、無理という無理をしているので、こればっかりは体調管理をしていても、そうそうはうまくいきませんよね。
「罪を憎んで人を憎まず」ではなく、「人を憎んで罪を問わず」という現状についてゴー社長の話(メルマガにも掲載)を聞いていて、確かにそうかな・・とちょっと思ってしまいました。
本当に罪を犯していたら、きちんと罪を問われないといけないと思いますが、ここのところのライブドアに関するマスコミ報道を聞いていると、よくありがちではありますが、一般の私たちに堀江前社長および関係者は、もともとそういうことをしそうな人だったとか、とんでもない人だというような印象を植え付けているようなものが多いような気がします。私は「昨年の株主総会の後に開催された忘年会」といわれる映像を何度も何度も見てしまったので、あの映像が頭から離れません・・・・。
先日のみずほ証券のジェイコム株の誤発注で20億円利益を得たという個人投資家が、今回のライブドア・ショックで相場が下がった時どうだったのかというようなインタビューを受けているのをテレビで見ましたが、証券会社は利益を返還して、個人投資家は何もしなくてもいいのかと考えてしまいました。今回は金額が大きく、また各方面で大きな問題になったからなのかもしれませんが、証券会社出身の私としては理解できないです・・・。
うまく説明できませんが、ちょっと不思議というかどうして・・・と思ってしまうことが多いですね。
そういえば、この件について、翌日の朝刊に掲載されているのがいくつかありましたが、その中で講談社側のコメントを掲載している記事を見かけました。別にいいんですけど、弊社には何のコンタクトもありませんでした。
☆今週のストレス解消EVENT☆
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今週は友人たちとちょっと遅めの大新年会がありました!一次会ではコラーゲン豚豆乳シャブシャブをいただきました。コラーゲン、豆乳入りのとんこつスープで豚シャブをいただくのですが、すごい感動の美味しさで、美味しさのあまりにお酒をまたたくさん飲んでしまいました♪
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つけだれは、そばつゆ風、ポン酢風、ごまみそだれ風(というのは少し工夫があって、ちょっとかわっている)の3種類です。
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薬味は、柚子こしょう、しょうが、辛味味噌(実は説明をきちんと聞いていなかったのでよくわからない)でそれぞれのつけだれに入れるととても美味しかったですよ。
2006 01 29 [15. 週刊!尾花広報部長] | 固定リンク | トラックバック
ライブドア問題は、突風のように兜町を直撃した。昨年のジェイコム株誤発注騒動以来、ファンダメンタルズ(経済の基礎的条件)を無視して買い上げる「超過熱」状態が続いていた。特に、企業実態や業績と乖離した株価形成が行われてきた東証マザーズなどの新興市場へのダメージは大きかった。
今回のライブドア問題は、改めて市場参加者に、投資リスクのコントロールが、いかに重要であるかを覚醒させたものと思われる。当面の株式市場は、騰落のボラティリティー(変動率)が高い状況を余儀なくされよう。
(三菱UFJ証券 投資情報部長 藤戸則弘)
さて、こうした波乱展開となると、投資の基本である「好業績銘柄を買う」傾向が強くなる。いびつな価格形成が行われている銘柄よりは、グローバル・スタンダードの観点から評価される優良銘柄へのシフトが濃厚となる。「フライト・トゥ・クォリティー(質への逃避)」は、一般に価格変動リスクの高い株式から債券への資金シフトを指す言葉であるが、今後は株式の中での「フライト・トゥ・クォリティー」が起こることになろう。
そうした観点から注目したいのは、ハイテク企業である。米国ハイテク企業の業績は好調であり、昨年10~12月期13%増に続き今年1~3月期15%増と二けた増益を持続する模様だ(S&P500種テクノロジー企業)。
また中期的な展望としては、マイクロソフトの新しい基本ソフト(OS)「ウィンドウズ・ビスタ」が今年後半に登場する予定であり、新たなハイテクの設備投資が加速するとの見方がある。
「ビスタ」は「ウィンドウズ95」以来の画期的な製品であるが、十分活用するためには、高性能CPU(中央演算処理装置)と従来比で2倍以上の動作速度のDRAM(記憶保持操作が必要な随時書き込み読み出しメモリー)を搭載したパソコンが必要との観測もある。つまり、ビスタが新たな半導体需要を喚起する可能性が高いわけである。 インテルの10~12月期決算は、やや失望されるものであったが、これは半導体需要の減退を示唆しているものではない。
同業のAMDは素晴らしい決算であり、サーバー向けのデュアル・コアCPUではAMDがインテルを圧倒している。インテルの戦略ミスが決算の明暗を分けたものと思われる。
一方の旗頭であるアップルの成長が加速している。スティーブ・ジョブズ最高経営責任者は、10~12月期の売上高予想を、従来の47億ドルから57億ドルに上方修正すると発表した。牽引したのは携帯音楽プレーヤー「iPod(アイポッド)」で、販売台数は1,400万台と前年同期比で約3倍に拡大した。世界的な「売れ筋商品」を持つアップルの業績は飛躍期を迎えている。
「ハイテク株ラリー」の波は、海を越えて日本にも到達したが、それに呼応するかのように、デジタル家電のトップ企業が相次いで大増産計画を発表した。それぞれ松下電産1,800億円、シャープ2,000億円、富士通が1,200億円の投資を行う、等々の大規模な投資である。市場は、改めてデジタル製品の需要の巨大さを確認し、大増産計画を発表した企業に、いずれも「買い」で反応した。
セット・メーカー以上に増産メリットを享受できるのは、部品・部材メーカーである。例えば、液晶パネル等を大増産するためには、膨大な部品が必要となる。品質に世界的な定評のある日本の部品・部材企業には、世界的なニーズが高まることになろう。
「乱に利あり」という格言からは、ハイテク企業に注目したい。
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藤戸 則弘 (ふじと のりひろ)
1979年早大卒。約20年間、生命保険会社で資産運用業務に従事。99年国際証券(現三菱UFJ証券)入社、現在は投資情報部長兼シニア投資ストラテジスト。
ファンタメンタルズをベースに株式需要、テクニカル分析を加味した投資分析を行う。大阪府出身49歳
(追伸)「週刊!木村剛」は、金融経済月刊誌「フィナンシャルジャパン」(年間購読はココ)および「フジサンケイビジネスアイ」(購読希望はココ)とメディア・コラボレーションしています。本日の記事は、「フジサンケイビジネスアイ」に2006年1月23日に掲載したものです。
2006 01 28 [14. フィナンシャルi ] | 固定リンク | トラックバック
皆さん、こんにちは。シンコです。 (^-^)/
今回は、日本振興銀行の近くにある思わず立ち寄りたくなるお店を紹介致します。
■新橋店エリア
■新宿店エリア
うーん。。。お腹が空いてきた。 σ(^_^;
※シンコは架空の人物です。
今週の丸善丸の内本店 壹岐直也副店長がお薦めする本です。
『日本版金融サービス・市場法』
楠本くに代著
東洋経済新報社刊
定価:3990円(税込)
生保の告知義務違反や変額個人年金保険の銀行窓販被害など、金融商品に関する消費者被害は増え続けています。全国の消費生活センターに寄せられた、金融に関する相談件数は、1998年度に4万件弱だったのが2003年度には23万件以上と激増しているそうです。
英国にならって大幅に金融緩和を進めたものの、消費者保護のルールを整備しないまま現在に至っているのが原因といわれています。たった9条からなる金融商品販売法は、消費生活センターの苦情処理でも、裁判でも活用されないというのが現状のようです。
本書は、日本の金融消費者保護の法制度をどのように形作ればよいのかを、英国に学ぶものです。英国の金融サービス・市場法は433条からなり、ブレア首相と次期首相と目されているブラウン蔵相が作ったもので、消費者の厚い信頼を得ています。
投資サービス法(仮称)の法案策定が進む中で、金融消費者保護のあり方はますます注目されています。金融機関のコンプライアンス関係者や消費生活アドバイザーをはじめ、行政関係者や弁護士、そして消費者自身も読んでおきたい一冊です。
(追伸)「週刊!木村剛」は、金融経済月刊誌「フィナンシャルジャパン」(年間購読はココ)および「フジサンケイビジネスアイ」(購読希望はココ)とメディア・コラボレーションしています。本日の記事は、「フジサンケイビジネスアイ」に2006年1月23日に掲載したものです。
2006 01 28 [12. 本のソムリエ] | 固定リンク | トラックバック
皆さん、こんにちは。木村剛です。「貞子ちゃんの連れ連れ日記」がなかなかに興味深い提案をしてくれました。なんと、「株価が暴落しているライブドアの株式を買い占めるには フジテレビにとっては 今が絶好のチャンスじゃないの???」というのです。
フジテレビも一応『企業』なんだから、せめて『業(なりわい)』を企てようと思わないのかしら??? しかもフジテレビは、ライブドアの株式を17.5%(くらいだったかな?)を保有して ライブドアとは業務提携している。今のライブドアは 実態以上にマーケットから過小評価されている。・・・だったら、『・・・放送と通信の融合』をフジテレビも追及する限り、ライブドアを100%子会社にして、ライブドアを100%フジの子会社にしてしまえば良い。フジは、堀江氏が嫌いだろうから、フジは堀江氏を追放すれば良い。 フジテレビは ①ライブドアの『虚妄』に追従してしまった個人投資家を救済することにもなり ②安い値段で ライブドアを吸収合併できる という フジテレビの一石二鳥になる。 ライブドアは、合成の誤謬で実態以上にマーケットから過大評価されてしまったけど、今回のライブドア・ショックで、今度はライブドアは、合成の誤謬で実態以上にマーケットに過小評価されている。ライブドアは、フジテレビにとっては、今が買いである。
ライブドアの企業価値は、かなりの部分「ホリエモン自身」が創り上げていますので、「ホリエモンなしのライブドア」にどれだけのバリューが残るか疑問のところもありますが、検討してみる価値はあるように思います。もしも、本当にそうなったら、ドラマチックなんですが・・・。フジテレビショックで日経平均が上がるかも・・・。
(読者の皆様へ)
全国有力書店におきまして、「フィナンシャル ジャパン」2006年3月号は1月21日発売です。
今月の第1特集は、デフレからの転換期を迎えている日本経済が今後どこに向かうのかを予測するために、戦後60年にわたる長期的な経済トレンドから現在地点を確認し、マーケットを読み解く特集を組んでいます。
また第2特集では、ソフトブレーン宋文洲会長の推奨する「効率のよい企業」がいかに継続的に経営効率を実現する仕組みをつくっているかについてまとめています。投資先を選定する際の参考資料にしていただければ幸いです。
特集以外でも、今月号から本田健氏の「幸せな資産家の黄金律~米国長者編」がの新連載でスタートしています。また、好評シリーズの「スポーツセレブのマネー論」では、欧州編としてセルティック中村俊輔選手とスポーツジャーナリスト二宮清純氏の対談をとりあげています。目玉は楽天の三木谷会長兼社長の「楽天メディア企業宣言」、そのほかにも、今まさに問題山積の「教育」について、現状の教育費を分析した「その学歴のお値段『How Much?』」など盛りだくさんです。
2006 01 27 [04. 経済政策を語ろう!] | 固定リンク | トラックバック
それは佃にあった。リバーシティ21イーストタワーズ10号棟1514号室。UR賃貸の女性担当者に案内されたが、日未子はたちまち気に入った。窓からは住吉神社の森やその向こうを流れる隅田川、佃大橋を眺めることが出来る。
玄関は二つ。中に入ると、右にお風呂。これは共用する。部屋は右から六畳、九畳、七畳の三つ。真ん中の九畳がリビングの2LDKタイプ。広さは73平方メートル。どういう具合にシェアするかにもよるが、各部屋にはきちんとドアがついており、プライバシー保護は万全だ。家賃229,000円、共益費8,000円。日未子は、即座にここに決めた。
入居して日未子がとった行動は、ネットでシェアの相手を見つけることだった。ネットにはルームシェアの掲示板がある。そこにはシェア相手を見つけたいという多くの書きこみがある。そこに日未子も掲示を出した。
「女性の方お願いします」と女性限定にして、部屋の詳細を魅力たっぷりに書いた。肝心の家賃などは折半としたが、相談に応じると条件をつけた。
そこに申し込んできたのがひろみだった。
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【著者】 江上 剛 (えがみ ごう)
昭和29年、兵庫県生まれ。早稲田大学政経学部卒。第一勧業銀行(現みずほ銀行)入行。広報部次長時代に対応した総会屋事件が、映画「呪縛・金融腐食列島」のモデルとなる。平成15年退行、作家専業に。主な著書に「非情銀行」 「起死回生」「腐蝕の王国(上・下)」「円満退社」など。
(追伸)この「ニッポン・ウーマン」は2006年1月21日発売の「フィナンシャル ジャパン」に掲載されております。
2006 01 27 [16. 小説「ニッポン・ウーマン」] | 固定リンク | トラックバック
皆さん、こんにちは。木村剛です。「大学生とおるの活動日記」さんが「単なるライブドア一社の粉飾騒動なのにも関わらず、東証までもがおかしくなり、日経平均株価が下落」と指摘しており、「ニュースの視点」さんも「堀江一人のためにまだパクられたわけでもないのにYahooや新日鉄まで下がってしまう。日本経済はこれほど脆弱だったわけですか」と書いていましたが、ようやく「ライブドアショックは、所詮ライブドアの問題」という正しい見方が出てきているような気がします。
しかし、今回のライブドアショックについては、ライブドアの証取法違反以外にも、まだまだ解明しなければいけない問題が少なくないようです。「社員おじさん&20代女性が行く!真夜中の為替・FXデイトレード大作戦!」さんは、「マネックス証券さんは『ライブドア関連銘柄について保証金代用有価証券の掛目をすべて0%に引き下げることを明らかにした』と発表してますね。該当する人には罪は無いのにダブルでショックですよね」と淡々と書いていましたが、「ひだりtoみぎブログ」さんは、「ライブドアショックではなく、マネックスショックだ」として、以下のように怒りまくっています。
ある日、マネックス証券が信用取り決めをいきなり改変して、お金の融資条件を変更した。「担保はもっとしっかりしたものにしないと貸せませんよ」という感じ。他に適正な担保を用意できないのは明白であるのに関わらず。すなわち↑の言葉は「ライブドアの株を担保にして貸した金は即刻返還しろ!」ととれる。 元々、ライブドアなんていう得たいの知れない会社が不正を働いていたなんて、想像にがたくないし、驚き事でもなんでもない(その証拠に昨日の前場は上げている。マスコミは煽りすぎ)それでも担保価値を認めていたのは証券会社の責任だし、それが危うくなっていち早く担保価値を変更した行動は、チキンがキツネかまぁ、そんな所。そんなキツネだかタヌキだかわからぬ奴にこれまでの約束を反故にされ、マネックスからお金を借りていた個人投資家らは急に返済をせまられたわけだ。こんな理不尽な話、ありますかね。 彼らはお金を返さざるをえないために、他の株を売却する。すなわち、投資から手を引く。企業の時価総額は下がり、企業規模は↓に。株価は下がり、投資価値が低減。既存株主にとってデメリットした形に。(影響は全ての株主へ)・・・今回、この会社が行った闇金まがいのこの行動。その影響はマネックスビーンズホールディングスが上場会社(しかも東証一部)だけに相当なものとなった。・・・担保契約について詳しくは知らないので主観だが、担保価値を変動性にするのは危険だと思う。もし、今回の掛け目変更が違法でないのなら、それは貸し手にとってあまりに有利になる法律だ。
同じ時期に松井証券は、新たにライブドア株を信用買いする場合の担保差し入れ比率を引き上げましたが、それは新たなポジションの組成を難しくするだけですし、これまでも他の銘柄で実施されてきたオペレーションです。こういう措置だったのであれば、混乱の可能性は少なかったのではないでしょうか。
マネックスの場合、いきなり担保価値をゼロにするという荒業であったがゆえに、梯子を外された形の個人投資家は投げ売りせざるを得なかった。気配値であるとはいえ値段はついていたわけですし、ゼロではなく気配値で評価すれば、良かったような気もしますが、なぜいきなり「ゼロ」だったのか・・・。
聡明な松本大社長のことですから、マスコミに公表されていない立派なロジックがあるはずだと信じますが、第三者的に眺めている限り、よく分かりません。本当のところ、どうだったんでんでしょうねぇ・・。
(読者の皆様へ)
全国有力書店におきまして、「フィナンシャル ジャパン」2006年3月号は1月21日発売です。
今月の第1特集は、デフレからの転換期を迎えている日本経済が今後どこに向かうのかを予測するために、戦後60年にわたる長期的な経済トレンドから現在地点を確認し、マーケットを読み解く特集を組んでいます。
また第2特集では、ソフトブレーン宋文洲会長の推奨する「効率のよい企業」がいかに継続的に経営効率を実現する仕組みをつくっているかについてまとめています。投資先を選定する際の参考資料にしていただければ幸いです。
特集以外でも、今月号から本田健氏の「幸せな資産家の黄金律~米国長者編」がの新連載でスタートしています。また、好評シリーズの「スポーツセレブのマネー論」では、欧州編としてセルティック中村俊輔選手とスポーツジャーナリスト二宮清純氏の対談をとりあげています。目玉は楽天の三木谷会長兼社長の「楽天メディア企業宣言」、そのほかにも、今まさに問題山積の「教育」について、現状の教育費を分析した「その学歴のお値段『How Much?』」など盛りだくさんです。
2006 01 26 [04. 経済政策を語ろう!] | 固定リンク | トラックバック
月島や佃には多くの高層マンションが建っている。その中にUR賃貸住宅がある。このUR賃貸住宅とは、二〇〇四年に旧都市基盤整備公団と旧地域振興整備公団が統合して「独立行政法人都市再生機構」となったが、この英文名を略して「UR」と呼んでいるのだ。
ここがいいのは敷金こそ月額家賃の三ヶ月分が必要だが、礼金や紹介料などが要らないことだ。それに日未子の希望をズバリ叶えるかのような「ハウスシェアリング制度」もある。その説明によると「首都圏約六万戸のUR賃貸住宅において親族以外の方とお住まいいただける制度を新設しました」とある。早速日未子は、インターネッ
トで物件情報を検索した。
日未子が、ネットで見つけたのは玄関が二つある物件だった。あまり見たことのない構造だ。でもこれなら確実にお互いのプライベートを守りながら二人で生活できる。日未子は、その物件を実際に見ようと月島に向かった。
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【著者】 江上 剛 (えがみ ごう)
昭和29年、兵庫県生まれ。早稲田大学政経学部卒。第一勧業銀行(現みずほ銀行)入行。広報部次長時代に対応した総会屋事件が、映画「呪縛・金融腐食列島」のモデルとなる。平成15年退行、作家専業に。主な著書に「非情銀行」 「起死回生」「腐蝕の王国(上・下)」「円満退社」など。
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2006 01 26 [16. 小説「ニッポン・ウーマン」] | 固定リンク | トラックバック
皆さん、こんにちは。木村剛です。ライブドアショックの扱いが大きすぎるので、ついつい忘れてしまいがちですが、「The GLPC」さんが書いているように、先週は「ヒューザーの小嶋社長の証人喚問で、小嶋氏は証言拒否を繰り返し、結局何も明らかにされなかった。なんじゃこりゃ」という感じでしたね。本件に関連して、「くまさんの自立」さんは、「昔、証人喚問で有名になった言葉としてはロッキード事件等で『ピーナツ』、そして、『記憶にございません』だった」と書いてくれました――懐かしいですね。確かにそうでした。「蜂の一刺し」なんていう言葉も流行語になりましたよね。「くまさんの自立」さんは、それらに対抗する今回の流行語は、「証言を控えさせていただきます」になるというのです。
昨日の喚問では『証言を控えさせていただきます』を小嶋氏は連発し、民主党では証人喚問を軽視したものだと憤りを見せ、方や自民党ではこの証人喚問の内容で満足している節があるのです。それも、自民党は質問者にエース級をたてたのにもかかわらずです。まあ、一回目は質問者側の「自己宣伝」で時間を無駄遣いし、二回目は「証言拒否」で衆院国土交通委員会は二回とも茶番劇というか、内容のない物になってしまったのです。これらは、自民党の策略ではないのだろうか。( ̄∀ ̄*)イヒッ そして、今回の耐震強度偽装事件の声を打ち消すかのように、ライブドアの「株分割直前の虚偽の企業買収情報などを公表した事件」の方が大きく取り上げられてしまっているのです。なぜ、この日なのだろうか? ぼくはライブドアは余り好きではないですけれど、なぜ、こんなにまで、マスコミはライブドアバッシングをするのか分からないくらい行っていているのです。今回、肝心の小嶋氏の喚問については、内容が乏しかったにしても数分の1の時間しかマスコミでは取り上げられていないのです。なぜか、すべてがおかしいのです。きな臭いのです。何らかの策略というか、圧力があるとしか考えられないのです。自民党自体の動きがおかしいのです。 ライブドアをスケープゴートにし、耐震強度偽装事件については目くらましをしているようなのです。証言拒否の小嶋氏の変貌ぶりには名優を偲ばせるものがあるのです。二重人格というか、ジキルとハイドなのです。今回の小島氏については、別人になっているのです。こんなにまで、人は変わることができるのかと思わせるくらい、無口で小心者に化けてしまったのです。あの、力強い口調は一体どこにいったのでしょうか。もしかして、あの涙は自分の態度に対する「悔し涙」なのでしょうか。 証人喚問のニュースのなかで「証言を控えさせていただきます」という証言拒否の場面を見れば見るほど、ますます、耐震強度偽装にかかわっていたのではないかという疑惑が深まったのです。自民党に送られた今回のヒューザーの小嶋進氏とライブドアのホリエモン、この二人の刺客をどのようにやり過ごすのか、マスコミはきちっと追求して欲しいものです。やはり、疑獄事件の臭いがする。
「貞子ちゃんの連れ連れ日記」さんも、「ヒューザー事件も阪神大震災の被害もライブドア家宅捜査も、マスメディア報道についてはなにか胡散(うさん)臭いものを感じる。ヒューザー事件だって、国土交通省とヒューザー系が裏で手を握っていると見るのが『常識』。彼らの後ろには、公明党と創価学会とが存在するのも当たり前」と指摘してくれていますが、与党の関係者が今回のライブドアショックに関係しているのでしょうか・・・。
「半日庵のつぶやき」さんは、「17日に耐震強度偽装問題でヒューザーの小嶋社長が国会に証人喚問される。そのニュース価値を下げる為と思われる。もともと17日の阪神大震災の起きた日を選んだ時点でかなり怪しいと感じたのだが、今回の件で確信できた」と指摘していますし、「備忘録 ランダムウオーク」さんも、「明日は証人喚問、おまけに、こんな事も出てきた、<耐震偽造>ヒューザー物件、伊藤公介元国土庁長官の三男が管理、こんなタイミングですよ。アリですかね?かんぐってしまいますね!ライブドアのニュースNHKが最初でトップ記事扱い。おまけに明日の証人喚問の中継はでNHKではなくTBS? 政界へ波及することをできるだけ隠したーーい」と述べています。
「証人喚問の前夜に大きなニュースを流すことで軽くする」(by「ヤースのへんしん」さん)とか、「兄やんは、今このような話題が湧き上がったことについて、小嶋社長の証人喚問のニュースを薄めるために与党関係者から発動されたものだと考える」(by「政治家・兄やんの一言モノ申すブログ」さん)など疑惑は消えませんが、もし、そういうことが事実なのであれば、ますます、この国は難しい国だと感じさせられます。
一体全体、誰が正常化してくれるのでしょうか?・・・難問ですなぁ。
(読者の皆様へ)
全国有力書店におきまして、「フィナンシャル ジャパン」2006年3月号は1月21日発売です。
今月の第1特集は、デフレからの転換期を迎えている日本経済が今後どこに向かうのかを予測するために、戦後60年にわたる長期的な経済トレンドから現在地点を確認し、マーケットを読み解く特集を組んでいます。
また第2特集では、ソフトブレーン宋文洲会長の推奨する「効率のよい企業」がいかに継続的に経営効率を実現する仕組みをつくっているかについてまとめています。投資先を選定する際の参考資料にしていただければ幸いです。
特集以外でも、今月号から本田健氏の「幸せな資産家の黄金律~米国長者編」がの新連載でスタートしています。また、好評シリーズの「スポーツセレブのマネー論」では、欧州編としてセルティック中村俊輔選手とスポーツジャーナリスト二宮清純氏の対談をとりあげています。目玉は楽天の三木谷会長兼社長の「楽天メディア企業宣言」、そのほかにも、今まさに問題山積の「教育」について、現状の教育費を分析した「その学歴のお値段『How Much?』」など盛りだくさんです。
2006 01 25 [04. 経済政策を語ろう!] | 固定リンク | トラックバック
ひろみは、日未子の荷物を彼女の肩から外そうとした。
「えっ、運んでくれるの?」
「勿論です。荷物だけ、部屋に運んでおきますから、ゆっくり帰って来てください」
ひろみは、荷物を荷台に積んだ。
「助かるわ。ありがとう」
「それじゃあ、後で」
ひろみは、再びスクーターに跨り、エンジンをかけた。ヘルメットを被そうとした。
「えっ、運んでくれるの?」
「勿論です。荷物だけ、部屋に運んでおきますから、ゆっくり帰って来てください」
ひろみは、荷物を荷台に積んだ。
「助かるわ。ありがとう」
「それじゃあ、後で」
ひろみは、再びスクーターに跨り、エンジンをかけた。ヘルメットを被り、軽く手を挙げると走って行った。
「風のよう…」
日未子は、ひろみが走り去って行く後姿を眺めていた。
ひろみと日未子は同じマンションに住んでいる。一つの部屋をシェアして住んでいるルームメイトだった。
日未子が一人で暮すと言い出したとき、父母が猛烈に反対した。なぜ、女の子が一人で暮す必要があるの
か? 悪い虫がつく、つかなくても疑われるなどなど。そこで日未子は、ルームメイトと一緒に住むという条件で家を出た。
住む場所は、月島と決めていた。 ミズナミ銀行本店のある内幸町や銀座とも近い。それでいて家賃が比較的安く、居酒屋やしゃれたバーなども多いところが気に入った。
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【著者】 江上 剛 (えがみ ごう)
昭和29年、兵庫県生まれ。早稲田大学政経学部卒。第一勧業銀行(現みずほ銀行)入行。広報部次長時代に対応した総会屋事件が、映画「呪縛・金融腐食列島」のモデルとなる。平成15年退行、作家専業に。主な著書に「非情銀行」 「起死回生」「腐蝕の王国(上・下)」「円満退社」など。
(追伸)この「ニッポン・ウーマン」は2006年1月21日発売の「フィナンシャル ジャパン」に掲載されております。
2006 01 25 [16. 小説「ニッポン・ウーマン」] | 固定リンク | トラックバック
東京地検特捜部が、1月16日にライブドアの強制捜査に乗り出してから、「時代の寵児」だったホリエモンは、「諸悪の根源」として扱われるようになった。ネガティブなニュースが溢れると、盛況にみえた株式市況もスランプに転じる。
昨年の東証売買高はバブルを超えたものの、株式投資の王道が定着したわけではなかった。ひとつひとつの「会社」の中身を問うのではなく、チャートなどで「株価」の動向だけを追い駆けた投資家によって形成された高値相場は脆い。悪い噂が疑心暗鬼を呼べば、ストップ安の連発だ。
ライブドアグループの株価は急落し、20日までで約4000億円近い時価総額が消失。それだけではない。IT関連銘柄の株価は軒並み大幅下落。堅調に推移してきた新興市場は一斉に嫌気売りされた。ITベンチャー全体を色眼鏡でみる投資家も少なくない。
「ライブドア以外にも捜査が広がるのではないか」という観測が流れる中、新興企業の決算内容や情報開示を不安視する投資家が増えていく。「会社」の中身で買っていないから逆境に弱い。「株価」を材料に買い上がってきた投資家は、「株価」の下落に耐えられず、投売りするが、それが安値を誘ってさらなる売りを呼ぶ。
マスコミでは「ライブドアショック」なる新しい言葉が発明され、あたかも現在の日本を象徴する事件であるかのように仕立てられた。しかし、何でもかんでも一緒くたにしてIT企業や新興企業を叩く現在のムードはあまりにも行き過ぎだろう。
西武鉄道がインサイダー取引で上場廃止になったとき、「ほかの鉄道も危ないはず」とか、カネボウの粉飾決算が決定的となったときに「ほかの伝統企業もきっと同じだ」という論調にはならなかった。ところが今回に限っては、ライブドアとは全く関係のないIT企業やベンチャー企業までが、ごちゃ混ぜにされてネガティブキャンペーンが打たれていく。これは危険な兆候だ。
ライブドアが法令違反であったとしても、それが他のIT企業と直接はない。万が一、関係者が逮捕されることがあったとしても、他の新興企業の経営者もそうだとは言えない。
なぜライブドアと一緒に一括りにして叩こうとするのか。新参者を排除したいという旧勢力のエゴは分かるが、あまりにも大人気がない。民主主義には、多様な価値観を認めるという大前提がある。レッテルを貼って、見方を画一化させようという狭量な考え方は、民主主義から最も遠い危険な粛清主義だ。
ライブドアは日本を代表する企業でもなければ、新興企業を象徴する存在でもない。ライブドアはライブドアであり、ホリエモンはホリエモンにすぎない。
また、M&Aとの絡みが仮に法令違反を構成したとしても、それはM&A自体の問題を惹起するわけではない。単にM&Aのやり方がまずかっただけの話だ。
ところが今回の事件を引き合いに出して、新興企業を一括りにしてレッテルを貼ったり、M&Aを一刀両断する浅薄な議論が横行しがちだ。変革が進もうとするとき、旧勢力からの揺り戻しはいつの時代にもあるものだが、2006年はその帰趨を決する年になるような気がする。
(追伸)「週刊!木村剛」は、金融経済月刊誌「フィナンシャルジャパン」(年間購読はココ)および「フジサンケイビジネスアイ」(購読希望はココ)とメディア・コラボレーションしています。本日の記事は、「フジサンケイビジネスアイ」に2006年1月23日に掲載したものです。
2006 01 24 [04. 経済政策を語ろう!] | 固定リンク | トラックバック
一般論として、新規参入の難しい閉鎖的な社会は、新陳代謝が進まず、ムラの論理がまかり通り、対外的な競争力を失いがちだ。
この停滞から抜け出すには、新規参入を認めて新しい血を入れ、互いが競争しあい切磋琢磨する環境を創りだすことだ。永らく新規参入を認めずに、横並び体質の染み付いた銀行業界が、毎年優秀な新卒者を大量に採用しながら、バブルがはじけ、ふと気がつけば全く国際競争力がなかったということは記憶に新しい。最も変わりそうにない銀行業界を変えるには新規参入こそ必要だとの想いが、私や木村剛さんが日本振興銀行を立ち上げる理由のひとつだった。
そして、もうひとつの最も変わりそうにない業界、それが政治の世界だ。特に、自民党のような党からは、2世3世か、役人出身者、圧力団体の代表など決まったタイプの人間しか選挙に出られないものと思っていたし、それが政治の閉塞感、政治と有権者との感性の乖離を招いていると考えていた。
しかし最近その政治の世界への参入障壁は劇的に低くなってきているようだ。昨年の衆議院議員選挙で大きな成果をあげた‘候補者の公募制度’である。私も公募候補者の一人であるが、23名の新人議員(自民党のみ)を生み出し、結果今までにない新しい血が大量に流れ込むことになった。一部ベテラン議員の間には拒否反応もあるようだが、半世紀を越えて組織を存続させようと思えばこの選択は正しいことだと思う。
また、現職議員のいる選挙区においても公募による候補者と予備選を実施する仕組みがあればさらに良い。現職議員から見ればシンドイことだし、議員としての寿命は短くなるだろうが、野球の試合のように、常にベストメンバーで臨むことが国家や有権者に対する政党の責務だ。
停滞する民主党のみをライバルとして戦略を立てるのではなく、今後も更に公募制度を拡大発展させ、常に新陳代謝をし、互いに切磋琢磨することにより、国際競争力ある政党を目指していくべきだと私は思う。
衆議院議員(東京4区)
平 将明 (自由民主党)
2006 01 24 [11. 週刊!永田町] | 固定リンク | トラックバック
ようやく着いた。日未子は有楽町線の月島駅の階段を登りきったところで一息入れた。
荷物を詰め込んだバッグの重みで肩紐が食い込んでくる。だが、沖縄の海の開放感を思い浮かべると、それさえも心地よく感じられる。佃の方角に日未子が住むリバーシティ21の白い棟が見える。彼女は、荷物をもう一度担ぎ直すと歩き始めた。
「日未子さん!」
後ろから呼び止める声が聞こえた。
もう目の前に相生橋というところまで来た時だ。その橋の手前を左に曲がれば、目指す我が家だ。
日未子は振り返った。ひろみだ。ヘルメットを被って顔は見えないが、新鮮な若葉の色の50ccスクーターホンダバイトは、ひろみの愛車だ。彼女は、スクーターのエンジンを思いっきりふかしてこちらに向かって走ってくる。日未子は、顔中を笑顔にして、手を振った。
ひろみがスクーターを止めた。バイクと同じ色のヘルメットを脱ぐと柔らかな栗毛がはらりと飛び出してきた。
「おかえりなさい」
ひろみが微笑む。
「ただいま」
日未子も微笑む。東京湾に流れこんでいる隅田川の上を吹く風がひろみの栗毛を優しく撫でていく。
「沖縄、どうでした?」
「素敵だったわよ」
「いっぱい、お話、聞かせてください。さあ、荷物を載せてください」
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【著者】 江上 剛 (えがみ ごう)
昭和29年、兵庫県生まれ。早稲田大学政経学部卒。第一勧業銀行(現みずほ銀行)入行。広報部次長時代に対応した総会屋事件が、映画「呪縛・金融腐食列島」のモデルとなる。平成15年退行、作家専業に。主な著書に「非情銀行」 「起死回生」「腐蝕の王国(上・下)」「円満退社」など。
(追伸)この「ニッポン・ウーマン」は2006年1月21日発売の「フィナンシャル ジャパン」に掲載されております。
2006 01 24 [16. 小説「ニッポン・ウーマン」] | 固定リンク | トラックバック
皆さん、こんにちは。木村剛です。「掌を返す」というのは、こういうことを言うのでしょう。ついこの間までホリエモンをチヤホヤしていたマスコミが一斉にライブドア叩きに転じています。私は、ホリエモンやライブドアを擁護するつもりなど塵ほどもありませんし、関係者が逮捕される可能性は高いと推測しています。ただ日本においては、「有罪が確定するまでは無罪である」とか「疑わしきは罰せず」という法治国家の大原則が確立していないということだけは確認できました。
本当に日本のマスコミは、新参者というか、新しいものというか、昔と違うことについては、とにかく「大嫌い」みたいですね。「私は、ネット投資家、デイトレ、ライブドア関連銘柄=ゲーム感覚、てその発想が嫌いだ」と「地球の裏からまじめな話〜頑張れ日本」さんが書いてくれていますが、とにかく、ネットも、ネット投資家も、ライブドアも、ホリエモンも、「嫌いだぁ~」というフェロモンが出まくっています。「新聞も、テレビも『ザマーミロ』的なニュアンスを濃厚ににじませる報道を展開中」(by「プログレッシブな日々」さん)という毎日です。
今回のライブドアショックについて、「Cazperのつれづれ日記」さんが以下のように書いてくれましたが、私もまったく同感です。
世間の評価って、何かあると一気に変わるので私は好きでは無いです。何故って、ちょっと前までは「ホリエモンは世の中を変えてるから凄い」って言ってたのに、ここ数日の間に「やっぱり、こうなる時が来ると思ってました」と言い始めますからね。物事は全て切り分けて考える事が必要ですよ。私は前々から主張しているのですが、「旧態な業界を変えてようとしているホリエモンの行動力は偉いし見習うべき事なのです。ただし、その手段として資本市場を愚弄にした行為をしている事は非常に悪いのです。」 そして今、つけが回って来てるだけなのです。マスコミも世の中の人々もホリエモンを全否定をするのではなくて、何が悪いのか何が良いのかを区別して評価していくべきですね。
ライブドアに関する報道をみても、毎日毎日罪状が変わっています。おそらく本当に立件されるときは、当初に報じられた罪状とは違う結果になるような気がしますが、とにかく「悪い奴はぶっ叩けばいいんだ」とばかりに毎日紙面が躍る。日本では、立法と司法と行政をマスコミが同時に担っているようですね。
「ベリーズ日記」さんは、「耐震偽装問題でも思いましたが、一個人、一企業の行動が社会全体に大きな影響を与えるという社会の脆弱性を感じます」と書いていますが、脆弱性をもたらしているのは、集中豪雨的な偏向報道なのではないでしょうか。ちなみに、「微妙に日刊?田中大介」さんも、「今日株価が急落した主因も、ある意味昨日マスコミが『この事件は市場の急落要因になりうる』と連呼したことが原因でしょう」と書いています。
もっとも、「政治家・兄やんの一言モノ申すブログ」さんのように、「ニッポン放送株の時と同じように、合法的なものまで批判を受けているライブドアだが、あの時と同じようにメディアはITを潰そうと躍起になっている。今回も、不可解な微妙な表現が多々用いられながらも、誰がどうみても既にライブドアが犯罪を犯しているという前提で話を進めようとしているところがなんとも情けない。なかでも、株式分割や株式交換、M&Aまでもが非人道的行為のように報道されていることは、日本を世界的な市場の中にいるものとして見てと、非常に恥ずかしくも思えるほどである」という冷静なコメントをしている方もいらっしゃるようなので、少しホッとしています。
誤解されないように、繰り返しておきますが、私はホリエモンを擁護するつもりはありません。証券取引法に違反したのであれば、罰せられるのは当たり前。その場合、ホリエモンは、粛々と罪をあがなうべきです。
でも、どうしてマスコミは、中小企業にデリバティブを無理やり買わせて大損をさせた銀行や、払うべき保険料を払わなかった保険会社を叩かないんでしょう。お客さまに迷惑をかけたという点では、ヒューザー以上に罪深いかもしれないのに、そこには口をつぐんで、ホリエモンやオジャマモンを叩きまくるのか。そこに不信感を覚えるのです。エスタブリッシュメントについてはチョコっと叩いてお茶を濁し、新興企業に対しては、ボロボロになるまでボコボコにする。
これが、「報道の公共性」だというのであれば、何が「公共性」なのか、なにが「フェア」なのか、本当に悩むところです。日本はなかなかに難しい国のようですね。
(追伸)
全国有力書店におきまして、「フィナンシャル ジャパン」2006年3月号は1月21日発売です。
今月の第1特集は、デフレからの転換期を迎えている日本経済が今後どこに向かうのかを予測するために、戦後60年にわたる長期的な経済トレンドから現在地点を確認し、マーケットを読み解く特集を組んでいます。
また第2特集では、ソフトブレーン宋文洲会長の推奨する「効率のよい企業」がいかに継続的に経営効率を実現する仕組みをつくっているかについてまとめています。投資先を選定する際の参考資料にしていただければ幸いです。
特集以外でも、今月号から本田健氏の「幸せな資産家の黄金律~米国長者編」がの新連載でスタートしています。また、好評シリーズの「スポーツセレブのマネー論」では、欧州編としてセルティック中村俊輔選手とスポーツジャーナリスト二宮清純氏の対談をとりあげています。目玉は楽天の三木谷会長兼社長の「楽天メディア企業宣言」、そのほかにも、今まさに問題山積の「教育」について、現状の教育費を分析した「その学歴のお値段『How Much?』」など盛りだくさんです。
2006 01 23 [08. メディア/広告の将来を占う] | 固定リンク | トラックバック
「隆りゅうさん、ビール追加」
雅行が大きな声を上げる。「さあさ、イカ墨の沖縄そばだよ」
隆さんと呼ばれるマスターが真っ黒なそばを運んできた。名物のイカ墨そばだ。具材にはナカミーという豚の内臓がたっぷりと入っている。見るからにボリューム満点だ。
「はい、ビール」
由美子さんがビールを両手に持って運んで来る。
ジョッキが白く凍っている。
「このそばいけるな!」
人見透がうまそうにそばを啜る。圭子の夫で、サッカーの記事に定評がある気鋭のスポーツジャーナリストだ。 でも日未子からは藍色の甚平を着込んだ優しそうな小父さんに見える。とても気さくだ。
「私、泡盛頂戴! ロックでね」
玲奈が空になったグラスを高く掲げる。
「はいはい」
由美子さんが玲奈からグラスを取り上げる。
由美子さんは、くるくるとよく動く可愛い目をした女性で、二十歳くらいだろうか。隆さんが経営する牧志公設市場内の丸天食堂で夏の間だけアルバイトをしている。
「ヘリオス酒造のくらの古酒がおいしいぞ。飲んでみろ」
隆さんが怒鳴るように言った。
「飲む!」
玲奈が叫んだ。
「私も、くらを頂戴!」
日未子も声をあげた。
「楽しい店よね」
圭子が、ラフテーを摘みにビールを飲みながら、日未子に囁いた。
「もっとしゃれた店を雅行が用意するかと思っていたのですが」
日未子は、申し訳なさそうに軽く低頭した。
「何を言っているの。私も、彼もこういう雰囲気は大好きなのよ。特に彼なんか新橋のガード下にある沖縄料理屋『なんくるないさ』で朝まで飲んでいるんだから」
圭子はおおらかに笑ってビールを飲んだ。気取らない人だとますます日未子は彼女を尊敬した。
丸天食堂は、市場の通路の脇のカウンターだけの沖縄そばを中心とした居酒屋だ。客が座れる場所としては、カウンターのほかにはコンクリートの狭い通路にテーブルと長椅子が置いてある。だが、それは食堂の物ではない。客が勝手にそれらを持って来て、そこで食事をしているのだ。
隆さんは、牧志公設市場の食堂の料理人を長くやっていたが、独立してこの市場の通路に店を開いた。沖縄では狭い通路のことをスージ小グワというが、まさにスージ小の居酒屋だ。
特にうまいのはナカミーだと雅行が言った。ここのナカミー汁を食べれば、他所では食べられないと雅行はぞっこんほれ込んでいる。沖縄に来るたびに、ここに立ち寄っている間に、すっかり隆さんと意気投合したらしい。
「日未子に隆さんを紹介したかったんだ」
雅行は、店に着いたときに言った。その言葉を受けて、隆さんは顔中をほころばせて「メンソーレ」と日未
子に大きな声で呼びかけた。
隆さんの笑顔を見た、それだけで日未子は雅行が何故この場所を好きなのかが分かった気がした。本当に
警戒心なく寛げるのだ。
「しかし日未子が、八神さんと知り合うとはなあ。俺、ライバル番組作っているものね。でも美人だよなぁ」
雅行がおどけた調子で言った。
「雅行君、お手柔らかにね」
圭子が笑って応じた。
「彼、酔っ払いですみません」
日未子は赤面して、また謝った。
「いい人じゃない。彼、日未子さんの恋人?」
「そんなんじゃないんです。友達です」
「そう、大事にしなくちゃね。日未子さん二十九歳だと言ったわよね。今からが一番迷う年齢なのよ。仕事か、結婚かってね」
「その通りです」
横から玲奈が割り込んできた。少し顔が赤い。
日未子は黙って圭子の次の言葉を待った。
「でも絶対にこれだけは言えるわよ。結婚に逃げるなってね」
圭子が微笑した。
「結婚に逃げるな、ですか」
日未子と玲奈が口を揃えた。
「私も迷ったわ。女性アナウンサーという職業はちやほやしてもらえる時間が短いからね。でも結論は結婚
に逃げずにやれることはなんでもやろう。結婚もその一つだ。そう考えたの。あなた方も逃げると負けよ」
圭子が微笑んだ。
「強いですね。そんなに強くなれるかしら」
玲奈が呟いた。
「結婚を逃げ道にしてしまいがちですものね。良く考えてみます」
日未子は圭子の目を見つめた。携帯電話が鳴った。メールだ。利洋からだ。開封した。
『沖縄はどうですか。エンジョイしていますか。東京は沖縄以上に暑い日々です。帰って来たら、冷たいビールとおいしい食事で沖縄の話をたっぷり聞かせてください。楽しみにしています』
利洋とはどうなるのだろう。少し逃げたい気持ちもある。
「日未子! 飲んでるか!」
雅行が、酔ってコンクリートの通路に寝転がってしまった。
「飲んでるわよ」
日未子は、持っていた泡盛グラスを高く掲げた。
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【著者】 江上 剛 (えがみ ごう)
昭和29年、兵庫県生まれ。早稲田大学政経学部卒。第一勧業銀行(現みずほ銀行)入行。広報部次長時代に対応した総会屋事件が、映画「呪縛・金融腐食列島」のモデルとなる。平成15年退行、作家専業に。主な著書に「非情銀行」 「起死回生」「腐蝕の王国(上・下)」など。
(追伸)この「ニッポン・ウーマン」は2005年12月21日発売の「フィナンシャル ジャパン」に掲載されております。
2006 01 23 [16. 小説「ニッポン・ウーマン」] | 固定リンク | トラックバック
相場師の運命は如何に!~「あの人」は勝ち残れたのか
------- 「フィナンシャル ジャパン」2月号掲載
「パッと消える」相場師の運命
「せいぜい続いて四年か五年。一人の例外もなくパッと消える」――。
「最後の相場師」と呼ばれた是川銀蔵(一八九七~一九九二年)は相場師の運命を予言する。歴史をひもとくと、この言葉は正しいようだ。破産、自殺、投獄。悲しい物語が次々と浮かび上がる。
思い出してみよう。八〇年代末のバブル期に多くの投機家がもてはやされた。しかし、その大半は消え、刑事訴追や自殺に追い込まれる人もいた。ナマナマしく残る記憶をたどれば、是銀の言葉は切実なものに響く。「相場で生きる」とはどのようなことなのだろうか。
伝説の米相場師本間宗久
「相場が下手。外資に負けっぱな」――。日本人は自らをそうしたイメージで眺める。ところが、世界で最初に常設の証券・先物取引所を開設したのは日本人だ。一七三〇(享保一五)年に大坂(当時)の米商人が作った「堂島米会所」がその取引所だ。もちろん相場は世界各地で成立していたが、堂島は近代的な点が違う。常設取引で規則に基づき「米切手」と呼ばれる証券を売買。金融機関(両替商)と協力した値洗いと支払い制度、互選による理事会が設置された。当時の「米本位」制の中で日本経済を左右した市場だ。
沸騰する商品経済の中で一人の天才が出現する。「出羽の天狗」と呼ばれた酒田(現・山形県酒田市)の本間宗久(一七一八?~一八〇三年)だ。「チャートの発明者」など、彼についての伝説は並ぶが、実像は霧の中だ。彼の言葉も聞き書き『本間宗久翁秘録』(『相場三昧伝』ともいう)しか残らない。『秘録』のポイントは「一・相場を他人に語らない。二・相場に従う。三・材料、値位置、そして人心の「三位」で相場は決まる。四・勝っても負けても、必ず休む。五・毎日の相場に細心の注意を払い、天井と底を見極める」というもの。合理的な発想だ。
米相場での宗久の戦績は凄まじい。兄の二代目当主から一時的に経営を引き継いだ一七五〇年前後の数年間に、本間家の資産総額は一〇倍以上に膨れ上がったとの伝承もある。ところが、本家の跡を継いだ甥の本間光丘は「相場は永く家を保つ道にあらず」として、宗久を義絶する。
その後、宗久は大坂と江戸の相場で連戦連勝。のちに上野・寛永寺や幕府に財政の助言を行い、御家人の位
も貰ったという。一方、光丘は土地投資などの事業に資産を振り向ける。
投機筋」から地主と米問屋という「資本家」に変身し繁栄する。ドラマ「おしん」で登場する明治後期の大地主のモデルは本間家とされる。
「天才の投機」による経営に委ねるべきか、「地道な投資」での経営を目指すべきか。いつの時代でも答えはない。だが結果を見ると、光丘の選択は正しかったようだ。
相場に散った人々の末路
明治後に西洋の制度が導入され株式市場もできる。従来の米に加え、主要輸出品の生糸、そして株は大衆の参入を生み、相場が身近な存在となる。多くの相場師が登場し、大儲けした後でいつの時代でも一瞬は「時代の寵児」としてもてはやされる。そして、大半が破滅する。「日の下に新しきことなし」。聖書の言葉が思い起こされる。
「成り金」という言葉は明治の相場師・鈴木久五郎(一八七七~一九四三年)に、初めて使われたらしい。彼は連夜豪遊。豆まきのように銀貨をばらまき、一糸もまとわぬ芸者を集め紙幣を散らして口で拾わせる"狂態”を演じた。日露戦争後の乱高下で一時大儲けした後に破産した。
大阪のシンボル、中之島公会堂は、相場師・岩本栄之助(一八七七~一九一六年)の寄付一〇〇万円(現在の価値で数十億円)で建設された。その岩本は、公会堂の完成を見る前に、拳銃自殺を遂げる。第一次大戦中の上げ相場で一人売り向かい、破産したためだ。彼は日露戦争後の相場暴落で、売りで成功。自らの成功体験を重ねて失敗した。
「初夢や太閤秀吉 奈翁ナポレオン」――。
「怪物」と呼ばれた事業家・金子直吉(一八六六~一九四四年)が自らの未来を語った俳句だ。米相場で儲けた資金を、経営する「鈴木商店」の事業拡張につぎ込んだ。その投資スタイルは買い一本。大正時代のバブル期に三井、三菱と並ぶまでに成長した鈴木商店は、昭和金融恐慌に巻き込まれ倒産した。米の急騰で苦しむ民衆の怒りが集まったことに加え、旧勢力の妨害によるものだ。
九七年に破綻した山一証券は、戦前の三八(昭和一三)年にも倒産の危機に直面した。「東大出」という異色の経歴を持ち、「飛将軍」と呼ばれた社長・太田収(一八九〇~一九三八年)の指揮の下、「鐘ケ淵紡績」(現カネボウ)を買い続けた。しかし、折からの日中戦争で紡績工場のある上海が戦火に巻き込まれたことを契機に鐘紡株は暴落。太田は自殺した。「自己の不明のため万事夢の如く水泡に帰す。今さら何の顔(かんばせ)あって社会の人々に申し訳あらむ」との遺書を残した。山一破綻の際に「社員は悪くない」と慟哭した野澤正平社長(当時)の記者会見と、その光景は重なる。
(つづく)
(追伸)「週刊!木村剛」は、金融経済月刊誌「フィナンシャルジャパン」(年間購読はココ)および「フジサンケイビジネスアイ」(購読希望はココ)とメディア・コラボレーションしています。本日の記事は、「フィナンシャルジャパン」2月号に掲載したものです。
(読者の皆様へ)
全国有力書店におきまして、「フィナンシャル ジャパン」2006年3月号は1月21日発売です。
今月の第1特集は、デフレからの転換期を迎えている日本経済が今後どこに向かうのかを予測するために、戦後60年にわたる長期的な経済トレンドから現在地点を確認し、マーケットを読み解く特集を組んでいます。
また第2特集では、ソフトブレーン宋文洲会長の推奨する「効率のよい企業」がいかに継続的に経営効率を実現する仕組みをつくっているかについてまとめています。投資先を選定する際の参考資料にしていただければ幸いです。
特集以外でも、今月号から本田健氏の「幸せな資産家の黄金律~米国長者編」がの新連載でスタートしています。また、好評シリーズの「スポーツセレブのマネー論」では、欧州編としてセルティック中村俊輔選手とスポーツジャーナリスト二宮清純氏の対談をとりあげています。目玉は楽天の三木谷会長兼社長の「楽天メディア企業宣言」、そのほかにも、今まさに問題山積の「教育」について、現状の教育費を分析した「その学歴のお値段『How Much?』」など盛りだくさんです。
2006 01 22 [13. フィナンシャル ジャパン] | 固定リンク | トラックバック
こんにちは、尾花典子です。
昨日お昼前に起きる予定にしていたのですが、気づいたら午後2時でしかも雪が降っていたのでびっくりしました!雪は何となく好きなのですが、凍って転びやすくなるのだけはちょっと・・・・ですね。
近くに住む友人と夕方に晴海トリトンに食事に行ったのですが、食事の途中で、雪のために営業時間を20時までに変更するというアナウンスがあり、あまりゆっくりできませんでした。
でも、今週は月曜日からびっくりしましたね。何かどうなったのか、ライブドア関係のニュースに釘付けです。
証券市場にも影響がでているようですが、私が個人的にちょっとだけ心配していることがあります。
それは・・・1200円で株を購入したとたんに、どんどん値下がりし、というか今考えると天井だったのですが・・。100円台まで下がり200円~300円ぐらいで推移すること約10年、塩漬け状態だったのが、ここのところの株式市場の好調もあってか、やっと買値の半値まで戻ってきていたんです。今後どうなるんでしょうね。
まあそうはいってもゴー社長の言うように、株式投資をするには、本業をまずきちんとやらなくてはいけませんね。
来週以降に、来月発売号の「フィナンシャル ジャパン」の編集作業もそろそろつめに入ってくるので、私の担当部分(ちょっとだけあるんです!)が遅れないように気をつけたいと思います♪
そういえば、今月号は昨日21日に発売になっているんです。皆さんよろしくお願いします(*^-'*)
☆今週のストレス解消EVENT☆
私のお気に入りのタルゴでフェイシャルのエステをしていただきました。有楽町西武の施設内の、予約をすればいつでも使用可能なサウナとジャグジーバスも入って、すごーく爽快でした♪♪
(読者の皆様へ)
全国有力書店におきまして、「フィナンシャル ジャパン」2006年3月号は1月21日発売です。
今月の第1特集は、デフレからの転換期を迎えている日本経済が今後どこに向かうのかを予測するために、戦後60年にわたる長期的な経済トレンドから現在地点を確認し、マーケットを読み解く特集を組んでいます。
また第2特集では、ソフトブレーン宋文洲会長の推奨する「効率のよい企業」がいかに継続的に経営効率を実現する仕組みをつくっているかについてまとめています。投資先を選定する際の参考資料にしていただければ幸いです。
特集以外でも、今月号から本田健氏の「幸せな資産家の黄金律~米国長者編」がの新連載でスタートしています。また、好評シリーズの「スポーツセレブのマネー論」では、欧州編としてセルティック中村俊輔選手とスポーツジャーナリスト二宮清純氏の対談をとりあげています。目玉は楽天の三木谷会長兼社長の「楽天メディア企業宣言」、そのほかにも、今まさに問題山積の「教育」について、現状の教育費を分析した「その学歴のお値段『How Much?』」など盛りだくさんです。
2006 01 22 [15. 週刊!尾花広報部長] | 固定リンク | トラックバック
2006年度予算について、国債発行を30兆円未満に抑え、プライマリー・バランス(利払い費を除いた財政収支)が05年度の15兆9000億円の赤字から4兆7000億円も改善し、マスメディアからも高い評価が与えられている。もちろん、筆者もこれらと同様に高い評価を与えている。しかし、この調子で改革を続けていけば、10年代初頭の同収支黒字化は実現できるというのはあまりに楽観的にすぎるように思われる。
(中央大学法学部教授 富田俊基)
06年度予算が05年度予算から4兆7000億円も同収支が改善しているが、このうち歳入増による部分が4兆2000億円で、歳出減は5000億円にすぎない。さらに歳入増のうち、定率減税の廃止やIT(情報技術)政策減税の見直しによるものが1兆8000億円、税の自然増収が2兆円であった。歳出面では、基礎年金国庫負担引き上げと児童手当拡充を含め、社会保障の自然増が1兆1000億円あった一方、税源移譲された補助金削減額を除いて、他の歳出を1兆6000億円削減している。削減の主要な対象は、地方交付税など9000億円、医療制度改革で3000億円、公共事業2000億円であった。06年度予算の姿が良くなったのは、1兆6000億円の歳出削減の寄与もさることながら、それを上回る規模で税制改正が実施されるからである。
来年度以降の歳出について展望しておこう。
交付税の削減は目標であった地方の財源不足額の解消にまだ1兆4000億円を残しており、07年度には必ずその解消を図るべきだ。交付税は最近3年は毎年1兆円規模のペースで削減が続いてきたが、このペースを08年度以降も続けるためには、交付税の法定税率の見直しが必要となる。
社会保障関係費は、文字通り国を挙げて医療保険制度の改革が議論されたが、削減額は3000億兆円で社会保障費の高齢化に伴う自然増に遙かに及ばなかった。
また公共事業予算は、06年度7兆2000億円で、大規模な景気対策が行われてきた1990年度の水準を下回った。新たな削減目標の設定をどこに求めるべきか。
このように考えると、05年度から06年度にかけての同収支の改善テンポを今後も続けることができるか否か楽観できない。
さらに、税収と利払い費の関係も今後ますます楽観できる情勢にはない。06年度の税収46兆円に対して、国債発行額は借換債108兆円を含めて138兆円と、税収の3倍にも達する。これまでに発行された国債が次々に満期を迎えるが、償還財源がないので100兆円を超える借換国債を発行しているのである。
成長率と金利の関係について、経済財政諮問会議でも熱心な議論が行われているようだが、国債発行額が税収をはるかに上回っていることに、もっと留意すべきである。
このように05年度から06年度にかけてのプライマリー収支の改善テンポを今後も長期にわたって続けることは容易ではない。06年度予算を踏まえて、将来に向けて気を抜くことなく強い危機感を持って、歳出・歳入一体の改革の検討を進める必要がある。
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富田俊基 (とみた としき)
関西学院大学経済学部卒、71年野村総合研究所入社。ブルッキングス研究所客員研究員などを経て、96年研究理事。2005年中央大学法学部教授。経済学博士。国債投資家懇談会委員、財政制度等審議会財政制度分科会・財政投融資分科会臨時委員、特殊法人等改革推進本部参与。京都府出身、58歳
(追伸)「週刊!木村剛」は、金融経済月刊誌「フィナンシャルジャパン」(年間購読はココ)および「フジサンケイビジネスアイ」(購読希望はココ)とメディア・コラボレーションしています。本日の記事は、「フジサンケイビジネスアイ」に2006年1月16日に掲載したものです。
2006 01 21 [14. フィナンシャルi ] | 固定リンク | トラックバック
今週の丸善丸の内本店 壹岐直也副店長がお薦めする本です。
『入門マイクロファイナンス』
フェルダー直子著
ダイヤモンド社刊
定価:1,890円(税込)
マイクロファイナンスとは、貧困層に対する金融サービス。超小額を取り扱うことから「マイクロファイナンス」と呼ばれています。バングラデッシュのグラミン銀行は、女性だけの小グループに無担保で超小額ローンを提供しています。このローンは、竹の腰掛けを編む原材料の購入など彼女たちの収入を生み出す活動のために使われ、貧困から抜け出そうとする多くの人々に生活基盤を築き上げるチャンスを与えています。慈善行為としてではなく、貧しい人々を銀行の顧客とみなし、小口金融サービスを20年以上提供しつづけるグラミン銀行は急成長を遂げ、収益も上げています。バングラデッシュ国内に1000以上の支店を開設し、信用貸しで提供しているローンの平均返済率は98%を超えています。ビジネスと社会福祉を融合するこのビジネスモデルには多くの人々が感動することでしょう。世界の重要課題である貧困の削減に貢献する事業が、同時に「収益を生み出すビジネスになりうる」。この実例はまさにウィン-ウィン(全員が勝利者)の模範ケース。本書によってこの活気に満ちた分野に多くの人が惹きつけられ、マクロファイナンス業界の発展につながることを期待します。
(追伸)「週刊!木村剛」は、金融経済月刊誌「フィナンシャルジャパン」(年間購読はココ)および「フジサンケイビジネスアイ」(購読希望はココ)とメディア・コラボレーションしています。本日の記事は、「フジサンケイビジネスアイ」に2006年1月16日に掲載したものです。
2006 01 21 [12. 本のソムリエ] | 固定リンク | トラックバック
皆さん、こんにちは。シンコです。
突然ですが、皆さんは48万円あったら、何に使いますか?
私のまわりの人の意見は、
・ヨーロッパへ旅行!
・普段手の届かない高級な料理を食べたい。。。
・タヒチのボラボラ島へ行ってみる
・新車購入の頭金
・ホストクラブでモテたい(笑)
などなど、様々でした。
さて、48万円というのは・・・・
日本振興銀行の10年定期に500万円を預金したときの満期時のお利息額です(税引き後)。
最近は投資・貯蓄の金融商品にも色々なものがありますが、
シンプルかつ元本保証で低リスク(元金1,000万円までとそのお利息)な
定期預金だってなかなかのものですよね?
皆さんも、日本振興銀行の定期預金で有利な資産形成いかがですか~?
(詳細は当行HPにてご確認下さい。)
※郵送または本店および都内14箇所に及ぶ営業拠点で定期預金のお申込が可能です。
お気軽にお近くの店舗にお立ち寄り下さい。
(店頭での現金のお取扱いは致しておりません。)
※シンコは架空の人物です。
みなさん、こんにちは。木村剛です。「仙台の華麗なるブログ書き」さんが、「ブラジル、ロシア、インド、中国の今後の成長が見込まれる4か国の頭文字をとった造語。4か国の人口は計約26億人で、世界の4割。世界の国内総生産(GDP)に占める割合は、まだ合わせて約8パーセントですが、2003年の平均成長率は6.6パーセントにもなり、高成長を続け、今後世界の政治・経済への影響力が強くなると予想されます」と述べているように、BRICsの動向は、今後の世界経済を占う上で重要な要素です。ちなみに、「ゲーム クリエイター ニュース」さんも「ゲーム業界でもインドの重要性が高まっています」と証言してくれました。
BRICsのことについていうと、中国経済の行方に関して、見方に大きなギャップを感じます。経済の現場に接している経営者たちは概ね楽観的なんですが、エコノミストやマスコミの方は現状の活気を認めつつも、先行きに対してかなり悲観的なコメントをしているんですね。「Edge Diary」さんもどちらかというと悲観派のようです。次のような意見を寄せてくれました。
確かに、北京オリンピックや上海万博など、インフラ整備により一時的には内需の拡大が見込まれるでしょう。しかしながら、将来的には以下のような理由により、中国経済は衰退するのではないか、と個人的には考えています。 まず、一番の問題点は、中国の国力の低下です。年末にNEWSWEEKを読んでいて、中国の大学乱立による学力低下に関する記事が目に留まりました。ご承知のとおり、中国は知財関係については無頓着な国です。また、8億以上の人口を抱えながら、ノーベル賞の受賞者は殆どいないのが現状です(優秀な人材は米国に流出してしまっているという哀しい現実があります)。実際に、中国の大学関係者はこの現状に苦慮しているそうです。・・・ 現時点では、中国経済は拡大基調にあるといえなくもありませんが、かつての日本のように、バブルではないかという一部の識者の意見もあります。なぜならば、現在の中国経済を支えている主要因は、外資系企業によるものです。安い労働力があるからこそ、外資系企業はこぞって中国に参入するのですが、知財関係を改めないと、これらの外資系企業が撤退しないとも限りません。今後の中国政府の対応如何では、バブル崩壊もありえるのではないか、と個人的には考えます。
私は、現在の中国経済にバブル的な要素があることは否定しませんし、景気循環的に景気下降期がくることも事実だと思いますが、経済発展のステージに着目して申し上げるならば、中長期的に見て中国経済はまだまだ発展・成長すると思っています。というのも、所得水準が上がってくるにつれて、人口の多さが国内需要を喚起させ、経済基盤を着実に拡大させる可能性が高いからです。
また、中国政府の経済政策をみていると、ご指摘のような問題点も少なくありませんが、なかなかにしたたかに展開しているような側面もみられます。そういう意味で、総合的にみますと、私の立場は、景気循環論にあまり重きを置かないだけに、「楽観派」に位置付けられるのかもしれません。
みなさんは、「楽観派」ですか、それとも「悲観派」でしょうか?
(追伸)
全国有力書店におきまして、「フィナンシャル ジャパン」2006年3月号は1月21日発売です。
今月の第1特集は、デフレからの転換期を迎えている日本経済が今後どこに向かうのかを予測するために、戦後60年にわたる長期的な経済トレンドから現在地点を確認し、マーケットを読み解く特集を組んでいます。
また第2特集では、ソフトブレーン宋文洲会長の推奨する「効率のよい企業」がいかに継続的に経営効率を実現する仕組みをつくっているかについてまとめています。投資先を選定する際の参考資料にしていただければ幸いです。
特集以外でも、今月号から本田健氏の「幸せな資産家の黄金律~米国長者編」がの新連載でスタートしています。また、好評シリーズの「スポーツセレブのマネー論」では、欧州編としてセルティック中村俊輔選手とスポーツジャーナリスト二宮清純氏の対談をとりあげています。目玉は楽天の三木谷会長兼社長の「楽天メディア企業宣言」、そのほかにも、今まさに問題山積の「教育」について、現状の教育費を分析した「その学歴のお値段『How Much?』」など盛りだくさんです。
2006 01 20 [04. 経済政策を語ろう!] | 固定リンク | トラックバック
日未子は夢見心地だった。エステティシャンのなんとも表現のしようのないほどの滑らかな指の動きに、
全身の力が抜けうっとりしてしまった。特に首筋から顎、頬にかけてのマッサージがついつい眠りに陥って
しまうほどの気分のよさだ。
日未子はレギュラーテラピー、六十分一万二千円を頼んだ。圭子は、ボディとフェイスの両方のラ・プレリー・ラグジュアリーコース、一八○分五万五千円を選択した。
「ホテル代より高いわね。でもリゾートに来れば、最高のサービスを受けるのは大切なのよ。仕事にも役立つわ」
圭子は泰然と微笑した。さすがにプロだ。日未子は感動した。それよりもなによりも八神圭子と同じエステルームでサービスを受けているという現実が信じられない気分だった。
「どう、いい気分?」
「ええ、素晴らしいです」
「テレビって肌荒れ、疲れ、精神的な気分の落ち込み、なんでも残酷に映し出してしまうのよ。それに加えて女性キャスターには視聴者はことのほかうるさくてね。やれ今日の衣装はどうだった、似合っていた、似合っていなかった、昨日は飲みすぎたでしょう? 眠そうだったですよと意見が一杯くるの。女性視聴者だけではなくて、男性からも来るのよ。それに反応しているだけでもストレスになるわ」
圭子は、目を閉じたまま話した。
「大変なのですね」
日未子は同情を込めた。
「あなたはどこに勤めているの?」
「ミズナミ銀行の営業部なんです。これでも結構大きな企業を担当しています」
ちょっと誇らしげに言った。
「メガバンクじゃない。たいしたものね」
圭子が見直したというように目を開けて、日未子を見た。
日未子と視線が合った。日未子は、この機会にもっと圭子からいろいろなことを聞きたいと思った。ダメモト、という言葉が浮かんだ。
「八神さん、もし今夜ご予定がなければ私たちと一緒に食事していただけませんか。沖縄に詳しい友達がいて、おいしくて安い場所を探してくれるはずなんです」
日未子は思い切って言った。
「楽しそうね。主人も一緒でいい?」
圭子は微笑した。
「勿論、お願いします」
日未子は弾んだ声で言った。
「じゃあ、決まりね。後で連絡して頂戴ね」
圭子は、再び目を閉じた。眠るつもりなのだろう。日未子は、気分が高揚して眠れそうにない。それでも目を閉じた。エステティシャンの指が滑らかに動く。目を閉じて、指の動きを感じていると意識が途切れ、途切れになり、いつしか眠りに落ちてしまった。
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【著者】 江上 剛 (えがみ ごう)
昭和29年、兵庫県生まれ。早稲田大学政経学部卒。第一勧業銀行(現みずほ銀行)入行。広報部次長時代に対応した総会屋事件が、映画「呪縛・金融腐食列島」のモデルとなる。平成15年退行、作家専業に。主な著書に「非情銀行」 「起死回生」「腐蝕の王国(上・下)」など。
(追伸)この「ニッポン・ウーマン」は2005年12月21日発売の「フィナンシャル ジャパン」に掲載されております。
2006 01 20 [16. 小説「ニッポン・ウーマン」] | 固定リンク | トラックバック
みなさん、こんにちは。木村剛です。「西洋占星術 インターネット鑑定と占い教室」さんが、なんと「ポスト小泉」最有力候補の安倍晋三氏の運勢を占っていました(「安部晋三」と誤植になっているのはご愛嬌?)。1954年9月21日生まれの安倍晋三氏の運勢が、今年11月頃にどうなっているのか――ご参考までにご紹介しておきましょう。
指導力は抜群 太陽は乙女座の27度にあり天王星と60度。指導力という面では抜群の力を発揮します。しかし、独自性の強い天体なので反発も予想されます。しかし、新しい改革をすすめるうえではこの天王星は必要です。太陽はもうひとつ木星との60度を持っています。派閥を超えていろいろな人を面倒みてゆける能力とみます。野党との話し合いもじっくりしてゆける能力がありますので、調和もできると思います。反発(天王星)もされ調和(木星)もできる? 一見矛盾していますが、そこから何か新しいものを生み出すのも天王星、木星0度の特徴です。 2007年11月がどうなるか? 安部さんの太陽にトランジットの冥王星が90度でかかってくるのが2007年の1月。逆行してそれが去っていくのは、2007年の11月になります。安部さんにとっての大きな変化があります。まさしく天命が下るのはこのときだと思われます。次期総理大臣になるかは、きっと本人次第だと思います。乙女座でも総理大臣に向いている度数はありますが、それ以外は、人のサポートをする参謀的なポジションが最も向いているとされます。人の要求に応える特性を持つ乙女座、小泉総理の要求に応えることが最も得意だったはずが、いざ自分が総理になったらどうだろうということはご本人が一番考えているのだと思われます。でもトランジットの木星が太陽に60度で入っていますので、手を挙げればきっと総理大臣になれると考えられます。 様々な事を手がける能力 水星に対して木星が90度で入っています。総合的に様々な分野に精通できる事を示します。総理大臣は国家の様々な事に気を配らねばなりませんので、この配置は良いと考えられます。安部さんのチャートを見ているとこれからが楽しみになってまいりました。日本の全国民は期待していると思いますので、是非がんばっていただきたいと思います。
私も、安倍晋三氏の手腕には期待しております。世代交代が進み、永田町の構造改革がさらに加速することを願っております。
(読者の皆様へ)
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また第2特集では、ソフトブレーン宋文洲会長の推奨する「効率のよい企業」がいかに継続的に経営効率を実現する仕組みをつくっているかについてまとめています。投資先を選定する際の参考資料にしていただければ幸いです。
特集以外でも、今月号から本田健氏の「幸せな資産家の黄金律~米国長者編」がの新連載でスタートしています。また、好評シリーズの「スポーツセレブのマネー論」では、欧州編としてセルティック中村俊輔選手とスポーツジャーナリスト二宮清純氏の対談をとりあげています。目玉は楽天の三木谷会長兼社長の「楽天メディア企業宣言」、そのほかにも、今まさに問題山積の「教育」について、現状の教育費を分析した「その学歴のお値段『How Much?』」など盛りだくさんです。
2006 01 19 [20. その他] | 固定リンク | トラックバック
八神圭子だ…。
船で少しだけ姿を見たフリーアナウンサーの八神圭子が隣にいる。日未子は、心臓がドキリと大きく打った。
同じホテルだったのだ。
彼女は、読んでいた本を横に置くとすっと立ち上がった。日未子は、その姿をため息が出るほど憧れの思いを抱いて眺めた。
さすがに羨ましいほどのスタイルだ。彼女はシンクロナイズドスイミングをしていたと何かの記事で読んだことがある。あの均整のとれた身体は水泳の賜物なのだろうか。日未子には、彼女が海に相応しい女性に思えた。
圭子は、日未子の視線など気にせずプールに入り、泳ぎ始めた。あまりじっと見つめているのもおかしいとは思ったが、どうしてもその泳ぎが目が留まってしまう。
お話をしてみようか、どうしようか、プライベートな時間だから無視されるかも…。
日未子は、彼女がプールから上がってきたら声をかけようと決めた。
心臓が大きく音を立てている。せっかくゆっくりとボサノバのリズムに身体を預けていたのに、気分はロックになってしまった。
圭子がプールから上がってきた。日未子の正面に向かって歩いてくる。話しかけようか、止めようか。日未子は、焦りながら圭子を見ていた。
「一人なの?」
圭子がデッキ・チェアに置いたバスタオルで髪の毛を拭きながら、日未子に話しかけてきた。それも微笑み付きだ。
ドキン!日未子は、顔が火照ってどうしようもない。憧れの八神圭子が、とつぜん話しかけてきたのだ。
「友達、ええ女友達と一緒に」
日未子はようやく答えた。
「沖縄はいいわね」
圭子は、青空を見上げた。
「はい。番組が終わって来られたのですか」
「夫と二人でね。彼は部屋で原稿を書いているわ」
いたずらっぽく笑った。
「私、『三十路の手習い』、読みました。とても素敵だなと思いました」
日未子は、堅い口調で言った。
「あら、嬉しいわ。少しは参考になったかしら」
圭子は嬉しそうな笑みを浮かべた。
「とても。私ももう直ぐ三十路なものですから」
「あら、そんな風には見えないわね」
「ありがとうございます。私、海亀、見ました」
「ダイビングをしたの?」
「ええ、八神さんと同じ船でした」
「あら、気づかなくてすみません。
海亀、私に似ているって言われるのよ」圭子が日未子に顔を向けた。
「本当ですか? 私も海亀に似ていると言われます」
日未子が答えた。
「お互い、海亀なのね」
圭子が声に出して笑った。
なんて軽やかであっさりとした人なのだろう。ボーイッシュと言っていいくらいだ。外見はとても女性的なのに内面は男性的なのかもしれない。やはりプロとして厳しいマスコミで生きるには、こうでなくてはならない。
「あなた、エステに行かない」
「エステですか」
「たっぷり日焼けした後は、エステで肌を労っておかなくては、気がついたらおばあさんみたいになるわよ」
圭子がウインクをした。
日未子は、デッキ・チェアから飛び起きて、
「行きます!」
と弾んだ声を出した。
「ここのホテルはね。ラ・プレリーというスイスの有名なアンチエイジングの化粧品を使ったエステなの。まだあなたには早いかも知れないけど体験してみる?」
「みます!」
日未子は料金のことが頭に浮かんだが、八神圭子から誘われた興奮が勝っていた。
ラ・プレリーって化粧水だけでも二万円以上する高級品じゃないの?それを使ったエステって、どれくら
いだろう…。ええい、いいやどうせ旅行だもの!
圭子がバスローブを羽織って歩き始めた。日未子もその後に従った。足が小躍りしている。
八神圭子と一緒にエステルームで話が出来る。考えただけでも嬉しさがこみ上げてきた。玲奈に自慢しよう。
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【著者】 江上 剛 (えがみ ごう)
昭和29年、兵庫県生まれ。早稲田大学政経学部卒。第一勧業銀行(現みずほ銀行)入行。広報部次長時代に対応した総会屋事件が、映画「呪縛・金融腐食列島」のモデルとなる。平成15年退行、作家専業に。主な著書に「非情銀行」 「起死回生」「腐蝕の王国(上・下)」など。
(追伸)この「ニッポン・ウーマン」は2005年12月21日発売の「フィナンシャル ジャパン」に掲載されております。
2006 01 19 [16. 小説「ニッポン・ウーマン」] | 固定リンク | トラックバック
みなさん、こんにちは。木村剛です。「流転: Return to Forever」さんが、インターネット利用の世界動向について報告してくれました。アジアにおけるインターネットの利用人数をみると、「急速に利用数を伸ばし一位に躍り出たのはやはり中国。最近は中国国内の世論への影響力も持ち始めてきています」ということのようです。ちなみに、「世界各国での利用人数トップ20を見てみると、一位USA/二位中国/三位日本/四位ドイツ/五位インドとなっています」ということで、日本は中国に抜かれて第3位なんですね。
注目すべきは、中国・インドでの普及率(Penetration ratio)がそれぞれ7.9%/3.6%と本格的な普及はこれからであるということです。USAや日本・ドイツの普及率が60%程度であるのに比べて際立って低いにもかかわらず上位を占めています。
人口の多さの威力を感じさせます。今後は、良くも悪くも、中国やインドという巨大人口国家が世界に与える影響をよくよく考えた方が良いように思わされます。
世界のインターネットでの使用言語のランキングは、一位英語(31%)/二位中国語(13%)/三位日本語(8%)。日本語も健闘していますが、今後の普及率の伸びを考えると中国語が大幅に伸びていくことが予想されます。インドは英語が使用言語ですがヒンディー語の率も30%有ります。実際ヒンディー語のネットがあるのかどうかは分かりませんがどうなのでしょうか? インドでの普及の伸びによる英語の伸びと中国語の伸びの競争が今後注目されていくのでしょう。
中国の識字率は81%、インドでは52%という教育水準までが影響してくるでしょうから、BRICsの経済競争とインターネットの普及競争は大いにリンクしていると考えられ、今後注目していくべきファクターと考えています。
良くも悪くも、人口の多さはパワーだと思います。方や日本は、少子高齢化の最速国ですから、どちらかというと、パワーは衰退していく感じ(???)でしょうか。人口を上回る知恵や努力をひねり出さないと、21世紀においても、アジアで日本がリーディングカントリーであり続けることは難しいように感じる今日この頃です。
2006 01 18 [04. 経済政策を語ろう!] | 固定リンク | トラックバック
ウエイターがグラスとペットボトルに入ったミネラルウオーターを運んできた。ボトルの表面の水滴が冷たそうだ。日未子はさっそくキャップを取り外して、グラスに注ぐ。
一気にミネラルウオーターを飲んだ。爽やかな冷たさが喉から全身に行き渡る。大きく息をする。身体に溜まった悪いガスが全部でてしまう心地よさだ。
持ってきたCDウオークマンのイヤホーンを耳に当てる。本当は、iPodを買いたいのだけれどもCDが無駄になってしまうのがもったいなくて使い続けている。
「イパネマの娘」のなんとなくアンニュイで、それでいて軽快なボサノバのリズムが聞こえてくる。
CDのジャケットを見る。ブラジルのリオ・デ・ジャネイロのイパネマ海岸の景色だ。青い空と海。でもどこか寂しげでもの憂げだ…。
日未子は目を閉じてうとうととしてしまった。あまりにもボサノバのリズムが心地よかったためだ。
ふと人の気配がして、薄く目を開けた。となりのデッキ・チェアに誰か来たようだ。ぼんやりとした意識で隣を見た。途端に、意識がはっきりして、目が大きく開いた。
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【著者】 江上 剛 (えがみ ごう)
昭和29年、兵庫県生まれ。早稲田大学政経学部卒。第一勧業銀行(現みずほ銀行)入行。広報部次長時代に対応した総会屋事件が、映画「呪縛・金融腐食列島」のモデルとなる。平成15年退行、作家専業に。主な著書に「非情銀行」 「起死回生」「腐蝕の王国(上・下)」など。
(追伸)この「ニッポン・ウーマン」は2005年12月21日発売の「フィナンシャル ジャパン」に掲載されております。
2006 01 18 [16. 小説「ニッポン・ウーマン」] | 固定リンク | トラックバック
1月5日、日本経団連の奥田碩会長は、景気への懸念要因として、燃料・資源の需給および価格水準と、米国・中国の成長鈍化を挙げつつも、こうした課題を克服して「いざなぎ景気を超えることも可能」との見方を示した。
2002年2月から始まった現在の景気拡大期が11月まで続いたら、戦後最長だった「いざなぎ景気」の57ヶ月間を超える。日本経済新聞が経済調査機関にヒアリングした結果によると、いざなぎ景気を超える可能性は69%とのこと。
すでに昨年末の時点で、いざなぎ景気、バブル景気(51ヶ月)に次ぐ戦後三番目の長さになっているわけだが、エコノミストの間では、「いざなぎを超える」「いや超えない」という論争がかしましい。無論、心配の種をあげればキリがないのだが、経営者の見方は概ね強気のようだ。
それにしても、2002年2月から景気が拡大し始めていたという事実は味わい深い。というのも、「竹中プラン」で 不良債権の本格的な処理をはじめる2002年秋には、景気拡大が半年以上続いていたことになるからだ。
当時は、そういう論調など微塵もなかった。それどころか、「不良債権処理を断行すれば、デフレがスパイラルになって、ただでさえ景気が悪いのに、もっと悪化してしまう」とか、挙句の果てには「日本経済の底が抜ける」という見方が支配的だった。
ところが、冷静に振り返れば、その頃は「景気は悪い」どころか、「景気は半年以上拡大している最中」だったという。これは一体どういうことなのだろう。
そしていま日本政府は、過剰債務・過剰雇用・過剰設備という「三つの過剰」は解消されたと宣言している。その下で、上場企業は最高益を記録し、株式市場は活況を迎えている。だから、「どうだ。小泉政権の経済政策は正しかったじゃないか」と胸を張って、2002年秋に批判したエコノミストたちに一言言い返しても良い環境にある。
ところがその一方で、「デフレは脱却していない」と主張するからややこしい。回復はまだまだ不十分ということなのだろう。
しかし、すでにデフレの下で戦後三番目にあたる長期の景気拡大を実現しているのだ。それ以上欲張る必要はないではないかという気もするが、それは所詮、為政者という御釈迦様の御心が分からない庶民感覚の限界なのか。
きっと御釈迦様は、デフレを脱却して物価が上昇気味になっても金利は上がらず、名目成長率が物価上昇をはるかに凌駕して、財政不安のないパラダイスへと誘ってくれる蜘蛛の糸を垂らしてくれるに違いない。
そのストーリーが間違いないものなのであれば、いざなぎ越えはもちろんのこと、5年を超える好景気という大記録を樹立することだって夢ではなかろう。
それにしても、当時「景気は悪い」と認識していたエコノミストたちがいまは、先を競って「いざなぎ超え」の可能性を占っている。この占星術に何の意味があるのか、正直言って、私にはよく分からない。
そして信心の浅い私には、御釈迦様の御心を完全に理解することも難しい。だから、内心密かに祈るしかない。蜘蛛の糸は最後の最後に切れてしまうかもしれないのだから。
(追伸)「週刊!木村剛」は、金融経済月刊誌「フィナンシャルジャパン」(年間購読はココ)および「フジサンケイビジネスアイ」(購読希望はココ)とメディア・コラボレーションしています。本日の記事は、「フジサンケイビジネスアイ」に2006年1月16日に掲載したものです。
2006 01 17 [04. 経済政策を語ろう!] | 固定リンク | トラックバック
日未子は、水着にバスローブ姿でプールサイドに立った。
プールはそれほど大きくはない。水は青い空を映して青く澄んでいた。
プールには幼い子供を遊ばせている夫婦がいた。女の子だろうか。小さな浮き輪に掴まって、一生懸命足を
ばたつかせている。彼女の側には父親が監視役として立っている。母親は、浮き輪をそっと背後から押して
いた。子供の笑い声と足が水を叩く音が響いている。
プールサイドには白い布を張ったデッキ・チェアが数台並べてあった。プールで遊んでいる家族が二台を使っているだけだ。まだ十分に余裕がある。
日未子は、大きな白い日傘で覆われたデッキ・チェアを選んでバスローブを脱いだ。
大きく伸びをして身体をチェアに横たえる。プールに入る考えは無い。日焼け止めを塗って、綺麗に焼けようと思っているだけだ。普段、東京のオフィスでは太陽に当たることはない。日焼けは、皮膚がんになるという説を声高に唱える人がいるけれど、夏、沖縄とくればこんがりと焼くしかないでしょう。
ウエイターがやってきた。何か注文をしなければならない。ミネラルウオーターを頼んだ。フルーツ山盛りの南国風ソーダはやっぱり止めた。ちょっと子供っぽく過ぎるかなと思ったのだ。
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【著者】 江上 剛 (えがみ ごう)
昭和29年、兵庫県生まれ。早稲田大学政経学部卒。第一勧業銀行(現みずほ銀行)入行。広報部次長時代に対応した総会屋事件が、映画「呪縛・金融腐食列島」のモデルとなる。平成15年退行、作家専業に。主な著書に「非情銀行」 「起死回生」「腐蝕の王国(上・下)」など。
(追伸)この「ニッポン・ウーマン」は2005年12月21日発売の「フィナンシャル ジャパン」に掲載されております。
2006 01 17 [16. 小説「ニッポン・ウーマン」] | 固定リンク | トラックバック
みなさん、こんにちは。木村剛です。「samurai web」さんから、「民主党が、耐震強度偽装問題徹底究明サイトを立ち上げています」と教えていただきました。1月17日には衆議院で証人喚問があり、19日には参考人招致があります。ちなみに前回の証人喚問について「Edge Diary」さんは、次のように総括しています。
自民党の渡辺具能、中野正志、望月義夫、吉田六左エ門・・・「こやつら、自分達に火の粉が降りかからないようにトンチンカンな質問して貴重な時間を無駄にするな!」と多くの方々が思ったことでしょう。ろくに調べもせずに、マスコミが既に報道している内容をオウム返しの如く質問したって、はっきり言って時間の無駄! まぁ、ある意味確信犯ではあったんでしょうねぇ。・・・ 姉歯氏に220万円を振り込ませていた可能性があることが露呈しましたが、このお金の行方も気になるところです。ひょっとしなくても、創○学会に流れこんでいるんじゃないかと勘ぐってしまいます。なんといっても、今回の事件のボスキャラ内河氏は創○学会会員なんだし。内河氏は余裕シャクシャクで、のらりくらりとかわしていましたが、民主党の馬渕議員のカウンターパンチを食らって、グウの音も出なかったのは溜飲が下がる思いがしましたよ。 でも本当のボスキャラは、所轄官庁のドンである国土交通大臣の公明党の北側一雄氏なんでしょうね。国土交通省は総研に対して、これ以上調査することは出来ないとかほざいているようですが、それは調査結果が自分達の不利益になることを恐れていることの裏返しであることはミエミエです。国土交通省は何から何まで腐りきっていますね。あきれてモノが言えません。
「Edge Diary」さんは、「マスコミは全く深くは追求してくれないので、これからはしっかりと自分の手で情報を収集して選別しないと真実は見えてきません。というか、初めて真実を見るチャンスが与えられたのかもしれません・・・」と述べておられますので、私もじっくりと見せていただくつもりです。
2006 01 16 [04. 経済政策を語ろう!] | 固定リンク | トラックバック
日未子が玲奈を同意を求めるような目で見つめた。
「でも雅行は日未子のことを大事に思っているような気がする。日未子は、雅行の存在を当然のように思っているけど彼はずっと日未子を見守り続けている…。早く分かってあげないと、どこかに行ってしまうわよ」
玲奈は真面目な顔で言った。
「ばか。そんなんじゃないわよ」
日未子は、即座に否定して、指先で玲奈の額をつついた。 玲奈の雅行に対する観察は、間違っていないと日未子も思う。自分でも雅行のことを嫌いではない。好きだと思う。でも情熱が湧き上がるかというと、そうではないところが問題なのだ。雅行と一緒にいると、雅行の存在さえ感じなくなるほど和んでしまう。男と女がいて、それはおかしい感覚だという人もいるだろう。でもそういう関係があってもいい。
そう日未子は思っていた…。
「じゃあ、私、行くわね」
玲奈がバッグを掴んだ。
「気をつけてね」
日未子は言った。ドアが閉まった。音を聞いた瞬間に、寂しさが込み上げてきた。玲奈が羨ましいと思った。自分でさっさと決め、さっさと行動するという彼女の潔さがいい。それに比べるといつでも何かを迷っている自分はなんだか情けなくなってくる。
「さて、どうするか」
日未子は自分を鼓舞するように言った。そして再び窓から外を眺めた。真夏の光が容赦なく降り注いでいる。
「そうだ。プールで日光浴しよう。玲奈みたいにたっぷりと日焼け止めを塗って…」
日未子は、優雅にプールサイドのデッキ・チェアに寝そべって、フルーツが山盛りになったソーダ水を飲んでいる姿を想像した。
「また水着の跡がくっきりするかしら…」
日未子は鮮やかな水着の跡をイメージした。仕方がないと思った。沖縄に来たのだから、日焼けは当然じ
ゃない。ちゃんと手入れさえすればいいのよ。自分に言い聞かせた。
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【著者】 江上 剛 (えがみ ごう)
昭和29年、兵庫県生まれ。早稲田大学政経学部卒。第一勧業銀行(現みずほ銀行)入行。広報部次長時代に対応した総会屋事件が、映画「呪縛・金融腐食列島」のモデルとなる。平成15年退行、作家専業に。主な著書に「非情銀行」 「起死回生」「腐蝕の王国(上・下)」など。
(追伸)この「ニッポン・ウーマン」は2005年12月21日発売の「フィナンシャル ジャパン」に掲載されております。
2006 01 16 [16. 小説「ニッポン・ウーマン」] | 固定リンク | トラックバック
伊勢神宮「式年遷宮」に学ぶ永続する組織のDNA
------- 「フィナンシャル ジャパン」1月号掲載
驚異の伝統的サイクル伊勢神宮の「式年遷宮」は一三〇〇年以上の長きにわたって連綿と受け継がれてきた祭りである。
式年とは一定の年限のことで、「式年遷宮」とは定期的に社殿を新造して宮を遷す行事だ。
古来より「お伊勢さん」と親しまれてきた伊勢神宮は、正式には「神宮」と呼ばれ、その名の通り、全国の神社の中でも唯一至高の存在である。「神宮」では一年に千数百もの祭りがある。それらの数々の祭りの中でも最も重要かつ最大の祭りであり、二〇年ごとに一度、執り行われるのが「式年遷宮」だ。次回の第六二回は平成二五(二〇一三)年に行われる。
二〇年に一度とはいっても、約一〇年の歳月をかけてさまざまな祭りを積み重ねつつ、樹齢数百年以上のヒノキなど一万本以上の用材を伐り出し、社殿を従来の場所の隣の地にすべて新造するのだ。また、五二五種一〇八五点にものぼる社殿の内外を装飾する装束や一八九種四九一点もある神宝(調度類)に至るまで全部を新しく作り替えるという、気の遠くなる時間と労力を要する祭りである。
飛鳥時代、天武天皇によって定められ、六九〇年、持統天皇の御代に第一回が行われて以来、戦国時代の
一時の中断を除いて二〇年ごとにずっと繰り返されてきた。また、建て替えで出る古材等の中で使えるものは各地の神社の改修などに再利用されるのだが、リサイクルなどという言葉が生まれるずっと以前から引き継がれてきた驚異の伝統的サイクルである。
日本文化の真骨頂欧米や中国をはじめとする諸外国における堅固な石造りによって永続性を得ようとするハード中心の神殿造りとは明らかに異なるソフト中心の発想である。「式年遷宮」はまさに日本文化の真骨頂だと言える。
この祭りには、毎年新たな稲穂が実るように、新しい木の命によって神々が生まれ変わり、人々も神々から新たな力を頂く、そして建物も世代を継いで永遠の命を維持するようにという祈りが込められている。
なぜ二〇年に一度なのか? その理由については諸説ある。稲の貯蔵可能な期間が最長二〇年だからという説。二〇年に一度、元旦と立春が重なる大陸渡来の暦の知識によるという説などなど。
しかし、一三〇〇年前の日本人の一生は五〇年より短く、技術や信仰を伝承するにはそれが精一杯の年限だったとする説が一番説得力がある。伝統工芸の優れた技術を守り伝えねばならないし、数々の祭りの開催や新殿の造営、調度類の製作のために要する膨大な人的ネットワークも維持しなければならないからだ。
組織が生き残るためには、常にオゴリとマンネリを排し、変化に即応していかねばならない。しかし、変化を先取りするとはいっても根無し草では流されてしまう。根が浅いとどんなに大樹に育っても強風が吹けば倒れてしまう。変化に立ち向かうためにこそ強く深い根を持たねばならない。
生命体において重要な遺伝子は頑なに変化しない。組織の根本を成すDNAの伝承を考える時、定期的に皆で一緒に一つの事を行い続けることの大切さをはじめ、「式年遷宮」はさまざまな示唆を与えてくれる。日本独自のこの希有な伝統を継続可能にしてきた、過去・現在・未来を結ぶ温故知新、不易流行の在り方は、組織永続の最高のお手本だと言えよう。
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[にしかわ・りゅうじん]マーケティングコンサルタント
1960年、神戸市生まれ。商業開発研究所レゾン所長。
本格焼酎マーケティング研究会座長として昨今の焼酎ブームを演出するなど、官公庁や森ビルをはじめ、さまざまな企業への実践的コンサルには定評あり。アッシー、ジモティ、コヤジなど流行語の造語でも知られる。
(追伸)「週刊!木村剛」は、金融経済月刊誌「フィナンシャルジャパン」(年間購読はココ)および「フジサンケイビジネスアイ」(購読希望はココ)とメディア・コラボレーションしています。本日の記事は、「フィナンシャルジャパン」1月号に掲載したものです。
2006 01 15 [13. フィナンシャル ジャパン] | 固定リンク | トラックバック
こんにちは、尾花典子です。本当に毎日寒くて、朝起きて窓を開けると冷蔵庫みたいな寒さですよね♪
細木和子さんの六星占術の天王星人の運命によると今年3月くらいから肉体疲労とストレスで体の調子が悪くなる可能性があるようなので、今年早々から老廃物をためないようにデトックスに力を入れています。それにしても今年は全体的にいい感じではないので心しないとだめですね。
先日ヘッドスパにトライしました。頭皮ばかりでなく髪の毛にも効果があるようですが、至高コースというヘッドクリームバス、ヘッドスパなどフルコースでした。マッサージがとても心地よくて途中寝てしまい、気づいたらもう終了ちょっと前でした・・。
先週の金曜日はFJ編集部と営業企画部の新年会があり、みんなで汐留まで足を伸ばしました。昨年末は1月発売号の締め切りの関係で忘年会ができなかったので、その分みんなで飲んだり食べたりと、お店の人に注意をされながら、ちょっとだけ騒いでいました。
ゴー社長も大きな声で話しをしていたと思ったら、静かになり、ちょっと見るとお疲れのせいか、居眠りをしてしまっていました・・・。
の 「木村さん、寝ちゃだめですよ♪」
ゴー社長 「起きてるよ。」
の 「えーーー寝てますよ!早く起きてください!!」
ゴー社長 「お酒飲むと眠くなるんだよね(・_ゞ) ゴシゴシ…」
という会話が何回か続きましたが、
毎日朝から晩まで働いてばかりでお疲れの上に、
来週からもたくさん働いていただかないといけないので、
お声をかけるのをやめて真剣に(?)オヤスミいただきました(*・.・)ノ
2006 01 15 [15. 週刊!尾花広報部長] | 固定リンク | トラックバック
BRICs(ブラジル・ロシア・インド・中国)四カ国の経済は、今年も好調に推移すると見込まれる。
(BRICs経済研究所 代表 門倉貴史)
●ブラジル
ブラジルは、金融引き締めの影響で2005年前半の景気が低迷したが、05年後半は世界景気の再拡大を受けた輸出の増加と内需拡大が重なり成長が加速している。05年の実質成長率は前年比+3.6%になったとみられる。 06年は、中国を中心に世界の鉄鋼・農産物需要が拡大するなか、一次産品の輸出が増加傾向で推移するとみられる。また、金融緩和により内需も堅調に推移するため、実質成長率は前年比+4.4%まで高まろう。
●ロシア
ロシア経済は、石油の供給能力拡大が遅れたことなどから05年前半に成長率が鈍化したが、原油高や石油供給能力の高まりを追い風として05年後半には成長が再加速している。05年の実質成長率は前年比+6.1%となった模様だ。
06年を展望すると、有力新興国の根強い需要と供給不安を背景に、原油価格は1バレル=60ドル前後の高水準で推移する公算が大きい。ただし、05年と比べた伸びは鈍化するため、原油価格上昇による限界的な景気押し上げ効果は弱まるだろう。実質経済成長率は前年比+5.7%に減速するとみられる。
●インド
インド経済は好調に推移している。高成長の牽引役は、消費や投資といった国内需要だ。これまで景気の足を引っ張っていた農業部門も05年度(05年4月~06年3月)はモンスーン時の降雨量が潤沢であったことなどから、生産が上向きつつある。
インドは経済活動に占める農業の割合が高く、農業部門の就労者は全就労者の6割を占める。天候不順で降雨量が不足すると、農業部門の所得低下が個人消費の減速を招いて、景気が悪化することが多かったが、足元ではそうした懸念は小さくなっている。
05年度の実質経済成長率は、前年比+7.7%と04年度(同+7.1%)から大きく高まろう。06年度は、①インフラ整備による投資の拡大、②先進国企業のインドのソフトウエア企業へのアウトソーシング増加、③外資規制緩和策による外国資本の流入などを背景に成長が加速するとみられる。 モンスーン時の降雨量が潤沢であれば、実質経済成長率は前年比+8.0%を達成しよう。
●中国
最後に中国経済は、内需と外需がともに大きく拡大しており、05年の実質国内総生産(GDP)は前年比+9.4%と3年連続で9%台の高成長を達成したとみられる。
06年については、景気過熱を抑制するための金融引き締め政策が継続されるものの、北京オリンピックや上海万博に向けてインフラ整備などが加速するため、企業の投資は高い伸びで推移すると見込まれる。個人消費も雇用・所得環境が引き続き良好に推移するなか、10%を超える伸びが期待できる。
一方、中国当局は人民元改革の一貫として、年内に人民元を対ドルで2~4%程度切り上げるとみられ、この影響で輸出の伸びは鈍化し、外需の成長への寄与は低下する公算が大きい。外需の伸びは鈍化するものの内需が高い伸びを示すことから、実質経済成長率は前年比+9.1%と高成長路線が続く見通しだ。
4カ国ともマクロ経済が総じて堅調に推移するため、06年のBRICs全体の平均成長率は+7.3%と3年連続で7%台の高成長となろう。
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門倉貴史(かどくら たかし) BRICs経済研究所 代表
慶應義塾大学経済学部卒業、1995年浜銀総合研究所入社。日本経済研究センター、シンガポールの東南アジア研究所、第一生命経済研究所主任エコノミストを経て05年7月より現職。神奈川県出身、34歳。
(追伸)「週刊!木村剛」は、金融経済月刊誌「フィナンシャルジャパン」(年間購読はココ)および「フジサンケイビジネスアイ」(購読希望はココ)とメディア・コラボレーションしています。本日の記事は、「フジサンケイビジネスアイ」に2006年1月9日に掲載したものです。
2006 01 14 [14. フィナンシャルi ] | 固定リンク | トラックバック
皆さん、こんにちは。シンコです。
お正月休みが終わり、三連休も過ぎ去り、
今週が2006年の本格稼動となった皆さんも多いのではないでしょうか?
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高田馬場店 03-5952-5921
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新橋店 03-3503-7321
錦糸町店 03-3635-2071
高円寺店 03-5377-6330
巣鴨店 03-5940-6801
小岩店 03-5693-6190
五反田店(2006年1月12日 OPEN!) 03-5436-6351
蒲田店(2006年1月16日 OPEN!) 03-5480-0551
お待ちしてまーす。 m( _ _ )m
※シンコは架空の人物です。
今週の丸善丸の内本店 壹岐直也副店長がお薦めする本です。
『ゼロ金利との闘い 日銀の金融政策を総括する』
植田和男著
日本経済新聞社刊
定価:1785円(税込)
「後手後手に回った」「政策判断を誤った」「デフレを退治する強い意志を示さなかった」「自己保身に走った」等々、日本銀行は常に厳しい批判を浴びてきました。本書は、当代随一の経済学者にして、1998年から2005年まで日銀審議委員として政策決定の現場にいた著者が、経済の下支えを狙ったゼロ金利・量的緩和策の効果を検証、デフレとの闘いの真実を明かす話題作です。
キーワードは「時間軸効果」。未曾有の事態、金利をゼロより下にできない限界状況のなかで、日銀が辛抱強く金融緩和と市場との対話を続け、将来にわたり低金利が続くという市場の信頼を手に入れようとした姿が明らかになります。
バブル期に日銀の政策対応が遅れた苦い経験を持つ福井俊彦総裁が、量的緩和の解除に前向きな発言を行う一方、政治家からけん制発言が飛び出すなど、日銀の金融政策に対する世間の注目度は日増しに高まっています。
今、日本経済は、金余り・金利ゼロの異常事態から平時モードに移行できるかどうかの正念場を迎えています。世論をにぎわす量的緩和解除を巡る議論を読み解く上で必読の一冊です。
(追伸)「週刊!木村剛」は、金融経済月刊誌「フィナンシャルジャパン」(年間購読はココ)および「フジサンケイビジネスアイ」(購読希望はココ)とメディア・コラボレーションしています。本日の記事は、「フジサンケイビジネスアイ」に2006年1月9日に掲載したものです。
2006 01 14 [12. 本のソムリエ] | 固定リンク | トラックバック
みなさん、こんにちは。木村剛です。「ン・ジュンマ(呉準磨)の備忘録」さんから、なかなかに刺激的なトラックバックをいただきました。昨年12月26日に開催された経済財政諮問会議における議論に関するものなんですが、まずは、HPでその速記録を直接読むことをお勧めします。2006年の日本経済を読む際に、金利水準がどうなるかという予測は極めて重要なファクターになり得ます。それに関する議論が会議で火花を散らせているのですから、読まない手はないと思います。客観的情勢は以下のとおりのようです。
12月26日の諮問会議で、政府経済運営方針「改革と展望」について、名目成長率が金利を上回ると前提されている点が議論の的になった。これまで名目成長率は08年度に3%を超え、10年度ごろに4%程度になると見ている。一方、長期金利は成長率が上がるに連れて上昇するものの、06~09年度は名目成長率を下回るとみている。 吉川洋東大教授が「成長率が金利より高いのは、(例外的な)ボーナスと見るべきだ」と異論を唱え、与謝野経済財政担当相も「長期金利が名目成長率を日常的に下回ることはない」と述べた。これに対し、竹中総務相が「日本では戦後、金利の方が低かった」と反論。「私の今までの国会答弁と違う」とも述べた。異論は、竹中氏が経済財政担当相時代に作った財政再建シナリオの一部を否定することにもなるため、激しく反発した格好になった。 竹中氏はかねて「日本では歴史的に金利が成長率を下回っている」と主張してきた。財政再建を楽観的に見通し、増税を含む歳入増よりも歳出削減を優先すべきだと考える小泉内閣の経済政策を理論的に支えてきた。政府見解についてはこれまで、民主党が「財政再建の前提としては楽観的すぎる」と批判している。今回、政府内の歩調の乱れが表面化したことで、消費税率の引き上げを含む財政再建論議で曲折も予想される。
ここで展開されている議論に対して、「ン・ジュンマ(呉準磨)の備忘録」さんは、「この件は、竹中がアメリカ仕込みの『間違った経済学』を宗教のごとく信奉し、その立場の欺瞞を糊塗するための強弁を続けていることを象徴しているような気がする」と厳しく批判しておられます。
その根拠については、彼のブログを熟読していただきたいのですが、まずは、そういう重要な経済政策イッシューが、いま熱い話題になっているということを、頭の片隅に置いておいた方が良いように思います。
私は、本件に関する限り、吉川教授の意見がリーズナブルなのではないかと感じますが、皆さんはどうお考えでしょうか。是非、経済財政諮問会議の速記録を熟読した上で、トラックバックをいただければ幸いです。
2006 01 13 [04. 経済政策を語ろう!] | 固定リンク | トラックバック
玲奈は、美ら海水族館に行くと言った。国頭郡本部町の海洋博公園内にある水族館だ。
「マンタが見たいの」
玲奈は目を細めた。
美ら海水族館は世界一大きなアクリル製の水槽に、ジンベイザメとマンタ(オニイトマキエイ)を複数飼育していることで知られている。海の中さながらに彼らの泳ぐ様子を見ることができる雄大さが売り物なのだ。
「ここから水族館までは相当あるわよ」
「レンタカーを借りるからいいわ。日未子も一緒に行く?」
「遠慮しとく。ここでホテルライフを楽しんでいるわ」
「じゃあ、一人で行くね。夜は雅行たちと合流でしょ。連絡を待っていればいいのね」
玲奈は美人で知的だ。普通は非活動的でもいいのに活動的だ。ちょっとしたパーフェクトウーマンなのかも?
「今日も天気はよさそうね」
日未子は窓から外を眺めた。
「雅行は今日も潜ると言っていたけれど、ノリちゃんといい関係なのじゃないの?」
玲奈が笑いをかみ殺した。
「ノリちゃんは優しそうだし、年上だし…。最近、甘えられて優しくしてもらえるからって年上の女性と結婚する男性が増えているらしいわ」
「私たちって子供の頃から、男女同じように教育されたでしょう。だから同級生には君づけで呼ぶし、いつも命令調なのよね。だから同世代の男性のことを頼りなく見えてしまったりするから、彼らにとって私たちはあまり魅力的な存在じゃないのかもしれないわね」
「仕事上のパートナーとしてならいいのかもしれないけれど」
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【著者】 江上 剛 (えがみ ごう)
昭和29年、兵庫県生まれ。早稲田大学政経学部卒。第一勧業銀行(現みずほ銀行)入行。広報部次長時代に対応した総会屋事件が、映画「呪縛・金融腐食列島」のモデルとなる。平成15年退行、作家専業に。主な著書に「非情銀行」 「起死回生」「腐蝕の王国(上・下)」など。
2006 01 13 [16. 小説「ニッポン・ウーマン」] | 固定リンク | トラックバック
みなさん、こんにちは。木村剛です。久方ぶりに富山県の方からトラックバックをいただきました。「日々のヨギチョギ」さんです。どうも富山県出身ではなく、千葉県出身の方らしいのですが、なかなか富山に馴染めずにご苦労されたらしいです。かつてゴーログで私は、こう書いていました。
米騒動の発祥地は富山県なのですから。とにかく女性が強い。いわゆるピンク街はPTAが軒並み潰していくという土地柄なのです。だから有名人には女性が多いんですね。「Alternative TOYAMA」によれば、「ロッキード事件のとき「蜂の一刺し」で有名になった榎本ミエコ氏も富山出身。芸能人で言えば、室井滋、柴田理恵、野際陽子、風吹ジュン……、これは何も女性ばかりではないが、とにかく、アイドルタレント、アイドル女優というよりは、一癖ふた癖ありそうな、存在感のある人を輩出している」ということのようです。また、フェミニズムの第一人者として知られる上野千鶴子氏も富山県出身だとか。
これを受けて、「日々のヨギチョギ」さんは、「風俗に関しては富山県の規制はかなり厳しいと聞いたことがあります。・・・お隣の石川県ではその手のお店が充実してるとのことで男性の間では石川のとある温泉で有名なところへ遊びに行くというと『あ~、そういうことね。』と分かってしまうらしいとか」と言っておられますが、そのとおりでございます。夕方六時になると、ほとんどのお店が閉じる超健全な県、それが富山なのでございます。
PTAが強い、ということは教育にすごく力を入れているといえます。実際、富山は教育県と言われ、習い事や塾も小さい時から掛け持ちにしてる子供がたくさんいます。富山に来てから驚いたんですが、富山だと私立よりも県立の方がレベルが高いんですね。中部高校、高岡高校を筆頭に、県立高校には厳然としたヒエラルキーがあるらしく私立に行くのは県立に落ちて金のあるヤツが行くところ、という風潮で、東京あたりでは決してそんなことはないのですが、私立出身者の肩身が狭い現象にちょっとビックリしてしまいました。
私は、富山中部高校出身でございまして、イタリアサッカーリーグ・セリエAの柳澤敦選手は、富山第一高校出身でございます。「教育県」と呼ばれていることは事実ですね。勉強意外に、ほかにすることもありませんから ・・・。全国一の大学進学率は、「とにかく外の世界に出てみたい」という若者の欲求の結果なのではないか、と思いますが、私自身は、この生涯、一度も塾というものには通っておりません。
女性が強い、という背景には働き者である一面が強く出てると思います。とにかく、富山の女性、特にお母さん達はみんなスーパーお母さんです。富山県は共働きが当たり前の県で、それは農業主体で来た昔からの流れだと思うのですが、女性は働いて当たり前。それもパートよりもフルタイム働いてる人のほうが多いようです。家に働き盛りの奥さんが一人でいるとなると、すぐにご近所で「あの奥さん、病気かしら(病気にならない限り働け、ということか?)」などと噂の的になってしまいます。 共働きでも家事、子育てもしっかりこなす。おばあちゃんやおじいちゃんと一緒に住んでいる家庭が多いですから、ある程度は子供を預けることができる環境にあるせいかもしれませんが、朝から夜中まで、一体いつ寝るんだろうというくらいに働いてます。祖父母世代になると家でゆっくりできるかというと、そうでもなく、祖父母は祖父母で畑仕事や野良仕事など毎日忙しく過ごしています。冬になって雪のせいで畑仕事ができないくらいにならないと、ゆっくり休みが取れない感じです。そんな、男性よりもパワフルな女性が多いですから、女性の力が強くなるというのも頷けてしまいます。
これは、そのとおりかもしれません。私の祖母も反物の行商をしておりましたし、母も私の弟が生まれるまでは共稼ぎでした。とにかく働き者だというのは、そのとおりだと思います。いずれにしても、富山を語るときは、女性を抜きにしては語れませんね。
ということで、「県出身の有名人(柴田理恵とか立川誌の輔や西村雅彦)は無条件に応援。魚はブリ、山は立山だよな、としみじみ感じています」と締めてくれた「日々のヨギチョギ」さんに返信いたします。
正月は、最終シリーズとなる「古畑任三郎」を見ながら、「やっぱり、西村雅彦がいないと、このドラマは古畑が生きないんだよなぁ」などと、密かに郷土愛(西村雅彦は富山県出身)を確認していた今日このごろでした。
2006 01 12 [02. ゴーちゃんの素顔を暴く!] | 固定リンク | トラックバック
「ガンマ、あそこのポーチに入れていたわよ」
日未子が洗面台の横に作られた棚を指差した。そこに玲奈のポーチがあった。
「ありがとう。思い出したわ。あそこにしまっていたんだった…」
玲奈がバスから出た。彼女の白い身体の上で、水滴が弾けて踊っている。バスタオルで胸から臀部までをくるりと包んだ。そしてその上にバスローブを羽織った。
玲奈は洗面台に行き、じっと鏡を見つめていたが、ポーチからガンマの包みを取り出した。水道の蛇口を捻った。水が勢いよく飛び出す。コップに水を注いだ。おもむろにガンマの袋を裂いて、錠剤をコップの水と一緒に飲んだ。
再び鏡を見つめている。サプリメント愛用者は、使用前、使用後の自分の肌の張りなどをチェックする性癖があるのだろうか。
「コーヒー、用意しておくわよ」玲奈が振り向いて明るく言った。
サプリメントの効果なのだろうか。生き生きとした顔を日未子に向けた。 いつでも活動準備完了といった様子だ。
「ありがとう。ブラックでね」
日未子は、バスに湯を注ぎ足した。そして再び湯の中に身体をゆっくりと沈めた。誰にも邪魔されずにこのまま眠りたいと思った。
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【著者】 江上 剛 (えがみ ごう)
昭和29年、兵庫県生まれ。早稲田大学政経学部卒。第一勧業銀行(現みずほ銀行)入行。広報部次長時代に対応した総会屋事件が、映画「呪縛・金融腐食列島」のモデルとなる。平成15年退行、作家専業に。主な著書に「非情銀行」 「起死回生」「腐蝕の王国(上・下)」など。
(追伸)この「ニッポン・ウーマン」は2005年12月21日発売の「フィナンシャル ジャパン」に掲載されております。
2006 01 12 [16. 小説「ニッポン・ウーマン」] | 固定リンク | トラックバック
みなさん、こんにちは。木村剛です。新年早々、ポカで、ゴーログを1日スキップしてしまいました。ゴメンナサイ。じつは、経済評論家の三原淳雄さんとの共著「騙されない社会人の株入門(仮題)」という本を2月に出版する予定でして、この三連休に仕上げなければならなかったものですから・・・。たまたま月曜日が休日だったこともあり、すっかり忘れてしまっておりました。催促する尾花広報部長からのEメール(日曜日)に気付いたのが、月曜日の夜10時でしたから万事休す。楽しみにしていた方、申し訳ありません。今後、このようなことのないように気をつけます。
ところで、2006年になった途端に、「2007年問題」という単語が飛び交う今日この頃ですが、「微妙に日刊?田中大介」さんから、2007年問題に関するトラックバックをいただきましたので、ご紹介しましょう。「団塊のあした その技能、もったいない」と論じた朝日新聞に対して、「微妙に日刊?田中大介」さんは、「アンチ常識派の人間としては、こういう非常に常識的な意見には噛み付きたくなるわけで、とりあえず思いつくだけの反論をしようと思います」と申しております。
まず何より思うのが、「団塊の世代は本当に優秀なのか?」という疑問です。確かに、プロジェクトXに出てきそうな、神業のような技術を持った職人がいることは事実です。素晴らしいバイタリティを持ったサラリーマンも大勢いるでしょう。彼らが技術の伝承をせずに引退すれば、企業にとっての損害は少なくありません。 しかし、そういう人はそう多くないはずです。少し前に、中高年が狙い撃ちでリストラされたことを考えても、大して会社の役に立たない高給取りがマジョリティなのではないでしょうか? 団塊の世代というのは、年功序列の恩恵を最も受けている人々です。明らかに新入社員より劣るような人もそれなりの地位&収入を得ています。 そういう意味では、大して役に立たない高給取り&高地位の人間が大勢会社を去るというのは、企業にとってはこれ以上ないほどの業績向上のチャンスなのではないでしょうか? もし、団塊の世代の人々の多くが、その高給に見合うほどの能力を持っているのであれば、営利企業がそう簡単に引退させるはずはありません。引止めがあまりないこと自体が、2007年問題は虚構であることを暗示します。
経営者としてみれば、「微妙に日刊?田中大介」さんの立論は、なかなかツボを得ているように思えます。その一方で、年齢でしか退職時期を決することのできない日本企業経営者の能力のなさを暗示しているようにも思えます(アメリカだったら、年齢で退職させることは、差別に相当します)。
ただ、現実問題としていうと、ほとんどの経営者は、「2007年問題」を「2007年チャンス」だと捉えていると思います。退職して、お金と時間を持て余す団塊の世代をマーケットとして狙っているからです。「微妙に日刊?田中大介」さんが指摘するコスト削減もひとつのプラス要因ではありますが、新たなマーケットの出現に対して、かなり攻めのポジショニングをすべての企業はとろうとしています。
そういう意味では、「2007年問題」というワーディングはちょっとミスリーディング。だって、「問題」と捉えていること自体に、「退職カワイソウ」という私情が含まれているような気がしますから。「2007年問題」ではなくて、「2007年チャンス」と前向きに考えると、もっと明るい発想が出てくるのではないでしょうか。
2006 01 11 [04. 経済政策を語ろう!] | 固定リンク | トラックバック
そう言いながら、玲奈はもう包みを開けていた。中には四錠の淡い黄色の錠剤が入っていた。玲奈が、それらをビールと一緒に飲んだ。
「ビールと一緒よ」
日未子が驚いて久実に訊いた。
「いいのよ。なんだって。お腹に入れば一緒だから」
久実もビールで錠剤を飲んだ。日未子は、梅サワーで飲んだ。本当にビールでも梅サワーでも効果は同じ
なのだろうか。日未子は疑問に思わないでもなかったが、久実のあっけらかんとした表情を見ていると、ま
あいいかという気になるから不思議だった。
「これ、貰うね。なんだかよさそうだから」
玲奈が箱を持ち上げた。
「だめだめ。高いんだから。三十包入りで五千円よ」
「ああ、そう。高いんだ」
玲奈は残念そうに箱を机に置いた。
「いいわ。玲奈には十包を特別に上げる。よかったらお客になってね。日未子はどう?」
久実が訊いた。
「私は次の機会に頂戴。玲奈ほどサプリメントに興味がないから」
「日未子はあまりサプリメントを飲まないの?」
玲奈が訊いた。「あんまりね。ビタミンCくらいかな」
日未子が言った。
「私なんか、毎食後、ピルケースから何種類も取り出して飲むわよ。ビタミンCは勿論、B12、カルシウム、亜鉛、鉄、コエンザイムQ10、セサミン…」
「そんなに! なぜ?」
「なぜって…。不安なのかな?」
玲奈が小さく首を傾げた。
「二十九歳という年齢がサプリメントを飲ませるのよ。諦めて三十歳になってもいいかと思うのだけれども、ちょっと抵抗してみよう。そうしないとどこか満たされないところがある。そういう感じじゃないの」
久実が真面目な顔で言った。
「そう、そう、そういう感じ。効果も期待しているのだけれども、それよりも肌なんかに年齢を感じるのが怖いのよ。サプリメントを飲んでいると、戦っているぞって気持ちになって不思議に張りが出てくる気がするのよ」
玲奈が言った。
「効果は期待していいわよ。うちの製品は大丈夫だわ」
久実が再びセールス・ウーマンの顔になった。
その後も三人で延々とサプリメントと健康の話題で盛り上がったのだ。
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【著者】 江上 剛 (えがみ ごう)
昭和29年、兵庫県生まれ。早稲田大学政経学部卒。第一勧業銀行(現みずほ銀行)入行。広報部次長時代に対応した総会屋事件が、映画「呪縛・金融腐食列島」のモデルとなる。平成15年退行、作家専業に。主な著書に「非情銀行」 「起死回生」「腐蝕の王国(上・下)」など。
(追伸)この「ニッポン・ウーマン」は2005年12月21日発売の「フィナンシャル ジャパン」に掲載されております。
2006 01 11 [16. 小説「ニッポン・ウーマン」] | 固定リンク | トラックバック
日本商工会議所の山口信夫会頭は、年頭所感において、「中小企業が本来もつ活力を存分に発揮できなければ、地域経済の再生も、日本経済の活性化もあり得ない」と訴えた。
良く知られた事実だが、日本企業の九九・七%は中小企業。働いている人の七〇・二%も中小企業だ。
中小企業の悲哀は、何と言っても資金繰り。私も八年前に起業したとき、資金繰り対策に半年以上苦しめられた。銀行はなかなか会ってくれないし、会ってくれてもなかなか貸してくれない。それが現実だ。
無論、新聞記事をみると、各銀行は中小企業貸出に注力していることになっているし、公的資金注入行全体では、この上期に五年振りに純増を記録した。日銀短観でも、金融機関の貸出態度判断DIは「緩い」という中小企業が「厳しい」と指摘する先より増えている。
ところが現場の生の声を聞くと、「宣伝していることと実態は全く別物で、扱いは今も冷たい」「雨の日に傘を貸さずに、晴れの日に傘を貸します」「無関心です」「身勝手です」「審査能力がない」「企業の事業内容を理解していない」という話があふれ出てくる。報道されている内容とは違う事実が浮かび上がってくる。
その理由の一つに、中小企業を一律に扱っているという点がある。通常、「中小企業」は、資本金3億円以下または常時雇用する従業員三〇〇人以下の会社と定義される(卸売業の場合は従業員一〇〇人以下。小売業は五〇人以下。サービス業は一〇〇人以下)。
ゼロから会社を興して八年かけて数十人の所帯をやっと抱えられるようになった私の実感からすれば、従業員が一〇〇人を超えたら、相当立派な「中堅企業」。「中小企業」と呼ぶにはちょっと抵抗感がある。
要するに、「中小企業」と一緒くたにするから実態から乖離するのだ。せめて、中堅企業を含んだ「中小企業」と中小企業と呼ぶには小さい「零細企業」に分けて論じるべきだろう。
総従業者二〇人以下(卸売業、小売業、飲食店、サービス業は五人以下)の先を「零細企業」と定義して、統計を確認してみると、いわゆる「中小企業」の八七%が「零細企業」にあたる。じつは、日本企業の中で最も多いのは、「中小企業」ではなく「零細企業」なのだ。
そういう意味では、中小企業対策ではなく、零細企業対策こそが議論されなければならない。中小企業向けの貸出は増えているのかもしれないが、零細企業向けの貸出がなかなか増えないことこそを問題視すべきなのかもしれない。
零細企業の経営者は営業マンか技術者であり、財務に疎いか、もしくは興味がない。全国紙は読まないし、金融情報も行き届いていない。アンケートの対象にもならないから、なかなか実態がつかめない。
政府系金融機関が一元化される中、国民生活金融公庫の役割も自ずと変わってくると思われるが、その未来に備えるためにも、中小企業対策という視点ではなく、零細企業対策という皮膚感覚が求められている。従業員数でみても、四人に一人は零細企業。日本経済の重要な担い手だ。
そこで提案がある。現職への復帰オプションを付けた上で、官僚の方々にゼロから起業してもらったらどうだろう。机上で政策を検討するより、零細企業に何を為すべきかがきっとみえてくるはずだ。
(追伸)「週刊!木村剛」は、金融経済月刊誌「フィナンシャルジャパン」(年間購読はココ)および「フジサンケイビジネスアイ」(購読希望はココ)とメディア・コラボレーションしています。本日の記事は、「フジサンケイビジネスアイ」に2006年1月9日に掲載したものです。
2006 01 10 [04. 経済政策を語ろう!] | 固定リンク | トラックバック
沖縄に来る前に、日未子は玲奈と久実と三人で歌舞伎座のすぐ近くにあるプロントでしたたか飲んだ。久しぶりに会ったので話がはずんだのだ。
プロントは、昼はカフェだが夜はバーに変わる。モルツ生ビールや焼酎、ウオッカなどアルコール類ばかりでなくパスタなどの料理もだいたい五百円程度だ。それに結構おいしい。店内も健全な雰囲気で女性だけのグループでも気楽に飲めるので日未子たちはよく利用していた。
その時、新製品だと言って久実が持ってきたのが「セルフメディックス・ガンマ」という健康食品だ。
「ローズマリーってラテン語で海のしずくって言うのよ」
久実が、生ビールを片手に話し始めた。もうすっかり健康食品のセールス・ウーマンになりきっている。
「海のしずく? 知らなかったわ。
なぜそんな風に言うのかしら。ローズマリーって緑色でしょう」
日未子が訊いた。
「海辺に多く生息しているのよ。その花が小さくて水色をしているから、そんな名前になったんじゃないかな。
でも海と同じくらいエキスが詰まっているのよ」
久実が身体を乗り出してきた。
「いよいよセールスに熱が入ってきたわね。ちゃんと聞きますよ。私、サプリメントには目がない方だから」
玲奈が、酔ったような目で言った。
「ナガセはね。ローズマリーの研究では世界の最先端を行っているのよ。それに含まれている抗酸化成分がア
ンチエイジング、即ち老化防止に役立つことも発見したのよ」
「確かハンガリーウオーターって世界初の化粧水はローズマリーから作ったって聞いたことがあるわ」
玲奈が言った。
「そんなに話に詳しければ、言うことないわ。これはねローズマリーから作った肝機能を整えるサプリメントよ。とてもいいのよ」
久実は机の上に箱を置いた。その箱には、セルフメディックス・ガンマと書かれてあった。
玲奈が関心ありげに箱を掴んだ。
「本当に効くの?」
「騙されたと思って、これ飲んでみなさいよ。明日、間違いなくすっきりしているから」
箱の中から三包を玲奈が取り出した。
「いいの? 高いんでしょう」
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【著者】 江上 剛 (えがみ ごう)
昭和29年、兵庫県生まれ。早稲田大学政経学部卒。第一勧業銀行(現みずほ銀行)入行。広報部次長時代に対応した総会屋事件が、映画「呪縛・金融腐食列島」のモデルとなる。平成15年退行、作家専業に。主な著書に「非情銀行」 「起死回生」「腐蝕の王国(上・下)」など。
(追伸)この「ニッポン・ウーマン」は2005年12月21日発売の「フィナンシャル ジャパン」に掲載されております。
2006 01 10 [16. 小説「ニッポン・ウーマン」] | 固定リンク | トラックバック
玲奈がバスの中に入ってきた。湯が溢れそうになる。
「湯が溢れる!」
玲奈が両手で湯を掬って、日未子の顔にかけた。
「あっ、やったな!」
日未子が攻撃し返す。玲奈がやり返す。二人の歓声がバスルームに響く。辺りが湯気で煙り始めた。床がずぶ濡れになった。
「玲奈のパジャマもずぶ濡れ」
「私のだってよ。でもここに干しておけば直ぐ乾くわ」
日未子は、玲奈と向かい合って湯船に浸っていた。お互いに足を伸ばすと、玲奈の足が日未子の腰に触れ、日未子の足が玲奈の腰に触れている。
「私、何しにここに来たんだっけ」
「ガンマがないかって騒いでいたわよ」
「そうそう、飲んだ朝は、あのガンマがないと調子が出ないのよ。日未子も飲む?」
「ガンマって久実が販売しているのでしょう?」
吉永久実。ミズナミ銀行に一緒に入行したが、早々に退職して化学品・合成樹脂などの専門商社として有名な長瀬産業に転職した。化学品でも販売しているのかと思ったら、その関連会社のナガセビューティケァという会社で健康食品や化粧品の販売企画をしている。明るくさっぱりとした性格で、くっきりとした目が印象的な、どちらかというと可愛いタイプだ。彼女は、めっぽうアルコールが強い。男性にも引けをとらない。たいてい相手が酔い潰れてしまう。
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【著者】 江上 剛 (えがみ ごう)
昭和29年、兵庫県生まれ。早稲田大学政経学部卒。第一勧業銀行(現みずほ銀行)入行。広報部次長時代に対応した総会屋事件が、映画「呪縛・金融腐食列島」のモデルとなる。平成15年退行、作家専業に。主な著書に「非情銀行」 「起死回生」「腐蝕の王国(上・下)」など。
(追伸)この「ニッポン・ウーマン」は2005年12月21日発売の「フィナンシャル ジャパン」に掲載されております。
2006 01 09 [16. 小説「ニッポン・ウーマン」] | 固定リンク | トラックバック
貸出現場の経済学
つくばエクスプレス効果はない?!
------- 「フィナンシャル ジャパン」1月号掲載
2005年8月、秋葉原に「つくばエクスプレス」が開通しました。それに触発されて、駅の周辺は大規模なオフィスビルが林立する風景へと塗り替えられました。そういう状況ですから、「地価も上昇するだろう」ということで、ひと山あてこんだ町の不動産も少なからずいましたが、今のところそれほど羽振りの良い話は私の耳には聞こえてきていません。
秋葉原から錦糸町の一帯は、地元の人の個人経営による小さな居酒屋などが多いところ。大企業と取引がある会社は完全な少数派です。色よい話が聞こえてこないのは、私のお付き合いが零細企業の経営者に限られているせいなのかもしれません。
家電販売大手のヨドバシカメラが日本最大級の店舗を秋葉原にオープンしました。夜の10時まで開いているので、地元では買い物帰りに一杯ひっかけて帰るお客さまをあてこんでいましたが、どうも帰りの「つくばエクスプレス」の中で、缶ビールとツマミでささやかな祝宴を楽しむだけのようです。
だから、「つくばエクスプレス」の景気押し上げ効果を囃し立てるマスコミの論調にはちょっと違和感がありますね。地元の零細企業の景気まで秋晴れという感じではないですから。絶好調とはいえません。
この背景には、銀行の貸し出し姿勢があります。新聞などでは中小企業向け貸し出しに注力するという書きぶりになっていますが、実態は違いますから。自分たちではやりたくないもんだから、子会社のローンセンターに信金・信組出身者を中途採用して、セールス架電しているだけ。それで経営数値だけ聞いて、コンピュータのモデルで貸し出しの諾否を決めているだけなんです。
結局のところ、大銀行が融資するのは、中小企業といっても「中の上」の企業ばかり。売上高だったら10億円以上で、従業員は100-200人いる立派な中堅企業です。売上高が5億円以下の零細企業にはお声がかからないし、10人未満の従業員の会社には目もくれない。
特に飲食業だと、銀行から「水商売」として嫌われるケースが多いですね。地元の信用金庫も既存債権の回収を優先していますから、なかなか新規に貸し出してくれない。だから、せっかく、景気が上向いても前向きの投資ができないという状況なんです。世の中は景気がたいそう上向いてきていて、お金の巡りも良くなっているようですが、零細企業の多いこの地域の毛細血管にまでは血液が行き渡っていないようです。
それがどうなるかが、今後の景気の勢いを決めるんじゃないでしょうか。
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並木 康浩 (なみき やすひろ) 日本振興銀行 執行役
(追伸)「週刊!木村剛」は、金融経済月刊誌「フィナンシャルジャパン」(年間購読はココ)および「フジサンケイビジネスアイ」(購読希望はココ)とメディア・コラボレーションしています。本日の記事は、「フィナンシャルジャパン」1月号に掲載したものです。
2006 01 08 [13. フィナンシャル ジャパン] | 固定リンク | トラックバック
今年もよろしくお願いいたします、尾花典子です。
お正月に旅行をする方も多いと思いますが、私の家では、元旦は家族が朝からきちんと顔をそろえ、新年の挨拶をし、お節料理でお屠蘇をいただくというのが習慣で、元旦におカネを使うとその年は出費の多い年になるので、絶対に元旦はお買い物をしないという家訓(?)を今でも守っています。
ということで、今年も元旦は朝から思いっきりお酒を飲んで一日中テレビを見てゴロゴロしていました・・・。
今年はお正月休みが少なかったですよね。4日に出社し、まずゴー社長に新年のご挨拶をしました♪
ところが、新年初日から髪の毛がはねていたので、
の 「木村さん~。初日から髪の毛がちょっとはねてますよ♪」
ゴー社長 「えっ、どこ??」
の 「後ろの左側のところですよ。サリーちゃんのパパみたいになっちゃってますよ~。」
ゴー社長 「そんなことを言うと年代がわかっちゃうよ(笑)」
の 「(>▽<;; アセアセ」
いつも微妙に年をごまかしているので、ちょっとピンチでした。
お正月休みで本を読まれる方も多かったようで、ゴー社長の「最新版!投資戦略の発想法」の売行きもちょっとよかったです。
私はテレビを見続けていて、番組が似たようなのが多く飽きてしまったので、GyaOやショウタイムで動画を見ていました♪本当は読まなくてはいけない本とかたくさんあったんですけど・・・・。
ゴー社長も忙しい仕事の合間に新しい書籍の執筆も着々と進めいるようですし、今年も例年どおり、それ以上に忙しくなるかもしれませんから、できるだけ体力を温存して乗り切りたいと思います♪これからもよろしくお願いします(≧▽≦)
2006 01 08 [15. 週刊!尾花広報部長] | 固定リンク | トラックバック
近年、資本市場を分析するにあたって、投資家を生物の集団のように捉える考え方が登場している。具体的には、①投資家の行動は自らの経験に影響される、②集団としての投資家は生存するためには「エサ」が必要であり、③投資家集団の数は「エサ」の需給に影響を与える、といった諸要素を考慮して資本市場を分析する。
(楽天証券経済研究所 客員研究員 山崎元)
現在の株価水準の分析にこのような考え方を適用するとどうなるか。
先ず、投資家集団の「経験」の変化が重要になる。一九九〇年から二〇〇三年にかけての長きに亘るバブル崩壊の弱気相場を経験した時点で、株式投資を経験していた投資家の相当数は、「株式はリスクのあるものだ」、「株式投資は損をし易いものだ」と刷り込まれる経験をしている。
これに対して、その後二年半の時の好調なマーケットと共に経過した時間の経過によって、過去の経験が緩和されると共に、投資家の新旧交代・新陳代謝が進んだ。
仮に株式投資家の平均的な投資家寿命を二五年とすると(プロはもっと短いかも知れない)、二年半分の人口が引退し、二年半分の人口が新たに参入して、一〇%くらい中身が入れ替わっているが、前者は悲観的であり、後者は楽観的だ。
これに加えて、投資家集団全体の経験がこの二年半でリスクへの警戒を解く方向に作用しているし、市場の活況もあって新しい参加者はもっと増えているはずだ。
種としての株式投資家にとっての本源的な「エサ」は投資可能な株価水準であり、投資のチャンスである。
利益の割引現在価値をベースにした理論株価は下記に示した式のように計算される。
一株利益
理論株価= ―――――――――――――――――――
(金利+リスクプレミアム)-利益成長率
※金利が1.5%、リスクプレミアムが5%、利益成長率が1.5%なら、分母は(0.015+0.05)-0.015=0.05となり、理論株価は一株利益の二〇倍になる(PERが二〇倍)。
仮に、金利を一.五%、長期利益成長率を名目GDP並でやはり一.五%と見た場合、たとえばリスクプレミアムが六%ならPERは一六.六倍となる。ここで、リスクに対して楽観的になった投資家がリスクプレミアムを五%に下げるとPERは二〇倍、四%に下げるとPERは二五倍となる。
特にここ半年くらいの利益見通しの上方修正というよりはPERの拡大によって説明されるような株価上昇には、このような投資家集団のメンバー交代とリスク感覚の変化によるリスクプレミアムの縮小が効いていると思われる。
幸い、まだ、集団としての投資家はエサを食い尽くすには至っていないので、これからまだ増える(特に金額が)余地がある。投資の理論的な分析では、リスクプレミアムは安定的というよりも、かなりの振れ幅をもって時間と共に変動するものだと考えるべきなのだろう。
次の問題は、目下のリスクプレミアムの縮小がどこまで続くかということになる。八〇年代のバブルの頃はこれがマイナスまで進み、加えて金融の引き締めで、利益よりも金利の方が優勢になって、いわば兵糧攻めされて株価は維持できなくなった。
個人的には、現在の市場のムードがかなり「バブル的」ではあっても、せいぜい三%くらいまでを限界にしておくのがいいと思うが、本格的なバブルとなるとリスクプレミアムは〇%に向かう。
将来の心配はともかくとして、現在「リスクプレミアムが縮小傾向にあって、まだ縮小する余裕がある」ということが、来年前半にかけて日本株について強気の見方を維持したい理由の一つだ。
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山崎 元 (やまざき はじめ)
1981年東大経済学部卒。三菱商事、住友信託、メリルリンチ証券、UFJ総研など、資産運用関係を専門に12社を経て現職。著書に「ファンドマネジメント」(きんざい)など。
(追伸)「週刊!木村剛」は、金融経済月刊誌「フィナンシャルジャパン」(年間購読はココ)および「フジサンケイビジネスアイ」(購読希望はココ)とメディア・コラボレーションしています。本日の記事は、「フジサンケイビジネスアイ」に2005年12月26日に掲載したものです。
2006 01 07 [14. フィナンシャルi ] | 固定リンク | トラックバック
今週の丸善丸の内本店 壹岐直也副店長がお薦めする本です。
「一問一答 新会社法と金融実務」 CD-ROM付
金融財政事情研究会刊
弁護士法人中央総合法律事務所 編著
定価:2,200(税込)
会社法により金融実務が変わります。代表取締役、取締役会の存在しない株式会社との融資契約はどうすればよいのか? 現券が発行されない株式・社債の担保取得の手続は?
従来の有限会社との取引はどうするのか?
企業への融資、債権管理・保全面での対応に万全を期すことが必要です。
一方、会社法で可能となる種類株式の発行の柔軟化、合併や会社分割等の規制緩和、合同会社の創設などは、M&Aや財務リストラ等への活用による新たなビジネスチャンスが期待されています。
会社法は平成17年6月に国会で成立した新しい法律で、18年5月に施行される予定です。商法における会社の規定と有限会社法、商法特例法を一本化したもので、会社の根本規則を定めています。会社との取引に携わるすべての実務家にとって会社法の理解は必要不可欠です。しかし、会社法は全条文で979条にも及び、施行まで残された時間は多くありません。
本書は、膨大な会社法の条文のなかで金融実務に影響の大きい条項をピックアップし、一問一答形式でわかりやすく解説したものです。時間のない金融実務担当者に対応の指針を示すものとして一読をおすすめします。
(追伸)「週刊!木村剛」は、金融経済月刊誌「フィナンシャルジャパン」(年間購読はココ)および「フジサンケイビジネスアイ」(購読希望はココ)とメディア・コラボレーションしています。本日の記事は、「フジサンケイビジネスアイ」に2005年12月26日に掲載したものです。
2006 01 07 [12. 本のソムリエ] | 固定リンク | トラックバック
新年おめでとうございます、シンコです。 m( _ _ )m
皆さん、年末年始のお休みはいかがでしたか?
昨年に続いて今年のカレンダーも短めのお休みでしたね。
私は、元日と2日は家でゆっくりゴロゴロ。
そして3日は箱根駅伝のゴールの模様を間近で見ちゃいました。
日本振興銀行の本店は、箱根駅伝のゴール地点の目と鼻の先。
亜細亜大学の大逆転優勝もあり、すごい熱気につつまれていましたよ!
写真に写ってる本店にも新しいポスターを貼っていますが、
1月から定期預金の金利がアップしました。 \(^3^)/
10年定期1.2%、5年定期1.0%、3年定期0.6%です。(いずれも年利)
もちろん預金保険の対象ですから、元本保証の商品です。(1,000万円までの元金・利息)
まずは、
日本振興銀行のHPからお申込書をご請求いただくか、
お近くの店舗にお気軽にお立ち寄り下さい。(店舗案内はこちら)
(店頭での現金のお取扱いは致しておりません。
お申込にはお届印・ご本人確認書類等が必要です。)
お問い合わせは 預金専用フリーダイヤル:0120-722-237 まで。
※シンコは架空の人物です。
皆さん、こんにちは。木村剛です。昨年9月9日のゴーログ「IT選挙推進協議会で公職選挙法を改正しよう!」でご紹介しましたが、「公職選挙法を改正し、インターネットを選挙運動に活用することを可能にするための諸活動を行う」ために、「IT選挙推進協議会」が立ち上がっています。ちなみに、発起人は、北川正恭代表(早稲田大学大学院教授)、松井道夫(松井証券社長)、藤田晋(サイバーエージェント社長)、私の4名です。
その中でも活動的なメンバーである松井道夫氏は、経済同友会において「政官討論の会」の委員長を務めているのですが、その会においても「IT選挙の解禁」がテーマとなりました。去る10月27日に討論会が開催されたのですが、その模様は、「政官討論の会」のブログに掲載されています。ご興味のある方は、若手経営者と国会議員約20人が討論した内容をぜひ読んでみてください。
昨年12月31日の朝日新聞でも取り上げられて、「ネット選挙 政治を変える」というタイトルの記事が掲載されていますが、「選挙におけるブログの利用をなんとか実現できるのではないか」という仄かな感触がでてきました。経済同友会の「政官討論の会」では、1月中旬にも「IT選挙の解禁」に関する簡潔な要望書をまとめて、松井道夫委員長から竹中平蔵総務相にその要望書を手交する予定です。
次回の総選挙からは、ブログが利用できるようになり、ブログというメディアが市民権を得ていく第一歩になるとよいのですが・・・。
2006 01 06 [04. 経済政策を語ろう!] | 固定リンク | トラックバック
「ねえ、日未子、ガンマない」
玲奈の寝ぼけたような声が遠くに聞こえる。
「やだぁ、お風呂で眠るなんておじさんみたい」
白いパジャマ姿の玲奈が視界の中にぼんやりと入ってくる。
「日未子、随分、水着の跡がくっきりしているわね。パンダみたいよ」
玲奈が湯に沈んだ日未子の身体を覗き込む。
大きな湯の音を立てて、日未子が身体を起こした。
「玲奈、突然、入ってきて嫌なことを言わないでよ」
「でも本当のことなんだもの」
玲奈は悪びれない。
「あなたはどうなのよ」
日未子が意地悪そうに訊いた。
「私…、見せてあげようか」
玲奈が、にんまりと微笑みながら日未子に顔を突き出す。
「見せてよ」
「いいわ」
玲奈は、鼻歌を歌いだした。パジャマのボタンを一つ一つ確認するように外し始めた。するりと上着を脱いで投げた。白くて形のいい乳房が揺れた。ズボンも躊躇なく脱ぎ捨てた。玲奈が足を抜くと、その場で丸い形になって残っている。素裸だ。裸の身体にパジャマを着ていたのだ。
玲奈は小柄で痩せてはいるが、乳房にも張りがあって女性である日未子から見ても均整の取れた美しいスタイルをしている。透き通るように白く、肌理きめ細かい肌。羨ましい。
「下着着けてないの?」
「着けてないわよ。窮屈でしょう」
「まあね」
「どう? 焼けてないでしょう」
玲奈はショーのようにその場でくるりと身体を回した。バスルームの明かりに映えて、身体が一段と白く輝いている。
「驚いたわ。沖縄で泳いだのが嘘みたい。雪ん子よ」
「当たり前。ちゃんと全身に注意深く日焼け止めをしなくちゃだめよ。真っ黒な顔や身体で男性の前に出られないでしょう」
「そうかな。適当に焼けているほうが健康的でいいわよ。それに愛するためには優しい心さえあればいいわ」
「そんなことはないの。愛されるためには美しい身体と優しい心の二つが必要よ。男はね、女の白い肌に弱いの」
玲奈はもう一度、くるりと回って見せた。玲奈は、男性に好かれるけれどこの白い肌を見せる特定の恋人がいな
かったはずだが…。
日未子は目を輝かせて、
「残念ね。玲奈の白い肌を綺麗ねって言ってくれる人がいなくて」と皮肉っぽく言った。
「言ったなぁ。許さないぞ」
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【著者】 江上 剛 (えがみ ごう)
昭和29年、兵庫県生まれ。早稲田大学政経学部卒。第一勧業銀行(現みずほ銀行)入行。広報部次長時代に対応した総会屋事件が、映画「呪縛・金融腐食列島」のモデルとなる。平成15年退行、作家専業に。主な著書に「非情銀行」 「起死回生」「腐蝕の王国(上・下)」など。
(追伸)この「ニッポン・ウーマン」は2005年12月21日発売の「フィナンシャル ジャパン」に掲載されております。
2006 01 06 [16. 小説「ニッポン・ウーマン」] | 固定リンク | トラックバック
耐震強度偽装問題による被害に関しては、建て替え費用の一部を国が負担することで決着しそうだ。
確かに多額の借金を抱えた上に、一番大事な財産を毀損させられた被害者の心情は察するに余りある。あまりにも杜撰で悪質な手口に対して、許せないという憤りにも強く共感できる。
しかし、顰蹙を買うことを覚悟で疑問を呈したい。
被害者のマンション再建に対して公的資金を投入することは、本当に正しいことなのだろうか。被害者を保護すべきでないなどというつもりはない。しかし、ここで税金投入の事例を作ったら、あらゆる詐欺行為の被害者に対して税金を投入しなかったら、かえってアンフェアになる。
例えば、現在、悪質な外為証拠金取引業者が、金融当局の検挙によって次々とお取り潰しになっている。中には、顧客のおカネを使い込んでしまった事例もあるらしく、少なからぬ投資家においては、本来返してもらえるはずの自分のおカネが全額戻ってこないケースもでているようだ。
もし、建築行政の怠慢で被害者が出たから致し方ないという論理で税金投入が許されるのであれば、外為証拠金取引の被害者に対しても、金融当局の怠慢が原因だからという論理で、税金を投入しなければならなくなる。もっと言えば、泥棒に入られた被害者に対しても、それは警察の怠慢によるものだという論理で、被害者を救済すべきだという風潮になりかねない。
一般市民における詐欺被害を国家がすべて救済するというお話は、とても美しいが、到底可能な話ではない。「小さな政府」を掲げる小泉政権が普段主張している論理とは、全く違う御伽噺がいま白昼堂々とまかり通ろうとしている。
この事件に税金をつぎ込むというのなら、このところ盛り上がっていた「税金が先か、歳出削減が先か?」という議論は、じつは全くの猿芝居だったのだろう。誤解を恐れずに言い切れば、この程度の詐欺事件に税金を注ぎ込む政府が財政再建に対して本気であるはずがないからだ。
そもそも、中越地震や阪神大震災でも住宅被害に税金は投入されていない。家を失ってしまった人々よりも、手厚い補償を支払うことは是認されるのだろうか。あるいは、同じ犠牲者であるホテル業者には補償しなくて良いのだろうか。業者の中には、最悪の場合、潰れてしまう先も出てくるだろうし、夜逃げする経営者も出てくるだろう。
さらに問題なのが、1981年の建築基準法の改正前については、姉歯並みの物件ばかりという事実。そういう古い建築物の居住者が大挙して、国家補償を求め出したらどうするのだろう。国家が制定した建築基準確認制度を信じて騙された人々を救うのだから、国家補償は当然だという主張もあるが、それならば、国家が制定した財務諸表の監査制度を信じて騙されたカネボウの投資家も救わなければアンフェアだ。
今回の事件に税金を投入すると「パンドラの箱」が開く。もっと知恵を出すべきだ。例えば、姉歯マンションについては容積率を5割増に緩和して、土地の価値を上げることを梃子にしながら、民間の知恵と資金で解決を図ってみるというのはどうだろう。一考の価値はあると思う。
(追伸)「週刊!木村剛」は、金融経済月刊誌「フィナンシャルジャパン」(年間購読はココ)および「フジサンケイビジネスアイ」(購読希望はココ)とメディア・コラボレーションしています。本日の記事は、「フジサンケイビジネスアイ」に2005年12月26日に掲載したものです。
2006 01 05 [04. 経済政策を語ろう!] | 固定リンク | トラックバック
まるで映画「アメリカン・ビューティー」の金髪の美少女のようだ。ケビン・スペイシーが演ずる中年のダメ男が、美少女に妄想を抱く、コミカルで、切なくて、残酷な物語。
その映画で一番美しく、残酷な映像が、薔薇の海に身体を横たえながらケビンに微笑む美少女だ。
赤い薔薇はアメリカン・ビューティー。アメリカの家庭で育てられている最もポピュラーな薔薇。薔薇は、ケビンたち男性にとって美少女の象徴なのだ。そして薔薇の花と花びらの一枚一枚は男性にとって女性そのもののシンボルなのだろう。
うっとりと目を閉じる。利洋がヌヴォラブルーのアルファロメオ・アルファ156に乗ってやってくるのが見える。
「アルファはレッドもいいけれど、このヌヴォラブルーが最高だよ。見る角度、光の具合で虹になるんだ。日未子のように変化に富んでいるんだよ」
アルファを語る時、利洋は子供のようになる。日未子について語るより情熱的になるのが悔しい。年齢だけ考えると、美少女に憧れているケビンと同じ中年なのに…。そこが利洋の魅力なのだろう。
利洋が、助手席から取り出したのは、持ちきれないほどの薔薇の花束だ。頬を照れくさそうに薔薇色に染めて、花束を日未子に差し出す。日未子の頬も薔薇色に染まり、甘い香りに全身が包まれる。
薔薇の名前は…、アメリカン・ビューティー。
「ジェーンは幸せかな」
「ええ、幸せよ。恋しているから」
「それはよかった…」
映画のシーンに迷い込み、日未子は登場人物たちと同じ台詞を交わしていた。
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【著者】 江上 剛 (えがみ ごう)
昭和29年、兵庫県生まれ。早稲田大学政経学部卒。第一勧業銀行(現みずほ銀行)入行。広報部次長時代に対応した総会屋事件が、映画「呪縛・金融腐食列島」のモデルとなる。平成15年退行、作家専業に。主な著書に「非情銀行」 「起死回生」「腐蝕の王国(上・下)」など。
(追伸)この「ニッポン・ウーマン」は2005年12月21日発売の「フィナンシャル ジャパン」に掲載されております。
2006 01 05 [16. 小説「ニッポン・ウーマン」] | 固定リンク | トラックバック
あけましておめでとうございます。木村剛です。今年もよろしくお願いいたします。
年初は明るい話題から入りたいと思っていましたが、1月1日の朝日新聞に「木村剛氏が会長 日本振興銀行融資 親族会社に1億7000万円」という記事が掲載され、「山本ケイのサイバープレス」さんから「説明いただきたい」というリクエストをいただいたので、年明け早々不愉快なネタで恐縮ですが、お応えしておこうと思います。
まずは、「情実融資」か否かという議論に入る前に、一般のルールである「アームズ・レングス・ルール」について、ご説明する必要があります。「アームズ・レングス・ルール」というのは、関係者間の取引については、他のお客さまと同等のルールを適用しなければならない、というルールのことです。要するに、エコヒイキするなというルールです。
そして、「情実融資」というのは、その「アームズ・レングス・ルール」を逸脱して、特定の先に対して、有利な条件を提供して融資することを指します。つまり、融資をする際には内規があるわけですが、まず、①内規が「アームズ・レングス・ルール」に則ったものでなければならないほか、②内規の運用に際しては、相手先を公平に扱わなければならないという2点を遵守しなければなりません。
「情実融資」の段階を超えて、過度に有利な条件を提供して融資をしたりしますと、善管注意義務違反になったり、忠実義務違反を構成したりしますし、銀行の利益にならない行為の場合は特別背任罪に問われるわけです。これは、「違法融資」にあたります。
そこで記事に関連して申し上げますと、朝日新聞のインタビューに対して日本振興銀行が正式に答えているように、「情実融資」の事実はありません。「アームズ・レングス・ルール」に則った内規をすべての取引先に対して公平に適用しております。したがって、「違法融資」でもありません。
そのあたり、朝日新聞はプロフェッショナルですから、「情実融資」とも「違法融資」とも書いていません。それなのになぜ大きな扱いにし、あたかも「情実融資」のように読める書き振りになっているのか――何者かの歪んだ意図を感じますが、本来弱者の味方であるはずの朝日新聞が、誹謗中傷を目的とする情報を鵜呑みにし、弱者である零細企業に対して貸し出しを行っている日本振興銀行を叩くためだけの記事を書いたことを悲しく思います。
日本振興銀行のお客さまの50%は年商1億円以下・従業員5人以下の零細企業です。年商2億円以下・従業員10人以下のお客さまでみますと、8割近くを占めています。未だにこれらの企業に対して貸し出しをしているのは、国民生活金融公庫と商工ローンというのが実情で、銀行で常時貸し出しているのは日本振興銀行ぐらいのものです。広告や記事等で「中小企業に貸し出しています」と謳っている銀行のうちいくつかは信用リスクモデルの失敗が原因ですでに撤退してしまいました。新聞各紙は「中小企業に資金が回りはじめた」などと書いているのに、その実態を直接にはほとんど取材していません。
確かに、零細企業が中心となる「ミドル・リスク・マーケット」は本当に難しいマーケットです。日本振興銀行も創業した2004年には手ひどい失敗をしました。それで役員は減棒処分にもなっています。銀行関係者が「日本振興銀行は失敗して、いずれ撤退するだろう」と冷ややかに眺めている気持ちは理解できます。彼らはトライすらしていないのですから・・・。それにもかかわらず、政府系金融機関を統合する際に、「国民生活金融公庫は民業を圧迫している」などと主張しているのですから、実態を日々みている者からすれば少し片腹痛いものがあります。
無論、課題は山積しています。まだまだ努力も必要です。しかし、手ひどい失敗に学んだ日本振興銀行は2005年初頭から徹底的な小口分散に努めました。独自の目利きも働き始めました。その結果、上村社長による優れた指揮の下、12月中の貸出実行件数は750件を突破し、何と半年前の10倍近い月間実行件数を記録しています。2005年度の貸出件数の目標は前年比約5割増の1200件でしたが、すでに2100件をオーバーしました。
世の中に銀行は数多くありますが、半年前と比べて10倍のスピードで貸出件数を拡大している銀行はなかなかないのではないでしょうか。日本振興銀行は、日本で最も成長が速い銀行であるということすら言えると思います(まあ、規模が小さいからなんですが・・・)。
その背景には、拠点展開の成功があります。昨年5月にスタートした支店網の拡充は、毎月1~2店舗のスピードで進展しており、現時点で、神田、神田駅前、秋葉原、新宿、西新宿、高田馬場、渋谷、新橋、高円寺、錦糸町、巣鴨、小岩の12拠点となっております。さらに、この1月には五反田店をオープンさせ、2月には新たに2~4箇所に布石を打つ予定です。
そして日本振興銀行は、従来の銀行のイメージを覆しつつあります。お客さまからいただいたアンケート結果をみると、従来の「銀行」のイメージとして、
「宣伝していることと実態は全く別物で、扱いは今も冷たい」
「雨の日に傘を貸さずに、晴れの日に傘を貸します」
「無関心です」
「身勝手です」
「審査能力がない」
「企業の事業内容を理解していない」
「何事も時間がかかる」
「できれば、銀行抜きで商売したい」
というコメントが寄せられます。その一方、日本振興銀行に対しては、12月分のアンケート結果を見るだけでも、
「一般銀行と違い、良く話を聞いてくれる」
「他行より話しやすく相談しやすい」
「銀行の名前があるが、近づきやすい存在である」
「時間をかけ、できるだけ希望に沿おうという姿勢がみえる」
「お客の立場で考えているというのが伝わった」
「極小の商売にも銀行の目を向けてもらえた」
「対応が暖かく、小企業でも話を聞いてくださる」
「欧米のように経営者を見てくれるところがうれしい」
「すぐに来社してくれた」
「気持ちがやわらぐ」
「審査が速い」
「速くて明快」
「スピーディである」
「中小企業の味方だ」
「こういう銀行を待ち望んでいました」
「こちらも頑張れそうです」
という「感謝のメッセージ」をいただきました。こういうコメントをいただくたびに、「シンドイし、誹謗中傷も絶えないけれども、この銀行を立ち上げてよかった」と実感します。そして、こんなにありがたい商売はない、とさえ思います。お客さまから感謝されながら商売ができる――これは、本当に素晴らしいことです。
日本振興銀行の商売の中心は、なかなか銀行から借りられないお客さまに対して、ノンバンクから借りる場合の半分の金利水準で、しかも原則として担保や第三者保証なしで、スピーディにおカネをお貸しすることです。1件の貸し出しを実行する毎に従業員5~10人の雇用に貢献し、家族を含めて約20人の方々の生活をサポートしたことになります。1日50件の貸し出しを実行したとすれば、たった1日で約1000人の方々の生活を支えることに貢献したことになる。12月に実行した750件は、約15000人の方々の生活を支えることに貢献しています。
日本振興銀行のビジネスは、1日50件の貸し出しを通じて、毎日1000人を救い、毎月新たな15000人の生活を支えるという事業です。すでに2400社にお貸し出しをしていますから、約5万人の方々の生活に日々貢献していることになります。
世の中では「CSR」という言葉が流行っていますが、本質を取り違えているようにも思えます。本当の意味のCSRとは、本業を通じて社会に貢献することだからです。付け刃的に献金をしたり、慈善事業をすることではありません。日本振興銀行のビジネスは、ビジネス自体が「CSRそのもの」なのです。
とはいえ、黒字化してビジネスとして立派に成り立たせない限り、その行為が評価に値しないということも冷徹な事実です。ビジネスは損失を垂れ流しても許されるボランティアではありません。だからこそ、日本振興銀行は何が何でも早期黒字化を達成しなければならない。そのために、ありとあらゆる収益確保のチャンスをモノにする努力が求められています。余資の運用は、その中でも重要な部分を占めているのが実情です。
余資については、安全にかつ確実に金利を稼ぐ手段で運用することを心掛けなければなりませんが、その一方で、できる限り多くの資金を運用に回す必要があります。預金をお預かりして寝かせておくだけでは、利益の嵩上げに繋がらないからです。無論、余資の運用においても、前述したとおり、アームズ・レングス・ルールに則って厳格に実践されなければなりません。そういう枠組みの中で保全策を講じた上で、1億円を超える融資を実行することもあります。
日本振興銀行の事業がお客さまの支持を受けて拡大し成長している限り、外野から何を言われようが、現在の経営方針を貫いて突き進むだけです。お正月なので、大言壮語を許していただけるのであれば、日本振興銀行は、3年目の黒字化というファーストステップをクリアして、2012年に1兆円の金融グループになるというビジョンに向かって、お客さまとともに着実に歩んでいきたいと願っています(ソフトバンクの孫正義氏は、創業時、3人しかいなかったときすでに、「1兆円企業」になることを宣言されたそうですから、その前例に倣えば、許される範囲かと存じます)。
「いまでも中小企業や零細企業に対する貸し出しは滞っている」と銀行を批判する評論家やマスコミは数多くおられますが、本当にそう信じるのであれば、身銭を切って零細企業にお貸しすべきなのではないでしょうか。「言うは易し、行うは難し」と申します。実際、日本振興銀行が前人未到のミドルリスクマーケットに参入して以来、参入する前には分からなかった様々な課題が発生する中を、日々走りながら解決しているというのが実情です。
私は、「評論」とは「理想を実現するために行うもの」だと思っています。「自分ではやるつもりがないけれども、他人の揚げ足をとって満足するもの」だとは思っておりません。リングに立つ者の試練を顧みることなく、リングサイドで机上の空論を唱え続ける「評論家」は最も卑怯な人間の部類なのではないか、とさえ思っております。
「評論」するだけで、世の中が良くなるのなら、とっくの昔に日本はパラダイスになっています。世の中はそんなに甘いものではありません。自らリスクをとり、コストを支払って、ダメージに耐えながらゴールに突き進んでこそ、世の中は変わり得ます。自ら汗をかき、涙に濡れ、血を流してはじめて、世の中は変わっていきます。自らその役割を担う覚悟のない「評論」は、所詮、すべての問題を世の中の誰かの責任に転嫁する「負け犬の遠吠え」に近いものがあります。
私は、私の出来る範囲で、私が信じる理想の実現のために、リスクとコストとダメージを覚悟しながら実践の場に常に身を置いてきました。私は、1998年にベンチャービジネスを自ら立ち上げたときに「貸し渋り」に遭遇し、資金繰りで塗炭の苦しみを半年間味わっています。そのときの実体験は筆舌に尽し難いものがありました。だからこそ私は、日本振興銀行のビジネスは世の中に必要だと信じています。お客さまは「必ずいる」と実感しますし、ビジネスとしても「必ず成り立つ」と確信しています。
日本という国は、本当に度量の狭い国で、新しいことを始める人間に対しては必ず揚げ足取りをはじめるものです。特に誰もやったことのないビジネスについては、その社会的な意義を無視して、暖かく見守ることもなく、「どうせ失敗する」という思い込みで誹謗中傷の雨を降り注ぐものです。
一昨年秋からの私に関する一連の誹謗中傷記事に関しては、いくつか訴訟を提起しており、そのうちの1件が1月末までにようやく結審しそうです。殴られてから一発殴り返すまでに1年以上を費やしてしまいました。法的手段に訴える場合は、法廷の場での様々なやりとりもあり、結審するまですべてを詳細に開示できないことがあることはご理解ください。したがって、冒頭の記事に関しても、現時点で開示できることは、申し訳ありませんがこの程度に限定させていただきます。ただし、「情実融資」でも「違法融資」でもないことは、法廷の場においてもキッチリと立証させていただくつもりです。
いずれにしても、2006年が皆さまのさらなる飛躍の年になることを祈念しております。新年早々、長文で失礼いたしました。
2006 01 04 [07. 銀行はどこへ行く?] | 固定リンク | トラックバック
ギリシャ語のタラサは海、テラペイヤは治療。この二つを合わせた合成語がタラソテラピー。海で癒されるという意味になる。海水や海藻、海泥を使って自然治癒力を高める治療法らしい。
店員の説明によれば、この薔薇色の塩を湯に溶かせばタラソテラピーになると言う。湯の中に塩を一粒ずつ落としていく。手のひらの上にあった時より湯の中の方が、薔薇の赤い色が濃くなったようだ。
地球の七十パーセントは海。人間の七十パーセントは水。海は人間の本当の故郷。この塩はあなたを海に帰し、疲れた心と身体を癒します。随分と大げさな宣伝文句が書き連ねてある。
塩が全て溶けた。そっと足から湯に身体を浸していく。心地よさが指、足首、ふくらはぎ、そして膝、太腿へと伝わっていく。ゆっくりと腰を下ろす。湯が波うちながら日未子の身体を優しく包んでいく。バスの縁に頭を乗せ、全身を伸ばす。褐色でもなく、白くもなくほどよい程度に日焼けした足が投げ出され、目の前で寛いでいる。
水着の跡が白い。あまり跡を付けたくなかった。その部分だけが別の存在のように自己主張をし始めるのが、なんとなく不愉快だから…。
ウエットスーツを着ていたから大丈夫かと思っていたのだけれども、船上でスーツを脱いでから雅行に誘われて泳いだのがいけなかったのだろう。
胸の辺りに視線を落とす。その部分も自分だけは沖縄に来なかったかのような顔をしている。たくさんの湯滴が、乳房の緩やかなカーブを雪ゲレンデのようにして楽しそうに滑っている。
日未子は雪よりも白い。なのに、温かい…。
利洋の言葉がリフレインする。彼の息遣いが耳朶をそっと通り過ぎた。突然、身体の芯から火照り始める。湯のせいではない。利洋を身近に感じてしまったためだ。
湯船に身体ごと沈める。湯の心地よさが、火照りを落ち着かせてくれるだろう。薔薇の甘い香りが鼻腔を優しく刺激する。湯に溶けると、固まりの時より香りが際立ってきたような気がするのは錯覚だろうか。
バスの中が真っ赤な薔薇で埋まっている。薔薇の海に日未子の身体が浮かんでいる。
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【著者】 江上 剛 (えがみ ごう)
昭和29年、兵庫県生まれ。早稲田大学政経学部卒。第一勧業銀行(現みずほ銀行)入行。広報部次長時代に対応した総会屋事件が、映画「呪縛・金融腐食列島」のモデルとなる。平成15年退行、作家専業に。主な著書に「非情銀行」 「起死回生」「腐蝕の王国(上・下)」など。
(追伸)この「ニッポン・ウーマン」は2005年12月21日発売の「フィナンシャル ジャパン」に掲載されております。
2006 01 04 [16. 小説「ニッポン・ウーマン」] | 固定リンク | トラックバック















