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2006.02.28

[木村剛のコラム] 貯蓄率低下と量的緩和の解除

 内閣府がまとめたわが国の貯蓄率をみると、最新の2004年度において2.8%になったという。何と55年振りの低い水準だ。
 これまで貯蓄率は、一時期を除いて10%台で推移し、高度成長期の70年代半ばには、20%を上回っていた。「日本は貯蓄超過国だ」という常識が定着したのも、当然のことであった。

 しかし、いま、その常識は、完全に過去のものとなろうとしている。成熟化に伴って経済が伸び悩み、高齢化が進展する中で貯蓄率は低下傾向を辿っている。2000年度はかろうじて7.6%だったが、年を追うごとに5.1%→4.5%→4.1%→2.8%と低下。じつは、2000年以降は、ドイツやフランスの水準をも下回っている。
 ちなみに、家計の借金漬けが懸念されている米国では、2005年にマイナスの貯蓄率を記録した。じつに72年振りのことという。80年代には平均で9.1%あったのに、90年代は5.2%へ、そして2000年以降は1.7%と低下してきている。
 どうも、日本経済は、米国経済の後を忠実に追っているような印象を受ける。「借金は悪」という旧き良き文化は消失した。多くの若者は、銀行のキャッシュカードの代わりに、消費者金融会社のATMカードを財布の中に入れている。
 諭そうとしたところで、「だって週末なんて、銀行からおろすと手数料取られるけど、消費者金融会社のATMでおろして、1週間以内に返したら手数料ゼロでゼロ金利なんだよ」と逆に反論されてしまいそうだ。
どうやら若者の間では、「勤勉に貯蓄する」という文化は壊れつつあるらしい。実際、両親が健在であれば、衣食住はなんとかなる。フリーターやニートであっても、それなりに生きていけるご時世だ。
 貯蓄したところで、預金金利は雀の涙以下。だったら、株をネットトレーディングした方がいいという気分も分かる。貯蓄率低下の一要因として、ゼロ金利があることは否定できない。
 そういう中で、「勤勉に貯蓄する」方々である、団塊の世代が続々とリタイアし、貯蓄をする側から貯蓄を取り崩す側になってくるから、貯蓄率の低下は今後より顕著となっていこう。
 資金のマクロバランスをみても、その傾向は明白だ。家計部門の資金過不足を見ると、90年代初頭に名目GDPの10%ほどの資金余剰だったが、着実にその余剰幅は縮小。2004年度では1%程度ほどの余剰しか供給していない。
 一方、バランスシートの痛みを癒してきた企業部門は、このところ資金余剰主体として機能してきたが、そろそろ本来の資金不足主体へと回帰しそうな雰囲気がある。じつは、企業のバランスシート調整は、マクロ的には2003年度に終わっており、金融負債の金額自体2004年度には前年度を上回っている。
 そういう状況下で、財政赤字の状態は年々悪化する一方だ。プライマリーバランスが早期にゼロになればよいのだろうが、政府部門は、資金不足主体としてマクロ的に資金を吸い上げつづけるだろう。
 このところ、量的緩和の解除が大詰めに来ていることを示す報道が増えている。いま資金は「ジャブジャブ」だが、いずれ「ジャブ」ぐらいになっていくだろう。今年から来年にかけて、金利情勢には目が離せない。


(追伸)「週刊!木村剛」は、金融経済月刊誌「フィナンシャルジャパン」(年間購読はココ)および「フジサンケイビジネスアイ」(購読希望はココ)とメディア・コラボレーションしています。本日の記事は、「フジサンケイビジネスアイ」に2006年2月27日に掲載したものです。

2006 02 28 [04. 経済政策を語ろう!] | 固定リンク | トラックバック

[週刊!永田町] 二大政党時代のための野党育成策を  <自民党 平 将明>

 永田寿康衆議院議員の予算委員会での爆弾発言で幕を開けた「ガセネタ騒動」は、小泉劇場ならぬお粗末劇場になった。永田議員の予算委員会二回目の質問で言った「ネタ元は怯えている」は、ネタ元でなく自分自身が怯えていたのだということがあの入院でわかった。本日午後に会見が開かれるそうだ。頭を丸めてくるくらいのパフォーマンスをやりかねないが、それだけは止めて欲しい。誰もパフォーマンスなど望んではいない。

 野田佳彦国会対策委員会委員長は昨年の特別国会冒頭「小泉チルドレンはチャイルドシートに座っていろ。」との発言をしたが、三流週刊誌すら相手にしない情報を元に国政調査権を要求するという無茶苦茶なことを言い、民主党自体がまるでお子様政党だったということではしゃれにもならない。
 日本の国の将来のことを考えれば、二大政党が望ましいと私は思う。選択肢のない社会は不幸だ。実際に与党の国会議員になってみて感じることは、あらゆる面での野党との力の格差だ。調査力、政策立案力、人材育成力、組織力等々。だから、正面からの戦いに息切れがし、地力もないのに一発ホームランを狙う連中が増えてくる。
 私のごとき一年生議員が言うのも僭越だが、野党を育てる仕組みが必要だと思う。例えば、資金面で言えば政党助成金の分配方法を大胆に変え、与党に薄く、野党に厚くする。議員一人頭2:1位でも良いのではないか。野党は資金的に厚くなった分で、調査力や政策立案力を充実させていく。野党が強くなれば与党に緊張感が生まれる。本質的な競争をするところに質の向上もあるのだと思う。ただ、今回の問題は資金力以前の精神性の問題だが・・・。
                              衆議院議員(東京4区)
                              平 将明 (自由民主党)


2006 02 28 [11. 週刊!永田町] | 固定リンク | トラックバック

[ブログ小説] ニッポン・ウーマン 第二章 風のささやき(70)

 谷川は四十歳で本店営業部の課長を任されただけあってエリートだ。顔つきは、ガリ勉眼鏡をかけたお坊ちゃんなのだが、すばしこくて抜け目がない。判断も早く、仕事の指示も早い。とは言っても「朝令暮改は世の常」というのが口癖で、上の方針が変われば躊躇なく前言を翻す。

 部下からは全く信頼がないが、上からは全幅の信頼を獲得しているという絶対的に出世するタイプなのだ。
 彼の欠点は、怒鳴るということだ。必ずスケープゴートを見つけては、怒鳴る。こうすることで課員に恐怖心が芽生え、自分に逆らわなくなると考えているのだろう。
 そのスケープゴートが薮内だ。薮内が評価されないと、相対的に中野の評価が上がってくる。谷川はその辺りをよく心得ていて、中野には課の運営などについて相談を持ちかけたりする。だから中野は谷川という人物に好感は抱いていないが、自分を評価してくれているために薮内に対する仕打ちには無関心を装っている。
 「沖縄は良かったな」
 日未子は、空席になっている薮内と谷川の席を見て、呟いた。
 「いつまでも夏休み気分でいると叱られるぞ」
 少し離れたところに座っている神崎が俯いたまま言った。
 嫌な奴。ちんすこう、あげないからね。日未子は、黙って神崎を睨んだ。
 部長の山下利洋はまだ現れない。早朝の会議にでも出ているのだろうか? 日未子は、利洋の机に目をやった。

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【著者】 江上 剛 (えがみ ごう)
昭和29年、兵庫県生まれ。早稲田大学政経学部卒。第一勧業銀行(現みずほ銀行)入行。広報部次長時代に対応した総会屋事件が、映画「呪縛・金融腐食列島」のモデルとなる。平成15年退行、作家専業に。主な著書に「非情銀行」 「起死回生」「腐蝕の王国(上・下)」「円満退社」など。

(追伸)この「ニッポン・ウーマン」は2月21日発売の「フィナンシャル ジャパン」に掲載されています。

2006 02 28 [16. 小説「ニッポン・ウーマン」] | 固定リンク | トラックバック

2006.02.27

[ゴーログ]東証会長は、ご乱心あそばれたか?

 皆さん、こんにちは。木村剛です。「地球の裏からまじめな話~頑張れ日本」さんが「殿、ご乱心あそばされたか??」と、またまたお怒りになっています。今回の怒りの対象は、東証の西室会長殿。その切っ掛けは、以下の読売新聞の記事。

東京証券取引所の西室泰三会長兼社長は21日の記者会見で、東証マザーズ上場のライブドア株について、「ほとんどの株主は株を手放したと聞いている。今、(株主として)残っているのは、投資家という名前の投機家ではないか」と述べ、同社株の売買がわずかな利ざや稼ぎを競う“マネーゲーム”化している現状を批判した。また、西室社長は「(投機的な売買が)目に余る状況であれば、さらに(取引)時間を短縮し、今の1時間を30分にすることがあるかもしれない」と述べ、今後の取引状況によっては、1日1時間に制限しているライブドア株の取引時間を半分に短縮する可能性を示唆した。

 これに対して、「地球の裏からまじめな話~頑張れ日本」さんは、「殿はいみじくも市場と言う公器を任されているご身分ではござらぬのか?」とお怒りになっているわけです。たまたま、シオン・ファンズというグループが「投資目的」でライブドア株を5%以上買っているということもあって、このように指摘していらっしゃいます。

ファンドは一応「投資」と言っているのに対して、殿は現在ライブドア株を売買しているのは投機家である、と仰せられている。いや、別に投資家だろうが投機家だろうがいいんである。そんなことをいちいち殿が世間に向かって吼えてみる必要は全く無いのである。これじゃまるでカジノのルーレットの周りを囲んでいる連中が、そのカジノのオーナーから「お前らは普通じゃないね」って言われているようなもんじゃないの? もちろん普通じゃない人もルーレットテーブルを囲んでいるだろうね。でも普通な人も一攫千金を狙ってテーブルを囲むからあなたのカジノは成り立っているんじゃないのかね? 私しゃ長年証券マンをやってきたけど、その大前提の「場」を提供している胴元の親分自らが、自分のところで扱っている証券に対してこれほどの暴言を吐いた場面は見たことが無いね。

読売も・・・どうしてそれを『同社株の売買がわずかな利ざや稼ぎを競う“マネーゲーム”化している現状を批判した。』ってな方向へ誘導してしまうのだ??・・・この手の株を買うことがマネーゲームだなんて、マスコミは軽薄に批判して、さらに胴元の親分自らそんな無責任な発言をして、そしてそれがちっとも批判されないでそれらを買っている人たちが批判されるなんて、まったく天下泰平だよ。・・・ 

投機的状況が目に余れば取引時間をさらに短縮するって一体何様ですかね。自分のシステム不備を見事にライブドアの社会的反感に乗っかって問題をすり替えて、さらにそこに「投機」って言う今最も世間で忌み嫌われているようなセリフを持ち出してさらに取引時間を短縮して自分のシステム改善への時間稼ぎをしようなんて、余りにも浅薄な手段じゃありませんかね、殿?・・・いやぁ、この発言は本当に驚いて、そんでもってショックでしたよ。これで何が公平ですか、何が平等ですか。キレイごとを言う前にもうちょっと考えたら如何ですかね。・・・言われているのは、取引時間がずれるために、先物と現物の例えば裁定取引に支障が起きたり、或いは正しい裁定が出来ない可能性がある、って事が基本でしょう。・・・ 

 まあ個人的には、火中に栗を拾うことになった西室会長には深い同情を禁じ得ませんが、それにしても、少し口が滑ってしまった感じがありますね。少なくとも、取引時間の短縮に関しては、ライブドアやライブドアショックの問題ではなくて、「東証自身のリスク管理が問われている」という認識は持たなければならないように思います。
 「ひだりtoみぎブログ」さんも、「投機目的に資金が流れてるのは、ライブドア株だけじゃないでしょ。そもそも、魔の30分を作って、投機目的の輩を優遇しているのは他でもないあなたです。それを5月からだなんて。悠長に何を言っているのですか!! 西室さん自身は性善説でかまいませんが、それと仕事を混同されては困るのです」と批判していますが、これらの厳しい評価の中に耳を傾けるべきメッセージが含まれていることに気付くべきなのではないでしょうか。
 最後に、東証の上場に関する叱咤激励のお言葉を紹介して、西室会長の奮起を期待することにいたしましょう。

しっかり仕事をしていただかないと、東証上場なんて、夢のまた夢ですよ。投機をしようとする輩は買うかもしれませんが、純粋に投資をしようと心がけている人は、東証の株なんて恐ろしくて買えないでしょうに。(by「ひだりtoみぎブログ」さん)
私、一証券マンとして本当に良かったと思いますよ、殿の東証が上場を延期したって事がね。これが東証が自ら選んだ最初で最後の大英断とか揶揄されないようにしないと、本当に知りませんよ。これらの事象を海外で見ていると、本当に滑稽ですから~~残念っん!(by「地球の裏からまじめな話~頑張れ日本」さん)


(読者の皆様へ)
kabunyumon

経済評論家・三原淳雄氏との共著「騙されない社会人のための株入門」がDMDJAPANより発刊されました。もうそろそろ書店に並ぶ頃かと思います。
この本はライブドアショックの教訓を学び、チャート分析に頼らない、風説に騙されない株式投資の基本知識をじっくりと解説した入門書です。


2006 02 27 [10. 投資戦略の発想法] | 固定リンク | トラックバック

[ブログ小説] ニッポン・ウーマン 第二章 風のささやき(69)

 「神崎さんはオーバーなんだから。私はパワハラなんてしませんよ」
 日未子は口を尖らせた。

 「あまり黒くなっていないじゃないか」
 菊池鉄平だ。菊池は日未子の一年先輩。明るくて前向きだ。ハンサムで日未子も素敵だなと思う時があるが、惜しむらくは既婚。子供はまだいないが、取引先の女性担当者と去年結婚した。携帯電話の待ち受け画で奥さんが笑っている。いつ画面が子供に変わるのだろう、とからかわれている。
 「気をつけていましたから」
 日未子は答えながらパソコンを起動させる。
 「中野さん、薮内さんは?」
 日未子は目の前に座っている中野に訊いた。中野は三十四歳。仕事は精力的にこなすのだが、外見は極めて老けている。典型的な中年太りになっていて、頭の毛も薄い。ところが独身で、密かに小百合を狙っているという噂がある。日未子が、そのことを小百合に確かめると「嫌だ!」の一言で片づけられてしまった。
 「課長と別室にいるよ。朝から叱られているんじゃないの」
 中野が、厚ぼったい瞼を引き上げるようにして、日未子を見つめた。
 「朝から嫌ですね」
 日未子は顔を顰めた。
 「仕方がないよ。薮内さんは要領が悪いからね」
 中野は、再び書類に目を落とした。薮内一馬は三十六歳。課の次席だ。真面目で我慢強い性格だ。細身で、黒っぽいスーツを着ている姿は典型的なサラリーマンという雰囲気だ。仕事は正確なのだが、手抜きが出来ないため少し遅い。そこをいつも課長の谷川信次に注意される。「遅いのは猿でも出来るぞ」という怒鳴り声が時々課の空気を乱すことがあった。その度に日未子は背中をビリビリと痺れさせて、俯くしかなかった。

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【著者】 江上 剛 (えがみ ごう)
昭和29年、兵庫県生まれ。早稲田大学政経学部卒。第一勧業銀行(現みずほ銀行)入行。広報部次長時代に対応した総会屋事件が、映画「呪縛・金融腐食列島」のモデルとなる。平成15年退行、作家専業に。主な著書に「非情銀行」 「起死回生」「腐蝕の王国(上・下)」「円満退社」など。

(追伸)この「ニッポン・ウーマン」は2月21日発売の「フィナンシャル ジャパン」に掲載されています。

2006 02 27 [16. 小説「ニッポン・ウーマン」] | 固定リンク | トラックバック

2006.02.26

[フィナンシャル ジャパン] 零細企業に変化は起こるか?

  「フィナンシャル ジャパン」3月号掲載 
  貸出現場の経済学より

 新聞などを読んでいますと、「景気が良い」なんて話ばっかりですが、私の周りの中小零細企業にはまだまだ縁のない話のようです。

 大企業の景気回復ムードが中小零細企業に届くまでには、あと1年くらいかかるのではないでしょうか。中小零細企業においても、「景気回復は間違いない」という安心感が広がらない限り、景気全般の動きにはつながらないような気がしますね。だって、安堵の声を聞いたことがありませんから。中小零細企業の立場から見ていますと、景気が良いと言っている大企業もまだまだ慎重。今こそ利益を稼ぎたいということで、結局、弱いところに負担が寄ってきている感じです。
 というのも、私がお話ししているのは、月商で言うと1000万円に届かない零細企業がほとんど。上野や浅草橋近辺や千代田区。千代田区というと「スマートな大都会」という感じがしますが、大通りをちょっと入ると下町です。家族経営でやっているこぢんまりとした零細企業が多いんです。銀行の審査では、「月商1カ月の流動資金を持っていないとダメ」なんていう考え方もあるのですが、実際には、1カ月なんてとてもとても。綱渡りの状態で営業しています。
 最近では、ビジネスローンのような中小企業向けの融資商品がでてきていますけれど、零細企業という毛細血管のところまで血の巡りが良くなってきているかと言えば、なかなかそうだとは言えない状況なのかもしれません。100万円の融資も1億円の融資も手間暇は変わらないので、効率が悪い小口を避けて、大口ばかりに貸したがるという傾向は一朝一夕には是正できないようですから。
 ただ昨秋あたりから、零細企業でもちょっとした変化が起こってきました。年商1000万円から2000万円くらいの小さな会社でも、これからの時代を見据えて商売を始めようという姿勢になってきているんですね。テーマとしては、地球温暖化に対応した環境関連のビジネスが目立ちます。
 例えば、塗料を開発した会社なんですが、部屋の窓ガラスに塗ると夏は涼しく、冬は暖かくなるという発明をするところや、水処理の関係で浄化装置を改善したモノを売り出している人もいます。
 面白いことに、こういう「零細起業家」に多いのが50代くらいの苦労人。いろいろな経歴の人たちがいます。サラリーマンが「脱サラ」して会社を立ち上げ、まず下請けのようなことを始めます。
そこで初めて会社を持つことの大変さを身にしみて体験するんですね。取引先にいじめられて苦しんだり、資金繰りに困ったり。
 そういう経験をした人たちが、「こんなことをずっとしていてもどうにもならない。だったら自分で、他にはないものをやろう」という意識になってきた。どこにでも売っていそうな商品ではなくて、どこにもないオリジナルな商品を自
ら新たに開発していこうという気概がでてきている。
 景気は良くないんですが、そういう中小零細企業の姿を見ていると、逆説的なんですが、「日本経済の足腰はなかなか強いのかもしれないなぁ」なんて思ったりもしています。
(日本振興銀行 秋葉原支店長 土屋啓介)

href="http://www.financialjapan.co.jp/">年間購読はココ)および「フジサンケイビジネスアイ」(購読希望はココ)とメディア・コラボレーションしています。本日の記事は、「フィナンシャルジャパン」4月号に掲載したものです。

(読者の皆様へ)
FJ2006APRIL_Latest
 全国有力書店におきまして、「フィナンシャル ジャパン」2006年4月号は2月21日発売です。
今月の第1特集は、「経営者を見る」投資法に注目し、プロの投資家がどのようにして経営者や企業を選ぶのか、目利き術の特集を組んでいます。
 また第2特集では、今はバブルなのか?――現在の相場環境の検証と本当に自分の財産を守ってくれるナビゲーターとして、どのような「証券マン」が必要なのかについて切り込みました。旧来型の「証券マン」のイメージを変えるような取組みをまとめています。
 特集以外でも、経済評論家三原淳雄氏の語る「ライブドアショックの教訓」、松井証券松井社長の「『デイトレーダー批判』の真相の語る」、石原慎太郎東京都知事の資本主義原論、小泉政権による日本経済の運営術を読む「知らなきゃソンする?『竹中経済学』」などに加えて、好評連載中の澤上篤人氏、編集長木村剛、上場社長による鼎談「上場社長の知られざる悩み」、「スポーツセレブのマネー論」など盛りだくさんです。

2006 02 26 [13. フィナンシャル ジャパン] | 固定リンク | トラックバック

[週刊!尾花広報部長] 100%程度のひんしゅく

 こんにちは、尾花典子です。今週はすごーく疲れました・・。というのは、私のここ1週間の最大の関心事は、あの堀江メール問題のゆくえだったんです。
 

 結果によっては自民党と民主党のどちらかが崩壊の危機だとか、かなりマスコミ報道でも騒がれていただけに、非常に気になってネットや新聞などでウォッチしていたのですが、報道によると結局、「メールの真偽について補強する材料をそろえ切れていない状況」らしく、「永田議員は真実であることを証明すべく努力をしたが、必ずしも現在まで確証を得るところまでは至っていなく、補充する事実が明らかにできていない」ようで、永田議員について「こんなことで議員を辞めてはいけない」という意見もあるとか・・・・・。真偽かわからず、確証も得ていないのにどうして質問をするのか、とか、こんなに大騒ぎになってどうしてこんなことなのか、庶民の私としては、理解不能で頭の中でいろいろなことがぐるぐる回ってしまっています・・・。
 結論としては、もうあまり気にかけるのはやめようっていう感じですが、もし本当に自民党の武部幹事長の息子さんが何も関係していないとすれば、息子さんにとってもひどく迷惑な話ですよね。またこの関係で噂されている「疑い」自体が万が一にもつくられたものであれば、大変なことですよね~。個人的には最近「火のないところに煙はたつ」ことも世の中にはありえるんじゃないかなと思っています。
 といって他のことに気をかけすぎたのか、金曜日に大変なことをしてしまいました!
 朝とおーくの方で自宅の電話が鳴る音がして、ふっと目が覚め、「こんなに早く電話する人だれかしら?」と思い、枕元の携帯電話で時間を確認しようとしたところ、昨日思いっきり充電したはずの携帯電話の電源が入らず、ちょっと嫌な感じがして、リビングの時計を見ると、なんと平日にもかかわらず10時でした・・・。1年半ぶりの寝坊遅刻でした・・・o(*'o'*)o 
 後で聞いたところによると、会社の人が無断で会社に来ないので心配で電話をしてくれたそうですが、つい最近FJチームの人々に「始業時間に遅れる場合はきちんと事前連絡してくださいね!」と念を押していた矢先だったので、非常にバツが悪く、金曜日は反省しきりでした。

ゴー社長もちょっと心配してくださったものの、
ゴー社長 「大丈夫?具合悪いんじゃないの??」
 「いえ、具合は悪くないんです。目覚ましがわりの携帯電話が使えなかったんです・・・。すみません・・・。」
と正直に謝ってみましたm(*- -*)m

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 汚名挽回すべく、とりあえず土曜日のFJインベスターズフォーラムでは、事務局スタッフとして気合をいれてお手伝いしてみました。
 フォーラムではゴー社長の講演もあり、タイムリーな話題に加え、少しだけ古めの小ねた(笑)も披露し、参加者の方の反応はとてもよかったです。

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フォーラムでは投資についてのお話だったので、昨日から書店の店頭に並び始めている三原淳雄先生とゴー社長の共著の内容についてもちょっと触れていました。




☆今週のストレス解消EVENT☆

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 金曜日は遅刻をしてしまったものの、お友だちのお誕生日会があり、20時には失礼してしまいました。
 お誕生日会は以前に「フィナンシャル ジャパン」の編集長のご用達のコーナーにも掲載された『FIORIA』で開催しました♪
ジャグジーのあるお部屋で備付の水着もありましたが、私たちはジャグジーで足湯をしていました[l _ l]

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 掃除や洗濯と比べると断然お料理が好きなのですが、すごく参考になったものの、ジャグジーとお酒とお料理とカラオケに夢中で、他のお料理の写真をとるのを忘れてしまいました・・。

 

2006 02 26 [15. 週刊!尾花広報部長] | 固定リンク | トラックバック

2006.02.25

[本のソムリエ] 「基礎から学ぶSEの金融知識」

今週の丸善丸の内本店 壹岐直也副店長がお薦めする本です。
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「基礎から学ぶSEの金融知識」
土屋清美著
日経BP社刊
2100円(税込)

 金融業界では、「自分の専門についてはすごく詳しいが、ほかの分野はよく知らない」という人が多いように思います。業界や業務のことを体系立てて説明できる人というのが、思いのほか少ないのです。同様に、金融業界でよく使われる用語や概念を広く網羅的に解説した書籍があまりありませんでした。
 本書は、最低限知っておくべきことがコンパクトにまとまった入門書です。
 不良債権処理にメドがついたり、株価が持ち直したりして、金融業界はいよいよ「攻め」の態勢に移行しようとしています。これからは顧客へのサービスという観点を持ち、従来とは異なるビジネスのやり方を考えていくことが急務です。そのためには専門性を高めるだけでなく、業界や市場全体を広く見渡す視点が求められます。
 また、現在の金融業界の業務はコンピュータシステムなしでは成り立たない状況になっており、すべての金融機関の人々にとって、金融システムの基礎知識は必須です。本書はタイトルに「SE(システムエンジニア)の」とついてはいますが、金融業界に携わる多くの人にとって役に立つ内容となっています。


(追伸)「週刊!木村剛」は、金融経済月刊誌「フィナンシャルジャパン」(年間購読はココ)および「フジサンケイビジネスアイ」(購読希望はココ)とメディア・コラボレーションしています。本日の記事は、「フジサンケイビジネスアイ」に2006年2月22日に掲載したものです。

2006 02 25 [12. 本のソムリエ] | 固定リンク | トラックバック

[シンコの日記] ☆新店舗オープン☆

皆さん、こんにちは。シンコです。
トリノオリンピックで、2月23日にフィギュアスケートの荒川選手が、日本人初の金メダルに輝きました\(^^)/

日本振興銀行も、金融業界の金メダルを目指すべく、2月20日に、第17番目の店舗北千住店がオープン致しました!!!
そこで、今回はその新店舗「北千住店」にお邪魔し、赤坂店長に皆様へのコメントを頂きました☆

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こんにちは!!
下町の中小企業の皆様のお役に立てる銀行がオープンいたしました!!
(旧足立区役所前です)
お気軽にご来店ください。
北千住店一同皆様のご来店をお待ちしております!!


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住所 ■ 〒120-0036 東京都足立区千住仲町19-8 太陽生命千住ビル1F
電話番号 ■ 03-5284-1355 FAX:03-3870-0456




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2006年1月~  5年もの定期預金、10年もの定期預金の預金金利をアップ致しました。
現在の預金金利は、
1年もの0.1%、3年もの0.6%、5年もの1.0%、10年もの1.2%
(いずれも年利)です。
低リスクで高利回りの日本振興銀行の定期預金。
是非、ご検討下さい!! (*^_^*)


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※シンコは架空の人物です。


2006 02 25 | 固定リンク | トラックバック

2006.02.24

[ゴーログ]ニュースは作られているのか?

 皆さん、こんにちは。木村剛です。ライブドアによるニッポン放送買収のときも、楽天によるTBS提携のときも、「報道の公共性」などという代物が議論されましたが、果たして「いまのTVに公共性があるのだろうか」という疑問が脳裏にこびりついていました。

それは、どうしても現在のTV番組に「公共性」があるとは思えないからです。客観性があると思えないからです。真実を放送していると思えないからです。じつは、「小株主の徒然日記」さんから、考えさせられる材料をいただきました。是非、「小株主の徒然日記」さんのブログを読み、「KandaNewsNetwork」さんの「テレビ・ニュースの作られ方」を熟読して、考えてみていただけると幸いです。

セグウェイに公道で乗った事で東京拘置所に入った神田敏晶氏のブログを見つけた。東京拘置所入りしたと言えば、鈴木宗男議員だが神田敏晶氏も堀江氏逮捕の直後にはその経験を当てにされ、TVの取材を受けたらしい。

で、今は鈴木宗男議員がメインで神田敏晶氏がでていないのかと言うと・・・そもそも、神田氏の明るい人柄がニュースの演出意図と合わないようだ。東京拘置所に対するポジティブな感想は全てカット。演出意図に合った発言を得るまで何度もリテークが繰り返されたとも。

ニュース映像で演出ってなんだ? 時間の制限で要約するなら解るけど、利用したいのは経歴だけでコメントは演出意図でフィルターにかけられ、ひどいところは編集で捏造とは・・・インタビューの発言を再構成なんて、そのものずばり「やらせ」ではないか。まあ、堀江氏逮捕に対しての街頭インタビューを見てもあきらかに意図的に選択されたように意見がそろっていたし・・・

まさにテレビ・ニュースは造られているようだ。 

(読者の皆様へ)
FJ2006APRIL_Latest
 全国有力書店におきまして、「フィナンシャル ジャパン」2006年4月号は2月21日発売です。
今月の第1特集は、「経営者を見る」投資法に注目し、プロの投資家がどのようにして経営者や企業を選ぶのか、目利き術の特集を組んでいます。
 また第2特集では、今はバブルなのか?――現在の相場環境の検証と本当に自分の財産を守ってくれるナビゲーターとして、どのような「証券マン」が必要なのかについて切り込みました。旧来型の「証券マン」のイメージを変えるような取組みをまとめています。
 特集以外でも、経済評論家三原淳雄氏の語る「ライブドアショックの教訓」、松井証券松井社長の「『デイトレーダー批判』の真相の語る」、石原慎太郎東京都知事の資本主義原論、小泉政権による日本経済の運営術を読む「知らなきゃソンする?『竹中経済学』」などに加えて、好評連載中の澤上篤人氏、編集長木村剛、上場社長による鼎談「上場社長の知られざる悩み」、「スポーツセレブのマネー論」など盛りだくさんです。

2006 02 24 [04. 経済政策を語ろう!] | 固定リンク | トラックバック

[ブログ小説] ニッポン・ウーマン 第二章 風のささやき(68)

 「ちんすこうよ」
 日未子は言った。

 「沖縄の代表的なお菓子ですね。私、大好きです」
 小百合は微笑んだ。
 「良かった。お土産というとそんなお菓子しか思いつかなかったの」
 「私も沖縄に行きたいな」
 「夏休みはどうするの?」
 「私、九月に取ります」
 「えっ、この暑い夏を休みなしで乗り切るわけ?」
 「頑張ります。夏休みシーズンを外す方が断然安いんですよ。それで香港に行こうかなと思っています」
 「香港? いいわね。独身はいつでも休むことが出来るというのがいいけど…。さすがに私は九月という期
末月に休むと叱られるわね」
 日未子は、ぺろりと舌を出した。
 「おはよう。日未子、沖縄は良かったか? いい男はいたのか?」
 神崎隆三が書類から顔を上げた。
 「それってセクハラにならないの?朝から嫌ね」
 「日未子にセクハラって言われたくないね。いつもパワハラされている身になってみろよ。ずっと沖縄に行ってくれていたらと思うよ、本気でね」
 神崎は、日未子と同期。独身だ。仕事は出来るのだが、ちょっと嫌味なところがある。同期だからだろうか、日未子をライバル視した言動が見られるのだ。日未子にしてみればライバル意識など持っていないので、彼の言葉が心に障ることがある。
 営業部には一般職と総合職という職種の区別がある。同じ女性でも日未子が営業担当なのに対して小百合が補助的な事務を担当しているのは、職種によるものだ。だが、総合職同士では男女の区別なく仕事を担当する。 そのため日未子と神崎は昇格・昇進でライバルになる。今のところ同じような序列ではあるが、いつ日未子が上司になってもおかしくない。
 その思いが「パワハラ」、すなわちパワーハラスメントという権力による苛めなどという言葉になったのだろう。

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【著者】 江上 剛 (えがみ ごう)
昭和29年、兵庫県生まれ。早稲田大学政経学部卒。第一勧業銀行(現みずほ銀行)入行。広報部次長時代に対応した総会屋事件が、映画「呪縛・金融腐食列島」のモデルとなる。平成15年退行、作家専業に。主な著書に「非情銀行」 「起死回生」「腐蝕の王国(上・下)」「円満退社」など。

(追伸)この「ニッポン・ウーマン」は2月21日発売の「フィナンシャル ジャパン」に掲載されています。


2006 02 24 [16. 小説「ニッポン・ウーマン」] | 固定リンク | トラックバック

2006.02.23

[ゴーログ]格差社会を嘆くだけで良いのか?

 皆さん、こんにちは。木村剛です。「日本は、格差社会になっているか否か」という議論が目立っている今日この頃ですが、世界に開かれた社会なのであれば、世界各国との競争に晒されているという前提で議論すべきだろうと思います。

国内の格差をどうのこうのと評価する前に、海外に対する日本国の競争優位をどのように確立するかということを見定めて、適切な手を打つことを考えなければならないのではないでしょうか。国内における格差解消に注力した結果として、世界の競争において格差をつけられ、日本全体として没落していくようでは前途が危ういからです。ちなみに、「流転: Return to Forever」さんは、以下のように指摘しています。

既に日本は、超競争社会に突入している。東には、戦争のようなビジネスを仕掛けるアメリカ。西には、資金と人材の集中で、日本の立ち上げた新規ビジネスのお株を奪う韓国・台湾。日本の企業・人は、 グローバルな超競争社会で生き抜く気構えはできているのだろうか? そういう事態を知ってか知らずか、日本の若者はあまりにも無防備過ぎる。

例えば アジアの歴々の国。若者は英語や日本語を必死になって自前で勉強している。会社に入ってからも夜間学校・土曜学校に通ったりして自分を高めている。アメリカの若者も昔のような、のほほんとしているやつは、少なくなった。企業自身が求める人材の基準が厳しくなったからだ。日本以上に労働の層別階級が明確で、良い仕事に就くにははっきりした自己セールスが必要である。何せ単純労働・サービスには、メキシコ人・ヒスパニック系等ことかかない。

日本の企業もはっきりそのような自己研鑽ができる人材のみを求めている。なにせ従来の社内教育は古臭く役に立たない。自分のセンスで必要な知識・知能を求めて自ら動く必要がある。

 私は、日本が現状のままなのであれば、十数年後に中国や韓国の後塵を拝すことがあり得るのではないかと懸念しています。また、少子高齢化というトレンドを冷徹に見つめた場合、異論はあるでしょうが、移民政策を真剣に考えるべきときがくると思います。
そのときに備えるのであれば、全体のレベルを引き下げて格差をそろえるのではなく、全体のレベルを引き上げることに精力を費やすべきだと思います。日本は、日本一国だけで存立し得ないのですから。


(読者の皆様へ)
FJ2006APRIL_Latest
 全国有力書店におきまして、「フィナンシャル ジャパン」2006年4月号は2月21日発売です。
今月の第1特集は、「経営者を見る」投資法に注目し、プロの投資家がどのようにして経営者や企業を選ぶのか、目利き術の特集を組んでいます。
 また第2特集では、今はバブルなのか?――現在の相場環境の検証と本当に自分の財産を守ってくれるナビゲーターとして、どのような「証券マン」が必要なのかについて切り込みました。旧来型の「証券マン」のイメージを変えるような取組みをまとめています。
 特集以外でも、経済評論家三原淳雄氏の語る「ライブドアショックの教訓」、松井証券松井社長の「『デイトレーダー批判』の真相の語る」、石原慎太郎東京都知事の資本主義原論、小泉政権による日本経済の運営術を読む「知らなきゃソンする?『竹中経済学』」などに加えて、好評連載中の澤上篤人氏、編集長木村剛、上場社長による鼎談「上場社長の知られざる悩み」、「スポーツセレブのマネー論」など盛りだくさんです。

2006 02 23 [04. 経済政策を語ろう!] | 固定リンク | トラックバック

ニッポン・ウーマン 第二章 風のささやき(67)

 「まあね…。でも勝負土産はないの?」
 「勝負土産?」

 「これぞっていう人にあげるお土産よ」
 「ないわよ、そんなの。お土産はもらうものよ! お客様をお土産で釣ろうなんて魂胆が浅ましいわよ」
 日未子が笑って言った。
 「言ったわね!」
 玲奈が笑って、拳を振り上げた。
 「じゃあね! またね」
 日未子は、手を振ってエレベーター方向に急ぎ足で向かった。玲奈も手を振った。玲奈は一階が仕事スペース。日未子は三階だ。営業部のフロアに到着する。久しぶりに来ると空気が新鮮で、なんとなく緊張する。日未子が属する営業三課の課員たちはもう席について仕事をしている。時計を見る。午前八時二十分。休み明けはもう少し早く来るべきだったと少し後悔する。
 「おはよう」
 日未子は事務を担当している筒井小百合に声をかけた。
 「おはようございます」
 小百合は快活に返事をした。彼女は二十四歳。短大を卒業して、営業担当者の事務を補助する仕事をしている。まだ幼さが残るような顔立ちで、性格も穏やかなため、営業担当者から人気がある。勿論日未子にとっても課の中で唯一の年下だ。
 「これ、お土産よ。残業の時、みんなに配ってくれない?」
 日未子は、彼女にビニール袋に入った土産を渡した。
 「沖縄に行っておられたのですよね。ありがとうございます。中身は何ですか?」
 小百合は、ビニール袋を覗き込んだ。
 

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【著者】 江上 剛 (えがみ ごう)
昭和29年、兵庫県生まれ。早稲田大学政経学部卒。第一勧業銀行(現みずほ銀行)入行。広報部次長時代に対応した総会屋事件が、映画「呪縛・金融腐食列島」のモデルとなる。平成15年退行、作家専業に。主な著書に「非情銀行」 「起死回生」「腐蝕の王国(上・下)」「円満退社」など。

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2006 02 23 [16. 小説「ニッポン・ウーマン」] | 固定リンク | トラックバック

2006.02.22

[ゴーログ]やっぱり納税者には感謝してほしい!

 皆さん、こんにちは。木村剛です。「お金持ちになりたいひとへ」さんから、昨年6月28日のコラム「納税者に感謝の意を」に対してトラックバックをいただきました。

なんでこの国は儲けるとほめられなくて、 税金納めても「ありがとう。」といわれないで さも「出すのが当たり前だ。」的な話になるのでしょう? やっぱりひがみだとおもうけどなあ。

 今でも、このコラムを書いたときの気持ちは変わりません。税金を払って日本国に奉仕したいという思いはありますが、それに対して感謝を示してほしいと思うのです。民間企業であれば、お金をいただいているお客さまに感謝するのは当たり前です。それは、前線でお客さまと接している営業マンだけではなくて、バックオフィスを預かっている人間も同じです。だって、給料の原資は、お客さまからの収入なのですから。
 そうであれば、タックスイーターである限り、タックスペイヤーである納税者に対して、常に感謝すべきです。まかり間違っても、「俺たちが面倒見てやっているんだから、お前らが税金を払うのは当たり前だ」という考え方をすべきではないと思います。増税ムードが広がっているだけに、そして冷静に財政事情に鑑みれば増税せざるを得ないだけに、納税者に感謝してもらいたいと思うのです。
 前年に増税したのに、今年赤字になったために潰れてしまう企業もあるのです。他の国だったら、前年に納めた税金を還付してもらって生き延びることができたにもかかわらず、破綻してしまう企業は厳然たる事実として存在しているのです。お上の方々には、売り上げを上げて、利益を出し、納税することが如何に大変なことなのか――是非、ご理解いただきたいと思います。ご理解いただけない方は、是非、一度起業していただきたい。そうすれば、嫌でも分かりますから。

(読者の皆様へ)
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 特集以外でも、経済評論家三原淳雄氏の語る「ライブドアショックの教訓」、松井証券松井社長の「『デイトレーダー批判』の真相の語る」、石原慎太郎東京都知事の資本主義原論、小泉政権による日本経済の運営術を読む「知らなきゃソンする?『竹中経済学』」などに加えて、好評連載中の澤上篤人氏、編集長木村剛、上場社長による鼎談「上場社長の知られざる悩み」、「スポーツセレブのマネー論」など盛りだくさんです。

2006 02 22 [04. 経済政策を語ろう!] | 固定リンク | トラックバック

[ブログ小説] ニッポン・ウーマン 第二章 風のささやき(66)

 皇居のほとりに堂々と聳え建つのがミズナミ銀行本店だ。日未子は、朝の空気を吸い、深く呼吸をする。
歩みは止めない。たくさんの人が流れるように建物の中に吸い込まれて行くからだ。その流れに棹さすわけにはいかない。

 「今日から、仕事モードに切り替えるのよ」
 日未子は、自分自身に呟く。
 「日未子、おはよう」
 この声は玲奈だ。
 「玲奈!」
 日未子は振り向いた。玲奈の笑顔があった。
 「なに深刻な顔してるの?」
 玲奈が笑う。
 「今日から仕事モードに頭を切り替えているのよ。うまくいかないけど」
 「ああ、嫌だな。休みが終わり、仕どうして休みが続いてくれないのかな」
 「休みが続くってことは、失業ってことじゃないの!」
 「そうね。仕方ない。また次の休みのために働きますか」
 玲奈は陽気に言い、通用口の警備員にも気さくに挨拶して通って行く。
 「玲奈は、とても楽しそうよ。仕事に来るのが…」
 「これよ」
 玲奈は沖縄土産の入った袋を高く掲げた。
 「お土産?」
 「泡盛なんだけどね。お客様に持って行くのよ。沖縄から帰って来たら、大口の契約をするって言われているの よ」
 「それでお土産持参で行くのか!大変ね」
 「日未子は?」
 「私は、これね…」
 日未子も土産袋を見せた。中身は「ちんすこう」という沖縄のビスケットみたいなものだ。
 「ちんすこう?」
 「営業課のみんなで食べるのにはこれが一番でしょう?」


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【著者】 江上 剛 (えがみ ごう)
昭和29年、兵庫県生まれ。早稲田大学政経学部卒。第一勧業銀行(現みずほ銀行)入行。広報部次長時代に対応した総会屋事件が、映画「呪縛・金融腐食列島」のモデルとなる。平成15年退行、作家専業に。主な著書に「非情銀行」 「起死回生」「腐蝕の王国(上・下)」「円満退社」など。

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2006.02.21

[木村 剛のコラム] 零細企業にお金は回るか?

 新聞を読んでいる限り、中小企業向けの融資は、ふんだんに出ているような印象を受ける。景気回復を背景に銀行が融資量を競い始めたというニュアンスの記事も目にするようになった。日銀の貸出動向調査によると、二〇〇六年一月末の貸出残高は統計開始(二〇〇一年一月)以来はじめて前年同月を上回ったという。

 しかし、銀行からふんだんに資金が出ている中小企業は上澄み部分。中堅企業と呼んだほうがよい企業のケースが多い。そういう企業だと、競争過多で、信じられないような低金利がオファーされることもある。
 とはいえ、その他大勢の零細企業は、未だに銀行貸出の埒外だ。10人以下の小企業だと、国民生活金融公庫とノンバンクしか相手にしてくれない。
 ミドルリスクマーケットと言えば、聞こえは良いが、詐欺リスクと日々戦う熾烈な戦場でもある。無担保貸出は借入詐欺と紙一重。性善説では語りきれない鉄火場がそこにある。
 信用リスクモデルなど何の役にも立たない。モデルの癖を見破られて、詐欺師軍団から集中砲火を浴びる宿命だ。実際、一部のメガバンクは、モデル審査を売り物とした中小企業貸出から密かに撤退した。火傷に気が付き、体裁に構っていられなくなったのだ。
 このため、ミドルリスクマーケットは、これだけジャンブジャブの金融環境にあっても、資金のダブツキ感がない。保証協会に頼ろうにも、昔と違って余裕がないから、審査が厳格化している。これからは国民生活金融公庫が縮小することになるから、さらに資金へのアクセスは細っていく。
 そんな中、ダメ押しとなるニュースが流れた。1月13日、最高裁で利息制限法が定める貸出金利の上限15%以上の金利について、「事実上、強制されて支払った場合、特段の事情がない限り、無効」とする判決が出たのだ。
 貸出金利の上限を規制する法律は二つ。ひとつは利息制限法で、貸出金利が15%(100万円以上)を超えてはならないというもの。もうひとつは出資法で、29.2%の金利までなら刑事罰の対象にはならないと定めている。
 借り手が自分の意志で超過金利分を支払った場合には適法とされてきたから、ほとんどのノンバンクは「グレーゾーン」と呼ばれる15%~29.2%の金利帯で零細企業に貸し出して儲けてきた。
 しかし、前掲の判決をきっかけに、利息制限法を超える貸出金利部分については訴訟が提起されるだろうし、金融庁も法令の運用を厳格化する方針と聞く。
 つまり、ノンバンクによる零細企業への貸出が滞る可能性が高まっているのだ。じつのところ、この影響は、ノンバンクだけにとどまらない。信販やカード会社もグレーゾーンで貸出をしているし、一部の銀行でも「カードローン」という形態でキャッシング・サービスを提供しているが、貸出金利が28%だったりする。
 今夏にかけて、貸金業法の改正が議論される。上限金利は大きく引き下げられるかもしれない。金融業界の勢力地図は淘汰と再編で大きく変わっていくだろう。
 中小企業貸出の上っ面を見ていても何も分からない。零細企業の貸出マーケットは、いま静かに激動の時代を迎えつつある。


(追伸)「週刊!木村剛」は、金融経済月刊誌「フィナンシャルジャパン」(年間購読はココ)および「フジサンケイビジネスアイ」(購読希望はココ)とメディア・コラボレーションしています。本日の記事は、「フジサンケイビジネスアイ」に2006年2月20日に掲載したものです。

2006 02 21 [04. 経済政策を語ろう!] | 固定リンク | トラックバック

[ブログ小説] ニッポン・ウーマン 第二章 風のささやき(65)

 「アルファロメオ野郎さ」
 雅行は、目を逸らした。
 「山下さんのこと?」

 日未子は訊いた。ひろみは黙って赤ワインの満たされたグラスを揺らしていた。
 「他に誰がいる?アルファロメオに乗って、日未子を誘うような奴は…」
 「山下さんのことは何でもないわ。雅行に関係ないわ。単なる優しくて頼りがいのある上司よ」
 日未子は、怒ったように言った。
 「お優しいお気持ち? ぷっ、馬鹿な! まるで危うい目に遭ったことのない小娘の言い草だ。そのお優しいお気持ちとやら、お前、本当に信じておるのか? よし、それなら教えてやる。自分は赤ん坊だと思うがよろしい。贋金でしかない、その優しいお気持ちとやらを、本物の金と思い込んでいる始末なんだから。もっと自分を高く値踏みして、大事に優しく扱うがよい。さもないと――こう洒落のめしてばかりいたら洒落馬も、息切れしてしまうが――お優しい馬鹿娘をもって馬鹿をみるのは、このわしだからな」
 雅行は、突然、Gパンのお尻のポケットから岩波文庫の赤本『ハムレット』を取り出して読み始めた。シェイクスピア原作、野島秀勝訳だ。場面は、デンマーク王に仕える国務大臣ポローニアスが自分のかわいい娘、オフィーリアにハムレットとの交わりを諫める場面だ。
 「帰ろうか、ひろみちゃん」
 日未子は言った。ひろみは頷いた。
 「私、余計なおせっかいをしたみたいですね」ひろみは小さく舌を出した。
 「影? そうとも、みんな影法師さ、一時の気まぐれだ」
 雅行は、まだポローニアスの真似をしている。雅行も酔ったのだろうか。事情のわからない客からまばらな拍手が起きた。
 日未子は外に出た。
 「日未子さん、海の香りがしませんか」
 ひろみは目を閉じ、両手を頭の上で合わせ真っ直ぐに天に向かって伸ばした。そして左右に弧を描くようにゆっくりと広げた。呼吸を始めたのだ。ひろみの息を吐く長い音が聞こえる。
 「風が気持ちいいわね」
 日未子も両手を広げて深く息を吸い込み、そして出来るだけ長く吐いた。すると不思議なことに何もかもが混沌としていた心の中が徐々に整い始め、いつかきっと素直になれる、そんな気がしてきた。
 「なんだか走りたくない?」
 日未子はひろみに言った。
 「じゃあ、マンションまで駆け足ですよ」
 ひろみが微笑んだ。
 「負けないわよ」
 「負けません」
 「位置について、よーい、ドン」
 日未子が叫んだ。思い切り地面を蹴った。身体が宙に舞う。頬が風を切った。

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【著者】 江上 剛 (えがみ ごう)
昭和29年、兵庫県生まれ。早稲田大学政経学部卒。第一勧業銀行(現みずほ銀行)入行。広報部次長時代に対応した総会屋事件が、映画「呪縛・金融腐食列島」のモデルとなる。平成15年退行、作家専業に。主な著書に「非情銀行」 「起死回生」「腐蝕の王国(上・下)」「円満退社」など。

2006 02 21 [16. 小説「ニッポン・ウーマン」] | 固定リンク | トラックバック

2006.02.20

[ゴーログ]ガセネタの流布には巨額賠償を!

 皆さん、こんにちは。木村剛です。ホリエモンが武部自民党幹事長の次男に対して送金したか否かが話題になっていますが、言論の自由とはいえ、他人の尊厳を大きく傷付けることを根拠もなしに流布した場合には厳しく罰せられるべきではないかと感じます。

 無論、その「罰せられる」というリスクを冒してでも断罪すべきことについては、断固として公言すべきですが、断罪する方々にはその程度の覚悟は求めたいと思います。モノ書きとして、私はその覚悟を持って発言するようにしていますし、そういう覚悟をしなければならないことしか断罪しないように心掛けています。
 しかし、現実はといえば、噂を聞きつけて裏も取らずに記事にしてしまうマスコミの如何に多いことか。ロス疑惑の三浦氏や、松本サリン事件や、野村サッチーの例を挙げるまでもなく、その手の報道による被害者は後を絶ちません。私は「公言する意気や良し」と考える立場です。しかし、それが誤報だった場合には「厳罰を甘受すべき」です。叩かれた方のダメージは、思いのほか重いのです。一度、体験すれば嫌になるほどわかります。
 その点で、今回の武部幹事長のケースでいえば、「公言する意気や良し」というニュースではあると思います――もしも、事実であれば。少なくとも、他人を誹謗中傷し回復できないダメージを与える可能性がある以上、事実と信ずるに足る確証を公開できることが必要であると思います。
 他人を叩く以上は、自分も叩かれる覚悟をする――私は、それが最低限の仁義だと思います。そういう意味でいえば、名誉毀損に関する日本の損害賠償は格段に安いといわざるを得ません。私の場合、1年以上の裁判を経て、週刊現代から500万円の慰謝料をいただく判決をもらいましたが、500万円では到底癒されない心の傷が残ります。
 だからこそ、永田議員には「事実に信ずるに足る確証」を公表していただきたいと思います。誹謗中傷された側が「ない」という証明をすることは、いかなる場合も難しいものです。どう考えても、立証責任は「叩く側」にあります。もしも、「叩く側」に立証責任がなかったら、叩き放題ではないですか。叩くだけ叩いておいて、「100%シロとはいえない」とか「クロの可能性は否定できない」ということで許されるのであれば、叩いた者勝ちになってしまいます。マスコミにおいて公表するポジションを得た人間が不当に優位に立ってしまいます。それはフェアではないと思うのです。
 名誉毀損の損害賠償は1億円程度まで認めるべきです。少なくとも数千万円にまで引き上げるべきでしょう。最高で1000万円程度では抑止力になりません。「1000万円以上、利益が出ているからいいや」ということで、「売らんかな」という発想だけでかかれる誹謗中傷記事はなくならないからです。
 「微妙に日刊?田中大介」さんや「くまさんの自立」さん、そして「Hardcoded」さんや「のり子の煩悩」さんは、「メールヘッダーをディスクローズせよ」と指摘していますが、私もその程度は開示すべきだと思います。「信用できる人から噂を聞いたから、真実だと思う」というだけではあまりにもナイーブです。
 このままだと、民主党はガセネタで誹謗中傷するいいかげんな政党だと思われてしまうでしょう。なんと言っても、一方的な噂しか聞いていないのに、国会のネタにしてしまう議員があまりにも多い。法律の勉強をまともにしないで、「目立てばいい」と思って質疑に立っている議員が多すぎます。このままでは、イエローペーパー並みだと思われてしまうのではないでしょうか。だからこそ、永田議員にはキッチリと立証していただきたいと思います。それが事実なのであれば、公言する意義は大いにあるのですから。

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2006 02 20 [08. メディア/広告の将来を占う] | 固定リンク | トラックバック

[ブログ小説] ニッポン・ウーマン 第二章 風のささやき(64)

 「雅行、ひろみちゃん…」

 二人が日未子を振り向く。そして微笑んだ。二人は肩を寄せ合って日未子を見つめている。日未子の心の底にざわざわとした風が起き、それはやがてくるくると舞いだし、小さな竜巻になった。つい先ほどひろみが雅行にキスをしたときに日未子の心に起こった竜巻と同じだ。なぜ、雅行がひろみと仲良くするだけで、心がコントロールを失うのだろうか。 まさか雅行に特別な感情を抱いているのだろうか。日未子は自分の心が理解できなくて、両手で胸を押さえ、うずくまった。
 「日未子、大丈夫か」
 雅行が、肩を揺すった。
 「ありがとう」
 日未子は、目を開けた。
 「突然、カウンターにうつ伏せになるんだもの。驚いたよ」
 「酔ったのかしらね。珍しく…」
 日未子は、両手で頬を撫でた。少し熱い。
 「私が、雅行さんのことを追及したから日未子さんの中でアルコールの巡りが急に良くなってしまったのでしょうか」
 ひろみが笑った。
 「そうよ。ひろみちゃんが変なことを言うからよ」
 日未子が眉根を寄せた。怒っているわけではない。顔は笑っていた。
 「ひろみちゃんの言ったこと、全く当たっていないというわけでもない」
 雅行が少し怖いような真面目な顔で日未子を見つめた。
 「どうしたの、雅行。真面目になって…」
 日未子は少し警戒気味に訊いた。
 「僕自身の日未子に対する気持ちがどんなものかは、まだはっきりとはわからない。しかし今日、ここで出会ったのは、僕がいつも日未子のことを考えている証だとは思う。それは気がかりなんだ。日未子とあいつのことがね」
 雅行は言葉を強くした。
 「あいつって?」
 日未子は、訊き返した。どういう答えが返ってくるかは分かっている。しかし訊き返してしまう自分がとても嫌だ。自分の口からは、その名前を出したくない。出せば否定ができない。でも雅行から出されれば否定ができるかもしれない。
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2006.02.19

[フィナンシャル ジャパン] 子育てと経済政策の類似点

 「フィナンシャル ジャパン」3月号掲載 
 伯楽諫言より

 2005年の出生数が死亡数を下回ったことが判明した。
 要するに、人口が前年を下回ったわけだ。これまで聞き流されてきた『少子高齢化』という人口現象は、これから本格的な経済事象として、私たちの生活に少なからぬ影響をもたらすことになるだろう。
 

 そこで、「育児におカネがかかりすぎる」とか「仕事と育児の両立が難しい」という解説の下で、少子化対策が実施されていく。実際民間保育所の運営費を賄うために3000億円近い予算が組まれたし、小学校3年生までだった児童手当も小学校六年生まで支給されることになり、総額は9000億円へと拡大するとか。
 反対というわけではない。児童手当や育児休業手当の対GDP(国内総生産)比は1%の半分にすぎず、北欧諸国の3~4%と比べれば少ないから、猪口邦子少子化担当相が「少子化対策を改めて抜本的に強化しなければならない」と力説するのもわかる。ただ、粗雑な議論が先行しがちであることについては危惧を覚える。
 経済政策は、国民の幸福を増すために実施されるもののはず。したがって、「幸福とは何か」という哲学論争を避けて通れない宿命にある。現在は、一律に決することができないため、便宜的に「成長してパイが増えることは、全体として幸福を増進する」という仮定の下にマクロ経済政策が遂行されているにすぎない。
 このため、政策担当者は常に「本当の幸福」との乖離を自問自答しながら、政策を遂行することが求められる。したがって、「子供が増えなければ、将来のGDPが減る」とか、「将来の年金負担を考えると、子供は増えてもらわないと困る」という発想は、中心軸がかなりズレているのだ。
 「子供増=GDP増大=国民の幸福」と前提して政策を組み立てる前に、各家庭が子供を増やすことを本当に望んでいるのか否かを検証すべきだろう。
 少子高齢化は、マクロ的な発想で解くべき経済問題ではない。個々人の幸福に直結する社会問題として扱うべきだ。国家は、家庭のあり方について、必要以上に干渉すべきではない。それは、国家が侵してはならない基本的人権のゾーンだ。
 万が一にも、「女性は子供を産んで一人前だ」とか、「二人は産んでもらわないと人口が減る」などという押し付けの発想は厳禁。政策論として扱える範囲は、「ある家庭が子供を持ちたいと思うときに、それをサポートするための環境整備をどうすべきか」という程度のことでしかない。
 そのためにも、政策運営の視点を『マクロ』から『ミクロ』へと切り替えていかなければなるまい。せめて、マクロとしてのGDP総額ではなく、一人当たりのGDPという指標へと発想の舵を切り替えなければならないのだ。企業経営でいえば、売上高ではなく、利益や生産性や効率性という指標に目標を変えていかなければならない時期にきている。
 そのことに気づかないとすれば、国家の経済目標と個人の幸福目標の乖離は今後ますます拡大していくに違いない。過去の因習に縛られた経済政策が続いていくことは国民にとって決して幸福なことではない。
親の価値観を子供に押し付けることは、子供の幸福を保証しない――それと同じことなのである。

(追伸)「週刊!木村剛」は、金融経済月刊誌「フィナンシャルジャパン」(年間購読はココ)および「フジサンケイビジネスアイ」(購読希望はココ)とメディア・コラボレーションしています。本日の記事は、「フィナンシャルジャパン」3月号に掲載したものです。

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2006 02 19 [13. フィナンシャル ジャパン] | 固定リンク | トラックバック

[週刊!尾花広報部長] 休日のすごし方

 こんにちは、尾花典子です。今年は例年よりかなり花粉が少ないと聞きましたが、今週くらいから花粉症の症状がでてきてしまいました・・。

 これまでの肉体疲労やストレスをためると、今年は体調をくずす可能性があると細木先生の天王星人の占いに書いてあったのですが、肉体疲労にはやっぱり睡眠が大切なんでしょうか?!
 平日はどうしても夜更かしをしがちなのですが、休日は15時間くらい寝てます。寝だめは出来ないといわれますが、私はできているよーな気がします。

 ストレス解消には夜のお出かけがやっぱり一番ですね。 

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週末前に一仕事を終えた10時すぎから飲みにいくのもちょっとくせになっています。
先週の金曜日に友人と丸の内に行ったら、仲通りのイルミネーションがなにやらとっても素敵でした。
この日はものすごくシャンパンの気分だったのですが、いつもいただくモエでなく、パイパーをおススメされていただきました・・・・とっても美味しかったです!店長さんのお話によると、もうすぐパイパーもくるらしいですよ~。

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今週末はコリアンフード三昧でした。土曜日はユッケジャンスープにキムチ鍋、日曜日はこれです♪
チャングムシリーズはネットで購入していますが、結構いけますよ~。



今週末もしっかりと休めました。来週は仕事がちょっとハードになりそうなので、ゴー社長に大目玉をくわないようにがんばりたいと思います(ふぅー)(*'-'*)

そう、21日はFJの3月号が発売されますので、よろしくお願いします♪
FJ2006APRIL_Latest

2006 02 19 [15. 週刊!尾花広報部長] | 固定リンク | トラックバック

2006.02.18

[フィナンシャルi] 債券市場の悲観論修正のとき

 内閣府が1月に公表した2004年度(2000年基準)の家計貯蓄率は、2.8%と1949年以来55年ぶりの低水準を記録した。旧基準である95年基準ではいったん貯蓄率の低下が止まったかに見えたが、新基準による改定値では70年半ば以降続いている右下がりのトレンドがまだ続いていたようだ。
(ニッセイ基礎研究所 シニアエコノミスト 矢嶋康次)

国内貯蓄が消える?

 貯蓄率の低下は言うまでもなく高齢化の進展の影響が大きい。高齢化はこの先さらに進展するため、家計部門の貯蓄超過(資金余剰)幅が縮小を続けていずれはマイナスに転じるという可能性も高まってきた。
 家計部門と並んで、98年度以降大きな黒字を出してきた非金融法人部門も債務の削減を行う必要がなくなり、今後は大幅な黒字は縮小していくだろう。10年くらいのタームで見ると豊富な国内貯蓄は減少し、日本のIS(投資と貯蓄)バランスは大きく変化するだろう。
 ニッセイ基礎研究所では、2020年ごろには国内貯蓄よりも投資が上回り、日本の経常収支が赤字に転落すると見込んでいる。
 経常赤字といった状況になると、国の財政赤字の縮小が順調に進まなければ長期金利の急騰というリスクがより高まる。
 米国のようにあれだけ巨額な双子の赤字があっても、長期金利は低下しているではないかという反論もあるだろう。しかし、日本の円がドルのように基軸通貨たる地位を獲得できるかは疑問であり、はたまたグリーンスパン氏(連邦準備制度理事会前議長)のような偉大な存在に依存できるような状況でもあるまい。
 今年はいよいよデフレ脱却が果たせそうだ。それと歩調を合わせて、金融・財政政策ともに異常な状態からノーマルな状態に向けて動き出すことになる。

見方が異なる

 金融政策についていえば、それは、現在の量的金融政策から金利政策への復帰、その後の引き締め(利上げ)を意味し、国の財政政策では、切り込んだ歳出削減とともにどうしても消費税引き上げの実施が必要になってこよう。
 消費税率の引き上げについては、今後10年くらいの間に5%程度の消費税の引き上げは避けられないとの見方が大半ではないか。
 債券市場では、ブレークイーブン・インフレ率(名目金利と物価連動国債の実質金利の差)は0.7%程度。いくら物価連動国債の流動性が極めて低く、市場参加者の期待が反映されていないといっても(5%を10年で割った0.5%については消費税の要因)、0.2%が物価上昇要因であるなど期待インフレ率がほぼゼロとは、あまりにも低すぎる。
 このように株価がこれだけ楽観的になっている一方で、長期金利の見方は悲観的すぎる。おそらく日銀の情報発信がうまく機能し、量的金融緩和後のゼロ金利期間が相当長いとの見方が強く浸透している面もあるが、金融、財政の引締めがデフレぎりぎりといった低成長を余儀なくするといった悲観的な見方が根底にはあるように思える。
 財政金融政策のノーマルな状態への移行は極めて難しい。しかし、三つの過剰問題・デフレを克服し、今や日本経済は債券市場がイメージする悲観的な将来像よりも格段にいいはずだ。
 市場では春先にも量的金融緩和が解除されるとの見方が強まっている。デフレ脱却が実現し、実際解除の運びとなれば債券市場の将来の見方も修正され、期待インフレ率の上昇で長期金利は上昇すると予想している。
 そうすることで、今年は、株価が一旦調整し、債券市場と株式市場に対する見方の違いが修正されるとみている。


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矢嶋 康次 (やじま やすひで)

92年東京工業大学工学部卒業。2001年青山学院大学国際政治経済学研究科国際ビジネス専修修士課程終了。日本生命保険を経て現在、ニッセイ基礎研究所経済調査部門シニアエコノミスト。04年から早稲田大学誠治経済学部非常勤講師を兼務。主な著書に「期待形成の異質性とマクロ経済政策」(共著)などがある。


(追伸)「週刊!木村剛」は、金融経済月刊誌「フィナンシャルジャパン」(年間購読はココ)および「フジサンケイビジネスアイ」(購読希望はココ)とメディア・コラボレーションしています。本日の記事は、「フジサンケイビジネスアイ」に2006年2月6日に掲載したものです。

2006 02 18 [14. フィナンシャルi ] | 固定リンク | トラックバック

[シンコの日記]  多摩川を超えて

皆さん、こんにちは。シンコです。

日本振興銀行がついに神奈川県に進出しました!
記念すべき神奈川県の第1号拠点は、2月15日(水)オープンの川崎店です。

今後も、中小企業・個人事業主の皆様、
そして大切な資産をお預入れ戴く定期預金のお客様の
お近くに出店して参ります。

最新の拠点網です。

access_map 



お気軽にお立ち寄り下さい。(詳しい店舗案内はこちら。)


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2006年1月~  5年もの定期預金、10年もの定期預金の預金金利をアップ致しました。
現在の預金金利は、
1年もの0.1%、3年もの0.6%、5年もの1.0%、10年もの1.2%
(いずれも年利)です。
低リスクで高利回りの日本振興銀行の定期預金。
是非、ご検討下さい!! (*^_^*)




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※シンコは架空の人物です。


2006 02 18 | 固定リンク | トラックバック

2006.02.17

[ゴーログ]皇室典範の前に天皇制について解説してほしい

 皆さん、こんにちは。木村剛です。「くまさんの自立」さんからは、エネルギッシュなトラックバックをいつもいただき感謝しております。

 「くまさんの自立」さんが今回取り上げたお題は、皇室典範論議と紀子さまのご懐妊。「またまた、マスコミは自分を棚に上げて、騒動にしているのです。『静かに見守りたい』って、誰が言っているの!」とお怒りのようです。

紀子さまのご懐妊と皇室典範論議は全く別の物なのです。皇室典範改正論議のさなかだけにタイミングがよろしくなかったのです。案の定マスコミは、ネタ枯れした最中だったものだから、この話題に飛びついた感があったのです。ライブドア、東横イン、ヒューザーの話題はどこへやら。鮮度のいい生鮮産品のように賞味期限がたっぷりある方へと話題を転換したのです。

だが、またまた、第三子が男または女だったらと『たら、れば』の世界で 興味本位に 憶測で、推測で皇室典範論議と関連づけて話題にしているのです。早速、フリップを用意して、現行皇室典範だったら皇位継承順位は、改正ではとか、男子だったらと、学識者を招いてああだこうだと推論しているのです。男性だろうが女性だろうが、どちらでもいいことではないですか。

方やマスコミの報道内容は 国会でご懐妊と皇室典範論議を関連づけてはいけないですとか、政争の具にしてはいけないとか 左右されてはいけないと報道しているのです。マスコミは一方で煽っておいて、一方で『冷静に見守りたい』と識者ぶるやり方をしているのです。この報道のやり方に自己矛盾を感じないのでしょうか? どこが一体冷静に見守っているのでしょうか?

 お恥ずかしながら、私自身は、女性天皇と女系天皇の違いを最近知ったばかりぐらいの知識レベルでして、この問題に対して深い議論をすることは到底適いません。ただ、素朴な疑問として、「皇室典範どうあるべきか?」という議論は、「天皇制とは何か?」ということに対する共通の価値判断があってはじめて成り立つもののような気がするのですが、TVではそういう議論がまったくされることなく、女性天皇と女系天皇の議論が展開しているところに多少の違和感を持っています。
どなたか、「天皇制とは何か?」から解き明かして、「皇室典範どうあるべきか?」という正しい道筋を教えていただければ幸いです。


(読者の皆様へ)
kabunyumon

経済評論家・三原淳雄氏との共著「騙されない社会人のための株入門」がDMDJAPANより2月下旬に発刊されることになりました。
この本はライブドアショックの教訓を学び、チャート分析に頼らない、風説に騙されない株式投資の基本知識をじっくりと解説した入門書です。

2006 02 17 [20. その他] | 固定リンク | トラックバック

[ブログ小説] ニッポン・ウーマン 第二章 風のささやき(63)

 ひろみは赤ワインを追加した。
 「大丈夫?」
 日未子が心配そうに言った。

 「私が酔っていると心配しているでしょう。私は酔ってはいません。アシュタンガをやっていますと酔いもコントロールできるのです」
 「すごいね」
 雅行が感心したように言った。
 「お二人は魂が呼び合っていないのですか。私は何度もお二人にお会いして、いつもどうしてこの二人は魂の声の通りに動かないのだろうと不思議でした。ですから今夜は、ちょっと思い切りました」
 ひろみは新しくグラスに注がれた赤ワインを呑んだ。
 いつの間にか店内は客で一杯になっていた。一枚のカウンターを挟んで向かい合わせになりながら、思い思いの酒を楽しんでいる。ティンの名物つまみはイベリコ豚のサラミや茹でピーナツだ。どのグループの前にもそれらのつまみがあった。
 誰もが肩を触れ合うことを厭いもせずに話に夢中になりながら、酒を呑んでいる。人はバリアーを作りたくなるものだ。満員電車が不快なのはそのせいだ。自分が作ったバリアーを誰も認めず、めちゃくちゃに侵してくるから不快なのだ。彼らも自分が作ったバリアーが、誰にも理解されず、親たちが勝手に押し入ってくるから攻撃に転ずるのだ。ところが、このティンでは人同士のバリアーが消失してしまっている。もしあったとしても極めて低くなっているから、容易にお互いが行き来できる。だから隣の人と肩が触れ合っていても喧嘩にもならないし、不快にもならない。それは酒というものの力もあるが、ティンに満ちている空気が、人のバリアーをなくす不思議な力があるのだろう。
 客の一人が扉を開けた。日未子の頬を風が撫でた。
 「風が吹いている…」
 海からの風だ。日未子は、夜の浜辺を散歩している。足元を波が洗う。
 暗い海に波の先だけが白く輝き、まるで深呼吸のように一定のリズムを刻んで波の音が聞こえてくる…。
 人影が見える。それも二つ。日未子は目を凝らす。雲が割れ、月明かりが人影を照らす。その場所にだけスポットが当たったようになる。


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【著者】 江上 剛 (えがみ ごう)
昭和29年、兵庫県生まれ。早稲田大学政経学部卒。第一勧業銀行(現みずほ銀行)入行。広報部次長時代に対応した総会屋事件が、映画「呪縛・金融腐食列島」のモデルとなる。平成15年退行、作家専業に。主な著書に「非情銀行」 「起死回生」「腐蝕の王国(上・下)」「円満退社」など。


2006 02 17 [16. 小説「ニッポン・ウーマン」] | 固定リンク | トラックバック

2006.02.16

[ゴーログ]虚業であれ、何であれ、頑張っている人は偉い人だ

 皆さん、こんにちは。木村剛です。「ここぞとばかり虚業は良くない、マネーゲームなどせずに額に汗して働くべきだという合唱が聞こえてくる」と嘆く、「あんなこと、こんなこと。どんなこと?」さんは、翻訳を職業としていらっしゃいます。

私個人は自分が翻訳などという「虚業」に従事していて、額に汗して手で物を作っていないことを後ろめたく思うこともあったし、百姓のまねごともやっている。物作りは日本の基礎だ。それは正しい。しかしなあ。額に汗する、誰も文句をつけられない甘美な言葉ですよ。でもそれが弁護士や、タレント、経団連のお偉いさん、額に汗することなどありそうもない人たちの口から出てくるのは許せない。自分は汗まみれにはならないけどお前はガンバレってこと? 揺るぎない生活で退職金も保証され、老後も何の心配もないという人もいるだろう。だがそうでない毎日が綱渡りの人間も大勢いる。病気をしたら、年をとったら、怪我をしたら、ホームレスになるしかないぎりぎりの人が大勢いる。どうすれば安心できるか。自己責任とやらで国が面倒を見てくれないのなら自分で資産を形成するしかないじゃないか。将来も今も生活の不安のない人間が安全なところから批判するのはおかしくないか。

 そこなんですよね、何となく違和感を感じるのは覚えるのは・・・。「額に汗して働くべき」とTVで論ずる人々に限って、「額に汗して働いて」いないようにみえるのは何故なんだろう・・・ということを考えさせられる今日この頃です。「あんなこと、こんなこと。どんなこと?」さんから伝わってくる魂の叫びは、実感がこもっています。

大卒の健常者の男でさえ職を見つけるのが難しいとき、女は、ハンディのある人間は、年寄りはどれほどの困難を抱えたか。抱えているか分かって言っている言葉だろうか。虚業であれ、何であれ、頑張っている人は偉い人だ。偏見で見下げるべきではない。幼い子供3人を抱えた母子家庭というれっきとした弱者であった私は、外国から帰ってきて借りる家さえ見つけられなかった。ありったけの知恵を使い、少々のずるをして住居を確保し、クレジットカードを手に入れたが、どれほどの綱渡りだったか恵まれた人間には分かるまい。子供2人は大学院、1人は大学を卒業したが、翻訳の仕事だけでは生活するだけで精一杯だっただろう。「額に汗して」冷や汗をかきながらちまちまと株式に投資するという虚業に励んだおかげで生活保護のお世話にもならず、無事に育て上げ、税金を納めて国の役にも立てたのだ。リストラで株価を上げた大手企業の社長たち、仕事を提供してから偉そうなことを言ってくれ。

 「Edge Diary」さんも「最近、『額に汗して働くことが・・・』という風潮というか、ネガティブキャンペーンの大合唱が巻き起こっていますが、これには異を唱えたいですね。オカネの儲け方にもイロイロあっても良いはずです。弁護士や医師のように、専門性を身に付けて働くことも尊いことですし、脳をフル回転させて、ビジネスモデルを創出し一発山を当てるのもありだと思っています」と語ってくれていますが、私も「職業に貴賎なし」だと思っております。
したがって、「虚業であれ、何であれ、頑張っている人は偉い人だ。偏見で見下げるべきではない」(by「あんなこと、こんなこと。どんなこと?」さん)という意見に賛成ですし、「オカネの儲け方にもイロイロあっても良いはずです」(by「Edge Diary」さん)とも思います。無論、それが犯罪や反社会的なものであっては困るわけですが・・・(ちなみに、「たけくらべ」さんは「不逞の輩」の存在を指摘してくれています。「金融に関しては『FPの有資格者だから』というような理由で信用するのもご法度です。顧客(金融商品の購入者)でなく、業者(金融消費の販売者)にとって有利な主張を展開する著名なFPも存在しています」というのです)。
最後に「Espresso Diary」さんのコメントをご紹介しておきましょう。

もしも日本が発展途上にある国ならば、「額に汗して働くことが大事だ!」と言い切ってしまっても良いでしょう。しかし、多くの人々がパート・タイマーとして、あるいはアルバイターとして働き、しかも財政や年金に不安があって、高齢化が進んでいる現状を考えれば、そんな無責任なことは言えない。コツコツと真面目に働けば確かな将来が約束された古き良き時代は、もう過ぎ去ってしまったのです。テレビ局や新聞社に勤めている中高年たちは、多くが有名大学を卒業し、豊かな暮らしをしている人が多いのですから、そんな人たちが作る番組を見て、「あぁ、やっぱりコツコツとマジメに働いていれば、きっと将来は大丈夫だ」な~んて信じているとしたら、それは余りにもお人好しが過ぎると思います。


(読者の皆様へ)
kabunyumon

経済評論家・三原淳雄氏との共著「騙されない社会人のための株入門」がDMDJAPANより2月下旬に発刊されることになりました。
この本はライブドアショックの教訓を学び、チャート分析に頼らない、風説に騙されない株式投資の基本知識をじっくりと解説した入門書です。


2006 02 16 [20. その他] | 固定リンク | トラックバック

[ブログ小説] ニッポン・ウーマン 第二章 風のささやき(62)

 雅行が目を丸くする。
 「ヨガです。ヨガの本場を見たくて行きました」

 「そうか、ひろみちゃんはヨガの先生だったよね。こんな風に身体をクニャクニャにするんだ」
 雅行が、手を首の回りに回す。
 「ヨガは、身体をクニャクニャにするだけではありません。心地よく生きるためのものです」
 ひろみが反論した。
 「雅行、ひろみちゃんは、真面目にヨガに取り組んでいるんだから、からかうようなことを言っちゃだめよ」
 日未子が叱った。
 「ごめん」
 雅行は頭を下げた。
 「私のやっているのは、アシュタンガ・ヨガと呼ばれているものです」
 ひろみが雅行を見つめた。真剣になっている。
 「アシュタンガ?」
 雅行が戸惑いながら訊く。
 「アシュタンガはサンスクリット語で八本の枝ということです」
 「八本の枝?」
 「八つの規則ということでしょうが、第一がヤマで禁戒、すなわち人として絶対に守るべきこと、嘘をついたり、人を殺めたりしてはいけないことですね。第二がニヤマで勧戒、生活の中で守るべきこと、身の回りを清潔に保ったり、鍛錬したりすることです。第三がアサナで坐法、瞑想のためのポーズ、みんながヨガというとイメージする姿ですね。第四がプラーナヤマで調気、呼吸を通して気をコントロールすること、プラーナは生命エネルギーです。第五がプラティヤハーラで制感、感情をコントロールすること、自分の内面に集中します。第六がダーラナで凝念、対象に意識を集中すること、呼吸と視点だけに集中した状態になります。第七がディヤーナで静慮、瞑想状態のこと、集中が深まると、同時に色々なことが感じられます。第八がサマーディで三昧、至福の状態で宇宙と一体になった感覚になります…。だからヨガってテクニックではなくて生きることそのものです。わかってくれました?」
 「わかりました。まず人間として、生活者としてどうあるべきかというところから出発しているんだね」
 雅行は、ひろみに同意を求めた。
 「その通りです」
 ひろみは、感激したように雅行に飛びついた。雅行は驚いたが、ひろみは構わず、雅行の首に腕を回してぶら下がってしまった。
 「日未子さん、私、雅行さんのこういう素直なところがとても好きです」
 ひろみが日未子に言った。
 「ひろみちゃん、首が取れちゃうよ」
 雅行が苦しそうな顔をした。ひろみはぶら下がるのを止めて、足を床につけた。だが、首に回した腕だけは解こうとしない。
 「ひろみちゃん、酔ったの?」
 日未子は笑っていた。
 「酔ってはいません。心の中で思った通りのことを言いました」
 「ひろみちゃん、ありがとう。そろそろ腕を放してもらおうかな」
 雅行が、ひろみの腕を握って、放そうとした。
 「雅行さん、キスをしてもいいですか」
 ひろみは雅行を見つめた。
 「キス?」
 「ええ、キスです。嫌ですか?」
 「うん、まあ、嫌というわけではないけどね…」
 雅行は、困ったような顔で日未子を見た。日未子は、相変わらず笑っている。
 「日未子、なんとかしてくれよ」
 雅行が助けを求めた。
 「ひろみちゃん、雅行が困っているわよ。さあ、手を放して」
 日未子が笑みを浮かべながら言った。
 「私、ヨガをやっているでしょう。そうすると物事を素直に見るようになるのです。その素直な目で見ると、雅行さんは、私がキスをする対象ですね。それではキスをします」
 ひろみは自らに宣言すると、ちょっと唇を尖らせ、雅行の唇に向かって背を伸ばした。ひろみの唇が雅行の唇に触れた。 雅行は、目を大きく見開いたまま、日未子を見ていた。
 日未子の心の中に小さな竜巻のような風が起きた。その竜巻は、心の襞を震わせながら徐々に大きくなった。日未子は、身体と心が全て竜巻に巻き上げられそうになるのを恐れて、目を閉じた。
 やっとひろみが雅行から離れた。
 「ひろみちゃん、酔うとキス魔になるの?」
 雅行が、戸惑いながら訊いた。
 「そうじゃありません。雅行さんが好きなんです」
 ひろみは怒ったように言った。
 「ひろみちゃんは、自分の心に正直なのよ。好きなものは好きと言う。そこに余計な混ざりものは入っていないのよ。まるで風のように抵抗のない心の持ち主なの」
 日未子は言った。竜巻はいつの間にか消えていたが、心の中に竜巻の後の倒れた建物がいっぱいあるような気分だった。ひろみが戯れに雅行にキスしたくらいで、何を動揺しているの? ひろみはお酒を呑むといつだって陽気になるじゃない。今夜だってそのうちの一つ…。
 「風?」
 雅行は、まじまじとひろみを見つめて、唇をそっと指で触った。
 「私が何の抵抗もない心を持つ風なら、雅行さんは山ですね」
 ひろみは微笑んだ。
 「山? それはどういうこと?」
 雅行は聞き返した。
 「雅行さんは素直で、真面目で、自然そのものなのに日未子さんのことになると急に山のように動かなくなるんだから」
 ひろみは言った。
 「どうして僕が日未子のことで山になるって思うんだい。僕はいつだって自然に接しているよ」
 雅行が苦笑した。
 「雅行さんは日未子さんのことを好きなんでしょう? だったらもっと行動に移した方がいいと思います。動かざること山のごとし…」
 ひろみは言った。冗談ではない表情だ。
 ひろみは酔った勢いなのか、それとも彼女に別の意図があるのかわからない。だが、雅行の日未子に対す日未子には空気が妙に張り詰めていくような気がした。
 「僕と日未子は、そんなんじゃないの。好きとか嫌いとかいう関係じゃない」
 「そうよ、もう昔から雅行とは腐れ縁なんだから」
 日未子が言った。
 「ええ、わかっています。余計なお世話かもしれませんが、雅行さんも日未子さんもお互いが素直になって一度向き合ったらどうでしょうか。今夜もここに雅行さんが現れたというのは、偶然ではなくてお互いの心が会いたいと願っているから、ここに来てしまったのではないでしょうか」

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【著者】 江上 剛 (えがみ ごう)
昭和29年、兵庫県生まれ。早稲田大学政経学部卒。第一勧業銀行(現みずほ銀行)入行。広報部次長時代に対応した総会屋事件が、映画「呪縛・金融腐食列島」のモデルとなる。平成15年退行、作家専業に。主な著書に「非情銀行」 「起死回生」「腐蝕の王国(上・下)」「円満退社」など。

2006 02 16 [16. 小説「ニッポン・ウーマン」] | 固定リンク | トラックバック

2006.02.15

[ゴーログ]市長の横暴には離婚で対抗する!

 皆さん、こんにちは。木村剛です。「お役人様達の王国」さんが、「大分県の日田市役所では人件費削減の方策として、共働きの職員の給与を2割カットする条例案を議会に提出することにしたそうです。夫と妻が両方日田市役所に勤めている人が対象で、31組(全職員の8%)いるそうです。片方が民間企業に勤めている職員の給与はカットしないみたい」というニュースを教えてくれました。

気持ちは分かりますよ。家庭の中で夫と妻が市役所職員なら、一馬力の職員に比べて給料は2倍だし、ボーナスも2倍。平均給与が650万円なら、二人合わせて1300万円の収入になります。「こんなにもらってんだから、2割くらいカットしてもやっていけるだろう」ということでしょうけど、それはあんまり短絡的じゃないですか?。

総務省はこの条例案について、「前例がないし、条例化に馴染むのかどうか分からない」と戸惑ってるみたいです。条例を作るのは地方自治体の権能だからあからさまに「ダメだ!」とは言えないんだろうけど、「問題ない」とも言えないんでしょう。新聞には「憲法の定めた法の下の平等に抵触する恐れがある」と書いてありましたが、それは同じ仕事をしているのに賃金に差をつけることは不平等であるということです。「同一労働同一賃金」という原則もあるしね。そんな原則は無視して、「財政が厳しいんだから仕方ないだろ!」と考えるのは、いかにも村社会の思考回路ですね。法律や原理原則より、目の前の帳尻を合わせることの方が優先されるようです。

そんな考えがまかり通るなら、「子供のいない家庭はお金がかからないから給料は少なくていいだろう」とか「あの家はじいさんが病気で大変だから給料を上げてやろう」とか「あいつの家は資産があるからただでいいだろう」という理屈も成り立ちます。だからこそ、いままで共働き家庭の給与をカットするなどということはしてこなかったのですが、日田市は大胆にもこの原則に挑戦する道を選びました。日田市役所の幹部連中、このことが分かってんの?。法律読んだことある?。  

 「お役人様達の王国」さんは、「多分議会を通過して条例化するでしょう。給与カットも行われると思います。もしこのことで裁判を起こされたら十中八九市長が負けると思いますが、裁判もしないでしょう。お金かかるから」と予想していらっしゃいますがはたしてどうなるでしょうか。「日田市役所の31組の職員が割喰って終わりです。そのうちこんなニュースは忘れ去られてしまうでしょう。なんせ、九州の田舎のニュースだから」(by「お役人様達の王国」さん)ということになるんでしょうかね。
 いずれにしても、このニュースを聞いた「お役人様達の王国」さんの同僚女性職員の言葉が出色でした。「もしうちの県でこんな条例ができたら即刻離婚する!」というのです。圧政には知恵と胆力で対抗する・・・サスガです。


2006 02 15 [04. 経済政策を語ろう!] | 固定リンク | トラックバック

[ブログ小説] ニッポン・ウーマン 第二章 風のささやき(61)

 「やっぱり来たね」
 ティンのドアをあけると、いきなり雅行が現れた。いや、正確には店に現れたのは、日未子たちのほうだ。

 「ひろみちゃん久しぶり」
 「雅行さん、黒くなりましたね」
 「日未子と同じ沖縄焼けさ」
 雅行は、顔をつるりと撫でた。
 「素敵ですよ」
 ひろみが、笑みをこぼす。
 「それにしてもどうしたの?」
 日未子が訊いた。
 「みんなと別れて、麻布十番のアパートに荷物を入れてさ。さっそく仕事があったの。ちょっとした取材だけどね。それがこの近くだったんだ。時間もいいしさ、ティンに来れば、日未子もいるかと思ってね」
 雅行は、赤ワインを呑んでいた。
 「私たちは江戸家でちょっと腹ごしらえをしてきました」
 ひろみがお腹を摩った。
 「俺も、イカの丸焼き食いたかったな」
 雅行が、大げさに叫んだ。ティンは、tin。錫のことだ。店の隣に錫を使った作品を作る工房があるところから名づけられた。
 「私も赤ワインにしようかな」
 日未子は言った。
 「私も」
 ひろみが言った。
 「マスター、赤ワイン二つ。それにゆでピーナツも」
 雅行がマスターに告げる。カウンターの奥で、マスターが手を挙げる。
 「沖縄は楽しかったな」
 雅行がワインを呑んだ。
 「羨ましいです」
 ひろみが言った。
 「何が?」
 雅行が訊いた。
 「お二人が」
 ひろみが微笑んだ。ワインが運ばれてきた。日未子はワインを手に取った。
 「私たちが?」
 日未子は、首を傾げた。
 「そう。いつもご一緒だから」
 ひろみがワイングラスを顔の辺りまで掲げた。日未子も雅行もそれに倣う。
 「乾杯!」
 雅行が言った。
 「そんなに一緒かな?」
 日未子が、雅行の顔を見つめた。「だって沖縄にも一緒に行かれたのでしょう?」
 ひろみが訊いた。
 「まあ、それはそうだけど。そんなの珍しいよね、雅行?」
 「僕が誘ったのさ。沖縄に行かないかってね。こんどひろみちゃんも行こうよ」
 雅行が笑顔を浮かべる。
 「ぜひ誘ってください」
 ひろみが頭を下げた。
 「ひろみちゃんはインドに行ったことがあるのよ」
 日未子はワインを口に含んだ。香りが、身体の中に広がっていく。
 「インド? 凄い! 何で?」

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【著者】 江上 剛 (えがみ ごう)
昭和29年、兵庫県生まれ。早稲田大学政経学部卒。第一勧業銀行(現みずほ銀行)入行。広報部次長時代に対応した総会屋事件が、映画「呪縛・金融腐食列島」のモデルとなる。平成15年退行、作家専業に。主な著書に「非情銀行」 「起死回生」「腐蝕の王国(上・下)」「円満退社」など。

2006 02 15 [16. 小説「ニッポン・ウーマン」] | 固定リンク | トラックバック

2006.02.14

[ゴーログ]東横イン社長は小嶋ヒューザー社長に学べるか?

 皆さん、こんにちは。木村剛です。もう旧聞に属すのでしょうが、東横イン社長がTVデビューしたのはじめの会見には度肝を抜かれました。普通だったら、出てこないか、もしくは神妙な顔つきでうなだれるものですが、あの、あっけらかんとした会見には、「これはヤラセなのか?」と一瞬思うほどのミスマッチぶりでした。「D.D.のたわごと」さんも「西田社長のこの会見はツッコミ所満載というか、なんじゃそりゃ?!の一言につきる会見でした」と突っ込んでくれています。

 さらに、後日行われたお詫び会見についても、「西田社長が会見で言ったことといったら『すみません。すみません』『申し訳ございません』『とにかく(ホテルを)きちっと直します』『みんな私が悪いんです』って,アホか?!ですよ」と一刀両断してくれました。さらに解説を加えています。

世間の同情を買うための計算だとしたら、証人喚問のヒューザー小嶋進みたいに森派か創価学会からコーディネートしてもらったプロデューサーにばっちり対策をとるはずで(髪で額が隠れるよう下ろす,メガネはおとなしめの細縁,とつとつとおとなしく喋る,スーツは地味な色でなで肩のラインのものetc etc…)、バカみたいに泣いているだけのあの姿は、心理学者の解説みたいに「子供が聞いても『あのオジサンうそついてる』とわかる」、記者に「子供のいいわけじゃないんだから」とツッここまれる(←つっこみを入れる方も報道としてどうかと思いますが)、おそまつな会見。

 そういわれてみれば、証人喚問に登場した小嶋進ヒューザー社長は、完全にイメチェンしていましたねぇ。サンデープロジェクトに意気揚揚と登場した頃の勢いはまったくなかったですね。それにしても、TVに映される印象というのは恐ろしいものです。繰り返し繰り返しホリエモンを応援したときの画像を映される武部自民党幹事長の命運や如何に。


2006 02 14 [04. 経済政策を語ろう!] | 固定リンク | トラックバック

[ブログ小説] ニッポン・ウーマン 第二章 風のささやき(60)

 「どんな風に身体が変化するの?」
 日未子は、興味深げな顔を向けた。

 「ヨガは見えない筋肉、インナーマッスルを刺激しますから、基礎代謝が上がって太りにくい身体になります。日未子さんは冷え症だったでしょう?」
 「そう、時々手足が冷たくて眠れなくなることもあるわ」
 「そんなのヨガですっきり治ります。新陳代謝がものすごく向上するからですね」
 「肩こりは?」
 「もうばっちりです。背骨や骨盤の歪みを矯正してくれますから、肩こりも治るんですよ。私の生徒さんから四十肩や五十肩が治ったって言われます」
 ひろみが微笑んだ。
 「四十肩? 五十肩? ひろみちゃん、私を幾つだと思っているの。二十九よ」
 日未子は、笑いながら睨んだ。
 「すみません」
 ひろみは頭をかいた。
 「私もヨガ、やってみようかな」
 日未子は、グラスを見つめながら言った。グラスの向こうにひろみの笑顔が見える。
 「ティンに行きます?」
 ひろみが言った。
 アトリエバー・ティンは馴染みのバーだ。月島には、深夜遅くまで営業をしているカウンターだけの立ち呑み形式のバーがある。ティンもその一つだ。酒を呑むのが辛ければ、コーヒーでもいい。気楽に、外の風を肌に感じながらグラスを傾けるのは、なんとも表現しがたい心地よさがある。
 「行こう!」
 日未子は、立ち上がった。

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【著者】 江上 剛 (えがみ ごう)
昭和29年、兵庫県生まれ。早稲田大学政経学部卒。第一勧業銀行(現みずほ銀行)入行。広報部次長時代に対応した総会屋事件が、映画「呪縛・金融腐食列島」のモデルとなる。平成15年退行、作家専業に。主な著書に「非情銀行」 「起死回生」「腐蝕の王国(上・下)」「円満退社」など。

2006 02 14 [16. 小説「ニッポン・ウーマン」] | 固定リンク | トラックバック

2006.02.13

[ゴーログ]スイスより愛を込めてマスコミに警告を発す!

 皆さん、こんにちは。木村剛です。私、じつは、時折トラックバックをいただく「地球の裏からまじめな話〜頑張れ日本」さんのブログを密かに楽しみにしながら読んでおるのですが、その彼が怒髪天を突く勢いで「私は今日は非常に怒っております」と宣言していらっしゃいます。まず怒りの対象は、下記に掲げる朝日新聞の記事に向けられました。

朝日『一部は海外の金融機関に開設した同社幹部の仮名口座などに入金されていたという。株を高値で売り抜けた差額の一部を仮名口座に入金させたとみられ』
朝日『資金の一部がスイスの金融機関に開設された仮名口座に入金され、同社幹部らが口座を管理していたという』

おいおい、特に2番目の抜粋、入金されそれが幹部によって管理されている何が悪いの? 仮名仮名って言うけれど、本当の仕組みをご存知なの? ケイマンなりジャージーなりに設立されたペーパーカンパニー経由でスイスのPBに口座が開設されたとしたら、それはあったりまえだけど堀江氏だのライブドアだのって名前の口座にはなりませんけど? 

おっしゃるとおりです。普通の商取引をあたかも「怪しげな取引」として記事に仕立ててしまうというのは、勉強していない一部の新聞記者の常套手段ですが、最近は特に性質が悪い人が目立ちます。取材もせず、勉強もせず、裏も取らずに、思い込みだけで書いてしまうのですから、気楽なものです(無論、キッチリと取材しているプロの新聞記者も大勢いるのですが・・・)。
さらに、「地球の裏からまじめな話~頑張れ日本」さんは、下記の産経新聞の記事を採り上げて、筆誅を加えます。

産経『ライブドア側に資金還流させていた仕組みなどに、スイスや香港に開設された金融機関の口座が使われていたことが1日、関係者の話で分かった』
産経『使われたのは、スイスに本拠がある金融機関など。スイスのほか香港の口座でも取引があったという。口座はライブドア名義や堀江容疑者個人の名義でつくられていた』
産経『海外の金融機関は日本の捜査当局や税務当局の調査が及びにくいため、資金洗浄に利用されたり、脱税目的の資金の隠し場所とされたりすることが多い。

おいおい、堀江氏やライブドア名義で口座が作られていたの? だったら上の朝日と違うけど。そんでもって百歩譲ってスイスのPBにそれらの口座が作られていたら何か問題なの? 仮に違法な資金還流に使われたとしたら迷惑なのはスイス側ではないの?? それが何で海外の口座は脱税目的がどうのこうのなんて蛇足をつけるの??

 確かにそうですね。なぜ普通の金融取引をあたかも「悪い資金移動」のように報じるのでしょうか。明らかにミスリーディングですよね。

読売『こうした売却益は、いったん海外にあるスイス系金融機関の匿名口座や仮名口座に簿外資金(裏金)などとしてプールされた』
読売『決算期が近づくと、この口座の中から、タックスヘイブン(租税回避地)の英領バージン諸島などにある複数の口座を経由する形で、資金を還流させ、本体や関連会社の利益として売り上げに計上していた。プールした裏金を表に出し、粉飾の原資として使っていた形になる』

おいおい、匿名口座ってさ、スイスのPBのナンバーアカウントをご存知でしょうが。但しこれが脱税行為で使われていたのは一昔前の話よ。タックスヘイブンの口座だって、み~~んな持ってるでしょう、お宅のお知り合いのお金持ちだって持ってるんじゃないかなぁ。

 地球の裏からまじめな話〜頑張れ日本」さんは、このように各種の記事に対して、手厳しくかつ正確に指摘しているのですが、その上で、「中でもこの記事が一番あくどいね」と激怒しているのが、この記事。

読売『プライベートバンクは個人資産家の財産を総合的に管理するのが主な業務で、特にスイス系の金融機関は、匿名性が高いとされる。捜査機関の口座照会を拒むこともあり、指定暴力団山口組旧五菱会系のヤミ金融グループによる事件など、犯罪収益のマネーロンダリングに悪用されるケースも多い。また、タックスヘイブンは、法人税の免税などの優遇措置があり、ペーパーカンパニーの設立も容易で情報も秘匿されやすい』

 そんでもって、以下が「地球の裏からまじめな話〜頑張れ日本」さんの反論です。マスコミと「地球の裏からまじめな話〜頑張れ日本」さんのどちらが真実を書いているか、よく読み込んで各自で判断してみてください。そうすると、私たちを取り巻く「記事」と言われるものが、如何にある種の意図を以って歪めて書かれているかが理解できるのではないでしょうか。

ここでスイス歴10年以上の小鬼がはっきり申し上げます。これらの記事こそ、今流行(?)の『風説の流布』じゃなくてなんでしょうか?とね。これらの記事をね、きちんと英訳なりドイツ語訳してそれらの訳文をそれなりの機関でオーソライズして頂いて、スイスの銀行委員会なんかに提出すれば、恐らくスイス当局だって黙って居ないと思うよ。下手すりゃ外交問題に発展するよ。だって日本人たるあっしが見たって余りにもスイスの銀行業界の現実を知らなさすぎるもん。

確かにスイスのPBってのはかつてマネロンの温床と言われ、さらに匿名口座、ナンバーアカウントがやたらとサスペンスモノに使われたのは私も否定しない。しかしながらあのユダヤの第2次大戦中の逃避資産を巡る訴訟辺りを機に、スイスの銀行ってのはものすごく厳しくなっているからね。いいですか、仮にどこぞのマスコミの記者君がスイスのPBに口座を開けたいって言っても簡単に開きませんから。ましていわんや、マネロン(マネーロンダリング~資金洗浄)の疑いのあるマネーにわざわざ手を出さなくてもスイスのPBは十分に我が国以外の金持ちの方々のお陰で食っていけますから。・・・

日本のお金持ちの方々は随分とスイスのPBに口座をお持ちですよ。私は直接関わっていないから詳細は憶測では言わないけれど、あの方もこの方も、もしかしたら記者諸氏のお勤めになられている新聞社やらテレビ会社のお偉いさん方もお持ちかもしれませんよ、PBの匿名口座をね。これも別に現代の世の中ではね、脱税目的じゃなくて、節税或いは万が一日本で大地震が起こったりした場合の資産の分散の一環であるのですよ。・・・

何故にここへ来てスイスのPBなりタックスヘイブンまでを悪者に仕立て上げて、堀江氏なりライブドアを糾弾するのさ、マスコミ? いやそれらを糾弾するのは良いよ、良いけど何故にスイスを巻き添えにする?これらの刷り込みでね、きっと何百万単位の日本の一般ピーポー達が思うよね。「やっぱりスイスってのはなんだか胡散臭いわね。あそこの旦那さん、夏休みにはアルプスが良い、ってせっせと通ってるけど、何かあるんじゃない?そういえばあのお宅も年々増築されて立派になっているみたいだしね」な~んてのを期待してるのか、マスコミ?

今現在ありがたいことにこのBLOGを毎日約1000人の方に見て頂いているけど、その中にもしそれらマスコミに関わる方が居たらきちんと調べなさい、スイスの現状を。正直に言えば私もきちんと協力するから。さもないと、まじでどんどん吼えるよ。ほんと外交問題になっても知らないよ~だ。

 ちなみに、「小株主の徒然日記」さんからは、「地球の裏からまじめな話〜頑張れ日本」さんのブログを読んで、以下のような感想を寄せていただいています。

坊主憎けりゃ袈裟まで的に、スイスのプライベートバンクを利用することや現行法にのっとって節税をすることを不正だの違法性が高いだの、個人投資家が自己責任で自分の資産を運用することをギャンブルだ市場に悪影響を与えただのと一方的に報道するのは、問題ではないかと言うことだ。明らかに事実を知らない、仕組みを理解できていないまま記事を書いているのが透けて見える報道記事に公正だの公共性なるものは存在するのだろうか? 自分の感情や世間の風潮に乗って多少の事実に目を瞑り「剣より強い」ものを振り回すことは、通り魔や駅や商店街に車で突っ込む犯罪者と変わらない。

むう・・・一連の記事を長野智子blogのライブドアの件にトラバしてみたのだが、反映されない。コメントに記事のリンクを投稿してみてもこちらも不可。ライブドアのブログをブロックしているのか、小株主をブロックしているのかわからないが、こうして特定の意見に耳を閉ざす姿勢はたいへん残念なことです。

 あれれっ、「長野智子blog」にトラックバックできないのですか? おかしいですね。それでは、「週刊!木村剛」からもトラックバックを試みてみましょう。はてさて、どうなることやら・・・

2006 02 13 [08. メディア/広告の将来を占う] | 固定リンク | トラックバック

[ブログ小説] ニッポン・ウーマン 第二章 風のささやき(59)

 ひろみはグラスの泡盛を呑み干した。日未子は黙ってそのグラスを取り上げ、新しく泡盛を注いだ。

 「僧侶が長い竹の棒を持って、お経を唱えながら、遺体の周りを回ります。竹の棒の先には油壺がぶら下げてあり、その中の油を遺体にかけるのです。そして火をつけます。薪が燃え、遺体が燃え始めます。何も気味悪くありませんし、臭いもありません。ガンジス河は、全く変わらずにゆったりと流れています。漣だけの海のようです」
 「荼毘に付した後はどうなるの?」
 「遺体は完全に灰になり、ガンジス河に流されるのです。母なるガンジスに戻され、また悠久の時へと命が還っていくのでしょうね。その時、ガンジス河から私に向かって風が吹いてきました。私の心と今、ガンジス河に還った心が触れ合ったような気がしました。全ては一つだと実感した瞬間です」
 ひろみは、目を細めた。
 「ひろみちゃんって哲学者ね」
 日未子は感心したように言った。
 「そんなたいそうなものじゃありませんよ。ただこれがヨガの精神かな?と思ったことは確かですね」
 「全ては一つね…」
 「私たちは自然の一部で、生きているというより自然の力で生かされているんだ。憂いも喜びも何もない。全ては一に還るとでも言うのでしょうか、循環しているから悩む必要もないと思いました」
 ひろみは、ロシアン春巻きを口にした。
 たちまち顔が歪む。力いっぱい目を閉じる。顔の真ん中から耳にかけて赤く染まっていく。
 「辛い!」
 大声で叫び、泡盛を流し込む。ますます喉が焼ける。
 「ヒー!」
 目を一杯に見開いている。涙が滲んでいる。
 「当たったわね」
 日未子は声に出して笑った。
 「当たっちゃいました」
 ひろみは、半分泣きそうな顔になった。
 「ひろみちゃんを見ていると、ヨガって素敵だなって思えてくるわ。とても自然だと思う」
 「ヨガをやっていると、何が自分に気持ち良くて、何が気持ち良くないのかがわかってくるのです。そうするととても生き方が楽になります。もし日未子さんから自然だと思われているとしたら、ヨガのせいでしょうね。勿論、ヨガは生き方ばかりでなく、美容にも良くて私の生徒はやはり女性が多いですね」


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【著者】 江上 剛 (えがみ ごう)
昭和29年、兵庫県生まれ。早稲田大学政経学部卒。第一勧業銀行(現みずほ銀行)入行。広報部次長時代に対応した総会屋事件が、映画「呪縛・金融腐食列島」のモデルとなる。平成15年退行、作家専業に。主な著書に「非情銀行」 「起死回生」「腐蝕の王国(上・下)」「円満退社」など。

2006 02 13 [16. 小説「ニッポン・ウーマン」] | 固定リンク | トラックバック

2006.02.12

[フィナンシャル ジャパン] 医療制度改革に商機あり(後編)

[フィナンシャル ジャパン2月号] 一世紀生きる ~ ビジネス編  医療制度改革に商機あり
オムニカルテ社 坂間取締役 + FJ編集長 木村 剛

自分の健康リスクをマネジメントする

坂間 最初は、会社の経営者や役員の皆さまを対象に提案したのですが、今では企業全体も対象に入れています。まずは一五○人の会員数に限定して、その健康管理をきっちりと行っていくと広く一般の方にもサービス提供できるように、手始めとして小さく始めました。
木村 経営者にサービスの良さをご理解いただければ、その従業員にも勧めやすいでしょうしね。
坂間 契約をしていただくと、まずはクライアントの既存の医療データをいただき「どこでもカルテ」を用いて整理すると同時に、私どもの「メディカル・セクレタリー」という看護師・保健師の有資格スタッフが、クライアントの勤務先まで出向いて総合問診をします。そこから得られた情報を私どもがクライアントのご要望と現状に合わせてご紹介した顧問医と一緒に検討する。たとえば心臓や脳の病気であれば、まずそこのリスク・ファクターを抑えなければならないので、疾病の種類にもよりますが長期間休まないような形での治療を提案し、「まずはここのリスクを抑えて解決していきましょう」というような提案をしていく。
木村 企業には従業員に対する「健康配慮義務」という労働安全衛生法上の義務がありますが、多くの場合形骸化しているのが実情です。
坂間 企業の最大資源である従業員の心身の健康が事業経営の健康につながることを考えれば社員の健康は大事ですが、実際には人員不足という事情などで最低限の健康配慮義務ラインさえ守ればいいということになりがちです。
木村 社員も自己管理の意識が足りない面もありますよね。
坂間 ですから、各社員にセルフ・マネジメントの意識を持ってもらって健康管理を根づかせることを提案しています。
木村 社員が自律的に健康を管理するようになれば、企業としては機動的な人的資源を維持でき、ビジネスにも好循環をもたらしますね。
坂間 産業医の紹介や私どもの看護師や保健師などのメディカルスタッフによる健康相談や保健指導、社員へのメンタルヘルスに関する研修の実施、健診結果の確認やフォロー、個人情報データの自己一元健康管理システム「どこでもカルテ」によるセルフケアの促進、危機管理システムの提案、公的機関への報告事項内容に関するサポートなどを一体化した形で提供します。
木村 少子高齢化を考えると、従業員がますます貴重な財産になっていく。企業としても社員の健康リスクマネジメントへの意識がいやがうえにも高まるはず。
坂間 引き合いがあるのは私たちが当初想定していた会社規模よりも小さな会社なんですが、そうした経営者の皆さんは特に人材に対する危機が強い。
木村 小さな会社だと予算的にむずかしいのでは?
坂間 社員一人当たりの年間コストよりも少ない、たとえば○・五~○・七人ぐらいのコストで管理できますよ。
木村 約一人分の人件費を考えれば受けられるという計算ですね。
坂間 そのほかに東洋医学のリラクセーション分野も手がけています。リフレクソロジーや鍼灸、タイ式マッサージも提供しています。予防医学の見地からもこうしたノウハウを生かして、お客さまの健康状態に合わせて予防を考えたヘルス・リスクマネジメントが可能になってくる。
木村 最善でリーズナブルなサービスをお願いします。
坂間 他の業界では当たり前になっている「良いものを価値が付いた形で購入する」という慣習をこの業界に浸透させていければと考えています。それからわれわれ一般の医療サービス受給者と医療に携わる方との垣根を低くして、医療知識やノウハウを一般人にとってもっと身近なものにしていきたいですね。


2006

(読者の皆様へ)
全国有力書店におきまして、「フィナンシャル ジャパン」2006年3月号は1月21日発売です。
今月の第1特集は、デフレからの転換期を迎えている日本経済が今後どこに向かうのかを予測するために、戦後60年にわたる長期的な経済トレンドから現在地点を確認し、マーケットを読み解く特集を組んでいます。
また第2特集では、ソフトブレーン宋文洲会長の推奨する「効率のよい企業」がいかに継続的に経営効率を実現する仕組みをつくっているかについてまとめています。投資先を選定する際の参考資料にしていただければ幸いです。
特集以外でも、今月号から本田健氏の「幸せな資産家の黄金律~米国長者編」がの新連載でスタートしています。また、好評シリーズの「スポーツセレブのマネー論」では、欧州編としてセルティック中村俊輔選手とスポーツジャーナリスト二宮清純氏の対談をとりあげています。目玉は楽天の三木谷会長兼社長の「楽天メディア企業宣言」、そのほかにも、今まさに問題山積の「教育」について、現状の教育費を分析した「その学歴のお値段『How Much?』」など盛りだくさんです。

2006 02 12 [13. フィナンシャル ジャパン] | 固定リンク | トラックバック

[週刊!尾花広報部長] ゴー社長リスク

 こんにちは、尾花典子です。最近めっきり漢字が苦手になっています。
 高校生くらいまでは、自他ともに認める(?)漢字の女王だったはずなのですが、この前は「不正の温床」を「ふせいのおんどこ」と読んでしまい、かなり恥ずかしかったです・・・。
 そういえば、韓国のオンドル(床暖房)はどんな漢字なんでしょうか。まさか温床じゃないですよね・・。

 私個人として思うことなのですが、最近特になのか、最近私が気づきはじめたのか、マスコミ報道については、すこしこわいものを感じます。 週刊誌などのネタにされるのは、有名人というか、ある程度一般に認識されている人でネタとして売れるものだから狙われるんだと思いますが、きちんと取材をして記事にしているのか疑問に思うようなものがあります。
 さらに悪いのは、一般人の噂とかではなく、きちんと媒体としてでているからには、そんなことないだろうなぁと思いつつも、少しは本当なのかもしれないと受け手としては思ってしまいますよね。
 ただ、世の中はそんなによいことばかりでなく、有名人であるということで、いいこともあるわけなので、いやな目にあうこともありえるんじゃないかなぁと一般人としては思ってしまうのですが・・・まあ本当にひどいと思うこともあるようなので、程度によるとは思いますが。

 ということで、ゴー社長も有名人のようで(というのは私が入社した1999年当時は一般的にはあまり有名でなかったような気が・・・)、よくわからない誹謗中傷を受けることもしばしばで辟易することがあります。ただ、私たち社員も時には、「ゴー社長プレミアム」があったり、メリットがあったりするわけなので、「ゴー社長リスク」があることは、それこそ仕方がないと考えていなければいけませんよね~。まあこれはまわりの人、特にゴー社長プレミアムのある人こそと思いますね♪その考え方おかしぃーと言われそうですかぁ?!

☆今週のストレス解消EVENT☆

06 
爪は一カ月で1センチくらいは伸びるんですね。今週末はカルジェルの塗りなおしでネイルサロンにいってきました。今回はグラデーションにしてハートとリボンのスワロフスキーのラインストーンをつけてみました♪
カルジェルは若干水に弱いのですが、普通のネイルと違ってはげないのがいいです。


HI340008
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上海に以前一緒にいった友人と上海を思い出して、銀座の「夜上海」に行きました♪♪
紹興酒があまりにもおいしかったので、前菜以外の写真をとるのを忘れてしまいました・・・。
桂魚とかとてもおいしかったです(☆o☆)
その後はシャンパンバーに行こうと銀座の街を走り回りましたが、結局二人で方向音痴になり、路地裏でたこ焼きを食べました♪

2006 02 12 [15. 週刊!尾花広報部長] | 固定リンク | トラックバック

2006.02.11

[フィナンシャルi] 気づきによる組織風土改革

 大学院で次の様な課題で学生が議論をして発表する授業を行った。
 3年間で県庁の組織風土を変えるために、まず初年度1年間で何をするかまとめて発表しなさい。県庁は3千人の職員、10部、100課の組織とします。あなた方学生は、組織風土改革の担当者を命じられた、40歳の県庁職員。全員がその立場で2班に分かれて40分間それぞれ議論をして結論を発表しなさい。
(早稲田大学大学院 教授 北川正恭)


【A班の発表】
初年度1年間は組織風土改革のための理念と達成方法を確立するため、調査研究を実施します。そのためアンケートやベスト・プラクティスのベンチ・マーキングを行います。2年目に実行、3年目に成果と検証を行います。

【B班の発表】
初年度は各部長に依頼して各部からやる気のある職員2名ずつ出してもらってプロジェクトチームをつくります。1年間で何をやるかコンセプトを固めて、実行体制を組むべく各部に戻して、各課ごとに組織風土改革に2年目から実施に移して3年目に成果、検証をします。

階層制度の打破

 この発表をそれぞれの班が批評します。
 「A班は初年度1年間を調査研究というが、事業によっては調査なしですぐに実施に移して1カ月で出来る事業もあるはずだ。年度という単位で仕事をするという常識(馬鹿)の壁で仕事をしている。又、全庁一律で仕事をするという常識の壁の中の仕事の仕方である。何でもできるところからどんどんやれば良いのである。」
 「B班は組織風土の改革であるにもかかわらず、既存の部や課を見直さず、それがあることが前提(事実前提)で改革を進めようとしている。又部長に依頼してヒエラルキー(階層制度)を所与のものとしている。即ち各部、各課があって、部長がトップにいて、その中での改革は当然抜本的な組織風土改革にならないのではないか。」
 この批評に加えて、組織風土改革を経験し、改革を上手くマネジメントをするための勉強をしている知識がある者が意見をいいます。
 「私も、この指とまれの応募形式のプロジェクトチームをつくって改革をしました。応募してきたのは圧倒的に女性でした。回を重ねて、熱心に参加し、行動に移そうとしたのも女性でした。まず県庁が男社会で、縦割りでヒエラルキー組織になっているのを気づき、そこから直すのが肝だと思います。従来の立場という鎧を着て、立場の証明を競い合う話し合いではなく、お互いが本音のゼロベースで話し合いができる形、雰囲気にするために、対面式の会議形式から円卓形式にして、役職名でなく、個人名で呼びあって、まず自己紹介から始めたら、その場の一体感ができあがり、価値(目標)から、どうしたら抜本的な組織風土改革ができるか、と言う価値前提の会議になりました。改革は理論も必要ですが、形から変える発想も必要だと思います」
 制度や組織が根をおろして安定すると改革しようとする気づきは起こりにくくなる。気づけというだけでは無理で、必然的に気づける仕掛けが必要になる。今までの選挙とは、地盤、看板、鞄だとの思い込みから公約は片隅に押しやられて、破られる約束の代名詞のような扱いを受けてきた。
 その公約を選挙後、検証可能なものにすれば、公約のもつ重みは格段に上がると思い、私は今までのあいまいなスローガンの羅列の公約から、数値、期限、財源の入った体系的な公約「マニフェスト」を提唱した。さいわい、統一地方選挙、総選挙もマニフェスト型選挙になり、マニフェストは流行語大賞にもなった。
 公職選挙法でマニフェストは配布できないと気づき、それならば、公選法改正をしようとなり一部改正された。ホームページを選挙中は動かせないと気づいて、今それの法律改正の運動が始まっている。

政権公約は道具

 選挙が候補者のお願い型から約束型に変わってきて、政策中心の選挙に変わりつつあり、政治家に求められる資質が変化してきた。選挙のあり方が変わると政治のあり方が変わるということに国民が気づき始めた。マニフェストは気づきの道具なのである。
 理論なき実践は暴挙。実践なき理論は空虚。理論が実践を支え、実践が次なる理論を生んでいくという、理論と実践の組み合わせの妙によって、実質的で大きな改革は進んでいく。事実前提の積み上げ式の組織改革は日常の努力として必要だが、抜本的な大改革には価値前提の非日常の決断がトップ・リーダーには求められる。

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北川 正恭 (きたがわ まさやす)

早稲田大学第一商学部卒。衆院議員4期、三重県知事2期を務めた後、2003年より現職。
「生活者起点」を掲げ、行政改革や情報公開を進め、地方分権の旗手となる。達成目標、手段、財源を住民に約束する「マニフェスト」を提唱。61歳。三重県出身。

(追伸)「週刊!木村剛」は、金融経済月刊誌「フィナンシャルジャパン」(年間購読はココ)および「フジサンケイビジネスアイ」(購読希望はココ)とメディア・コラボレーションしています。本日の記事は、「フジサンケイビジネスアイ」に2006年1月30日に掲載したものです。

2006 02 11 [14. フィナンシャルi ] | 固定リンク | トラックバック

[シンコの日記] 新食感! 新技術!

皆さん、こんにちは。シンコです。
前回に続いて、日本振興銀行の第11回お客さま懇親会の模様をご紹介します。

当日プレゼンテーションをして下さったお客さまです。  (^3^)/

有限会社エヌジェイズファクトリー(甘味喫茶NeoSittingRoom!)様
NeoSitting





株式会社アートレーザー技研 様
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有難うございました。

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2006年1月~  5年もの定期預金、10年もの定期預金の預金金利をアップ致しました。
現在の預金金利は、
1年もの0.1%、3年もの0.6%、5年もの1.0%、10年もの1.2%
(いずれも年利)です。
低リスクで高利回りの日本振興銀行の定期預金。
是非、ご検討下さい!! (*^_^*)


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※シンコは架空の人物です。


2006 02 11 | 固定リンク | トラックバック

[本のソムリエ] 「図解でわかる 投資ファンド」

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今週の丸善丸の内本店 壹岐直也副店長がお薦めする本です。


図解でわかる投資ファンド ~これくらいは知っておきたい~
今田 栄司 著 
日本実業出版社刊
定価:1575円(税込)

 ライブドア・ショックで「投資事業組合」が話題になっています。これは実は「投資ファンド」です。旧くは長銀やシーガイア、西武やカネボウの企業再生のキーパーソンとして名前の挙がる外資系企業もみんな投資ファンドです。ファンドの仕組みはシンプルなものの、株式から土地まで対象は多岐にわたります。
 本書は急成長する国内の投資ファンドから、外資系投資ファンド、投資銀行まで「投資ファンド」の全貌およびビジネスのしくみを図解でわかりやすく解説した初めての書です。村上世彰氏率いる「M&Aコンサルティング」や、福助再建で実績をあげる「MKSパートナーズ」、北尾吉孝氏率いる「ソフトバンク・インベストメント」などの国内有力投資ファンドや、「リップルウッド」、「サーベラス」、「ローン・スター」などの外資系企業再生ファンドなどは具体的に何をしているのか。豊富な「事例」を用いて解説しています。
 著者は株式から土地まで幅広い経験を持つ現役の実務家です。金融機関や投資ファンドに従事する関係者だけでなく、ビジネスマン、一般の方々に読んでもらいたい一冊です。


(追伸)「週刊!木村剛」は、金融経済月刊誌「フィナンシャルジャパン」(年間購読はココ)および「フジサンケイビジネスアイ」(購読希望はココ)とメディア・コラボレーションしています。本日の記事は、「フジサンケイビジネスアイ」に2006年2月6日に掲載したものです。

2006 02 11 [12. 本のソムリエ] | 固定リンク | トラックバック

2006.02.10

[ゴーログ]額に汗して働く人が報われる世の中を???

 皆さん、こんにちは。木村剛です。「風が吹けば桶屋が儲かるファンド! 」さんが「最近、お金持ちがあらゆるところで叩かれてます。『額に汗して働く人が報われる世の中を!』と言われますが、最近マスコミから悪人扱いされている、堀江氏も村上氏も北尾氏も、一般人の3倍は懸命に努力しているのではと思われます。少なくとも私の10倍は下らないと思います。でなければ、あんなに稼げないかと、、、(最近ようやくマスコミを疑える大人になりました)」というトラックバックを寄越してくれました。

『額に汗して働く人が報われる世の中を!』というテーゼについては同感するところですが、私は、額に汗する人も、脳に汗する人も、心に汗する人も、報われるべきだと思っております。逆に言えば、額に汗せず、脳にも心にも汗もかかない既得権益に護られている方々――官製談合に代表される――こそが非難されるべきだと思います。


 そういう観点で申し上げますと、新規参入がない中で楽々と高給を食んでいるTV局の方々に『額に汗して働く人が報われる世の中を!』と言われるのは?????という感じですね。上場企業における平均年収上位をみると、


1位 フジテレビ 1567万円
2位 朝日放送  1525万円
3位 日本テレビ 1462万円
4位 TBS   1443万円
8位 テレビ朝日 1357万円  
 とゾロゾロとテレビ局が出てくるわけですから・・・。これが『額に汗して働いた』結果なのかどうかについては、劣悪な条件の下で、下請けをしている番組制作会社の方々に聞いてみたいものです。「Watch IT,ケータイ,ベンチャー」さんは、以下のように指摘して憤っています。

マスコミは「IT企業=額に汗しない企業」と位置づけ、一生懸命がんばっている人たちの敵なのだという構図を作ろうとしているように思います。しかし、それは全くの嘘っぱちです。ITの根幹である、ソフトウェア開発は、世間の想像を絶するハードワークなのです。特に、ここ数年、インターネットを介したシステムへとシフトしていき、今までよりさらに短い期間での開発、難しい技術の習得が求められるようになってきています。特に、「ネット企業」といわれる企業郡は、卓越した技術力とスピード、さらに、経営力が無いと成功、また、企業維持ができないのです。そんななかでライブドアは、トップクラスの「企業力」を持っているはずです。同じIT企業の経営者として、メディアにイメージを落とされていくのは我慢できません。そんなにウソをついてまで、陥れられるほど、IT企業は「怠け者企業」なのですか?

2006 02 10 [08. メディア/広告の将来を占う] | 固定リンク | トラックバック

[ブログ小説] ニッポン・ウーマン 第二章 風のささやき(58)

 「私は、風のエステです。風に身体を晒していると、自分が風になったみたいで癒されるんです」
 ひろみは言った。
 「ひろみちゃんって面白いことを言うよね。風のエステね…。気持ち良さそう」
 日未子は、グラスを傾けた。

 「私、それはインドで感じたんです。風のささやき…。身体の芯から癒してくれるんですよ」
 ひろみは遠くを見るような目をした。
 「ひろみちゃん、インドに行ったことがあるの?」
 日未子は驚いて訊いた。
 「アメリカに行ってヨガに興味を持ったのです。それでヨガといえばインドでしょう?」
 「そうね…。それでインドに行ったの? 凄い!」
 「何か目的があったわけではないのです。軽い気持ちで行きました。ジャイプールには風の宮殿というのがあるんですよ」
 「風の宮殿?」
 「ええ、小さな小窓のあいた壁のような宮殿が街の中に建っています。その建物は赤茶けているんですが、ピンク色に見えるんですよね」
 「なぜ風の宮殿というの?」
 「よく知りません。風が抜ける穴が無数に開いているからでしょうか」
 「行ってみたいな…」
 「ガンジス河の河辺で荼毘に付すんですよ」
 「荼毘? 火葬? 見たの?」
 日未子は、顔をしかめた。死体を焼くところを見るなんて…。
 「ヒンズー教の聖地ベナレスに行きました。ガンジス河に向かって石段が続いています。その石段を遺体を担いだ葬列が下りてきます。多くの人が泣きながら続きます。河辺には薪が高く積まれています。その薪の上に遺体を載せるのです」
 「そのまま?」「そうです。山で遭難したときに荼毘に付しますよね。あれと同じです。でも深刻さはないんです」
 「どういうこと?」
 「河辺には牛が寝ていますし、子供たちが遊んでいて、河の中では多くの人が沐浴しています。河辺にはあちこちで荼毘の煙が立ち上っていて、全てが自然なんです。最も悲しい死さえも自然の循環の一サイクルに過ぎない
と思えてしまうのです」


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【著者】 江上 剛 (えがみ ごう)
昭和29年、兵庫県生まれ。早稲田大学政経学部卒。第一勧業銀行(現みずほ銀行)入行。広報部次長時代に対応した総会屋事件が、映画「呪縛・金融腐食列島」のモデルとなる。平成15年退行、作家専業に。主な著書に「非情銀行」 「起死回生」「腐蝕の王国(上・下)」「円満退社」など。

2006 02 10 [16. 小説「ニッポン・ウーマン」] | 固定リンク | トラックバック

2006.02.09

[ゴーログ]日本の伝統:談合三兄弟?

 皆さん、こんにちは。木村剛です。ホリエモンが日本経団連に入会したことを、奥田会長は「ミスった」と評しましたが、またもや防衛庁の建設工事で談合が発覚しました。日本経団連に入会している少なからぬ大企業は、談合に関わっているようにもみえますが、それらの会社についても「ミスった」と言われるんでしょうかねぇ。「猫の徒然草」さんが、面白い替え歌を披露してくれました。

数年前、「団子三兄弟」という歌が流行りましたが、その替え歌で、「談合三兄弟」というのがありました。 

♪公共工事で談合 設備入れ替え談合 価格決定談合 談合三兄弟
♪事前調整談合 ルール違反だ談合 しかしやりたい談合 談合三兄弟
♪景気よくても談合 悪くなっても談合 日本の伝統談合 談合三兄弟

それで、「猫の徒然草」さんは「官と民とが閉鎖的な共同体を作る。その共同体で、集団主義がまかり通る。そんな業界は、必ず腐敗します。腐敗を止めるためには、共同体を解体しなければいけません。まずは、天下りをなくすことから始めましょう!」と説いていらっしゃるわけですが、最後に、「町人思案橋・クイズ集」さんからいただいたクイズをどうぞ。解答はリンク先でご確認ください。

平成16(2004)年度に発注した自衛隊中央病院の空調工事の入札に関して、「官製談合」だと思ったら、今度は防衛庁市ヶ谷庁舎新設建設工事の入札だそうです。芋づる式に悪事が露見していくのでしょうか。では、かつて話題になった防衛庁/防衛施設庁関連の談合で、次のうち実際にあったものはどれでしょうか?
□ ジェット燃料納入にまつわる事件
□ 乾電池納入にまつわる事件
□ タイヤ納入にまつわる事件 

2006 02 09 [20. その他] | 固定リンク | トラックバック

[週刊!永田町] 国会動静<自民党 河野太郎衆議院議員>

フィナンシャル ジャパンONLINE - 国会動静 場外乱トーク PLUS+

女系天皇?男系天皇?~揺れる皇室典範改正
河野太郎 (自民党衆議院議員)

秋篠宮妃紀子さまが第3子を懐妊されたことが7日、分かった。長女眞子さま(14)、二女佳子さま(11)に続くお子さまで、男子(親王)誕生の場合、皇位継承順位は3位となる。こうしたことから、政府が今国会に提出しようとしている皇室典範の改正案についても、「見送るべき」との意見も出ている。小泉首相も、ご懐妊が明らかになる前の衆院予算委員会では、今国会での成立に意欲を見せていたが、8日午前の委員会では「冷静に議論し、そのうえで判断することが望ましい」と慎重な姿勢を見せた。法務副大臣を務める河野議員も「期限は必要だが、今すぐ決めなければいけない話でもない。全ての選択肢をテーブルにあげて、国民の多くが納得できるようにしなければ」と議論継続の必要性を訴えている。

皇室典範の改正については、ご懐妊が明らかになる前から揺れていた。「ポスト小泉」として有力視される麻生外相、谷垣財務相ら主要閣僚は慎重な構えを見せる一方、山崎拓・元自民党副総裁らは賛成していた。

皇室典範とは、皇位の継承順位や皇族の範囲などについて定めたもので、第一条で「皇位は、皇統に属する男系の男子が、これを継承する」としており、天皇の子孫でも女子や女系の子どもは資格が認められていない。
現在、皇位継承の資格を持つのは6人(皇太子殿下、秋篠宮文仁親王、天皇陛下の弟にあたる常陸宮正仁親王ら)。1965年の秋篠宮殿下を最後に皇室に男子が生まれておらず、皇太子さまと秋篠宮さま以外の皇族は、お二人より年長だ。こうしたことから、小泉首相は05年1月、諮問機関「皇室典範に関する有識者会議」(吉川弘之座長)を設置した。同年11月には女性・女系天皇の容認を求める報告書をまとめたものの、皇位継承権を持つ皇寛仁親王殿下が疑問を呈された。国民の間でも「女系容認派」と「男系維持派」に分かれている。


そもそも、女性天皇、女系天皇とは何だろうか。過去、女性の天皇は8人(10代)いるが、女系の天皇はいない。女系とは、その天皇自身の性別とは関係なく、母のみが皇統に属する天皇を指す。単に「女性の天皇」と混同されることがあるが、まったく異なるものだ。例えば法が改正され、愛子様が即位されれば「男系の女性天皇」ということになり、愛子様が男子(親王)をご出産され、即位されれば「女系の男性天皇」となる。

女系容認派は、現実的に若い男性の皇位継承者がいないこと、海外の王室を見ても女性が王位につく国があることや、皇族夫婦に対する男子出生への過大な期待を強いる事態が続くことなどを挙げる。

男系維持派の主張は、神話や過去の伝承を源泉とする権威こそが不可欠というもの。男系の継承とは、簡単に言えば今上天皇の父親をたどってゆけば(理論的には)初代神武天皇に行き着くことを指す。女系容認論に対しては、「入り婿等の手段による皇室を乗っ取りの可能性がある」との反対がある。継続の方法として、皇族から離脱した旧皇族の皇籍復帰や「側室をおく」といった声があると言う。


現状では、女系天皇に対する国民のコンセンサスが得られているとは言いがたい。議論の着地点も見えづらい。「例えば内親王殿下(女性)が結婚されても皇室から離脱しないようにするとか、もっと広い議論が必要だ」と言う河野議員に詳しく話を聴いた。

追伸)「週刊!木村剛」は、金融経済月刊誌「フィナンシャルジャパン」(年間購読はココ)のオンライン版 「フィナンシャル ジャパンONLINE」とメディア・コラボレーションしています。本日の記事は、2月8日にアップされたものです。

2006 02 09 [11. 週刊!永田町] | 固定リンク | トラックバック

[ブログ小説] ニッポン・ウーマン 第二章 風のささやき(57)

 ひろみがうっとりとグラスを顔の前にかざした。琥珀色の泡盛を通すと、ひろみの小麦色の肌が、一層艶やかに見える。
 「ひろみちゃんは、どこかで焼いたの」

 「これですか」
 ひろみがTシャツの胸元を引っ張る。
 日未子の目に小麦色の丸い乳房が飛び込んできた。思わず唾を飲み込む。
 同じ女性ながら美しいと思った。ひろみの輝くような小麦色の肌を見ていると日焼けを気にした自分が愚かで恥ずかしい。
 「スクーター焼けです」
 ひろみはこともなげに言った。
 「スクーター焼け?」
 日未子は、ひろみのあっけらかんとした言い方がおかしくて、笑ってしまった。
 「いつもスクーターで移動しているでしょう。それでこんなになってしまって…。日未子さん、沖縄に行かれたのにあまり黒くなっていないですね」
 「ちょっと気をつけたから。それにフェイシャルエステに行ったのよ」
 「エステですか? すっごい!」
 「ラ・プレリーっていってね、とても高級だった。ちょっと無理したかな」
 日未子は、自慢げに鼻を膨らませた。
 「気持ち良かったんでしょうね」
 ひろみは羨ましそうな目で日未子を見つめた。
 日未子は、八神圭子と一緒にエステをしたことを話した。ひろみは、ますます顔を輝かせた。


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【著者】 江上 剛 (えがみ ごう)
昭和29年、兵庫県生まれ。早稲田大学政経学部卒。第一勧業銀行(現みずほ銀行)入行。広報部次長時代に対応した総会屋事件が、映画「呪縛・金融腐食列島」のモデルとなる。平成15年退行、作家専業に。主な著書に「非情銀行」 「起死回生」「腐蝕の王国(上・下)」「円満退社」など。

2006 02 09 [16. 小説「ニッポン・ウーマン」] | 固定リンク | トラックバック

2006.02.08

[ゴーログ]この人は誰でしょう?

 皆さん、こんにちは。木村剛です。世の中というのは、歳月が経つとかなり変化してしまうもののようで、「grounder」さんは「仮にアメリカ産が解禁されても今まで通り(というか過去と同じように)流通しないのではないか」という意見を紹介してくださいました。

かつてオーストラリアは「買うなら1頭買ってくれ」ってな感じだったらしく、そうなっちゃうと焼肉業界などは持て余してしまうのが現状だったのですが、怪我の功名、アメリカ産がストップしたせいでオーストラリア系のルートを広げ、かなり日本ニーズに合って来ていると言っていました。更にアメリカンのマッチョなものよりもヘルシー嗜好から赤味がだいぶ見直されたり、フルーツの酵素でお肉をやわらかくする技術も進んでいると言う事でした。 


 マーケットにおけるプレゼンスがないと、いつの間にか忘れ去られてしまうということなんでしょうね。そこで、あんまり関係ないかもしれないかもしれませんが、「ミニマルキッチン Blog」さんが作ってくれたクイズです。「以下の文章は誰に対する説明文でしょうか?」・・・お答え下さい(答は「ミニマルキッチン Blog」さんのブログへどうぞ)。

●少年時代を九州で過ごす。
厳格な父に育てられた、という感が強い。

●男子校、中高一貫教育、屈指の進学実績という特色を持つ
名門私立校にて学ぶ。

●合格確実、とまでは言えない成績だったが東京大学を志望する。
それは東京の大学に進学するためには
東京大学を選ぶしかないという事情があったからだ。

●合格の可能性という観点から文三を選択し見事合格。
しかし、高校時代にイメージしていた大学の授業との落差に失望する。

●学生時代はアルバイトに明け暮れる。
そこから着想を得てサラリーマン生活を経験することなく会社を設立する。

●サークルの延長線のような若い会社ゆえの危うさはあったが
時代の流れに乗り急成長を遂げる。

●しかし、傍若無人にも映る若き経営者を良く思わなかった者も多い。
取扱うのが新しいメディアということもあり、
既存の企業とは幾度となく衝突する。

●とりわけマスコミの反発は大きいものであった。

●そして「株」をめぐり同社を舞台に日本を揺るがす
大事件が発生することになる。


(読者の皆様へ)
全国有力書店におきまして、「フィナンシャル ジャパン」2006年3月号は1月21日発売です。
今月の第1特集は、デフレからの転換期を迎えている日本経済が今後どこに向かうのかを予測するために、戦後60年にわたる長期的な経済トレンドから現在地点を確認し、マーケットを読み解く特集を組んでいます。
また第2特集では、ソフトブレーン宋文洲会長の推奨する「効率のよい企業」がいかに継続的に経営効率を実現する仕組みをつくっているかについてまとめています。投資先を選定する際の参考資料にしていただければ幸いです。
特集以外でも、今月号から本田健氏の「幸せな資産家の黄金律~米国長者編」がの新連載でスタートしています。また、好評シリーズの「スポーツセレブのマネー論」では、欧州編としてセルティック中村俊輔選手とスポーツジャーナリスト二宮清純氏の対談をとりあげています。目玉は楽天の三木谷会長兼社長の「楽天メディア企業宣言」、そのほかにも、今まさに問題山積の「教育」について、現状の教育費を分析した「その学歴のお値段『How Much?』」など盛りだくさんです。

2006 02 08 [20. その他] | 固定リンク | トラックバック

[ブログ小説] ニッポン・ウーマン 第二章 風のささやき(56)

 「お願い」
 「イカの丸焼き、島らっきょ、牛筋、刺身盛り合わせ、アジのなめろう…、そんなものかな」
 ひろみが店員の顔を見る。
 「ロシアン春巻きはどうですか」

 店員が勧めた。
 「ロシアン春巻き?」
 日未子が訊ねた。
 「五本の春巻きのうち、一本だけが辛いんです。楽しいですよ」
 「ロシアンルーレット!」
 ひろみが笑顔で言った。
 「じゃあ、それもお願い」
 日未子が頼んだ。
 「乾杯!」
 ひろみがジョッキを掲げた。
 「乾杯!」
 日未子もジョッキを持ち上げる。
 二つのジョッキがカチリと鳴った。
 「これおいしい!」
 「泡盛よ。沖縄のお酒。とってもなめらかでしょう」
 日未子が虚ろな目で言った。呑んでいるのはいつの間にか泡盛になっていた。
 この泡盛はタイ米から作る。焼酎は米や麦、さつまいもが主原料だが、これは泡盛の製法がタイから伝わったからだそうだ。 沖縄通の雅行が、自慢げに「泡盛ってシャム伝来なんだぞ」と酔っ払って話していた。シャムというのはタイのことだ。
 日未子のロックグラスを満たしているのは、『くら』。牧志公設市場の『丸天食堂』で呑んで以来、すっかりファンになった。この江戸家にも運よく『くら』があった。
 これも雅行の受け売りなのだが、この『くら』は、通常の甕貯蔵ではなく樫樽貯蔵で作るのだそうだ。だからウイスキーのような琥珀色の美しい泡盛になった。
 「これはオン・ザ・ロックが一番ですね」


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【著者】 江上 剛 (えがみ ごう)
昭和29年、兵庫県生まれ。早稲田大学政経学部卒。第一勧業銀行(現みずほ銀行)入行。広報部次長時代に対応した総会屋事件が、映画「呪縛・金融腐食列島」のモデルとなる。平成15年退行、作家専業に。主な著書に「非情銀行」 「起死回生」「腐蝕の王国(上・下)」「円満退社」など。

2006 02 08 [16. 小説「ニッポン・ウーマン」] | 固定リンク | トラックバック

2006.02.07

[木村剛のコラム] 証券行政改革に冷静な議論を

 ライブドア事件が勃発してからというもの、証券取引自体が「悪いこと」という風潮が形成されつつある。株式分割も、株式交換も、さらにはM&Aさえ、本来的には「忌むべきもの」としてイメージされがちだ。
 しかし、株式分割自体は、より多くの投資家に少額で株式投資に参加しやすくするように考案されたものだし、株式交換も正々堂々たる合併手法。M&A自体何ら忌むべきものではない。

 しょせん、これらは「手法」にすぎない。したがって、悪い意図で用いられれば、「悪い」ものになる。だから、ホリエモン率いるライブドアが「悪い意図」をもって、それらの手法を用いたとしても、その「手法」自身が「忌むべきもの」となるわけではない。ホリエモンの「手法」が行き過ぎたのであれば、行き過ぎた部分を厳格に禁じるルールを作るべき。感情的になって、「ホリエモンがやったことは何でもかんでも悪い」という考え方はあまりにも危険である。
 昨年、経産省職員(前官房企画室長)によるインサイダー取引が発覚したとき、職員全員の株式取引自粛を決めたときの雰囲気に似ている。インサイダー取引という行為が悪いにもかかわらず、株式取引自体に罪を被せてしまった。不思議なのは、インサイダー取引をした公務員が刑事告発されなかったことだ。今回の証取法違反でこれだけの大騒ぎになっているのに、なぜ、あれほどまでにあからさまで完全にアウトの犯罪が見逃されたのだろう。
 もっと言えば、ライブドア事件で問題視されているスキームと類似の手法を駆使していた上場企業は他にもたくさんある。もっとあからさまでエゲツナイものもある。ライブドアよりも一流で有名な会社も名を連ねていたような気がする。
 ライブドアの「錬金術」なるものが犯罪と認定されたとき、類似のスキームはどのように扱われるのだろうか。国内の匿名組合だったらアウトで、ケイマンに飛ばしていたらセーフになるのだろうか。
それとも、経済産業省のインサイダー取引事犯のように、エスタブリッシュメントだったら、お目こぼしいただけるのだろうか。
 ホリエモンはエスタブリッシュメントでなかったから逮捕されたわけで、一流企業だったら逮捕されなかったのだろうか。ホリエモンはエスタブリッシュメントでなかったから、日本経団連に入会したのは「ミス」だったが、すでに入会している一流企業は、談合犯罪を繰り返しても「ミス」ではないのだろうか。
もっと、淡々と冷静な議論をすべきような気がする。ホリエモンが「証券取引法は不備だらけ。誰かが動かないと不備は直らない」と余計なことを言ったせいか、「証券取引法を強化せよ」とか「日本版SEC(証券取引等監視委員会)を強化せよ」とかしましい。
 しかし、厳然たる事実として、ホリエモンは現行の証券取引法の下で、現行の体制の中で逮捕された。つまり、その限りにおいて、証券行政は機能しているのだ。罰則の強化はともかく、ライブドア事件を理由に証券取引法の改正を叫ぶ識者もいるが、一体全体何をどうしたいのかがわからない。
 与謝野金融担当相によれば、3年前から証券取引等監視委員会は内偵していたのだという。彼らの仕事振りを冷静に評価した上で、為すべき方策を検討すべきなのではあるまいか。


(追伸)「週刊!木村剛」は、金融経済月刊誌「フィナンシャルジャパン」(年間購読はココ)および「フジサンケイビジネスアイ」(購読希望はココ)とメディア・コラボレーションしています。本日の記事は、「フジサンケイビジネスアイ」に2006年2月6日に掲載したものです。

2006 02 07 [04. 経済政策を語ろう!] | 固定リンク | トラックバック

[週刊!永田町] 競争を否定する人たちの罪<自民党 平 将明>

 耐震偽造問題やライブドア事件をきっかけとした小泉改革の光と影、勝ち組負け組論争の中で、隠れ「大きな政府を目指す」勢力の巻き返しが始まった。社民党や共産党のみならず、民主党の中にも同じような主張をする人たちがいる。

 人口が減少する社会において、また、莫大な財政赤字を抱える現状において、生産性を上げていくことは至上命題である。持続的な経済成長なくしては社会保障も財政も破綻をしてしまう。そのための市場化であり競争原理化である。ようやく成果が見え始めたこの構造改革を決して止めてはいけない。
 この国には競争を否定する人たちが意外に多い。また、彼らが垂れ流した害毒は戦後の日本を浸食した。特に教育の現場で顕著で、彼らはありもしない社会観(競争のない社会、がんばれば必ず報われるという社会)を子供達に教え続けてきた。例えば運動会の徒競走に勝ち負けのない学校の存在、ゴール前で皆が一旦止まり、皆で手をつないでゴールするのだという。勝つ子と負ける子がいると可愛そうだからという理由らしい。そして、勝負の勝ち負けより、がんばったか否かこそ評価されるべきだと主張する。
しかし、そのような社会は地球上のどこにも存在しない。世の中に一歩出れば厳しい競争が待っている。がんばっても必ず報われるとは限らない、むしろ報われない方が多い。そういうことが日常的に起こる。それでも、人生とはそういうものだから、諦めずにがんばらなければならない。うまくいっているときは誰でも得意になるが、うまくいっていないときこそ人間としての真価が問われるのだと教えるのが教育だし、社会の現実を教え、社会に出てから困らないようにしてあげるのが教育だと私は思う。競争を否定し、ありもしない社会観をあたかもあるように錯覚させて子供達を社会に送り出すということは犯罪に等しい。そしてそのような腑抜けの教育を60年間もしているから、少しでも自分の思いとおりにならないと「自分は悪くない、社会が悪いのだ」とばかりにすぐ逃げたり引きこもったりする人間が激増した。ニート問題の本質はこういうところにもあるのではないかとも思う。
自助自立の精神に立脚し、自由で公正な競争を通して富を創造していく。そして勝者敗者が生まれる前提で、敗者復活の可能な社会を創り、本当の弱者には手を差し伸べていく。「富はまず創造してからでなければ、分配できない」(-ドッジ-)のだ。

衆議院議員(東京4区)
平 将明 (自由民主党)

2006 02 07 [11. 週刊!永田町] | 固定リンク | トラックバック

[ブログ小説] ニッポン・ウーマン 第二章 風のささやき(55)

 「でも大都会で子猫を見つけて、手を舐めてもらえるなんてこの月島だけの楽しみじゃない?」
 「そうですよ。他じゃ路地に迷い込んだら、レイプされますからね」
 ひろみがのぞけった。
 「おおげさね。行くわよ」

 日未子は、先を歩き出す。江戸家の看板が見えた。檜肌葺の屋根、縄のれんに提灯。鄙びた店構えだ。あの激しいバブルの時代をどうやって生き延びてきたのかと思ってしまう。
縄のれんをくぐる。店内にはもう
数組の客が入っていた。
 「いらっしゃーい」
 威勢のいい声がかかる。
 「二人!」
 ひろみが二本の指を高く掲げる。
 「こちらへどうそ」
 店員がテーブル席に案内してくれる。
 「とりあえず生二つね」
 日未子は、メニューを覗き込んでいるひろみを無視して言った。
 「何にしようかな」
 ひろみが考えている。
 「イカの丸焼きと島らっきょは頼んでね」
 「はいはい。島らっきょというのは沖縄ですね」
 「そうよ。ちょっと小ぶりのらっきょかな」
 「すっかり沖縄通ですね。でもあまり焼けていないみたいですね」
 「そうかな? そうでもないけど」日未子は、自分の顔を手で触る。
 手で触って日焼けの程度がわかることはないのだけれど。日焼けしないように気をつけた成果を誇ってもいいはずなのに、焼けていないと言われるとなんだか心外な気持ちになる。沖縄に行って焼けなかったなんてもったいない。そんな風に言われているような気がするのだ。

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【著者】 江上 剛 (えがみ ごう)
昭和29年、兵庫県生まれ。早稲田大学政経学部卒。第一勧業銀行(現みずほ銀行)入行。広報部次長時代に対応した総会屋事件が、映画「呪縛・金融腐食列島」のモデルとなる。平成15年退行、作家専業に。主な著書に「非情銀行」 「起死回生」「腐蝕の王国(上・下)」「円満退社」など。

2006 02 07 [16. 小説「ニッポン・ウーマン」] | 固定リンク | トラックバック

2006.02.06

[ゴーログ]小さな小嶋社長がいっぱい???

 皆さん、こんにちは。木村剛です。耐震強度偽装事件で一躍「時の人」になってしまった小嶋社長は、1月30日に建築確認で姉歯秀次元一級建築士による偽造が見逃されたのは行政側に過失があったとして、東京都や横浜市など18自治体を相手取り139億円の損害賠償を求めました。要するに、「お上がしっかりしていなかったから、こんなことになっちゃったんだ」という主張です。

 これに関して「Hardcoded」さんは、「ある地方 ISP(インターネット・サービス・プロバイダ)が、自社設置のパソコンにインストールされていた Winny(ファイル共有ソフトの一種)を通じ、自社が提供している CATV ネット接続サービスの顧客情報を漏洩させてしまった」という事例を紹介しながら、小・小嶋社長(=小さな小嶋社長)の台頭を危惧しています。
というのは、「こともあろうにその ISP は、自社のセキュリティ管理のお粗末さを棚に上げ、個人情報を提供した自治体の側が悪いと開き直っているという。当該 ISP によって Web 上に掲載された『釈明文』には、ご丁寧に関連法規の条文まで引用してくるという念の入れ様である」という状況になっているからです。

いずれにせよどこの世界にも小・小嶋社長はいるのかと呆気に取られてしまう。こういう、明らかな自己の過失を省みず他へ責任転嫁してはばからない人たちの脳の構造はどうなっているのか見てみたい気さえする。

 全く同感ですね。なんでもかんでも、お上のせい、国のせい、世間のせい、社会のせい、政治のせい、だというのでは、何の進歩もありません。小さな小嶋社長たちがこれ以上繁殖しつづけないことを祈るのみです。

(読者の皆様へ)
全国有力書店におきまして、「フィナンシャル ジャパン」2006年3月号は1月21日発売です。
今月の第1特集は、デフレからの転換期を迎えている日本経済が今後どこに向かうのかを予測するために、戦後60年にわたる長期的な経済トレンドから現在地点を確認し、マーケットを読み解く特集を組んでいます。
また第2特集では、ソフトブレーン宋文洲会長の推奨する「効率のよい企業」がいかに継続的に経営効率を実現する仕組みをつくっているかについてまとめています。投資先を選定する際の参考資料にしていただければ幸いです。
特集以外でも、今月号から本田健氏の「幸せな資産家の黄金律~米国長者編」がの新連載でスタートしています。また、好評シリーズの「スポーツセレブのマネー論」では、欧州編としてセルティック中村俊輔選手とスポーツジャーナリスト二宮清純氏の対談をとりあげています。目玉は楽天の三木谷会長兼社長の「楽天メディア企業宣言」、そのほかにも、今まさに問題山積の「教育」について、現状の教育費を分析した「その学歴のお値段『How Much?』」など盛りだくさんです。

2006 02 06 [04. 経済政策を語ろう!] | 固定リンク | トラックバック

[ブログ小説] ニッポン・ウーマン 第二章 風のささやき(54)

 「こんな日が高いのに呑んでいいのかな」
 ひろみがくすりと笑みを洩らした。
 「何を言うの。呑みたいと言ったのはひろみちゃんでしょう」

 「すみません」
 ひろみは小さく頭を下げる。通りの左右には高いマンションもあれば、古い民家もある。民家と民家の間の路地にはたくさんの植木鉢が置かれ、緑の葉や色鮮やかな花が軒を彩っている。小さな幸せが並んでいる景色だ。
 「ミャー」
 急にひろみが、猫の鳴きまねをして路地に向かって走った。子猫だ。
 黒い子猫が、こちらを見ている。ひろみがかがんで手を差し出す。子猫がひろみの手を舐めた。
 「冷っこーい」
 ひろみが嬉しそうに声を上げた。
 「かわいい」
 日未子もひろみに並んでしゃがみこみ手を差し出す。子猫が今度は、日未子の手を舐める。
 「帰りもいるかな」
 「どうして?」
 「江戸家で魚を貰ってこようかなって思ったんです」
 「ひろみちゃん、野良猫じゃないわよ。ちゃんと首輪があるわ。勝手に餌をやると飼い主に怒られるわよ」
 「わかりました。それでは猫のお腹ではなくて自分のお腹を心配したいと思います」
 ひろみはおどけた調子で言い、立ち上がった。


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【著者】 江上 剛 (えがみ ごう)
昭和29年、兵庫県生まれ。早稲田大学政経学部卒。第一勧業銀行(現みずほ銀行)入行。広報部次長時代に対応した総会屋事件が、映画「呪縛・金融腐食列島」のモデルとなる。平成15年退行、作家専業に。主な著書に「非情銀行」 「起死回生」「腐蝕の王国(上・下)」「円満退社」など。

2006 02 06 [16. 小説「ニッポン・ウーマン」] | 固定リンク | トラックバック

2006.02.05

[フィナンシャル ジャパン] 医療制度改革に商機あり(前編)

[フィナンシャル ジャパン2月号] 一世紀生きる ~ ビジネス編  医療制度改革に商機あり
オムニカルテ社 坂間取締役 + FJ編集長 木村 剛

医療制度の矛盾がビジネスを生む

木村 政府主導の医療改革の現状をどのようにごらんになられますか。
坂間 ビジネス上、非常に大きなチャンスが来たと思っています。
木村 どのへんがチャンスだと。

坂間 消費者の潜在的ニーズのうねりを感じますね。テレビ番組の「あるある大事典」のように、今視聴率が稼げる番組は「健康関連」や「癒し」です。商機面では、医療機関関連の効率化をIT、サービス、経営体制、人的資源の供給などの面から支援していく事業が注目される。弊社が提供しているような現行法規の範囲内でアウトソーシング主体の従来型の医療関連ビジネスにとどまらない、経営支援やコンサルティング事業、従業員の健康管理事業、医療データ事業がその一例です。
木村 保険診療と自由診療の混合は原則禁止ですが、混合医療が部分解禁される方向になっていますね。
坂間 国の財政上、これ以上公的医療費を増やせないとなると自由診療の拡大に頼らざるを得ない。患者の負担額が増えれば、当然民間医療サービスのコストパフォーマンスや質に対する目は厳しくなりますが、差別化ができるところに勝機があります。保険外サービスでのビジネスチャンスも拡大して、ヘルスケア産業だけでなく医療分野の市場の成長が加速すると期待しています。
木村 規制面でいうと、どのあたりに不都合がありますか。
坂間 保健・医療の管理に関するコスト構造が不明瞭だし、健康保険負担額もあたかも医療のトータルコストのように受け取られている。受けたサービスに対して一○○%直接払う一般の売買取引とは異なるし、国が定める価格体系の中でサービスを提供しなくてはいけない。
木村 無理があると思うのは、医療サービスの品質の差や患者の状態に関係なく同じ料金体系であること。現状だと質の良いサービスの提供はむずかしいのでは?
坂間 そうですね。診断能力に優れた二○年のベテランの先生で、時間をかけて丁寧に診てくれた場合と、大勢の患者を短時間で診るのが当たり前の大病院で、まだ経験の浅い先生に診察してもらった場合でも同じ料金だという矛盾があります。
木村 料金が少し高くてもベテランの先生に、丁寧に時間をかけていただきたいという人は結構いますよ。
坂間 ただ利用者の皆さんにも「技術の高い先生でも安く受診できるならいい」という制度がもたらした甘えがある。腕で勝負する医者はその価値に対するそれ相応の高い報酬があってもいいはず。しかし、「それだけのものが安くて済む」と思えば大勢群がりますよね。
木村 ヘタをすれば患者へのサービスの質が落ちるという悪循環になる。
坂間 インセンティブがカギになります。そのサービスにきちんとした対価が払われるべきです。
木村 「公立病院は補てんされるから、どんなにぞんざいでも生き残れるが、民間は一生懸命やらないとどうしようもない」ではダメですよね。
坂間 公立や民間に限らず大概の医療機関は収益とコストの関係を細部から積み上げた全体像で捉える体制になっていないし、なっている場合でも現場の末端まで共有されていません。また、一般企業が当たり前のように感じている「おカネが尽きる怖さ」が医療機関ではあまり共有されていないように感じます。
木村 そういう意味ではオムニカルテ社が病院経営や患者の方々に貢献できるところは結構あるのでは?
坂間 ええ。たとえば私どもがつくった「どこでもカルテ」という医療データ管理システムでは、発想を変えて医療の供給者でなく需要者が自己責任で自分の医療データを管理することを提案しています。医療供給あってもいいはず。しかし、「それだけのものが安くて済む」と思えば大勢群がりますよね。
木村 ヘタをすれば患者へのサービスの質が落ちるという悪循環になる。
坂間 インセンティブがカギになります。そのサービスにきちんとした対価が払われるべきです。
木村 「公立病院は補てんされるから、どんなにぞんざいでも生き残れるが、民間は一生懸命やらないとどうしようもない」ではダメですよね。
坂間 公立や民間に限らず大概の医療機関は収益とコストの関係を細部から積み上げた全体像で捉える体制になっていないし、なっている場合でも現場の末端まで共有されていません。また、一般企業が当たり前のように感じている「おカネが尽きる怖さ」が医療機関ではあまり共有されていないように感じます。
木村 そういう意味ではオムニカルテ社が病院経営や患者の方々に貢献できるところは結構あるのでは?
坂間 ええ。たとえば私どもがつくった「どこでもカルテ」という医療データ管理システムでは、発想を変えて医療の供給者でなく需要者が自己責任で自分の医療データを管理することを提案しています。医療供給の接点となるつなぎ役が必要。医療供給者から見てもある程度整理されている情報発信をこのシステムが引き受ければ、双方にとって効率的かつ効果的な情報交換ができます。
(つづく)


(追伸)「週刊!木村剛」は、金融経済月刊誌「フィナンシャルジャパン」(年間購読はココ)および「フジサンケイビジネスアイ」(購読希望はココ)とメディア・コラボレーションしています。本日の記事は、「フィナンシャルジャパン」2月号に掲載したものです。

2006

(読者の皆様へ)
全国有力書店におきまして、「フィナンシャル ジャパン」2006年3月号は1月21日発売です。
今月の第1特集は、デフレからの転換期を迎えている日本経済が今後どこに向かうのかを予測するために、戦後60年にわたる長期的な経済トレンドから現在地点を確認し、マーケットを読み解く特集を組んでいます。
また第2特集では、ソフトブレーン宋文洲会長の推奨する「効率のよい企業」がいかに継続的に経営効率を実現する仕組みをつくっているかについてまとめています。投資先を選定する際の参考資料にしていただければ幸いです。
特集以外でも、今月号から本田健氏の「幸せな資産家の黄金律~米国長者編」がの新連載でスタートしています。また、好評シリーズの「スポーツセレブのマネー論」では、欧州編としてセルティック中村俊輔選手とスポーツジャーナリスト二宮清純氏の対談をとりあげています。目玉は楽天の三木谷会長兼社長の「楽天メディア企業宣言」、そのほかにも、今まさに問題山積の「教育」について、現状の教育費を分析した「その学歴のお値段『How Much?』」など盛りだくさんです。

2006 02 05 [13. フィナンシャル ジャパン] | 固定リンク | トラックバック

2006.02.04

[本のソムリエ] 「ベン・バーナンキ 世界経済の新皇帝」

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今週の丸善丸の内本店 壹岐直也副店長がお薦めする本です。
ベン・バーナンキ 世界経済の新皇帝
田中 秀臣著
講談社刊
定価:1,500 円(税込)

 2006年2月にグリーンスパンの後継者としてFRBの新議長に就任する『ベン・バーナンキ』。その彼が「危機に瀕した米国と日本の未来を救えるのか」という観点で書かれたのがこの本です。著者は田中秀臣。早稲田大学大学院経済学研究科博士課程を修了し、現在、上武大学ビジネス情報学部助教授。『日本型サラリーマンは復活する(NHKブックス)』などの著書があります。新進気鋭のリフレ派経済学者である著者が「ベン・バーナンキとは何者なのか!?」を徹底考察しています。
 ベン・バーナンキは生粋の経済学者であり、2002年にFRB理事に就任してブッシュ政権に経済政策の助言を行う立場になりました。当時「インフレ・ターゲット政策」をアメリカ中央銀行の政策として積極的に主張し、日本銀行のデフレに対する稚拙な経済政策を評して「日銀はデフレを退治するために(紙幣をどんどん刷って、それで)ケチャップでも買え」と強烈な批判をしたことは有名です。
 その彼が、世界の金融界の最高実力者であるFRB議長に就任することによって、今後の日本の景気や金融政策がどう変わるかが読み取れる一冊です。


(追伸)「週刊!木村剛」は、金融経済月刊誌「フィナンシャルジャパン」(年間購読はココ)および「フジサンケイビジネスアイ」(購読希望はココ)とメディア・コラボレーションしています。本日の記事は、「フジサンケイビジネスアイ」に2006年1月30日に掲載したものです。

2006 02 04 [12. 本のソムリエ] | 固定リンク | トラックバック

[シンコの日記] テレビでもお馴染みの・・・

皆さん、こんにちは。シンコです。
今回と次回は、日本振興銀行の第11回お客さま懇親会の模様を
ご紹介します。

今回は、作家・コメンテーターとして多数のテレビ番組に出演され、
週刊!木村剛でも連載中の小説「ニッポン・ウーマン」でもお馴染みの
江上 剛 さんに「中小企業を取り巻く金融情勢」をテーマに
ご講演いただきました。

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 熱弁をふるっていただきました

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 白熱のトークバトル  (^∧^)

江上さんには、第2部のお名刺交換会・懇親会にもご参加いただきました。
日本振興銀行のお客さまである中小企業の経営者の皆さんも、
積極果敢に自らの企業を取巻く経済環境について持論を展開し、
江上さんと熱く意見交換をなさっていました。

江上さん有難うございました。  m( _ _ )m


次回は、懇親会でのお客さまによるプレゼンテーションの様子をご紹介します。

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2006年1月~ 5年もの定期預金、10年もの定期預金の預金金利をアップ致しました。
低リスクで高利回りの日本振興銀行の定期預金。
是非、ご検討下さい!! (*^_^*)


1





※シンコは架空の人物です。


2006 02 04 | 固定リンク | トラックバック

2006.02.03

[ゴーログ]ホリエモンと中内功と堤義明

 皆さん、こんにちは。木村剛です。「政治家・兄やんの一言モノ申すブログ」さんが、「ニッポン放送株の時と同じように、合法的なものまで批判を受けているライブドアだが、あの時と同じようにメディアはITを潰そうと躍起になっている。今回も、不可解な微妙な表現が多々用いられながらも、誰がどうみても既にライブドアが犯罪を犯しているという前提で話を進めようとしているところがなんとも情けない。なかでも、株式分割や株式交換、M&Aまでもが非人道的行為のように報道されていることは、日本を世界的な市場の中にいるものとして見てと、非常に恥ずかしくも思えるほどである」というトラックバックを寄越してくれました。

 同じような感想を抱いた人々は少なくないようで、「風が吹けば桶屋が儲かるファンド!」さんは「株式分割は、一般個人株主が分散投資を行う上で、非常に効果的です。なんでか、全ての分割が悪いみたいな風潮があってなんだかなあ」とこぼしていますし、「机の上が汚いSEが書く日記」さんも「もちろん、『法の網をかいくぐる』ようなことはやってきたとは思いますが、なにも全否定するような報道をしなくてもと思ってしまいます」と指摘しています。きっとマスコミでは、「『楽して儲けやがって! 汗かいて、土や油にまみれて働くほうが尊いんだよ!!』というプロレタリアート的な思考」(by「とおりすがり」さん)が支配しているんでしょうね。
 そういう中で、「ニッポン提言」さんは、「事件を引き起こしたライブドアと同じビルにいるとか、同じような業種であるとかということだけで、十把一絡げに良くないというような風評は厳に慎むべきです。わたしは基本的に現在の日本経済の好景気にITベンチャーの果たした役割は非常に大きいと評価しています。従来型のスタイルではモノが売れないという時代にネットが果たした役割というものはたいへんに大きかったわけですが、リスクをとってネット市場を開拓していったのは、既存の大手企業ではなく、彼ら新興のITベンチャーだったわけです。また、彼らの起業家マインドというものが、日本社会に果たした好影響というものも決して小さくはなかったと思います。前者を『市場の構造改革』と言うならば、後者は『思考の構造改革』と言うことができるでしょう。これらが合わさって現在の日本経済の復活、好景気があるのだと言っても過言ではありません。ベンチャーが開拓した道を既存大企業が走り出したことで日本経済の復活があったわけです」と冷静に語ってくれました。
 また、「ガッツログ」さんも「決してホリエモンを擁護しようとは思わないが、旧態然とした常識に風穴を空けようと努力したことは評価してもいいだろう。良いところは素直に認められる人間になりたい」とコメントしてくれています。「テライマンblog」さんは「ホリエモンが墜ちたことは、若い世代の現時点での挫折を象徴するんだろうなあ」という感想を寄せてくれました。そして、「【邪魔なプライド】」さんも「加熱された報道によって、そのチャレンジスピリットや市場の成熟を短絡的にしぼませたくない」と言っています。
 いろんなご意見をいただく中、私が「公正なコメントだなぁ」と感じたのは、「珈琲ブレイク」さんのトラックバックでした。最後にご紹介したいと思います。

私がここで気になるのは、行為の好き嫌い、倫理上の善し悪し、法的問題の有無、といった少しずつ次元が異なる問題を、意図してかどうかはともかく、混交して議論していることである。ホリエモンは、法律すれすれの活動でこれまでのし上がってきた、とマスコミはいうが、すれすれであっても、違法でなければ、法治国家で法的問題はない。法律ぎりぎりで問題が発生するなら、法律を変えなければならない。

法律以前に、彼の拝金的行動がよくない、という議論がある。しかし、カネを追求すること自体は、それだけで攻撃されるべきことではない。もちろん、カネに恬淡として、清貧に生きる生き方もすばらしいだろう。だからといって、カネを追い求める指向性が、それだけで非難されるものとはならない。カネを追求するエネルギーが、新しい時代を切り開くきっかけとなることは、十分ありうる。個人的にカネを求めるか、それとも清貧を好むか、それは単に個人の好き嫌いの問題である。

経済社会の一部に生きる者のひとりとして、私は、ホリエモンのように、動機はともかく新しい領域を意欲的に開拓しようとする若い優秀な人材は、わが国の活力を育成するために、是非必要だと思う。もちろん、彼が違法行為をしたのであれば、法にもとづく処罰を受けるべきだし、その度合いによっては、彼個人は再起不能となるのかも知れない。しかし、法的問題を責めるのは当然だとしても、それにからめて、彼の生き方そのもの、さらには、類似の活動をする他のひと達にまで、不当な攻撃を加えるのは不公正だと思う。 

たとえば、最近なくなった中内功氏は、一代で大きな流通革命をもたらした。彼の性格、周囲の人々に対する態度、事業の不振に対する対処方法など、多くの問題が指摘され、彼が決して完全無欠なスーパーマンでも、人格的な偉人でもないらしいことは、ひろく知られている。しかし、彼がわが国の経済にもたらした改革そのものは、彼自身の事業の最終的成否に関わらず、偉大なものである。西武グループの堤義明氏についても、同様である。

私自身は、彼らのように金銭的成功を主に追求する生き方はしないが、それは単に私の好みの問題、能力の問題である。私は、彼らを違法行為以外で非難する気にはならない。新しいこと、革新的なことを実行し、成功を達成することは、決して容易ではない。そういう困難にチャレンジする若い人々の存在を、われわれはできる限り尊重しなければならない、と思う。 

2006 02 03 [04. 経済政策を語ろう!] | 固定リンク | トラックバック

[ブログ小説] ニッポン・ウーマン 第二章 風のささやき(53)

 その居酒屋の一つが、マンションの近くにある江戸家だ。ここは築地の中卸で長く働いた主人が経営していて一階はカウンター六席、テーブル三卓、そして二階席という大して広くはない店だ。だが狭い店で肩を寄せ合い名物のイカの丸焼きを食べながら、酒を酌み交わすのはなかなか楽しい。日未子もひろみも直ぐに周りに溶け込んでしまい、ついつい長居をしてしまう。

 名物のイカの丸焼きは独特の癖になる味だ。ステンレスの小鉢に入ったタレとイカの丸焼きが一緒に出されてくる。そのタレにはイカのワタが溶け込んでいて、アミノ酸やうま味成分たっぷり。これにイカをくぐらせて食べると、思わず「うまい」と唸ってしまう。
 「考えただけで涎よだれがでるわ。早く行きましょう」
 日未子は、玄関に向かった。
 「待ってください」
 ひろみも急いで日未子の後に従った。
 エレベーターのドアが開くと、東京湾からの風が頬に当たった。沖縄の風とはまた違った爽やかさだ。

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【著者】 江上 剛 (えがみ ごう)
昭和29年、兵庫県生まれ。早稲田大学政経学部卒。第一勧業銀行(現みずほ銀行)入行。広報部次長時代に対応した総会屋事件が、映画「呪縛・金融腐食列島」のモデルとなる。平成15年退行、作家専業に。主な著書に「非情銀行」 「起死回生」「腐蝕の王国(上・下)」「円満退社」など。

2006 02 03 [16. 小説「ニッポン・ウーマン」] | 固定リンク | トラックバック

2006.02.02

[ゴーログ]証券取引法第158条を知っていますか?

 皆さん、こんにちは。木村剛です。先日、日曜日昼の番組で、他界したエイチエス証券役員が宿泊した宿帳を大写ししたときに、出演者から「それは個人情報保護法に触れるんじゃないですか?」と指摘され、アタフタとした場面がありました。いま日本のマスコミでは、法令違反を毎日弾劾しているわりに、関係している記者もスタッフも法令に関する知識をほとんど持っていないという不可思議が進行しています。そのあたりは、「404 Blog Not Found」さんが鋭く論評していました。

気になるのは、マスメディアの「中の人々」だ。電話で「逮捕」という言葉を使ってしまい、しかもその事を私に指摘されるまで気がつかない人もいれば、「ライブドアマーケティング」と「マネーライフ」の関係を、「ライブドア」と「ライブドアマーケティング」と勘違いしていた人までいた。実際家宅捜索に関しては、16:00に最初の報道が出てから一旦そういう事実がないということが判明し、その後実際の家宅捜査があったというフライングが起った事は磯崎さんが指摘しているとおりだ。

これだって立派な風説の流布なのではないか? マスメディアの「外の人」である私が、「中の人」に注意を喚起されるのであればまだわかる。実際はその逆なのだ。とにかく記事を出す事、コマを埋めることに忙しく、自分たちが本来最も気をつけなければならないことがおろそかになっているようなのだ。証券取引法にはこうある。

証券取引法 第158条 何人も、有価証券の募集、売出し若しくは売買その他の取引若しくは有価証券指数等先物取引等、有価証券オプション取引等、外国市場証券先物取引等若しくは有価証券店頭デリバティブ取引等のため、又は有価証券等の相場の変動を図る目的をもつて、風説を流布し、偽計を用い、又は暴行若しくは脅迫をしてはならない。

そう。何人も、なのである。あなたも私も、なのである。もしフライングの経緯が市場が開いている時に起ったらどうだっただろう。それに対する畏れは報道各位にはないのだろうか? 

 さすが「404 Blog Not Found」さんです。おっしゃるとおり。もし、マスコミが「ホリエモンはケシカラン。ライブドアなんて潰してしまえ」などという「有価証券等の相場の変動を図る目的」をもって、事実と違う報道をした場合には、証券取引法第158条に違反することになるのです。ホリエモンと同等の罪に問われるのです。「猫の徒然草」さんも、「私が、今回の報道で問題だと思ったのは、日経やNHKのフライング。捜索が始まる前に『捜索を開始した』と報道。どのようにして情報を得て、どのようにして事実を確認しているのでしょうか?」と指摘していました。でも、そういう意識のあるマスコミの方は、きっといらっしゃらないんでしょうね。
 ちなみに「喜八ログ」さんは、「『事実に基づかない中傷誹謗を行なうと、後で堀江氏に告訴されるのでは?』なんて人ごとながら心配になってきます。いわゆる『ロス疑惑』被告人であった三浦和義氏がメディア相手の民事訴訟で連戦連勝なんて先例もありますからね」なんて心配していました。「悪いことは悪い。しかし、それを裁くのは法であってマスコミではない」(by「あんなこと、こんなこと。どんなこと?」さん)とか、「昨今報道されている容疑が真実であるとするならば、ホリエモンをはじめ、彼らは司法によって裁かれるべきであるし、その犯した罪に見合った罰を受けるべきであろう」(by「こんな青空の日には・・・」さん)という冷静な意見もありますしね。
 なお、「ふぉーりん・あとにーの憂鬱」さんが「『正義』のコスト」という題で、こうした犯罪捜査の際の手続論について優れた考察を寄せてくれました。ご参考まで、一読されることをお勧めいたします。それを読んだあとに、「ホリエモンが最後にやるべきこと..それは、日本の刑事訴訟制度の問題点を、世間に知らしめることだと思います。取調べの可視化・弁護人の立会い等の実現のために..被疑者としての体験を通じて、問題を提起してほしいものです」と説く「猫の徒然草」さんの意見を読むと理解が深まります。
 最後に一言・・・「ホリエモンは、単なる見せしめ。オヤジの恨みって怖いなあ・・・」(by「小福のへりくつ」さん)。

2006 02 02 [04. 経済政策を語ろう!] | 固定リンク | トラックバック

[週刊!永田町] 国会動静 <自民党 菅原一秀衆議院議員>

フィナンシャル ジャパンONLINE - 国会動静 場外乱トーク PLUS+

日本版SECの創設と証取法違反の罰則強化? ~ライブドア流錬金術を越えて
菅原一秀(自民党衆議院議員)

ライブドアグループへの強制捜査からおよそ半月。同グループによる証券取引法違反事件では、東京地検特捜部の調べに対して、ホリエモンこと堀江貴文容疑者は容疑を否認し続けているものの、投資事業組合の活用や株式分割といった「ライブドア流錬金術」とも言える方法が次々と明るみに出ている。今後の再発防止策についての議論が活発化するなか、菅原議員は「こうした問題を二度と起こさないためにも、証券取引等監視委員会(監視委)の機能強化や証取法に違反した場合の罰則強化を含めて考えなければ」と指摘する。

問題となった開示書類の虚偽記載や風説の流布、偽計罪の罰則は、懲役5年以下または500万円以下の罰金が課される。自民党は1月27日、金融調査会(会長=金子一義議員)の企業会計小委員会でこの問題について話し合っている。委員からは、投資事業組合の透明性を高める声が相次ぎ、上場企業が実質的に支配する組合については、その企業の連結決算の対象に含めるべきだとの意見が出されたと言う。またライブドアが株価吊り上げのために行った株式分割についても、金子会長が衆院予算委員会で極端な分割に対する疑問を呈した。株式分割については、東京証券取引所が昨年3月、上場企業に対し、5分割を限度とするように自粛要請している。

こうした議論と同時に、監視委の機能強化については、政府・与党内で意見が別れている。中川・自民党政調会長が金融庁からの分離・独立を提言する一方で、与謝野金融相は独立を否定、拙速との見方を示していることがメディアで伝えられている。この議論の焦点は、監視委に米国証券取引委員会(SEC=Securities and ExchangeCommission)並みの組織と権限を与えるべきかどうかだ。監督、検査、企画立案の3部門を抱えるSECは、証券会社に営業停止命令などの処分を行えるほか、個人に対しても民事訴訟を起こして制裁金を課すことができるなど、証券業界に対して大きな権限と影響力を持っている。一方、日本の監視委は、調査、監視、検査などの権限はあるものの、行政処分といった監督権限は金融庁が握っている。また、人員もSECがおよそ4000人に対して、日本は300(地方財務局職員を含めた場合約500人)とおよそ十分の一ほど。監視委の機能強化論者は拡充・増員を訴えている。

強制捜査の直後、ライブドア株だけでなく、IT分野の株が一時急落した。IT産業を「資源のない日本における経済・産業の柱としてさらに成長させるべきもの」と位置づける菅原議員に、この問題について語ってもらった。
(フィナンシャル ジャパンONLINE 編集)

この動画はこちらから


(追伸)「週刊!木村剛」は、金融経済月刊誌「フィナンシャルジャパン」(年間購読はココ)のオンライン版 「フィナンシャル ジャパンONLINE」とメディア・コラボレーションしています。本日の記事は、2月1日にアップされたものです。


2006 02 02 [11. 週刊!永田町] | 固定リンク | トラックバック

[ブログ小説] ニッポン・ウーマン 第二章 風のささやき(52)

 「沖縄もいいですが、イカの丸焼き食べたくありませんか」
 コーヒーを飲み終えたひろみが、日未子を窺うように見た。
 「江戸家!」

 日未子は叫んだ。それは佃二丁目にある居酒屋の名だ。日未子もひろみも常連だ。
 「食べたいでしょう?」
 「食べたい! 沖縄料理もいいけどイカの丸焼きもいい!」
 「今、六時ですから早く行かないと満員です」
 「ひろみちゃん、今日は仕事ないの?」
 「日未子さんが帰ってくると思って、ちゃんと空けてありますよ。まあ、そんなわけないか!」
 ひろみはおどけてみせた。
 「お姉さんをからかわないのよ」
 日未子は、指でひろみの額を押した。
 月島はもんじゃ焼きの町として有名だ。もんじゃストリートというもんじゃ焼き屋が並ぶ通りがあり、多の人が訪れる。しかしもう一つの顔がある。それはおいしい居酒屋が多い町でもあるのだ。

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【著者】 江上 剛 (えがみ ごう)
昭和29年、兵庫県生まれ。早稲田大学政経学部卒。第一勧業銀行(現みずほ銀行)入行。広報部次長時代に対応した総会屋事件が、映画「呪縛・金融腐食列島」のモデルとなる。平成15年退行、作家専業に。主な著書に「非情銀行」 「起死回生」「腐蝕の王国(上・下)」「円満退社」など。

2006 02 02 [16. 小説「ニッポン・ウーマン」] | 固定リンク | トラックバック

2006.02.01

[ゴーログ]耐震偽装や輸入牛肉は何処に?:「ライブドア3兄弟」は「未納3兄弟」並み

 皆さん、こんにちは。木村剛です。ライブドア事件で「一億総検事の感」(by「エコ侍 PART Ⅶ」さん)がある今日この頃ですが、「牛肉を食べてロシアンルーレットのようにBSEに当たりたいなんて思っている人はいないのです」と「くまさんの自立」さんが怒り狂っていますし、「Edge Diary」さんも「肝心の耐震偽装問題がすっかり影を潜めた形になってしまっているようです」をと心配しています。そんな中、「D.D.のたわごと」さんが「毎日のように新たなニュースが出てくるため,やむを得ないとはいうものの、もっと大事な問題があるだろ!耐震偽装とか輸入牛肉とかといいたくなるくらいライブドア問題一辺倒」と指摘してくれました。「らんきーブログ」さんもこう書いています。

ライブドアショックに関心がある人と耐震偽造問題や牛肉問題に関心のある人の差。それは一言で言うと、お金や経済に関心がある人と命や政治に関心がある人の差か?耐震偽造で痛手を被ってる人もお金の問題ともいえるけど・・・ライブドアとはお金の性質が違う。株は儲かる事もあるし逆もある。そのリスクを知ってやるのが株式投資だ。マンションを買うのにそんなリスクがあってはたまったものではない。壊れやすいかもしれないし、案外頑丈かもしれない、なんてネ。まして国の基準を守らないか守るかなんて常識外のことだからね。・・・

ニュースに取り上げるべき問題としては耐震偽造問題や牛肉問題の方に重きを置き、もっと深く掘り下げて欲しいと思っている。・・・株で誰が損をしようが儲かろうが私にはどうでもいい事なのだ。・・・株に関心がある人にはまだいいかもしれないが、話題性があるからとかだけでちょっと前までチヤホヤと時代の寵児とか言って持ち上げていた堀江を実にあっさりとマスコミによって手のひをら返したように一斉にライブドア叩きの報道やニュースは如何なものかと思うわけだ。もっと叩くべきドアはあるだろう、と。せめてノックぐらいはしてみろよ と。

 「しんちゃんのおうち」さんは、「今の日本は、偽装やら粉飾など、価値のないものを価値あるように見せて、楽して儲けようとしたり、人のものを騙し取ろうとしたり、ストレスのはけ口に人を傷つけたりする。そんなことが当たり前におきている、デンジャラスな国です。ヤマトナデシコもびっくりです(意味不明)。物事の本質を捉える際に、絶対的なものさしが不足しているため、話題性やそのときの感情など相対的、一時的な価値判断によっていることが、それらを引き起こす原因ではないでしょうか」と書いてくれていますが、ムードに流されることなく、追及すべきものを追及していくというスタンスでいたいものです。
 なお、「匿名希望の時事ブログ」さんが、「民主党の野田佳彦国対委員長が『ライブドア3兄弟』などと言っていますが、管直人元代表が言っていた『未納3兄弟』並に下らない議論という意味であれば、なるほどその通りだと思います」と斬り捨てていました。お見事です。最後に「周辺領域」さんのコメントをご紹介しておきましょう。

証券じゃないけど、「景気は回復基調にある」という「風説の流布」をした大臣や、実際の出生率とは異なる甘い見通しで年金の将来像を「偽計」した役人とかもついでに逮捕しろよ。理由はなんとでもつけられるだろう(笑)>東京地検


2006

(読者の皆様へ)
全国有力書店におきまして、「フィナンシャル ジャパン」2006年3月号は1月21日発売です。
今月の第1特集は、デフレからの転換期を迎えている日本経済が今後どこに向かうのかを予測するために、戦後60年にわたる長期的な経済トレンドから現在地点を確認し、マーケットを読み解く特集を組んでいます。
また第2特集では、ソフトブレーン宋文洲会長の推奨する「効率のよい企業」がいかに継続的に経営効率を実現する仕組みをつくっているかについてまとめています。投資先を選定する際の参考資料にしていただければ幸いです。
特集以外でも、今月号から本田健氏の「幸せな資産家の黄金律~米国長者編」がの新連載でスタートしています。また、好評シリーズの「スポーツセレブのマネー論」では、欧州編としてセルティック中村俊輔選手とスポーツジャーナリスト二宮清純氏の対談をとりあげています。目玉は楽天の三木谷会長兼社長の「楽天メディア企業宣言」、そのほかにも、今まさに問題山積の「教育」について、現状の教育費を分析した「その学歴のお値段『How Much?』」など盛りだくさんです。


2006 02 01 [04. 経済政策を語ろう!] | 固定リンク | トラックバック

[ブログ小説] ニッポン・ウーマン 第二章 風のささやき(51)

 日未子はマンションに着いた。リビングにバッグが置いてあった。コーヒーのいい香りがする。
 「ただいま」
 日未子は声をかけた。
 「今、コーヒーをいれますから」

 キッチンからひろみの声がした。
 「うれしい。荷物を片付けているからね」
 日未子は、バッグを自分の部屋に運び入れ、身体ごとベッドに飛び込むように投げ出した。スプリングが柔らかく受け止めてくれる。木綿の白いシーツが肌に優しい。腕と足を思いっきり伸ばしてみる。快感、という言葉が自然に口をついて出てくる。目を閉じると、沖縄の海が浮かんでくる。
 「明日から、仕事だわ」
 途端に憂鬱な気分が蘇ってくる。
 「コーヒー、出来ました」
 ひろみの声がする。
 「今、行くわ」
 日未子は、ベッドから飛び起きた。


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【著者】 江上 剛 (えがみ ごう)
昭和29年、兵庫県生まれ。早稲田大学政経学部卒。第一勧業銀行(現みずほ銀行)入行。広報部次長時代に対応した総会屋事件が、映画「呪縛・金融腐食列島」のモデルとなる。平成15年退行、作家専業に。主な著書に「非情銀行」 「起死回生」「腐蝕の王国(上・下)」「円満退社」など。

2006 02 01 [16. 小説「ニッポン・ウーマン」] | 固定リンク | トラックバック