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2006.05.27
[フィナンシャルi] 投信選び 3つのポイント
投資信託(投信)とは、文字通り「投資」を「信託」することである。最終的な運用は運用会社のファンドマネジャーに託すとしても、「どの投信を選ぶか」という肝心のところまでを誰かに託してはいけない。
(モーニングスター株式会社 代表取締役COO 朝倉智也)
メディアに掲載される広告や、金融機関の営業マンのセールストークに刺激され、すぐに飛びつくのではなく、その投信が本当に自分にふさわしいものかどうかを、しっかりと見極めなければいけない。
投信選びのポイントは、次の3つにまとめられる。
① パフォーマンス(リスクとリターン)
② コスト
③ ファンドマネジャー(運用会社)
■ パフォーマンス
投信選びの原則は、「リターンが同じならリスクが低いほうを選び、リスクが同じならリターンが高いほうを選ぶ」ことだ。たとえば、年間10%のリターンをあげる投信が2つあって、一方のリスクが10%、もう片方のリスクが8%であれば、後者を選んだほうがいいことはすぐにわかる。しかし実際には、比較したい投信のリターンとリスクの数字はまちまちだ。
そこで、複数の投信を比較しやすくするために、リターンの数字をリスクの数字で割る。この数字は、「シャープレシオ」といい、その投信がどれだけ効率よく運用されているかを表し、数字が大きいほど効率性が高いことを表す。
大切なのは、リターンの高さだけに注目するのではなく、リスクをいかに抑えて、効率よくリターンをあげているかを見ることである。
■ コスト
投信にかかる2つの主要なコストは、購入時にかかるコスト(販売手数料)と購入後に毎年かかるコスト(信託報酬)だが、当然、これらのコストは低いにこしたことはない。
特に信託報酬は、毎年かかるコストであり、長期間運用する場合は影響が大きく、出来る限り低い投信を選ぶのが大切だ。信託報酬の額は、将来のパフォーマンスの良し悪しを決める、きわめて重要なポイントである。また、販売手数料は、同じ投信でも販売金融機関によって違うので、ここでもその投信をいちばん安い手数料で提供している販売会社を探すのが賢明だ。
■ ファンドマネジャー(運用会社)
投信を選ぶ際には、過去のパフォーマンスもさることながら、ファンドマネジャーの運用経験や運用するファンドの担当年数などが重要になる。ファンドマネジャーの運用経験は、長ければ長いにこしたことはない。
ただ残念なことに、現在の日本では、ファンドマネジャーに関する情報は、めったに目論見書に記載されていない。ファンドマネジャー、運用会社の良し悪しを判断する材料として、運用会社の純資産残高は一つの目安になる。会社全体の純資産残高が大きいことは、大きな資産を運用し、経験が豊富な運用会社でもあり、それだけ経験も実力も備えたファンドマネジャーがそろっていると考えられるからだ。
どれほど難しそうに見えるパズルにも解き方のコツがあるように、投信選びにだってコツはある。「みんなが買っているから」「営業マンにすすめられたから」という理由だけの投信選びから抜け出し、そろそろ私たちも、自分自身で投信の良し悪しを見分ける力を身につけるべき時が来ている。
最適な投信を見つけ出す方法は、拙著「投資信託選びでいちばん知りたいこと」(ランダムハウス講談社刊)で紹介しているので、参照していただきたい。
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朝倉智也(あさくら・ともや)
モーニングスター株式会社代表取締役COO。
慶應義塾大学文学部卒。米国イリノイ大学経営学修士号取得(MBA)。北海道拓殖銀行、メリルリンチ証券会社、ソフトバンク株式会社を経て、モーニングスター株式会社設立に参画。現職に至る。第三者の投信評価機関として、つねに中立的・客観的な投資情報の提供を行い、個人投資家の的確な資産形成に努める。近著「投資信託選びでいちばん知りたいこと」
2006 05 27 [14. フィナンシャルi ] | 固定リンク
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