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2006.08.12

[本のソムリエ] 「日本金融システム進化論」

Mj06068333


今週の丸善丸の内本店 西川仁副店長がお薦めする本です。
「日本金融システム進化論」
星 岳雄、 A.カシャップ 著/; 鯉淵 賢 訳
日本経済新聞社刊
定価:2940円(税込)

 日本の金融システムは一体どこからきて、どこに向かおうとしているのか。本書は100年以上の長期的視野からこの問題をとらえようとしています。
 本書では、明治維新以来のわが国の金融システムを、5つの期間に分けて振り返ります。第1期の1930年代前半までは、株式や社債が重要な役割を果していました。
 第2期は30年代後半から朝鮮戦争まで。この時期には戦時体制のもと、政府と銀行が一体となった金融制度が確立していきました。
 そして朝鮮戦争後から第1次石油ショック(73年)jまでの第三期となります。この時代には、銀行を中心とした金融システムが順調に機能していました。
 その後、ビックバン直前までの第4期には、系列システムの便益に比べ、コストが大きくなっていることが意識されながらも、銀行中心のシステムは維持されていました。
 しかし、大きく規制が緩和された第5期以降は、株式市場や債券市場が再び重要な役割を担う時代になる、というのが本書の主張です。
 長期不況に陥った90年代以降や、金融ビックバン、97年の金融危機についても詳述しており、歴史と制度のバランスがよくとれた良書です。


(追伸)「週刊!木村剛」は、金融経済月刊誌「フィナンシャルジャパン」(年間購読はココ)および「フジサンケイビジネスアイ」(購読希望はココ)とメディア・コラボレーションしています。本日の記事は7月31日にフジサンケイビジネスアイに掲載されたものです。

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