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2007.08.18
[フィナンシャル ジャパン] いま投資するなら・・・ポーランド
≪フィナンシャル ジャパン 8月号 世界投資 傾向と対策 PART4 いま投資するならこの新興4カ国≫
社会主義のイメージを脱皮、日本企業も注目する「中欧」の中核
DATA―人口:約3830万人、面積:約32.3万km² (日本の約5分の4の広さ)、
首都:ワルシャワ、通貨:ズオティ (1ズオティ=約42.6円 2007年6月6日現在)
多くの文化人・芸術家を輩出
天文学者コペルニクス、音楽家ショパン。映画監督ロマン・ポランスキー、アンジェイ・ワイダ。文化・芸術に秀でた彼らを生み出したポーランドは、長らく東欧に分類されていたが、西側にも近いことから、今では「中欧」として
位置づけられている。
北はバルト海、西にドイツ。北東にロシアの飛び地やリトアニア、東はベラルーシ、ウクライナ。南にはチェコ、スロバキアと、多くの国と陸続きでつながっており、また平地が多いことからも、国境を越えた侵入が比較的容易で、歴史においても数々の戦争に巻き込まれてきた。そもそもポーランドという国名も、「野原・空き地」が語源とされている。
日本では、「あまりなじみがない」と思われがちな国だが、実は今、その地理的特性や豊富な埋蔵資源、高い教育水準から、経済が順調に成長している。
驚異的な経済回復
1980年代末、ポーランド経済は壊滅的な状況にあった。500%を超えるインフレ率、数十億もの対外債務、農業の立ち遅れ――。商店の棚は空になり、製造された商品の質は低く、「メード・イン・ポーランド」は劣悪な製品の象徴とされるほどひどい状況だった。
しかし、変革が訪れた。90年、当時の副首相で財務大臣だったレシェック・バルツェローヴィチが導入した「ショック療法」計画がその発端だ。彼は、それまで政府が規制していた価格を自由化するなど、規制緩和を促進。次第に経済は好転し、96年には経済協力開発機構(OECD)への加盟を果たした。昨年のインフレ率は1%まで下がるなど、驚異的な復活劇を果たしたのだ。
今では、2006年の実質GDP成長率は5.8%に増加。対外直接投資も、06年は約42億ユーロ(暫定値)で、04
年の約8億ユーロと比べても、2年間でおよそ5倍に伸びている。
04 年には欧州連合(EU)に加盟。域内の農産物貿易が自由化されたことから、価格面で農産物が高い評価を得て、輸出額も伸ばしている。
教育水準が高く日本企業も進出
最近は、日本の企業進出も盛んになっている。社会主義体制時から教育水準は高く、労働力の質の高さには定評がある。石炭や亜鉛、銅など鉱物資源に恵まれていることもあって、伝統的に工業分野はい。日本貿易振興機構(JETRO)の調査では、06年5月時点で、ポーランドの日系企業は135社(うち43社が製造業)を超えている。00年末時点では14社だったというから、ここ数年で急伸したことがわかる。
特に南西部には、トヨタ自動車をはじめとした自動車関連企業が進出。部品産業の集積はめざましく、「欧州向け自動車部品供給の中核を担うまでに成長してきている」(JETRO)という。国際協力銀行開発金融研究所が昨年、日本国内の企業(製造業)を対象に、海外事業展開について聞いたアンケート調査によると、ポーランドは「今後3年程度以内の有望な事業展開先」として、ドイツ、チェコと共に12位につけている。20位までを見ると、ヨーロッ
パでは、ほかにはイギリスとハンガリーだけだった(トップ5は、中国、インド、ベトナム、タイ、アメリカ)。
個人所得も消費も順調な伸び万博に向け進むインフラ整備
経済は順調に成長を続けており、個人所得も伸びているという。JETRO によると、「新富裕層」と呼ばれる人たちも増えている。これは、新車の購入が可能なだけの十分な収入がある人たちのことだ。
個人年間平均所得の推移を見ても、03年は6000ユーロほどだったが、07年は8000ユーロを超えるとみられている。クレジットカードの累積発行枚数も、00年には400枚程度だったが、08年には9000枚を超える予想がされている。
こうした所得の拡大に合わせるように、ワルシャワをはじめとした各地に複合型のショッピングセンターが次々と建設されている。市場での今後の売れ筋は、新車や薄型テレビ、パソコン、高級食料品となる見込みという。すでに、06年の薄型テレビ販売台数は、前年比2.9倍と大幅に伸びている。
拡大を続けるロシアとユーロ経済圏にはさまれたポーランドも、現在、ユーロ導入に向け、経済改革を進めている。2012年には、サッカーのヨーロッパ選手権のほか、日系企業が数多く進出している南西部の都市・ブロツワフで万博が開催される予定で、インフラ整備が進み、個人の就業機会と所得額はますます増える見込みだ。国際通貨基金(IMF)も、07年のGDPの成長率を、5.8%、08年を5.0 %と予想している。
今年は日本とポーランドが国交を回復して50 周年の記念すべき年。これから年末にかけても、さまざまなイベントが開かれる。成長するポーランドに関心を向けるよい機会かもしれない。
ポッドキャスティング-木村 剛が斬る!
「8月利上げとサブプライム問題」 はこちらからご覧いただけます。
http://phobos.apple.com/WebObjects/MZStore.woa/wa/viewPodcast?id=197875134
http://www.financialjapan.co.jp/podwmv/070815/070815mag_loan71.html
2007 08 18 [13. フィナンシャル ジャパン] | 固定リンク
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