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2008.01.31

[FJオンラインDの日記] ありがとうという言葉

 「日本一の大株主」として知られる竹田和平さんが、全国の2月4日生まれの赤ちゃんに誕生祝金メダルを贈っているそうです。2000年に始められて、昨年は101人の赤ちゃんにプレゼントするなど、これまで計2212人に贈られたとのこと。

 皆さんこんにちは。FJのデスク・濱田@いまさらですがあけましておめでとうございます、です(こちらのほうは“ほぼ日”です……)
 私事ですが先日子どもが生まれたので、「2月4日かぁ、惜しい!」という感じでしょうか……f(^-^;

Gold


 金メダルは10グラムの純金で、誕生日と名前が彫られているそうです。ウェブサイトで申し込みをした後、誕生日を証明するために住民票などがいるそうです(勿論ほかの目的には使われないはずです)。

 竹田さんは、「ありがとう百万遍の和」という運動も展開されています。「花咲爺さ75歳記念プレゼント」として、お米一粒ずつに「ありがとう」が彫られている「ありがとう飯」や「ありがとう」を百万遍聞かせてある「ボーロ」、シール、CDの4点セットを無料でプレゼントするキャンペーンも実施しているそうです。

Present





 投資をされている方はご存じかと思いますが、竹田さんは「タマゴボーロ」などで有名な竹田製菓の代表取締役。テーマパーク「お菓子の城」や「純金歴史博物館」を開設するなど、社会貢献活動に精力的に取り組んでおられます。

 私は個人的にはお会いしたことがないのですが、FJ本誌にはご登場いただいたことがあります。記事の一部はこちらでご覧になれます

 “ありがとう”――。 改めてとても素敵な言葉だと思いました。
 では。

2008 01 31 [18. FJオンラインDの日記] | 固定リンク | トラックバック

[ゴーログ] コンプライアンス不況:不動産は大ピンチ

 皆さん、こんにちは。木村剛です。「青山邂逅記 by 長谷川」さんが、「マンション発売18%減 昨年首都圏 高騰期待売り渋り」と題した新聞記事に対して、苦言を呈しています。まずは、1月21日に朝日新聞に掲載された記事を紹介しましょう。

不動産経済研究所が21日発表した07年の首都圏(東京と神奈川、千葉、埼玉の1都3県)のマンション市場調査によると、新規発売戸数は前年比18.1%減の6万1021戸と、マンションの大量供給が始まった94年以降で最低だった。地価や資材価格の高騰で平均価格は同10.6%高い4644万円に上昇。業者が相場上昇に期待して発売を絞ったのが戸数減の一因だが、契約率は業界が好不調の目安とする7割を割り込み、販売に厳しさが漂ってきた。

 上記の記事を読んでいただいた上で、「去年(2007年)の首都圏マンション供給戸数が激減しました。この記事を読んでみなさんどういった印象を受けますか?」と語りかける「青山邂逅記 by 長谷川」さんの解説をご紹介いたしましょう。

この戸数の減少の一番の原因は、建築基準法の改正です。宅地建物取引業法では、建築確認認可がおりなければ販売ができません。私の知る大手デベロッパーは、6月以降、未だ1件も建築確認がおりていないと嘆いています。つまり6月からこれまで半年以上、販売を開始できない案件が続出しているのです。はっきり申し上げますが、「高値期待で売り渋り」をしているような悠長な殿様デベロッパーは1社たりともありません。・・・

同記事では、販売時の初月契約率も70%を下回ったと報じています。この数字が示す事実は、「マンションデベロッパーは、建築確認改正で、2007年後半に新規に売り出せる物件が殆んど無く、販売戸数は大幅に落ち込み、かつ既存の販売中の物件も、マンション価格上昇に消費者がついていけず売れない状況に陥っている。よって、各企業残戸が急激に積み上がっている。2008年は、これに新たな確認がおりる物件が重なり更に在庫が増加する可能性が高い。」というのが実態です。・・・

この記事のトップ「高値期待で売り渋り」という表現は、まず事実と異なりますし、あまりにも読者に誤った印象を与えると感じました。実態は、残戸が増えると大幅な値引き販売が起こります。(もうどこでも始まっていますが)ということで、一般消費者は、この春以降、数多くの物件からゆっくり適正な価格のものを選んで買えるということをお忘れなく。決して、売り渋っているのではありませんので。こんな状況で売り渋ったら会社は潰れます。

 朝日新聞と「青山邂逅記 by 長谷川」さんのどちらが正しいか? 迷うことなく私は、「青山邂逅記 by 長谷川」さんの見解を支持します。というのは、金融の世界から見ても、このところの不動産の不調を実感することができるからです。特に、昨年末には、資金繰り難からの換金売りで市況が大幅に下がっている感じを受けます。
 そういうご時世ですから、「不動産と景気・経済」さんが指摘しているように、事業用不動産で運用をしている人たちの中には、かなり厳しい状況になる可能性が高いと思われます。

事業用不動産(収益稼動不動産)投資で必ず儲かる、みたいな書籍が本屋の平台に何冊も積まれている。私のblogへのトラックバックもその手のものが実に多い。私はその手のトラックバックを反映していない。だって素人がやったって絶対失敗する。フルローンで借りて、プロのアドバイスで買って、プロに任せればいい、という論調だが、そのプロと自認している輩(会社)は大体素人(トウシロ会社)が圧倒的に多いです(プロは良い物件なら自分(自社)で買いますから、客に紹介しません)。借り手のクレジット&物件の良し悪しでLTVは決まります。フルローンで貸すレンダーが今時居るとはとても思えません。

 そして、万が一にも失敗した場合には、「ある女子大教授のつぶやき」さんが指摘しているように、日本の場合は、プロジェクト・ファイナンスのようにノン・リコースにはなっていませんから、その人々の人生において、かなりの重荷になってしまいます。

欧米の標準では「ローンの返済をしなくても、家を返せば完済となる」仕組みで、これはノン・リコース・ローン(non recourse loan)と呼ばれている。返済できなくなったら、家が質流れになるだけである。それですべて終わるから、ローン返済ができなくなれば、家を出ていくだけで、その家の価値が下がっていても、差額を追及されることはない。・・・日本では家の価格が暴落しても、地震で倒壊しても、ローン残金がなくなるまでついて回る。・・・ローンを組んだら、墓場までも追いかけてくる。借り手(消費者)に厳しく、貸し手(銀行)に有利なのが日本の住宅ローンだ。

 いずれにしても、不動産で財産形成を狙う人たちは、かなりの勉強が必要だと思います。特に2008年は、危険が一杯です。お気を付けて・・・。


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ポッドキャスティング-木村 剛が斬る!
今週のテーマ:「ルールを守ることが目的なのではない

製紙会社の再生紙偽装問題が次々と発覚し、各方面で波紋を呼んでいる。
最近、多くの偽装問題が発覚するなかで、確かにルールを守らない
企業や経営者は悪いのだが、元々そのルールが実態に合っていたのか
ということを考えてほしい。
http://www.financialjapan.co.jp/podwmv/080130/080130mag_rule.html

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●講演  「投資戦略の発想法2008」木村剛
●トークセッション 「長期投資の哲学」
 出演:スコット・キャロン氏 いちごアセットマネジメント 社長
   玉塚元一氏 リヴァンプ 代表パートナー
    木村 剛 FJ発行人
  -- 日本市場は投資家から見放されたのか。
 海外からの視点で見た日本株の価値はどうか、どのような企業に投資すべきなのかについてスコット・キャロン氏に、また、企業再生のプロフェッショナルの観点から、玉塚元一氏に継続的に成長する企業の条件を語っていただき、長期投資とはどういうものか、投資対象をどう選ぶべきなのかを探る。
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◆トップ対談(企業IR)株式会社 テレウェイヴ
(証券コード:2759)代表取締役社長 齋藤 真織
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2008 01 31 [04. 経済政策を語ろう!] | 固定リンク | トラックバック

2008.01.30

[ゴーログ] コンプライアンス不況:市場主義 vs 消費者庁

 皆さん、こんにちは。木村剛です。「貞子ちゃんの連れ連れ日記」さんが、「『世界の金融がメトルダウンし始めている今・・・』などと言うこの世の終わりが来たような、あるいは大地でも裂け始めたかのような深刻なコメントを残す人がいて、私のほうが返ってちょっとびっくりしていた」とコメントしています。

私個人も、90年代の遅々として進まなかった日本の銀行の不良債権処理に慣れ切ってしまっているせいか、今回のアメリカ・サブプライム危機で、欧米の大手の金融機関が、サブプライム関連の巨額損失を迅速かつ正直に、続々と発表し続けるので、返って、その正直さとスピード感に、感嘆さえしている。・・・だから、やはり、アメリカサブプイライム危機で露呈した先進国の不動産市場の急速な冷え込みは、90年代に長い長~~~い不動産デフレに慣れ親しんでしまっている日本人から見ると、想像以上に意外と早く収束するかもしれない。

サブプライムローン問題は、確かに深刻な問題であり、これからも一喜一憂があるでしょうが、当局や関係者が真正面からこの問題を解決しようと動き始めたということは特筆すべきことです。1991年東邦相互銀行が蹉跌し、1994年末に東京協和信用組合と安全信用組合の二信組問題があらわになっても不良債権問題を直視しようとしなかった日本の1990年代とは比較のしようもありません。 喩えて言うならば、もしも米国当局が、1990年代の日本の当局であったとすれば、ベアスターンズのヘッジファンド問題が昨年夏に発覚しなかったかもしれません。「うまく隠せ!」と行政指導したでしょうね。シティグループやメリルリンチに対しても、「サブプライムローン問題は表に出すな!」と叱責したことでしょう(そういう日本が米国に対して、「不良債権問題の教訓から説教する」などというのは片腹痛い感じがしますね)。

アメリカサブプライム危機が起きたことで、マスコミに出るのが大好きな日本の識者が再び、『市場主義はけしからん』論陣を張り巡らしそうで、私などは恐れおののいている。・・・市場とは、確かに一時的に楽観論一色になって加熱し過ぎたり、あるいは、悲観論一色になって、暴落したりするが、結局は、多少はタイムラグがあっても、市場メカニズムは公正だ。よって、市場主義は、新参者や新産業の新規参入をも容易にし、経済の新陳代謝を活性化させるのである。結果として、市場主義は、経済全体のパイを拡大する。この『市場の公正さ』に恐れおののいている規制で守られた人々が、市場主義を『市場原理主義』と揶揄して、日本経済を規制だらけにして、日本経済を縮小させ弱体化させている。市場主義反対の嫌米の世論を導き出そうとしている。一部の大手マスコミなどがその代表例だ。

重ね重ね言います。市場は確かに加熱し過ぎたり冷え込みすぎたりするが、おおむね公正なのだ。さらに、市場は参加者が多くなればなるほど、公正に近づいてゆく。今のアメリカの一番の欠点は、アメリカの市場主義ではない。今のアメリカの一番の欠点は、アメリカの行き過ぎた成功報酬制なのだ。今のアメリカは、『公正な市場主義』を通じて経済全体を活性化させて経済全体のパイを広げるのが上手なのだ。けれども今のアメリカは、国内でのパイの分け方があまりに下手くそで偏っているのだ。これがアメリカの最大の欠点だ。アメリカほど成功報酬制度が行き過ぎると、確かに人は大きな悪事に手を染めてしまいやすくなる。・・・成功報酬制度が行過ぎて、1年間稼ぐと一生遊んで暮せるようなボーナスをゲットできるようになると、一部の人は短期的な視野で大きな悪事に手を染めてしまうようなのだ。

けれども、『公正な市場主義』と『行き過ぎた成功報酬制度』とは全く違うものだ。今の日本は、『新陳代謝の活発な公正な市場主義』を通じて経済全体のパイを広げるのが、あまりにも下手くそだ。日本経済全体が縮みかけているのに、国内の政治家も官僚も識者と呼ばれる人々も、全体のパイの大きさを大きくすることには全く無関心で、その縮んで行くパイの分配の仕方だけを議論している。この国の偉い人は、機会均等には執着はなく、結果平等にだけに執着している。私たちは騙されてはいけない。『新規参入と公正』『機会均等』が大嫌いな人々が市場主義を『市場原理主義』と揶揄しているけど、それに私たちは騙されてはいけない。

 私自身は、「貞子ちゃんの連れ連れ日記」さんと似た考え方なのですが、どうも日本人は騙されてしまうのではないか、と懸念しています。福田政権が打ち出した「消費者庁」などはその典型なのですが、「本当の消費者保護とは何か」ということを深く考えることなく、「統制経済」への傾斜を強めて、現在進行中のコンプライアンス不況を強めてしまう可能性が高い、と思うのです。
 出来もしないキレイゴトと大いなる勘違いの下で、壮大な「消費者庁構想」が進んでいくとき、企業や経営者はお上によって叩かれる対象となり、設定された無理難題の「ルール」については議論されなくなるものです。その結果、日本は、21世紀最後の社会主義大国として、確実に衰退していくことでしょう。
 消費者庁構想が、「消費者過保護=お上頼み=業者叩き」となることなく、「消費者保護=適正なルール+消費者の自立+自浄作用=市場主義」という流れになるかどうかは、極めて大事です。そうならなければ、分配の原資であるパイが縮小するばかりになるでしょう。パイを大きくすることを怠った後で、「やっぱり市場主義だ」と気付いたときには手遅れになってしまうと思いますが、日本は、その方向を選択するような気がしてならないのです。


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ポッドキャスティング-木村 剛が斬る!
今週のテーマ:「日本経済はもはや三流?

1月18日にはじまった通常国会の経済演説で大田弘子経済財政相は、「残念ながら、もはや日本経済は一流と呼ばれる状況ではない」と発言し、国民の危機感をあおった。
一方、福田首相は22日夜、「国際的な株安であって日本の経済実態から来るものではない」と
首相官邸で記者団の質問に答えた。2人の発言は対照的だが、この福田首相の危機意識のなさは問題である。
http://www.financialjapan.co.jp/podwmv/080123/080123mag_sage.html

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  -- 日本市場は投資家から見放されたのか。
 海外からの視点で見た日本株の価値はどうか、どのような企業に投資すべきなのかについてスコット・キャロン氏に、また、企業再生のプロフェッショナルの観点から、玉塚元一氏に継続的に成長する企業の条件を語っていただき、長期投資とはどういうものか、投資対象をどう選ぶべきなのかを探る。
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2008.01.29

[ゴーログ] コンプライアンス不況:中小企業の大量虐殺を放置するな!

 皆さん、こんにちは。木村剛です。「利究の ”中小企業金融経営研究所”」さんが、貸金業法の改正によって、グレーゾーン金利が撤廃されたことによる深刻な副作用について、コメントしています。

最高裁の判例が続けて出され、出資法の利息が違法と判断され、一昨年、昨年は過払金返還請求が盛んに行なわれました。2007年3月期では消費者金融大手4社で1兆円を超える赤字を計上しました。・・・ノンバンクも銀行からの融資が止まりました。・・・ノンバンクは良くないというような行政のやり方はどうなんでしょうか?・・・今までは10人行けば7人は借りられたものが、逆に7人は断られる状況と言われます。 出資法と利息制限法の間のグレーゾーン金利を一気に撤廃する極端なやり方より、もう少し緩やかな方法があった気がします。・・・

改正貸金業法改正の結果、現実に個人事業者の倒産が急増したり、影響は確実に出ています。銀行に行ってみても個人事業者の融資相談窓口はありません。ノンバンクも銀行からの融資が受けられないので融資件数がピークの30%程度に落ち込んでいるようです。・・・国民向けには多重債務者を減らす、高金利の貸金業者の金利を引き下げるというのは耳障りのいい話かもしれません。いままで出資法の金利だから成り立っていた金融業があるし、またそこに需要もあった訳です。この不況の足音が聞こえてきそうな時、銀行に相手されない人達はどこへ行けばいいのでしょうか?

 本当にそのとおりで、日本において、ノンバンク(=事業者向け貸金業者)が、中小企業や零細企業、個人事業者の資金調達において、セーフティネットとしての役割を果たしてきたという事実を知らない人が多すぎます。マスコミは、「銀行や信金・信組は中小企業に冷たい」という現実から目を背けて、メガバンクの広報担当が語る「中小企業は資金需要がない」という絵空事を真に受けている体たらく。
 貸金業法の改悪によるグレーゾーン金利の廃止は、中小企業や零細企業、そして個人事業者の虐殺という「人災」を引き起こしています。今からでも遅くないので、即刻、施行時期の5年間延期と改正内容の見直し検討を打ち出すべきです。
 私は、これ以上、中小企業の大量虐殺を放置すべきではないと思います。このままだと、中小企業の経営者は、夜逃げするか、首をくくるしかありません。今一度申し上げます。この大量虐殺は、愚かな政府による愚かな経済政策による「人災」なのです。

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今週のテーマ:「日本経済はもはや三流?

1月18日にはじまった通常国会の経済演説で大田弘子経済財政相は、「残念ながら、もはや日本経済は一流と呼ばれる状況ではない」と発言し、国民の危機感をあおった。
一方、福田首相は22日夜、「国際的な株安であって日本の経済実態から来るものではない」と
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2008.01.28

[ゴーログ] 米国政府の速攻対処と日本政府の無為無策

 皆さん、こんにちは。木村剛です。「地球の裏からまじめな話〜頑張れ日本」さんが、1月22日に緊急的に実施された、米国金融当局による0.75%の金利引下げについてコメントしています。

まだ完全にインフレ懸念が払拭されていないにも関わらずFOMCが利下げに踏み切ったのは大きい。・・・本日のこの利下げは、何だかんだ言ってもアメリカが世界に向けてきちんと仁義を切った格好になり、さらに50でなくて75、って所にアメリカのこのアナウンスメント効果をきっちり図ったようなやり方に正直背筋がゾクゾクした。・・・私は今回のアメリカの英断には拍手を送る。

翻って我が祖国日本である。・・・日本と諸外国、同じようにマーケットが乱高下しているけれど、その下げ方の中味が決定的に違っていると私は考えている。それはすなわち、日本以外のマーケットでの下げは「取り合えず売っておこう」であり、この売ったお金は一種待機資金となってそのマーケットにステイして、再びマーケットが盛り上がってくればこれらのお金が再び「買い」出動するであろう事に対して、我が日本のマーケットにおいて散々売られたお金は戻ってこないのではないか、と言う懸念である。・・・外人の日本株投資家は明らかにアセットアロケーションを変更している、日本株のウエイトを下げている。さらに今回の下げは、私個人的には一種日本株に対する「強制終了」だと思っている。

アロケーションを下げながらも頑張っていたお金が、あんなに日本株を愛していたお金が、これだけ好きだったのにちっともその想いに答えてくれなかったのね、日本株。答えてくれるどころかDV(Domestic Violence)まがいのことまでされてしまって、もう我慢の限界だわ、さようなら私の愛した日本株・・・となってしまっているのではないか。・・・ それじゃあどうしたらいいのよ?・・・それにはひたすら政府の税制改革を柱とした構造改革の進展、結局これに尽きるのだよ。地道にやろうよ、構造改革。・・・

今後市場が落ち着きを取り戻して、売られ過ぎた分の買い戻しなんかも手伝って多少堅調に推移したとしましょうや。この先3ヶ月、半年のスパンで考えた場合、この日本株強制終了の影響で、実は日本株のパフォーマンスだけまたまた極端に悪くなる、って事が十分考えられると思うんですな。・・・「外人投資家は言ってます、一体ジャパニーズガバメントは何をしたいのか、そのビジョンが全然見えて来ない」ってね。本当に日本、頑張ろうよ。

 本当にそうですね。「サブプライムローン問題は、米国の問題であって、日本の問題ではない。したがって、することは何もない」という霞ヶ関でしか通用しない内向きの論理に乗っかってしまっていすがゆえに、日本経済の現場が疲弊し、瓦解しつつあることを見ようともしない日本の為政者は、リーダー失格だと思います。
 このまま無策でいますと、米国をはじめとする他の国が回復する際には、間違いなく、日本だけが出遅れてしまうでしょう。存在すら認めてもらえないような扱いになるかもしれない。そういう危機感が皆無だということに対して、本当の危機を感じます。
 日本の為政者たちは、どうしてしまったのでしょうか。「改革 Changeという言葉もいつしか、小泉さんから交代した途端、ゾンビのように旧体制に戻ってしまっている」と「くまさんの自立」さんは憤っています。また、「grounder」さんも、米国政府と日本正否の対処の違いについて、以下のように評しています。私も全く同感です。

織込み済みとは言え、弱った株式市場をどうするかって時に、アメリカは早速劇薬で対応するんですね。効いたかわかりませんが効かなきゃ、もっと強い薬を用意するんじゃなかろうかと思うんです。一方、日本は本当に他人事ですね。・・・何もアクションを起こしてないから余計ひどい。病気で弱っている人の手を握って、がんばれ、というだけの医者の様だ。処方しろよって。最後にあれは醜かったね、首相の一言「だって世界同時でしょ?」赤信号を皆で渡っている訳か…。 

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2008.01.27

[週刊!尾花広報部長] ダボス会議での福田首相演説の評価は?

 こんにちは、尾花典子です。 ここのところ、マスコミ報道をにぎわしている相撲ですが、今日は千秋楽で白鵬と朝青龍の取組があるので、多くの人がテレビにくぎづけになりそうですね。昨日国技館に観戦にいった友人によると、切符もぎりは高見山さんだったそうです。

 また、朝青龍と魁皇の一番で、館内の声援はほとんどが魁皇ばかりで、朝青龍はやりにくかったのではないか・・・ということです。

 今年の主要国首脳会議(北海道洞爺湖サミット)の議長なので、ダボス会議で福田首相が講演する機会を得ていたそうですが、福田首相の発言で日本があきれられるか、忘れ去られるか、少しは挽回できるのかが、多くの人の焦点になっていました。
 今朝のサンデープロジェクトを見ていたら、福田首相の演説を大田大臣をはじめ多くの識者の方が65点~70点という評価をされていました。ビデオ映像で映し出された発言部分では、一瞬だったので間違いかもしれませんが、世界の問題でも日本は大丈夫のようなニュアンスに聞こえてしまったような・・・、みなさんの評価はどのくらいですか??

 ある日突然、昔のことを思い出すことってありませんか。最近はもっぱら、銀座、丸の内、六本木あたりに出没して、せいぜい青山どまりの活動範囲で西のほうに、あまり行く機会がありませんが、大学生のときに渋谷でアルバイトをしていて、ほとんど毎日渋谷に通っていました。
 かなり昔の話ですが、渋谷のスペイン坂の途中にある噴水のあるカフェで、当時のお店の名前は「人間関係(Cafe de Copain)」。渋谷はおろか、スペイン坂はだいぶご無沙汰だったので、ネットで探してみると、まだあったようです。お店の雰囲気は少し変わっているようですが、何となくうれしい気分ですね。終電がなくなって、仲間とお酒を飲んだりして、朝まで始発電車を待っていたのがすごく懐かしいです。老化が激しく、今はもう朝まではさすがに遊べませんね・・・・。でも懐かしさに浸ってしまうのも老化らしいです・・・・。

 ゴー社長著『投資戦略の発想法2008』が好調です。多くの方が買ってくださっているようで、有難うございます。

 さらには、今年の4月から全12回で、ゴー社長が講師をつとめる「投資戦略基本講座2008」を開講します。今年に入ってから、風邪を引いたりされていましたが(私は幸運にもうつりませんでした)、相変わらずの超多忙で超お元気のようです。面白いことがないかチェックしているのですが、私もひそかにバタバタで、今のところ見つけられていません・・。
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 来週2月2日は、FJ資産運用サミットが六本木ヒルズで開催されます。今回はゴー社長による講演「投資戦略の発想法」があります。それ以外に「長期投資の哲学」というテーマでパネルディスカッションがあります。出演はいちごアセットマネジメントのスコット・キャロン社長と、企業再生のプロ、リヴァンプの玉塚元一 代表パートナーと、そしてゴー社長です。 
 まだ、お申し込みを受け付けていると思いますので、興味のある方はぜひお越しください。申し込み受付を終了したと、言われてしまった場合は「おばな枠」でと言ってくださいね。

 先日、新丸ビルにある「四川豆花飯荘」に食事に行きました。本場よりも日本で食べる中華料理のほうが好きです。
 このお店のウリのひとつが本場茶芸師によるお茶をそそぐパフォーマンスですが、激務からか腰を痛めて中国に戻っているらしいので、今回は残念ながら見ることはできませんでした。
 デザートに「白きくらげ美肌デザート」をいただきました。

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2008 01 27 [15. 週刊!尾花広報部長] | 固定リンク | トラックバック

[フィナンシャル ジャパン] 競業者の株主名簿閲覧

「フィナンシャル ジャパン」2月号掲載
【会社法がわかれば商売がわかる!】 中央大学法科大学院教授 野村 修也氏

 敵対的企業買収やアクティビスト・ファンドの活動が活発化するにつれて、株主総会における議決権の争奪戦が重要度を増している。その前哨戦として注目を集めているのが、競業者による株主名簿の閲覧請求だ。
 会社法は、旧商法とは異なり、株主名簿の閲覧・謄写請求権に関して、5つの拒絶事由を明文化した(会社法125条3項各号)。その1つとして、「請求者が当該株式会社の業務と実質的に競争関係にある事業を営み、又はこれに従事するものであるとき」という拒絶事由が追加されたため、その適用をめぐる紛争が生じている。
 この拒絶事由は、法制審議会の「改正要綱」では言及されていなかったものを、法務省の担当官が、株主による帳簿閲覧請求権の拒絶事由(会社法433条2項各号)を参考に追加したものである。そのため、学界では、この改正の必要性に疑問を呈する声が多く聞かれる。
 改正前は、帳簿閲覧請求権の拒絶事由しか法定されていなかったため、それを株主名簿の閲覧請求に類推適用するかどうかが議論されていた。通説は、競業を理由とする拒絶事由について、「株主名簿を閲覧させても、競業者に有利な情報を提供することになるものとは特に認められない」ことを根拠に、類推適用を否定していた。また、帳簿閲覧請求権の母法であるアメリカ法でも、例えばデラウェア州法では、帳簿閲覧請求権についてのみ拒絶事由を法定しているにすぎず、株主名簿の閲覧・謄写請求権には明文の拒絶事由を設けていない(デラウェア州一般会社法219条、220条参照)。ところが、会社法の制定後は、条文が新設されたことから、「(会社法125条3項)3号の趣旨は、他の競業者に株主名簿が閲覧され、株主の氏名、住所、有する株式数等の詳細を把握されると、競業に利用されて株式会社の利益を害するおそれがあるから、これを防止することにある」といった裁判所の決定が出されるようになった(東京地裁平成19年6月15日決定)。これを敷衍するならば、裁判所は、会社の取引先が株主となっている場合には、株主名簿を閲覧した競業者は、その情報を利用して競争上有利な立場に立つことができる点を、条文新設の根拠と考えていることになる。
 しかし、このような意味での抽象的な危険に基づいて閲覧・謄写を拒絶できるとすると、およそ競業関係にある者は、もっぱら社員的利益(例えば、自己の提案に賛同してくれる株主を探す目的など)のために株主名簿を閲覧・謄写することさえも否定されることになり、著しく不当である。それどころか、例えば買収合戦が行われているような場合、競業者以外の買収者は、株主名簿を閲覧・謄写することによって一般株主への働きかけを行うことができるのに対し、競業者である買収者にはその機会が与えられなくなる点で、公平性を欠く結果となる。
 また、敵対的買収者が、企業価値の向上に資する買収提案を行おうとしている場合でも、その者が競業者であったならば、現経営陣の自己保身のために株主名簿の閲覧・謄写が拒絶され、ひいては企業価値向上の機会が失われる危険性もある。
 そうだとするならば、抽象的な危険を根拠に競業者による閲覧・謄写請求を一律に拒絶するのではなく、具体的危険性が認められる場合にのみ、拒絶を正当化するのが、合理的なのではないだろうか。

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2008 01 27 [13. フィナンシャル ジャパン] | 固定リンク | トラックバック

2008.01.26

[フィナンシャル ジャパン] 貧乏自叙伝「ホームレス中学生」の大ヒットとチェ・ゲバラ人気

「フィナンシャル ジャパン」 2月号掲載
 連載コラム『次の一手』 マーケティングコンサルタント 西川りゅうじん氏

 人気お笑いコンビ「麒麟」の田村裕(28)が、中学生時代にホームレス生活を余儀なくされた体験をつづった、笑って泣ける貧乏自叙伝『ホームレス中学生』(ワニブックス)が、発売2カ月という異例の速さでミリオンセラーとなった。過去10年間で、ノンフィクション作品としてはもちろんタレント本としても百万部達成のスピードは最速だ。読者層は10代の若者から中高年、高齢者に至るまで幅広く、全国の学校や図書館からも注文が殺到している。
 本のあらすじを簡単に紹介しよう。当時、中学生だった田村少年の家が、突如差し押さえられ、父親による「解散!!」の一言で一家離散。その日から、一人ぼっちのホームレス生活となり、公園にあるコンクリート製の巻き貝の形をした滑り台の中での寝泊まりが始まる。
 おなかが空くと、落ちているお金を探しに自動販売機の下を見て回り、ハトのエサのパンくずを拾い集め、雑草を食べ、水で濡れた段ボールで飢えをしのぐ(お隣の国の段ボール食品報道は冗談ではなかった!)。風呂にも入れず雨がシャワー代わりの悲惨な日々。1カ月後、見かねた近所の人たちがアパートを世話してくれ、過酷な生活は終わる。しかし、両親や社会への恨みはなく、いつも遠くで見守ってくれていた母を想い、周囲の人々の親切に感謝する。
 そんなつらくはかない日々をつづった、ユーモアとペーソスあふれる、プロレタリア文学ならぬ“プロレタリア・コメディ”が大ヒット中だ。
 一方、キューバ革命の英雄エルネスト・チェ・ゲバラが、10代後半から20代の男女に人気を呼んでいる。アパレル大手のワールドが運営する東京・原宿のセレクトショップ「トーキョー・ヒップスターズ・クラブ」は、店の象徴にゲ
バラを用い、没後40年の追悼イベントを開催したり、ゲバラの書籍やTシャツやiPodケースなどを販売している。
 また、出版界でもゲバラ本は新刊ラッシュだ。中央公論新社は、『ゲバラ日記』の新訳版出版に続いて、来春までに演説集やインタビューなど4冊を刊行予定だし、朝日新聞社も来春、ゲバラ夫人の回想録の邦訳を出す。オスカー受賞のスティーブン・ソダーバーグ監督による『ゲリラ』『アルゼンチン』という2本の映画も公開される。没
後40年に続いて、2008年は生誕80年。チェ・ゲバラ人気はますます盛り上がりそうだ。
 近頃、若者の間では、これまでどんな貧乏な体験をしたことがあるか、悲惨な体験をしたことがあるかを言い合う「貧乏自慢」「悲惨自慢」が広がっている。『ホームレス中学生』の爆発的なヒットやチェ・ゲバラの人気をはじめ、今は単なる流行でしかない様々な現象が地下水脈でつながってきているように思える。
 社会主義、共産主義の思想は地球上から実質的に絶滅したかのように思われているが、日本を含め先進国の若者の間では、明らかに社会主義的な思想やイメージへのあこがれが再び急速に広がっている。日本では過激な行動に走る若者はまだほとんどいないが、フランスなどにおける若者の暴動を見ても、もう一段階、日本経済が沈み格差が広がれば、危険水域に入る可能性も出てきかねない。

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2008.01.25

[週刊!スモールビジネス] 中小企業は景気が悪い

 先日、官公庁や民間企業や研究機関が公表している中小企業の景況調査を調べていたところ、とくに昨年11月・12月は売り上げ、採算、資金繰りも含めてかなり落ち込んでいるようで、悪化傾向にあるようです。

  大田大臣の「日本はもはや経済では一流ではない」という発言や、サブプライムローン問題で揺れる米国より下落し、低迷する日本の株価・・・。建築基準法の改正や、貸金業法の改正、金融商品取引法の改悪などの影響が出始めている今、政治の重要性を訴える声も出てきたようにも思えますが、今年の日本経済とすそ野を支える中小企業はどうなるのでしょうか。要注目です。

 中小新興企業に特化した融資をおこなっている日本振興銀行の高田馬場店からの中小企業や街の情報です。
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 高田馬場は言わずと知れた学生の街です。早稲田大学の存在が大きいですが、それ以外の大学や専門学校、予備校も数多くあり、街は20 歳前後の若者たちで埋め尽くされています。夜遅くまで学生たちの笑い声が響き、日本で最も活気ある街の一つとなっています。
 しかし、街を闊歩する若者たちとは対照的に、高田馬場店を利用されるお客さまの層は、ほかの店舗とそれほど変わりません。印刷業やIT 業、飲食業などにたずさわる中小企業の社長さまが多くいらっしゃいます。高田馬場店がある豊島区だけでなく、新宿区や板橋区、足立区など幅広い地域から訪ねてこられるのが特徴です。最近は景気が下向きになってきたのか、飲食業や小売業に元気のない方もいらっしゃるのが心配です。
 高田馬場店は2007年7月31日に西新宿店と統合し、現在7名のメンバーで約650社のお客さまに対応させていただいております。朝からひっきりなしに業務に忙殺されますが、学生たちの若いエネルギーに力をもらって、お客さまのお手伝いをさせていただいております。
 高田馬場駅からは少し離れた場所にありますが、それだけに落ち着いた雰囲気のもとでビジネスのご相談をすることが可能です。ぜひお気軽にお越しください。

高田馬場店
住所:東京都豊島区高田3-20-1 斎藤ビル1F
TEL: 03-5952-5921
FAX: 03-5952-5922
JR 山手線、東京メトロ東西線、西武新宿線高田馬場駅/都電荒川線学習院下駅下車

[日本振興銀行刊 月刊スモールビジネスより]
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日本振興銀行の個人向け定期預金はこちらからご覧になれます。

提供: Nsb_1



2008 01 25 [19. 週刊!スモールビジネス] | 固定リンク | トラックバック

[ゴーログ] 中国経済:中産階級が1億人!

 皆さん、こんにちは。木村剛です。「Mutteraway」さんが、「KANAN MONTHLY No.57(2008年1月号)という華南地区で出版されている日本語フリーペーパー」から、「年収2.5万ドルの中産階級が1億人に激増(HSBCと復旦大学調べ2007/12)」という記事を教えてくれました。

「HSBC」と「上海復旦大学」がこのほど発表した調査結果によると、中国で過去10年の年収が7500ドルから25000ドルの中産階級は、昨年の3500万人から1億人に激増した。中国に中産階級を生み出したのは、ここ30年の高度経済成長、安定した社会環境および収入増が続く数百万人におよぶ高収入層だ。興味深いのは、同調査で、中産階級のうち、高学歴と専門職を持つ現代女性の消費願望極めて強い事が明らかになった事である。彼女らの特徴は次の通り。
・商品の価格より品質を重視
・毎週三回以上、さまざまなランクのレストランで食事を楽しむ
・85%は贅沢品を買いたい。
・50%以上が今後二年以内に不動産購入を計画。
・ほとんどが海外旅行に行き始めている
一方、中産階級層は全体的に未だ不動産と貯蓄を主な投資対象としており、総じてプロの資産マネジャーやファンドマネジャーを信頼していない事実は、海外金融機関の悩みの種となっている。

 中産階級が1億人いるという事実は、潜在的に過去の日本経済のような成長を遂げる可能性を持つ内需マーケットを持っているということを示しています。しかも、1年で、3500万人が3倍になったということは、爆発的な生活水準の向上を多くの中国人が実感しているということを示唆していると思われます。
 「中国経済はバブルであり、オリンピックや万博の後は暴落する」と予言する日本のエコノミストは少なくありませんが、やはり、中国という国の潜在的な成長可能性を無視することはできないように思われます。


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ポッドキャスティング-木村 剛が斬る!
今週のテーマ:「日本経済はもはや三流?

1月18日にはじまった通常国会の経済演説で大田弘子経済財政相は、「残念ながら、もはや日本経済は一流と呼ばれる状況ではない」と発言し、国民の危機感をあおった。
一方、福田首相は22日夜、「国際的な株安であって日本の経済実態から来るものではない」と
首相官邸で記者団の質問に答えた。2人の発言は対照的だが、この福田首相の危機意識のなさは問題である。
http://www.financialjapan.co.jp/podwmv/080123/080123mag_sage.html

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 出演:スコット・キャロン氏 いちごアセットマネジメント 社長
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    木村 剛 FJ発行人
  -- 日本市場は投資家から見放されたのか。
 海外からの視点で見た日本株の価値はどうか、どのような企業に投資すべきなのかについてスコット・キャロン氏に、また、企業再生のプロフェッショナルの観点から、玉塚元一氏に継続的に成長する企業の条件を語っていただき、長期投資とはどういうものか、投資対象をどう選ぶべきなのかを探る。
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2008.01.24

[ゴーログ] サブプライムローン問題:シティバンクを考える

 皆さん、こんにちは。木村剛です。「時事を考える」さんが、「シティバンクのサブプライム関連の損失は、今期合計で約300億ドル(約3.21兆円)という何とも凄まじい額なんですが、今期どのくらいの赤字を出すのか・・・調べてみました」ということでレポートしてくれました。

前期(2006.12)の215億ドル(2.3兆円)という利益を考慮すると、当期(2007.12)は100億ドル近い、日本円で1兆円を超す赤字に落ち込むのかと思いましたが、極僅かですが黒字を確保するようです、サブプライムで3兆円以上毀損しても、利益を出すのですから凄い収益力です。そしてシティのデータをみると、資本金は1188億ドル(12.7兆円@2005.12)で、サブプライム関連の損失はその約25%に相当し、ウワっていう感じなんですが、総資産の18840億ドル(202兆円@2006.12)からみればタッタの1.6%に過ぎません。あっしは金融の専門家ではないのでヨウわからんのですが、素人目には今のところ大したことない、騒ぎ過ぎではちゅうことになります、でもこれが収益力がない日本の銀行の話しだったら、どえりゃあことでどげんかせんといかん^^となるのでしょうね。

 このところ、日本におけるサブプライムローン問題に関する報道は、事実を踏まえない思い込みのものが増えています。今にも米国銀行が潰れかねないかのような誤解を招く発言を軽々に振り回す「識者」と称する人びとが多くて、正直ウンザリしています。
 私は「サブプライムローン問題などたいしたことはない」などというつもりはありませんし、今後もしばらくは、金融界における大きな話題であり続けると予測していますが、TV番組でコメントするのなら、もう少し現実を冷静に見つめて発言してもらいたいと思うのです。
 例えば、「時事を考える」さんが指摘したシティバンクの財務報告を眺めてみましょう。2007年10~12月の第4四半期は9,833百万ドルの赤字に終わりました。たった3カ月で1兆円近い赤字ですから、確かに大変なことです。
 しかし、2007年1年を通じてみると、約4000億円(3,617百万ドル)の利益を稼ぎ出しているのです。この利益水準は、21,538百万ドルを稼ぎ出した2006年と比べれば、83%の減益ではありますが、かなり大きな利益だといえるでしょう。2007年3月期における日本の金融機関の利益と比べれば、三菱東京UFJグループの半分ではありますが、野村證券と比べれば倍の水準です。そして、シティバンクの売上高を見れば、世界中から概ね9兆円(81,698百万ドル)を稼ぎ出す本物のメガバンクだということに気付かされるでしょう。
 減益とはいえ、大幅な黒字なのですから、日本だったら、経営陣の交替などなかったはずです。しかし、シティバンクは、トップの首を挿げ替え、あっという間に、中東から資本を増強してしまいました。シティバンクのことを語る際には、サブプライムローン問題の深刻さとともに、それに対する対処のスピード感の凄さを直視すべきなのだと思うのです。

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今週のテーマ:「日本経済はもはや三流?

1月18日にはじまった通常国会の経済演説で大田弘子経済財政相は、「残念ながら、もはや日本経済は一流と呼ばれる状況ではない」と発言し、国民の危機感をあおった。
一方、福田首相は22日夜、「国際的な株安であって日本の経済実態から来るものではない」と
首相官邸で記者団の質問に答えた。2人の発言は対照的だが、この福田首相の危機意識のなさは問題である。
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 海外からの視点で見た日本株の価値はどうか、どのような企業に投資すべきなのかについてスコット・キャロン氏に、また、企業再生のプロフェッショナルの観点から、玉塚元一氏に継続的に成長する企業の条件を語っていただき、長期投資とはどういうものか、投資対象をどう選ぶべきなのかを探る。
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2008.01.23

[週刊!尾花広報部長] 日本人はリスク・テーカー?!

 こんにちは、尾花典子です。自宅のPCが不調から立ち直れずに昨年末から3回目の初期化をしてしまいました。
 米大統領選挙に関する報道が多く、TVなどで「オバマ」というワードを聞くたびに、「オバナ」と間違えて振り返る習慣がついてしまいそうな私は、オバマ氏が大統領になったら、さすがに慣れて振り返らないようになるのでしょうか・・・・。

 米国の世論調査で、白人の72%、黒人の61%が、黒人大統領誕生の準備が整っているという結果がでたようで、オバマ氏が当選すれば初の黒人大統領。もし、クリントン氏が当選すれば初の女性大統領となります。私は詳しくありませんが、米国はかなりの差別社会と聞いています。その米国で、このような変化が受け入れられるということは、じつはすごいことなのでは・・・とひそかに思っています。
 日本はといえば、福田首相が記者団に、株価の下落については国際的な株安で、日本の経済実態から来るものではないと答えられたとか・・・・。こんなとき、国民である個人としては何をすればよいのかと、ちょっとため息がでそうです。

 今日、ゴー社長がエフアンドエムで発行している「マネーコンシェルジェ」の取材を受けているときに、いつ聞いてもおかしいのですが、日本人はかなりリスクがとれるという話がでました。
 なにかというと、モデルルームの見学だけで、マンションを購入しているケースがみられますが、実際にモデルルームには、実物とちがう場合がありますというような表記があるし、不可抗力により価値をコントロールできないリスクがある(たとえば環境でいうと、隣人に問題がでたり、周辺が不良がたむろす集合場所になってしまうとか・・・)し、もしかしたら、構造に問題がでないとも限らないのに、年収の5倍ちかくの物件を購入する。
 よく考えると、気前がよい??かなりリスクをとっていますよね。何十年もかけて住宅ローンを返済しなければいけませんしね

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 リスクといえば、お正月にマカオに旅行したときに、マカオタワーに行ったときのことです。東京タワーよりも高く、展望台も見晴らしがとてもよいのですが、その展望台の上の階からバンジージャンプができるようになっていました。
 200メートル以上もあるのに、ニーズあるの??と思っていると、人だかりだったので、見ると中国人の若い女性が2人、男性1人が待機中でした。本当に飛ぶのかと半信半疑で見ていたら、順番にバンジージャンプしていました。それ以外では、中国人の若者たちが7人くらいで、タワーの細そうな外縁を歩くスカイウォーク(落ちないような装備にはなっていますが)をしていたり、みんなあまり怖そうでもないのに、さらにびっくりしました。中国の人の秘められたパワーというか、勢いをここでも感じましたが、高所恐怖症の私にはとても無理です・・・・

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 先日、汐留にあるコンラッドホテル28Fの「チャイナブルー」でサタデー シャンパンブランチをしました。雰囲気もサービスもよく、ルイ・ロデレールのシャンパンと甕出し紹興酒が飲み放題で、グラスが少し空くとと、すぐにサーブしてくださいました。かなり飲みすぎました・・・。お料理は美味しかったのですが、味付けが外人向けというか、私のような日本人には少しだけ違和感のある感じでした。ちなみにチャイナブルーはミシュラン東京に★1つのレストランとして掲載されています・・・。

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2008 01 23 [15. 週刊!尾花広報部長] | 固定リンク | トラックバック

[ゴーログ] 株と不動産:日本経済の実力は?

 皆さん、こんにちは。木村剛です。「快適生活塾ブログ版〜ファイナンシャルプランと日進市のナビゲーション〜」さんが、「年末から2000円を下げた日経平均だが、昨年1年間を見ると日本の株式市場は世界でアイルランドについで2番目の下げとなったようだ。サブプライムローンの影響を最も受けたアメリカや欧州よりも下げているというのはどういうことであろうか!?」と疑問を投げ掛けています。

これに対して、クリアな回答を示しているのが、「momo’s notes」さん。「すっかり市場が萎縮していますね。・・・日本市場に限って言えば、これが今の実力なのかなとも思います」とバッサリと言い切っています。

日本市場がさえない理由はハッキリしています。根本的に日本が弱いから。今の日本はエネルギーを持っておらず、資源も乏しい。食料だって自給率は心許ない。他から物を買わなければどうにもならない国である。未だに日本人は金持ちであるという意識が強いようだが、既に中国やオイルマネーが台頭している。マグロを買い負けるなどのニュースを聞いたこともあるだろう。相対的に日本は金持ちではなくなっている。・・・国内の問題で言えば、・・・内需が弱く、国内が疲弊しているのに、自国に向けたものは後回し。その国の礎となる国民のためのシステムは後回しだ。中央の官僚は特別会計という自分たちの権益を守ることだけに必死になっている。地方は高齢者が多くなり、活力を失っている。その高齢者は変化を嫌い、じっとしていればきっと何とかなってくれると思っている。「昔みたいに良くなればいいのになぁ」と愚痴をこぼすのが精一杯だ。だからこそ、既得権益(既存路線)を守るのに必死だ。若い年代からからむしり取れるものはむしり取りたい。この点においては官僚と同じと言える。・・・今の日本市場にはいいことナシです。

 残念ながら、福田政権が経済の悪化に対して無為無策を続ける限り、2008年の日本経済は「いいことナシ」になるという懸念を払拭できません。私は、昨年より、「コンプライアンス不況」に陥る危険性を警告してきましたが、その懸念は現実化しそうです。
 例えば、「時事を考える」さんも、「今まで都心近くのタワーマンションはテレビで宣伝をしなくても売れました。でも去年の後半あたりから特に城東の物件が目立っています。売れなくなって来ており業者が焦っているちゅう表れでしょう」と鋭く指摘しています。つまり、株式市場だけでなく、不動産市場にその兆候が現れているのです。
 これは、危険信号です。

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ポッドキャスティング-木村 剛が斬る!
今週のテーマ:「日経平均大幅続落の原因

1月16日、日経平均は連日で大幅続落、2005年10月以来の安い水準となった。
このところ日本株が下げている原因はどこにあるのだろうか。
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2008 01 23 [04. 経済政策を語ろう!] | 固定リンク | トラックバック

2008.01.22

[ゴーログ] ガソリン税:暫定税率は撤廃すべき

 皆さん、こんにちは。木村剛です。「ちょっと一言、言わせてください」さんが、「最近気になったのがガソリンの暫定税率維持の主張を展開する方たちのいいぶんだ」とコメントしています。

国家財源が厳しいことはわかっているがガソリン税ってやつは特殊で道路とか交通機関の整備に当てられるわけで一般会計ってやつにはいるわけじゃない。これで潤うのは道路とか公共事業をうけおう建設業界だ。そして暫定税率維持を声高に叫んでいる方たちも、そんな関係の人たちだ。いわく、道路はまだまだ必要だ。仕事が減って不況になる。公共事業が地場産業化していると話している地方の行政関係の方もいた。ちょっとまってほしい自民党がさんざん言い続けてきた構造改革とは公共事業による金のばら撒きや、それに付随する不正や無駄遣いを根本から変えるって言うのが1つの目標ではなかったのか?そしてそのために道路公団を分割民営化したのではなかったのか?

そんなわけで暫定税率維持に賛同も得られるわけも無く世論調査は当然の結果だろう。もう公共事業で景気を底上げするなんて小手先のことじゃ未来が無いことは、みんな気づいているんだ。こんなこと政府がやっている日本の経済を外国の投資家が不安に思うのも当然だろう。経済格差とか地域格差とか言われている。産業構造の変化とか言うけれど、つまりは金の流れが変わったって事だろう。人も組織も政治もそれに合わせることができなくてアップアップしてるのがいまの日本の状況ではないだろうか。

 この問題に関して私は、暫定税率撤廃という民主党の政策に賛成する立場です。確かに、自民党が主張しているように、地方の問題や道路維持の問題が鮮明になってくることは間違いないでしょう。逆説的ですが、だからこそ、私は暫定税率を撤廃すべきだと思うのです。
 これまでのように、「与党や官僚に任せておけばうまくいく」というやり方では、うまくいかないということだけははっきりとしています。もしも、自民党の主張どおり、暫定税率分が国民全体の立場から見ても必要なものであるということが明らかなのであれば、新たに恒久的な税制を導入するということを国民に問うべきでしょう。それこそ、来たる衆院選挙の焦点にしてもいい。
 目先のガソリンが安くなるから、そのほうがいい――という分かりやすい短絡的な話ではなく、伏魔殿のような財政制度を「見える化」するために、暫定税率は撤廃すべきだと思うのです。


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今週のテーマ:「日経平均大幅続落の原因

1月16日、日経平均は連日で大幅続落、2005年10月以来の安い水準となった。
このところ日本株が下げている原因はどこにあるのだろうか。
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2008.01.21

[ゴーログ] 大田経財相:日本経済は一流ではない

 皆さん、こんにちは。木村剛です。「不動産と景気・経済」さんが「福田首相の衆参両院本会議での就任後初の施政方針演説を生で観た」感想を寄せてくれました。

足元のこと、将来のことがテンコ盛りの原稿を棒読みしていた。・・・年頭会見(福田首相の年頭会見)よりはマシだったが、優先順位が全く分からない。第一優先は経済財政問題である。・・・とりをつとめた大田弘子大臣の演説はとても良かった。現政府の体たらくへの不満を全身に滲ませた説得力のあるスピーチだった。「残念ながら、もはや日本は、経済一流と呼ばれる状況ではない!」「今の経済・財政問題を今の子供たちにツケをまわすことになる先送りは絶対に許されない!」という経済学者のセリフには迫力があった。原稿は殆ど見ていなかった。日本が大統領制だったら、大田さんに大統領(リーダー)になってもらいたい。サザエさんのようなお顔が今日は怒っているように見えた。カッコ良かった。福田氏は迫力も何も無く単なる皮肉屋で、器的にはせいぜい官房長官が似合いの人 ということを満天下に示した。日本は「経済は一流だが政治は三流」と言われて久しい。大田大臣の政治家や官僚に対するこの大いなる皮肉を愚鈍な政治屋や霞ヶ関はよく心に刻むべきである。

 これに関して、「くまさんの自立」さんは、「議員は三流、経済は二流、官僚体制は一流?」とコメントしています。

国会演説で大田経済相が『もはや経済は一流ではない』と語ったそうだけれど、経済が一流ではなくなったのは、バブル崩壊から金融機関再生等を経て、いまだに経済が良いとは誰も思っていない。・・・日本経済の国際的な地位低下を指摘したものだが、その原因を造った人間たちがだれなのかを指摘して欲しかった。・・・官僚たちが議員の指示に従い?すべてを造っている。・・・議員は名を取り、官僚たちが実を取る。実を取っている人が日本の国を動かしているに過ぎない。どんなに国会議員が頑張っても、官僚体制を崩さない限り、抜本的な改革は無理だろう。

 確かに、現在の日本は、超一流の官僚機構を維持していくためには、経済を二流にしてもいいと思っているようですし、政治は三流のままでいいと思い込んでいるようですね。このままでは、ダメだということは分かっていながら、何もできない。
 大田経財相の意気や良し。
 だからこそ、大臣としての器量と実行力を見せていただきたいものです。
 そうでなければ、福田首相と同様に「何もしない人」という烙印を捺されてしまうでしょう。

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ポッドキャスティング-木村 剛が斬る!
今週のテーマ:「日経平均大幅続落の原因

1月16日、日経平均は連日で大幅続落、2005年10月以来の安い水準となった。
このところ日本株が下げている原因はどこにあるのだろうか。
http://www.financialjapan.co.jp/podwmv/080116/080116mag_sage.html

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2008 01 21 [04. 経済政策を語ろう!] | 固定リンク | トラックバック

2008.01.20

[フィナンシャル ジャパン] 日本の行動は、他の資本主義国とは違う

「フィナンシャル ジャパン」 2月号掲載
コラム『失礼ながらその投資本では儲かりません』
今月はおススメ本です。

 今回は、多少難解だし、分量も相当あるのだが、読むべき良書として、前FRB(米連邦準備制度理事会)議長であったアラン・グリーンスパン氏の『波乱の時代(上・下)』を紹介する。1987年から2006年までの20年間という長期にわたり、米国の中央銀行総裁として金融政策を司り、世界の金融市場に影響を与え続けた人物の著作であるだけに、投資を真剣に考えている人であれば、ぜひ手にとってもらいたいと思う。
 読破するのはシンドイという方には、下巻だけでも読んでもらいたい。時間が限られているのであれば、日本経済のことについて触れた部分をざっと読むだけでも価値がる。
 例えば、グリーンスパン氏は、「日本の行動は、他の資本主義国とは違う」と結論付けている。そして、その理由を「日本人にとって『体面を失う』ことが、いかに屈辱的か」という点に求めているのだ。
 その事例として、2000年1月に宮澤喜一大蔵大臣(当時)と会談した内容を挙げている点が興味深い。グリーンスパン氏は、米国を含む他の諸国が講じてきた不良債権処理の方策を示唆した。日本流にいえば、「金融再生プログラム(通称、竹中プラン)」を実行するように迫ったのだ。
 そのとき、宮澤大臣は、「それは日本のやり方ではない」と否定したのだという。グリーンスパン氏は、早期に不良債権処理を断行していれば、「調整期間はもっと短くなり、何年も前に通常の経済に復帰していたはずだと確信していたし、いまも確信している」と証言する。そして、「日本人は、多くの企業や個人の体面が傷つくのを避けるため、あえて巨額のコストがかかる経済の停滞を受け入れたのだ」と結論付けている。
 また、公的年金制度の将来について、日本の高官に尋ねた部分も示唆に満ちている。グリーンスパン氏が「日本の年金給付水準は、将来維持できないと思えるが、どうするつもりなのか」と聞いたところ、「給付水準を下げるし、それは問題にならない、日本人は制度の変更を国益のなかで考える、それで十分なのだ」と答えたというのだ。
 もし、この会話を日本人が聞いていたら激怒しただろう。この会話は「最近」だとグリーンスパン氏は書いているから、誰が答えたかを明らかにしてもらいたかった。
 ありがたいことに、日本経済の将来については、楽観的な見通しを示してくれている。とはいえ、「2030年になる前に、日本は世界第2位の経済大国という地位を失うとの予想は多い。だが、日本人がその結果に満足するとは思えず、対抗策を講じるとみられる。いずれにせよ、日本は豊かで、技術と金融の両面で有力な存在でありつづけるだろう」というのは、リップサービスという色彩が拭えまい。
 グリーンスパン氏は、「今日の世界で、政府の規制を増やすことがプラスになると考える理由が、わたしにはよくわからない」と明言しているが、そのよくわからない規制強化に邁進しているのが、いまの日本だからである。

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2008.01.19

[フィナンシャル ジャパン] 宝くじでもリスクを説明させよう!

「フィナンシャル ジャパン」 2月号掲載 
コラム『伯楽諫言』 木村 剛

 金融商品取引法が9月末に施行されてから、金融業界は半ば麻痺状態に陥っている。
 金融商品を販売する際、「元本欠損が生ずるおそれ」や「当初元本を上回る損失が生ずるおそれ」がある場合は、それを顧客にキッチリと指摘しなければならないほか、契約や義務の内容など取引の仕組みについても説明が求められているからだ。
 いわゆる「適合性の原則」が強化されたことが特徴点。顧客の知識、経験、財産の状況および金融商品取引契約を締結する目的に照らして不適当と認められる勧誘を行ってはならないということになった。知識や財産があっても、安全運用を目的としている顧客に対して、ハイリスク・ハイリターンの商品の契約を締結することは、適合性の原則に反することとなる。
 広告規制も導入された。損失が生じる恐れがある場合には、その関連情報を表示しなければならないし、顧客の不利益になる重要な事実については、明瞭かつ正確に書いておかなければならなくなった。リスクに関する情報については、それ以外の事項の文字または数字のうち最も大きな文字または数字と著しく異ならない大きさで
表示しなければならないという。
 日本の当局は「一罰百戒主義」を採っているので、金融業者は戦々恐々だ。「自分だけは最初の生贄になりたくない」とビビっているので、過度に保身的になり、リスクが少ないMMFの販売にも2時間かけて説明する窓口があったりする。法の適用が平等でも透明でもなく、強引に解釈論でしょっ引くという感じだから、「何とか狙われないように」とひたすら目立たないことを心掛けるしかない。
 ところが、そんな風潮を無視して、誇大宣伝を続けている金融商品がある――宝くじだ。
 TVコマーシャルで、西田敏行と小林幸子が「ドリームジャンボ3億円」と絶叫しているし、宝くじの販売員がリスクを説明している風もない。それもそのはず、宝くじは、金融商品取引法や金融商品販売法の対象ではないのだ。
 しかし、冷静に考えてみると、おかしくはないだろうか。
 アンケート結果を見ると、「賞金目当て」と答える人が6割いるのだから、宝くじはれっきとした「投資商品」である。そして、元本割れとなる可能性が明らかに高い金融商品でもある。
 しかも、毎年の売り上げは1兆円を超えており、宝くじを買ったことのある人は7150万人。最近1年間に1回以上買っている人は5383万人に上る。つまり、被害者となる可能性がある人々の数が異様に多いのだ。70歳以上の層でも過半数の人が宝くじの購入経験があるというから、「適合性の原則」が守られているか、本当に心配になってくる。
 一獲千金の夢をあおって売りさばいている宝くじの期待リターンは、じつは、▲54%というとんでもないマイナス。宝くじの売上金の46%しか、当選金として配分されていないという事実をもっと広く知らしめるべきだろう。
 本当に消費者を保護したいと思うのなら、宝くじについても、売る前に「100円の宝くじを買うと、平均して46円しか戻ってきませんが、それでもお買い求めになられますか」と尋ねさせるべきだ。
 売り上げがお上の懐に入る場合だけ、消費者に対する説明責任を果たさなくていいというのは、あまりにもズルいのではないか。

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今週のテーマ:「日経平均大幅続落の原因

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2008 01 19 [13. フィナンシャル ジャパン] | 固定リンク | トラックバック

[週刊!スモールビジネス] コンプライアンス不況で中小企業が倒産する

 先日発表になった昨年12月の米国の民間住宅着工件数は、前年同月比で▲38.2%でした。過去をさかのぼって調べたところ、1991年1月の▲47.1%以来の最低水準になっていました。
 日本の住宅着工件数の発表は確か月末だと思いましたが、はたしてどうなるのか。

 【フィナンシャル ジャパン2月号 『400万社の本音』より】
 残念ながら、予測されていたとおり、中小企業の倒産が急増してきた。
 民間信用調査会社の東京商工リサーチによれば、2007年10月の全国企業倒産(負債総額1000万円以上)は、前年同月比8%増の1260件となり、7カ月連続で前年同月水準を上回ることとなった。中小企業の倒産は、そのうちの99・4%を占めている。
 原油価格の高騰などで中小企業・零細企業の業績が急速に悪化したことから、小口倒産が増加しており、全体の件数が底上げされている。なかでも、目立っているのが、建設業者の倒産。07年10月は、今年最多の390件を記録し、前年同月比では25・8%の増加となった。改正建築基準法の改悪による建築確認手続きの厳格化に伴って、新設住宅着工戸数が大幅減となっている。そういう状況だから、資金繰り難や受注難に喘いでいる中で力尽きて続々と倒れている感じだ。
 世の中の報道は、サブプライムローン問題一色になっており、日本の株価が落ちるのも、日本の景気の先行きも、サブプライムローン問題の行方によって左右されているという感じを受けるが、「そんなことより、日本経済の足下をしっかり見ろ」と言いたい。
 確かに、サブプライムローン問題は、深刻な悩みの源であり、結果的に、世界的な信用収縮が発生していることは忌々しき事態である。
 ただ、日本の金融機関において、これまでに判明しているサブプライムローン関係の損失は、すべて足し合わせても2300億円程度であり、それが致命的な問題を引き起こすとは思われない。
 日本において、むしろ懸念されているのは、サブプライムローン問題の煽りで、米国の景気が減速し、中国などにその影響が波及することで、外需が弱まることだったりする。
 じつは、日本経済に対する、こうした見方自体が見当違いなのだ。
 というのは、サブプライムローン問題で、最も株価が落ちたのは、日本だという事実がある。8月に第一次ショックが襲いかかったとき、米国の株価が8%下落するのと同時に、日本の株価は16%急落した。そして、この11月に第二次ショックが訪れたとき、米国の株価は10%下落した。日本の株価はと言えば、15%も落ちてしまったのだ。
 なぜ、米国で発生したサブプライムローン問題なのに、しかも、痛手は日本のほうが少ないはずなのに、株価の下落が激しいのか――答えは簡単、日本経済のほうが、米国経済よりも痛んでいるからだ。
 米国は、サブプライムローン問題で住宅着工件数が落ち込んでいるという。確かに、前年同月比でみると、9月▲ 31%と悲惨なものだ。しかし、10月には▲16%とマイナス幅を半減させている。
 一方、日本はと言えば、住宅着工件数は、9月▲44%、10月▲35%となっており、じつは米国よりも凄惨な状況になっているのだ。
 これは、米国のサブプライムローン問題によるものではない。建築基準法の改悪が原因だ。つまり、純粋な国内要因によるものなのである。日本経済は、不況の入り口に立っているという認識を持つべきだろう。
 じつは、10月だけで、倒産に見舞われた社員の数は1万3349人に上っている。3年8カ月ぶりに1万3000人を上回った。
 直前の07年4~9月においても、すでにその兆候は表れていた。半年で7081件という倒産件数は、年度上半期の記録としては4年ぶりの7000件台になっていたからだ。そのうちのほぼ3割を占める2035件が建設業者である。倒産に見舞われた社員の数は、前年同期比18・5%増の6万1598人。4年ぶりに6万人を上回った。
 こういう悲惨な状態だから、なおさら銀行は中小企業への貸し出しに慎重になる。中小企業の資金繰りの現場は風雲急を告げてきた。
 そうした中、信用保証協会が中小企業の借入金返済を肩代わりした代位弁済額も増加に転じた。協会の合計で見ると、今年4~9月の代位弁済額は3831億円となり、前年同期比で13%も増えている。じつは代位弁済の増加は5年ぶりだ。
 保証協会の代位弁済額は、02年度の1兆2600億円をピークに減少し、06年度は6850億円となって半分のレベルまできたのだが、今年4月以降は増加基調に転じている。
 北海道信用保証協会では、4~9月の代位弁済額が93億円と急増し、前年を79・9%も上回った。建設や小売・卸売業の販売不振や取引先倒産が要因だ。東京信用保証協会でも、553億円の代位弁済額を出し、前年同期比26・8%も増えている。147億円の代位弁済をした愛知県信用保証協会も前年同期比+29・1%。福井県信用保証協会では、前年同期比+46・8%の61億円で、協会が設立された1948年以来最悪の数字であるという。一言で言えば、お先真っ暗の一歩手前である。
 そんな中、信用保証協会による保証付き融資が焦げ付いた際に、銀行や信用金庫などの金融機関にも2割の負担を求める「責任共有制度」が10月1日にスタートしたわけだが、9月末にかけて、ものすごい数の駆け込み需要が発生した。
 事務処理が一辺に膨らんだため、融資の承認がなかなか下りていないようだが、代位弁済額の実態が明らかになるにつれ、承認される率は落ちていくことが予想される。日本経済は、すでに信用収縮のプロセスに入ってしまったのだ。
 貸金業法の改悪、建築基準法の改悪、証券取引法の改悪(=金融商品取引法の制定)、という三つの「改悪」
を通じて、経済全体が「コンプライアンス不況」に突入しつつある。経済の実態に合わない不合理な法制度を導入することによって、経済活動を委縮させてしまう結果として、景気が悪化してしまったのだ。
 貸金業法の改悪で資金の流れが止まり、建築基準法の改悪で国内の需要が止まり、証券取引法の改悪で資
本の活動が止まる。この「コンプライアンス不況」は愚かな人災である。可及的速やかに対策を講じなければ手遅れになるだろう。

2008 01 19 [19. 週刊!スモールビジネス] | 固定リンク | トラックバック

2008.01.18

[ゴーログ] なぜ米大統領選が羨ましいのか?

 皆さん、こんにちは。木村剛です。米大統領選が本格的にスタートしました。史上初の黒人大統領を目指すオバマ氏と、これまた史上初の女性大統領を狙うヒラリー・クリントンのバトルは、他国の話ながら、なかなかに見応えがあります。「青山邂逅記 by 長谷川高」さんは、以下のようにコメントしています。

アメリカというのは、実に不思議な国です。未だマイノリティーであり現実として差別の対象になっている黒人候補を大多数の白人が支持するなんてことが起こるとは・・・全く想像できませんでした。アメリカは、不思議と有る程度の自浄能力のある国です。ベトナム戦争であれだけ長期にかつ執拗に多くの戦死者を双方に出しておきながら、終戦後、「あれは誤りだった」と素直に認め、謝罪する不思議な国です。・・・やり過ぎて、その後反省して、謝って大きく軌道修正する・・・ブッシュが進めた振り子が振れ過ぎた時、それを正すのが、黒人であっても許容できる国。・・・私は、今のアメリカという国は大嫌いですが、国民に自浄作用があるだけまだましで羨ましいです。

 本当にそのとおりですね。米国をみていますと、嫌なこともたくさん指摘せざるを得ないのですが、日本と比較すれば、国全体としてみると、過去の失敗を直視する勇気を持っているようにみえます。自分たちの力で自分たちの国を良くしていこうとする強い意志が感じられるのです。

それに比べ、日本の自浄作用は無いのでしょうか? 未だに自民党が合いも変わらず政権をもう何十年も担っている。とっくに金属疲労してしまっているのに大多数の人間は変えようとしない。自分の省益だけを守りたい木っ端役人ばかりの官僚の統治も戦前から何も変わらない。もしも。日本のこの三流の政治や政府を、極めて優秀な(帰化した)在日韓国人3世辺りの革命家が出てきたら、多くの日本人は支持・・・しないでしょう。・・・どちらの政党がより補助金が多く支給してくれるか? 公共事業や補助金制度が復活するのか?といったことのみに注目する選挙民と普段は、芸能人ネタや偽装ネタしか目に入らない人々には、この国の長期的な将来を真剣に誰に託すかなんて考えも及ばないのでしょうか。・・・「諦めの日本」ということでしょうか。・・・

 悲しいかな、日本の自浄作用は極めて弱いのが実情です。意志薄弱なのです。特に、「口だけ専門家」が多くて、実行力が伴わない点は、致命的であるようにも感じます。また、永田町の政治家を見渡しても、オバマ氏と対抗できるほどのタマが見当たらないのが現状ですね。
 「くまさんの自立」さんは、「大連立の問題が浮上してからというもの、どうも民主党小沢代表と自民党福田首相との関係がとても変に感じる。特に今回の党首討論を見ても何かとても不自然。お互いに褒め殺しをしているかのようだ。こんなにお互いにもちあげていったいどうしたのだろうか」と指摘していますが、確かに、オバマvsヒラリーを見た後で、福田vs小沢を見てしまうと愕然としまいますなぁ。「grounder」さんが主張しているように、「年齢別選挙区」を導入するという抜本的な改革を断行しないとダメなのかもしれませんね。

 そういう日本の閉塞感に対する意識を刺激するためにも、米大統領選ではオバマ氏が勝ったほうが良いのかもしれません。「青山邂逅記 by 長谷川高」さんも、「私は、日本のお父さんであり、宗主国であるアメリカで、大きな変化が起こることを期待してやみません。頑張れ、オバマ候補!」とオバマ氏を応援していますが、「ある女子大教授のつぶやき」さんによれば、「オバマ候補はほとんどのオンライン・アンケートでも大差をつけてリードしている。SNSの全米で会員数1億人というマイスペース『MySpace』には25万人の支持者が登録されている。この数字は他のどの候補にくらべても圧倒的に多い。彼は MySpaceの新年のアンケートで民主党支持者の46%の票を集めた」ということのようですから、ひょっとするとひょっとするかもしれませんね。

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2008 01 18 [04. 経済政策を語ろう!] | 固定リンク | トラックバック

2008.01.17

[ゴーログ] 少子高齢化に備えよ!

 皆さん、こんにちは。木村剛です。「Espresso Diary」さんが、「2007年に生まれた日本人の数が、110万人を割り込みました。団塊ジュニアのピークにあたる34歳が200万人以上いることを考えると、ざっと半分近くになったわけです」と指摘しています。

こうなると、まず子供服が売れないから、企業は新興国での販売に力を入れるしかない。影響は玩具や学習塾など幅広いですから、ますます海外で働く人が増えるでしょう。内需は伸びにくいから、外国語ができて、販売や製造に詳しい人は、大金持ちでなくても海外に出てゆく。とくに外国に行くつもりは無かったけれど、自分の力を発揮しようとしたり、あるいは会社で仕事に取り組んでいたら、いつのまにか海外に行くことになっていた…という人が増えそうです。

以前、私は「日本がポルトガルのような国になる」と書いたことがあります。・・・若い人、野心のある人、自由を求める人たちは、どんどんブラジルに渡り、ポルトガルは歴史と伝統を誇るものの、まるで抜け殻のような社会になっていきました。・・・私は似たようなことが日本と外国との間でも起こり、ニッポンの若さ、野心、自由が、むしろ海外において強く感じられるような時代が近づいていると思います。すでにプロ野球には、その傾向が現れている。・・・このままでは流失するのは富裕層だけでなく、若さや野心も日本から出て行ってしまいそう。日本生まれの日本人が、永遠に日本にばかり留まるとは限りません。

 少子高齢化で国内マーケットが縮小していくことによるインパクトを軽視してはいけません。実際、「不動産と景気・経済」さんが指摘しているように、「株式の配当利回りが長期金利を上回るほど、株安になっている。PERも15倍台と歴史的低水準なのに買いが入らない」のですから。「不動産と景気・経済」さんは、さらに論を進めて、海外から人材を引っ張ってこないとダメだと訴えています。

日本の政治家・官僚・役人の体たらく、縮み思考の民間企業の過剰な買収防衛策や、ためらい過ぎの労働分配(率)、政治家のバラマキ政策、農業などの保護貿易主義等・・・これらの状態を打破しないと日本は取り残されていく というか見捨てられていく。せっかくの文化や歴史や精神や技術があるのに、官民ともに無策だ。・・・日本は今後、英国のサッチャー首相がしたように、日本をウィンブルドン化すべきだろう。日本は今、世界一 Cool で Cute だと思われているのだから、鎖国している場合ではない。日本企業は安いコストを求め活路を海外に求めているのだから、国内産業が空洞化するのは当たり前なのである。経済や地方の活性化に寄与する優秀な企業や人材にどんどん来てもらったらいい。中小企業や農家では、後継者問題が大問題なのだから。何もフィリピンの看護士だけが必要な訳ではない。・・・

足元の景気は明らかに悪化している。今更、いざなぎ景気を超えようが超えまいが、こんな超低成長(1%~2%)な景気拡大なら、早く手仕舞いして(失速して)、高成長路線作りのための原点に立ち戻った方が良いとすら思う。中国やインド、ロシア、ブラジル(所謂Bric’s)の高成長と比べれば(相対的に見れば)、日本の経済成長はゼロに近い(或いはマイナス成長にすら見える)。日本経済は高度成長を目指すべきなのである・・・。遠くない将来、少子高齢化で社会保障費が増大し、消費税を上げざるを得ない。そしてやがて、人口減少時代がやってくる。移民問題だって、もうそろそろ真剣に考えなければならない(今時、島国ガッツだけではグローバリゼーションの中を生き残れない)。政府も財界も危機意識が低すぎる。・・・日本は今や資源の無い新興国だと思うべきだろう。我々日本人はまだまだハングリーだと思わない限り、日本にまた日が昇ることは無い。

 「くまさんの自立」さんは、「国民生活が良くなったなんて、ここ何年も感じたことがない」と吐露していますが、このまま無策が続けば、現在の閉塞感は改善されることはないと思います。果たして、福田内閣は、対策を実行できるでしょうか?

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今週のテーマ:「日経平均大幅続落の原因

1月16日、日経平均は連日で大幅続落、2005年10月以来の安い水準となった。
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2008.01.16

[ゴーログ] 不動産市況に異変あり?!

 皆さん、こんにちは。木村剛です。不動産の専門家である「不動産と景気・経済」さんは、「不動産市況は明らかに風向きが変わった」とコメントしています。

住宅ファンドはとっくに曲がり角を迎えましたし、オフィスファンドも賃料改定の糊代が未だ未だある と高を括っている節があるけど、個人消費と同じく企業消費も今年から落ち込むのは確実。企業消費の固定費で真っ先に抑えたいのはオフィス賃料です。ですから私募ファンドによる先のバブル期超えのオフィス賃料を前提としたアクィジションなど無謀以外の何ものでもないと思います。今時、成長拡大路線(アグレッシヴなアクィジション:買い進んでいくのは)は、自ら真っ先に貧乏くじを引きまくること(墓穴を掘ること)と同じだと思います

 期せずして、「青山邂逅記 by 長谷川高」さんも、「今年、私の想像以上に不動産市況が厳しいものになる」として、風の変化を語っています。

去年の冬から春に仕入れた土地は、建物を建てずに更地のまま売りに出しているが、売れない現状があります。・・・本来デベロッパーは、土地での転売は基本的に行いません。マンションや戸建てを建築し分譲するために土地を購入する訳です。しかし、去年の6月建築確認が建築基準法の改正により春以降審査が滞り建築確認が殆んど降りなくなっています。それ以上に、現在既に販売中の物件が売れない、よって順次販売予定としていた物件も相場が更に崩れる前に(土地のまま)早期に売却してしまおうということになっています。デベロッパーが早期に売却するために、建物を建てずに、更地のままで売却という選択を取るのは、バブル崩壊以来のことでは、ないでしょうか。よって、この春から更に多くの土地が市場に出てきます。しかし、本来数年前の不動産マーケットからすれば、高値でつかんだ土地が、まずはその価格で放出される訳ですから、その価格が本来の価値に見合う適正であるかは、冷静に判断する必要があります。どちらにしても、今後、需要に比べ土地(更地での)供給が大きく上回ることになりそうです。

 金融界から不動産業界を眺めていても、風向きの変化は強く感じます。というのは、不動産向けの貸出が極めて厳しくなっているからです。昨年末くらいから、資金繰り対策で物件を売るしかなくなっている業者が突如急増しました。これから、もっと増える傾向にあると思います。
 そうなってくると、ここ2~3年間陸続と増えてきた不動産関連ファンドなんかは厳しくなる可能性があります。「不動産と景気・経済」さんは、「不動産会社の経営者の方々の見識如何」と断わりながらも、「不動産協会が自らの業界の瓦解を食い止めたことなど無い」と指摘して、私募ファンドの破綻を示唆しています。皆さん、お気を付けください。

「私募ファンドの破綻」が起きるとすれば、J-REITも瓦解するでしょう。杞憂に終わると良いですけどね。とにかく不動産業界には、見識を与えてくれる不動産学者とかが居ないので、イケイケのおバカな経営者を正す理論武装が難しいことで、何度も何度も自ら不動産不況(同じ愚)を招いているような気もします。・・・証券化が得意な新興企業は相当淘汰されるのでしょう・・・。

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今週のテーマ:「米大統領選から占う2008年の日本経済

米大統領選がデッドヒートを繰り広げている。
今回の選挙で民主党が政権をとれば日本に対して厳しいスタンスをとるとみる識者もいる。
だが、皮肉な言い方をすれば、もし民主党が政権をとって、
日本に対して強硬な姿勢をとるなら、日本も捨てたものではないのだ。
http://www.financialjapan.co.jp/podwmv/080109/080109mag_usa.html

2008 01 16 [04. 経済政策を語ろう!] | 固定リンク | トラックバック

2008.01.15

[ゴーログ] 品格亡国:品格ゴッコが日本を滅ぼす!

 皆さん、こんにちは。木村剛です。「利究の”中小企業金融経営研究所”」さんが「大発会は終値616円安で終了、明けて7日も147円安と4営業日連続の下落で合計約1100円の下げとなっています」と指摘し、「日本市場が魅力的なマーケットではなくなっている証左ではないでしょうか?」と問題提起しています。

国家財政、年金財政に多くの問題を抱えながら、社会保険庁や防衛省等の問題を見ていると余りに遅々とした日本の制度改革に嫌気が差す人は結構増えてきたのではないでしょうか? 官僚の方も個人で話すと日本の財政のことを本気で心配している方が大半だと思います。しかし自分の組織に戻ると近視眼的な既得権益や省益が優先されてしまうのです。・・・行政の無駄は公益法人なども含めれば多分切りがない気がします。社会保険庁の保養所などの6兆円の損失などの無駄遣いは、国民特に若者の未来に対する犯罪とは言い過ぎでしょうか?・・・これだけ国家財政が悪化しているのに、無駄遣いは一向に減らない。・・・自分たちの子や孫の世代に「美しい日本」を「住みやすい国」を残すことが現役世代の努めではないでしょうか? 憲政の父と言われた尾崎行雄が昭和10年に残した言葉に「愛国の心持ちつつ亡国の道を進むか痴人の群」があります。・・・現在にも通じるものがあるような気がします

 ちなみに、「利究の”中小企業金融経営研究所”」さんが、尾崎行雄の言葉を紹介しながら提起した「愛国者が亡国に導く」という命題について、「Espresso Diary」さんは、以下のような事例を紹介しています。

私の同級生には、土建屋をやっている男もいます。「子や孫のために」というスローガンを信じて自民党の活動をしてきたので、選挙では最前線で顔を見かけることが多かった。その子供たちも大きくなり、彼が父親としての心情から地元で「サッカー場を造ろう」と呼びかけたところ、ゲートボール場やマレット・ゴルフのコースを求める高齢者たちの強い反対にあって、ショックを受けたと言ってました。つまり、「子や孫のために」というのは綺麗な表看板で、本音は「自分たちのために」だったんですね。でも、そういう意識はご本人たちには薄い。このように書くと、地方の保守層が狡猾な鬼ばかりに思えてしまいますが、実際に会ってみると、その印象は逆であることが多く、冠婚葬祭にこまめで、伝統的な行事を担い、職場での地道な活動が評価されている人も多い。私などは商店街の育ちですから、理屈ばかりの左翼政党より、正直なところ親近感もあります。だからこそ、なおさら日本の地方は厳しいと思うんですね。明らかに悪党と分かる人ではなく、温厚で、いかにも孫を可愛がりそうな人たちが、未だに古い感覚から脱却できないから日本は変われないのでしょう。

 本当にそのとおりですね。先週も書きましたが、自分自身のためのゲートボール場やマレットゴルフを求めている人たちに限って、最近お流行りの「品格」を連呼しているというのが、日本の悲しい現状です。わが国の論壇やメディアにおいて、「ゲートボール品格オヤジ」や「マレットゴルフ品格ジイサン」たちが闊歩している限り、日本の復活はないように思います。
 「Espresso Diary」さんは、「いくら『品格』や『見識』を強調したところで、地方や都市の貧困層の暮らしが楽になるわけではありません。世界に出れば誰も気にしないような学校や会社の名前にこだわり続けて、『武士は食わねど高楊枝』。日本では高楊枝のような本が、やたら売れる国になりました」とコメントし、「品格」という「高楊枝」を求める愚かさが、亡国につながっていく危険性を懸念していますが、私が最近心配していることも、まさにその点にあるのです。


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ポッドキャスティング-木村 剛が斬る!
今週のテーマ:「米大統領選から占う2008年の日本経済

米大統領選がデッドヒートを繰り広げている。
今回の選挙で民主党が政権をとれば日本に対して厳しいスタンスをとるとみる識者もいる。
だが、皮肉な言い方をすれば、もし民主党が政権をとって、
日本に対して強硬な姿勢をとるなら、日本も捨てたものではないのだ。
http://www.financialjapan.co.jp/podwmv/080109/080109mag_usa.html

2008 01 15 [04. 経済政策を語ろう!] | 固定リンク | トラックバック

2008.01.14

[ゴーログ] 官僚残りて国滅ぶ

 皆さん、こんにちは。木村剛です。「あんなこと、こんなこと。どんなこと?」さんが、日本の株価について、「企業業績は好調だ。勢いは多少落ちたとはいえ、まだ業績は伸び続けている。サブプライム問題だって、日本の金融機関はたいして傷を負っていない。それなのに・・・なぜ、大揺れの米国の株でさえ、年初を上回って一年を終えたのに、日本だけがこうなるのだろう」という疑問を呈しています。

かなり気になることがある。日本に対する論評で、日本の基準は世界の基準とは異なるという意見をなんどか目にした。これまでも日本の常識は世界の非常識だとか、バッシングだとか色々言われていたが、今回のは少々異なる。それが堀江、村上という人たちに対する当局の扱いや業界の扱いという文脈の中で出てきているように思えることだ。・・・海外から見れば、変化を具現し前に進もうとする人間の足をよってたかってひっぱったように見える。海外メディアは地検が事前に広範囲のメディアに知らせて、列を作ってライブドアに踏み込んだと、事前に知らせてという点を強調して、つまり他ではあり得ないみせしめの行為と暗示して報道しているように私には思えたが、そのことに触れた日本のメディアはなかった。

ライブドア事件は保守化、内向きの流れが表面に顔を出した出来事のように感じる。日本株は外国人投資家が買うと上がり、売ると下がるを繰り返している。外国人投資家の動向が鍵となっている。変化を怖がるばかりではなくファンドを利用することを考えることも経営者の責任だろうに、十把一絡げでハゲタカと呼び、流れにさおを差して、自分を守ることだけを、往々にして、従業員や株主ではなく、既存の役員たちを守ることに終始した。追い払っているうちに来なくなってしまったら困るのはこちらだ。

 ちなみに、ライブドア事件や村上ファンド事件と同様の事例として、「時事を考える」さんは、グッドウィルに対して、厚生労働省が業務停止命令を発動したことを挙げていますが、「官僚が大好きなモノ...それは弱いもの叩き」という名言を吐いています。このままだと、官僚残りて国滅ぶということになりそうですね。嗚呼・・・。

官僚による超不適切なブラックホールへの誘導がまかり通っている気がしてならない。日本はウルトラマンに出て来る怪獣アントラーならヌ官僚による蟻地獄に、底なし沼のように飲み込まれる寸前である、無用な規制はすべて撤廃せよ、ワザワザくだらん仕事をつくるな...ト、政治家にウルトラマンの役割を一応期待してみるが、ハタシテ...

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ポッドキャスティング-木村 剛が斬る!
今週のテーマ:「米大統領選から占う2008年の日本経済

米大統領選がデッドヒートを繰り広げている。
今回の選挙で民主党が政権をとれば日本に対して厳しいスタンスをとるとみる識者もいる。
だが、皮肉な言い方をすれば、もし民主党が政権をとって、
日本に対して強硬な姿勢をとるなら、日本も捨てたものではないのだ。
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2008 01 14 [04. 経済政策を語ろう!] | 固定リンク | トラックバック

[週刊!尾花広報部長] 中国本土から押し寄せるニューリッチ層

 尾花典子です。本年もよろしくお願いいたします♪
 年末年始は中華人民共和国マカオ特別行政区であるマカオに行ってきました。12月30日の成田は混んでいるというほどではなく、スムーズに出国手続きができました。香港に到着後、トランジット扱いで空港から 高速フェリー「ターボジェット・シー・エキスプレス」に乗り、45分でマカオに入国しました。せっかくだったので、スーパークラスに乗ったところ、お食事もでてシートもふかふかだし快適でした。香港での入国審査も不要で、マカオで1回のみで済みました。 
 

 話には聞いていましたが、ラスベガス型の巨大複合リゾート施設が続々とオープンしているようで、中国返還前に行った時と比べると、街の様子がかなり変わっていました。
 マカオ到着後、すぐにザ・ヴェネチアン・マカオ・リゾートホテルのシャトルバスでホテルに直行。このホテルはアメリカのヴェネチアン・グループが総工費1兆円を投じて昨年8月に建てられたというホテル複合施設で、カジノやショッピングモールなどもあり、かなりの規模です。ここはタイパ島とコロアン島の間にできた埋立地のコタイ地区というところで、フェリー乗り場からは新しくできたマカオ・タイパ大橋をわたって15分弱で、かなり近いですけど、マカオの人はみんな安全運転なのか、かなりスピードが遅かったので、道がすいていたし、スピードを出せばきっと10分もかからないですね・・・。

 ホテルについてバスを降りると、タクシーやバスを待つ中国人の長蛇の列を見つけ、きちんとみんな並んでいるんだと感心しつつも、その異様な人の多さにびっくりして、チェックインしようとロビーにいくと、またすごい人だかり・・・。(後で気づきましたが、私たちのチェックインしたカウンターはバスターミナル側なのでメインロビーではなかったにもかかわらずすごい人でした・・・) 
 チェックインした後にお部屋に行くにも一苦労で、広いホテル敷地内を歩き、カジノの真ん中を通ってやっとお部屋にいくエレベーターを探し当てましたが、カジノもさらにすごい人で中国人が真剣にバカラや中国の伝統的な「大小」に興じていました。 

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 マカオのカジノの掛け金や売上金がラスベガスを超えたそうですが、本当にすごかったですよ。
 こういう言い方は失礼かもしれませんが、見かけだけでいうと、お金持ちそうな人ではなく、身なりもあまりよくない、本当にお金を持っているのかしらという人が大半。でも見ていると、すごい金額を掛けていて、高額の掛け金のテーブルも盛り上がっている風(しかも真剣)で、ちょっと異様な感じでパワーに圧倒されてしまいました。
 中国本土と蓮花大橋でつながれたこともあり、本土から多くの人がカジノをしに押し寄せてくるようですね。

 ホテルのお部屋は70平米以上あり、かなり豪華でリラックスできました。費用対効果?では一番かな・・・。 

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 最近どこにいっても日本人観光客をあまり見かけないと思っていたのですが、こんなに近くのアジアにいっても、少ないですね。まあ中国人の数が圧倒的に多いので、影がうすくなってしまうこともあるのでしょうが。

 またパソコンの調子が悪くなり、週末はずっとパソコンが使えずに、1カ月以内で2回目の初期化で、これまで保存していたデータがなくなってしまいました・・・・ 
 家でちょっと仕事しようと思っていましたが、すべてNG。ちょっと頭の働きも悪いので、マカオの続きはまた来週アップします♪

2008 01 14 [15. 週刊!尾花広報部長] | 固定リンク | トラックバック

2008.01.13

[フィナンシャル ジャパン] 心臓を取り返す

「フィナンシャル ジャパン」 1月号掲載
コラム『超経済外交のススメ』
青山繁晴氏 独立総合研究所 社長兼主任研究員

 アメリカ太平洋軍のキーティング司令官が訪中の際に、「中国が空母を造るなら支援する」と発言した。ふつうに考えれば驚天動地である。アメリカは中国軍の膨張に強い懸念を示してきたし、中国海軍が空母を保有すれば台湾海峡の緊張も極度に高まる。
 フランスが中国に空母を売ろうとしたとき、わたしはパリへ行き、フランスの国防省や海軍の高官たちに「東シナ海の軍事バランスを崩し、日本にも大きな脅威になる」と中止を強く求めた。
 その後、中国は空母を自主建造する方針に傾き、キーティング発言が飛び出した。これを「アメリカはビジネスのために何でもやる」と解釈するなら、一面的だ。
 アメリカが建造を支援するとすると、それは巨大な空母の全体を制御する電子システムや、空母を中心とする艦隊を指揮するための通信システムになるだろう。こういった技術はブラックボックス、すなわち中身を開けて見ることのできない状態で提供される。つまり、中国海軍の空母の心臓部を実質的にアメリカが握る。そこにバグを潜ま
せて、いざとなれば遠隔操作で空母を無力化することも不可能ではない。
 だから中国も、キーティング発言に努めて冷淡な反応を返した。
 日本ではほとんど報道されないこの経緯は、CX(自衛隊の次期輸送機)問題の、もう一つの真実を考えるヒントになる。
 守屋武昌・前防衛事務次官のゴルフ接待漬けは、浅ましい限りだ。接待した宮崎元信・山田洋行元専務がCX のエンジンを米国GEから買う代理人である以上は、CX の機種選定に、この癒着関係が影響したのは間違いない。
 政治家も関与している――これも、確実だ。わたしは捜査関係者から、元・副大臣と、驚くほかない意外な大物政治家の名を、内偵の対象者として聞いた。
 官僚も政治家も、賄賂を受けとった者は断罪されねばならない。接待もキャッシュも、賄賂であることは同じだ。
 だが官僚であれ政治家であれ、個人の犯罪追及で終わるなら、根っこを見逃すことになる。
 輸送機は、一国の防衛の支柱だ。戦闘機と比べ地味にみえるが、必要なときに必要な場所へ兵員、武器・弾薬、それに食糧や医薬品を運べなければ、いかなる防衛も成り立たない。
 その重要な輸送機の心臓部、エンジンがなぜ、アメリカ製なのか。
 防衛庁(当時)は、政府専用機のエンジンもGEであるから整備に共通性があるなどと、関係者が非公式に説明し、GEに決めた。
 だが、そのようなメリットと、航空エンジンを自主開発して日本の技術力を根本的に高める、また防衛主要装備の心臓部をアメリカに委ねない、それらの大切さを天秤にかければ、どうなるか。
 コストはかかるが、少なくとも国内勢に参入検討の機会をフェアに与えることが必要だった。
 敗戦国の日本は戦勝国のアメリカに軍事の中枢はお任せせねばならない、この構図が当たり前のように続けられている。航空機開発をフルに祖国の手に取り戻す、これを日本の経済外交の焦点の一つにすべきだ。情けない汚職事件からも、わたしたちはこの重要な外交改革を考えることができる。


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個人投資家向けセミナーイベント FJ資産運用サミット2008

【開催日程】 2008年2月2日(土)13:00~17:30 予定
【会場】六本木アカデミーヒルズ49(六本木ヒルズ森タワー49F)
【講演】「投資戦略の発想法2008」 木村 剛
【トークセッション】「長期投資の哲学(仮)」 スコット・キャロン氏 いちごアセットマネジメント 社長 ほか
※ 個人投資家向け企業IRもあります。
※ 参加無料です。↓お申し込みはこちらから
http://www.financialjapan.co.jp/summit/

2008 01 13 [13. フィナンシャル ジャパン] | 固定リンク | トラックバック

2008.01.12

[フィナンシャル ジャパン] 新幹線に近づく中国の鉄道 高速で快適に

「フィナンシャル ジャパン」 1月号掲載 --亞洲情報交叉路口

地球上の人口の約6割を占めるアジアには、
多様な文化、人種、宗教がひしめき合う。
世界で最も注目される地域であるアジアの“今”をレポートする

平均時速が大きく向上

 「 3日前に切符を買っておかなければ乗れない」「時間に遅れるのは当たり前」「車内は汚く乗客のマナーも悪い」――。
 このように悪名ばかり高かった中国の鉄道事情だが、最近、大きく変わりつつある。経済の発展とともに輸送力を向上させる必要性が急速に高まり、整備が急ピッチで進んでいるのだ。
 今年1月には、上海―杭州間、上海―南京間を結ぶ路線に、日本の新幹線「はやて」をベースにした列車CR
H(チャイナ・レイルウェイ・ハイスピード)型と呼ばれる車両を導入。4月の全国的なダイヤ改正では、平均時速は従来の160km から200km(一部区間で250km)へ一気に引き上げられた。また、北京―広州間、北京―上海間などでも、CRH 型の高速走行が可能な列車が導入された。
 スピードアップしたことにより、各路線の所要時間も当然、短くなってきている。たとえば北京―上海間(1463km)は、1997 年以前は約17 時間かかっていたが、現在は約10 時間に短縮されている。旅客にとっての利便性と輸送力の向上が経済全体にもたらす効果は大きい。
 政府は2010 年までに、鉄道への投資額を現在の4倍に増やす計画だ。既に全長約1 万7000km の鉄道網を新たに敷設する計画が進行中で、ここでは時速300 ~ 350kmでの運行を目指している。さらに、北京―上海間には専用高速線を建設しており、2010 年の上海万博までには、同区間の所要時間は現在の半分の5時間程度になる見込みだ。
 使い勝手や快適さも向上している。自動券売機を導入することで切符の買いやすさが改善された。車両のインテリアが良くなり、快適性も格段にアップした。主要都市間の運行では車内販売も行われるようになった。車内の清潔さも保たれるようになり、乗客のマナーも良くなってきている。
 そのせいか、今年1- 8 月の鉄道旅客数は前年同期比6.9%増の約9 億1700 万人に上った(中国鉄道部の発表による)。

世界最長の高原列車や
リニアモーターカーも運行

 開発は都市が集中する沿岸部だけではなく、内陸部でも徐々に強化されている。その象徴が06 年7 月に開通した青蔵鉄道だ。青蔵鉄道は、青海省の西寧とチベット自治区のラサを結ぶ全長1956km の路線で、世界で一番高いところを走る高原鉄道として知られる。海抜5000 m級のタンクラ峠を走る上、永久凍土を通る区間も約50km あるため、地盤変動対策がしっかり施されているほか、車内には酸素を補充する最先端の空調設備が整えられている。この鉄道の開通により、北京や上海などの大都市とラサが一本でつながった。
 中国では、日本でもまだ導入に至っていないリニアモーターカー(上海トランスラピッド)が04 年から営業運転を開始している。上海浦東国際空港と上海市内をつなぎ、最高速431kmで運行している。ドイツの技術を導入したもので、常設実用線のリニアモーターカーとしてはイギリス、ドイツに続いて世界で3番目。現在、営業運行している鉄道では世界最速を誇る。
 沿岸部の主要都市を拠点に、内陸部にもネットワークが広がり、充実しつつある中国の鉄道網。日本の新幹線、フランスのTGV、ドイツのICE などに並ぶ世界レベルの鉄道が整備される日も近いかもしれない。


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個人投資家向けセミナーイベント FJ資産運用サミット2008

【開催日程】 2008年2月2日(土)13:00~17:30 予定
【会場】六本木アカデミーヒルズ49(六本木ヒルズ森タワー49F)
【講演】「投資戦略の発想法2008」 木村 剛
【トークセッション】「長期投資の哲学(仮)」 スコット・キャロン氏 いちごアセットマネジメント 社長 ほか
※ 個人投資家向け企業IRもあります。
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2008.01.11

[ゴーログ] ロシア男性の平均寿命の低下と日本の将来

 皆さん、こんにちは。木村剛です。「貞子ちゃんの連れ連れ日記」さんによると、ロシア男性の平均寿命は58.9歳(2005年時点)とものすごく若年であるようです。

ロシアでは、食事と生活様式の影響で、心血管疾患の発生率が高い。ロシアではこの「先進国病」のほかに感染症が増加しており、結核やHIV/エイズの脅威が増大している。殺人や自殺も、アルコールの過剰摂取と密接に関連している。労働市場の改革、1990年代の深刻かつ長期にわたった景気後退、そして社会保障の崩壊が人々の心理的ストレスを増やす結果となったと考えられる。・・・同時に、法、秩序および治安を扱う国の制度が崩壊したことに伴い、暴力的な犯罪が増加している。インフォーマルな経済活動や、暴力にものを言わせた取り立ても、平均寿命低下の原因となっている。1990年代前半だけで男性の殺人被害者は2倍に増えた。暴力犯罪や心理ストレスだけでなく、予防可能な感染症(とくに結核、急性腸炎、ジフテリア)の蔓延は、保健医療制度に欠陥があることを示している。・・・裕福な世帯の多くは新たな民間の医療サービスに頼るようになっており、多くの貧困世帯にとっては、あらゆるところで賄賂その他の正規外の支払いを求められるために、「無料」の公的医療サービスは手の届かないものになってしまった。ロシアは死亡率の動向は、21世紀初頭における人間開発の最も深刻な課題の1つを示している。(国連開発計画「人間開発報告書2005」)

 要するに、ロシアの政策失敗が、ロシア男性の平均寿命の低下をもたらした、ということらしいのです。ちなみに、YOUTUBE の LDP チャネルに投稿されていた福田康夫総裁新春メッセージをみた「時事を考える」さんは、「高齢化による社会保障費の増大・・・に焦点を当てていました、あっしは穿った^^見方をしますから、医療費と介護費の削減で医者を過労死させます、薄給の看護師と介護士の賃金をさらに抑えます・・・というふうにとれますナ」と指摘していますから、ロシアの健康医療制度を笑い飛ばすわけにもいかないようです。
 そこで、「貞子ちゃんの連れ連れ日記」さんは、「私の全く根拠の無い直感なのですが、なんとなく、今のロシアのアノミーは、遠い将来の日本のアノミーを暗示しているような気がしてならないのです」と述べています。

今の日本は、明らかに、官主導の社会主義国家の様相を呈し過ぎています。そして、この日本型官僚社会主義のシステムは、『日本の公的年金制度の軋み(きしみ)』『日本国内の福祉政策のゆがみ』が象徴しているように、完全な制度疲弊を起こしています。日本では、官主導の『不実の不作為』と『不実の作為』の中で、官にぶら下がっていない民間人の生活が日に日に苦しさを増しているのが現状です。官にぶら下がっていない民間人が、日本国内では、じりじりジリ貧を甘んじなければならない。官にぶら下がっていない民間が豊かさを維持したければ、海外へ活路を見出さなければジリ貧になる。けれども、誰もが、あるいはどの企業でも、ダイナミックに海外進出できるわけでは無い。さりとて、今後日本国内の企業(特にサービス産業や中小零細企業!)が、ITによって生産性を急速に向上させるのも、なにやら望み薄だ。・・・ 

日本の個々人が賢い資産運用を通じて金融立国を果たすには、大手の金融機関・・・が、あまりにも『ていたらく』過ぎる。彼ら大手金融機関の多くが、手数料収入や信託報酬だけを個人から荒稼ぎして、かえって日本の最大の強みである個人金融資産1500兆円を大きく毀損させかけている。さらに、個人の資産形成者も、それほど資産形成に勉強熱心でない人々が多すぎる。この世にはうまい話があると信じ込んでいる人も実際に多い。こんな現状がいつまでも続けば、やがて遠い将来、あるいは近い将来、日本も、今のロシアのように、男性の平均寿命が極端に低下する時代が訪れるような嫌な予感がする・・・。 

 大手の金融機関のていたらくについては、「邦銀(日本でメガバンクといわれる銀行)は、確かに図体はデカイが、実力がまるで伴っていない」と指摘する「Mutteraway」さんのブログをご参照下さい。
 まあ、日本人男性の平均寿命が極端に低下するか否か――は私にはわかりませんが、官主導の社会主義国家の様相を呈している日本の現状が是正されない限り、この国は確実に衰退するということだけは心底確信しています。
 とはいえ、是正できるかと言えば、「コンプライアンス不況」を止められない福田政権には期待できそうもありませんし、「大きな政府&格差是正」の民主党にも荷が重過ぎるようです。2008年はやっぱり・・・・・・。

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ポッドキャスティング-木村 剛が斬る!
今週のテーマ:「米大統領選から占う2008年の日本経済

米大統領選がデッドヒートを繰り広げている。
今回の選挙で民主党が政権をとれば日本に対して厳しいスタンスをとるとみる識者もいる。
だが、皮肉な言い方をすれば、もし民主党が政権をとって、
日本に対して強硬な姿勢をとるなら、日本も捨てたものではないのだ。
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2008.01.10

[ゴーログ] 厚生労働省と製薬会社の犯罪

 皆さん、こんにちは。木村剛です。最近流行っているインフルエンザについて、「大塚晃志郎の、経営者とその家族のための健康管理と『命もうけ』の知恵」さんが、医師の立場からコメントしています。

私は、インフルエンザ・ワクチンの有効性について、かねてより大きな疑問を持っていました。なぜならば、ワクチンを製造するには時間がかかりますし、インフルエンザのウイルスは、シーズンごとにどんどん新たに変化してあらわれますから、今まで有効だったワクチンが今度も効く保証はないし、むしろ、インフルエンザ・ワクチン接種によって、弱っていた体の人が、もろインフルエンザそのものにかかってしまったり、むしろその副作用や害のほうが目立つ場合がかなりあるのが事実であるのに、ひたすら厚生労働省や医師たちは、そういう事実を見て見ぬ振りして、きちんと直視しようとはしない傾向があるからです。

 な、な、なんと、そうだったのですか。私なぞは、「万が一にもインフルエンザにかかってはならない」と思い、2年前くらいまでは結構真面目に接種していたんですが、逆効果だったんですねぇ(最近は多忙を言い訳にしてやめてました)。そういう専門家の意見が、メディアでもっと取り上げられると良いと思うのですがどうなんでしょうか。
 そこで、「大塚晃志郎の、経営者とその家族のための健康管理と『命もうけ』の知恵」さんは、「インフルエンザ・ワクチンは役に立たない。打つとかえって害がある」と明言している「インフルエンザ・ワクチンは打たないで!」(双葉社)という本を紹介しています。
 その本の内容をまとめると、以下のようになるようです。

1.日本で接種が始まった当初から関係者にはわかっていました。効かないということが。
2.効果がないので1994年には小中学生への集団接種も中止されてしまったほどです。
3.効かないことは厚労省もわかっています。「流行対策がない」との批判を避けたいだけです。
4.インフルエンザ・ワクチンは血液中にしか抗体を作れず、のどや鼻には抗体ができません。ウイルスはのどや鼻から入るから感染はまったく防げないのです。当然「家族や周囲の人や乳幼児にうつさない」ということも不可能です。
5.インフルエンザ・ワクチンはもともと流行を予測して作られているだけ。そのうえに、インフルエンザ・ウイルスは日々猛スピードで形を変えるので効果は期待できません。
6.インフルエンザ・ワクチンは、製法上、弱い抗体しか作れません。殺したウイルスの、さらにその一部だけを使って作るので、体内で増えず、ウイルスの一部に対する抗体しかできません。
7.高齢者の肺炎や乳幼児の脳症はインフルエンザとは無関係です。「かかっても重症化を防ぐ」も嘘。そのようなデータは全くありません。
8.「打っておいたほうがいい」どころか副作用があるから怖いのです。死亡者も出ています。打たないほうが安全だし安心です。そもそもワクチンは病原菌なのだし薬事法上は劇薬です。接種にはもっと慎重であるべきです。
9.効かないことを知っている医師も多いのですが、患者離れが怖いから言えないのです。
10.インフルエンザ・ワクチンは儲かるからなくならないのです。皆さんも、マスコミやお友達の言うことを真に受けずに、この本で真実を知ってください。

 確かに、「思わず、のけぞってしまうような目からウロコの証言」(by「大塚晃志郎の、経営者とその家族のための健康管理と『命もうけ』の知恵」さん)ですね。最近次々と明らかになっている「厚生労働省の役人と製薬会社との癒着と談合の現実」(同)を見せ付けられると、厚生労働省の言うとおりにしていると、健康になるどころか、病気になってしまうような気さえします。

故意に、血液製剤の輸血によるC型肝炎感染者の存在を隠蔽し続けてきた事実は、ほんとうに悪質なひどいもの・・・あの事件で、一番悪いのは、製薬会社とつるんで故意に事実を隠してごまかした、当時の厚生労働省の担当官たちと、そして、なんといっても最も凶悪なのは、わかっていて故意に隠すよう役人を抱きこんで「画策」した製薬会社の連中ではないでしょうか?・・・故意に、危険を知っていながら、血液製剤を売り、使用させた製薬会社と、当時の厚生労働省の担当責任者が、その「殺人」にも近い「故意の犯罪行為」の罪を償い、「全面的補償」をすべき・・・その当時の厚生労働省担当責任者たちすべての即「全財産没収」と刑事罰、その製薬会社の即「全財産没収」と即「廃業」と刑事罰が・・・施行されるべきであって、それにより、被害を受けたC型肝炎患者の「全面的救済補償」を行なうのが本当の「スジ」だと思いますね。奴らがなんでまず自分の腹を切って弁償しないのでしょうか? 死刑にしたっていいくらいですよ、悪質で計画的な隠蔽工作をともなう「故意の人殺し」だもの。ちがいますか? 

製薬会社の非常にずるがしこい連中は、「国の責任」という口上の蔭に隠れて、ヌクヌクと知らん顔して、会社の営業を続けているではないですか! こういう凶悪な連中の身ぐるみを全部はがして、気の毒な患者さんの全補償をするのが、まず何よりもやるべきことではないか、と思われてなりません。日本だけでなくて世界中で、巨大な財力と政治力を持つ大手製薬会社が、医療行政やマスコミ、大学医学部、病院、医師、医学会、患者支援団体を、したたかにすっかり抱きこんで、巧みに癒着している。こういう信じがたいような現実は、善意の皆さんの想像を絶するすさまじいものがありますよ。くれぐれもご注意あれ。ほんとうに必要なとき以外は、薬を頼ったり、やたら使わないのが一番かしこいと思いますね。

 ちなみに、「ある女子大教授のつぶやき」さんも、「多額な税金を使っての救済であるから、この問題を引き起こした薬剤メーカーと厚生労働省官僚の責任を厳しく追及しなければならない。そのことがなされない限りは、支持率の回復はありえない。・・・役人の犯罪はいつも有耶無耶か軽い処罰で終わってしまう」と厳しく指摘しています。でも、結局は、厚生官僚も、薬剤メーカーも、逃げおおせてしまうんでしょうね・・・。
 ということで、「製薬会社の巧みに人の恐怖心をあおるようなこすいプロパガンタや宣伝にはのせられないで、薬いらずでかしこくたくましく元気に生きていきましょう」(by「大塚晃志郎の、経営者とその家族のための健康管理と『命もうけ』の知恵」さん)ということのようです。お互いに気をつけましょう。

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米大統領選がデッドヒートを繰り広げている。
今回の選挙で民主党が政権をとれば日本に対して厳しいスタンスをとるとみる識者もいる。
だが、皮肉な言い方をすれば、もし民主党が政権をとって、
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2008 01 10 [04. 経済政策を語ろう!] | 固定リンク | トラックバック

2008.01.09

[ゴーログ] 大阪の財政破綻:何が「品格」で「見識」なのか!

 皆さん、こんにちは。木村剛です。「摂津っ子の日記」さんが大阪の財政破綻=財政再建団体への転落についてコメントしています。

もし、大阪が再建団体になったらどうするか? 私は持ち家ではありませんので、とっとと他の府県に退避します。持ち家がいらん理由は、投資効率が悪過ぎるのと、住んでいる場所が再建団体になった際に、すぐに動けるのが大きな理由。大阪を見捨てるのは寂しいですが、水道などの公共料金の大幅な値上げ、ゴミの有料化等は目に見えます。夕張や赤池は他人事ではありません。痛みを先送りにした結果がこれです。先送りが本業の役人ども、老害を駆逐せん限りは、財政破綻自治体は日本全国に広がることでしょう。数年前まで、「自治体は一般企業と違い破綻することないから、バランスシート等が必要ない」などとほざく、化石みたいな奴らがいましたが、もうそういった言い訳は通用しません。こんな状態でも退職金が支給され、原資がないとなれば、クソジジイどもは退職金の地方債を起債するという愚行をしでかします。まさに逃切世代の真骨頂。「自分達さえ良ければそれでいい。下の世代のことなどしらん」という本音を一切言わんのが憎い。日本の良さがなくなったなどと言いながら、借金を残す・・・逃切世代ができることは・・・年金をもらわず、病気をせんと早く死ぬことです。・・・

 同感ですね。このところテレビ番組で、「品格」とか「見識」を強調する年配者を多く見かけますが、私は、こういう方々こそ、「品格」や「見識」に大きく欠けているように思います。本当に「品格」や「見識」があるのであれば、自分たちの失政である、年金問題や医療問題や財政問題をなぜ直視して解決しようとしないのでしょうか。
 自分たちだけはメリットを享受する立場に居て、若者たちに「品格」や「見識」を説く見苦しさをテレビで見せ付けられるたびに、気分が悪くなります。現役世代に対して、「品格」や「見識」を説きたいのであれば、「一定の所得を持っている高齢者は年金の受給権を放棄しましょう。私は放棄しました」とか、「一定の財産を持っている高齢者は、国債の償還基金として、国や地方に対して寄付しましょう。私は寄付しました」などということを言った上で、現役世代への説教を行ってもらいたいものです。
 とりあえず、大阪の財政再建を果たしてから、「品格」や「見識」という美しい言葉で、大言壮語していただきたいものです。

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ポッドキャスティング-木村 剛が斬る!
今週のテーマ:「2008年も続く?「コンプライアンス不況」

今年の重大ニュースを振り返ってみるとお上が民間企業に制裁を加えることで自分の権力の強さを
みせしめるような事例が多く、結果的に景気、経済を悪くしてきた。
来年もこのような「コンプライアンス不況」が続くのだろうか。

http://www.financialjapan.co.jp/podwmv/071226/071226mag_comp08.html



2008 01 09 [04. 経済政策を語ろう!] | 固定リンク | トラックバック

2008.01.08

[ゴーログ] 年金問題:人件費を払う意味はあるのでしょうか?

 皆さん、こんにちは。木村剛です。「てらまち・ねっと」さんが、公的年金の保険料を徴収にやってきたオバさんとのやり取りを紹介してくれています。

「この方(カタ)は、お宅のお子さんですか。年金の未納の期間がありますが・・」 
「何でそんなこと分かるの??」 ガスや電気の集金人のようなハンディな機械を操作しながら 
「○年○月から○ヶ月未納になっています。」
「その後は?」 
「その後は入っています」
そういえば、進学の関係でここにいないので、一部の納付が空いた子がいて、その通知がだいぶ前に来ていたなぁ・・・でも中身の意味が良く分からなくて・・放置してあった・・そのことと大体話のツジツマは合う。
「なんか、そんなのあったなぁ。でもね、大学に行っていて、ここに住んでないんですよ」
「学生さんなら、納付の猶予(減額?)ができますよ」
「納付を猶予したら、その期間はカウントされないんでしょ」 
「そうです」
「じゃぁ、しょうがないじゃん。振込用紙があったら頂戴」
「出来れば、今、納めていただきたいんですが・・」
「このご時勢、そりぁ無理でしょう。あなたを信じろったって」
その人、免許証らしきを出しながら
「大丈夫ですから。出来れば、今、お願いします」
「今じゃなくたっていいでしょ。振込用紙だけ頂戴よ」
「分かりました。のちほどお送りします」 
気持ちよくないお客さんだった。 

 こういうオバさんたちによる集金のコスト(=膨大な人件費)が、私たちの保険料から出ていることにもっと関心を寄せるべきだと思います。本当に公的年金の設計がしっかりしているのであれば、「年金に加入する=年金にメリットがある=自然と保険料を支払う」ということになるはずであり、「保険料を支払わない=年金のメリットを剥奪する=別に集金人は要らない」ということで、このオバさんのコストは本来発生しないはずなのです。
 しかも、最近の対応はまったく意味がなく、「てらまち・ねっと」さんが指摘しているように、「年金記録照合に1500億円(=大半が人件費)」という馬鹿なことを繰り返しています。年金記録の照合に1500億円も無駄遣いするのであれば、あきらめて、これまでの保険料支払の有無にかかわらず、日本国民全員に対して基礎年金を支払うことを決めるべきだと思います(具体的にどうすべきかは、是非、拙著『僕らの年金脱退宣言』(DMDJAPAN)をご一読ください)。
 一刻も早く抜本的な対策を打たなければ、現在の壊れてしまった公的年金制度の綻びを尻拭いしているうちに、私たちの保険料はドンドン費消されてしまうことになるでしょう。本当に残念なことです。ちなみに、福田首相の年頭挨拶をみた「くまさんの自立」さんもご立腹のようです。

福田首相の年頭の挨拶では年金記録不備問題を受けて、年金制度を根本的に見直す考えを強調し、月内に発足させる「社会保障の在り方を検討する国民会議」で夏までに中間報告を取りまとめる方針だそうだ。でも、過去40年余り放置しっぱなしの問題を何も解決せずして、放置して、目先を変えようとしているようにも感じる。年金問題一つ解決できない議員たち。官僚をもてあます議員たち。野党民主党と言えば、年金問題では与党の足を引っ張るばかりで、与野党協力して、年金問題を解決しようとする姿勢が全くない。何か年金問題で議論になると、話がいつの間にかすり替わり、与野党逆転の話しか出てこない。そして、火の玉になって衆議院選挙を勝ち抜くと言うことになる。どうもおかしい論理で、議員自らの生き残りには一生懸命だが、年金問題解決については、どうでもいい感じがしてしょうがない。与野党逆転は結果論でそれより先に年金問題を解決してほしいものだし、行政改革に努力し、無駄をなくすべきだ。・・・日本の議員たちは選挙に勝つことと、自分達の処遇を改悪しないことにばかり熱心で、本当の国民生活なんてどうも考えていないように感じてしょうがない。・・・議員は議員になることが第一義、自民党は与党でいることが第一義。そもそもその考え方が変わらない限り、国民のためと言うことはウソとしか思えない。

 福田内閣は、せめて、「一度世論調査をして欲しい。現行の年金制度の維持を望むかどうか? 50代までなら今の制度で恩恵を受けるので望むでしょうが、20代・30代はアホらしくて払ってられません」(by「摂津っ子の日記」さん)という声に耳を傾けるべきだと思います。

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ポッドキャスティング-木村 剛が斬る!
今週のテーマ:「2008年も続く?「コンプライアンス不況」

今年の重大ニュースを振り返ってみるとお上が民間企業に制裁を加えることで自分の権力の強さを
みせしめるような事例が多く、結果的に景気、経済を悪くしてきた。
来年もこのような「コンプライアンス不況」が続くのだろうか。

http://www.financialjapan.co.jp/podwmv/071226/071226mag_comp08.html

2008 01 08 [05. 年金問題を斬る] | 固定リンク | トラックバック

2008.01.07

[ゴーログ] ヒューマンフライト:カネ持ちは日本を棄てる

 皆さん、こんにちは。木村剛です。「不動産と景気・経済」さんが福田首相の年頭挨拶をみた感想を述べています。

日本経済を良くする といった内容の発言が見られなかった。内向きな、内政のことばかりで、国際競争力を磨き、沈没しそうな日本経済を何とかしよう というようなことに何も触れていない。日本企業が国際競争に負けずに生き残っていかない限り、生活者(国民)は潤わないのに である。・・・僕らは政治家を当てにせず、民間の努力で生活向上を図るしかない。願わくは、政府は民間の努力に棹差すことなく、記入漏れ年金とか、防衛省疑惑解明とか、霞ヶ関の改革(人員削減と意識改革)、農業問題、環境問題(地球温暖化)とかに、もっと小さな政府になって、整理してもらうことくらいしか期待しない。

 本当に「内向きな内政のことばかり」ですね。大発会の株価が急落したのに、それに対する危機意識が感じられません。「Espresso Diary」さんは、「ポールソン財務長官の狙いどおりにアメリカの法人税が下がれば、日本の法人税は先進国で突出した高さになりそう」と指摘し、「いかなる形であれ、ドルへの投資を歓迎する」と語る長官のスタンスをクローズアップしていますが、日本という国の内向き指向が本当に懸念されます。

自国への投資を呼びかけているのは、米国だけではありません。ロシアも、韓国も、ベトナムも、ラオスも、政治家が「自国への投資を歓迎する」と呼びかけることが当たり前になりました。北朝鮮でさえ、そうです。金正日の韓国に対する不満は、主な企業の投資が積極的でないこと。・・・社会主義であれ、資本主義であれ、つまりは「私たちの国や地域に投資してください」とアピールする姿勢が当然になっているのです。クリスマスの東京で最も華やかな場所には、外資系のブランドやホテルが立ち並んでいます。そして外資が見向きもしないような地方では、繁栄が遠のいている。これだけ明暗がハッキリしているのに、いまだに日本では「外資に乗っ取られる!」という声が強いし、地方では投資を呼び込もうとする意識そのものが弱い。いま起きている地方の衰退は、もはや「大都市との格差」などという生やさしい話ではなく、投資をめぐる世界的な競争から日本の地方が脱落しつつある…と言った方が当たっていると思います。・・・

衰退する地方の住民は、どうすれば良いのか? その答えは、「投資を呼び込める人の名前を投票用紙に書く」ことです。でも、こんなことを言う人は少数派。とくに地方のメディアは、投資への意識が弱く、いまだに20世紀のままの編集になっていますから、問題の解決は遠のくばかり。首都圏のメディアも、ヒト、モノ、カネが国境を超えて動く時代に対応できておらず、投資に対する意識が弱い。何より有権者も視聴者も高齢化しているから、意識が時代の変化に追いつかない。「カネ持ちは、みんな外国に行ってしまうんだよ」。90年代のブラジルで、私は何度も同じ台詞を耳にしました。サッカー選手も実業家も、ある程度の資産ができると欧州やアメリカに出てゆき、ブラジルに残っている人々はインフレに苦しめられていました。・・・日本でも、似たような現象が、より緩やかな形で進む予感がします。企業の稼ぎは輸出だのみだから、社命によって外に出ざるを得ない会社員も増えるでしょう。・・・投資をすることも、また受け入れることもできないのであれば、その街は衰退してゆくばかりです。

 完全に内向きになってしまい、海外からの投資を呼び込むどころか、変なルールを作って排斥してしまう(やっぱり「コンプライアンス不況」ですなぁ)――そういうわが国の現状をみていると、いずれ遠くない将来において日本でも「カネ持ちは、みんな外国に行ってしまうんだよ」ということになってしまうと思います。

 カネ持ちがみんな外国に行ってしまってから、なんとか国内に戻そうとしても手遅れでしょう。私は、この2~3年以内に、そういう「ヒューマンフライト(=日本人が日本を見棄てる)」のリスクが極めて高くなってくると心底心配しています。

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ポッドキャスティング-木村 剛が斬る!
今週のテーマ:「2008年も続く?「コンプライアンス不況」

今年の重大ニュースを振り返ってみるとお上が民間企業に制裁を加えることで自分の権力の強さを
みせしめるような事例が多く、結果的に景気、経済を悪くしてきた。
来年もこのような「コンプライアンス不況」が続くのだろうか。


http://www.financialjapan.co.jp/podwmv/071226/071226mag_comp08.html


2008 01 07 [04. 経済政策を語ろう!] | 固定リンク | トラックバック

2008.01.06

[フィナンシャル ジャパン] “宝くじ銘柄”で大当たりを狙え

フィナンシャル ジャパン1月号】 第8回FJ投資クラブ
ライブドア・ショック以後、下落続きだった新興市場が息を吹き返している。だが、上昇相場のなかで急騰している
銘柄を買うと、“高値掴み”となってしまう危険性もある。
この点に気をつけながら、将来、飛躍的に伸びる可能性がある銘柄を選んで投資することにした。
構成= FJ編集部 

マザーズの10連騰で低迷していた銘柄が復活

 新興市場の代表的な指標であるマザーズ指数は、9月25日から10月9日まで10連騰した。これは2003年の算出開始以来、初めてのこと。この10営業日間の上昇率は実に40%を超えている。
 
 FJ投資クラブが保有している「ACCESS」は、「欧州の携帯電話メーカー向けにソフトを提供する」との好材料から急騰の主役となった。20万円台前半だった9月の底値から、50万円超にまで一気に跳ね上がっている。

埋もれた有望銘柄を探せ

 新興市場は活性化してきたものの、この流れが長期的に続くものなのか、それとも下げ過ぎた反動なのかはわからない。急騰している銘柄をあわてて買って失敗しないように、上昇相場から取り残された銘柄のなかで、これから大きく株価が上昇する可能性があるものに狙いを定めた。
 まず、購入を決めたのが「日清食品」だ。現在は原料価格高騰に苦しんでいることや、国内需要が頭打ちであることなどから、株価は伸び悩んでいる。しかし、中国向けなど海外での販売に期待が持てると考えた。また、“モノ言う株主”として知られるスティール・パートナーズが17・97%( 10月末現在)の株式を保有していることも理由だ。同ファンドは6月のブルドックソース株主総会で買収防衛策の導入を防げなかったことから、日本からの撤退観測も出ていた。しかし、「日清食品」はその後買い増していたのだ。ブルドックソースと同じく、TOB(株式公開買い付け)を仕掛けることになれば株価が上昇することも考えられる。
 次に注目したのは、フィルムメーカーの「KIMOTO(きもと)」。液晶部材用拡散フィルムや出力フィルムの不調から、08年3月期第1四半期は前年同四半期と比べ減益で株価も下落。コンスタントに利益を出し続けている企業にもかかわらず、PER(株価収益率)は東証1部平均の20倍弱を大きく下回る約10倍で、PBR(株価純資産倍率)も1倍割れで、解散価値のほうが高い。だが、そんな中でも、タッチパネル向けのハードコートフィルムの売り上げは、大きく増加している。米アップル社製の携帯オーディオプレイヤー「iPodtouch」のように、タッチパネル式の商品がヒットしている今、今後の需要拡大が見込めると判断した。
 そして、ちょうど会合日に有機EL 技術の実用化を発表した「セイコーエプソン」を購入。液晶ディスプレイ事業の不振などから、株価は過去最安値水準にある。有機EL 事業が失敗してもそれほどリスクはなく、成功すれば大きなリターンが狙えると考えた。
 「サンリオ」は、少子化でキャラクター商品の売り上げが低迷していることから、株価も昨年の高値から半値以下の水準まで落ちている。しかしここ数年、海外へ積極的に展開しており、売り上げを伸ばしている。女優のキャメロン・ディアスや歌手のマライア・キャリーも、“キティちゃんグッズ”を愛用しているという。キャラクタービジネスをけん引する存在になりうるとして、購入した。
 また、「8月の下落相場中の上方修正が株価に織り込まれていない」として購入した「富士フイルムホールディングス」だが、このところの上昇相場で“織り込まれた”と判断して売却した。
 今回購入した銘柄は、いずれもいつか大当たりが狙えるようなものばかり。株式ならではの攻めのポートフォリオを構築するために、こうした銘柄を今後も探していきたい。


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「FJ 投資クラブ」は、実体験から“投資のイロハ”を学ぶために設立された会員組織。「FJ プレミアム倶楽部会員」のなかから希望者を募り、2007年結成された。

2008 01 06 [13. フィナンシャル ジャパン] | 固定リンク | トラックバック

2008.01.05

[週刊!スモールビジネス] 景気の悪化を警戒せよ!

 新年あけましておめでとうございます。 2日のアメリカ市場で原油の先物価格が1バレル=100ドルの史上最高値を記録しました。東京株式市場の大発会は、日経平均株価が一時765円の大幅下落、また円高の進行で、株安・円高・原油高の三重苦での幕開けとなりました。
 新年早々の報道によると、経済産業省は中小企業の経営再建や資金繰りに対する支援を2008年度から強化するようです。また広島県福井県横浜市なども、中小企業支援に乗り出しているようですが、今年はどのような年になるのでしょうか。

 【小規模企業・個人事業主 景況感調査 2007年11月】
≪月刊スモールビジネス 日本振興銀行刊≫より

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 景気がついに悪化し始めた。「良い―悪い」のDIでみた景況感は▲6.9%と大幅に悪化(①)。2006年9月に調査を開始して以来、最悪の結果となった。「良い」と答えた企業が1割に満たないほか、「悪い」と答えた企業が16・0%と調査開始以来3番目に悪い水準となった。
 悲惨なのが、売り上げだ。実際、「増加―減少」のDIは2カ月連続で悪化し、+2.3%と調査開始以来最も低い水準を記録(②)。売り上げが増えた企業は11・3%と、これまた調査を開始して以来、最も悪い水準になった。
 こうなってくると、経営上の悩みも尽きない。33・2%の企業が悩みとして「売上」を指摘しており、前月比で2.4%ポイントも増えている。万年トップの悩みとなっている「資金」の33・7%に迫る勢いだ。売上不振は相当深刻化していると見たほうがいい。悩みのDI(「減少」―「増加」)も2カ月連続で悪化した(③)。

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 損益面については、「黒字―赤字」のDIが+0.6%と回復を見せたが、先行きは厳しいと見たほうがいい(④)。売上不振の下で、黒字企業の割合がこれ以上増えてくるとは思われないからだ。
 したがって、「楽だ-苦しい」で見たDIの水準が少し回復した資金繰りについても、楽観視すべきではない(⑤)。今後、「苦しい」と答える企業が増えることを警戒したほうがよいだろう。

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 こうした状況下、さすがに政府や日銀も景気の減速を認めざるを得なくなったようだ。
 たとえば、2007年12月18日に公表された政府の月例経済報告は、企業収益について、「改善している」という表現を「改善に足踏みがみられる」というふうに訂正した。先行きについても、「企業部門の好調さが持続し、これが家計部門へ波及し国内民間需要に支えられた景気回復が続くと見込まれる」と強気の見通しを堅持してきたが、「企業部門が底堅く推移し、景気回復が続くと期待される」とトーンダウンし、「期待」にすぎないことを表明した。
 日本銀行も景気の先行きに対して弱気になってきたようだ。実際、12月に開催された金融政策決定会合では、金利水準の引き上げを決定できなかった。
 気付くのが遅かったとはいえ、ようやく政府と日銀は、現実を見始めた。問題は、それに対して、適切な対策を打てるかどうかだ。



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 「日本の中小企業を元気にする銀行」を目指している日本振興銀行も地方公共団体が応援する企業への支援体制を整えるなど、今年はさらなる中小企業支援に乗り出すようです。

提供: Nsb_1



2008 01 05 [19. 週刊!スモールビジネス] | 固定リンク | トラックバック

[フィナンシャル ジャパン] 過去の失敗にとらわれた投資

フィナンシャル ジャパン1月号】 こんな投資はしちゃいけない! vol.26
小林亜由子 CIFA(日本IFA 認証機構認証)

 仕事のミス、失恋。それが次の仕事や新たな恋に悪い影響を及ぼすことは、誰にでもあります。「またミスしたらどうしよう」「もう振られたくない」……。失敗は人を臆病にさせるもの。それは投資も同じです。
 過去の失敗を気にしすぎて再び失敗したお客さまがいらっしゃいました。そのお客さまは、プラザ合意後の円高が進んだ時期に外貨を持っていて、大きな損失を出してしまったそうです。その体験が忘れられず、以後「為替リスクがある投資」に、過度に慎重になっていました。
 90年代に入り、ある金融商品が発売されると、その方は目の色を変え、飛びつくように買われました。円建ての外国債券、いわゆる「サムライ債」です。“為替リスクなく”外国債券に投資できるとあって、よほど気に入られた様子。資産の8割をアルゼンチンのサムライ債で運用されていました。円建て債券では日本国債よりも金利が高くないと魅力がありません。そのため、アルゼンチンのように信用格付けが低く金利を高くせざるをえない新興国がサムライ債の発行体だったのです。ただ当時、新興国は好景気だったため「サムライ債は為替リスクがない安全な
商品」と“錯覚”されていました。
 しかし、信用格付けが低い債券にはデフォルト(債務不履行)のリスクがつきまといます。それに、そもそも資産の8割を一つの商品に投じるような方法はオススメできません。
 そこで私は危険性を訴えました。しかし、その方は為替変動で損をした痛手を引きずっておられました。いつの間にか、「為替リスクさえなければどれも優良な商品」と思い込み、信用リスクを軽視するようになっていたのです。その後、私が違う会社に移ったこともあり、資産運用のご相談を受ける機会がなくなったのですが、もし同じ運用方法を続けていたら、数年後のデフォルトで大変な目に遭われたことでしょう。
 過去の経験は役立つこともありますが、こだわり過ぎてもいけません。失敗したら、原因を冷静に見極めること。投資する商品の現状やリスクを十分分析することが大切です

2008 01 05 [13. フィナンシャル ジャパン] | 固定リンク | トラックバック

2008.01.04

[ゴーログ] 2008年:あけましておめでとうございます

 あけましておめでとうございます。木村剛です。2008年こそ、良い年になってほしいものですが、残念ながら、コンプライアンス不況が日本経済を襲いそうな予感がします。「亀吉のブログ」さんは、「コンプライアンス不況。・・・とくに分かりやすくて酷かったのは建築基準法改正と貸金業法改正。住宅建築や設備投資の計画の大幅な狂い、中小企業の資金調達手段の制限」とコメントしています。

 本当に、建築基準法の改悪と貸金業法の改悪は酷かったですね。「亀吉のブログ」さんが指摘しているように、「反省の言葉や謝罪の言葉が聞こえてこないのは当然として、損害を最小限にとどめようという積極的な動きも聞かない」のが実情です。「合理的ではないセンチメンタリズムに訴えて議席を得ようと画策している」(by「亀吉のブログ」さん)というタイプの国会議員が本当に増えてきました。。

 本当だったら、「無責任に制度を変更しないこと。ずっと初歩的になるけど、建前を叫んで改革するのではなく未来がどうなるかを予測して改革をすること」(by「亀吉のブログ」さん)なのに、そこが認識されていません。
失政が行われるための体制が整っている・・・という「亀吉のブログ」さんの下記の認識は、2008年において、極めて重要な示唆をしているような気がします。

有権者として意識しておくべきことは、むしろ、事前にわかりきっていた大失敗を平然と犯すような連中が国会議員やキャリア官僚として権力を持っていることである。失敗の反省を次に活かすのがあまりにも遅いことである。・・・国会議員やキャリア官僚がこんなレベルだと被害の規模が桁違いなのである。失政が行われたことよりも、失政を行うための体制が整っていることの方が大問題なんだ。

 じつは、2004年2月にスタートした「週刊!木村剛」は、2008年2月から、なんと5年目に突入します。我ながら、よく続いているものだと思います。累積では、1000万アクセスをオーバーしました。今後とも、読者の皆様に支えられながら、続けていきたいと思いますので、トラックバックをよろしくお願いいたします。


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ポッドキャスティング-木村 剛が斬る!
今週のテーマ:「2008年も続く?「コンプライアンス不況」

今年の重大ニュースを振り返ってみるとお上が民間企業に制裁を加えることで自分の権力の強さを
みせしめるような事例が多く、結果的に景気、経済を悪くしてきた。
来年もこのような「コンプライアンス不況」が続くのだろうか。


http://www.financialjapan.co.jp/podwmv/071226/071226mag_comp08.html

2008 01 04 [04. 経済政策を語ろう!] | 固定リンク | トラックバック

2008.01.03

[フィナンシャル ジャパン] リーダーの条件③

「フィナンシャル ジャパン」1月号 巻頭企画 
--リーダーの条件 安倍・小沢「投げ出し」騒動の本質

本宮ひろ志(漫画家)+伊藤達也(衆議院議員)+二宮清純(スポーツジャーナリスト)+木村 剛

「男」はどこに行ったのか

二宮 本宮作品の神髄は「男」ですよ。「男はかっこいい」ということが描かれている。僕はリーダーうんぬんの前に、なんだか「男」がいなくなったなと思うんです。

本宮 それは仕方がないんだよ。

二宮 そうなんですか(笑)。

本宮 仕方がないんだ。僕は1947年生まれです。うちのおふくろは僕と一緒に親父の悪口を言う。どういう意味かと言うと、つまり僕は母親の教育で育ったということです。
 戦前までは明らかに男の教育です。「将来お前は軍人になれ。軍人がダメなら博士か大臣になれ」と言われた。その一方で女性は「それにかしずいて、いい子どもを産んで育てて、いい家庭を作れ」と教わる。でも戦争で負けて、結局、男が国をなくしちゃった。
 だから戦後は女の教育です。男には「他人に迷惑をかけるな。優しい人間になれ」と。その一方で女性には「自立」を教えてきたんですから。

二宮 そうか。男を作らないような教育になっているわけですか。

本宮 そうそう。そういう教育を受けた僕たちの世代がさらに悪いんだ。つまり今度は、そういう子どもが子どもの「ノリ」で、自分たちの子どもを育てた。しかも男は仕事が忙しいと言って、教育放棄して、その場から逃げた。つまり、母親に育てられた強烈な女性が、一人で子育てしたわけ。さらに女の教育が行われた。これじゃあ、「男」なんて作りようがない。

リーダーはチャーミングであるべし

木村 スポーツ界にはリーダーらしいリーダーはいますか。

二宮 サッカーの川淵三郎氏(日本サッカー協会キャプテン)はリーダーだと思います。週刊誌なんかで「暴君」なんて書かれて、最近かなり批判されていますが、確かにあれは当たっている(笑)。でも、それ以上に川淵さんには勝負勘がある。
 リーダーというのは、子分になった奴らが、「この人の下でケンカをやったら勝てるな」と思わせるような何かを持っているかどうかだと思うんです。
 例えば「時期尚早だ」という批判を受けると川淵さんは「時期尚早だと言う奴は、100年経っても時期尚早だと言う」「前例がないと言う奴は、100年経っても前例がないと言う」と切り返す。「この人と何かを一緒に組んだら
面白いことができるんじゃないか」というものを見せてくれる。川淵さん以外にも、亡くなった仰木彬さん(プロ野球・オリックス・ブルーウェーブ元監督)も、面白かった。やることなすことチャーミングだった。「この人とだったら面白いことができる」「勝てそうな気がする」「なんか違う場所に連れて行ってくれる」みたいなものを持っている人がリーダーだと思います。要するに、人生の水先案内人ですね。

木村 福田首相はどうですか。「遊び」のあるチャーミングなリーダーですか。

伊藤 意外にね。福田さんなりのキャラがあるんじゃない(笑)。癒し系とはちょっと違うと思いますが、ここしばらく政治がガチャガチャしてしまったので、「もう少し落ち着いた政治をしてほしい」という声の中で誕生したリーダーだと思います。
 しかし、これから先は福田さんの真価が問われます。いまの政治状況は、過去と照らし合わせても、やはり特異な状況なんです。つまり分断した政府というものが誕生したということです。衆議院の権力と参議院の権力というものが分断されていて、2つの権力が存在している。民意は「衆議院の権力と参議院の権力がよく話し合って、いい方向を導き出してくれ」ということを要求しています。
 国民は自民党に対して「誠実に話し合う姿勢」を求める一方で、民主党に対しては、「法案に対する拒否権を握っているのだから責任感を持て対応しろ」という要求している。福田さんはそれに応えるためのリーダーとして誕生した、という感じがします。

本宮 今の日本は本当にバラバラでしょう。国家という概念や国民の意識も、まとまらなくなっていると思うんですよ。だから、テーマを細分化していかないと成り立たない。全部を一緒に考えていたら、どこに行けばいいのか、本当にわからなくなる。

『サラリーマン金太郎』はなぜ売れたのか

木村 そういうバラバラな時代だからこそ、多くの日本人がヒーローみたいなリーダーを求めていると思うんです。例えば『サラリーマン金太郎』がすごい人気になった背景には、そういうことがあると思うんです。それにしても、金
太郎はちょっとかっこよすぎませんか。

本宮 いや、あんなのが実際いたら、1週間もたないと思う。

全員 あはははは(笑)。

本宮 でもね、やはり「それってあってもいいじゃん」と思うんです。だから金太郎みたいな主人公を描く。ただし、テレビで言うところの視聴者に迎合してはダメです。確かに合わせたら人気は出る。だけど絶対にロングセラーにならない。だから、ちゃんと自分の中のハードルを越えたものを世の中に出さないといけないんです。それができていないと、絶対に自己嫌悪に陥る。
 若い頃、野球作品を描いことがあるんです。スポーツをテーマにした作品と言えば、当時は『巨人の星』と『あしたのジョー』の2枚看板じゃないですか。本人としては、行き詰まってどうにもならなくなっているときに、その2作
品を抜いて、僕の作品が人気1位になった。でも本人としては自己嫌悪です。だから連載を「止めたい」と編集部に言った。そうしたら、編集長以下全員が僕のところにやって来て、「『あしたのジョー』と『巨人の星』を抜いて1位になったのに、なんで止めるんだ。お前は何を考えているんだ」と責めるんです。
 でも僕は「ちょっと待ってほしい。あなたたちは、俺のこの作品が歴史に残ると思いますか」と反論した。仮に1位や2位が取れたとしても、『あしたのジョー』や『巨人の星』以上に名を残す作品になるわけがないと思ったからです。

木村 「読者に媚を売ってしまうとロングセラーにならない」ということは、先ほどの「遠くを見ていないと、まっすぐ走れない」というヨットレースの話と似ていますね。例えば媚びないということがリーダーの基本条件なんじゃな
いですか。

二宮 野球でいえば、メジャーリーグへの道を切り開いた野茂英雄なんかは一切媚びてないですよ。だからめちゃくちゃマスコミに叩かれた。野茂が渡ったアメリカは、勝ち組と負け組が入れ替わる社会です。今日の負け組が明日の勝ち組になり、その逆もある。しかし、私たちが住む日本では、格差社会の議論もそうですが、「一度落ちたらもうおしまい」みたいな話になっている。
 人生なんて8勝7敗でいいじゃないですか。いや引き分けだったとしても、金星がひとつあればいい。みんながひとつの物差しで人生の価値を競い合おうとしている。だから格差という言葉に過剰反応してしまう。
 そういう意味では安倍さんの「再チャレンジ」は、悪くなかったと思う。安倍さん自身も、今回は落ちたけれども、「もう1回俺はチャレンジする」と明確に意思表示したらいいと思います。

本宮 日本のテレビを筆頭とするメディアは次から次へといじめる相手を見つけては、自分こそ正義みたいにいじめるけれど、安倍さんはいじめる対象にならないぐらいにコケた。政治家として安倍さんは再登板を考えていると思いますか。

伊藤 うーん、再登板を考えて決断したというようには思えなかったですね。今回明らかになったことは、自民党の中でリーダーを選ぶ仕組みが、いままでとはだいぶ変わってしまったことだと思うんです。つまり、今までは派閥の激しい権力闘争を勝ち抜いた人間が総裁となり、総理大臣になった。タフなリーダーを作る仕組みがあったわけです。しかし小泉さんが「自民党をぶっ壊す」と言って、派閥の機能を低下させたことで、そういう競い合いの仕組みを失った。そこで登場した安倍さんには、何度も何度もチャレンジして権力を取りに行くとか、転んでもまた挑戦するとかいう気持ちはないんじゃないかな。

二宮 選挙の仕組みが小選挙区制になったことで、派閥の役割はほとんど終わったような気がするんですけど、今回の総裁選で、経世会の額賀福志郎さんは一度手を挙げたのに、結局出馬をとりやめて、福田支持に回りました。そして、気がついてみると財務大臣に留まっている。総裁候補としては、いささか物足りない感じがするん
ですが……。

伊藤 非常に答えにくい質問がきましたね(笑)。一番重要なことは、小選挙区制が導入されて10年が経ち、この制度がいよいよ定着したということです。ある意味では、政権交代が実現可能な時代に突入したということです。緊張感を持って民主党と競い合う体制を整えなければいけないのに、内向きなエネルギーしか働かない。旧来の発想で手をあげようとしても、天下を狙う流れは出来ません。だから福田さんは、単なる談合の中で誕生したリーダーではないですね。民意が対話を求める混迷した時期にふさわしい「知恵のあるリーダー」ということで選ばれたと思います。

福田vs.小沢のリーダー対決

木村 じつは福田さんはタフな人物だということですかね。では、タフで媚びないというのが仮にリーダーの条件だとしたら、民主党の小沢一郎代表はどうですか。

伊藤 鍛え抜かれていますよ。何度も修羅場をくぐり抜け、何度も失敗している。小沢さんは10回に1回、特大のホームランを打つんです。勝つ試合はめっぽう強いが、負ける試合はもうベタベタに負ける。今は逆バリ、逆バリで自民党の弱いところを徹底的に突いてきている。完全に小沢さんの勝ちパターンで攻めてきている。
 正直に言って、敵ながら「アッパレ」だと思います。見事に構造改革の痛みを突いてきた。あの小沢さんが「生活者の立場に立って」って言うんですよ。新進党を作った時の小沢さんからは考えられないでしょう(笑)。

木村 新進党を作った当時の小沢さんは、どんなことを言っていたんですか。

伊藤 「日本は普通の国にならないといけない」と言っていました。タカ派的な強いリーダーのイメージがありました。ところが、今の小沢さんは「格差の中で傷ついた人たちに愛の手を差し伸べたい」「自分たちがそういうところに足を運び、その痛みを受け止めたうえで政治をやる」と訴え、参議院選挙を戦った。

本宮 でもね、小沢さんは細川政権のときに、何の前触れもなく「福祉目的税で7%だ」といきなり発表しちゃう人ですよ。ずっと後で振り返ってみたら、政局を荒らしただけの政治家にしか見えないかもしれない。あまり好きじゃないんだよね、僕は(笑)。田中派が108人とか、強いとか、言われたていたときに、小沢辰男さん(元厚生大臣)に世話になっていましてね。同じ小沢でも「いっちゃん」はただの若い衆にしか見えなかったな。

二宮 小沢さんがそこまで言っているんだから、自民党は西の横綱vs.東の横綱で勝負したほうがいいですよ。そう考えると、福田さんは大関ぐらいじゃないですか。やはり小泉さんが総裁として戻ってくる。その時が本当の“関ヶ原”でしょう。「大きな政府」vs.「小さな政府」とか、「官から民」vs.「官治政治」とか、対立軸をはっきりさせて、勝負したほうが国民にはわかりやすい。
 僕は経済の専門家ではありませんが、中川秀直さん(元自民党幹事長)や竹中平蔵さん(元総務大臣)らの成長路線、財政規律重視の主張は、まだわかるんです。しかし、与謝野馨前幹事長や谷垣政調会長らの主張は“大きな政府”に戻るという意味に聞こえてしまう。これでは未来に大きなツケを残しますよ。同じ自民党なのに、これだけ意見が違っていていいのかと思います(笑)。

伊藤 それとまるっきり同じ構造が民主党にもあるんです。今後は政界再編が重要なテーマになると思います。
 過去の「角福戦争」の再来のように言われて、田中角栄的な政治の小沢氏と福田首相のぶつかり合いに注目が集まっています。でも、本当はその先あるものが重要なんです。つまり、私たちのような中堅や若手が「修羅場をくぐれるのか」「勝負できるのか」ということが問われている。

木村 福田首相は対立軸を出すというよりは、対立軸を消す方向で対処していますね。今後はなんでも「丸飲み」でいくんですか。

伊藤 ボクシングのクリンチ作戦ね(笑)。

木村 「クリンチ」を繰り返す福田首相の指導の下で、日本はいい方向に進むんでしょうか。

伊藤 座談会の冒頭に、本宮さんが今の日本の政治状況を言い当てています。社会が非常に多元的になり、価値観が多様化した。そのなかで、二大政党制が本当に機能するのかということが問われています。こういう多元的な社会で、多様な価値観を政治の世界にうまく反映させるためには、もう少し比例代表制の比例の部分に重点を置くべきだと思うんです。
 しかしその一方で、日本が直面している問題は、多様性のなかで解決するといよりも、まだ壊さなきゃいけない部分もあるし、戦わなければいけない部分がある。
 例えば格差問題がそうです。アジアの中で、国際競争で負けたことが、格差の原因です。日本がアメリカのような競争社会になったから、格差が生まれたわけじゃない。これは国内問題ではないということです。
 確かに「地方を救う」「弱者を守る」ことは正しい。しかし、国力が落ちていくなかで、果たして本当にそうできるのか。だから「できること」「できないこと」をはっきりと国民に言える政党や政治家、そしてリーダーが求められているんじゃないでしょうか。

木村 結局、銀次郎は強いから優しくなれるんですよね(笑)。優しくない人は絶対に強くなれないもの(笑)。

本宮 それは本当にそうだと思う。いつの時代でもそのままだよ。だから、さっき独裁者と言ったのも、根底には絶対的な正しさと優しさを持った独裁者ということですね。

木村 福田さんも小沢さんも、リーダーを目指す人たちには、まずは『硬派銀次郎』を読んで勉強してもらいましょう(笑)。

二宮 そう!、それが今日の座談会の結論ですね。

木村 皆さんお忙しい中、今日はどうもありがとうございました。

2008 01 03 [13. フィナンシャル ジャパン] | 固定リンク | トラックバック

2008.01.02

[フィナンシャル ジャパン] リーダーの条件②

「フィナンシャル ジャパン」1月号 巻頭企画 
--リーダーの条件 安倍・小沢「投げ出し」騒動の本質

本宮ひろ志(漫画家)+伊藤達也(衆議院議員)+二宮清純(スポーツジャーナリスト)+木村 剛

「田中的な政治」を壊した男

木村 本宮さんが田中角栄と並んでリーダーの一人に挙げた小泉純一郎とはどういう人物ですか。

伊藤 田中角栄氏と別の意味で、小泉純一郎という人間は存在感のあるリーダーだったと思います。今話を聞いていて興味深いなと思ったのは、小泉氏の政治的なテーマが「田中的な政治」というものをぶち壊すという点にあったことですね。「経世会をもう粉々にする」ということに、非常に闘志を燃やしていたと思います。

木村 大嫌いだったわけですね。もう「政策もなにも関係ない」みたいな感じですか(笑)。

伊藤 それに「郵政民営化」という長年の目標を重ね合わせていったというのが小泉政治です。

木村 小泉首相は田中角栄氏のようなトップダウン型ですか。

伊藤 小泉さんは首相になってから、どんどん変わっていったと思います。就任当初は、誰も小泉純一郎という政治家がああいう感じでリーダーシップを発揮するとは思っていなかったと思います。
 2001年の第19回参議院選挙で大勝した後、小泉首相は強烈なリーダーシップを発揮するのではないかと思われていましたが、不良債権処理問題にしても、特殊法人の廃止・合理化といった問題にしても、意外にリーダーシップを発揮しませんでした。その後1年間は、小泉批判がかなり噴出した。「戦略がない」「政策の順位がつけ
られない」「支えるチームがない」と言われ続けた。しかし、小泉首相は、そう批判に晒されながらも、戦い方を覚え、支えるチームも生まれ、郵政民営化に向けてひとつずつ着実に手を打ちながら、政局を回していった。
 リーダーとしての小泉首相の最大の特徴は、テレビ時代のリーダーだということです。ワンフレーズ・ポリティクスに代表されるような、誰の目から見ても、非常にわかりやすい政治を展開した。テレビという装置を使い、見事なまでに悪者と戦う正義の味方というような単純な図式を作りだし、国民の支持を取りつけました。亀井静香氏(元建設大臣)や野中広務氏(元自民党幹事長)は、小泉首相の政策に反対する「悪者役」にピッタリとはまってしまい、改革派である小泉首相が真っ向から闘うというイメージが国民の間に広がった。「政治というものは面白いものなんだ」と、国民の関心と支持を獲得しながら、リーダーシップを発揮する。これまでの自民党にはない新しい政治のスタイルを確立しました。

本宮 例えば田中角栄さんは、どさくさに紛れて、「ちょっとオッサン」なんて言いながら、手で触れられるようなムードがあるんです。小泉さんも、触ったりできそうな雰囲気はありますか。「チョンチョンチョン」と指でつつけるみたいな……(笑)。

伊藤 そうですね。非常に愛嬌のある、チャーミングな人物ですよ。

アントニオ猪木と小泉首相の類似点

二宮 小泉首相の一番の発明品は「抵抗勢力」という言葉でしょう。「なんで世の中が変わらないんだ」という気持ちが国民の間に鬱積しているときに、「抵抗勢力」という言葉を持ち出し、仮想敵を目の前に出現させた。僕はそのとき、「アントニオ猪木の手法と一緒だ」と思った(笑)。
 アントニオ猪木はタイガー・ジェット・シンとか、スタン・ハンセンとか、敵をいっぱい作って自分をベビーフェースに仕立て上げた。亀井さんなんか、サングラス掛けたら、悪役にぴったりじゃないですか(笑)。小泉首相も敵対する政治家たちをヒールとして「小泉劇場」に登場させた。実はアントニオ猪木のほうが、ゲンコツで殴ったりして、悪いことしているんですよ(笑)。しかし、外見からして相手のほうが悪役だから、反則が問題にならない。
 僕は田中角栄氏と小泉純一郎氏はタイプが違うと思っています。田中氏は新潟から出てきて、敵と味方は分けたけれども、「お前らみんな、俺のところに来いや」みたいな親分タイプだった。一方で小泉氏は親分というよりも、維新の志士のような、ある種、革命家タイプだと思いました。

本宮 話は変わるんですが、僕は今、ヨットレースを題材とした作品を描いています。皆さんも知っていると思うけれども、「アメリカズカップ」という国際的なヨットレースがあります。この参加者は、それぞれの国の威信を賭けて
闘っている。まさに世界最高峰のヨットレースです。そういうところでの外国人連中の激しい競争を見ていると、ものすごいリーダーシップと強烈な意思がないと、絶対に勝てないと思う。
 だから、日本人がそこで勝つためには、相当なものがないとダメだと思うんです。それを可能にするリーダーをどうやったら描けるかなという感じで悪戦苦闘しています。
 取材のためにヨットを走らせることがありますが、遠くに目標を定めていないとまっすぐ走れない。目先の波とか風とかに合わせていたら、どこへ行くか、もうわからないんです。人間も一緒で、遠くに目標を持たないとまっすぐ
に進めない。それがわかっているはずなのに、人間という生きものは目先のことしか考えてないし、それに左右されすぎてしまう。僕に言わせれば、今の日本社会はそんな状態です。

二宮 『俺の空』だったと思うんですが、「砂漠のなかで、何もないところに立たされたときに、どっちに水があるか、わかる奴とわからない奴がいる」という話が出てきたんです。
 名前は忘れましたが、インテリ的な男が「お前にはそれがわからない。安田一平にはそれがわかるんだ」と言われ、ショックを受けるんです。僕はそれを読んで「なるほど、そういうものなのか」と妙に感動した(笑)。
 やはりリーダーは「先見力」ですよ。「こっちに行けば幸せになれる」というように先が読める人がリーダーになるんです。

本宮 本当の意味でのリーダーって、本気で10人を動かせる人間だと思うんです。それ以上の人数になると「組織」が出来てしまう。総理大臣も国会の決定がないと、何もできないじゃないですか。だから、本当は総理大臣はリーダーと呼べないかもしれないと思うときがある。
 俺、政治家になるんだったら、独裁者以外になりたくない。

全員 あはははは(一同爆笑)。

本宮 政治というのは、本当は独裁体制でしかあり得ないと思いますよ。

木村 田中さんも小泉さんも独裁的だったということですか。

本宮 リーダーの匂いが極めて強く漂ってくるということでいえば、独裁的な面がすごく強かったんじゃないですか。

木村 そうなると、安倍さんはそれが足りなかったということですか。独裁的なムードはなかったですよね。

伊藤 「誠実」「いい人」という言葉に表れているように、安倍さんの人柄が前面に出ていたと思います。独裁的ではないけれども、自分のキャラクターを活かしたリーダー像を作り上げようとしたんだと思います。ただし、先ほどのヨットレースの話から考えれば、安倍首相は目先のことに捉われるのではなく、自分の理念を前面に出して、それを実現するための長距離砲を撃とうとした。理念型の政治家を目指したという点からも、や
はりリーダーだったと言えるんじゃないですかね。

木村 「憲法改正」や「教育」という、ものすごい長距離砲の弾を用意しましたね。

伊藤 しかし、いまの政治は足元を大切にしていないと、そこで足をすくわれてしまうんです。民主党の前原誠司氏が約1年半前に「メール事件」が原因で代表を辞任しました。その失敗と同じようなことが、安倍首相の周囲で起きてしまった。手柄争いや勇み足、問題解決力のなさ、百戦練磨の参謀を欠き、経験不足から、どんどん悪い方向に進んでしまった。それが非常に残念でした。

本宮 皆さんにとってリーダーらしい政治家って誰ですか。

二宮 僕はもし「好きな政治家を挙げろ」と言われたら、本宮さんが挙げた田中角栄と小泉純一郎の2人です。
「国土の均衡ある発展」を最大の政策目標にして、日本的社会主義体制を築いたのは田中角栄氏だと思います。そして、それをぶち壊したのが小泉純一郎氏ですよ。郵便局のネットワークを使った集票の仕組みも道路建設で地方にお金を落とす仕組みも、田中角栄が作ったものじゃないですか。小泉首相の「郵政民営化」や「道路公団民営化」とは、これらをぶち壊すことだった。しかし、確実に言えることは、この二人のエネルギーのすごさ。
「加藤の乱」が起きたとき、加藤紘一氏が死ぬ気で勝負をかけていたら、総理・総裁になっていたと、私は今でも思っています。でも勝負をかけきれなかった。砂漠の中で先が読めないインテリのように
見えた。
 勝負どころで1歩を踏み出せるかどうか、踏み出してからの加速力がリーダーには必要なんです。恐らく加藤さんは頭がいいから、戦いながら票読みをして「これじゃあ、何票差で負けるじゃないか」と不安になり、最後の一歩
が踏み出せなかったんじゃないかな。その結果、派閥は分裂してしまい、総理大臣への道は断たれてしまった。負ける人間というのは、目先の足し算、引き算ばかりをやっている。
 そんな時代にはなって欲しくないが、もしリーダーが「俺は戦争する」と決断したら、国民は戦争に駆り出される。それも、ある意味、その時代に生きた国民の運命ですが、悪いけれども、加藤さんや安倍さんと一緒に私は戦争がしたくない。きっと負けるから(笑)。

木村 確かに、良し悪しは別にして、リーダーにはエネルギーが必要だと思います。しかも内側に秘めたエネルギーじゃなくて、外から見てもわかるようなエネルギーを持っていないと、他人を引っ張っていくことはできない。
 でも、安倍首相にそのエネルギーを感じたかというと、残念ながら、なかったように思う。「本宮世代」の人間としてはあまりに物足りない。『硬派銀次郎』にしても、『男一匹ガキ大将』にしても、本宮さんの作品の主人公にはエネルギーがある(笑)。

伊藤 安倍さんのことを語るには、与党の一員としては、まず最初にお詫びしたい。そのうえで、ぜひわかってほしいことは、1 年で判断するのはちょっと酷だったということです。小泉さんだって、1年目はもうボロボロに批判されていたんですから。

木村 でも、小泉さんは言われても辞めなかったじゃないですか。

伊藤 確かに小泉さんは、そこから道を開きました。意志あるところに自分の道と運を開いたと思います。しかし、安倍さんは参議院選挙での負け方がきつかった。

本宮 ボロ負けした原因はなんですか。

伊藤 国民との信頼関係を作ることに失敗したということだと思います。まず年金問題です。初動の対応がまずかった。あれほどの問題が起きたのに、「大丈夫だ」と言ってしまった。「あんなにひどい社会保険庁なんだから、きっとほかにも問題があるだろう」とみんなが思っているのに、「大丈夫だ」と簡単に言ってしまったため、逆に多くの国民が不安を感じた。そしてもう一つは、「この問題は民主党の菅さん(菅直人民主党代表代行。96年の第一次橋本内閣の厚生大臣)にも責任がある」と発言したことでしょう。あそこで安倍さんの誠実なイメージが傷ついたと思います。

二宮 そう!、それです。あれはリーダーが一番やっちゃいけないことです。あのとき僕は、ものすごくガッカリした。安倍さんは国のトップですよ。それを「菅さんも悪い」と責任転嫁した。あれはものすごく情けなかった。「すべ
ての責任は私にある。よって私がすべてを解決する」と言うべきだった。

伊藤 だから、安倍さんの誠実なリーダー像というのが完全に揺らいでしまった。そこに「政治とカネ」の問題が噴出した。さらに、「美しくない閣僚の発言」が出て、最後に「絆創膏大臣」でとどめを刺された(笑)。
 国民の怒りは爆発して、参議院選挙は大敗です。

本宮 そういう理由で国の流れが決まっちゃうところが、日本とはじつに面白い国だと思う(笑)。でも、僕には「全部ブン投げて、その場からいなくなりたい」という安倍さんの気持ちもわかったなあ……(笑)。まあ、国民にして
みれば「ええっ」と驚くしかなかったけれどね(笑)。
 しかし、田中角栄が作ったり、小泉純一郎が壊したりできたのは、「その時代だったから」という要素が強い。高度経済成長の時代に壊すことはできなかったし、成熟社会になった今だからこそ、小泉さんは壊すことができた。
 逆に今の時代に作れる人がいたら、そいつは間違いなくリーダーです。しかし、安倍さんにはできなかった。

木村 安倍さんも一応作ろうとしたわけでしょう。

伊藤 作ろうとしました。

木村 でも、いったい何を作ろうとしたかは見えなかった。

伊藤 かれが用意した弾は長距離砲すぎました。「戦後レジームからの脱却」とか「美しい国」とか、国民の心に響かなかったということでしょう。だから、もう少し、みんなの心がつかめるようなテーマを設定したうえで、理想主義の旗を掲げるべきだったという感じはします。

本宮 でも、今の時代は理想的なアドバルーンを上げても、現実に目の前に流れている風や波があまりにも一定じゃないから、理想の旗を立てようがないと思うんです。「ネットカフェ難民」がいる一方で、「ITバブル長者」がい
るような時代でしょ。
 くだらない話だけど、学生時代に全然モテない女の子が色気づいて化粧をし出すと、一斉に男が騙されて声を掛ける。女の子は声を掛けられるのが初めてだから、うれしくって、声を掛けてきた順についてっちゃう。これが「お化粧デビュー」(笑)。同じように男には「成金デビュー」というのがある。合コンばかりやっている「ヒルズ族」みたいなのがいるでしょ。彼らの話を聞いてみると「お前はれを自慢するのをやめろよ。金がなかったら誰もついて来ないぞ」と思う(笑)。
 そんな彼らも新興企業のトップだったりするわけでしょ。一応リーダーということなんだろうけど、僕に言わせるとリーダーじゃないね。(続く)

2008 01 02 [13. フィナンシャル ジャパン] | 固定リンク | トラックバック

2008.01.01

[フィナンシャル ジャパン] リーダーの条件①

「フィナンシャル ジャパン」1月号 巻頭企画 
--リーダーの条件 安倍・小沢「投げ出し」騒動の本質

本宮ひろ志(漫画家)+伊藤達也(衆議院議員)+二宮清純(スポーツジャーナリスト)+木村 剛

リーダーの資質が今問われている

木村 安倍晋三前首相の突然の辞任や防衛省の守屋武昌前事務次官の業者との癒着問題など、このところ国や組織のトップのあり方が問われるような問題が次々と起こっています。そこで今回は『男一匹ガキ大将』をはじめとする数々のヒット作品を世の中に送り出し、多くの若者に影響を与え続けている漫画家の本宮ひろ志さんと、小泉政権時代に金融担当大臣を務め、内閣総理大臣という日本の最高責任者を間近で見てきた自民党の伊藤達也議員、そして、小誌連載コラムでお馴染みの二宮清純さんと私の4人で、「リーダーの条件」について議論したいと思います。
 まず、本宮さんをこの座談会に誘ってくれたのは二宮さんなんですが、どうして「リーダーの条件」について、本宮さんに話を聞こうと思ったんですか。

二宮 伊藤さんには本当に申し訳ないけれども、私の目には突然辞意を表明した安倍前首相の姿が、「敵前逃亡」に映ったんです。国会の代表質問の前に、いきなり「お腹の調子が悪くなった」と言って、緊急入院してしまった。国際的には国連総会にも行かなければならない大事な時期だった。「国益」「国益」とあれだけ繰り返し言っていた人物が、一番国益を損なっているじゃないかと思いました。おまけに「美しい国づくり」と言っていた人が、あまりにも「美しくない」引き際を見せてしまった。
 そのとき私は「安倍首相は男じゃないな」と思いました。私たちの世代はいわば「本宮世代」じゃないですか(笑)。『男一匹ガキ大将』『俺の空』『硬派銀次郎』を読んで育った世代としては、本宮漫画に登場するような男気のあるリーダーが本当に少なくなったなと感じている。だから本宮さんがこうした現象を、どう見ているのか知りたかったんです。

本宮 今はね、リーダーにとって、極めて難しい時代だと思うんです。世の中の方向性がピンポイントで決まっていて、それがあらゆる方向に向いている。つまり、個人の価値観があまりにも多岐に分かれているでしょう。そうした時代にリーダーになるのは極めて難しい。
 例えば、終戦直後は本当に簡単な時代だったと思うんです。「所得倍増で豊かになりましょう」ということで、みんなが一本にまとまることができた。そうすると、どんな人物がリーダーになっても、全体が一つの方向に向いているから、そんなに難しくなかった。ところが、今はあらゆる方向にみんなが向いている。
 しかも、たいていの人たちは会社勤めのサラリーマンとして、生計を立てているじゃないですか。例えば、出版社で編集長というとリーダーですよね。でも、彼らのほとんどが、組織の中の部品の一つとしてしか育っていない。つまり、部品として育った人間が「ポン」とアタマを張っている状態なんです。残念なことに、彼らは全体を見ている感じがしないし、リーダーという顔つきもしていません。
 政治の世界で言うと、明白な意思を持って、総理大臣という日本のトップの座を、自分が手にしたザルの中に強引に叩き落とすような方法で獲得したのは、田中角栄と小泉純一郎の2人しかいないと思うんです。安倍前首相にしても、今の福田康夫首相のお父さん(福田赳夫氏・第67代内閣総理大臣)にしても、みんな手にしたザルの中に勝手に落ちてくるのを待っていて、結果として総理大臣になったように見えるんです。

二宮 つまり、チャンスが転がり込むのを、策を弄しながら待っているだけだったと。

本宮 そうです。前に麻生太郎氏(前自民党幹事長)と話したことがあるんですが、「総理大臣になることは、ある目的を達成するための手段だ」と言っていた。その言葉を聞いたときは「麻生さんはきっと総理大臣になるな」と思った。でも麻生さんは、前回の総裁選のとき、無理をしてでも自分の手で総理のイスを取ろうとしなかった。
 結局、安倍首相が誕生し、今の谷垣禎一政調会長のチャンスがなくなって、自然の流れから今回は麻生さんしかいないという雰囲気が出来ていたのに、結局、福田さんが総理大臣になった。やはり麻生さんには足りないものがあった。それは、自分の手で自分のザルの中に叩き落とさなかったことです。そこが田中角栄や小泉純一
郎という人物と大きく違う。

木村 政治家である伊藤さんから見て、田中角栄と小泉純一郎という人物は、やはり歴代の総理大臣と違いますか。

伊藤 うーん、僕は「ナマ角栄」を見てないから(笑)。田中首相については正直よくわからないんですが、小泉首相は実際に間近で見てきました。3回目の総裁選挙では、私は違う候補者を一生懸命に応援していましたから、敵方として、本宮さんや二宮さんが指摘する通り、「権力を奪い取るんだ」「自分の力で引き寄せるんだ」という、小泉さんの気迫を強烈に感じました。

木村 小泉首相は権力闘争が好きそうな雰囲気がありますよね。

伊藤 もう大好きかもしれないですよ(笑)。とにかく政局をいかに動かして、自分の悲願であった「郵政民営化」を実現するかということのために行動したという見方もできます。

木村 麻生氏は「落ちてくる」のを待っていた。一方の小泉首相は「俺が叩き落としてやる」という信念で行動した。そういったエネルギーの違いが、リーダーとしての条件なのでしょうか。

ナマ角栄の迫力にビックリ

本宮 落ちてくるのを待つのと、無理やり叩き落とすのとでは、ものすごく違うと思うんです。エネルギーと集中力において、比較にならないぐらいの差がある。僕は昔、「ナマ角栄」に会ったことがあるんですよ。
 取材のために4時間ぐらい話をしました。びっくりしたのは「わしは総理大臣をやったことがあるんだぞ。お前だって知ってんだろう」と、会うなり僕にこう言うんです。

全員 あははは!(爆笑)

二宮 そりゃ、誰だって知っていますよ(笑)

本宮 それと「お前は敵か、味方か」みたいなことを言うんです。「お前みたいなのが敵に回っても、俺は怖くもなんともないんだ」といきなり言われました。しかも、平気な顔をして大声で言うんです。病院の待合室みたいなところの奥から、あのオヤジのデカいだみ声が響きわたるわけです。もう秘密なんかあるわけないですね、あの人は(笑)。
 ちょうど土光敏夫さんが臨調(臨時行政調査会)をやっていた時代ですから中曽根政権の頃です。僕が訪ねたときは、台風が日本列島を直撃した直後で、部屋に入ると田中さんは電話中だった。建設省(当時)だと思うんですが、役所に電話している。「おお、わかった!じゃあ水道止めなくていいんだな!」なんて言っているわけです。「すいません、水道を止めるのを決めるのは田中さんなんですか?」と尋ねると「俺が決めている」と答えるんです(笑)。

二宮 水道の開け閉めまで決めていたんですか(笑)。僕は田中角栄氏を題材にした「大いなる完」という本宮さんの作品を読みました。確か、本宮さんは新自由クラブ(当時)の田川誠一氏も取材されていますよね。ロッキード事件で田中角栄氏が逮捕され、いわゆる「政治とカネ」という政治倫理が重要課題になっていたときに「田中的な政治ではダメだ」と田川氏は主張していた。
 その作品の中で、今でも印象に残っているのは、それは田中角栄氏をモチーフにした人物のオーラのすごさと田川氏をモチーフにした人物の「言ってることは正しいけれど、人間としては面白くない」というような「器の違い」が描かれていたことです。

本宮 それは僕が言ったんじゃない。田中さんが言ったんだ(笑)。実は田川さんを取材したことを田中さんに伝えたら、「ああいうピーチクパーチクきれいごとを言ってる人間は気楽でいいやな」と田中さんが言うんです(笑)。
 僕は連載の中で、それをそのまま描くわけです。すると今度はそれを見た田川さんが激怒して、「国会の代表質問のときに、君の漫画のことを質問しようと思ったぐらいだ」と僕に文句を言ってくるんです。

全員 へーっ(笑)

本宮 国会で取り上げられたら、ある種とんでもない宣伝になるし、僕は名誉なことだと思ったけれど、「お前はあの刑事被告人の田中角栄を持ち上げて、その言い分を全国の子供たちに読ませるとは何事だ」と、田川さんから長文の「お叱り」の手紙をいただきました。でも僕は、「子どもたちは純粋な、きれいな水の中で育っているわけじゃない。泥水だって世の中だし、それをそのまま伝えるのが自分の仕事だ」という返事をした。
 しかし、今改めて思い返すと、田中角栄というあのオヤジは、やはり「天然」のすごい人物でしたが、正直に言うと、うまく会話ができなかった。

二宮 どういうことですか。会話ができないというのは。

本宮 田中さんは話し出したら、1人で喋りまくるんですよ、一方的に。それで会話するコツを教わった。当時はもう朝からオールド・パーを飲んでいたんですが、秘書から「ウイスキーを口に入れたときに質問しろ」とレクチャーを受けたんです(笑)。
 飲み終わった瞬間に、こっちの質問が終わってもいないのに、バラバラバラバラーッと答えだすんですよ(笑)。
 あの当時、田中さんとまともに会話ができたのは、おそらく真紀子さん(現衆議院議員・無所属)とお孫さんぐらいじゃないかな。僕はそのとき「この人とは会話ができないな」と思いました。その後、僕は竹下登(第74代内
閣総理大臣)さんにも会いました。パーティの席で、竹下さんは僕の顔を見て「君が本宮君か」と話しかけてきた。そのとき僕は「この人についていこう」というような気持ちになっちゃった(笑)。
 田中さんとはまったく会話ができなかったけれど、竹下さんは「君が本宮くんか」というぐらいだから、少なくとも僕のことを知っているわけじゃないですか。

木村 つまり、竹下さんが本宮さんの作品を読んでいたということですよね。
本宮 しかも、僕を見ながらニコーッと笑ったんです。竹下さんは田中派内の勉強会として創政会を結成していましたが、その後、中間派を取り込んで経世会という自分の派閥を立ち上げるでしょう。田中さんの決定に、ほかの人たちは一切口をはさめなかった。ところが竹下さんはああいうタイプだったから、みんなは「彼を立てれば自分たちも意見が言える」と思ったんですよ。だから、一斉に竹下さんについて行った。経世会発足のニュースを聞いたとき、そう思いました。(続く)

2008 01 01 [13. フィナンシャル ジャパン] | 固定リンク | トラックバック