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2008.01.20

[フィナンシャル ジャパン] 日本の行動は、他の資本主義国とは違う

「フィナンシャル ジャパン」 2月号掲載
コラム『失礼ながらその投資本では儲かりません』
今月はおススメ本です。

 今回は、多少難解だし、分量も相当あるのだが、読むべき良書として、前FRB(米連邦準備制度理事会)議長であったアラン・グリーンスパン氏の『波乱の時代(上・下)』を紹介する。1987年から2006年までの20年間という長期にわたり、米国の中央銀行総裁として金融政策を司り、世界の金融市場に影響を与え続けた人物の著作であるだけに、投資を真剣に考えている人であれば、ぜひ手にとってもらいたいと思う。
 読破するのはシンドイという方には、下巻だけでも読んでもらいたい。時間が限られているのであれば、日本経済のことについて触れた部分をざっと読むだけでも価値がる。
 例えば、グリーンスパン氏は、「日本の行動は、他の資本主義国とは違う」と結論付けている。そして、その理由を「日本人にとって『体面を失う』ことが、いかに屈辱的か」という点に求めているのだ。
 その事例として、2000年1月に宮澤喜一大蔵大臣(当時)と会談した内容を挙げている点が興味深い。グリーンスパン氏は、米国を含む他の諸国が講じてきた不良債権処理の方策を示唆した。日本流にいえば、「金融再生プログラム(通称、竹中プラン)」を実行するように迫ったのだ。
 そのとき、宮澤大臣は、「それは日本のやり方ではない」と否定したのだという。グリーンスパン氏は、早期に不良債権処理を断行していれば、「調整期間はもっと短くなり、何年も前に通常の経済に復帰していたはずだと確信していたし、いまも確信している」と証言する。そして、「日本人は、多くの企業や個人の体面が傷つくのを避けるため、あえて巨額のコストがかかる経済の停滞を受け入れたのだ」と結論付けている。
 また、公的年金制度の将来について、日本の高官に尋ねた部分も示唆に満ちている。グリーンスパン氏が「日本の年金給付水準は、将来維持できないと思えるが、どうするつもりなのか」と聞いたところ、「給付水準を下げるし、それは問題にならない、日本人は制度の変更を国益のなかで考える、それで十分なのだ」と答えたというのだ。
 もし、この会話を日本人が聞いていたら激怒しただろう。この会話は「最近」だとグリーンスパン氏は書いているから、誰が答えたかを明らかにしてもらいたかった。
 ありがたいことに、日本経済の将来については、楽観的な見通しを示してくれている。とはいえ、「2030年になる前に、日本は世界第2位の経済大国という地位を失うとの予想は多い。だが、日本人がその結果に満足するとは思えず、対抗策を講じるとみられる。いずれにせよ、日本は豊かで、技術と金融の両面で有力な存在でありつづけるだろう」というのは、リップサービスという色彩が拭えまい。
 グリーンスパン氏は、「今日の世界で、政府の規制を増やすことがプラスになると考える理由が、わたしにはよくわからない」と明言しているが、そのよくわからない規制強化に邁進しているのが、いまの日本だからである。

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ポッドキャスティング-木村 剛が斬る!
今週のテーマ:「日経平均大幅続落の原因

1月16日、日経平均は連日で大幅続落、2005年10月以来の安い水準となった。
このところ日本株が下げている原因はどこにあるのだろうか。
http://www.financialjapan.co.jp/podwmv/080116/080116mag_sage.html

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2008 01 20 [13. フィナンシャル ジャパン] | 固定リンク

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