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2008.05.11
[フィナンシャル ジャパン] ベビーブームに沸く米国と人口減少続く日本の選択
「フィナンシャル ジャパン」 6月号掲載
連載コラム―次の一手 (マーケティングコンサルタント 西川りゅうじん氏)
アメリカで45年ぶりにベビーブームが再来している。第二次大戦後の人口増加期の最後とされる1961年と同じ、年間約430万人(2006年の米保健当局統計を元にしたAP通信調べ)の子どもが生まれているのだ。
合計特殊出生率(1人の女性が生涯に産む平均的な子どもの数)は、76年に1.7人まで下がったが、85年から上昇、89年以降2人を超え、ついに2.1人と先進国中トップとなった。2.1人はマジックナンバー(奇跡の数字)と呼ばれる。というのは、これを超えると国民の再生産が行われ、人口が減少しないため、将来の労働力不足や税収
不足、高齢者への社会保障費の負担増といった懸念が減るためだ。
出生率が1人をほんの少し上回る程度に低迷している日本、韓国、台湾、シンガポールなどの東アジア、さまざまな行政施策も成果が出ずに1.3人強にとどまっているドイツやイタリアと比較すれば、いかに高い水準かがわかる。
アメリカの出生率が高いのは、宗教的に避妊や人工中絶を避けるカトリック教徒の多いヒスパニック系の出生率が高いことが最大の要因とされる。ヒスパニック系の新生児は全体の4分の1を占め、出生率も3.2人と群を抜いている。子どもに生まれながらの米国籍を取得させようと越境する不法移民も多く、その率はメキシコの2.4を大きく上回る。
しかし、出生率が増加しているのはヒスパニック系だけではない。非ヒスパニック系の白人の出生率も、21世紀に入って1・85人と高い水準にあり、さらに若干の増加傾向を示している。しかも、欧州各国や日本のように、国や州政府が直接的に支援する出産・育児制度はほとんどなく、民間の託児所を経営する企業やNPOなどがサポートしているだけだ。
この背景には、妊娠中絶の件数が減っていることが大きい。ニューヨーク州の非営利団体によれば、05年の中絶件数は120万件で、47年以来、最も低かった。中絶については、その是非をめぐって国論を二分する問題になっている。中絶反対の立場を採るキリスト教右派など保守的傾向の強い一部地域では中絶手術が受けにくく
なっているとも言われる。
地域差もはっきりと表れており、平均より中絶件数が多く出生率が低いのは、リベラル色が強いとされるニューヨーク州などの北東部地域だ。保守的傾向が強い中西部や南部や山間部では、中絶件数は少なく出生率は高い。
もう一つの理由は、ティーンエイジャーの出生率が、06年、15年ぶりに上昇に転じたこともある。これについて専門家らは、避妊薬使用の減少、中絶施設の利用の難しさ、性教育の不十分さ、貧困などを理由に挙げている。人口の増加も決して手放しでは喜べない。
日本は、第一次オイルショック後の75年に出生率が2人を下回って以来、人口再生の水準を回復していない。先進国の中で最も早く高齢化、少子化が進みつつある。しかし、マイナス面ばかり考えていても仕方がない。新たな変化をアドバンテージとすべきである。最初に経験するということは、最も早くそれに応じた、商品やサービス、施設や街の作り方、社会制度のモデルを構築できるわけで、それ自体も一つの競争力となり得るはずだ。
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ポッドキャスティング-木村 剛が斬る!
今週のテーマ:「胡錦濤主席来日と福田内閣」
5月6日、中国の胡錦濤国家主席が来日した。
農薬混入の冷凍ギョーザや東シナ海の天然ガス田の共同開発問題、
チベット問題など日中間には解決しなければならない様々な問題がある。
それに対して福田内閣は斬り込むことが出来るのか。注目のポイントを語る。
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2008 05 11 [13. フィナンシャル ジャパン] | 固定リンク
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