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2008.08.18

[ゴーログ] クレジットクランチは日本が一番ヒドイ

 皆さん、こんにちは。木村剛です。「世界のお金情報-プロの目で見た成功の鍵」さんが、「メリルリンチのレポートが、投資家は今回の世界的な金融危機をまだまだ過小評価していると警告していています」と知らせてくれました。

金融危機は、広範で、深く、そしてグローバルであり、すぐに終わるそうもないと、メリルのチーフ・インベストメント・ストラテジストのリチャード・バーンスティン氏が述べています。モーゲージ関連の償却は、世界で5000億ドル(50兆円)に到達しそうだとも伝えています。・・・金融危機がそう簡単に終わることはないでしょう。逆に、悪化すると考えるのが妥当です。日本での経験では、これによって、非常に無慈悲な貸し剥し、すなわち、クレジット・クランチの動きが伴います。実際、昨日のアーバン・コーポレーションの民事再生法申請も、その一つの動きです。グローバルに、クレジット・クランチが進み、世界的なリセッションに、これが、最悪のシナリオです。

 冷静にみると、世界で最もクレジット・クランチの程度が激しいのは、日本です。米国ではありません。それは、日本のクレジット・クランチは、サブプライムローン問題が主因ではないことを意味しています。先日破たんしたアーバン・コーポレーションに対して最後の死刑宣告をしたのは、サブプライムローン問題だったかもしれませんが、そこまでに至る背景には、サブプライムローン以前の貸し渋りがありました。「ある女子大教授のつぶやき」さんも、こう書き記しています。

何ともしまりのなかった経済財政大臣の後に座った与謝野氏ではあるが、この人の重苦しい口から出てきた言葉を聞いて、これは駄目だと思った人も多いと思う。マイナスの国内総生産GDP速報に関して、何と「日本のファンダメンタルは一流で、現在の苦境は米国の経済破綻に起因している」とまるで他人事のこと言っている。日本経済を背負ってきた個人消費、設備投資、輸出産業の三つの矢が折れてしまった。これではGDPが減少するのは当然である。負債総額2600億円にもなる今年最大の建設企業倒産まで発生している。・・・経済財政大臣は・・・「ものの値段が高くなると、消費者は注意深くなり、倹約、節約を念頭に置く。消費が抑えられるのは当然だ」と経済政策担当大臣とも思えない評論家的なコメントをしている。選挙向けの景気対策でも、政権維持のためのことでも何でもいいから、素早く手を打つことが求められている。

 まったくそのとおりで、「日本のファンダメンタルは一流で、現在の苦境は米国の経済破綻に起因している」という認識は、事実を直視しない完全な誤りです。増収増益で最高益を出していたアーバン・コーポレーションが黒字倒産してしまったという事実を、単なるサブプライムローン問題の影響だと理解すると、後顧の憂いを残すでしょう。ちなみに、「ただいま満席!日替わり定食Blog」さんも、アーバン・コーポレーションの破綻について語っています。

7月19日付の当ブログで、「ゼファー」倒産をお伝えしましたが、それから、1ヶ月もしないうちに、1部上場の不動産会社、アーバンコーポレイション(本社・広島市)倒産のニュースです。しかも、08年3月期には、売上高は2436億円まで拡大、経常利益も616億円と過去最高を計上していたのに、黒字倒産…。資金繰りが厳しくなったことが、原因だそうです。・・・今、不動産業界では、「危ない会社」の頭文字をとって、「USA」とか[USJ」とか、言われてます。・・・「USA」のうち、「アーバンコーポレイション」と、「スルガコーポレーション」は、現実になってしまいました。そうなると、「A」と「J」は、どこなのか? ほかにも、「JAPAN」とか[UAE」とも、言われている会社どこなのか? 気になるところです。・・・実際、最近、「A」とか「J」のブツ?と思われる、マンションの1棟売りとか、更地の投売りなどの案件が、数多く出回っていて、他にも多数、損切りしてでも、当座の資金を確保しようと、なりふり構わずやっている会社もあるようです。

 このブログでは、1年以上前から貸金業法の改正によるクレジット・クランチの危険性を指摘し、建築基準法の改正に端を発した不動産業界の苦境についても、かなり早い段階から警告してきましたが、残念ながら、危惧していた事態が現実化しています。サブプライムローン問題は、それらに加わった悪材料にすぎません。
 それにもかかわらず、改正貸金業法や改正建築基準法に代表されるコンプライアンス不況の原因にメスを入れないのであれば、仮に、サブプライムローン問題が解決したところで、日本だけは不況を継続することになるでしょう。
 米国と比べても、貸出金額が伸びていない日本を現実を直視した総合経済対策が求められているのに、福田政権は気が付いていないようです。残念なことです。

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ポッドキャスティング-木村 剛が斬る!
今週のテーマ:スタグフレーションに突入!!

消費者物価指数、企業物価指数ともに、ここのところ大幅に上昇している。
通常、物価が上がっていくのは景気がいいときで
今の日本の状況は景気が悪くなっているのに物価が上がっている。
いわゆる「スタグフレーション」と言われる状況だ。

続きはポッドキャスティングで・・・・。
http://www.financialjapan.co.jp/podwmv/080813/080813mag_stagflation.html

2008 08 18 [04. 経済政策を語ろう!] | 固定リンク

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