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2009.01.31

[入山メモ] 大航海時代がやってきた 病気編その16  バブルへの道標その2  ~バブルのメカニズムの一つ~

 こんにちは。フィナンシャルクラブ株式会社の入山です。
 1990年1月1日 全てのピークが訪れたのは正月であった。しかし、ここに至る道筋には、私にとって栄光への道というものが用意され、これに踊ったとしか言いようのないシナリオがありました。

 記憶のみを辿りながら当時の事を思い出すこととするので不安ではありますが、今、世界を席巻しているサブプライムローンが引き起こした危機への道と酷似しているので、やはり伝えておこうと思いました。
 それは2つの道がありました。

 第一に、信託銀行が持っていた銀行業務と信託業務を両刀に使ったもので、併設の投資顧問会社が舞台でありました。

 1980年代後半、信託銀行が普通銀行を抜いて冠たる地位を築いたかの如き錯覚を招いたものでした。即ち、超金融緩和時代の有り余った資金を信託財産(ファンドトラスト、特別金銭信託といわれた)に流す、これを信用力の高い企業に仲介を頼むというものでした。
 銀行勘定(貸付)→企業(借入・運用)→信託財産勘定(預り)というカラクリでした。
 信託勘定では、特定の銘柄や債券、外貨に投資するもので、この間の資金も貸付け、いわゆる名義貸しのやり取りをし、利回りや元本を約束するというものでした。(いわゆるノンリコースということになるのだが)

 この手口はどこかで見た様なものでつい最近聞き馴れたサブプライムローンと酷似してるのではありませんか。

 ・日本のバブル
       (貸付)    (預け入れ)         (投資)
 信託銀行 → 大企業  → ファンドトラスト・特金 → 株式・債券・外貨

 ・米国サブプライムローン
          (貸付)         (購入)   (売却)
 銀行・証券会社 → 借主(低所得層) → 住宅 → 銀行・証券併営の投資会社で証券化して売却
  
 日本のバブルは、証券市場が活況となり、株価が上がる→造られた株高シナリオ。

 米国サブプライムローンは、住宅産業が活況となり、景気上昇、国家財政が潤うと共に、税収入がアップする → 造られた住宅産業好況 → 造られた住宅景気シナリオ。
 だが、問題はこの税収入が何に使われたのかと考えると計算上はイラク、アフガンの戦費が入り、本来米国の国家債務とも考えられる。世論では金融派生商品のクズを掴まされたと解されている。・・・とも考えてしまうのは、私だけなのでしょうか? (明日に続く・・・)





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●入山利彦 プロフィール
1942年9月3日生まれ。慶応義塾大学経済学部卒業後、1965年三菱商事株式会社入社。1986年金融子会社のエム・シー・ファイナンス代表取締役に就任し、バブル期に9000億円まで運用したが、1993年3月決算期で三菱商事は、財テク失敗により680億円の特別損失を計上し、エム・シー・ファイナンス代表取締役社長として280億円を肩代わりする。1998年~2003年に三菱商事のアドバイザーであったKFi (現:フィナンシャル)代表取締役社長、木村剛による理論を取り入れ実践し、荒波を乗り越える。
2008年6月30日まで三菱商事株式会社顧問として就任していた事に、失われた10年の謎の答えを見出す。数々の会社役員に兼任し、なお現在も抜群な発想力と決断力を持ち、常に戦略的に行動し各分野で手腕を振っている。
激動を繰り返す歴史で得た経験で最も伝えいきたいことはリスクマネージメントの大切さであると確信し、日本の金融について発展的なことがしたいという強い思いから、フィナンシャルクラブ株式会社代表取締役社長に就任。

2009 01 31 [24. 入山メモ] | 固定リンク | トラックバック

2009.01.30

[ゴーログ] 麻生首相による新型経済政策?

 皆さん、こんにちは。木村剛です。「不動産と景気・経済」さんが、「ぶら下がりでは毎日、下手糞な日本語を喋っている麻生首相。が、意外なところで経済効果を発揮していた」とコメントしています。

漢字本が売れまくっているのだそうだ。昨年1月に出版された『読めそうで読めない間違いやすい漢字』(二見書房)は42万部と未曾有の売れ行きで、二見書房は「麻生首相のおかげです。13日も1日だけで全国の書店さんから1万5,000部の注文が入って電話とFAXが鳴りやまない」と嬉しい悲鳴を上げている。著者の出口さんが最も心配するのは、麻生首相が得意という外交。「間違って、まったく意味の違う言葉を同時通訳されたら国際的な信用を一気に失いかねない。『ひんぱん』を『はんざつ』とその国の言葉で訳されたら大変ですよ」と指摘した。首相になるには漢字検定試験2級を合格してないとなれない、と自民党の党則に盛り込むべきかもしれませんね。麻生氏は、日本人が日本語を正しく話さないと恥ずかしい、というプチ教育問題に反面教師として大いに(或いはささやかに)貢献した、と後の歴史に刻まれるのだけは確実だ。

 なるほど、麻生首相は、そういうところでも活躍していたのですか。「くまさんの自立」さんも、「日本漢字能力検定協会の漢字検定のように20億円も収入を稼ぎ出してしまうものもある」と指摘しながら、以下のように述べています。麻生首相による漢字ブームすら、自分の利権にしてしまうところなんざ、やっぱりこの国はお役人天国なんでしょうか。

これはひとえに麻生太郎首相の漢字が読めないことにも一因しているのだろうか? 書籍でも「読めそうで読めない間違いやすい漢字」なんて本も売れているそうだ。ある意味、首相自身の阿呆加減が出版界や検定に貢献しているというのも皮肉なものだ。・・・文科省管轄の財団法人が行っている検定で検定料が高いものはちょっと考えた方がいいかもしれない。・・・日本漢字能力検定協会も今度は理事長の会社に業務委託費を払っていたそうだ。天下りや、渡り、そして関連企業への業務委託なんて、どこにでもあることだ。文科省の役人も利益供与を受けた人がいるかも知れない。ああ、役人天国の日本。阿呆太郎の消費税問題も有耶無耶で終わってしまった。あんななんとでも解釈できる文言を平気で国民の前に出してくる自公民はいりません。ああ、9月の衆議院任期満了日までは長すぎる!

2009 01 30 [04. 経済政策を語ろう!] | 固定リンク | トラックバック

2009.01.29

[ゴーログ] 日本を変えるのはオバマではない!

 皆さん、こんにちは。木村剛です。「ある女子大教授のつぶやき」さんが、「日本にとって深刻なデータが2件出されている」と述べています。

一つは経常収支の黒字額減少であり、もう一つは外国人投資家の日本株売り越しである。前者は昨年11月の国際収支速報であり、これによると、海外との取引状況を表す経常収支の黒字額の減少が、前年同月に比べて66%となっていて、ここ数カ月は減少が続いている。これは輸出額が大幅に減少して、貿易収支は1000億円弱の赤字となっている。昨年の証券売買契約状況によれば、外国投資家による売りと買いの差は7.5兆円で、大幅な売り越しであり、日経平均株価の引き下げの大きな要因となっている。・・・政治経済を含めた現在の日本の状況に対するレッドカードのようにも思える。解散総選挙が終わるまで、日本株には手を出すなとの噂まで出ているから、現政権の退陣が最大の経済対策とも言える皮肉な状況になっているみたいだ。

 テレビを見ていますと、米国やオバマ大統領の話題ばかりが報じられているように思いますが、日本国を救うのは、オバマ米大統領ではなく、日本政府であり、麻生総理なのですから、もっと冷静かつ建設的に日本における政策を検討するべきだと思うのですが、そうなってこないのが日本の良くないところです。
 「不動産と景気・経済」さんは、「無意味な定額給付金に未だこだわり、空振りの景気・経済対策しか出さず、行政改革、公務員改革はそっちのけ。頭だけでなく脇も甘く、政治空白を自ら作って、天下り所謂『渡り』も霞ヶ関の役人に付け入られてしまった」と糾弾していますが、まったくそのとおりで、自分の庭先でこういう政策運営を許しながら、オバマがわが国の現状を変えてくれることを願うというのは、あまりにも他人任せです。
 日本の政界に、バラク・オバマは出てこないのでしょうか?

2009 01 29 [04. 経済政策を語ろう!] | 固定リンク | トラックバック

2009.01.28

[ゴーログ] 生活保護とハローワークを活用すれば?

 皆さん、こんにちは。木村剛です。「Mutteraway」さんが「テレビやブログで派遣村を擁護する人たちは、『派遣切りされた人は可哀想』、『そこに困っている人がいるのに何故助けようとう思わないか』、『月収8万では毎晩ネットカフェに泊まる事もできない』、『このような不況を招いた責任は国にあるのだから、どんなに税金をつかっても救済すべきだ』という意見が多い」と指摘しています。

国が・・・生活保護という制度を設けている事を知らないのか。いや、知っているが口にしたくないだけなのだろう。ネットカフェ難民になる前に生活保護を受給してアパートに定住し、ハローワークで職業訓練を受けて就職すれば良い、と論を進めれば、そのとたんに議論が終わってしまうからだ。派遣村に来た人達は、「みなさんのおかげで生活保護を申請し、一息つけました」というが、みなさんのおかげがなくても生活保護は申請できたはずだ。・・・派遣切りで日比谷公園に来たり、日雇いネットカフェ難民になった人達の問題は、基本的には「心の弱さ」にある。彼らを助けたいというボランティアがいるのなら、衣食住の世話は依存心を強くさせるので良くない。それよりも彼らに必要なのは、「生活保護の受給-アパートに定住-ハローワークでスキル習得-正社員探し-入社-定着」このような手順で社会的な自立ができるようにサポートする事ではないか。具体的には、その日暮らしの生き方を変えるように説得し、生活保護の申請を行うように説得し、申請を助け、アパート探しを手伝い、就職訓練や職探しや入社後の規則正しい生活に耐えられるように、定期的に訪問して精神的な励ましを行うべきだ。

 私個人は、年越し派遣村を無条件に礼賛するマスコミよりも、「Mutteraway」さんの淡々とした冷静な主張に、100倍以上の「理」と「現実」と「ソリューション」を感じますが、この国は、そうではないようです。
 現実世界を知らない方々は、すぐに「企業=経営者=強者=悪」というステレオタイプで話を組み立てますが、そんなに「企業=経営者=強者」だと思うのであれば、派遣切りの人たちもネット難民の方々にも、みんな社長になっていただいたらいいんじゃないでしょうか。「一円起業」すら可能になっているご時世です。
 そういうことを一度でも経験したら、「社長というのは、世の中で一番なりやすい職種」であると同時に、「社長で居続けることは、雇用を維持し、売り上げを維持し、利益を維持し続けなければならない厳しい生業」であることが理解できるはずであり、もう少し冷静な議論ができると思うのです。とはいえ、雇用という経済行為を「ビジネスから産み出すもの」ではなく、「企業から奪い取るもの」だと勘違いしている人たちに理解させることはかなりの難題です。
 「時事を考える」さんが、「個人事業主の先輩がポロリと漏らした一言を捧げます」として、「失業保険が貰える人は良いよな、ボクら"請負業者"は個人の能力と今までの貯えがすべて」という言葉を伝えてくれました。じつは、日本における企業の9割近くは、中小企業とも言えない零細企業であり、そこで働く経営者たちは、社長という肩書きはあっても、大企業において派遣で働いている方々よりも厳しい環境で生計を立てています。そういう事実を忘れて、派遣切り問題を扱っても、まっとうな雇用政策は出てきません。
 「理」と「現実」と「ソリューション」から目を背け、「情」と「理想」と「バッシング」でしか、社会現象を捉えられなくなれば、その国は、崩壊していく兆候を示していると思います。私たちの日本が、そうなっているとは思いたくないのですが・・・。

2009 01 28 [04. 経済政策を語ろう!] | 固定リンク | トラックバック

2009.01.27

[ゴーログ] 氷河期入りした不動産業界

 皆さん、こんにちは。木村剛です。「東証一部ドットコム - d3blog」さんが、自社ブランドマンション「フローレンス」シリーズの分譲販売を中心に、不動産売買、賃貸などを手がけていた章栄不動産が、1月21日に東京地裁へ民事再生法の適用を申請したことに関して、ブログを書いています。

いやー、ついに逝っちゃいましたね…、噂だけはアーバンが逝ったときからあったのですが、広島は大変な感じですよ。影響はたいへん大きなようです。今後ゼネコンやら下請けさんやら関連商社さんへの影響もでるのだろうなと思います。不動産関係は、持ち合い的な資産もありますから、まだまだ不動産関係の倒産は続くのはわかりきったことです。

 不動産業界・建設業界の不況の実態は、本当に大変な状況のようです。「不動産と景気・経済」さんは、「2008年10-12月の取引額が前年同期に比べて約8割減少。年間でも07年比半減した」という事実を指摘しながら、こう述べています。

不動産市場は今、2008年10月のリーマン・ショックが駄目押しになってフリーズしているのだから、そんなもんですよ。・・・サブプライムローン問題が顕在化するまでは、不動産市場には過剰ともいえるマネーが不動産投資ファンドの組成に向かって、ミニバブルという好景気に暫く湧いた。マネーの内訳は国内勢が約三分の一、海外からの資金(資本)は三分の二くらいのポーションだった。海外勢は香港より日本の地価の方が割安と米欧以外に、シンガポール、中国、アラブ首長国連邦の国営マネーも日本の不動産市場に流入していたのだが、100年に1度と呼ばれる金融危機により、次々と外国人プレイヤーは故障し、脱出し、そして誰も居なくなった。国内勢も手のひらを返すように今や貸し渋っている。だから、レバレッジを効かせた不動産流動化(転売)事業をメインにしてきた新興企業はバタバタと倒産している。REITの物件取得もほぼ半減とのこと。大きなディールの仲介手数料が入らない信託銀行も厳しい。中小の不動産仲介業者も。今、不動産業界は真冬を通り越して氷河期入りしている。新築マンションも売れないで弱っている。改正建築基準法のお陰で売り抜けられなくなったマンションデベもバタバタと倒産している。被害者にならずに済んだマンション購入検討者は足元を見透かし、まるで薄型TVを買うみたいに値下げを待っている。春の来ない冬は無い!と、しなやかに、したたかに現況を解凍するための知恵と工夫と判断力と体力を備えた不動産会社が勝ち残る。それにしても、不動産業界の春はかなり遠い。

 何と言っても、不動産業者に対しては、銀行からおカネが出ません。だから、「春はまだまだ遠い」と言わざるを得ないのです。「今生死の間をさまよっている新興不動産会社・・・まさに金融機関次第となっております。運転資金や追加の融資または借り換えの融資を得られるかどうかが、正に生死を左右するに至っています」と指摘した「不動産投資と金融・ファイナンスブログ」さんは、「今後もし金融機関がREITや不動産会社を倒産させるならば、私は倒産時の記者会見に会社の幹部だけでなく取引銀行の担当者も同席させ、なぜ破綻させたのか、なぜ融資をしなかったのかということをしっかり説明してほしいとは個人的に思います」と憤っているくらいです。
 政策担当者の方々は、こういう現状を御存じなのでしょうか。せめて、生き残りを賭けて、必死でもがいている業界の経営者たちにさらに責め苦を与えることだけは避けてもらいたいと思うのですが、この国はそうでもないようです。厳しい不動産業界で生計を立てている「【ネットEYE】新『もりもり』の『今』を読むブログ」さんは、こう述べていらっしゃいます。

不動産の売り上げは、前年比「半減」で、各社、阿鼻叫喚の状態…。自動車、鉄鋼、電機、化学、機械、あらゆる産業で、赤字、赤字、コスト削減、人員削減の嵐なのに、役所のやっていることと言えば、「雇用規制強化」「消費者保護」「安全確保」「品質向上」とか、耳ざわりのいいことをいって、業界を、さらに地獄に突き落とすようなことばかりです…。そのくせ、自分たちの天下りの「座席」と「利益」は、チャッカリ確保してるんだから、下々はたまりませんなあ。・・・日本の麻生総理、もしくは次の総理になるかも知れない小沢民主党代表も、「世論」に媚を売ることなく、もちろん「ヤクニン」におもねることなく、日本と世界の未来をしっかりとみすえて、やって欲しいなあと思った、チョイ悪オヤジでした。

2009 01 27 [04. 経済政策を語ろう!] | 固定リンク | トラックバック

2009.01.26

[ゴーログ] バラク・オバマの米国と麻生太郎の日本

 皆さん、こんにちは。木村剛です。「珈琲ブレイク」さんが、「1月20日をもって、アメリカでは大統領が交代する。共和党のジョウジ.W.ブッシュに代わって民主党のバラク・オバマとなる。ほんとどのメディアでは、『史上最悪のブッシュ大統領に代わって変革を謳うオバマ新大統領』への期待感一色である」と述べています。

ほんの4年前まではアメリカ国内でさえほとんど無名、日本では1年前まで無名であった人物、しかもマイノリティーの人物であるバラク・オバマが新大統領となるアメリカという国は、単に超大国というだけでなく、世界で最もダイナミズムを有する、若々しさを失わない国である。しかも伝統的にさまざまな悪を包含しているものの、相対的にはもっとも透明性が高い、すなわち何を企んでいるのかもっとも分かりやすい大国でもある。よくも悪くも、日本にとってアメリカ以上に深くつきあうに足る大国がないという厳然たる客観的事実がある。・・・幸いアメリカはよいタイミングで大統領が交代し、雰囲気としては不況の悪い淀んだ気配を一新できるチャンスを迎えている。・・・アメリカの新体制の活躍に期待したい。

 このところ報道番組を見ていると、バラク・オバマ米大統領の映像を見てから、麻生太郎首相の顔をアップでみるというケースが増えましたが、まぁ何と言うか・・・米国が羨ましいとともに、わが国の現状が本当に悲しくなりますね。だから、私も、 「(仮題)企業としての『役割分担』」さんの気持ちに共感できるのです。

朝から、オバマ大統領就任演説一色のテレビ。。。貪る様にチャンネルをChange!演説を聞きながらなぜだか、涙が出た。政治家の演説を聞いて、初めて涙がでた・・・たぶん、夢と希望に対する感動の「涙」とこの国と大きく違う現実を感じた「涙」が一緒に流れたのだろう。昨日の涙とは違う、悲しい「涙」だ。。。

 そういう状況下、「“鳩山邦夫総務相は21日の参院予算委員会で、総額2兆円の定額給付金に関し『ネットカフェなどで明らかに居住していると認められれば、住民登録できるようにしたい』と述べ、個室ビデオ店やインターネットカフェに長期間寝泊まりする『ネットカフェ難民』も支給対象とする方向で検討する考えを示した」という報道に対して、「不動産と景気・経済」さんは、こう述べています。

米国ではオバマ大統領が就任し、高邁で崇高な就任演説をした日に、日本では、かくも低俗な議論を参院予算委員会で未だにしている。何度も言うが、筋が悪く制度にもなっていない単なる解散総選挙のためのこのバラマキ給付金は止めた方がいい。経済波及効果が殆ど無い、即ち無意味な100年に1度あるかないかの愚策なのだから。結局、制度にならないものだから地方に丸投げした挙句に、各自治体の大半が認めていない(想定していない)ネットカフェ難民への支給対象をする方向で検討するとは矛盾している。丸投げした時点で、ネットカフェ難民へ定額給付金を支給するか否かは地方自治体の判断になっているはずであり、政府はアンタッチャブルでないと筋が通らない。地方自治体も痴呆政府に「いい加減にしろ!」と文句を言うべきだろう。言わないということは余程暇なのだろう。私も余程暇なら、もっと有益有用な2兆円の使い方がある!として、“定額給付金 反対!”のプラカードを掲げて永田町へデモ行進したいくらいだ。

 私も、心から本当にそう思います。嗚呼・・・。

2009 01 26 [04. 経済政策を語ろう!] | 固定リンク | トラックバック

2009.01.25

[入山メモ] 大航海時代がやってきた 病気編その15 バブルへの道標 連戦連勝は続いた

 こんにちは。フィナンシャルクラブ株式会社の入山です。
 サブプライムローンに端を発し100年に一度の大不況と宣伝されている現在の変動と比べても、はるかに激しいものでありました。

 当時は、日本のみに限定され日本対米国との対立軸で展開を行ったものであり、全世界を巻き込んだ今回の大不況とは僅か異なるものではないかと考えなければなりません。
 少なくとも金融・経済戦争という観点から見て、1990年代のバブルの崩壊には勝ち国と負け国がはっきりしていました。日本は負け国でした。
 今回勝利国はいない。歴史を振り返れば過去100年どころか500年のレンジで顧みて検証しないと見透かせないと考えます。今回は金融・経済だけの話ではありません。世界の仕組みの大建て直しになります。政治・経済・民族・宗教、そして資源・環境を巻き込んでいく地政学上の大組替えが始まったと考えれば、歴史的な大展開ともいえるのではないか。
 つまり覇権国の交代というべきであろう。
 500年で考えると4回目の交代となるわけだが集団と協調が欠けると応仁の乱になってしまうのか。
 それでは1990年バブルの話に戻してみよう。

●入山利彦 プロフィール
1942年9月3日生まれ。慶応義塾大学経済学部卒業後、1965年三菱商事株式会社入社。1986年金融子会社のエム・シー・ファイナンス代表取締役に就任し、バブル期に9000億円まで運用したが、1993年3月決算期で三菱商事は、財テク失敗により680億円の特別損失を計上し、エム・シー・ファイナンス代表取締役社長として280億円を肩代わりする。1998年~2003年に三菱商事のアドバイザーであったKFi (現:フィナンシャル)代表取締役社長、木村剛による理論を取り入れ実践し、荒波を乗り越える。
2008年6月30日まで三菱商事株式会社顧問として就任していた事に、失われた10年の謎の答えを見出す。数々の会社役員に兼任し、なお現在も抜群な発想力と決断力を持ち、常に戦略的に行動し各分野で手腕を振っている。
激動を繰り返す歴史で得た経験で最も伝えいきたいことはリスクマネージメントの大切さであると確信し、日本の金融について発展的なことがしたいという強い思いから、フィナンシャルクラブ株式会社代表取締役社長に就任。

2009 01 25 [24. 入山メモ] | 固定リンク | トラックバック

2009.01.24

[入山メモ] 大航海時代がやってきた 病気編その14 バブルへの道標 連戦連勝は続いた

  こんにちは。フィナンシャルクラブ株式会社の入山です。
 フィナンシャルクラブはライブでインタラクティブな情報を提供しこれを実現するものであります。

 もう駄目かと覚悟を決めた時ブラックマンデーが発生しました。
 これで一命を取り留めた金融マンは少なくありません。
 日銀は、プラザ合意以来緩和政策を続け、景気過熱を冷やす為引き締めに転換する方針を止めて超緩和策に入っていくのでした。 
 これが後のバブルの形成・崩壊へと歴史的な道標の第一歩だったと思います。
 私は栄光へまっしぐらに登りつめ、1990年正月を境に地獄へ真っ逆さまに落ちていくのである。
 数値を紐解いてみましょう。どの様なものだったかを。

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今思うと激しい乱高下でした。

●入山利彦 プロフィール
1942年9月3日生まれ。慶応義塾大学経済学部卒業後、1965年三菱商事株式会社入社。1986年金融子会社のエム・シー・ファイナンス代表取締役に就任し、バブル期に9000億円まで運用したが、1993年3月決算期で三菱商事は、財テク失敗により680億円の特別損失を計上し、エム・シー・ファイナンス代表取締役社長として280億円を肩代わりする。1998年~2003年に三菱商事のアドバイザーであったKFi (現:フィナンシャル)代表取締役社長、木村剛による理論を取り入れ実践し、荒波を乗り越える。
2008年6月30日まで三菱商事株式会社顧問として就任していた事に、失われた10年の謎の答えを見出す。数々の会社役員に兼任し、なお現在も抜群な発想力と決断力を持ち、常に戦略的に行動し各分野で手腕を振っている。
激動を繰り返す歴史で得た経験で最も伝えいきたいことはリスクマネージメントの大切さであると確信し、日本の金融について発展的なことがしたいという強い思いから、フィナンシャルクラブ株式会社代表取締役社長に就任。


2009 01 24 [24. 入山メモ] | 固定リンク | トラックバック

2009.01.23

[ゴーログ]景気悪化:深刻化する資金繰り問題

 皆さん、こんにちは。木村剛です。「不動産と景気・経済」さんが「今年になってから気付きだしたのだが、通勤で使っている某私鉄の電車内の中吊り広告が明らかに減った」と指摘しています。

吊ってある場所と吊ってない場所が7対3くらいか。いやに車内がすっきりしているなぁと思って気付いた。ふと、額面広告はと見てみると半分くらいはスカスカの空きスペース。交互によく見ると垂れている中吊りや額面広告の中には、その私鉄会社の人員募集の広告が紛れ込んでいる。・・・広告費用の捻出が難しくなってきているスポンサー企業の姿が如実に窺える。JR山の手線に乗ると、動画の液晶画面広告は不動産会社の物件紹介ばかりである(不動産は不況になると、新聞、折り込み、TVCMなどの広告が増える、というか増やさざるを得ない)。電車内のウオッチからも景気が悪化しているのが見て取れる。

 本当に日々の生活から悪化が見て取れるほど、日本経済は大幅に悪化しています。そういう中で、「利究の”中小企業金融経営研究所”」さんは、中小企業の資金繰りを心配しています。

銀行は有価証券の損失、倒産企業の増加で融資は大企業向けの融資に移り、中小企業へは相当厳しい状況になっています。大企業がマーケットでのCPの発行や社債の発行が難しくなり、20兆円とも言われる大企業からの久し振りの資金需要が発生しています。とても中小企業へは資金は回らないという感じです。実際最近の融資残高は大手企業向けを中心に大幅に増加しています。中小零細企業は改正貸金業法の影響、世界同時不況の影響、中小企業への貸し渋りなどで、不況型倒産が急増しています。資金繰りと資金調達が最大の問題となっています。今回の緊急信用保証融資も効果は限定的で、景気回復の兆しも見えない今は、新たな運転資金という資本注入をしないと本来なら残るべき企業まで倒産してしまいます。

 残念ながら、「利究の”中小企業金融経営研究所”」さんが懸念している資金繰り問題は、これからさらに表面化してくることでしょう。その背景については、「時事を考える」さんが明快に指摘しています。

グレーゾーン金利があるうちは中小企業にも商工ローンを通じて、高利ではあるけれど十分な資金が提供されました。ただ中小企業は経営が不安定ということでBIS規制の強化により、信用金庫などが貸したくても金融庁に引当金を積めと言われ、貸すに貸せずその役目を商工ローンが担ったという事情があります。・・・金融機関は金融庁に相変わらず引当金を積めと言われており、これでは調達金利が安くてもおいそれとは貸せません。商工ローンはグレーゾーン金利撤廃で全滅です。これが中小零細企業への貸し渋り貸し剥しの実態ではないでしょうか?・・・元気だった中小零細企業も世界不況の大津波を受け、シントミゴルフが倒産したように明らかに破綻懸念先が急増しています、そんな中グレーゾーン金利撤廃で、商工ローンの高利短期融資までストップしたので、不動産建設業者の黒字決算のキャッシュフロー倒産も続出している有様です。

 年明け直後に、いきなり東証一部上場の不動産会社が破綻したことからも分かるように、資金繰り問題は悪化する一方です。 「【ネットEYE】新『もりもり』の『今』を読むブログ」さんも、その現状について以下のように報告してくれました。皆さんも、くれぐれも自分の資金繰りと売り掛け先の状況には注意してください。

ちょっとヤバイ不動産4社について、ふれたんですけど、そのうちの1社は、施工業者が、現場から逃げ出しているそうです。もともと、マンション工事代金は、支払いの割合が、1-1-8と、それぞれ、着工時、建設中、完成時にもらうのですが、5%しか、もらってないようですね…。しかも、完成時に「8割」といっても、「在庫だらけ」ですから、資金のメドが立たないでしょう。監査法人も、交代だとか…。

2009 01 23 [04. 経済政策を語ろう!] | 固定リンク | トラックバック

2009.01.22

[ゴーログ]官僚と公明党の頑迷さが日本をつぶす

 皆さん、こんにちは。木村剛です。「ある女子大教授のつぶやき」さんが、「改正された国家公務員法によると、天下りは再就職等監視委員会が承認しないとできないことになっている」と指摘しています。

ところが野党がこの監視委員会の人事承認を拒否したため、官僚の天下りができなくなった。困った霞ヶ関は「監視委員会の委員長等が任命されるまでの間、内閣総理大臣が権限を行使する」と定めて、これを内閣で政令として承認させてしまった。これでは各省庁が権限を行使する元の制度に戻ってしまった。さらに悪のりしてこの政令には「元職員でも必要不可欠な場合は斡旋できる」という規定が忍び込まされ、天下り後の再々就職を斡旋する渡りまでも公認されてしまった。天下り廃止を決めた公務員制度改革が政令によって骨抜きにされたが、法律と矛盾するこの政令はルール違反であることは明らかである。法律で「監視委員会が行なう」と明記されている権限を、政令で首相に変更するのは、法治国家の根幹にかかわる違法行為である。このような霞ヶ関の横暴を許す首相も問題であるが、要は法治国家の根幹にかかわる問題であろう。派遣労働者の雇用問題が取り上げられているが、正社員の頂点に立つのは、何も生産しないで、税金から高給を食み、80歳まで終身雇用を保障されている高級官僚たちであろう。このまま公務員優遇制度を放置していては、この国は救われない。

 私もこの事実を知って、ショックを受けました。これは、本当に大問題だと思いますし、この問題を大きく報じないマスコミには心の底から幻滅せざるを得ません。「官僚主権国家ニッポン」を抜本的に改革しない限り、この国の閉塞感は払拭されないのではないでしょうか。日本の将来がどうなろうとも、自分たちの既得権益だけは守るという官僚の頑迷固陋さには本当に困ったものです。 「【ネットEYE】新『もりもり』の『今』を読むブログ」さんも、こう嘆いています。

日本には、いろんな「遺伝子」がありますが、一番、凶暴で、しぶとく、したたかな「遺伝子」は、「カンリョー」です。明治時代に誕生した、この遺伝子は、太平洋戦争で、旧体制が壊滅状態になっても生き残り、どんな不祥事が起きようが、何でも栄養にして、増殖していきます。この「カンリョー」遺伝子の、一番の「ごちそう」は、「ゼイキン」らしいです…。・・・この「カンリョー」遺伝子に、永田町は立ち向かえるのか、心配なチョイ悪オヤジでした…。

 本当だったら、麻生首相も、官僚主権国家ニッポンを打破するという方向でパフォーマンスすればいいんです。そうすれば、支持率の低下に一定の歯止めが効くんですけれどね。それなのに、官僚が振り付けする薄汚れた政策ばかりやっているから、事態は悪化するばかり。しかも、支持率の低下に関しても、気の利いたコメントができないから、さらに低下してしまう感じですね。「くまさんの自立」さんも、以下のように批判しています。

フジテレビのニュース番組に出演して同社の世論調査で内閣支持率が18.2%に低下したことについて、要因を首相は「国民にこういう政策なんだと説明しないといけないが、国際金融の説明はかなり難しくなる」と述べ、経済政策への国民の理解が進んでいないことが一因とした。説明不足だって!バカか!だったら説明しろ! 説明不足ならば、メルマガでも内閣府のホームページでも衆参予算委員会でも国会でもきちっと説明すればいい。要するに本人は説明できないだけだ。説明できないのは、阿呆太郎自身がいまの経済危機の現状を十二分に理解していないからだ。理解していない人間に、説明も政策も対策も打てるわけがない。経済対策も自分の頭で企画立案していないのだから説明できるわけがない。官僚に丸投げだが、官僚も自公民を見捨てているようでいい加減な対策だけだ。官僚が見捨ててしまうと、こんな対策しかでないと言うことか。まあ、社会保険庁なんてとんでもない公務員もいると思っていたが、たの省庁も似たり寄ったりの程度かもしれない。そんな人間が日本の政治の舵取りをしているなんて、狂気の沙汰だ。はっきり言って、経済政策は無策としか思えない。定額給付金は給付金中の最大の愚策。この愚策さえ、きちっと国民に説明できていない首相だ。支持率が下がるのは当たり前。

 それにしても、定額給付金という愚策にこだわるという愚かな戦略を続けるのを眺めていると、本当に情けなくなります。「時事を考える」さんは、「ボクは今の国会論戦を眺めて"定額給付金に拘る頑迷な公明党が日本を潰す"と感じた」と述べていますが、このままでは、頑迷固陋な官僚と公明党が、本当に日本をつぶしてしまうのかもしれません。

2009 01 22 [04. 経済政策を語ろう!] | 固定リンク | トラックバック

2009.01.21

[ゴーログ]メディア発の「正義」に気をつけろ!

 皆さん、こんにちは。木村剛です。「珈琲ブレイク」さんが「小泉政権下に非正規雇用を製造業に認可したことが『派遣切り』の原因であり悪法である、という連中がいる」と指摘して、経済のメカニズムを踏まえた上での分析を展開しています。

非正規雇用が正規雇用よりも不安定であることは事実だが、一方で非正規雇用を製造業に認可しなかったら、かなりの範囲のわが国製造業がもっと早くから海外移転してしまって、労働者の仕事の機会そのものがもっと減少していたという側面を忘れてはならない。いまや経済はグローバル化しており、中国をはじめとする「貧困資源」の豊富な国が、その低廉な労働力を武器として世界から製造の仕事を掻き集め、結果として貧困を輸出するので、対抗するわが国の製造業が少しでもコスト低減を図るのは当然かつ必須である。この「貧困の輸出」という問題も、わが国など先進国にとっては頭の痛いことであっても、世界的視野でマクロに見れば、相対的に貧しい国が豊かになり世界の富が平準化する方向に動くので、中長期的にはわるい方向とは言えないだろう。これを嫌って各国が経済的に閉鎖的になれば、さきの大戦前夜と同じ状況が再現されて、それこそ戦争の危険性すら発生してくるだろう。すべからくものごとには多面性があり、少なくともメリット/デメリットの両面があり、ことは単純ではないのである。

ワークシェアリングについても、「実質的に労働賃金を抑制して、企業が生き残りを図ろうとするのはけしからん」などともっともらしく言う連中がいる。企業をつぶしたら労働機会がなくなることはどう考えるのか。労働者の賃金だけを抑えて経営陣がより高い収入を得ようとしているというなら問題である。しかしわが国の経営者たちの報酬は先進国のなかでもとりわけ少ない、という事実にメディアは触れることがない。・・・圧倒的大多数の経営者は、少なくとも正規雇用の範囲に限っては雇用の確保に懸命に努力している。たしかに企業経営者が非正規雇用者に対して冷淡である、という傾向はあるかもしれない。非正規雇用者と正規雇用者の待遇の平準化は、今後も継続して進めていく必要があるだろう。そのときには、正規雇用者が現状に比べてより容易にクビになる、待遇がより悪くなるという可能性を前提とせざるを得ない。・・・

非正規雇用で「派遣切り」にあった人たちを、公園の「年越しテント村」に収容している風景をテレビで報道していた。私は、この方法はきわめて稚拙で不合理だと思った。・・・解雇された人たちも都心に留まって継続して求職活動をするのがベストか、妥当か、よく考えるべきである。故郷に一旦帰って休養してから、じっくり再度求職にチャレンジする方がずっと健全であると思う。もちろん帰る故郷もない、すぐに明日からの職をみつけなければならない事情がある、という人たちもいるだろう。そういう人たちは、まず足元の生業として飲食店の臨時店員とか他のサービス業のアルバイトとか、いまでも賃金や将来性には不足でも求職の旺盛なセクターに就職することが考えられる。つまるところ、必要とされない企業に無理にぶら下がってもなんら明るい展望はない、ということである。そういう大事で基本的な側面を、無責任なメディアや識者はけして言及しない。

 今回の大企業の対応については、配慮が足りなかった部分があることは否めません。非人間的と見られても仕方ない側面があったことも事実でしょう。しかし、短期的にはともかくとして、長期的には、「必要とされない企業に無理にぶら下がってもなんら明るい展望はない」という事実から目を背けたところで、いずれ思い知らされることになります。
 例えば、マスコミの大バッシングにより、無理矢理、派遣切りをした大企業に派遣期間を3カ月延長させることに成功したとしましょう。しかし、延長させたところで、「派遣切り」を決断せしめた経済環境が好転しない限り、3カ月後に雇用関係を切られることは間違いありません。
 そして、その頃には、「派遣切り」に火を点けたメディアは関心を失ってしまい、本当に可哀そうな境遇に陥った彼らをケアすることはまずありません。それどころか、自ら下請けに対して「制作会社切り」や「発注単価切り」を実践していることでしょう。メディアが垂れ流している表層的な正義論は、問題の本質を分かりにくくするだけで、真の解決から遠ざけるだけなのです。「珈琲ブレイク」さんもこう言っています。

私は近年メディアの姿勢に懐疑的であり、さらに絶望感さえ持ちはじめて、新聞はともかくテレビなどはあまり見ていないが、それでも食事時などに垣間見るテレビの報道番組紛いの放送では、あいもかわらず無責任な『識者』たち、あるいは『キャスターと称する芸能人紛いの人たちが浅薄な議論を垂れ流している。・・・「派遣切り」や「たらいまわし」など、メディアが使う言葉には、そもそも十分な注意が必要だ。こういう言葉には、すでにメディアの勝手な「価値判断」「善悪判断」が入っている。これらの言葉を、安易に受け入れてはいけない。情報を得るためにメディアは必要だが、メディアをよく選別し、不都合なメディアは国家権力ではなく、われわれの民力で淘汰するくらいの意志が必要だろう。

2009 01 21 [04. 経済政策を語ろう!] | 固定リンク | トラックバック

2009.01.20

[ゴーログ]かんぽの宿:もう少し冷静な議論を!

 皆さん、こんにちは。木村剛です。「兄やん公式ブログ2」さんが「鳩山邦夫氏が『かんぽの宿』の固定資産価格がオリックスへの譲渡価格に比べると安いなどと言っていますが、そもそもその固定資産価格が適正なのか? はなはだ疑問だと思います」と述べています。

だいたいが官僚たちが算出した数字なんかは、ネズミ講化した年金システムの矛盾や少子高齢化の見通しが甘いこと、元々国が運営していた「かんぽの宿」の経営赤字などからも、適正な分析ができないことは立証済みのことです。そして、その国が運営・管理していた「かんぽの宿」を地元資本に買ってもらおうとするのは、選挙対策や地元の関連団体との癒着目的に、公共事業を国が斡旋しているのと変わらないのではないでしょうか? 

そもそも、譲渡価格には、赤字経営になっている施設と黒字経営になっている施設を合算しているハズです。それでもオリックスがトータルで一番の高値で入札したのは、「かんぽの宿」を一括管理することで、合理化を図るなどの企業努力をすれば、他の入札企業よりも利益が出せると判断したからではないでしょうか? それを、地元資本にバラ売りすることになれば、それぞれ単価を安くしなくてはならなくなり、日本郵政グループとしても損失が膨れ上がるだけになってしまうことでしょう。それに、二度の競争入札でオリックスは正式に落札したわけですから、そんなことに口出しするよりも、もっと優先すべきことがあるのではないでしょうか?

鳩山邦夫氏は、オリックスの宮内氏が郵政民営化の議論に携わっていたことを「倫理的に問題がある」などとホザいていますが、民間企業よりも、国民の平均年収を押し上げている役人や、隠れ課税の温床となっている天下り組織の方がよっぽど倫理的に問題でしょう。また、それを事実上容認し続け、若者やこれから産まれてくる子供たちへ負担を先送りにし続け、それが少子化に大きく影響していることを直視しないでいる政府与党はさらに倫理的に問題があると言えるでしょう。本人はまともなことを言っているつもりなのかもしれませんが、民間を締め付けたり、規制や非合理的な保護を拡大させれば、優良企業や優秀な人材が日本から流出していくばかりです。

 最近は、「諸悪の根源である小泉構造改革を否定さえすれば何でもあり」という風潮が蔓延しています。個々の事例を冷静かつ客観的に分析するという基本的なことすら行うことなく、結論ありきの政治的パフォーマンスやアドバルーン的報道が多いことに愕然とさせられます。
 「100年に一度の危機」だからこそ、「100年に一度の政策」を打ち出さなければならないのに、日本では感情的で表層的な議論が蔓延するばかり。本当に情けなくなります。

2009 01 20 [04. 経済政策を語ろう!] | 固定リンク | トラックバック

2009.01.19

[ゴーログ]雇用問題を解決するために必要な思考

 皆さん、こんにちは。木村剛です。「周辺領域」さんが、毎日jpの「生活危機:『面接に行く交通費ない』派遣村から移動の失業者、厚労省に支援要請」という報道に際して、「やっぱこいつら真面目に働く気ないだろwwwwこんなのただのタカリやないかwww」と怒りを露わにしています。

今回こいつらに感じるイヤ~な感じって多分、「人に物を頼むのに頭を下げない」感覚だと思うんだよな。「雇って下さい」「お金を貸して下さい」って普通は頭を下げて頼むもんだろ。いいかおまえら、お金を借りるときは頭を下げて頼むんだぞ!(大事なことなので2回言いました)

 「とみざわのマーケティングノート」さんも、YOMIURI ONLINEに掲載された「元派遣、再就職に“心の壁”…「接客苦手」職種にこだわりも」という記事を紹介してくれました。そして、「こんな記事も出るようになって、解雇された人たちに対する風当たりも、やや強くなってきた」と語っています。

接客が苦手という人は多い。だからこそ、黙々とできるラインの仕事を選んできたのでしょう。では今、どんな仕事ならあるのか。・・・ 接客業を除けば、いわゆるガードマン(保安)の求人が多い。これなど、夜間を厭わないひとならよいと思うのですが、給与面があまり期待できないのでしょうか。「医師・薬剤師」「保健師、助産師」など専門的職業は除くと、「社会福祉専門の職業」が4700人ほど手が足りません。・・・できる仕事があると思うのですが、どうなのでしょう。タクシー業界が求人を増やしておりますが、「自動車運転の職業」は、情報処理技術者、接客業に次いで、人手が足らない。運転免許を持っていると、こんなところで役に立つ。免許保有者は是非どうぞ。あとは、「飲食物調理」が若干多め。やはり飲食店関係です、今人を欲しがっているのは。接客関係に慣れない人は多いだろうけど、この機会に、自分の殻を打ち破らないと、いつまでたっても変わらない。

 この点については、「摂津っ子の日記」さんも、「WBSで、派遣切りにあった人を採用しようと、愛知県や群馬県に求人をかけた老人ホームの経営者が取り上げられていましたが、なかなか難しそうです。介護といえば、低収入・重労働の代名詞」と述べ、職はあるのだが、なかなかその職場に人が行かないという「経済の現実」を指摘しています。
 先週のゴーログで、「la_causette 」さんにトラックバックしたところ、「私は、年末年始の寒空にそれまで住んでいた住居を追い出され、行くところもない人々が生命身体の危機にさらされるということが、取り上げるに値しない『表層的な現象』だとは思わないのです。そういう意味では、抽象化された経済主体としてではなく、具体的な人格として人間を把握することが前提となる法学分野に進んで良かったなあと実感いたします」などという感情的な反論をいただきましたが、 やはり「表層的な反論」に終始していらっしゃるのは残念に思います。
 私は、抽象化された経済主体としてではなく、具体的な人格として人間を把握した上で、経済のメカニズムを踏まえた上での現実的な経済政策が求められている、と申し上げているだけなのです。企業の行為のすべてを「企業のわがまま」と捉えている限り、経済問題を解決できないというシンプルな事実に気付けないのではどうしようもないですね。そういう思考の方々には、「Mutteraway」さんが指摘している経済の現実(特に「生産性の低い職種の人が、高い生産性の職種の賃金を搾取している構図」という部分)もきっと分かっていただけないのでしょう。本当に残念なことです

小倉氏は自身のブログ記事で、派遣切りを「企業のわがまま」と表現していますが、この理解はまずいのではないでしょうか。そもそも非正規雇用者(派遣社員や契約社員)は、正社員が解雇できないルールの為、景気が悪くなった時の人件費を調整するバッファーとして存在しているわけです。工場では予め与えられたオプションを選択したに過ぎません。また小倉氏が述べている「企業が低い賃金の非正規社員を雇用して人件費を浮かして利益を上げた」という認識もおかしいと思われます。非正規社員の賃金が正社員より低いのではなく、正社員労働者の賃金がその生産性に比して高すぎるという見方が正しいと考えます。日本では生産性の低い職種の人が、高い生産性の職種の賃金を搾取している構図を改めるべきです。

2009 01 19 [04. 経済政策を語ろう!] | 固定リンク | トラックバック

2009.01.18

[入山メモ]大航海時代がやってきた 病気編その13 バブルへの道標 連戦連勝は運が良かったのみか 

こんにちは。フィナンシャルクラブ株式会社の入山です。お話を続けましょう。
全てを振り出しに戻し、いよいよ金融課自由化の中インターバンクの時差を利用した資金運用を積極的に行いました。 金融子会社でもオペレーションの仕組みから金融動向の先読みができ、ことごとく的中したのです。

これにより自己資本がかなり増えることとなります。
 金利は上昇局面にありましたが、運用先行で調達金利をオープンにし、ショートポジションで臨みました。
 毎日ニューヨークマーケットを気にしながらの睡眠は、4時間程度とれました。我ながらよくやるなと、44歳の若さと馬力で押し通しましたが、乾癬という病気は手強く、東大皮膚科の医局員全員が見学に参加、私は30名の前にさらされることとなりました。
 現在は女子医大で治療していますが、主治医の教授は当時の助手であった川島先生です。なんとも不思議な縁のめぐり合わせであります。
この様な金融戦争の真只中、1987年10月に入り、日銀は公定歩合の引き上げと金融引き締めは必至との状況だと言いましたが、ポジションはショート、即ち金利を固定した短期運用を多額に行い(1000億円位か?)調達は変動金利のままで明日は公定歩合引き上げ必至と、今度ばかりは初の黒星と覚悟を決めました。
 と、どうでしょうか、ニューヨークマーケットで起こったブラックマンデーの大暴落が襲ったのです。1987年10月19日、一瞬にして金利は下がり、勝ったのです。
運よく連戦連勝となりましたが、このとき資金の取引の怖さを知ったのでした。二度とゲームはしないと誓った。 ニーズに応じたオペレーションが正道であることを知った出来事でした。
今週のお話はここまでですが、この話の深淵はフィナンシャルクラブでお話ししたいと思っております。    
 つづく
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総合法令 北沢栄著





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●入山利彦 プロフィール
1942年9月3日生まれ。慶応義塾大学経済学部卒業後、1965年三菱商事株式会社入社。1986年金融子会社のエム・シー・ファイナンス代表取締役に就任し、バブル期に9000億円まで運用したが、1993年3月決算期で三菱商事は、財テク失敗により680億円の特別損失を計上し、エム・シー・ファイナンス代表取締役社長として280億円を肩代わりする。1998年~2003年に三菱商事のアドバイザーであったKFi (現:フィナンシャル)代表取締役社長、木村剛による理論を取り入れ実践し、荒波を乗り越える。
2008年6月30日まで三菱商事株式会社顧問として就任していた事に、失われた10年の謎の答えを見出す。数々の会社役員に兼任し、なお現在も抜群な発想力と決断力を持ち、常に戦略的に行動し各分野で手腕を振っている。
激動を繰り返す歴史で得た経験で最も伝えいきたいことはリスクマネージメントの大切さであると確信し、日本の金融について発展的なことがしたいという強い思いから、フィナンシャルクラブ株式会社代表取締役社長に就任。

2009 01 18 [24. 入山メモ] | 固定リンク | トラックバック

2009.01.17

[入山メモ]大航海時代がやってきた 病気編その12 バブルへの道標 波をかぶりながら登って行く

 こんにちは。フィナンシャルクラブ株式会社の入山です。
 フィナンシャルクラブはライブでインタラクティブな情報を提供しこれを実現するものであります。

 さて、先週の話の続きをしましょう。
 毎日毎日相場を追い、関係先金融機関に日参がという生活が始まりました。相場修後のチャンスを待ったわけです。人があまり訪れない雨が降る土曜日を狙って何度も訪問し、協力してチャンスを待ちました。振り返ると本当に苦しい日々でした。
 その頃のことです。身体の左右対称に発疹が出始め、至る処に白い粉が噴き出て、発疹の中心部は出血まで生ずる悲惨な病気になってしまいました。
 早速、東大病院に診察してもらった結果、難病の乾癬というもので、当時日本には6000名の症例があるのみという、難病指定と聞かされ目の前が真っ暗になりました。
 この時期に何という不運か、と嘆いたのでした。
 しかし、周囲の環境は金融自由化へ向かってまっしぐら、一刻の猶予もなく1986年4月代表取締役に就任、証券取引の含み損は待った甲斐があり全額取戻し、おつりが出る幸運に恵まれました(2億円だったと思います)。しかし、この様な始末は2度としたくない、証券は用心せねばならぬとマーケットの怖さを思い知った出来事でありました。明日に続く・・・

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講談社 生方幸夫著





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●入山利彦 プロフィール
1942年9月3日生まれ。慶応義塾大学経済学部卒業後、1965年三菱商事株式会社入社。1986年金融子会社のエム・シー・ファイナンス代表取締役に就任し、バブル期に9000億円まで運用したが、1993年3月決算期で三菱商事は、財テク失敗により680億円の特別損失を計上し、エム・シー・ファイナンス代表取締役社長として280億円を肩代わりする。1998年~2003年に三菱商事のアドバイザーであったKFi (現:フィナンシャル)代表取締役社長、木村剛による理論を取り入れ実践し、荒波を乗り越える。
2008年6月30日まで三菱商事株式会社顧問として就任していた事に、失われた10年の謎の答えを見出す。数々の会社役員に兼任し、なお現在も抜群な発想力と決断力を持ち、常に戦略的に行動し各分野で手腕を振っている。
激動を繰り返す歴史で得た経験で最も伝えいきたいことはリスクマネージメントの大切さであると確信し、日本の金融について発展的なことがしたいという強い思いから、フィナンシャルクラブ株式会社代表取締役社長に就任。

2009 01 17 [24. 入山メモ] | 固定リンク | トラックバック

2009.01.16

[ゴーログ] 官僚の天下りが日本を不況にする!

 皆さん、こんにちは。木村剛です。「HPO:機密日誌」さんが、「一連の建築関係法規の改正で建物が非常に立てにくくなっているために、景気をよくする政策をとってもその即効性や、乗数効果が低くなっている」と証言しています。

まだ、改正に対応した構造計算ソフトの認定は一本もない。適合性判定にかかる案件は、提出に行くと「4か月は考えてください」といわれる。改正に輪をかけて裁量行政が増えている。法律や条令でない通達ですらない「日本建築行政会議」のガイドが金科玉条のように扱われている。通達ですらない「望ましい」と書かれた地方自治体のガイドが建築基準法をオーバーライドするなど、理解に非常に苦しむ対応がなされている。・・・

もう一つの論点は、建築基準法をむやみに変えたがためにまだ建って何年もたっていない建築物を「既存不適格」とし、大幅に価値をさげてしまったこと。なにせ増改築ができないのだ。既存不適格のレッテルを貼られた建物は、増改築部分以外の構造に至るまで適法になるように改修しなければならない。耐震改修促進法や、バリアフリー法などによる建築確認に変わる制度も整備されつつあるが、たいがいの場合、確認取得よりもハードルは高いようだ。・・・

一昨年以前に立てられたすべての建物は完全な意味で適法ではないといっても過言ではない。建築物が適法でなければファンドに組み込めない。適法でないというだけで、建築物資産の価値は2、3割は減ってしまったといってもいいのではないだろうか?新築を抑制することで、一昨年のGDPを押し下げただけではなく、明確には言われていないが1年分のGDPに匹敵するくらい不動産資産の価値をさげたといってもいいかもしれない。そりゃあ、売れるはずであった資産が既存不適格になり、価値をさげているわけだから、不動産、建設会社がぼろぼろつぶれていくわけだわな。

 このような地獄をもたらした建築基準法の改悪は、一刻も早く是正する必要があります。それができない限り、世界がサブプライムローン問題から抜け出しても、日本経済は低迷を続けるでしょう。「法律は人が作ったものなのだから、人が勇気をもって人の自由を作りだすこともできるはずだ」という「HPO:機密日誌」さんの言葉に強い共感を覚えます。
 国土交通相のお役人たちは、「いろいろと違法行為が摘発されていますが、住宅に関しては、けっこう意味がない法律も多いです」と語っている「利究の ”中小企業金融経営研究所”」さんの言葉に耳を傾けるべきでしょう。

こんどの200年住宅とかもいまいちよくわからない。・・・なんとなくオーバースペックのような気がします。というか、建築現場を知らない人が作っているとしか思えないのですが、個人的には、違法建築の家は建てたくありませんが、自分が住む家は違法建築でもいいかもという気がします。建蔽率とか、いろいろな条件がありますし、日照権だとか、火事になったときに回りに迷惑がかからないというような、最低限の基準はクリアーした上であればいいのではないかなと思ったりもします。というか、法律なんて少ないに越したことはないと思うのですが。自分はリバタリアンなので、このまま、日本や世界が保護主義になっていくのはいやだなぁと思っております。

 オーバースペックは、民間企業に任せておけばいい部分を、官僚の「趣味」というか、「裁量」の部分を増やして、官僚の指導なしに物事が進まないように仕組むという点にポイントがあります。その意味でも、改正建築基準法関連の法律は、ムゴい出来栄えになっています。
 改正建築基準法関連の法律のむごさは、民間業者を地獄に叩き落としながら、官僚の新たな天国を創り上げていることにあります。「こんな時代でも「確実に儲かる」商売がありました!」と語る「【ネットEYE】新『もりもり』の『今』を読むブログ」さんの証言をご紹介しておきましょう。

「年間の売り上げ」が確実に見込めて、「お客様」獲得の営業努力しなくても、周囲の関係者が集めてくれて、商品の[値引き」も必要なく、お客様から「登録料」もふんだくれて、しかも、一旦登録したお客様からは、ずう~っと受注がとれる、夢のような「商売」が…。・・・それは、国土交通省所管「財団法人住宅保証機構」が行っている、「まもりすまい保険」の販売です。・・・今年の10月から、「特定住宅瑕疵担保責任の履行の確保等に関する法律」が施行されることになり、「今年10月以降に引渡しする」住宅は、全てこの保険に入らなくてはいけません。・・・業界団体から、この保険に関する「研修」のお知らせがありました。「研修」だと、「免許更新」の際の「単位」として認定されるし、詳しいことを聞きに行こうと、行ってみたんです。

会場に行ってみると、研修の講師は、国土交通省所管「財団法人住宅保証機構」の職員でした…。・・・財団の「まもりすまい保険」についても、丁寧に説明してくれました!・・・「まもりすまい保険」は愛称で、この「住宅瑕疵担保責任保険」は、国土交通省から許可された、民間5社も販売してるんですが、国土交通省と業界団体がバックについている、財団法人住宅保証機構は、怖いモノなしです…。「お客様」まで、業界団体が、「研修」と称して集めてくれるんですから。しかも、ビックリしたのは、保険をかけるためには、まず「登録」が必要で、登録料を3万円近く取られるんです!そんな「保険」、聞いたことありません…。

だいたい、どの業者も「宅建免許」とか「建設業免許」とか、ちゃんと「公的な免許」をとっているのに、「二重取り」じゃないのかなあ~。でも、財団法人住宅保証機構の理事長と常務理事は、国土交通省からの「天下り」のヤクニンさんですから、下々の業者は、何も言えません…。しかも、「保険料金」そのものは、中小企業が優遇されているのですけれど、大手ハウスメーカーやマンション業者は、この「保険料金」より、割安で掛け捨てじゃない「保証金」制度が利用できるんです!これも、「天下り受け入れの有無」なんでしょうねえ…。・・・

福田康夫内閣、麻生太郎内閣の昨年1年で、官僚の「天下り」が激増して、何カ所からも、退職金をもらう「渡り」もOKなんて、納得いかないよなあ。大きな声じゃ言えませんけど…。で、まさに今、自民党から民主党に政権交代するかも知れなくて、霞ヶ関官僚は戦々恐々としていると思ったら、全然違いました! ヤクニンは大胆です! 今度は、国土交通省が「建築基本法」制定を進めるそうです。「建物の品質向上」に乗り出すということですが、違うでしょ~。「官僚の天下り先確保」に乗り出すんでしょ…。またまた、「消費者保護」「品質向上」の美名の下に、「規制強化」、新「財団」(天下り先)誕生の予感…。まあ、「法律を制定」されちゃあ、かないませんわな…。ヤクニンは、不況もカンケ~ネと、確実に儲かる商売を生み出す天才ですなあ。しかし、今度は、建築基本法とやらで、下々の業者は、「お上」から、いくら召し上げられるのでしょうか…。たまりませんです…。

 ちなみに、「ある女子大教授のつぶやき」さんは、「経済の悪法3Kといえば『貸金業法改正』、『金融商品取引法』、『建築基準法改正』である。お役人は国のために仕事をするのではなくて、自分たちの権益擁護のために仕事をしている。立案した当事者たちは国民のためと装うが、これらは法律で景気の足を引張るために策定したようなものである。官製不況とか霞ヶ関不況といわれる由縁だ・・・国民の安全のためとか、消費者保護といえば誰も反対はできないことをいいことにして、役人は自己の権益を守り拡充させることに、うつつを抜かしている」と喝破しています。
 本当にそのとおりで、「日本は役人のためにある」という感じですね。「【ネットEYE】新『もりもり』の『今』を読むブログ」さんも、「元気なのは、霞ヶ関のヤクニン・・・くらいですね…」と嘆いています。

どんな不祥事が起ころうと、自らのナワバリ拡大に利用するのがヤクニンです。この年末年始の、「派遣切り」「派遣村」騒動も、厚生労働省からすれば、大チャンスです!最近も、ニート支援だとか、怪しげな支援策を打ち出してきましたが、「派遣労働者支援」の名目で、新たなナワバリを作れます!これなら、与党だけでなく、民主、社民、共産も賛成してくれます。もしかすると、新しい財団が一つ増えるかも知れません…。なんか、タメ息が出てきますね…。それにしても、この「派遣村」騒動、確かに、ホントウに気の毒な人もいるでしょうし、純粋にボランティアをされている方もいて、軽々しくは言えないのですけど、池田信夫blogさんや木村剛「ゴーログ」さんの見解や、「散歩道」さんが紹介している、実際に現場に行った田中康夫氏が感じた違和感に、チョイ悪オヤジとしては、シンパシーを感じてしまう部分もあります…。・・・

 「【ネットEYE】新『もりもり』の『今』を読むブログ」さんに教えていただいた「散歩道」さんのブログを私も訪ねてみました(こういうことが困難なく出来るのが、ブログのメリットですよね)。私は真偽を判断する材料を持っていませんが、万が一にも、ここで暴露されていることが真実だとすれば大がかりな詐欺ですよ。
 ぜひ、皆さんも立ち寄ってご一読を。

2009 01 16 [11. 週刊!永田町] | 固定リンク | トラックバック

2009.01.15

[ゴーログ] なぜ真摯な政策提言を報道しないのか?

 皆さん、こんにちは。木村剛です。「貞子ちゃんの連れ連れ日記」さんが、「昨年末の12月25日にのクリスマスに、自民・民主両党の年金専門の若手議員7名で、『年金改革案』がまとめられていたらしい」と報告してくれました。

待ちにまっていた「超党派による年金改革案」だ!・・・自民・民主の党派を超えた7人に年金専門の若手政治家たち(自民党は、野田毅、河野太郎、亀井善太郎、民主党は岡田克也、枝野幸男、古川元久、大串博志の七人)・・・は、素晴らしい最高水準の「誠実な年金改革案」を半年かけてなんとかまとめあげて、12月25日のクリスマスには、わざわざマスコミを招いて、記者会見まで開いて、その「年金改革案」をお披露目していたらしいのだ。

この「年金改革案」は、旧来の年金制度に比べると、
1、基礎年金部分は、すべて税方式であるし、
2、厚生年金などの二階建て部分は積立方式へと移行しているし、
3、さらには、国の年金債務(今まで保険料として国民が支払ってきた厚生年金部分などの二階建て部分)は向こう50年以上かけてでも、国民へ返還するとしている。 といった極めて誠実かつ建設的な内容となっている!!!

けれども、日本経済新聞以外の日本国内の新聞社をはじめとするマスコミは、ほとんどといってよいほど、報道しなかったようだ。・・・自分の子供の将来を真剣に思って、しかもまだ欲ボケが始まっていない親なら、「悲願」ともいえる誠実かつ最高の内容だ。・・・けれども、その「まっとうな最高水準の誠実な年金改革案」は報道されなかったのだ!!!・・・マスメディアが報道してくれないのなら、私たちブロガーがリンクを張り巡らして、一人でも多くの日本人に、この「最高の年金改革」を広く知らしめようではありませんか!!! 

 私も、この話題に対する報道の扱いの小ささに怒りを覚えていました。ということで、マスコミが動かないのであればブロガーが動くべきだ、という「貞子ちゃんの連れ連れ日記」さんからの呼び掛けに心から賛同いたします。
是非、皆さんも「貞子ちゃんの連れ連れ日記」さんが推奨している河野太郎議員の「ごまめの歯ぎしりメールマガジン」の12月25日と1月2日を全文読んでみてください。熟読する価値が大いにあります。
本日のゴーログでは、一部だけご紹介しておきましょう。

年末に、民主党の四人と自民党の三人で、年金の抜本的な改革案をまとめて発表した。国会で記者会見しても、たぶん、内容は理解されないだろうから、厚生労働省の記者クラブで発表した。事前に七人で集まって、こういう質問が出たらどう答えるか、かなりテクニカルなところまで打ち合わせをした。が、...。日経新聞がスペースを割いて解説をしてくれた他は、自民・民主両党の議員が改革案を発表したというところだけが小さく囲みで報道された。問題は、改革案の内容で、それについて国民がどう思ってくれるかということが大事なはずだ。小泉内閣以来、年金の与野党協議がうまくいっていなかったが、今回、それができた。与野党の政治家がまとめた年金の改革案とはどういうものか、それに対して専門家がどう反応するかというのはとても大切なことだと思うが、どうもマスコミはそう思わないらしい。自民党の三人は、百三十人の自民党議員を擁する議員連盟の会長、幹事長、事務局長といういわば野武士的なポジションだが、民主党の四人は民主党の年金改革に責任を持つ元代表、元政調会長、年金制度調査会長とその事務局長といういわば正規軍の司令塔だ。その四人が出てきて、発表されている民主党案とは若干違う案を自民党と一緒になって作り上げ、これでいこうというのだから、かなり度胸がいる話だ。一人で造反したワタナベヨシミ代議士よりも、この四人の正規軍の司令部のほうがインパクトが大きいと思う。もはやマスコミは政策よりも政局しか報道しなくなってしまったのではないか。

 少し話がズレるようですが、「grounder」さんが、「こないだTVで見た本田宗一郎のインタビューで言ってた。戦後なぜ日本が立ち直ったかって言うのは上がいなかったからですよ、と。マッカーサーが財閥を解体してくれたおかげで上がいなくなって誰もががんばれば上に行けるって意識があった(みたいな)事を語ってた。なるほど」と感想を述べていました。
 いまのわが国の政界ほど、「上の人」がのさばっていて、旧態依然としている世界はないのではないでしょうか。オバマなんて46歳なのに・・・(私よりも年下です)。永田町こそ、「政党を解体してくれたおかげで上がいなくなって誰もががんばれば上に行けるって意識があった」という感じになってほしいものなのですが・・・。
河野太郎も、渡辺喜美も、頑張れ!!!

2009 01 15 [04. 経済政策を語ろう!] | 固定リンク | トラックバック

2009.01.14

[ゴーログ] おフランスは雇用天国なのか?

 皆さん、こんにちは。木村剛です。昨日のゴーログにおいて、改めて、年越し派遣村に関する違和感を書き記しましたが、「la_causette」さんは、「派遣村が日比谷公園にテントを張ったことに政治性を感じ取ったことは正当ですが、それをネガティブにみることは妥当ではないでしょう」と弁護しています。

そこに集まった意図が年末年始を過ごすというだけが問題ならばテントは水元公園に張っても良かったのでしょうが、企業が派遣労働者を簡単に切り捨て政府もこれを見捨てる政策に変更を迫るためには水元公園では不十分であって、マスメディアの目に触れやすい地を選ぶ必要があったわけです。それは、そこに集まった500人のためだけでなく、その背景にいる数万人、数十万人の失業者並びに非正規雇用労働者のための選択だったと思われます。・・・2006年のCPE反乱は「都心の公園にテントを張って年末年始を過ごす」なんておとなしいものではありませんでしたがフランス市民の多くはこれに賛意を示し、これにより反乱者の欲する政策がある程度実現したわけです。「都心の公園にテントを張って年末年始を過ごす」程度のアピール活動もせずに、失業者に電車賃を与えて故郷に帰すことでお茶を濁したら、失業者や非正規雇用労働者の生活の困難ぶりが政治家たちに伝わらず、依然として、議員さんに多額の政治献金をしてくれる人にのみ奉仕する政策だけが行われることになってしまいます。

 人権派弁護士であることを標榜している「la_causette」さんは、表層的な現象を取り上げることに懸命で、雇用問題を経済のメカニズムとして解決するという視点をお持ちではないようです(これは、法学と経済学の根源的な違いでもあります)。アピールの重要性を私は否定しませんが、アピールするだけでソリューションを持っていなければ、雇用コストを誰かに転嫁するという「下策の中の下策」しか出てこないという現実にそろそろ気付いていただきたいと思います。
 ちなみに、ご指摘のあったフランスの事例については、「貞子ちゃんの連れ連れ日記」さんが、以下のようにシビアな事実を指摘してくれています。

フランスは世界一若年層の失業率が高い国ですが、そのフランスも今は教育には力を入れ始めているようです。・・・なんと今のフランスの公立の高校生は、今は夕方5時まで学校に缶詰めになって、授業を受けているそうです。・・・フランスも再び「強い国」を目指す方向へと衣替えし始めているようです。フランス駐在から帰ってきた人から聞いた話ですが、一昨年あたりの世界同時金融危機前でも、フランスの地方は、けっこう「むごい」状態だったようです。観光地ではないフランスの地方都市などのショッピングセンターは、ちょっとしたゴーストタウンになり始めて、女性トイレでも扉はすべて撤去されているようです。・・・そういうところの扉が全部はずされているということは、レイプなどの犯罪が頻発しているという証拠なのです。金融危機前でこうだったのです。金融危機後のおフランスはもっとむごいことになっているとは思います。あなたが憧れを抱いているヨーロッパ階級社会の筆頭「おフランス」の現状なんてものは、まぁ、こんなものなのです。

私の暮らす住宅街でも、比較的女性が働き安そうな企業の求人情報は、すべて無くなりましたが、コンビニやガソリンスタンドや宅配関連では、まだまだ求人はあります。実際に、最近は若い女性の宅配業者の人がぼちぼち現れ始めてきました。渋谷まで出かけたら、ほとんどのマクドナルドとコンビニが求人広告を沢山出しています。気位さえ捨てたら、まだまだ都会では仕事(就労機会)が沢山あるのです。・・・けれども、今後・・・霞が関による規制強化が進めば、日本国内の企業のアウトソーシングを急速に加速させて、日本国内のこういったコンビニやマックやガソリンスタンドや宅配などのドメスティックな仕事の雇用機会でさえも、生活困窮者の間では争奪戦が起きてしまうことになるでしょう。今の日本では、一人でも多くの日本人が、中国やインドなどの平均的な労働者と充分太刀打ちできるような実学中心の教育制度の再整備をしてゆくことが、急務なのですが、文部科学省の動きは鈍すぎるというかなんというか・・・・。今の文科省には動いてほしくないというか、なんというか・・・。

 まとめてみれば、「【ネットEYE】新『もりもり』の『今』を読むブログ」さんが正確に指摘しているように、「よく『ヨーロッパは労働者の権利が手厚く保護されてる』と言いますけど、それは『すでに職に就いている人』のことであって、若年層の失業率は、日本の何倍も高いんですよね。つまり、『雇用法制の強化』は、雇用の拡大につながらない、そういうことです…」という経済的事実に尽きるのです。
 雇用問題を本気で解決しようと思うのであれば、年越し派遣村のパフォーマンスに一喜一憂するのではなく、「時事を考える」さんが指摘しているように、「完全失業者は250万人もいるわけで、政局に利用せず事実を踏まえた冷静な対応が望まれます」というスタンスを堅持しなければなりません。ちなみに、「だんなの馬房」さんは、冷静にこう語っています。

年齢や体力的な問題で職に就くことが出来ない人、こういった方を支援すべきであって、「派遣村」のボランティアも一律で支援ではなく、まずは求職活動のバックアップをすべきでしょう。その上で、現行法のセーフティネットである生活保護が受けられるよう定住支援を行うのが筋だと・・・。・・・今の「派遣村」の活動はマスメディアの目に映る表面的なものにしか見えません。日比谷公園の500人ではなく、全国の250万人を即支援すべきですから。「派遣村」を「偽善」と断ずるのは、非人間的なことでしょうか。

 せめて、「カトラー」さんのように、厚生労働省の歪んだ政策に対する正しい認識をした上で、雇用政策のあり方を議論してもらいたいものです。そうでないと、無能な役所に対して、無駄な経済政策を無益に求める結果に陥ってしまいます。

こうした問題の前面に立つべき厚生労働省については、この10年間でやったことといえば、京都の誰も行かない辺鄙な場所に雇用保険料を流用して580億円もの巨額の費用をかけて「私の仕事館」なる醜悪なハコモノを建設し、毎年10億円の赤字を垂れ流していることぐらいだろう。呆れたことに、この「私の仕事館」を廃止することを「改革」と称して、舛添要一厚労大臣は、この無駄遣いの張本人たる「雇用・能力開発機構」を同じ厚労省所管の独立行政法人「高齢・障害者支援機構」に統合させ、焼け太りさせようとしている。かくして、貴重な時間と金がドブに捨てられ、そのつけが回って、「派遣切り」という形をとって社会的弱者の人々を襲っているのだ。

 今回の騒動で、マスコミの力によって、年越し派遣村に来た人たちを優先して生活保護の対象に認定することになりました。しかし、それだけで問題が解決すると勘違いするのは、あまりに無責任で無能力すぎます。
 年越し派遣村を賛美している方々は、以前より長い間、西新宿の公園でテント生活しているホームレスの人たちのことをどう考えているのでしょうか・・・。

2009 01 14 [04. 経済政策を語ろう!] | 固定リンク | トラックバック

2009.01.13

[ゴーログ] 年越し派遣村の主張は正しいのか?

 皆さん、こんにちは。木村剛です。「だんなの馬房」さんが「日比谷公園を『派遣村』の地として選んだことも政治活動とマスメディア対策のためと考えれば、至極自然なことではないでしょうか。『派遣村』での炊き出しの光景、寒空の下で夜露と寒風をしのぐ姿は絵になりますし、世論の喚起にはもってこいの構図となります」と語っています。

「派遣村」で支援を受けている方々の大多数は、職を死ぬ気で探そうとする意思は本当にあるのか・・・。派遣社員として企業から住居を与えられ、解雇されその住居を失ったという事情は分かります。しかし、「住居がない」から「次の就職先が無い」という理由付けのどこかに、「自分は働けないから働かない」という、働かない理由の正当化の要素は無いのでしょうか。働こうという意思があるのであれば、「派遣村」から出て職を必死で探すはずでしょう。今、失業率は増加しつつありますし、有効求人倍率も1倍を下回っています。だから、職がないのかといえば決してそうではありません。ハローワークではWEBで求人を検索出来ますが、数多くの求人が登録されています。贅沢を言わなければ、職はあると思うのです。

 少なくとも、東京に職がないわけではありません。好き嫌いを言わなければ、真面目に働く人々を受け入れる会社は、この不況下でも多く存在しています(ただし年収は、派遣のときよりも下がるかもしれません)。「綴れ折る日々」さんも、「少なくとも都会では時給800円くらいの仕事はいくらでもある」と指摘しています。

日給にすると6000円程度。それで暮らせるか?と言われれば確かに心もとないが飯は食える。ハローワークに行けば求人はゼロではないらしい。医療や介護、小売・飲食業はいつでも人手不足に悩んでいる。最近の風潮では自助・自立の観点がまったく欠けているが、それも如何なものか?

 また、「派遣社員の人たちには申し訳ないが、人生設計が甘いとしか言いようがない」と語る「くまさんの自立」さんは、「いつ切られるか判らない職だということを念頭に置いておかなくてはいけなかったのだ」という、厳しいけれど客観的な事実を指摘しています。

逆に景気の良い時には派遣社員という職をうまく利用していたのだから、お互い様としか言いようがない。働きたい時に働き、遊びたい時に遊ぶという考えで派遣社員の登録をしている人もいるはずだ。定職で考えるならば、職を選ぶよりも、人手不足の職種でやりがいを見つけることのほうが優先だと思う。どの様な仕事でも、やりがいは見つけられるはずだ。それにしても、ぼくは派遣社員をよく知らなかったのだが、住居まであてがわれていたということを知らなかった。逆に考えれば、首を切られたら、住みかがなくなると言うことは想定済みだったはずだ。

 マスコミで流布している一方的な論調とは異なり、ネットでは、筋の通った多様な見解が披露されています。派遣村騒動を切っ掛けに「正論化」している「派遣禁止キャンペーン」についても、冷静な言論を見つけることができます。ちなみに、「貞子ちゃんの連れ連れ日記」さんは、論理的に以下のように述べています。

今続々と解雇されている派遣社員や非正規の日雇い社員などの非正規社員を、「可哀そうだから」ということで、規制で守ってあげようとする動きが活発になっているようです。一見人に優しいような「規制強化」は、再び派遣社員や非正規の日雇い社員たちの立場を、もっともっと苦しめるようになるでしょう。・・・一見、非正規の社員を守ってあげようとする規制強化の動きが、ますます非正規社員の立場を苦しいものに追い詰めてゆき、再び、幾多の霞が関の天下り先を増やしてゆくというのは、経済学では常識なのですが、なぜか、日本国内では非常識になっているようです。・・・非正規社員を規制強化という名の法律で守ろうとすればするほど、却って、即座に非正規社員の首を絞めてしまうという残酷例を、具体的に理解できる現象としては、海外へのアウトソーシング業界でも意外と簡単に説明できます。目の前の非正規社員の解雇を規制強化で食い止めてあげようとすればするほど、日本企業の海外でのアウトソーシングが増えて行き、ますます非正規社員の雇用機会を奪っているといった現実は、既に起きていることなのです。・・・ 

雇用が規制強化されたあと、様々な企業のサービス部門が、海外へと一斉にアウトソーシングされ始めてしまったら、ますます、これといった特殊技能のない日本国内の人々は、今後どうやって食べて行けというのでしょうか?・・・一番大切なのは、規制で守られ過ぎている正規社員への規制を緩和してゆくことが「雇用創出」への一番正しいかつ近道の方法なのですが、そういうことが理解できる人が意外と少ないのが現状です。・・・今は、正規社員を守り過ぎている規制を緩和して、正規・非正規の壁を取り払ったほうが雇用機会が増えて、失業率が下がるのですが・・・これは、今の日本国内の中高年以上の人々には、とてもじゃないけど受け入れられないでしょう。・・・うまくやれて、ワークシェアリングでしょうか・・・。ただ、ワークシェアリングなどという「悠長なこと」が可能なのは、ほんの一部の大企業と役所だけでしょう。・・・どうも、再び厚生労働省は、一部の人々の心の弱みに付け込んで、雇用規制の再強化という「私情主義」で対応して、再び天下り先を確実に守って一つずつ増やしてゆくというシナリオへ動くでしょう。そして、弁護士さんの仕事がまた増えるのでしょうね。

 東南アジアに居住して、「貞子ちゃんの連れ連れ日記」さんが指摘した現状を体感している「Mutteraway」さんも、以下のように証言しています。永田町やマスコミの方々におかれましては、こうした真っ当なブロガーのコメントを熟読した上で、もう少し冷静な議論を展開するように望みたいものです。

昨年1月に労働法を改正(改悪)して、工場ワーカーの雇用保護を強めた中国では、台湾や韓国の多数の工場が、数千人単位のワーカーを切り捨て、年末の給料とボーナスも未払いのままで母国へ逃げ帰りました。 中国に進出している海外メーカーは、ベトナムやインドへの工場移転を真剣に考えています。数年前に工場ワーカーの雇用規制を強めたフィリピンでは、工場ワーカー全員を正社員から(いつでも首を切れる)契約社員に切り替える工場が増え、工場ワーカーの身分を更に不安定にしました。工場ワーカーの雇用規制が、長期的には決してワーカー自身の為にならない事を如実に示す実例がお隣の国で起こっています。

2009 01 13 [04. 経済政策を語ろう!] | 固定リンク | トラックバック

2009.01.12

[ゴーログ] 派遣を可哀そうだと思うなら自ら雇え!

 皆さん、こんにちは。木村剛です。「不動産と景気・経済」さんが、「東証1部上場のクリードが資金繰り悪化で倒産した(1/9)。負債総額は650億円」と報じています。

景気悪化により、現在の不動産市況は凍てついているので、金融機関も不動産向け融資には極めて極めて慎重な態度をとっている。だから、ヤバそうな右肩下がりの不動産流動化(転売)業者に貸す由も無い。右肩上がりのときは、増資や起債といった直接金融で資金調達して、イケイケでやってきたわけだし。・・・売却、人員削減を行ってきたが、ついに二進も三進もいかなくなり資金繰り倒産した。物件売却といっても、今は相当足元を見られるし、また、余裕のある買い手も居ない。・・・クリードのようなレバレッジを効かせて儲けてきた新興不動産流動化(転売)業者は、年度末にかけて、保有不動産の売却を加速し、子会社を売却し、人員削減をした挙句、バタバタ潰れて居なくなってしまう気もする。

 新年が明けて1週間の間に、クリードを含む上場企業2社が破綻しました。残念ながら、上場企業の倒産予備軍は減るどころか、ますます増殖しています。したがって、企業に対して「雇え」と叫ぶだけでは解決しない雇用問題が本格化します(その企業は倒産してしまっているのですから・・・)。要するに、「派遣を切るのはケシカラン」などというノン気なことを言っていられない時代が来るのです。
 派遣切りを問題視している方々は、これから本格化する倒産の急増と倒産によって職を失った正社員の転職先についても目を凝らしておかないと、「日比谷公園に集まった500人の方々だけを厚遇した」と言われかねないという現実を直視すべきだと思います。
 そのときに、「派遣でもいいから職が欲しい」というニーズが少なからずあった場合、どう対処するつもりなのでしょうか。そのときは、「派遣を禁止せよ」という無責任な発言を繰り返してきた人々が責任を持って、派遣の職を求める失業者をお雇いになっていただきたいと思います。
 これについては、田中康夫が良いことを言い、かつ、実行したようです。このニュースは、 「【ネットEYE】新『もりもり』の『今』を読むブログ」さん」が教えてくれました。こういう修羅場のときこそ、言行一致・有言実行は本当に大事なことだと思います。

「新党日本」を率いる田中康夫氏は、この「派遣村」騒動について、「まず連合や社民党が、自分たちの施設を開放すべきではないか」と語ると同時に、党で「緊急雇用」を行うそうです!(・∀・)イイ!

 私も、一人の経営者として、微力ながら自力で出来る範囲で正社員を増やしているところですが、最近、江上剛さんの「我、弁明せず。」を読みました。バンカーの中のバンカーであった中山素平が尊敬する池田成彬の伝記なのですが、日本には、こういう骨っぽい人物が少なくなったような気がします。近代日本の黎明期であった明治時代には、ものすごい経済人が輩出していますが、いまこそ、こういう経済人がたくさん出てきてもらいたいものです。
 マスコミによる覗き見趣味の誹謗中傷に右往左往して、弁明に終始するのではなく、「我、弁明せず。」――然れども、行動で真意を理解せしめる、という人物が、それぞれの持ち場において日本の苦境を反転させていくことこそが求められています。

2009 01 12 [04. 経済政策を語ろう!] | 固定リンク | トラックバック

2009.01.11

[入山メモ]大航海時代がやってきた 病気編その11 バブルへの道標の始まり

 2009年1月1日、明けましておめでとうございます。
 初日出の空はまっ青、一点の曇りもない。嵐の前の静けさなのか、大航海へ出帆に幸あれと、皆さんと日本丸の無事を祈りたいと思います。
 さて、24年前の丑年、1985年1月、真に2009年1月と似てよい天気に恵まれた静かな正月であった。

 1月1日元旦の日経新聞1面に「三菱商事金融戦略金融子会社設立か・・・」という文面だったと思うが、新しい金融を目指し始動というものだった。
 それは役員会で大激論の末、承認を得た国内金融子会社のことであった。
 私は慌てて社名登記を確認したものだった。
 その直後の4月1日に私は椎間板ヘルニアで入院し、入退院を繰り返すことになるのである。治療は大変厳しいものとなり、前号に書いたとおりだが、どの様に治したかを申し上げると豊島昭和病院、私の友人が院長を勤めている病院で、4月2日緊急入院をお願いした先である。 院長先生と主治医と相談、手術は見送り理学療法で当たろう、その間水泳や他の方法―。
 私は大崎にある五味先生の自然良能会に通った。その頃、流行したバランスコントロール運動を行い、腰と首の理療に当たった。
 1年の通院と道場通い、又、水泳(プールの中を歩く)により、なんとか社会復帰することができた。
 そのような中、1986年4月証券不祥事により市場が大きく崩れた。
 同僚が証券取り引きで多額な評価損を抱えることとなった。
ただ、この話の深淵はフィナンシャルクラブでお話ししたいと思っております。     つづく


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●入山利彦 プロフィール
1942年9月3日生まれ。慶応義塾大学経済学部卒業後、1965年三菱商事株式会社入社。1986年金融子会社のエム・シー・ファイナンス代表取締役に就任し、バブル期に9000億円まで運用したが、1993年3月決算期で三菱商事は、財テク失敗により680億円の特別損失を計上し、エム・シー・ファイナンス代表取締役社長として280億円を肩代わりする。1998年~2003年に三菱商事のアドバイザーであったKFi (現:フィナンシャル)代表取締役社長、木村剛による理論を取り入れ実践し、荒波を乗り越える。
2008年6月30日まで三菱商事株式会社顧問として就任していた事に、失われた10年の謎の答えを見出す。数々の会社役員に兼任し、なお現在も抜群な発想力と決断力を持ち、常に戦略的に行動し各分野で手腕を振っている。
激動を繰り返す歴史で得た経験で最も伝えいきたいことはリスクマネージメントの大切さであると確信し、日本の金融について発展的なことがしたいという強い思いから、フィナンシャルクラブ株式会社代表取締役社長に就任

2009 01 11 [24. 入山メモ] | 固定リンク | トラックバック

2009.01.10

[入山メモ]新年の御挨拶

 明けましておめでとうございます。新年もよろしく御願い申し上げます。
 2009年、いよいよ大航海時代の幕開けとなりました。荒波が寄せては曳き、曳いては寄せる方向の定まらない時代のうねりを想像しています。
 しかし、沖合いは大海原で高い波と深い波が織りなすものの、波乗りができないものではないとも想像しています。

 ピンチとチャンスは背中合わせとなり、ヒラリークリントンが演説で述べた「アドベンチャー―大冒険」でもあります。
 皆様と共にスクラムを組んで海図と羅針盤を積み込み(勉強)船出しようではありませんか。
 私達、フィナンシャルクラブは満足して頂けるコンテンツとステージを提供致します。
 是非、ご賛同賜りご参加頂きたいと存じます。

―フィナンシャルクラブの五周年と再出発に際して―

世界は海図のない大航海の時代が五世紀の時を経て、再びやって来ました。
金融恐慌という荒波が世界の国々をのみ込み「黄金の国ジパング」をも襲ってくるのです。正にこの時に、木村剛が創立したフィナンシャルクラブが五周年を迎え、新時代の要請に応え、新しい風を巻起こす為の船出をすることになりました。
   
新しい船出は、木村剛がフィナンシャルクラブ理事長に就任し、最高顧問に竹中平蔵氏を迎え、一層充実したナレッジを提供します。クラブの運営は三菱商事等で永年に亘り、事業経営に携わってきた入山利彦が代表取締役社長に就任し、取り組むことになりました。更に、会員様専用のサロンと幅広い層の方にご利用いただけるイベントホール(書店併設)を九段下に開設し、真の情報発信と交流の場を提供させて頂くことと致しました。

新体制の下で、フィナンシャルクラブは、お一人お一人に金融のみならず、
歴史と経験に裏打ちされたナレッジを学んで頂き、金融リスクという海図を得特し、
日本の伝統たる「技術と文化」から生まれるものづくりとその結晶である金融を護り、且つ発展させる為の草の根運動を展開したいと考えております。

自主独立こそが危機を打破し、閉塞感を払拭し大航海時代を大冒険時代と捉え、大いにチャレンジしチャンスを掴もうではありませんか。
皆様のご理解とご賛同を頂きたく、ご挨拶方々、お願い申し上げる次第でございます。

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2009 01 10 [24. 入山メモ] | 固定リンク | トラックバック

2009.01.09

[ゴーログ] 日本を再生するための提言

 皆さん、こんにちは。木村剛です。「健康な高齢者になるゾ!」さんが、昨年を振り返って、「ろくな一年ではなかったが、政権を短期間で放り出したり、あるいは、大臣になったとたんに、失言放言をして失職したり、国家運営の中枢にとんでもない連中がいすわっているということが良くわかった一年だった」とコメントしています

厚生労働省、農林水産省、建設省。これらの上にたつ大臣もダメだが、それを任命した総理大臣はもっとダメ。そいつを、総理に担ぎ上げて、今になってこき下ろしている、自民党と公明党は責任を取ってもらいたい。

 「くまさんの自立」さんは、「麻生太郎こと阿呆太郎では、日本の経済対策は税金の無駄遣いに終わり沈没するだけだ」と危機感を露わにしていますが、「(仮題)企業としての『役割分担』」さんも、ブログに国会議事堂の写真を掲げて、「一番変化が必要な場所の写真」と明言しています。

いまこの国に起きているのは「構造的に古くなった制度疲労」による、危機の悪化。政府も行政も企業も・・・そして、国民一人一人も。。。この厳しい変化を受け入れ、新しいルールを作り直す為の「構造改革」が必要なんだと思う。地球が何万年も続いてくる中で、生物が地球の変化に対応して来たように、変化に対応したモノだけが生き残れる。難しく考える必要は無い。ぐだぐだ言っていても、一時の延命は出来るが生き残る事は出来ない。起こってしまった変化を受け入れ、その変化に順応する事。それでしか生き残れないと言うのは・・・この地球の歴史が教えてくれた事なのだから。。。

 厳しいけれど、そのとおりですね。それでは、具体的にはどうすればよいのか。じつは、「時事を考える」さんが、日本を再生するための一つのアイデアを提示しています。示唆に富む提言なので、是非、皆さんもご一読を(じつは、タネ本も披露されています)。

均衡ある国家の発展のために、過去東京一極集中は必要であったが、その時代は今から20年程前に既に終わっているのだ。それを未だに変えられないと言うのが、この国の一番の"癌"であることは間違いない。今更遅いそう言う人もいるだろう、でも手をこまねいているとさらに悪化するばかりである、かと言って東京から地方に首都を移転するのは愚の骨頂である。東京には外務・防衛など連邦国家として必要なものだけを集め、国土交通とか農林水産などは道州制にして、国家管理とせず地方にカネも含めてすべて渡せばヨイのだ。役人も上から下まで地方に下野するのだ・・・これが本当の構造改革である。

2009 01 09 [04. 経済政策を語ろう!] | 固定リンク | トラックバック

2009.01.08

[ゴーログ] マスコミの格差問題から解決したら?

 皆さん、こんにちは。木村剛です。 「【ネットEYE】新『もりもり』の『今』を読むブログ」さんが、「この大不況で、チョイ悪オヤジは『ボーナスゼロ』なんですけど、『会社が赤字』でも、社員に『ボーナス大盤振る舞い』している、『天国』みたいな会社、業界が、この時代にもあるんですね…」と指摘しています。

それは、新聞、放送、出版…マスコミ業界です。産経新聞の阿比留瑠比記者が、「新聞労連」の「冬のボーナス回答状況」を、ブログに書いてましたので、その一部を紹介します。
朝日新聞(41)165万円
読売新聞(30)112万円
日経新聞(30)122万円
共同通信(39)121万円
東京新聞(39)130万円
毎日新聞(35) 73万円
※カッコは年齢、金額は1万円未満四捨五入
これは、新聞社ですが、テレビ局は、もっと高額なボーナスを支給しているようです…。・・・マスコミ、広告業界総崩れで、朝日新聞などは、「103億円の赤字」なのに、社員に優しい会社ですなあ。

ということは、「契約社員」や「制作会社」、「新聞配達員」などにも優しいのかなと思ったら、そうでもないみたいですね…。というか、「天国」と「地獄」位の「格差」があるようです・・・日本テレビ系列の番組制作会社社長は、「下請けいじめ」で「自殺」に追い込まれたとか・・・。この会社は、「天才!志村どうぶつ園」などを制作していたそうですが、日本テレビから「制作費50%カット」を通告されたそうです。それで、やっていけなくなってしまったのでしょう…。だいたい、下請けの制作会社の社員なんて、テレビに出ている評論家、コメンテーターがよく語っている、「年収200万円以下」の「派遣社員並み給与」の人ばかりです…。アンタラこそ、無責任なことばかり言っていないで、1回20万円のギャラを返上したらどうですか?トヨタやキャノン、ソニーなどのリストラを、大騒ぎするのもいいけど、足元はどうなってるの?ねえ、古館一郎さん!テレビ朝日の報道ステーションでは、下請け社員は、きちんと待遇してますか?。

 まったくおっしゃる通りですね。毎日のように、マスコミの報道番組は、正々堂々たる正義面をしているのですから、まずは、「隗より始めよ」ということで、自ら格差問題の解決に着手すべきだと思います。そうなると、大物司会者たちの待遇を、下請会社の正社員の給与と比較するところから始めなければならないのかもしれません。
 ちなみに、 「【ネットEYE】新『もりもり』の『今』を読むブログ」さんは、「日本テレビ系、『思いっきり、いいテレビ』の大物司会者、みのもんたさんが、番組降板を発表しましたね」とも指摘しています。

いよいよ始まりましたね、テレビ局の大物司会者切りが…。まあ、みのもんたさんとか、関口宏さんとか・・・無責任ヤローの典型でしょう。・・・関口宏さんも、「サンデーモーニング」が石原都知事の記者会見の発言、「日韓併合の歴史を100%正当化するつもりはない」を、「日韓併合の歴史を100%正当化するつもりだ」と捏造して、石原都知事を叩きまくって、旗色が悪くなったら、他人事ですもんねえ。アンタラみたいな、「マスコミ搾取ピラミッド」の頂点にいる人間に、エラソウなこと、言われたくないんですよ!ま、政治家でも、社長でも、司会者でも、ポストにしがみつく人が多い中で、さっと降板を発表した、みのもんたさんは、その点はサスガです…。次は、関口宏さん、あなたの番ですよ~。

 私は、「【ネットEYE】新『もりもり』の『今』を読むブログ」さんほど、辛辣なことを言うつもりはありませんが、世間に対して大言壮語するのなら、自分の周りの世界から、その手本を見せるくらいのことはした方がいいと思います。自分は偉そうなことを言っておきながら、自分では汗もかかないし、手も汚さないし、リスクも取らないというお利口さんの無責任な評論家がこの国に如何に多いことか。
 「公」の場で「公」のために評論するのであれば、「私」の部分においても、「公」の評論を少しでも実践する努力をすべきである ―― 私は、そう思っています。それは、理想を実践する努力は、評論する数千倍の困難を伴うからです。少なくとも現時点においては、理想からの乖離を我慢しなければならないという臥薪嘗胆の精神を持たなければならないからです。そして、その臥薪嘗胆している苦痛を知らない評論家たちが、「理想と異なっている」と安直に批判するという屈辱に耐えなければならないからです。
 「私」の部分において、「公」の評論を実践しようと努力している真の識者たちは、現実的に自分の周りから世の中を変えるための努力をし続けていますから、本当にやる場合の苦難もよく理解していますし、情緒に流された表層的なコメントをしないものです。
 でも、そういう方々は、テレビにあまり出なくなりました。テレビの報道番組の作り方が、あまりにも「表層的」で空虚になってきたからなのかもしれません。私自身は、お笑いが大好きで、お笑い芸人も嫌いではありませんが、お笑いの専門家に、専門以外の政治や経済を語らせるべきではないと思います。
 まあ、その現状がすぐに変わるとは思えませんが、とりあえず、大物司会者くらいは、本物の「識者」であってほしいと願っています。

2009 01 08 [08. メディア/広告の将来を占う] | 固定リンク | トラックバック

2009.01.07

[ゴーログ] 中小企業に明るい未来は来るのか?

 皆さん、こんにちは。木村剛です。「利究の ”中小企業金融経営研究所”」さんが「さて、日本の来年はどうでしょうか?」と問いかけて、「2009年大予測などの経済雑誌が駅の売店に並んでいますが、明るい話題は少ないようです」と自問自答しています。

リストラは進むでしょうし、賞与・給与の減額も年間ベースでの取り決めですから、大手企業のボーナスが実際減るのは今年からでしょう。日銀の金融政策も大手企業には一定効果があるやに思いますが、中小企業には、効果に首を傾げる「緊急保証制度」では資金は回ってきません。第二次保証枠はもう少しやり方を考えてほしいものです。信用保証協会はかつても「安定化」がトラウマのようで、行政、所管の中小企業庁や金融庁の方針にもマイペースを守っている感じです。・・・中小企業が活路を開く道はとても険しい感じがします。地価の下落が止まり、消費マインドが良化するまで辛抱比べになるのでしょうか?

 中小企業の景況は、去年も厳しかったのですが、今年は年初からもっと厳しくなりそうです。「ある女子大教授のつぶやき」さんは、「金融崩壊を食い止めるために、日米の中央銀行に相当する日銀とFRBは、ともに異例中の異例という禁じ手を使わなければならなくなった。これで崩壊に歯止めがかかったのかと言うと、必ずしもそうとも言えないと思う」と指摘しています。

日銀が出した手は、政策金利を0.3%から0.1%の下げ、CPの買い切りや長期国債の購入による量的緩和策である。・・・しかしながら、CPを発行できる企業は大企業に限られているから、効果は限定的である。・・・日銀の手は総裁が異例中の異例というには手が緩い感じがする。市場の反応を見ると、よくわかり、日銀の手に対する応答は鈍い。総裁がいくら異例中の異例と言葉で表現しても内容が伴わないと意味がない。

 「時事を考える」さんも、「日銀がほぼゼロ金利&量的緩和を行った。でも・・・その効果も実際ほとんどないだろう。一番の問題は相手が信用できないということだ。このため銀行間金利は高止まりしており、ダイヤ建設まで破綻したように、対不動産・建設業が顕著だが、中小零細への貸し渋り貸し剥しも横行している・・・そんな日銀の施策で唯一効きそうなのがCPの買取だ。相手がCPを発行出来る大手企業限定とはいえ、日銀が直接信用を供与し紙幣を刷りまくって企業におカネを貸すワケで、正に非常時の禁断の木の実である。ただこのCP買取も中小零細には届かない」と同様のご意見。
 ゴーログでは、何度も指摘してきましたが、中小企業に対する貸し渋りの問題は、これまでメインプレーヤーとして、中小企業を支えてきたノンバンクが復活しないと解決されないでしょう。しかし、永田町と霞が関においては、グレーゾーン金利の撤廃という極悪非道の残虐行為 ―― 中小企業貸し出しのストップ ―― を未だに何ら反省していません。
 自らの失政によって、中小企業が危機に瀕している ―― その自覚が広がらなければ、この「人災」を止めることはできません。残念ながら、麻生政権には、その自覚を持つことなく、本年中の選挙を迎えそうです。

2009 01 07 [04. 経済政策を語ろう!] | 固定リンク | トラックバック

2009.01.06

[ゴーログ] 不動産業界に明るい未来は来るのか?

 皆さん、こんにちは。木村剛です。「不動産と景気・経済」さんが、「三菱地所のように、丸の内という安定収益源がある不動産会社は別として、そうでない不動産会社にとっては、「売れない・借りられない」という厳しい今日この頃です」とコメントした上で、昨年12月19日に破綻したダイア建設の倒産について語っています。

この会社、一度、産業再生機構のお世話になっていて、業界では大京と並び、ゾンビ会社として名を馳せています。その営業力、というか根性はつとに有名でもありました。たぶんに或いはかなりアナログ的営業だったのかも知れません。・・・不動産業は参入障壁が低いので、か弱い中小マンションデベが跋扈している中では、ゾンビも生き返ることが出来ました。しかし、蘇生したらしたで、暫くは良かったのでしょうが、そこ等辺の小規模マンションデベと比較して、昨今の不況下では大きなリスクの塊になってしまいました。大京も同じ道を辿っているような気もします。この頃、不動産業界は、ほとほと馬鹿な人間の集まりなのかと思います。何度も何度も何度も同じことを繰り返しています。レッドゾーンになる前にブレーキを踏み、車から降りることを何故しないのでしょうか。このことはマンション分譲に限りません。レバレッジを効かせたオフィスや賃貸マンション供給でも、不用不急のリゾートでも同じです。ヒット&アウェイで行かないと大怪我(倒産)します。

 どうも不動産業界の体質は体育会系のようです。自ら、不動産の証券化は金融工学を駆使している、などと言う輩(馬鹿)が居ます。証券アナリストだとかファイナンシャルプランナーだとかの資格を名刺に刷っている不動産会社の社員も増えました。しかし刷り物と実力には天と地ほどの差があるような気がします。小学校で習う植木算も分からぬ輩の戯言としか思えません。不動産業界にとっての東京は今、砂漠化しています。いくらアクセルを踏んでもタイヤは空回りで脱出出来ず、ファイナンスというガソリンも供給してもらえません。分譲マンションに関しては、一見、遠回りに見えるかも知れないけれど、三井不動産レジデンシャルが行っているWEB戦略、「三井の住まい」「みんなの住まい(みんすま)」「イエラボ」のようなことをして、最大限の顧客囲い込みをしながら蟻地獄のような所は用心して避けてやり過ごすことが今は賢明なのだと思います。

 残念ながら、「不動産と景気・経済」さんが指摘しているように、不動産業界の苦境は続きそうです。なんとか年末を乗り切った上場会社であっても、年始から3月期末にかけて、さらに厳しい状況になっていくでしょう。「【ネットEYE】新『もりもり』の『今』を読むブログ」さんも、「大氷河期の不動産業界では、『要注意4社』の情報が流れています。・・・この4社は、この年末・年明け早々、ヤバイとか…」と囁いていますが、良い意味で、そういう予想が覆るようになるといいですねぇ(ちょっと、すぐには難しいかも・・・)。
 ただ、そのためにも必要なのは、冷静な現状分析です。「不動産と景気・経済」さんは、よくよく分かった上で、金融工学について厳しいコメントを寄せていますが、マスコミでは、素人解説者が跋扈しているので、なんでもかんでも、新自由主義とか、米国型資本主義とか、金融工学が、「世の中を悪くした」という直情径行的な論理が流行っています。
 そういう風潮の中だからこそ、「ある女子大教授のつぶやき」さんのような冷静さを持ち続けることが、2009年においては、とっても重要になってくると思います。

午後10時前後に出てくる有名なTVのニュースキャスターは金融工学を指して、世界的な金融混乱の悪の根源みたいな言い方をよくしている。また、大新聞でも「成長をけん引する足とみなされてきた金融工学が、ひどいまやかしであったことが露呈した」などと解説している。金融工学なる学問を少しでも勉強してみれば、すぐに分かることであるが、この学問では金儲けの手段を教えてはくれない。ファイナンスは明日のことであるが、ダウ平均株価が明日下がるか上がるかは2分の1の確率であると教えているだけである。また、できるだけ投資は分散しなさいと当たり前のことを言っている。・・・結論を言えば、金融工学は確実に金を稼ぐ方法は教えてはくれない。だから、世の中に氾濫している「株式投資で確実に儲ける方法」というような書物はすべてまやかしであるということが理解される。未来のことは神のみぞ知る世界である。


2009 01 06 [04. 経済政策を語ろう!] | 固定リンク | トラックバック

2009.01.05

[ゴーログ] 世間知らずたちが世の中を悪くする!

 皆さん、明けましておめでとうございます。木村剛です。すでに旧聞の類になってしまったかもしれませんが、「ある女子大教授のつぶやき」さんが、「首相は渋谷の『ハローワーク渋谷』を視察して、求人のシステムなどの説明を受けた後、求職に訪れた若い男性に『何がやりたいか目的意識をはっきり出すようにしないと、就職というのは難しい』と声をかけていた」という件に対して、厳しいけれど極めて正しい指摘をしています。

的外れな言葉をかけて、世間知らずの内状をまたしても、明らかにしてしまった。大学生が就職活動をする心構えとしては、目的意識を明確にしてのぞめと、どこの大学でも就職指導している。しかしながら、ハローワークを訪問する人は、なかなか自分の思い通りの仕事が見つからない状況だからこそハローワークで探そうとしているだけである。明日のパンを求めて、どのような仕事でも、職にありつけばいい人が多いのである。・・・上から人を見下すような態度は止めて、首相の立場としては、余計なことを言わずに、ただ「頑張れよ」と一語言えば済む話である。

 本当にそのとおりですね。麻生首相の「世間知らず」は、かなり筋金入りのような感じがします。しかし、その一方で、マスコミを中心に垂れ流されている「派遣切りを可哀そうだとは思わないのか!」とか「年越し派遣村を見ろ!これが改革のなれの果てだ」という情緒的で短絡的な論調も、「世間知らず」の匂いがプンプンしています。
無論、「くまさんの自立」さんが指摘しているように、「麻生太郎こと阿呆太郎の緊急経済対策の無策が『年越し派遣村』に如実に現れた。この現実をいかんともできなかった政府と言うことになる」という面は確かにあります。それを否定するつもりはありません。
 ただ、「年越し派遣村」に限定して申し上げると、日比谷公園のテントでわざわざ年越しをする必要があるのだろうか、というそもそものところから、やや不自然なものを感じます。政治活動を主目的に活動している方がいるような気がしてなりません。故郷があるのなら、帰省のための交通費を貸してあげた方が親切なのではないでしょうか。職探しに東京に出てきたというのなら、年末年始という時期でなく、地元でそれなりに準備させながら、就職先候補を探してあげて、可能性の高い職場を案内してあげた方が親身なサポートになります。わざわざ日比谷公園に連泊させる必要はないはずです。
 実際、東京の飲食業やコンビニでは、今でもバイトを大量に募集しています。だから、内定取り消しにおいても多くの企業が救いの手を差し伸べました。年越し派遣村の方々にもチャレンジしてもらうように橋渡しすべきです(チャレンジしても謝絶されるのであれば、その根本の理由を解決すべきです)。当然のことながら、東京出身で両親も家屋もないという本当に可哀そうな人々であれば、国家として正式に生活扶助を施すべきです。
 「派遣切り」というインパクトのある言葉にエクスタシーを覚えて、それで、「派遣労働者を切るのはケシカラン」という情緒的な報道を垂れ流すだけで、雇用環境が改善されることはありません。悲しいながら、それが現実というものです。そして、厳しい現実を直視できずに逃避しても、その方々の境遇が改善することはありません。
 もしも、本当にこの方々が「正社員」というステータスと住む場所を求めているのであれば、私は、東京近郊において、若い労働力を心から欲している中小企業や零細企業の経営者の方々をご紹介することができます。「真面目に働く若者だ」という評価さえ受けることができれば、工場や職場に隣接する家屋で雨露を凌ぐこともできるでしょうし、正社員になることも難しくありません。ただし、もらえる給料は、大企業の派遣社員でいるよりも、少なくなる可能性が高いと思います。
 ちなみに、「ジャパニーズはみんな甘過ぎる」と厳しく指摘する「忠如庵」さんが、野村克也監督が、他球団を首になって楽天に来た選手に言うらしい言葉を紹介しています。それは、「お前、クビになって悔しかったか。見返してやれよ。心が変われば、人生が変わるぞ」という言葉らしいのですが、派遣の人たちがこぞって中小企業の「正社員」になって、その中小企業を大企業にして見返してやる、というサクセスストーリーが可能になるような環境整備をすることこそ、日本政府の役割なのではないのでしょうか。
 テレビ局は大企業ですから、中小企業や零細企業の「正社員」の実態をお知りにならないのでしょう。折角ですから、日比谷の「年越し派遣村」の人々を、テレビ局の下請けをしている中小企業の「正社員」としてお迎えし、その給料分だけテレビ局が発注するという具体的なアクションを起こしてみてはどうでしょうか。そして、彼らが「大企業」になる可能性を保障するために、制作した作品の権利を彼らに賦与してあげてほしい。
 自らそういう行動を起こしてから、「我こそは正義である」と主張する報道を展開してみてほしいのです。そうすれば、如何に自分たちの狭い正義がいい加減なものであったか思い知ることができるように思います。
 年末に話題になった内定取り消しについても、「Mutteraway」さんは、「内定者というのはいったい会社にとって、いったいどういう身分なのでしょうか」という至極真っ当な疑問を呈しています。「雇用者と被雇用者には本来、労働条件を定めた契約書があってしかるべきです。・・・『内定』という曖昧な契約を改め 、内定者と雇用者はきちんとした労働契約書を交わすべきではないでしょうか。・・・労働契約書があって、なおかつ雇用者が契約を破棄した場合には、政府が企業名を公表するとか、罰金や罰則を定めるとか、契約破棄された学生に違約金としてお金を払わせるなどの『指導』をするほうが筋が通っているように思います」と提案しています。そう考えると、複数社から内定をもらって勝手に反故にした学生に対しては、契約違反として違約金を払ってもらうということになるでしょうが、そういうところまでマスコミは考えていません。
 2009年の年初において、私が願うのは、世間知らずの素人たちが企画する経済政策で、これ以上日本経済を滅茶苦茶にしてほしくないということです。今年こそは、世間知らずの人々が世の中を悪くすることがないように心より願っておりますが、新春のテレビ番組などを見ておりますと、素人の「識者」たちが世間知らずの理想論を振りかざしておるようです。やっぱり、今年もダメなのかもしれません・・・。

2009 01 05 [11. 週刊!永田町] | 固定リンク | トラックバック