2006.01.04

[ゴーログ]あけましておめでとうございます:1件の貸し出しで20人の生活に貢献する!

 あけましておめでとうございます。木村剛です。今年もよろしくお願いいたします。
 年初は明るい話題から入りたいと思っていましたが、1月1日の朝日新聞に「木村剛氏が会長 日本振興銀行融資 親族会社に1億7000万円」という記事が掲載され、「山本ケイのサイバープレス」さんから「説明いただきたい」というリクエストをいただいたので、年明け早々不愉快なネタで恐縮ですが、お応えしておこうと思います。

 まずは、「情実融資」か否かという議論に入る前に、一般のルールである「アームズ・レングス・ルール」について、ご説明する必要があります。「アームズ・レングス・ルール」というのは、関係者間の取引については、他のお客さまと同等のルールを適用しなければならない、というルールのことです。要するに、エコヒイキするなというルールです。
 そして、「情実融資」というのは、その「アームズ・レングス・ルール」を逸脱して、特定の先に対して、有利な条件を提供して融資することを指します。つまり、融資をする際には内規があるわけですが、まず、①内規が「アームズ・レングス・ルール」に則ったものでなければならないほか、②内規の運用に際しては、相手先を公平に扱わなければならないという2点を遵守しなければなりません。
 「情実融資」の段階を超えて、過度に有利な条件を提供して融資をしたりしますと、善管注意義務違反になったり、忠実義務違反を構成したりしますし、銀行の利益にならない行為の場合は特別背任罪に問われるわけです。これは、「違法融資」にあたります。
 そこで記事に関連して申し上げますと、朝日新聞のインタビューに対して日本振興銀行が正式に答えているように、「情実融資」の事実はありません。「アームズ・レングス・ルール」に則った内規をすべての取引先に対して公平に適用しております。したがって、「違法融資」でもありません。
 そのあたり、朝日新聞はプロフェッショナルですから、「情実融資」とも「違法融資」とも書いていません。それなのになぜ大きな扱いにし、あたかも「情実融資」のように読める書き振りになっているのか――何者かの歪んだ意図を感じますが、本来弱者の味方であるはずの朝日新聞が、誹謗中傷を目的とする情報を鵜呑みにし、弱者である零細企業に対して貸し出しを行っている日本振興銀行を叩くためだけの記事を書いたことを悲しく思います。

 日本振興銀行のお客さまの50%は年商1億円以下・従業員5人以下の零細企業です。年商2億円以下・従業員10人以下のお客さまでみますと、8割近くを占めています。未だにこれらの企業に対して貸し出しをしているのは、国民生活金融公庫と商工ローンというのが実情で、銀行で常時貸し出しているのは日本振興銀行ぐらいのものです。広告や記事等で「中小企業に貸し出しています」と謳っている銀行のうちいくつかは信用リスクモデルの失敗が原因ですでに撤退してしまいました。新聞各紙は「中小企業に資金が回りはじめた」などと書いているのに、その実態を直接にはほとんど取材していません。
 確かに、零細企業が中心となる「ミドル・リスク・マーケット」は本当に難しいマーケットです。日本振興銀行も創業した2004年には手ひどい失敗をしました。それで役員は減棒処分にもなっています。銀行関係者が「日本振興銀行は失敗して、いずれ撤退するだろう」と冷ややかに眺めている気持ちは理解できます。彼らはトライすらしていないのですから・・・。それにもかかわらず、政府系金融機関を統合する際に、「国民生活金融公庫は民業を圧迫している」などと主張しているのですから、実態を日々みている者からすれば少し片腹痛いものがあります。
 無論、課題は山積しています。まだまだ努力も必要です。しかし、手ひどい失敗に学んだ日本振興銀行は2005年初頭から徹底的な小口分散に努めました。独自の目利きも働き始めました。その結果、上村社長による優れた指揮の下、12月中の貸出実行件数は750件を突破し、何と半年前の10倍近い月間実行件数を記録しています。2005年度の貸出件数の目標は前年比約5割増の1200件でしたが、すでに2100件をオーバーしました。
 世の中に銀行は数多くありますが、半年前と比べて10倍のスピードで貸出件数を拡大している銀行はなかなかないのではないでしょうか。日本振興銀行は、日本で最も成長が速い銀行であるということすら言えると思います(まあ、規模が小さいからなんですが・・・)。
 その背景には、拠点展開の成功があります。昨年5月にスタートした支店網の拡充は、毎月1~2店舗のスピードで進展しており、現時点で、神田、神田駅前、秋葉原、新宿、西新宿、高田馬場、渋谷、新橋、高円寺、錦糸町、巣鴨、小岩の12拠点となっております。さらに、この1月には五反田店をオープンさせ、2月には新たに2~4箇所に布石を打つ予定です。

 そして日本振興銀行は、従来の銀行のイメージを覆しつつあります。お客さまからいただいたアンケート結果をみると、従来の「銀行」のイメージとして、
「宣伝していることと実態は全く別物で、扱いは今も冷たい」
「雨の日に傘を貸さずに、晴れの日に傘を貸します」
「無関心です」
「身勝手です」
「審査能力がない」
「企業の事業内容を理解していない」
「何事も時間がかかる」
「できれば、銀行抜きで商売したい」
というコメントが寄せられます。その一方、日本振興銀行に対しては、12月分のアンケート結果を見るだけでも、
「一般銀行と違い、良く話を聞いてくれる」
「他行より話しやすく相談しやすい」
「銀行の名前があるが、近づきやすい存在である」
「時間をかけ、できるだけ希望に沿おうという姿勢がみえる」
「お客の立場で考えているというのが伝わった」
「極小の商売にも銀行の目を向けてもらえた」
「対応が暖かく、小企業でも話を聞いてくださる」
「欧米のように経営者を見てくれるところがうれしい」
「すぐに来社してくれた」
「気持ちがやわらぐ」
「審査が速い」
「速くて明快」
「スピーディである」
「中小企業の味方だ」
「こういう銀行を待ち望んでいました」
「こちらも頑張れそうです」
という「感謝のメッセージ」をいただきました。こういうコメントをいただくたびに、「シンドイし、誹謗中傷も絶えないけれども、この銀行を立ち上げてよかった」と実感します。そして、こんなにありがたい商売はない、とさえ思います。お客さまから感謝されながら商売ができる――これは、本当に素晴らしいことです。

 日本振興銀行の商売の中心は、なかなか銀行から借りられないお客さまに対して、ノンバンクから借りる場合の半分の金利水準で、しかも原則として担保や第三者保証なしで、スピーディにおカネをお貸しすることです。1件の貸し出しを実行する毎に従業員5~10人の雇用に貢献し、家族を含めて約20人の方々の生活をサポートしたことになります。1日50件の貸し出しを実行したとすれば、たった1日で約1000人の方々の生活を支えることに貢献したことになる。12月に実行した750件は、約15000人の方々の生活を支えることに貢献しています。
 日本振興銀行のビジネスは、1日50件の貸し出しを通じて、毎日1000人を救い、毎月新たな15000人の生活を支えるという事業です。すでに2400社にお貸し出しをしていますから、約5万人の方々の生活に日々貢献していることになります。
 世の中では「CSR」という言葉が流行っていますが、本質を取り違えているようにも思えます。本当の意味のCSRとは、本業を通じて社会に貢献することだからです。付け刃的に献金をしたり、慈善事業をすることではありません。日本振興銀行のビジネスは、ビジネス自体が「CSRそのもの」なのです。
 とはいえ、黒字化してビジネスとして立派に成り立たせない限り、その行為が評価に値しないということも冷徹な事実です。ビジネスは損失を垂れ流しても許されるボランティアではありません。だからこそ、日本振興銀行は何が何でも早期黒字化を達成しなければならない。そのために、ありとあらゆる収益確保のチャンスをモノにする努力が求められています。余資の運用は、その中でも重要な部分を占めているのが実情です。
 余資については、安全にかつ確実に金利を稼ぐ手段で運用することを心掛けなければなりませんが、その一方で、できる限り多くの資金を運用に回す必要があります。預金をお預かりして寝かせておくだけでは、利益の嵩上げに繋がらないからです。無論、余資の運用においても、前述したとおり、アームズ・レングス・ルールに則って厳格に実践されなければなりません。そういう枠組みの中で保全策を講じた上で、1億円を超える融資を実行することもあります。
 日本振興銀行の事業がお客さまの支持を受けて拡大し成長している限り、外野から何を言われようが、現在の経営方針を貫いて突き進むだけです。お正月なので、大言壮語を許していただけるのであれば、日本振興銀行は、3年目の黒字化というファーストステップをクリアして、2012年に1兆円の金融グループになるというビジョンに向かって、お客さまとともに着実に歩んでいきたいと願っています(ソフトバンクの孫正義氏は、創業時、3人しかいなかったときすでに、「1兆円企業」になることを宣言されたそうですから、その前例に倣えば、許される範囲かと存じます)。

 「いまでも中小企業や零細企業に対する貸し出しは滞っている」と銀行を批判する評論家やマスコミは数多くおられますが、本当にそう信じるのであれば、身銭を切って零細企業にお貸しすべきなのではないでしょうか。「言うは易し、行うは難し」と申します。実際、日本振興銀行が前人未到のミドルリスクマーケットに参入して以来、参入する前には分からなかった様々な課題が発生する中を、日々走りながら解決しているというのが実情です。
 私は、「評論」とは「理想を実現するために行うもの」だと思っています。「自分ではやるつもりがないけれども、他人の揚げ足をとって満足するもの」だとは思っておりません。リングに立つ者の試練を顧みることなく、リングサイドで机上の空論を唱え続ける「評論家」は最も卑怯な人間の部類なのではないか、とさえ思っております。
 「評論」するだけで、世の中が良くなるのなら、とっくの昔に日本はパラダイスになっています。世の中はそんなに甘いものではありません。自らリスクをとり、コストを支払って、ダメージに耐えながらゴールに突き進んでこそ、世の中は変わり得ます。自ら汗をかき、涙に濡れ、血を流してはじめて、世の中は変わっていきます。自らその役割を担う覚悟のない「評論」は、所詮、すべての問題を世の中の誰かの責任に転嫁する「負け犬の遠吠え」に近いものがあります。
 私は、私の出来る範囲で、私が信じる理想の実現のために、リスクとコストとダメージを覚悟しながら実践の場に常に身を置いてきました。私は、1998年にベンチャービジネスを自ら立ち上げたときに「貸し渋り」に遭遇し、資金繰りで塗炭の苦しみを半年間味わっています。そのときの実体験は筆舌に尽し難いものがありました。だからこそ私は、日本振興銀行のビジネスは世の中に必要だと信じています。お客さまは「必ずいる」と実感しますし、ビジネスとしても「必ず成り立つ」と確信しています。
 日本という国は、本当に度量の狭い国で、新しいことを始める人間に対しては必ず揚げ足取りをはじめるものです。特に誰もやったことのないビジネスについては、その社会的な意義を無視して、暖かく見守ることもなく、「どうせ失敗する」という思い込みで誹謗中傷の雨を降り注ぐものです。
 一昨年秋からの私に関する一連の誹謗中傷記事に関しては、いくつか訴訟を提起しており、そのうちの1件が1月末までにようやく結審しそうです。殴られてから一発殴り返すまでに1年以上を費やしてしまいました。法的手段に訴える場合は、法廷の場での様々なやりとりもあり、結審するまですべてを詳細に開示できないことがあることはご理解ください。したがって、冒頭の記事に関しても、現時点で開示できることは、申し訳ありませんがこの程度に限定させていただきます。ただし、「情実融資」でも「違法融資」でもないことは、法廷の場においてもキッチリと立証させていただくつもりです。
 いずれにしても、2006年が皆さまのさらなる飛躍の年になることを祈念しております。新年早々、長文で失礼いたしました。

2006 01 04 [07. 銀行はどこへ行く?] | 固定リンク | トラックバック

2005.06.29

[ゴーログ] お叱り、ありがとうございました

 皆さん、こんにちは。木村剛です。6月27日に開催された日本振興銀行の取締役会において、取締役会長に選任されました。日本振興銀行は、4月、5月と単月黒字を2ヶ月連続で記録し、6月も黒字になる予定ですが、執行部門を監督する取締役としては、なるべく早期に年度を通して黒字化し、株式上場を果たすことを見届けたいと思っております。そういう中、「1喝たぬき」さんから、日本振興銀行の融資状況に関して、厳しいお叱りを受けました。

知人の経営する会社はこの不景気で赤字が続いていた。しかし、彼の経営努力が実り、何とか月次では黒字になっていたようだ。大きなリースもこの1~2年で償却されるので先が見えるようになった。今まで自分の資産を会社の運転資金につぎ込んできたようだが、それもほとんど底をつきかけていた。そこへ日本振興銀行から融資を紹介するダイレクトメールが届いた。金利が8~15%と高かったため、相当躊躇したらしいが、リースが終わるとキャッシュフローに余裕が出来るため申し込んだらしい。当然、彼は融資を受けられるものと思っていたようだが、担当者からの返事は融資不能だったという。その知人はだめもとで、メインバンクにしていた大手銀行に融資の依頼をしたところ、なんと簡単に融資を実行してもらえたという。しかも相当低い金利だったようだ。知人は日本振興銀行に断られて良かったと喜んでいた。

 「1喝たぬき」さんの知人の方のご期待に応えることができず、私どもの力不足を本当に申し訳なく思います。そして、その知人の方は、大手銀行から融資をいただいたということで、日本振興銀行よりも低利で調達できたとのこと――心よりお慶び申し上げます。
 現在、日本振興銀行が融資を実行したお客さまは1000社を超えておりますが、残念ながら、折角のお申し込みに対してお応えできないケースが少なからずあるのが実情です。私どもは、私ども独自の審査基準に則って粛々と融資を決定しておりますが、さらに審査力を高めていくことにより、知人の方の実力を見抜ききれなかった私どもの力量不足を今後補っていきたいと思っております。
 もう少し、実情をお話ししますと、私どものお客さまの中には、私どもが融資した時点よりも財務内容が好転されたため、大手銀行の低利貸出へとシフトされる方々が数多くいらっしゃいます。私どもでは、大手銀行からお借り入れになり、私どもの融資をご返済いただくことを「お客さまが卒業する」と呼称しており、お客さまのご負担を軽減していただくためにも、なるべく多くのお客さまに「卒業」していただきたいと心より願っております。
 そして1980年代後半のように、また再び、大手銀行が中小零細企業に対して、掌を返して冷淡になったときには、貸出金利29.2%のノンバンクに駆け込む前に、私どもの存在を思い起こしていただければありがたいと思っております。そういう役割を果たすことこそが、私どもが日本振興銀行を設立したミッションであるからです。
 少し思い出していただきたいのですが、2年前、私どもが日本振興銀行を立ち上げるという構想を公にしたとき、大手銀行の方々は、「中小企業に資金需要はない」とか、「そんなところにマーケットはない」と嘲笑されました。しかし、いまや大手銀行は、私どもがお貸ししているお客さまに対して、低利での借り換え融資をお勧めしている状況です。
 世の中変われば変わるものです。そして私どもは、大手銀行の方々が中小企業の方向に向けて貸出スタンスを転換されたことを心よりうれしく思っております。それは、私どものお客さまである中小企業の経営者にとって資金が借りやすい環境になってきていることを意味するからです。それでこそ、私どもが「中小企業のための新銀行」をぶち上げ、「中小企業に資金需要がある」ことを行動で示したことの意義があったと思うからです。
 私どもは、結局のところ、100~150億円の資金を融通する小さな小さな銀行です。かたや大手銀行は年間で1~4兆円を貸し出そうというのですから、規模で申し上げれば、1:100以上の格差があります。しかし、その「1」が「100」の方々の意識を中小企業に振り向けることに僅かでも貢献できているとすれば望外の幸せだと思っております。
 申し上げるまでもなく、日本振興銀行はようやく創業後1年を経過したヨチヨチ歩き状態で、改善すべき点もたくさんあります。29.2%で貸しているノンバンクにお世話になるしかない中小企業のお客さまに円滑にサービスを提供していくためには、さらに一層の努力が必要であると考えております。ご指摘のように審査能力もまだまだ高度化していかねばなりません。いただいたお叱りをじっくりと噛み締めて、さらなる改善を追求して行きたいと考えております。お叱りありがとうございました。

2005 06 29 [07. 銀行はどこへ行く?] | 固定リンク | トラックバック

2005.03.16

[ゴーログ]経営者が果たすべき3つの職責

 皆さん、こんにちは。木村剛です。「えみっちぃの見る風景」さんから、「最近、夢は仕事の夢を見る事が多いですね。悲しいやらなんやら。まだ入社して一ヶ月ちょっとだから余計にそうかもしれないですけどね。時々、夢と現実の境目が見えなくなる瞬間もある。特に起きたばかりの瞬間は、『…あれ、会社で連絡し忘れたことがあったかも…ないか。』としばらく悩む。結局、ないんですけども。…それって自分が仕事人間ってことなんかなぁ。自分の生活が仕事中心でまわっているのは今も昔も変らないんだけど。夢の中でまで仕事をしているっつーことは、自分にとって今の仕事は面白い仕事であるっていうことなんだろうな」というトラックバックをいただきました。

 ハイ、私も、自他ともに認める仕事中毒でして、趣味は「仕事」です!(キッパリ!) カミサンからは、「他に趣味はないのか?」と訝られる始末。
 朝8時に出社し、帰りは早くて午前0時でしょうか。コンサルティング会社KFiを経営していたときもそうでしたが、特にいまは、日本振興銀行を短期間で建て直すという大作業の真っ最中ですから、毎週7日、毎日24時間、日本振興銀行の将来について考えに考え抜いています。少なくとも、定時株主総会が開かれる6月までには大きな方向性を示したいと思っているので、時間はいくらあっても足りません。
 経営者の大きな仕事は3つ。
 そのうちの2つは、方向を決めることと、日々判断することです。
 それらが、組織のメカニズムとして、自動的に動くようになってくると、その会社は自ら浄化作用を働かせ、力強く復活していくようになります。その過程においては、方向性の違う人々と袂を分かたなければならないこともありますし、自浄のために凛として排除しなければならないケースもあります。
 それぞれの局面では厳しい決断を迫られる場合もあるわけですが、それが経営者の職責ですから逃げるわけにも行きません。事前にあらゆるケースを想定して思い悩みつつ、現実的にそのケースが発生したら、即時に判断を下す ――それが経営者の仕事です。
 おかげさまで、日々24時間悩み抜いていますので、これまでのところ、日本振興銀行において現実の課題が発生して判断を迫られた場合に5分以上悩んだことはありません。その場その場で結論を出すように心掛けてきましたし、今後もそうでありたいと思っています。
 そして、残ったもう1つ経営者の職責は、結果としての数字を残すこと、です。
 それが試される3月末が迫ってきました。もうひと踏ん張りです。


2005 03 16 [07. 銀行はどこへ行く?] | 固定リンク | トラックバック

2004.12.13

切込隊長、なぜ無断訂正されたのですか?

 皆さん、こんにちは。木村剛です。日曜日にUPした「切込隊長、残念です。でも、ありがとう」に記しましたとおり、切込隊長による日本振興銀行に関する根拠のない風評に関しましては誠意ある対応がない限り粛々と対処する方針ですが、本日改めて確認いたしましたところ、嘘八百に彩られた「日本振興銀行の中間決算について」の部分が書き換えられ、しかも、切込隊長こと山本一郎氏の対談相手が「落合伸治氏」ではなく、「関係者」という名の訳の分からない主体に訂正されております。

 ネット界の神様「切込隊長」として多数の信者たちから崇拝されている方なのに、これはちょっと反則技なのではないでしょうか。すでに「Richstyles!」さんが抜粋して公示しているように、山本一郎様は落合伸治氏と対談した記録として対外的に公表されたわけであり、私も初回バージョンのプリントアウトを大切に保管しております。
 客観的に見て、日本振興銀行に関する山本一郎様の書き込みは、すでに「ネット上の痴話喧嘩」の域を越えております。私は「日本振興銀行の株主の代理人」として株主価値を護らなければならず、「リアルビジネスにおける戦い」を遂行しなければならない立場にあります。したがいまして、「ネット上の痴話喧嘩」よろしく、ささいな噂を耳にして、さも真実であろうかのように装い、「ヤバイと思ったら、訂正・削除してしのげばいい」という山本一郎様の立場とは大きく異なります。
 少なくとも「株主の代理人」たる私の場合、日本振興銀行に関する情報発信におきましては、第三者に対して証明できる事実の上に構築される主張でなければならず、しかも、後日訴えられることがあろうとも整斉と説明できるものでなければなりません。日本振興銀行の現状に関するご説明については、株主に対する説明をご紹介することによって、近日中に皆さまにもご報告したいと思います。
 例えば、山本一郎様は、初回バージョンにおいて、私が在日韓国人であるとか、広島出身であるとか、根拠のない嘘をネットで広めておきながら、「ヤバイ」と思ったら、過ちに対して謝罪することもなく、さっさと削除して知らぬ顔を決め込むなど、「2ちゃんねる」時代の癖が抜け切っていないようです。「2ちゃんねる」であればともかく、ブログにおいてそういうことは出来れば控えていただきたい、というのが、ブログが市民権を得るべきだと考えている、私からの切なるお願いです。
 そのほか、私に関して記述されていることにつきましては、反論するのも馬鹿馬鹿しいでっち上げばかりで、「便所の落書き」の域を超えておりません。政府やマスコミに対する一般論としての批判ではなく、「個人の人権を侵す」というかなり危険な暴力を振るっていらっしゃるのに、風説を真に受け、事実確認や証拠取得という基本を忘れておられるのは如何なものだろうかという感じがしております。陰謀史観で物事を語ると見誤ることが多いものです。2年前に根拠もなく「外資の手先」というレッテルを私に貼ったマスコミの方々を思い出させていただいておるところであります。
 特にブラックジャーナリズムが良く使う「匿名の関係者との対談」という形で、自分の憶測を相手に言わせて、あたかも事実のように装うという手法を、ブログという(今のところ)健全にみえる世界で広めていくのは問題が多いように思われます。「根拠を聞かれたところで、情報源の秘匿というもっともらしい理由で答えなくていいから大丈夫だ」という正当とは言い難いディフェンス技(無論、巷の週刊誌や夕刊紙にも溢れておりますが・・・)で、「報道という形態」を擬せられるのは少し控えめにした方がよろしいのではないでしょうか。
 もっとも、これが私個人に対する誹謗中傷や罵詈雑言の類にとどまるのであれば、これまでどおり「有名税」として懐深くスルーするという対応もあり得ました。しかし山本一郎氏は、その域を超えて、日本振興銀行の中間決算に関して落合伸治氏との対談を公表され、その内容は全くの事実無根のものでありました。それなりに金融知識や会計知識がある人間であれば、「嘘」と分かるような内容ですが、素人にはアジテーション的な結論しか記憶に残らないウマイ書き振りとなっております。確か、山本一郎様は「金融のプロフェッショナル」と自称していらっしゃるはずですが、確信犯でネット的な「釣り」をやられたのでしょうか。
 例えば、わが国の会計制度上中間決算においては正式な監査証明が出ないということは常識です。また、独立した監査法人が実施しなければならない外部監査を、内部監査を担当する者ができないこともこれまた常識です。さらに言えば、如何に調子が悪くとも、正常先や要注意先の貸出全額が不良債権化するわけはないのであって、あまりの稚拙な見方に金融の専門家であれば吹き出しかねない対談内容でもあります。
 ちなみに、日本振興銀行の自己資本比率は9月末時点において20%程度と、わが国の銀行の中でも高い自己資本比率を誇っております。収益性には現在課題を抱えておりますが、来年4月以降は業務純益ベースで月間黒字を期待できると考えておりますし、健全性には何ら問題ありません。監査法人の公認会計士の方々にも十分に見ていただいておりますし、さらなる増資も中期計画の中にあります。
 しかし、切込隊長のブログ読者の中にはそんな戯言であっても、「なるほど」と思ってしまわれる方も少なからずいたようで、笑い話として放置できるものでもないようです。
 山本一郎様と落合伸治氏による対談内容は、刑法第233条「虚偽の風説を流布し、又は偽計を用いて、人の信用を毀損し、又はその業務を妨害した者は、3年以下の懲役・・・に処する」における信用毀損罪に相当し、特に落合伸治氏がそのような言説をネットで情報を流布する立場の山本一郎様にしたのであれば、嘘八百を説いて回っている落合氏の罪は免れえません。だからこそ私は、「切込隊長、残念です。でも、ありがとう」と書かせていただいたのです。
 ところが、山本一郎様の対談相手である「落合伸治氏」が何の理由も記されることなく、いつの間にか「関係者」とぼやかされて書き換えられております。それは、大変困るのです。山本一郎様がわざわざぼやかされた理由として考えられるのは、以下の2つしかありません。

(1) 本当は落合伸治氏なのだが、落合氏から「このままだと虚偽の風説の流布で日本振興銀行から訴えられる」と泣きつかれてとりあえずぼやかした。

(2) 元々でっち上げなのだが、「落合伸治氏に否定されたら、日本振興銀行からオレが訴えられてヤバイことになる」と思ってとりあえずぼやかした。

 さて、一体全体どちらなのでしょうか。他のことはともかくとして、この点に関してだけは、是非、山本一郎様にはっきりさせていただきたいと思います。私個人に対する誹謗中傷や罵詈雑言に関してはさておき、日本振興銀行の株主価値を護るために、「株主の代理人」として、私は粛々と為すべきことを断行せざるを得ないからです。
 これは「ネット上の痴話喧嘩」ではありません。「リアルビジネスにおける戦い」なのです。社長として自らビジネスを展開していらっしゃる山本一郎様であれば、その違いは痛切に分かっていらっしゃるはずです。(1)の場合、日本振興銀行としては、落合伸治氏に対して訴えを起こしていくこととなりましょう(山本一郎様は当該ブログを削除)。また、(2)の場合には、謝罪し即刻削除していただかない限り、山本一郎様個人に対して、本件の責任を問うことになってしまうと思われます。
 これはエンターティンメントではありません。是非とも本件だけは、嘘偽りのないご回答をお待ち申し上げております。単に、(1)なのか、(2)なのか、をお答えしていただければ良いだけなのですから・・・。
 個人的には、そのときに切込隊長の深い愛情が分かるのではないかと予感しております。
 何卒、よろしく、伏してお願い申し上げます。

2004 12 13 [07. 銀行はどこへ行く?] | 固定リンク | トラックバック

2004.12.12

切込隊長、本当に残念です。でも、ありがとう。

 皆さん、こんにちは。木村剛です。私は、個人的には、切込隊長こと山本一郎氏をネット界の先輩として尊敬しておりますし、切れ味鋭い評論にも一目置いております。したがいまして、私に関する記事に関して、明らかな事実誤認や非礼な誹謗中傷があっても、「有名税」という割切りで懐深くスルーすることを基本ポリシーとしてきました。

 しかしこの度、切込隊長が、私個人に対する罵詈雑言にとどまらず、日本振興銀行に関して事実に基づかない風説を流布されるに及んで、何もせずにスルーし続けることは不可能となりました。本当に本当に残念に思います。
 私は「ネットの世界における言論の自由」は非常に重要なものだと考えています。だからこそ、個人的には大嫌いな「2ちゃんねる」に対しても原則として擁護するスタンスをとってきました。しかし、その「言論の自由」を守るためにも、リアルな社会において受け入れられる自主ルールが必要だとも感じているわけです。そのあたりの私の考え方は、2004年5月13日付けのゴーログ「モノ書きの老婆心:匿名性を護るために」を再読していただけると幸いです。
 切込隊長は、このところ連続して、私に関する誹謗中傷を繰り返しておられますが、ここまで事実無根のガセネタを垂れ流されると、さすがに寛容さを維持することは難しくなってきます。ちなみに、ネタ元にしていらっしゃる「週刊現代」につきましては、名誉回復措置と3000万円の損害賠償を求めて、12月10日に提訴いたしました。これから裁判です。
 切込隊長にお願い申し上げます。謝罪の意を示していただくとともに、該当記事を即刻削除していただきたい。そのお願いが聞き入れていただけない場合、粛々と対応させていただくことになると思います。
 本当に本当に残念です。
 しかし、その一方で私は、切込隊長に感謝しなければなりません。というのは、落合伸治氏が事実無根の風評を流している明確な証拠をいただくことができたからです。しかも、切込隊長のブログはアクセス数が多いので、マスコミみたいなものと考えてよいと思われます(実際、書かれたことを鵜呑みにしていらっしゃる方も多い様ですし・・・)。 刑事および民事の法的手続が進む中で、切込隊長こと山本一郎氏のブログのプリントアウトは、落合伸治氏が風評を流していた証拠として扱われることになると思います(もしくは、山本一郎氏がデッチ上げていたか・・・)。または、証人として出ていただくことになるかもしれません。
 それにしても、金融のプロフェッショナルであるはずの山本一郎氏が、内部監査と外部監査の区別もつかず、中間決算と本決算と監査証明の関係も分からず、貸倒引当金の基本的なコンセプトも理解できていない落合伸治氏の言説をそのまま信じ込んで公のブログで流布するとは恐れ入りました。切込隊長の名声を汚すのではないかと心配です。
 切込隊長、本当に残念です。でも、ありがとう。
 これで日本振興銀行は、大きな膿を出し切ることができると思います。
 なお、切込隊長が設定した設問に対しては、「my.Hurusato.org」さんが「雑感:日本振興銀行についての切込隊長の記事について」において整理していらっしゃいますので、ご一読まで。

(追伸)まことに残念ながら、良くも悪くも拙者、生粋の日本人でございます。ちなみに私の出生地は、広島ではなく、富山ですから・・・残念!(こんなこと、誰でも知っていますよ) むむっ、ひょっとしてひょっとすると、切込隊長は、読者がそこまで気付くであろうことを読み切った上で、落合伸治氏によるガセネタをUPしたのだろうか?(ちょっと、深読みしすぎでしょうが・・・)

2004 12 12 [07. 銀行はどこへ行く?] | 固定リンク | トラックバック

2004.05.28

UFJはハンドだった?[コラム]

 皆さん、こんにちは。木村剛です。毎週金曜日のコラムの日がやってきました。今日のコラムでは、今週、大手銀行グループの2004年3月期決算が出揃ったこともあり、金融にスポットを当ててみたいと思います。

<大手銀3月期決算、5グループが黒字転換(NEWS@nifty)>http://newsflash.nifty.com/news/te/te__yomiuri_20040524it13.htm

 5月24日、大手銀行7グループは、2004年3月期決算を発表。昨年5月に実質国有化されて1兆6639億円の当期損失を記録したりそなグループと、異例とも言える決算再修正によって4028億円の赤字決算に落ち込んだUFJグループの2グループを除いた5グループ(みずほ、三井住友、三菱東京、住友信託、三井トラスト)が黒字転換を果たした。もっとも、UFJグループの決算直前までのドタバタ劇をみていると、他の5グループの今後に全く懸念がないのかと言えば、そうとは言い切れないかもしれない。

UFJグループにおける乖離

 竹中平蔵氏が金融担当大臣として就任した2002年秋以来、金融改革は遅々とした歩みながら着実に進展してきた。昨年11月に発表された2003年9月期中間決算以降、景気の回復や株式市場の持ち直しを受けて、少なくとも一部の銀行の問題が金融システム全体に波及するシステミックリスクの懸念は大幅に後退したといえる。ただし、不良債権問題への見方は、過度の悲観から楽観に振れている局面も見受けられた。問題の大口融資先は、数こそ少なくなったが未だマーケットに残存している。色々と複雑な仕組みを使って、実態が変わったかのように見せかける再建計画も少なくない。

 今回の決算発表において、UFJグループは、金融庁や監査法人の指摘を受けて大口問題先などの引当を積み増した結果、不良債権処理費用は、4月28日の2004年3月期業績予想の修正時における8130億円から1兆3115億円と、5000億円以上も膨らんだ。報道によれば、金融庁は、昨年8月から今月までの通常検査および本年1月から4月までの特別検査(株価や外部格付などに著しい変化が生じている等の大口債務者について検証を行い、直近の企業業績等をリアルタイムに反映した適正な債務者区分の確保を図るとともに、再建計画を有する債務者については再建計画の検証を行い、その結果も踏まえて債務者区分を判定する検査)を行ってきたが、その結果、UFJグループの自己査定による不良債権残高と検査によって判定された不良債権残高に2〜3割もの大幅な乖離が判明したという。

じつは、ハンドしてました!

 金融再生プログラムに基づいて、金融庁は主要行における自己査定と検査結果の格差を公表しているが、2002年11月の初公表時における貸出金分類額の格差(自己査定結果と検査結果の乖離幅)は、50%以上が5行、25〜50%が7行、25%未満が3行という惨憺たる結果であった。
 こうした実態を受けて、2002年12月には金融監督に関する「事務ガイドライン」が改正され、正当な理由がないにもかかわらず自己査定と検査結果の格差が是正されない場合には、銀行法に基づき業務改善命令が発動されることになっている。各紙で報道されているとおり、UFJグループにおいて自己査定と検査結果に2〜3割の乖離があったとすれば、この1年半もの間、同グループでは自己査定をどう考えていたのか、首を傾げざるを得ない面がある。

 行政におけるルールはすでに明確になっていた。それにもかかわらず、4月の業績予想修正から1ヶ月も経たないうちに、不良債権処理費用が一気に5000億円以上も拡大している。UFJグループの2003年中間期ディスクロージャー誌には、「経営課題の解決に向けた取り組み」として、「UFJグループでは、これまで、大口貸出先の再建に向けた支援の実行、厳格な自己査定の実施など不良債権問題の解決に向けた取り組みや、株式保有にかかるリスクの圧縮を進めるなど、経営上のリスクの低減に努めてきました」と記されているのだが、同グループにおける「厳格な自己査定の実施」とか「不良債権問題の解決に向けた取り組み」とは一体何だったのだろうか。まさか贅を凝らした先送りの芸術だったわけではあるまい。
 UFJグループでは今回の赤字決算の責任を取る形で、寺西正司UFJ銀行頭取らトップ3人の退任を決定した。かつて寺西前頭取は、2002年10月の金融再生プログラム始動時に、税効果会計の見直しに関し全国銀行協会会長として、「銀行はルールのなかで経営されており、サッカーをしていたのが、突然、アメフトになった感じだ」と述べていた。しかし、今回のドタバタ劇をみていると、「サッカーはやっていたが、じつはハンドしていた」と批判されても致し方ない面があるのではないか。

問題先送りから決別しよう

 UFJグループは新体制の発足に当たって、マーケットの信任を回復するために2004年度上期中に大口問題先への対応を済ませ、同年度中に、財務の健全化を完了する財務改革方針を公表した。特定大口先専担部署を新設し産業再生機構等も活用して、この半期で大口問題先を片付けるという。これは相当の決意だと信じたい。また、親密な信販会社や不動産会社に役員を送り込み、再建支援姿勢も鮮明とするという。これらの先に大ナタを振るって再建を進めるということだと思いたい。
 一般論として、インチキにインチキを重ねた再建計画を掲げて、何とか検査をしのごうとしている銀行が仮にあるとすれば、それは債務者である企業にとっても、債権者である銀行にとっても、決して望ましいことではない。多くの場合、いたずらに時を浪費し、企業価値を損なうだけに終わるのだから、その企業に勤めている従業員にとっても決して好ましいことではないのである。
 本来であれば、抜本的な再建計画に基づいて再生に向かってまい進しているはずの再建企業において頻繁に再建計画が見直されるのは、再建していることをアピールするという意向が強く働いたために、計画の内容に瑕疵があるにもかかわらず、その適用を急いでしまったことに主因がある。大手問題先と目される企業においては、再建するのかしないのか分からないような、先送りで先細りの再建計画にしがみついて、未だに長期衰退の道をたどっているケースがみられることを残念に思う。

 もっとも、先送りを許す環境は変わりつつある。今春からは、監査法人が金融庁によって監視されるようになったからだ。金融庁は、4月に「公認会計士・監査委員会」を設置して、監査法人への監督を強化している。悪質なケースが見つかったときは監査法人や会計士への懲戒処分や業務改善命令を金融庁に勧告する権限を持つ。これまでは、大口問題先の甘い再建計画を盲目的に許容する志の低い監査法人が少なくなかったが、これからはそうはいくまい。
 問題先企業の「再建計画の妥当性」は厳格に判断されねばならない。それが、企業再生の出発点だからだ。経営不振企業を根本的な問題の先送りで安易に延命させることは、問題の解決をむしろ長引かせる。金融業界では、UFJと対峙した凄腕検査官が次にどこを担当するかに注目が集まっている。
 そういう観点でみれば、金融再生における患部の摘出手術はまだ完全に終わったわけではない。システミックリスクに対する懸念が和らぎ、銀行が体力を回復しつつある今こそ意を決して、膿を出し尽くすべき時だ。ペイオフ解禁が来春に迫っているという意味で、すでに金融改革はペナルティエリアの中にある。ペナルティエリアの中でのハンドは、ご法度にしてもらいたい。

(追伸) 本日深夜1:20よりテレビ朝日「朝まで生テレビ」に出演することになってしまいました。私のメディアポリシーに合っていないものですから、ずっとお断りをし続けていたのですが、司会役の宮崎哲弥氏には義理があるので、辞退し切れませんでした。
 もっとも、テーマが「イラク、北朝鮮」なので(何故、専門外の私が出演しなくちゃいけないんだろう?)、おそらく、ほとんど発言しないと思いますが、他のパネリストは魅力的ですから、お暇な方は見てやってください。
 それより、私にとって、最も重要なのは、明日の「@nifty BB Festa 2004」です。会場には午前10時までに着かなければいけません。「朝まで生テレビ」が終わるのが午前4時20分頃なので、睡眠時間は4時間くらいになるでしょうか。でも寝坊しないで、しっかり行きますので、皆さん、品川インターシティホールに是非来て下さい。お待ちしています。

2004 05 28 [07. 銀行はどこへ行く?] | 固定リンク | トラックバック

2004.05.24

日本振興銀行の預金が100億円を越えました!

 皆さん、こんにちは。木村剛です。「元気があれば銀行もできる!」(by「29man」さん)というノリで、何と8ヶ月という短期間で出来てしまった日本振興銀行が営業を開始してから早くも1ヶ月が経過しました。東京大手町に所在している本店は、「Ideal Break」さんが表現しているように、「いわゆる銀行の雰囲気はない」佇まいになっています。
 基本的に「リテール業務を極小化してコストダウンを図る」(by「McDMaster's」さん)という戦略を採っている小さな小さな銀行なのですが、5月20日に対外発表させていただきましたとおり、おかげさまで、序盤戦の大きなハードルを2つクリアできそうな雰囲気です。

 一つは、預金です。100万円以上1000万円以下で個人の定期預金のみという商品設計については、業界通の方々から「そんなやり方で、本当に預金が集まるのか」と揶揄する向きも少なくありませんでしたが、5月19日の時点において136億円の預金をお寄せいただきました。私自身は「預金は集まる」という自信を持っていましたが、ここまでのスピードと規模で集まるとは期待していませんでした。そういう意味では、グッド・サプライズだったと言えます。「預金しに来ちゃったんです」と体験記を書いてくださった「winwin」さん、ありがとうございました。
 もう一つは、貸出です。日本振興銀行はローコストオペレーションに徹するという方針のため、融資担当の数もかなり限られています。そのため、「少数精鋭とは言え、十分な融資先開拓ができるのか?」という懸念が多少あったのは事実です。ところが、5月19日の時点においては、何ら特別な営業活動を展開していないにもかかわらず、累計で80億円を超える金額のお申し込みをいただいています。
 もちろん、債務超過などで他の銀行から借りられないお客さまからは、かなりの数、お申し込みをいただけるのではないか、という予測はしておりましたし、残念ながら、そういうお客さまには早急にお断りしなければならないケースがほとんどだろうという懸念も同時に抱いておりました。
 それが、嬉しい誤算と申しましょうか、そういうお客さまも当然いらっしゃいますが、思った以上に審査対象として採り上げさせていただく案件がたくさん舞い込んできたという印象です。そういう意味では、これもグッド・サプライズでした。「百鬼夜行」さんからは「振興銀行がターゲットとしている銀行と商工ローンの間のお客さんというのは一杯いるし、もの凄く必要とされているビジネスだと思います」と指摘していただきましたが、まさにそのとおりだったのです。個人的にも「日本振興銀行がターゲットとしているミドル・リスク・マーケットは、まだまだ深耕されていないんだなあ」という感触を新たにしたところです。

 ただ、逆に予想以上のレスポンスがあったものですから、審査のキャパシティが追いつきません。そういう意味では、審査手続きに手間取って、お客さまへの回答が遅れてしまうのではないかという別の心配事がでてきています。とはいえ、「まーねこのひとりごと」さんが、「すべては融資担当者の眼力にかかっている。眼力が及ばなければ、銀行は大幅な貸し倒れ引当金を積むことを余儀なくされ、小穴社長の公約も達成困難になるのではないか」と指摘しているように、厳然とした審査を無視した貸出をすれば、すべてが水泡に帰してしまうでしょう。
 もっとも、これは「喜びの悲鳴」というべきものでしょうから、非常勤のガバナンス担当としましては、なんとか執行部に踏ん張っていただいて、お客さまからの良い信用を勝ち取っていただきたいと願っています。
 「かげながら応援」(by「fareaster」さん)してくれている方も多いようですし、「スターバックスと新しいもの大好き」さんからは「会社の9割以上を占める中小企業が、底辺で日本を支えているわけですから、日本振興銀行のような銀行にはがんばって欲しいです」と激励をいただき、「Hiroette」さんからも「とにかく日本の中小企業を元気にするというコンセプトで、本当に中小企業が元気になってくれたらいいな―と思います」とエールをかけてもらいました。
 私も「融資を通じて『日本振興』が実現すること」(by「たけくらべ」さん)と願っております。「日常/非日常Blog」さんからは、「ま、もちろん道は平坦ではございませんが、日本振興銀行は必ず成功します。間違いない」と太鼓判を押していただいたので、その太鼓判を裏切らないように、日本振興銀行が育っていくことを祈念しています。

(追伸)5月19日に送付した公開質問状に対して民主党岡田克也党首から早速回答を頂きました。第1問、第2問については「イエス」。第3問の公開討論会に関しては、「ケースバイケースで検討させて頂きます」というお応えを頂きました。岡田党首ありがとうございました。国会での建設的な論戦を期待しております。

2004 05 24 [07. 銀行はどこへ行く?] | 固定リンク | トラックバック

2004.04.21

祝!日本振興銀行開業と「投資戦略の発想法」10万部突破

  皆さん、こんにちは。木村剛です。本日、東京青年会議所の有志が呼び掛けた日本振興銀行が開業いたします。預金は100万円以上1000万円以下なんですが、開業キャンペーン中は、5年定期1.00%、3年定期0.80%、1年定期0.65%となっています。本店一店主義を貫きローコストで運営する分、高めの預金金利でお客さまにお返しをするという経営方針です。いずれにしても1000万円までですから、元本と利息がすべて預金保険でカバーされるというところがミソです。

  ということで、拙著「投資戦略の発想法」(講談社)で主張している年間生活費2年分にあたる「生活防衛資金」は、日本振興銀行の定期預金で蓄えていただけると幸いです。
  じつは、「ゴーログ」をやるようになって嬉しかったことのひとつに、「投資戦略の発想法」の読者が結構いるんだなあ~と実感できたということがあります。この「投資戦略の発想法」は、私自身が好きな著作のひとつで、3年前の2001年2月に書き上げたものなんですが、今でも内容は古びていないと自負しています。おかげさまで10万部を突破し、まだまだ売れ続けています。

toushi.jpg

  「たけくらべ」さんからは、以下のように私に成り代わって、拙著のご紹介をしていただいております。

かの有名な木村剛氏の名著。投資の基本について、明瞭かつ簡潔に記されています。何を読んでいいか分からない場合、手始めに読んでみることをお勧めします。副題は「ゆっくり確実にお金持ちになろう」であり、サラリーマンでも実現できる手法には好感が持てます。貯蓄、株式、住宅など、およそ人生に必要になるお金について網羅的に記されています。投資についての記述はもちろんのこと、「純粋な投資本」を求めているヒトには無駄とも思える記述かもしれませんが、投資という枠を超えて「節約せよ」「自己投資を怠るな」という内容にまで言及している点が近視眼的でなく秀逸です。

  「JazzPiano修行千鳥足」さんからも「これを読んで霧が晴れた」と感謝していただきました。「public memo」さんのように、「通貨が堕落するとき」や「日本が破綻するとき」などとあわせて読んでいただいた人も多いようです。「なからじ」さんからは、「私に影響を与えた方の一人として木村剛さんがいます」とご紹介されており、「ゆっくり金持ちになる」と宣言していただいきました。「まーねこのひとりごと」さんも「『投資戦略の発想法』を読んで以来、投信に突っ込み続けてきたスタンスを変更し、自己投資につとめるようになりました」と書いてくれました。嬉しい限りです。

  時折厳しいコメントを送ってくださる「日常/非日常」さんでさえも、「素晴らしい個人投資家(≒消費者)教育のテキスト」だと誉めていただいた本です。「ひよこFPの日々徒然」さんのようなFPの方も読んでいます。「俺と100冊の成功本blog.自己啓発.com」さんも「万人におすすめできると思います」と推薦していますので、まだお読みでない方、是非読んでください。
  もしも、本を読むのは億劫だという場合には、4月から装いも新たに立ち上げた「フィナンシャル ジャパン ONLINE」の中で、「お金の安全運転」というブロードバンドの番組をやっていますので、一度試しに見てください。競馬番組や桃屋のCMに以前出演していた結城未来さんと一緒に、「投資戦略の発想法」に記した投資の基本的な考え方を解説しています。ちなみに視聴は無料です。

2004 04 21 [07. 銀行はどこへ行く?, 12. 本のソムリエ] | 固定リンク | トラックバック

2004.04.14

祝!日本振興銀行の免許取得と腐女子との出会い

  皆さん、こんにちは。木村剛です。昨日、東京青年会議所の有志が呼び掛けて設立した日本振興銀行が銀行免許を取得いたしました。予備審査の申請から8ヶ月で開業(4月21日)という最短記録も樹立いたしました。早速「まーねこのひとりごと」さんから極めて重要なポイントについて釘を刺していただきながら力強い応援をいただきました。ありがとうございます。非常勤取締役の立場から執行部に対して厳しく言っておきましょう。

  そんな中、「小鳥」さんから「腐女子と木村剛が交わるところ」という不思議なトラックバックをもらったので、「腐女子の行く道、萌える道」という、有名blogにアクセスしてみました。そうしたら何と、「男ランクとゴーログ」という題でアップされているではありませんか。いやあ、もうビックリしました。
  しかも、「木村剛さんが大好きなんですよ!!」と告白されているのですから、本当にありがたいことです。意外に時代遅れのオールバックも悪くないのかもしれません(??)。いずれにしても、拙著の読者も、「週刊!木村剛」の読者も、読者には変わりなく、読者はみな神様ですので、「キモッ」なんて思うわけがありません。「腐女子」さん、今後ともよろしくお願いします(「週間!木村剛」ではないので今後気をつけてください、「小鳥」さん&「出逢い系ヲタの過激な恋愛記」さん――By「日常/非日常」さん)。
  ただし、相手が女子高生とはいえ、私には手鏡を持つ習慣はありませんし、抵抗勢力の方々にホームで突き落とされるかもしれません(半ばマジ)ので極力電車にも乗らないようにしておりますので、その手の趣味はないということをここで断言しておきます(皆さん、絶対に誤解しないように)。
  とりあえず、「小鳥」さんは、「腐女子と木村剛が、互いにトラックバックしあう仲になる」ということをご所望のようなので、まずは私の方からトラックバックすることにしました。「小鳥」さんは、

三谷ちずちゃんと木村剛、この2名は、日本blog界という極端に狭い世界の中での、スーパースターです。しかし一方は「オタク+女子高生」、もう一方は「金融+ビジネスマン」で、住んでる世界が全然違います。ガンダムとP.F.ドラッガーですよ。次元が異なりすぎて、互いが互いに物理的に見えないほどです。現実世界で普通に生活していて、この2者が交わることなど、決してありえませんっ! しかし、xmlをベースとした新しいメディアであるblogは、この2者が交わる点があることを、白日の下に晒しだしました。

と書き記して、「blogの出現によって、今までの人類の歴史では許されていなかった運命の赤い糸が、少しずつと表世界に現れはじめています」と指摘しているんですが、個人的にはココログの魅力は、「周りの人とのやり取り振りが面白いです」(by「peanuts」さん)というところにあるのではないかと思い始めています。などということをツラツラと考えていたら、「philosophical」さんに図らずも「木村剛さんのゴーログはその点本当にうまいですね~」と過分なお褒めの言葉をいただいてしまいました。ありがとうございます。これからも頑張ります。

2004 04 14 [02. ゴーちゃんの素顔を暴く!, 07. 銀行はどこへ行く?] | 固定リンク | トラックバック

2004.02.19

なぜ日本振興銀行は経営体制を変更したのか? [ コラム ]

 皆さん、こんにちは、木村剛です。多種多様なご意見をうかがうことができるココログを毎週書き込むことが楽しみになってきました。「日常/非日常blog」さんから、「まずは開設おめでとうございます。日本振興銀行にはとてもとても期待しておりますので、頑張ってください」という応援をいただいたので、最近公表した日本振興銀行における経営体制の変更について解説させていただきたいと思います。というのは、マスコミは、誤った先入観や大銀行からの情報操作で、憶測に基づく記事を垂れ流しがちだからです。


「日本振興銀行のガバナンスの強化について」から


 去る2月12日、4月に開業を目指している日本振興銀行は、ガバナンス体制の強化とともに、経営体制の変更を公表した。突然の発表のように受け取られたせいか、様々な憶測が乱れ飛んでいるようなので、整理した上でお話しすることとしたい。
 今回の経緯については、翌2月13日、日本振興銀行の前身である中小新興企業融資企画株式会社の株主向けに発送された「日本振興銀行のガバナンスの強化について」というレターが最も正確に記述している。そこで、その文面を紹介しておこう。

 拝啓 時下、益々ご清祥のこととお慶び申し上げます。
 現在、私たちは、本年4月の日本振興銀行の開業に向け役職員一丸となって日々業務に励んでおります。お陰さまで関係各位の多大なご支援、ご協力も賜り、これまで概ね滞りなく作業が進捗しております。こうした中にあって、私たちは、銀行本免許の取得を迅速化し確実なものとするべく、日本振興銀行の根幹を成す重要なコンセプトである「日本一厳しいコーポレートガバナンス」のあり方について、改めて検討を行い以下の結論を得ました。

一、 執行と監督の分離を一段と明確にするため、代表執行役と取締役会議長を分離すること
一、 営業等のフロント業務部門の影響が及ばない執行部内の組織が、リスク管理、コンプライアンス等のミドル業務を所掌すること
一、 落合伸治は、取締役、執行役への選任を辞退し、全預金に対する無限連帯保証の実施を見送ること
一、 代表執行役社長に小穴雄康、同副社長に阪田登が就任し、落合伸治をバンカーとして教育する後見人となること
一、 落合伸治は、小穴雄康、阪田登の薫陶の下で研鑽を積み、2~3年後に満を持して代表執行役社長に選任されるよう努力すること

 日本振興銀行の設立は、中小企業金融において需要の多いミドル・リスク・マネーの供給を目指して、落合伸治が中心となり推進してきた一大プロジェクトであり、その本質にいささかの変更もございません。そういう中で、「名実ともに一流のバンカーとなるために、小穴雄康、阪田登の薫陶を受けながら一兵卒として一から銀行業を学びたい」という落合伸治の強い意思により、銀行設立当初においては、取締役、執行役への就任を辞退することになりました。開業予定を間近に控えたこの時期にこのような変更を行い、株主のみなさまにはご心配をお掛けし誠に申し訳ありませんが、今回の組織・人員体制の変更は、日本振興銀行の経営・内部管理体制を強化するものであることをご理解頂き、引続き暖かいご支援を賜りますようお願い申し上げます。


人事変更の原型とその経緯


 じつは、日本振興銀行では、昨年10月31日に予備認可をいただいてからも、最適なガバナンス体制のあり方を模索していたところだった。リスク管理やコンプライアンスというミドル業務までも、ガバナンス側が統括するという厳しい態勢を想定していたため、執行部門に対してはかなり強烈なプレッシャーが掛かる仕組みになっていたのだが、逆に言えば、資産残高が積み上がっていない初年度からかなりのコストをガバナンスのために必要とする構造になっていた。

 ご存知のように、新しい銀行を開業した場合には、3年目に黒字化するという条件が課せられている。初年度から多額のコストを前提とする場合には、その負担が後々響いてくることにもなりかねない。
 このため、日本振興銀行では、昨年12月頃より、ミドル業務については、ガバナンス側ではなく、執行部門が所管するものの、人事権についてはガバナンス側に残すという方法で、実質的にコストを下げながらも、ガバナンスのクオリティを落とさないようにする工夫を模索してきた。実際、幾度も議論を重ねている。

 そこには問題がひとつあった。その案を採用する場合には、実質上、ミドル業務に対するガバナンス側のプレッシャーが弱まってしまう。このため、議論する中で、代表執行役と取締役会議長を分離するとともに、執行部門のフロント業務(融資等)におけるコントロールを強化すべきという考え方が強まっていく。じつはそのときから、今回の人事変更の原型となる、「落合→小穴→阪田」という序列ではなく、「小穴→阪田→落合」という構図が望ましいという意見が支配的になっていった。
 落合伸治氏から「一兵卒として、一から銀行業を勉強したい」という申し出があったのは、じつは、そういう状況下だったのである。

 ひとつは、彼自身、認可手続をこなしていく中で、ノンバンクの常識とバンカーの常識との隔たりに少なからず考えさせられたことがあったということがあったように思う。また、自分としては何ら問題のない取引であると確信しているにもかかわらず、あたかも問題取引をしたかのようにミスリーディングな報道をされてしまうことに対する警戒心というものが芽生えたという側面もあるだろう。さらに、おそらく決定的な要因となったものとしては、「預金すべてに対して連帯して無制限の個人保証を行う」ということのプレッシャーにかなり悩まされていたということがあったに違いない。

 日本振興銀行の経営陣は、落合伸治氏の申し出を受けて、最善の処方箋を探ることになる。その討議の結果ひねり出された案が、落合伸治氏が取締役からも執行役からも外れて小穴・阪田氏の監督下に入ることによってガバナンス体制を強化するとともに、代表者による預金保証を撤回するという処方箋だったのだ。
 その経営方針の決定を受けて、日本振興銀行は、2月12日、急遽「日本振興銀行におけるガバナンスの強化について」と題した記者会見を行い、代表執行役と取締役会議長の分離等について発表を行った。記者会見資料の内容は以下のとおりである。


 私たちは、昨年10月31日に金融庁から銀行設立に関する予備認可をいただいてからも、「日本一厳しいコーポレートガバナンス」を実現するためのガバナンス体制のあり方を検討してまいりましたが、このたび、執行と監督の分離をさらに明確化するため、代表執行役と取締役会議長を分離することを決定いたしました。私どもとしては、この措置が、日本振興銀行のコーポレートガバナンスを一段と強化することを確信しております。

1. 基本的なコンセプト
 執行部を代表する代表執行役が、コーポレートガバナンスの主体である取締役会を代表する取締役会議長を兼ねることは、執行と監督を分離するという観点からみると、画龍点睛を欠くことになりかねません。日本振興銀行におきましては、そうした懸念を払底するために、代表執行役と取締役会議長の兼務を認めない扱いといたします。

2.メンバー構成の変更
 上記の結果、日本振興銀行の主要組織におけるメンバーは、以下のとおり、変更されることとなります。

(1)執行役会(予定)
・ 代表執行役社長:小穴雄康(元第一勧業銀行専務)
・ 代表執行役副社長:阪田登(元日本債券信用銀行専務)
・ 執行役:大久保資(前あおぞら信託銀行社長)
・ 執行役:砂長淳洋(前E&Yグローバルフィナンシャルサービス部長)

(2)取締役会(予定)
・ 取締役:小穴雄康(元第一勧業銀行専務)
・ 取締役:阪田登(元日本債券信用銀行専務)
・ 取締役(社外・非常勤):赤坂俊哉(弁護士)
・ 取締役(社外・非常勤):入山利彦(三菱商事顧問)
・ 取締役(社外・非常勤):木村 剛(KFi代表)
・ 取締役(社外・非常勤):西崎哲郎(金融イノベーション会議理事長)
(議長は社外取締役より互選)

(3)指名委員会・報酬委員会・監査委員会・経営監査委員会
(旧称:経営監視委員会)(予定)
・ 委 員:赤坂俊哉(弁護士)
・ 委 員:入山利彦(三菱商事顧問)
・ 委 員:木村 剛(KFi代表)
・ 委 員:西崎哲郎(金融イノベーション会議理事長)
(委員長は社外取締役より互選)

3.組織体制の変更
 従来は、非常勤の社外取締役で構成される監査委員会や経営監査委員会等が、内部監査業務のみならず、リスク管理やコンプライアンスというミドル業務までも統括するという管理態勢を想定しておりましたが、代表執行役と取締役会議長を分離し、執行と監督の峻別をさらに明確化することによってガバナンス体制を強化したことから、当分の間、ミドル業務部門につきましては、人事権を取締役会に留めた上で、フロント業務部門の影響が及ばない執行部内の組織において実施する扱いといたします。
したがいまして、非常勤の社外取締役によって構成される監査委員会や経営監査委員会等が統括する対象は、当分の間、内部監査部門が中心となりますが、日本振興銀行の業容が拡大し、その必要性が出てきた際には、当初の予定通り、統括する対象をミドル業務にまで拡大し、さらにガバナンス体制を強化することといたします。

4.預金に対する個人保証の免除
 これらの結果、代表執行役が取締役会議長を兼務する体制ではなくなるため、日本振興銀行全体を個人一人のみで代表する立場ではなくなります。このため、代表執行役に「預金すべてに対して連帯して無制限の個人保証を行う」までの義務を課すことは過度な責任を負わせることとなりますので、これを免除する扱いに変更いたします。


 先ほど指摘しておいたように、落合伸治氏が日本振興銀行のトップとして、組織を率いていくためには、ノンバンクの常識ではなくバンカーとしての常識を十二分に学んでいただく必要がある。だからこそ私は、記者会見においても、「銀行経営者としては脇の甘いところがある」と敢えて苦言を呈しておいた。
 ノン・エスタブリッシュメントの人々がエスタブリッシュメントの世界に羽ばたこうというとき、マスコミは必ず潰しに来るからだ。用心するに越したことはない。1%の真実に99%の真っ赤な嘘をブレンドして誹謗中傷を繰り返されても耐えられるだけの強靭な精神力としたたかな前捌きを学ばない限り、エスタブリッシュメントの世界で打たれることなく飛び続けることは至難の業だ。
 新しいことを断行する際には雑音がつきものだ。これからも色々な雑音が付いて回ることだろう。しかし、ミドルリスク・ミドルリターンの中小企業向け融資の開拓というミッションが色褪せない限り、日本振興銀行は幾多の苦難を乗り越えて、成功へと突き進んでいく。心ある人は応援してほしい。

2004 02 19 [07. 銀行はどこへ行く?] | 固定リンク | トラックバック